「桜です。入っても宜しいですか?」
ドアをノックするとすぐに返事があった。
ひとつ深呼吸してからノブを握る。声に促され、部屋に入った。
おう、こっちこっち、と部屋の奥から声がする。進んでいくと、窓際に彼がいた。外を眺めている。
「わあ……。私の部屋もいい眺めですけど、こっちはもっと綺麗ですね。海だけじゃなく街も見えるし」
大窓の正面には海岸が、角度を変えると街並みも一望出来る。きっと夜景はさぞ美しい事だろう。
「え? ……いえいえ、私の部屋もじゅうぶん見晴らし良いですって。これでも感謝してるんですよ? こんないいホテルに泊まらせて頂いて、他にも色々と……」
話している最中、彼の視線を左手に感じた。
そこには、この旅行中ずっと外していた指輪が光っている。
「あ、やっぱり美綴先輩をジロジロ見てたっていうの、貴方なんですね。よくないですよそういうの。ていうか私との旅行なのに他の女の人にちょっかい……、っと」
だから手を出さなかったんだろ。と言われて、言葉が止まる。
うん、まあ。そうだろうなとは思ってましたけど。
「……へぇ~? 意外といじらしいんですね貴方。他の女性をナンパしてたら私が機嫌悪くするからって我慢したんですか? ふぅん、へぇぇ」
意地悪い私の笑みに、何なんだよ、と彼は眉をひそめた。
分かっている。彼が早く私の答えを聞きたくて苛立っている事も、いつもと少し違う私の様子に不審を抱いている事も。
でもまだだ。もうちょっとだけ先まで。
しっかり彼の反応をみて、言葉を選ぶ。
「はい、あの方は私の高校の先輩です。同じ部活……弓道部の、私の前の部長さんですね。お綺麗でしょう? 今でも付き合いがあるんですけど、お子さんがこのまえ一歳になったんですって。もう私から見ても理想の家庭って感じで、憧れちゃうなあ」
ふーん、と彼は生返事だ。なんで今、そんな関係ない事を? と思ってるんだろう。
──まあ、決して関係なくはないんだけど。
「夫婦生活とか、子育てとか。先達として色々教えてくださるんです。昨日もそうでした。実はですね、結婚式以来久しぶりに会ったんですよ。いや、正確にはお正月以来、ですね。だからほら、貴方と出会ってから初めて、しっかりお話ししたんです」
部屋は涼しく保たれているけど、窓際は暑い。
日差しが肌を照らし、体温を上げる。
「私が結婚して以来なので積もる話があったんです。これからの話も……それに偶々学校での再会だったから、昔の話も。それで、改めて私──凄いコトしてるなって思ったんです」
興味なさげだった彼もこちらに注意を向け始める。
そう、全く関係なくなんかない。私はとっくに本題に入っている。
私の出した結論について。
「だからかな。私、夢を見たんですよ。私がこれ以上先輩を裏切らずにちゃんと奥さんとして生きる夢。夢の中で私、とっても幸せでした。波風立たなくて平凡な日々を過ごしてました。刺激はなくて退屈だけど、それが私が元々欲しかったものだったんです。
それに──先輩から電話があったんですよ。ええ、私の旦那さんから、です。……別に特別な事なんて話してないですよ? けど、旅行楽しいかとか、何かトラブルがなかったかとか心配してくれて、……そのあと、これからについても話しました。おうちのこと、人生設計のこと」
彼に言いながら思い返す事で、改めて気持ちが固まっていく。
この道しかないって。
これが私の本心から望む選択だと、再確認していく。
「先輩といたら間違いなく幸せにしてくれます。私を大切にして、私を守ってくれます」
その末永い未来と貴方との関係を天秤に掛けました、と言外に伝える。
彼は、何も言わない。私が出す答えを待ってくれている。
それも分かっていた。彼が求めるのは、もう私の身体だけじゃなく、心も諸共だ。
だから、この期に及んで手荒な真似には出ないだろう、と。
それが──
それが、嬉しい。
だって、つまりそれは、私だけでなく、彼も。
私のことを。
「だから、これが私の答えです。
……と、その前に」
とん、と彼の胸元に額を当てる。
彼が反射的に私の肩を抱く。
瞬間ーーーー
ぞぶり、と闇色が広がった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦
夏の日光が差し込んでいたはずの部屋が、一瞬にして暗くなった。
カーテンを引いたなんて程度じゃない。コールタールのような闇が床を、壁を、天井を這っていく。ひんやりと肌が冷える。窓を隠し電灯を覆ったそれは光を吸収し、部屋は闇に包まれた。
流出する黒色の中心に私は立っていた。彼に身体を預けたままの姿勢で。
といっても、端から見れば別人に見えたかも知れない。髪は薄紫になって、片頬と太ももには血管めいた赤い葉脈が走る。
そして服も。着ていたものは消え失せ、赤と黒を束ねた隙間だらけのタートルネックのような、淫靡で穢れた衣装に切り替わっていた。
欲望を曝け出した姿。別人でも何でもない、ただ開き直っただけの、黒い私。
もう私はマキリの杯ではない。この世全ての悪とは繋がっていないし、そもそも大聖杯は破壊されて存在しない。
だからこれはあの頃の私を模した姿だ。あの埒外の力はなく、ただ私の闇は健在だと示すだけの姿。
──どきどきする。
あの頃には遠く及ばないとはいえ、人をひとり殺傷するくらい訳はない。
彼も本能で感じているはずだ。目の前の女がその気になれば、自分は一瞬で溶けて喰われると。
──心臓は早鐘を打って、テストの前みたいに緊張している。
「これが私の、本当の……っていうと違うかな。ひとつの……うん。私の一面です。私が魔術を使える、っていうのは御存知ですけど、こんな怪物とは思わなかったですよね? いま私がその気になれば、貴方なんて簡単に食べちゃえるんですよ」
枝分かれした黒衣の裾が延伸する。補食を狙う蛸みたいに、彼の手足に絡んでいく。
そうして、彼に訊いた。
「……それで。どう思います? こんな私を見て、どう感じました?」
どくん、どくん。
俯いて答えを待つ。
彼の反応を今か今かと期待する。
やがて、
やがて──むにゅう、と。黒服の上から私の胸が掴まれた。
「ふぇ、あ、えっ?? あっあっ、あ♥️♥️」
むにむに、と揉みしだかれて、ピンと勃った乳首を抓られる。
おっぱいだけじゃない。手を回されてお尻も太ももも。コレどうなってるんだ、なんて感じでまさぐられる。
「ひゃっ、あっ、うぁ♥️♥️ ち、ちょっとっ、早く答えてくださいよう♥️♥️」
いやまあ、もう分かりきってるけど。
彼は興味深そうにしながら、
────いや、どうって。滅茶苦茶エロい格好になったな、と思ったけど。髪の色もこれはこれでそそるし、何よりこの服。隙間から見えまくってんじゃん。誘ってんの?
ばっきばきに勃起したおちんぽを私にぐりぐり押し付けながらそう言った。
「ぷっ──あは。うふ、あはははははは♥️」
嬉しすぎて笑ってしまった。
だって、まさにそうだといいなぁ、と思っていた反応だったから。
「ああ──やっぱり。貴方、とっても素敵です」
今でも覚えている。あの惨めな感情を。
「先輩に初めてこの姿を見せたとき、気持ちわるいモノを見るみたいに目を背けたんですよ。うわ、アレはもうどうしようもない、って。それなのに貴方は……ぷぷっ、もうおちんぽフル勃起じゃないですか……♥️♥️ そんなに欲しいですか、この私も♥️♥️♥️」
先輩は私を見捨てなかった。最後には助けてくれた。
でも、堕ちきった今の私にとって、彼の反応は余りにも甘美だ。
私の表も裏も分け目なくただただ欲望の対象として見てくれる事が嬉し過ぎる。
脳みその主張は封殺されて、汁を垂らして悦びアクメにイキ狂うおまんこに心が従っている。
薬指のリングを外した。何より大切なはずの、先輩との結婚の証である銀色の輪。
べろぉぉ、と舌を伸ばす。唾液が張り付く赤く長い舌。
その先に指輪を乗せて。一息に、ごくん、と飲み下した。
「んっ──く、んふ──♥️」
咽頭を過ぎて、食道を流れて、胃へ落ちていく。
もう取り出せない。取り戻す気もない。
小さな銀輪は私の体内を通って、知らぬ間に排泄され、汚水にまみれて、そして二度と誰の目にもつかないどこかのゴミ溜めにでも流れ着くだろう。
「これが私の答えです。
────はい。私、貴方のモノになります♥️♥️♥️」
そうして私は、子宮が選んだ人に微笑んだ。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦
それが私の結論だった。
確信した先輩との未来、順風満帆な幸せの日々。それを私が嬉しいと思ったかというと、そんな事はない。
つまらない、と思った。
そんな刺激のない生活、今さら耐えられないと思ったのだ。
別に、大した理由はない。劇的な切欠があるわけでもない。
ただ──ただ、『これ、つまらないな』と自然と思っただけ。
だって、そこには何もない。ただ穏やかなだけで、皆に囲まれているというだけで、私が覚えた背徳感も気持ち良さも子宮の悦びもありはしない。
だから、あの夢を見た時は清々しかった。先輩との未来図があんまりにも退屈で、うんざりするくらいつまらなかったから。逆に、そちらを選ぶ理由なんて全くないと分かって。
そうして先輩と電話で直に話す事で、この決断に確信が持てたのだった。
きっと、とっくに手遅れだったのだろう。
以前の私なら泣いて喜んで選んだだろう先輩との未来に、何の魅力も感じなくなるなんて。
水滴が岩に少しずつ穴を空けるように、いつの間にか、じわじわと私が変質していた。
この旅行のせいだろうか。結婚式を抜け出して不貞に及んだ時か。それとも彼が家に押し掛けて来た時、いや初めて会った時?
それとも、生まれつきこういうモノだったのか。
もう分からない。どうでもいい。
全てどうでもいいことだった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「はい、どうぞ♥️♥️ ここを開いて……ふふ、狙いを定めて……♥️♥️」
ぬぷ、にゅるるっ、にゅぷぷぷぷぷ。
両胸の中心におちんぽが挿っていく。
私の黒服は、一枚の布という訳じゃない。手に触れられる影で出来ていて、それぞれの縦縞が別れた帯のようなものだ。
だからこうして指を差し入れて『くぱっ』と開けばこの通り、おちんぽ搾精機の入り口が出来上がる。
メートル越えも近い柔らかさと弾力を備えたおっぱい。その魅惑の谷間へおちんぽが入っていく。
「ほら、挿っていきますよ♥️ 貴方の素敵な亀頭でおっぱいを掻き分けて……あん♥️ ぴくぴく跳ねて中でおっぱい擦ってます♥️♥️」
左右からおっぱいを掴み、彼のおちんぽを悦ばす道具としてズリ合わせる。
私のおっぱいは柔らかめで自在に形を変える。何よりパイズリ奉仕は相手の目も楽しませなくっちゃいけない。
なので、ぐいい、とおっぱいを縦に伸ばしておちんぽを挟む。普通のパイズリと違ってこうするとおちんぽがすっぽり隠れ、先っぽがこちらの胸板まで届く。
この服だから出来る巨乳縦パイズリだ。両手でおっぱいを支えながらずり、ずりとおちんぽを扱いていく。
「くすっ、ぜんぶ挟んだ途端、もっとびくんびくん跳ね回ってますよ♥️♥️ でも大丈夫です……私の柔らかおっぱいがクッションになりますから♥️♥️」
おちんぽのしゃくり上げを防ぐ、訳じゃない。好きなだけ暴れさせて、その度におっぱいに揉みくちゃにされる快感を味わわせて、その上でぜったい放さない。
おちんぽが跳ねている時は私はじっとする時だ。おちんぽの自分勝手なおっぱいの味わい方が終わると、私の動く番。
上体を前後させ、ずりゅ、にゅぶっ、とおちんぽをズッていく。おっぱいを支えるだけでなく胸下あたりの黒服を手で押さえると、ボンテージみたいに胸を締め付けた。ぱっつんぱっつんで手を離せば弾けそうなぐらいの肉毬でおちんぽを包む。
「はっ、はっ♥️♥️ ぁ、は♥️♥️ どうですか、私の縦ぱいずり……♥️♥️ ふふっ♥️♥️ この姿でこんなコトする時が来るなんて♥️♥️」
彼の恍惚の顔を上目遣いで見上げる。
正直いって、パイズリは女の方は大して気持ち良くはない。おっぱいで擦っているだけだし、敏感な乳首は放ったらかしだ。
なのでこのプレイは、どちらかといえば精神的な充足が得られるもの。パートナーに快感を与えること自体に喜びを見出だすのだ。
そういう意味で言えば、いまの私は満ち足りている。存在としては遥か格上の女を跪かせて味わうパイズリに、彼はとても悦んでくれているようだから。
「ほら、もっとぐりぐりしてあげます……♥️♥️ えいっ♥️♥️ えい、えい♥️♥️」
単調に扱くだけじゃない。
まずは両胸を左右に開いて、ぱん、ぷにゅん、と中央で叩く。果てしなく柔らかい肉毬でのビンタで彼のおちんぽが痺れていく。ぱつん、と両胸を閉じて開くと、柔力と弾力を感じたおちんぽがびきびきと青筋を立てる。私の肌がおちんぽに触れるのは一瞬だけであとは解放されてしまうというのに、その一瞬が病み付きになってしまうのだ。
かと思えば、突然またおっぱいでキツく抱き締めてあげる。すると耐えられないというようにとろとろの先走りを吐き出した。
それを谷間に伸ばして、次はおっぱいを上下に、互い違いに揺する。にゅるんにゅるん、と潤滑のよくなった両房を擦り合わせる。そのうちにまた前後運動も再開して、おちんぽに上下左右からパイズリ快楽を流し込んでいく。
「あは、おちんぽも貴方も苦しそう♥️♥️ ほらほら、搾りとってあげます♥️♥️」
彼はだらしなく股を全開にして天を仰いでいる。
そんな性感に耐えるところも愛おしい。でも手は緩めてあげない。下手に焦らすより、昂りのまま一気に射精した方が気持ち良いだろうから。
最後は今までの全部を代わる代わるおちんぽに浴びせてラストスパート。おっぱいでおちんぽを徹底的に虐めて、挟んで、扱いて叩いて。柔らかい凶器で射精感を高めていく。
そして前後に精液を引き出すみたいに縦パイズリすると、おちんぽが震えた。
「いいですよ、射精、中で──♥️♥️ ぜんぶおっぱいで受け止めてあげます♥️♥️ ほら、ぎゅぅぅう~~っ……♥️♥️♥️」
おっぱいでおちんぽを抱きかかえるようにして、彼の腰に密着する。
縦おっぱいの行き止まり、心臓の辺りの胸板に、亀頭がコツンと当たった。
途端──弾けるように精液が吐き出される。
びゅる、びゅるる、びゅくびゅくっ──とパイズリ中出しで射精していく。
おちんぽが跳ね上がり、精液を打ち出す。それがまたおっぱいの柔肉の感触を味わう事になり、また跳ねる。
人妻縦パイズリへの射精が止まらない。彼の腰が震え、くいくいっと私の方に押し付けられる。
もちろん、私は逃げなんかしない。宣言の通りこの身体の全身でもって彼を受け止めてあげる。
「もう、出しすぎ……っ♥️♥️ 射精止まらない♥️♥️ まだ金玉の中身空っぽにしちゃ駄目ですよ♥️♥️ もっと戴きたい所があるんですから♥️♥️ これはまだ慣らしの一発目だって分かってますよねえ……♥️♥️」
──なんて言いつつも、出したいだけ出させてあげるのだけど。
おっぱいを彼の下腹部に押し付けて、手持ち無沙汰なので彼のお腹に頬擦りする。ぴゅつ、ぶぴ、と精液が空気を押し潰す下品な音が谷間で響くのを感じながら。
金玉まで引っこ抜いちゃいそうな射精が数分間続いた。にゅぶぶぶ、とおちんぽを引きずり出す。ねとぉ~っ、と亀頭と谷間に橋が架かった。
「ああもう、こんなに射精して……♥️♥️ おっぱい開いたら零れていっちゃいますね♥️♥️ 仕方ないなあ……♥️♥️」
仕方ない。仕方ないので、おっぱいを持ち上げた。
上から胸元を覗くとおびただしいまでの精液が溜まっている。
それを、頭を傾け、胸元に唇を当てて。一気に啜った。
「じゅるっ……じゅるるるるる♥️♥️ ずるっ♥️♥️ ずず♥️♥️ ずびぃぃいい~~ッッ♥️♥️♥️」
美味しい美味しい甘露のような精液を啜り飲む。
生臭く青臭いのに、身体がかあっと熱くなっていく。
彼が気持ち良く出してくれた精液だ。一滴だって無駄には出来ない。
彼の精液は濃く、粘りっけも凄い。何回かに分けてこくこくと飲み干していく。ようやく完飲すると、お腹はたぷたぷになってしまっていた。
「ぶっはぁあああ……♥️♥️ 本当、たくさん出すんだから……♥️♥️」
しょうがないだろ、気持ち良かったし──と彼がぶつくさ言うのを見て、また笑ってしまった。
「は、っ……♥️♥️」
足が震えている。恐怖じゃなく、期待に。
ベッドに寝そべる彼に跨がって狙いを定めた。
屹立するおちんぽの先を、おまんこの入り口に触れ合わせる。
私が上で彼が下、という体勢は昨日の対面座位と変わらない。
違うのは、身体でなくて中味。
一線を引いてスリルを楽しんでいた昨日とは違う、
彼に心まで捧げる駄目押しのエッチだ。
「は…………っ、は♥️ は、あっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️ はっ♥️」
犬みたいに舌を出して喘ぐ。挿れてもいないのに酷く興奮している。
だって、ぜったい気持ち良い。
今まで大切にしてきたものを踏みにじって楽しむこのエッチは、取り返しがつかないほどのアクメを私にくれる。
「ぅう、あっあぁぁあああ……♥️♥️」
ぬぶ。
亀頭が陰唇に潜り込んで、それだけで軽イキしてしまう。
膣が蠕動しておちんぽを中へ中へと求める。子宮口は弛みきり、ぶたれるのを待っている。
──桜。
彼に呼び掛けられたので視線を合わせる。
──早く。桜が欲しい。
いつか、先輩にも言われた気がする言葉。
あの時も嬉しかったけど、
今のはそれ以上。
ごっつん、と子宮と亀頭がぶつかった。
ワザとじゃなくて、嬉しすぎて腰が抜けたのだ。
「──────オ゙ッッ♥️♥️♥️♥️♥️」
串刺しになって、あっさりガチイキアクメした。喉を反らして、舌が勝手に飛び出て、絶頂に打ち震える。
ガックンガックン仰け反りながら痙攣する。
この一突きだけで、先輩とのエッチ何回分の快感なのだろう。
何度目か分からない確信をしてしまう。どれだけ繰り返し確かめてもきっと答えは変わらないと分かってしまう。
先輩との幸せじゃなく、彼との姦通を選んだ事は、まちがいじゃないって。
「あっ♥️♥️ ああっ♥️♥️ ふぁ♥️♥️ ああああああ~~♥️♥️♥️」
彼が腰を突き上げて、お望み通りの子宮殴打エッチが始まった。
正直もうこっちは根を上げているんだけど彼が手を緩めてくれる訳もない。ごちゅッ、ぶちゅ、と子宮口が小突かれる。
薄紫の髪を振り乱して喘ぐ。以前この姿だった時は、力を振るったり相手を傷付ける度にある種の快感を得ていた気がする。
でも、今はただガワを被って性交しているだけなのに、比べ物にならない気持ち良さ。
相性最高のおちんぽで膣を擦られるたびに、胎を押し広げられるたびに、子宮を殴られるたびに。理性が融けそうな快楽が押し寄せる。
他の人にも、こんな運命の人がいるのだろうか。私だけなのだろうか。よく分からない。
確かなのは、私は彼に出会ってしまった、というだけ。
過去の積み重ねなんて、想い出なんて──
今この時、お腹に伝わるこの幸福感の前では、余りにも遠い。
「おうッ♥️♥️ ぅおお♥️♥️ おぐっっ♥️♥️ ひ、すごいっ、しゅごいい……♥️♥️♥️ しゅきっ♥️♥️ 好き♥️♥️ 貴方がいちばん好き、先輩より────♥️♥️♥️」
いつしか恋人繋ぎで指を絡めていて、以前なら考えもしなかったような事を叫んでしまう。
「は……いっ、はい♥️♥️ 赤ちゃん孕みますっ♥️♥️ 先輩じゃイヤ、貴方じゃなきゃイヤです……♥️♥️ なんでって、決まってます♥️♥️ 先輩の精子で妊娠するとか、ぜったいムリ♥️♥️ 貴方の精子には負けちゃいます♥️♥️ 無理やり中出しされたってきっと私の卵子が跳ね返しちゃいます、貴方の精子じゃなきゃ駄目です~って♥️♥️ それにエッチだって、貴方に比べたら子どものおままごとみたいだし……♥️♥️ 頑張ってるのは認めますけど、はっきりいってぜんぜん足りないんです♥️♥️ 貴方との気持ち良さを知っちゃったら戻れるはずありません♥️♥️ もうどうしようもないんです♥️♥️」
彼の上で跳ねながら酷い事を言う。
心が痛む。先輩に申し訳なくなる。
でも、そのぶん気持ち良くなる。
「ふふ、心配いりません──先輩、言ってくれたんです♥️♥️
俺が桜を守るよ、って♥️♥️
桜だけの正義の味方だよ、って♥️♥️
だから許してくれますよう♥️♥️ だって私はこっちの方が幸せになれるんですもん♥️♥️ 気持ち良いんですもん♥️♥️♥️ そっか、桜がその方が幸せなら仕方ないな──って渋々認めちゃいますよ、きっと♥️♥️♥️」
まあ──もしそうでなくても、考えがあるのだけど。
今はいい。
とりあえずは、また膨らみ始めたこのおちんぽで、トドメを刺して貰う事だ。
「あんっ♥️♥️ あっ♥️♥️ あは♥️♥️♥️」
肉と肉が打ち合う音だけがこだまする。
汗を散らし、黒服を波打たせ、完堕ちエッチに没頭する。
それは、間違いなく人生でいちばん幸せな時間だった。先輩と出会った日よりも。先輩に告白された時よりも。雨の中抱き締められた事よりも、
約束の桜よりも。
「はっ、あ♥️♥️ ……私、こんな身体だから♥️♥️ 中がどうなってるかも分かっちゃうんです♥️♥️」
ヘソの辺りを見詰める。亀頭にぱっくり吸い付いている、子宮の真上。
「今……子宮降りきって……♥️♥️ 排卵、してます♥️♥️ 貴方の精子に襲われる為の卵子、準備出来ちゃってます……♥️♥️ 私にください、貴方の種♥️♥️ 人妻を完堕ちさせる、いちばん濃いの……♥️♥️
……はい、好きです♥️♥️♥️ 貴方のコトが好き♥️♥️♥️
先輩よりも好き、いちばん好き……っっ♥️♥️♥️♥️
だから……お願い、します──♥️♥️♥️♥️」
おちんぽに貫かれながら、べったりと上半身を倒す。
うなじが晒されるくらいに深く。
身も心も明け渡す、腹上での土下座。
私の最奥に、おちんぽが食い込んだ。
びゅるううううううっ♥️♥️♥️ どぴゅどぴゅっ♥️♥️
びゅる、びゅるるっ♥️♥️♥️ ぶびゅうう~~~♥️♥️♥️
どぷどぴゅ、ぴゅっ♥️♥️♥️ びちびちびちっっ♥️♥️♥️
「──────♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️♥️」
入ってくる。
染み込んでいく。私の子宮に、心に。
水に落ちた墨がもう別けられなくなるみたいに、二度と戻せない色が混ざっていく。
さっきにも増して、彼の射精は長い。きっと彼も分かっているのだろう。
これで、私が手に入ったって。自分のモノになったって。
彼が優しく頭を撫でてくれて、余韻たっぷりの甘イキ。
ぴゅる、ぴゅっ、と。最後のお漏らしみたいな射精が終わって、出しきったおちんぽが萎えて、尿道に詰まった精液もおまんこに漏れ出るまで、ずっと挿入したまま、騎乗位土下座を続けていた。