しかしどこに行くんだろう、この物語は。
「ちょっと、あれ取ってきて」
「あなたは……どうして私に言うんですか?」
「目上の人の言うことは聞きなさい」
「ちょっと大人っぽく出力されているからって……。あなたも私も8歳ですよね?」
そんな風に83番の私が29番と揉めていたら、シロウさんが目的の皿をこちらに寄越してくれた。
「君たちは本当に不思議な存在だな? 解析したら丸々エーテルなのな?」
「そういう存在です」
「けど、元はあの子なんだろ? どういう魔術だ?」
「分割思考や並列思考で得られる余剰思考に個別の身体を与え、フィルターを掛けて個性を造り出しているだけです」
「いまいちわからん。そもそもエーテルをこうも上手く操作できるものなのか? 五大属性持ちのカミさんでも難しいと思うんだけどな」
「そこがアインツベルンの秘技ですよ」
「それが今回危険視されたんだぞ?」
「みたいですね。でも彼女の想像の産物みたいな私たちに言われても。そもそも『世界』ってなんですか? なんのためにあるんですか? 誰もいない火星や木星にもガイアがあるんですか? イルカが人間より賢くなったら、アラヤはイルカの総体意思で動くんですか?」
「ちょ、ちょっと……」
これは詭弁だしガイアは確かにある。自然の触覚たる私たちにはそれがわかる。と同時に、霊長の守護は霊長の種が入れ替わると同時に入れ替わると考えるのは自然だ。
つまり遠い未来からも英霊が召喚できるなら、ナメクジやゴキブリみたいなのがやって来てもおかしくはないのだ。それと同じように、ガイア側もヒトガタである必要はない。マンモスやトリケラトプスが現れても良いのだ。
その矛盾から導き出されるのは、余りにも人類が優遇されすぎているとも思える現状だ。まるで誰かの意思が強く反映されているかのようだ。
「フフ……少しからかっただけです。あなたが本体の延命に奔走して下さったことは理解していますから。ただ、不思議です。どうしてそこまで肩入れして下さるのか」
「それか……理由はオレの体験というか記憶からなんだ。具体的に何があったかは話したくないけど、とにかく目の前で人が死ぬのを見たくないし、不幸になるのを見たくない。ましてやそれが赤い瞳で銀髪の子ならなおさらだ」
「へ?」
「いや……勝手な思い込みというか……」
ああ……この人は確か義理の姉であるイリヤスフィールと死に別れたんだっけ。並行世界の話だけど、なんとも不思議な気分になる。
「イリヤスフィールと知り合ってどのくらいだったんですか?」
29番、それ聞くの?
「え? そ、それは……二週間程度かな」
「私たちも同じです。自分が双子だったなんて、ほんの二週間ほど前まで知りませんでしたから。そして聖杯の封印と延命処置を行って、ドイツに残してきたので……実質、四日ほどです。会話も本を読んで下さっただけで」
ああ……。出会ってからの時間でなく、濃密な関係を結べたかどうかを話したいのか。
「ドイツに帰ればまた逢える。そして一緒に成長できる。その運命を手繰り寄せたのは君たちのチカラだ」
29番の言葉を嫌味に捉えず、これまた一歩間違えば嫌味に聞こえそうな言葉でもって返してきた。だけどそこには悪意もなにもない。ただただ、素直な心が透けて見えるだけだった。
「世界がほんの少し気紛れっだったら、シロウさんは弟だった?」
「ハハ……どうだろうな?」
この辺が29番だ。こちらは素直というか、根が真っ直ぐなのだ。だけど中立派の83番である私は、実のところシロウさんのあり方にかなり懐疑的だった。
魔法使いはわかる。それを得たために、人の理(ことわり)から外れた存在となっている。なのであり得ないような電波人間になっている。『世界』の意思がわかって、行動に移すってそういうことだからね。
そしてそれは英霊にも言えて、あの黄金の王なんかもそうだ。現代の人の常識では括れない存在だ。
だけどこの人は、自身の功績もあるとは思うけど、どうも魔法使いに引っ張られて、そういうステージというかランクに至ったような気がする。
どこまでも人のままなのだ。なのに、この料理があり得ない。知識や技術が10年20年のものではないのだ。
そして熱々のものはしっかりと、けれど最適な温度で熱く、冷たいものは口に入れてちょうどとか、キンと来るとか食材に応じて変えてある。
まるで、時間を操作したとしか思えない出来栄えなのだ。あの黄金の扉の先に業務用冷蔵庫や冷凍庫があったとしても驚かないし、ハイカロリーなコンロがいくつも並んでいたとしても驚かない。
けれどこの料理の数々だけはあり得ない。基本は洋食全般が並んでいるが、そのどれもが名店のシェフが作った料理と変わらない。
いや、もっとビックリだ。三ツ星のホテルやレストランでしか味わえないような料理に混じって、穴場の隠れたお店にあるような『この一皿』みたいな料理もある。
そのどれもが誰かの心に届く味なのだ。殴り合わんばかりにがっついている円卓の騎士は言うに及ばず、アーサー王自らが、皿を次々と積み上げている。
この時代にない陶磁器の器と、銀のカラトリーに目を細めているのはマーリンさんだけだ。
そして、私たちが最近ハマりつつある日本食への造詣が深すぎる。あの魔術師殺しと呼ばれた父が涙目で食べている。貴族チックな仮面をかなぐり捨てて、トオサカさんも泣きながら食べている。
日本人にはストライクな味なのだろう。シンイチなんて未知の領域を初めて知ったという風情で、一口運ぶごとに数分は固まっていた。
先程、10年20年と表現した。それを100年200年と置き換えたらどうだろうか?
信じ難いがこれらの料理は、その領域に達していると思えた。
「シメのお茶漬けとかあるの?」
「ああ、できるぞ。海苔でも鮭でも梅干しでもできる。雑炊が良いならそっちも可能だ」
父の発言だ。舞弥さんが付いて行けてないけど、オチャズケって日本の郷土料理だろうか?
「お嬢様のお鍋にウドンはイケますか?」
マアエモ・ママだ。ルオン・ママや本体と一緒になってあのお鍋を食べ尽くしたらしい。私と29番も切り身と野菜を一杯だけ頂いたが、あの魚から滲み出るスープの滋味はちょっと表現できない素晴らしさだった。
そんなスープにウドンか……。舞弥さんはラーメンを頼んでいた。米粉の麺なら今日みたいな料理に合いそう。そいう私は妙に甘いものが食べたい。
そこでアイスクリームはあるかと尋ねたら、できると言ったので、パフェみたいなものが食べたいと頼んだ。そこに29番も便乗した。
本体が呆れた視線を寄越したけれど、これくらいは勘弁して欲しい。そう思ったのだけれど、視線をスイっとアーサー王に流した。
アーサー王は私たちを指差し、セイバーを通してパフェとラーメンを頼んでいた。セイバーも食べるときは食べるみたいだから、王も体に似合わない量を食べられるのだろう。
これはきっと普段から激務なのと戦が多いためだと思う。胃に悪いと思うけど、食べられるときに食べないとダメっていう習慣病みたいなものなのだろう。
このとき舞弥さんがシロウさんに不思議なことを尋ねた。
「あの。冬木で事故が減ったのはもしや?」
「う~んと、カミさんの札とオレがちょっと……」
暇人だ。善意で動く暇人。世の中のためには悪くない……かな。家族は迷惑だろうけど。そもそもこの人ガチだもん。
初めて出会ったときから困った人だと思っていた。その理由は無敵の人だから。
もしもだよ? 本体に敵対するならドッキリ風に仕込んでハメて、簡単に警察送りにできる。その後、弁護士団で固めて訴訟を起こして社会的に殺すだろう。
今までもそういうことはあった。だけどこの人の場合は牢屋に入っても、キャスターとともに脱走して違う世界に逃げ出せる。
捨てるものがないとかでなく、神出鬼没なのだ。そう考えると最悪に厄介な人だ。まぁ、そんな個人的感想はとうでも良いけれど。ともかく、気になるのは事故の件だ。
それって冬木の交通事故が小さくなった件だ。シロウさんは札と言った。それは呪いでなくラック……幸運を呼び込む効果がある? たぶんそっちだ。
宝石を多用するトオサカ家のイメージじゃないから、キャスターのオリジナルだろうなぁ。
「ねぇ、ケイトラックってなに?」
突然、29番がそんなことを訊いてきた。
「日本独自の規格で660cc以下だっけ? 小さな排気量のトラックよ。どういう意味からの質問なの?」
「いや、お祖父様がエージェントに用意させたんでしょう? 見たことないからさ」
「ああ、なるほど。今回の作戦行動に合わなかっただけじゃ?」
この答えをくれたのは舞弥さんだった。
「エージェントの勘違いと思われます。当初は普通のトラックだったはずが、実際に用意されていたのがS100W系のデッキバンと、S82P系のジャンボだったのです。自分たちの体格で考えてしまったのでしょうね。そのために実戦投入は見送りました」
簡単に説明するとどちらもダ◯ハツというメーカーのケイらしい。デッキバンは4人乗りで、バンの最後尾の屋根を切って荷台にしたもの。ジャンボは荷台を短くしてキャビンを長く取ったものだそうだ。
どちらも日本人より大きな海外の人でも、なんとか我慢できる操縦席の広さを確保してある。その代わり農業に携わる人が使うクルマとは少し毛色が異なってくる。
なるほど。風景に溶け込むことが難しいクルマだったのか。それならR32のGT-Rのままで十分だ。
「気を利かせすぎた?」
「はい。それで私どもの方で新しく軽トラックを入手しようと考えてはおりましたが、今回の流れ的に必要を感じなかったので。クルマはアジトの一つに寝かせたままです」
そういうことか。
「なぁ、答えにくいなら良いんだけど、もし答えられるなら教えてくれないか? 結局、お前たちはあの子の宝具が生み出した別人格みたいなものだろ? その宝具ってなんだ? 名前は『ラインの黄金』って聞いてるけど。でも、聖杯戦争の器とは別なんだろ?」
核心を突いてきたなぁ。すかさず本体を見たらうなずいてくれた。話していいという合図だ。
「『ラインの黄金』こそが真実の願望器です。事象によりそれ相応の魔力は必要ですが、大抵のことは叶います。ただ、神秘関連に偏っていて、お金が欲しいと願ってもお金は現れません。難解な術式をすっ飛ばして答えを安直に出す、そういう代物です」
「じゃ、お前たちの母親や姉が持っていたのと同じ?」
「いえ。あちらはこちらの術式を参考にして作られた、英霊の魂を捕らえるだけのものです。ただ膨大な魔力を帯びれば願望器のような働きをするだけで」
「そうなのか? じゃ、具体的にそっちのはどういう神秘が? そこが『世界』に触れたんだろ?」
「座ですよ。英霊の座。あれを初代、つまり第三魔法体現者が解析したんです。重要なのは第三魔法でなく、それを得て行った先で知った英霊の座だったんです。まだ完全には再現できていませんが、真の狙いは英霊に付与された能力、即ち『世界』から加護を受けたそのあり方の再現を目指しています」
「あり方?」
「ええ。あり方です。実は永遠の命とは破綻したものなのですね。そんなものを得ても、人は孤独に耐えられません。親しい人や友人が次々と亡くなっていくのに、独り取り残されても悲しいだけです。理想は人類全体がそのような不老不死を得ることですが、これも次から次に生まれ育つ世代を潰すことになります。人口密度や食料などで想像がつくでしょう? ですが、世に関わる上で座を持つ英霊のように、あのあり方を得てシフトしてしまえば。それがたった一人でも、社会をより良き方向へ導くことが可能となります」
「どうしてだ?」
「信仰ですよ。英霊は信仰を得るから、古臭い武器が宝具となるのでしょう? その信仰や歴史といった要素がもたらす増強分を自由に扱えるとしたら? それこそが究極の抑止でしょう?」
「バカ……なんてことを。そんなの『世界』に触れて当然だぞ?」
「理由は? 無碍に人へ仇なすのでなく、雑じりっ気ない善意でのみ使用するのに? その目的が、困っている人、泣いている人を助けたい、人類から戦争を無くしたいという純粋なものであってもですか? これこそがアラヤの願いでしょう?」
「そ、それは……」
「何よりあなたの料理がそうなっています。確かに長い間修行をされて、真面目に学んできたのでしょう。そこは疑いません。ですがたかだか料理であそこまで皆んながガッつきますか? 涙を流しながら食べますか?」
騎士たちは奪い合うようにして食べ、あまりの美味しさに涙を流しているのだ。いくら時代が違うと言っても大げさ過ぎる。これもある種の宝具であり、奇跡の体現なのだ。
「そもそも何万人、何億人の中の一人ですか? あなたという本物の正義に至ったのは? セイバーさんの記憶を夢で見ました。あなた以外のあなたは、全員凝り固まったエゴと精神疾患で動いている。違いますか?」
「ぅ……。リンが危険といったのはその頭脳か……参ったな。降参だ。ただし、お目付け役を付けることは我慢してもらうぞ?」
「セイバーさんが家族になるなら、なんら問題ありません。あの人も、あなたのアルトリアさんと変わらずいい人ですよ」
「……オレの記憶を見たのか。なんでこうも対魔力が弱いかな……」
「ですけど、直径400kmもある、隕石と言うより小惑星ですよね? そんなのと地球の衝突を回避したなんて。英雄王もさすがですが、それに劣らぬ活躍ではありませんか」
「とりあえず固有結界内に取り込んだだけだ。それもリンの魔力だし。破壊できたのも王様の乖離剣とアルトリアのエクスカリバーがあってこそだ」
「それがチームでしょう? オール・フォー・ザ・ワン ワン・フォー・ザ・オールですよ」
「ラグビーじゃないから」
「グラディエーション・ピクチャー?」
「それわかったぞ。『ノーサイド』だろ? 古い歌が好きなのか?」
「ヨーロッパに入る日本のアニメって古いのが多くて。そこからの繋がりです」
「なるほどなぁ」
私たちがそんなことを話している間、アーサー王とセイバー、そしてママたちがバイク談義をしていた。そこにモードレッドさんが聞き耳を立てていて、ランスロットさんが解説していた。
意味の不明なところはライダーさんが捕捉している。あの人は本当に謎だ。
「そちらの時代で、まず最初に初心者が選ぶならなんだろうか?」
「ス◯キGS500E」
「ホ◯ダCB……」
アーサー王の質問に答えられないマアエモ・ママ。
この90年代半ばは、ホ◯ダから欧州の初心者向けにこれといったものが出ておらず、二気筒ネイキッドならス◯キGS500E、カウルありならカ◯サキEX500(北米のNinja500R)が定番だった。
90年代も終わりに近づくとホーネット600という優れた四気筒が出るのだが、いかんせんそこには王者ヤ◯ハのXJ600Sの後継機種、FZS600があった。
ス◯キはGSX600Fのモデルチェンジと新型SV650Sで対抗し、成功を納めている。カ◯サキはEX500で評価を得ているので、ホ◯ダ党だけが肩身の狭い思いを強いられていた。
北米ならあのFコンセプトが認められて、CBR600Fが浸透していたんだけどね。残念ながら欧州で認知されたのはF4からだ。
言っておくがこれは下駄の上のスニーカー・クラスの話です。リッター・オーバーやスーパー・スポーツ、オフ車などではないし、本当の意味での初心者向けである125cc以下の話でもない。
そういうデッドスポット的な時期がホ◯ダにあったという話だ。遠因はVTやVFRでありNSRやNRだと思う。そして原因はRVF。フルカウル=レーサーレプリカという図式を脱却させてもらえなかった。
Fコンセプトなどと言わず、最初からツアラーと言い切ればGSX600FやGSX750Fのように受け入れられたと思うのだけど。
閑話休題。
ちなみにス◯キはこの油冷4発のGSX600FとGSX750Fに、北米ではKATANAとペットネームを付けている。EX500がNinja500Rと呼ばれるのと同じ構図だ。
そして本体は大きくなったらオフ車に乗ると言っているが、私はこのGSX600Fに乗りたかった。ところが2003年に出た青と黒のツートーンを、29番が手に入れたのだ。
出資者は本体ではない。成人の容姿で仕事を任されることが多かった29番が、偽名で預金していたお金を出して自分で買ったのだ。
免許などもきちんと取っていた。私たちの3歳上として。当然本体にバレているはずなのだけど、彼女は『いい色買ったね』と言っただけだった。
なにか不思議な感じがするだろうけど、この第四次でお互いがお互いを認めあったというか……29番、31番、47番、59番、83番である私に89番に97番の七人は、かなりの独立性を与えられていた。
中でも私と、この後のアクシデントで受肉してしまった29番に、31番と59番は、日本にいる本体と離れドイツの家で暮らすことが多かった。
本体が睨んでいるように、元々81番から100番はお祖父様の手が入っている可能性が高い。つまり私も89番も97番もそういうことだ。
だから以前から独立性が高く、彼女に代わって仕事をすることが多かった。現在も交代でドイツに行って、他のメンバーやアサシンさんたち、更にはまるっきりの別人格を植え付けた人形などを使って仕事を進めている。
この10年後の2004年はバゼットさんに私、鉱山事業を任されている29番、本部事務所から出向して子会社を転々としている31番と59番、そして会計監査で系列会社に他社から入っている『ボーデン』に、『フリューゲル』を筆頭とするメイド12人とがエッペルハイムで暮らしていた。
ボーデンは別人格の人形で、会計監査をしつつ産業スパイを探る専任だ。
おチビちゃんたちや美遊を護衛するために、アサシンさんたちと行動をともにしている『シュラム』と並ぶ古株で、二人は分割思考に於ける疑似人格のテストケースだった。
今は彼女たち以外に、五人の人形が世界のどこかで稼働している。存在を記録として知っているだけで、それ以外の情報は本体以外は知らないだろう。完全な別人格なので、家族を恋しいと思う感情がない。本当に独立しているのだ。
そしてそんなボーデンの人格モデルはこのときのアーサー王で、シュラムがモードレッドさんだった。
ちなみにフリューゲルはエッペルハイムに於いてのメイド長で、お祖父様から訳アリで預かっている4歳上の義理の姉だ。
どういうことかというと、ズバリ彼女はお祖父様の実の娘なのだ。お祖父様がどこかの女に手を出したのではない。お祖父様はとうとう執念でマアエモ・ママの魂のコピーに成功したのだ。
ママのことはママとして見守っているのだけど、それとは別に孫がやはり欲しかったらしい。なら、私たちに『お祖父様』と呼ばせるなよという話だが、人の心とは複雑怪奇だ。
お祖父様はなんと、リズライヒ型のメイドを協力者にして、1年間身体を借りていた。つまり私たちのあり方を参考に自らの思考を分割して、置換魔術を併用しつつ、自分で自分に種付けして出産したのだ。
『女性の苦しみと喜びがわかった』
これを知ったのが10歳のときで、義姉は14歳だった。その頃の母親は元の人格に戻され親娘でメイドとして、お祖父様の家で働いていた。
だけど口さがないメイドの一部から悪い噂が立ってしまった。この噂を大婆が懸命に消そうとしていたらしいけれど、どうしようもなかったそうだ。
そこで本体が親娘を預かることとなった。とは言え、こちらでも問題が起きると困るので、母親はドナウエッシンゲンの旧宅で勤めて頂き、娘はエッペルハイムの新宅に迎へ入れた。
母親の教えがしっかりしていたので、フリューゲルはマアエモ・ママと変わらないくらい優秀だった。そしてこの姉とボーデンと私は親友でもある。
わけがわからないかも知れないが、これも魔術師のあり方だ。一応、フリューゲルが義理の姉であるという事実と、出生の秘密に関しては、中立派の私たちと本体しか知らない。
強烈なフィルターが掛かっているので、独立した47番も知らないと思う。いや、知っていても記憶を消された可能性が高いだろう。
反対派なので本体と衝突することが多かったけれど、真面目な子だった。離れてしまったから、自分の分身と言うより姉妹のような感覚がある。
本体の記憶に拠ると、『ラインの黄金』と魔術刻印を失った代わり、英霊の能力と信仰の加護を得ているのだそうだ。言ってみればそれが『ラインの黄金』が目指したものだから、クロちゃんともども貴重なサンプルだ。
後から作った101番から103番を独立させたのは、ボーデンやシュラムに私たちを経ての集大成であり、次世代型の試作品の意味合いが強い。
次は47番のようなカードを触媒とした疑似英霊の製造だ。難点はその能力を悪意で使わないタイプ……すなわち、私たちの中の誰かが手を挙げる他はない。
現在手を挙げているのは、私と31番だった。
宴の終わりが近づいた。『Magenschluss』だ。直訳すると『胃を閉じた』という意味だけど、『もう少し食べたい』というニュアンスがある。
だけどそこまでなにかを食べたいわけじゃなく、軽い……ガムでも飴玉でもいいので、なにかを口に入れたい状態。こんな状態をセイバーさんが言うには日本語以外で表現できないそうだ。
「それを『口さみしい』と言うんだ。現代英語だとこうかな? 『Mouth is lonely』だ。第三者に説明するなら『When you're not hungry,but you eat because your mouth is lonely』だろうか」
私と本体に29番は、受肉後は言語の先生になるべきだと薦めた。それも英語の先生。絶対に向いている。
昔、ハイジのアニメをTVでやっていて、これの再放送やビデオを私たちは何度も見ていた。実はスイスでは放送されておらず、南ドイツの放送だった。それがスイスの一部で受信できたのだ。
オープニングの歌やセリフはドイツ語だけど、その後日本のアニメと知った本体は日本語版のビデオも手に入れた。長い間、『Osiete ojisan』の意味がわからなかった。『教えて、お爺さん』だとわかったときの感動はすごかった。
他所の国の言語がわかるって素晴らしい。そこから私は言葉にこだわるようになった。だからセイバーさんには心底先生になって欲しかった。
大王は天然の冒険家だ。ランサーさんはカフェのマスター。アサシンさんたちは産業スパイ。ランスロットさんは、そうだなぁ……ありとあらゆる免許を取ってもらって、なんでも道具や機械を使いこなるエキスパートにさせればどうだろう?
そうなると絶対、鉱山で働いて欲しい人だ。他所からも声がかかるだろうから、ギャラが高そうだけど。やっぱり英霊ってどの時代にも対応できる能力があると思う。
83番が難しい顔をしている。きっと『世界』のことを考えているのだろう。
あんなの考えても仕方ない。リンゴが実れば木から地面に落ちるように、そこにある法則は消しようがない。だけど黙って見ているのは癪だから、今後は魔法使いもシロウさんもせいぜい利用させて頂こう。
しかし『ラインの黄金』が禁忌に触れるとはね……。でもそれも使い方だと思う。確かに英霊が得る信仰や歴史的な重み、そういうのから来る増強効果を我がものとするのがこの宝具の根幹だけれど、ことはそう単純じゃない。
こいつは『願望器』でもあるのだ。私が知識を得、利用できると思ったことは大概できてしまう。それは成長して魔力量が増えるのと同じく、どんどん増えていくだろう。
そうなれば英霊の持つ宝具を自分のものにできる。ゆくゆくは英霊を取り込めることも可能だろう。そしてその能力を借り受けることも。
だけど重要なのは、それは私が『願った』からこその性能なのだ。『願望器』にこうであって欲しいと『願った』からこその。結局、道具は使いようということだ。
突如、時間が停止した。周りの人の動きが止まったのだ。動けるのは私とシロウさんだけ。予想通り円卓の中央に立つ黄金の扉から手招きがあった。
シロウさんが私を抱き上げ、その扉の中に入っていった。中には厨房がまるまる入っていた。そこを抜けると部屋があり、黄金の王と魔法使いであるキャスターが待っていた。
「あなたの考えは大体わかったわ」
「その前に」
「なに?」
「私はアインツベルンのこれまでの歴史の中で消えていった実験体の生命を悼んでいます。そこでこの『ラインの黄金』を得てから『不殺の誓い』を立てています」
「うん?」
「よって私はこの宝具で、生きている人を懲らしめることはあっても害したりはしません」
「それを私たちにも誓える?」
「はい」
「わかったわ。それとそんなに情報を送ってくれなくても結構よ。もう十分だから。まさか自分で自分の腕を切り落とすとはね。それに子孫の問題……。とっくに解決しているのね。そこでお願いがあるのよ。あなたの世界の私とサクラを導いてあげて?」
「え?」
「日本で暮らせって意味。どうせ海外の仕事はエーテル体にやらせたりできるんでしょう?」
「……そうですね」
「その条件と、もう一つの条件を飲んでくれたら、私もこれ以上はあなたに無茶をしないわ。誓って本当」
「もう一つの条件……?」
「そんなに身構えなくていいわよ。デメリットはないから。今の段階で元の世界とは切り離されているのね。だから時間の進行が無視できるのよ。現在あなたたちは私の魔法で歳を取らないでいるの。そこで提案。1~2年残ってみない?」
「本当に道筋を付けろと?」
「そういうこと。それに気付いているでしょう? ここはある意味、人々の信仰が紡いだ幻想郷なのよ。妖精郷とか色々呼び方はあるけれど。つまりここでの事象は現実に、ほとんど影響を与えない。『世界』からダメ出しも滅多に来ないわ。どう?」
「その期間で私を測りなおすということですか?」
「まぁ、そうなるのかな。ぶっちゃけると、ここはそちらのロードの想像通りでね。アルトリア・ペンドラゴンという英霊や円卓の英霊たちの『願い』や『思い』が、この世の人の信仰とともに寄り添っている世界なの。こういうのは座を得るほどのものでもないから、並行世界と並行世界の隙間でこうして漂っているのね。小さいのだとアンデルセンの物語や不思議の国のアリスなんかの世界もあるのよ。その一番近い並行世界……つまり現実世界の住人の深層意識次第な面もあるけれど」
「ほぅ~~」
これは興味深い話だった。
「異界とは異なるのですか?」
「なにを指して言ってるのかしら?」
「え~と、よくあるトラップなんか……」
「ああ、そっちね。魔術師が使うトラップはこれの劣化版よ。というか一部を知ってその気になっているか、時空と時空の断層をそう考えてしまったりね。簡単に言っちゃうと、通常の異界は礼装を組み合わせて創る限定された固有結界なの。本当の意味での異世界に繋げられるのは私のような魔法使いだけよ。人は本来自分の世界から出られないものなの。だけど時々、偶然に偶然が重なって出ちゃう人がいるわ。それが日本語の神隠しなの」
この人はこのとき、英語で『Spirited Away』と言った。意味は『精霊の消失』。意訳して『精霊による消失』だろうか。ドイツ語にはない表現だ。
一番厄介だったのが、魔法使いであるこの人だった。黄金の王もシロウさんも、地球を救ったとなれば神霊に近い存在だ。本来聖杯戦争で喚べるような存在ではない。そこを工夫し、大聖杯のクラスに割り込んだ。
魔法使いがキャスターなんてあり得ないことだ。だけどそれは私のせいだった。そして結果は上出来だ。ここまで友好的に砕けて話してくれるとは思わなかったから。少なからずこの世界と私たちの安全は保証されたも同然だ。
そうして私たちは1年間、ここに残ることと決まった。ママたちや父への説得はキャスターがおこなってくれた。ロードは意見交換と研究成果を評論してもらうことで妥協した。
また戻ってから、私と二人でキャスターたちの存在が時計塔へバレないよう手を打つことも了承して下さった。ま、リスクのない旅なら経験して損はないしね。
このときトキオミはちゃっかり娘を弟子にして欲しいと申し込んでいた。そしてシンイチは、この期間を利用して同じ水系であるロードの手ほどきを受けることと決まった。
翌週、モードレッドと従者がガリアに向けて旅立った。ここのランスロット卿の最新情報が入ったのだ。
〈お前たちの帰る1年先まで出発を伸ばしたかったけど〉
〈決めたことでしょう?〉
〈そうだ、決めたことだ。また会えると信じているぜ〉
〈はい。私もあなたと会いたいです〉
〈じゃあな〉
そう言ってモードレッドは私を抱擁した。港から遠ざかる小舟。モードレッドは落ちそうになるほど手を振ってくれた。だから私も見えなくなるまで手を振った。
潮風が冷たい。冬はもうそこだった。
そんな冬に備えて、私たちは小屋を改装した。古い農工具もきちんと置けるよう別の小屋を建て、私たちやシンイチにウェイバーの寝室を確保した。騎士たちやシロウさんの応援もあって、父やトオサカにロードの小屋も建った。
そして木の実や獣肉を蓄えた。塩漬けや干し肉を作ったのだ。宝具の中には数週間分の食料があるけれど、これは万一のときのために取っておくこととなった。
それに最初に植えた穀物が大きく育ちつつあった。だから食料にそこまで不安はなかった。
塩や香辛料はシロウさんが用意してくれた。たぶん黄金の王から分けてもらったのだと思う。モードレッドを見送ってから、あの王を見掛けない。この世界を全部見て回ると、旅に出たそうだ。行動力あるなぁ。
大王とセイバーはキャメロットに詰めていて、セイバーから言語を学びつつ、マーリンやアーサー王へ次々と改革案を披露していた。ときどき私たちもそこに参加している。
困ったのは村やその近隣の子どもたちだ。私たちが気になるのか、遊びたそうに遠巻きにしている。言葉が通じなくとも、そういう雰囲気はわかる。だけどなぁ……。
「これからの冬は仕方ありませんが、春になって収穫が増えたらあの者たちの家を回りましょう」
どうやらママたちが採れた野菜やキノコと獣肉を交換していたらしい。そこにケイ卿やマーリンが絡んでいた。道理で。
ママたちはランスロットや騎士たちに命じて、小屋の一方に薪置き場を作らせた。冬の乾燥した風で薪を乾かし、ついでに小屋に当たる風を防ごうという算段だ。
おまけにそこに干し肉を干せばすぐにカラカラになった。
「こればっかりは、魔術で代用しても旨くなるわけでもないからなぁ」
シンイチの独り言だ。彼は乱暴ごとに巻き込まれないよう、女の子として過ごしていた。万一男の子だと知れたら、ウェイバーみたいな目に合う。
ウェイバーはここ数週間で筋肉が少しついた。薪拾いや薪割りもうまくなった。若い男手は貴重だった。
「筋肉が痛い……」
文句たらたらだけど、ロードが驚くほど彼は成長していた。身長ではない。心と頭脳だ。大王から精神を鍛えられ、騎士たちから身体を鍛えられ、ロードやトオサカから薫陶を受け、この体験は彼にとっても貴重な1年となるだろう。
「それでも私やシンイチに及ばないって……」
「そこが血統だ。わかったかね、ウェイバー君」
「……はい……」
「それとここの体験は知識と記憶としては残るだろうが、身体の成長は望めん。元に戻ればリセットされることも頭に置きたまえ」
革鎧と毛皮の少年は項垂れた。
けれど彼は着実に伸びていたし、マーリンが教える魔術もすぐに理解していた。そこで魔術を使える騎士の指導をさせてみた。するとセイバーの翻訳が必要だけど、新しい魔術を覚える者が増えた。
「これで言語が通じれば、伸び率はもっと上がりますな。理事の仰った通り、彼は教えるのが上手い」
ロードの心の中の内申点は日増しに上がっていた。そんなロードも私が村娘と同じ格好をするようになったと同時に、村の男と変わらない格好になっていた。
そして1ヶ月もたたず、村人と簡単な会話をしていた。やるな神童。私や83番たちもそうだったのだけれど。
父と舞弥さんはシロウさんから習って、弓矢や罠を覚え狩猟をしていた。
「こんなにのんびりしたのは自分の人生で初めてだよ」
そんなことをつぶやきつつ、父は野うさぎでシチューを作っていた。ママたちから味付けを習っていたのだ。
「ここまでできるようになれば、イリヤや母が驚きますね?」
「そうだね。なぁ、エルヴァ。戻って全部終えたなら、家族として暮らさないか?」
お祖父様の説得は必要だけど、魔法使いからの条件でもある。なので私はオーケーした。
「よかった。イリヤもアイリもきっと喜ぶよ」
本格的に冬になり雪が積もり始めた。マーリンとママたちがあちこちに向かっている。風邪などで病気になった人々や怪我をした人の元へ、治療に行ったりクスリを届けているのだ。
このお陰というと言葉は悪いけれど、お礼として食料が簡単に手に入った。開き直ったママたちは、鍛冶屋に新しい炉の作り方や鍛造法を伝えたりもしていた。
そして騎士たちに座学で木造船の製法や、実際の造船技術、網の作り方や罠。それと戦車でなく馬車の製法などを教えていった。来る春の収穫と、漁業の発展を見込んでだ。
そんな中で父がオークともゴブリンともつかない亜人類を撃ち殺した。村外れの子どもを拐おうとしていたのを、狩猟に出ていた父が発見したのだ。
父は迷わなかった。神秘を帯びたそいつを起源弾一発で沈めた。するとなにがどうなったのか、そのオークの種族が全滅したのだ。
「あいつら、キノコかなにか?」
「わからんが、種族はどこかで繋がっとったのだろうな。キリツグ殿の弾一発で、あれほど手を焼いたオークが全滅だなんて。信じられん」
マーリンにもわからないそうだ。これをアーサー王が聞きつけ、正式に叙勲したものだからたまらない。父は名実ともにブリテンのナイトになってしまった。
「こんなので死後英霊になったりしないよね?」
「わからんぞ? アサシンを召喚したらキリツグだったりしてな?」
セイバーの冗談でむせる父とシロウさん……? 父はわかるけど、シロウさんはなんで?
そしてマーリンと私、29番と83番の解析で起源弾の弾頭に入っていた呪いの抽出に成功した。これを冬の間に培養して、ヤジリに塗るのだ。
暖かくなるとサクソンが攻め入るのは目に見えている。だけどセイバー曰く、できる限りそれは使わないで、相手の王を生け捕りにしたいという。
「そうさなぁ。あの、余を斬った術があっただろ? あれを使って、向こうの王を生け捕れば相手は総崩れだ」
大王の入れ知恵だった。だけどそれは私のことを思っての進言だとすぐに気付いた。
「余も娘っ子の後見人の一人だ。オークどもはともかく、無駄な血は流せんじゃろ。それに相手にも使いみちがあろう?」
そうだ。使いみちだ。そういう視点が、優秀な人材を呼び込み国を大きくする。
「ライダー、私は長らく貴公のことを誤解していた。本当はオケアノスなんて望んでいなかったのだろう?」
「一応は望んでおったぞ? だがなぁ……その先はどうする? そこからどう国を維持するのだ? と、こんな具合に悩みは尽きんかったな」
「ウソつけ。なるようにしかならんと腹を括っていたのだろう?」
「ガハハハ……。ま、そこはその通りだ。だがなぁ、セイバー。これは覚えておけ。国を大きくすると歯止めが効かなくなるものなのだ。人が増えるとはそういうことだ。余が止めたくとも臣下がそれを許さん。娘っ子のように『りすとら』なんてできんしなぁ」
「またアーサーに教えてやらんとな。あいつは良い生徒か?」
「お前さんほどの柔軟さはないが、よく聞いとるし理解しておる。ま、1年後だ」
実質は後9ヶ月ほどだ。時間はどんどん過ぎていった。雪が溶け草木が芽吹き、冬眠していた動物が起き出した。
サラマンダーのサランも起きて秋頃のように私の後ろを歩くようになった。
薬草や山菜がたくさん採れた。種子や獣肉からもっと良質な油をとる方法をこの春から試している。
職人は王国内に居たもともとの油職人だ。仕事が広がるので彼らは熱心だった。貨幣もローマ時代の金貨を回収して新しく鋳なおした。
以前より小さく、けれど彫り込みは精緻に。その彫り込みの職人には、金貨だけでなく他の工芸品も彫らせた。機織り機も新造して布地を大きく作れるようにした。主婦や年頃の娘たちによる刺繍や衣類のコンテストを何度も行った。
これは文化の発展を望んでだけど、未亡人の再婚や娘たちの婚姻を促す意味もある。
そしてこの時代はまだ葦(あし)のペンだった。だからインクとセットで羽ペンを普及させた。紙も漉かせて羊皮紙より使い勝手の良いものを作った。
ちなみに葦も羽もペン先を何度も、自分のナイフで削らないと使えない。
特に葦はペン先がすぐにダメになる。ところが文官の乏しいブリテンでは、アーサー王がこれの名人だった。
今はなきアグラヴェイン卿も上手だったとセイバーは言う。そこから羽ペンの普及を思いついたのだ。
活版印刷にはまだまだ遠いけれど、巷の噂や騎士の生活ぶりを書いた看板を各村に立てさせた。これは識字率を上げ、この後の教育制度に活かすためだった。
砂鉄層や泥炭層も次々と見付かった。新しい職業も少しずつだが増えている。見通しは明るかった。
この頃、既に火薬の製造を始めていた。草木が青くなる頃、初歩的な鉄砲と大砲がいくつかできた。鎧をぶち抜く鉄砲。兵団に見立てた木の人形を一網打尽にする大砲。
さすがのアーサー王もその威力に腰を抜かしていた。
「大砲なんてエクスカリバーと変わらんじゃないか……」
3~4人一組の騎士が対城兵器を操るのだ。雪溶けから始まった訓練がここに来て実になった。そんな矢先、水平線の彼方に船影が見えた。
いよいよサクソン人との戦いです。
もう、まおゆうとか反三国志とか偽太平洋戦争のようなノリです。
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