どうしたらいいんだろう。私、どうしたら……。
今は私の為にと食事を取りに行ってるだけのイゾウは、もうすぐ帰ってくる。そうなればイゾウ以外が、その対象になる事はないと思う。
そういう意味では良かったと思うべきか。でも、私が怪我してるのでイゾウは手を出す事を躊躇うだろうなと気付いてしまう。
だって、この間した時も私が翌日熱出したから。だとしたらもう、手を出そうとしないかも知れない。
そうなるとイゾウをこの部屋に、何日も閉じ込めてしまう事になるわよね。だけど、それは、許されない。
隊長と呼ばれる人達の多忙さを考えたら、そんな事は出来ないもの。困りきって溜息を落とした時、ドアがノックされた。
慌てて立ち上がろうとしたら有り得ない痛みが全身を駆け巡り、膝から崩れ落ちてしまう。倒れてしまった私は、イゾウが部屋に入って来るのを止める事が出来なかった。
「ナミ!?」
「っ……!!」
抱き起こされて痛みが消えて行く。そうなればこの痛みの原因が、入室させないように拒もうとした私への罰だと解らない筈もない。
情けない。巻き込むつもりなんか無かったのに……!
「イゾウ……ごめんなさい……」
「……何を謝られてるのか、分からないんだが……傷が開いたなら、それは先日俺が温泉で可愛がった事に原因があ「そうじゃないの!それは良いのよ!私、イゾウにされて嫌な事無いもん。ただね、そうじゃなくて」」
必死になって説明してるのに、何故かイゾウは自分の手で目を覆うと天井を見上げる。そして、呻くように言った。
「俺のお姫さんは、俺をどうしたいんだかね。……腹上死が希望かい?」
「何がどうなってそうなったの!?」
球体の話を必死にしたら、優しくその瞳を細めて私の頭を撫でて来る。それから私を抱き上げてベッドに降ろすと、羽織っていた着物を私の肩に掛けてきた。
その直後、敵か味方か分からない相手に隊長として接する時の雰囲気で、私を背に庇いながら声を出す。それに反応して出て来た球体は、イゾウとの会話を繰り返し、そして……。
「なら、ナミの怪我治しておくれな。挿入前に殺しちまいそうだ」
「……楽しませてくれるなら、いいわよ」
「そうさね……白の長襦袢と、深紅の紐、大判の姿見と、大人の玩具を用意してくれたら……楽しませてやるよ」
……なんだろう。嫌な予感しかしない。
無意識でベッドの奥へと逃げる私に、イゾウはニッコリと笑いかけて来て、囁くように言う。それは、恐らく死刑宣告に近い。
「散々人を心配させたんだ。少しくらい、お詫びに奉仕してくれても良いとは思わないかい?」
「えっと……私、奉仕とか、経験無くて……」
「あったら……許す筈無いだろう。ナミは俺だけを知っていれば良い。大丈夫。俺に身を任せて、俺の言う通りにして、愛らしく鳴けばいいだけさね」
いや、それが……難しいんですって。咥えたら許してくれるなら、咥えるから……意地悪しないで欲しい。
そう思ってイゾウを見たら、何故か煽るのが上手いと言われてしまう。何がイゾウの琴線に触れるのか、本当に分からないよ……。
そう思っていたら身体の痛みがフッと消えた。それに驚いたのは私だけではなく、イゾウも部屋を出ても治ってるのかとか色々聞いていて……私もそれは是非聞きたい。
結果条件を満たして部屋から出たのであれば、怪我人に戻るとかは無いらしい。それによりイゾウは微笑み、その美しさに見蕩れていたらその間に傷の確認とか言われて、着てる物を全て剥ぎ取られてしまった。
「イゾウ……」
「どちらにしても、ナミを可愛がらないと出られないなら、怪我も治して貰えた事だし……俺も楽しんで良いとは思わないかい?」
「それは、そうかも……だけど……でも……」
耳が、熱い。どうしても、慣れないのだ。
わかってるのに、イゾウは私を大切にしてくれてるって。なのに、ううん、だからこそ恥ずかしくて……。
「ん?」
「恥ずかしい……」
「俺だけを見て、俺だけを感じられるようにしてあげるよ」
その言葉と同時に真っ白の長襦袢を着せられて、それが寧ろ何も着てないより色々な物を強調するから……カッと頬が熱を持つ。ヤダと思わず口にした瞬間に真っ赤な紐で縛り上げられてしまえば、身動きが取れなくなる。
こんな所で隊長であるその実力を発揮しないで欲しい。そう思ってイゾウを睨むと、ニンマリと笑うそれに身体が小刻みに震え出す。
「……イゾウ?」
「強気に睨むのに、怯えを隠せないとか……本当にナミは俺を煽るのが得意だね」
「へ?」
「嗜虐心を刺激されるよ」
嗜虐心!?それは困る!!
だって、やっと治ったのに、怪我したらイゾウが自分を責めそうだもの。それに、この先もずっと怯えそうだから、痛いのとかは嫌……。
「虐めちゃ、やだ……。イゾウ、優しく、して……」
「狙ってるなら満点だよ」
その言葉でホッとする。満点なら、虐められたりしないは……。
「たっぷり、可愛がってあげような」
逆効果的な意味で満点!?
慌てて身を捩るけど、解放されないし身動きも取れない。そんな私にイゾウは、長襦袢の上から玩具で触れて来る。
この世界にピンクのローターとか、そういう系があるなんて知らなかったわ!文化水準的な事考えたら、可笑しいわよね!?
「や、何それ!?何それ!?」
「最近人気の玩具だよ。勿論、大人向けのね」
イヤイヤイヤ!この世界になんであるのー!?
半泣きでイゾウを見るけど、それを乳首のところに固定したイゾウがスイッチを入れてくるので、身体がそれに反応して震えてしまう。声を必死に抑える私に、イゾウは美しく微笑む。
「そのまま5分、耐えられたら虐めるのは辞めてあげるよ。……イかなければ、許してあげよう」
「んっ……イゾウ……」
「もし勝手にイったら……下の敏感な所にもつけて……暫く放置するお仕置が待ってるから……耐えてご覧」
「イゾウ……こんな、やだ……」
もどかしい上に恥ずかしい。5分なんて、耐えられないよ……。
断続的に刺激を与えられ続けて、全ての神経が乳首に集中してるような感覚に陥る。刺激されてないのに、下肢が濡れてるのが自分で分かるのがつらい。
「スタートだ」
「あっ……あぁっ!!」
スタートと言われる前に与えられていた刺激が、消える訳では無い。なのに、スタートと言ってから逆さにされた砂時計が、無情にもその前は換算しない事を告げている。
自分の汗で布が肌に張り付く。足は閉じた状態で縛られてるけど、だからこそ太股を流れる体液を感じ取れてしまう。
ベッドの上で、縛られた状態で、無機質に弄られ続ける乳首は、既に腫れ上がってるんじゃないかって思う程。それでも足の間に通された紐が、身を捩る度に弱い所を刺激して、それがまた性感を高めてしまえば、断続的に声を出してしまう。
「はっ……ああぁっ!!んっ……ぅ……!」
「ナミ、綺麗だよ。だが……俺以外を相手にイクなら、当然お仕置だ」
「やっ……も、許して……」
「……イキたいのか?」
「うん……イゾウので、イカせて……!」
恥ずかしさを耐えて答えたのに、イゾウはにこやかに微笑むと砂時計に視線を向けて落ちる速度が緩やかになるように斜めにしてしまう。それからそれを真横に向けて砂を止めると、残りの量を確認して残酷に告げる。
「まだ、3分だよ。後2分、耐えて見せな」
「やぁっ!む、り……ぃ……!」
「なら、後3分耐えたいのか?」
「あっ……やぁ!ゆるし、てぇ!!」
イゾウは仕方ないねと言いながら、砂時計を立ててくれる。でも、明らかに砂の多い方を上に直されていて、5分じゃないそれに酷いと嘆くしか出来ない。
「腰が動いて……そんな事すると、紐の刺激でイっちまうよ?まァそうしたら、乳首だけじゃなくて、女芯にもセットして……半刻ほどそのままにするつもりだが……あァ、その際は好きなだけイクと良いよ。俺はその間寝てるから」
「やっ!やだぁ!!イゾウ、やぁっ!!」
本当はどれくらいの時間そうしてたのかも分からない。けど、動けば酷いお仕置が待ってるからと動きを止めて耐えれば、イゾウは可愛いなんて呟いて私をただ眺めている。
もどかしくて、苦しくて、なのに、気持ち良くて……泣きそうになってしまう。全身から吹き出す汗が、布を身体にまとわりつかせ、更に動きにくくして来る。
「……おや、耐えきったか。偉かったね」
「イゾウ……」
砂時計の砂が落ち終えると、イゾウは残念そうに言う。どうやら私が1人でイキ続けるのを眺めて楽しみたかったらしい。
そんなの耐えられない。そう思って身を捩ると、イゾウに軽く身体を抑え込まれてしまう。
「今、止めてやるから、いい子にしてな」
そう言ってスイッチを止めてくれたけど、装着した玩具はそのままになっている。そして、私の足だけ紐を解いたと思ったら、限界まで大きく割開かれて、秘部をマジマジと見てくるのだから悲鳴くらい上がるというもの。
「やぁぁぁ!!イゾウ、やだ!見ないで!!」
「しとどに濡れて、真っ赤に充血して、ヒクヒクとしながら早く挿れてと願ってるね」
「あ……いわ、ない……で……」
「ナミ、俺が欲しいかい?」
カッと全身が赤く染ったのが自分で分かる。でも、答えなんて言える筈も無い。
そんな私にイゾウは欲しくないのかと笑ったと思ったら、挿れてと叫ぶその場所にボコボコとした形状の玩具を押し当てて来た。それに首を横に振るけど、イゾウは小首を傾げるばかり。
「俺が欲しいと言わなかったからね。代わりにこれを挿れてあげるよ。折角だから足は閉じられなくして、鏡の前に座らせてあげようかね」
「なっ……!?」
「自分がどんな姿なのか、その目に焼き付けて……俺が欲しくなったら、自分から誘ってごらん」
そんな残酷な言葉と共に押し込まれた異物。けれどもそれに身体は反応して悦ぶ。
身体としては待ち望んでいた刺激なのだ。心や理性がどれ程拒んでも、身体は歓喜の悲鳴を上げてしまう。
「あっ……!あぁぁ!やぁぁぁ……!!」
背を仰け反らせて、異物を締め上げて、身悶えるしか出来ない私にイゾウは愉しげに笑う。そしてそれごと足を固定するように縛り上げると、本当に鏡の前に私を座らせて、背後から抱き締めてくる。
顔を背けようとすると、顎を掴まれて鏡を見せられてしまえば、自分の姿が嫌でも目に入る。羞恥に震える私の耳元で、イゾウは言う。
「いつもこんな姿で、俺を魅了して、誘ってるんだよ。理解したかい?」
「そ、な……」
「さァ……好きなだけイクといい。スイッチ入れてやるから、自分のイク姿を見ていてごらん」
「やっ!やぁぁぁ!!」
下だけ入ると思っていたスイッチは、乳首も含めて入れられてしまい身体が反応して動く事で紐によりクリトリスまで刺激されてしまう。それにより簡単に上り詰めた身体は、小刻みな痙攣をしながらその快楽に呑まれてしまった。
だと言うのに、その玩具達は動き続けるから、イッてるのに止まってくれないから、更に身体は高められ続けてしまう。それにより縋るように、涙ながらにイゾウに助けを求める私は……なんと滑稽なんだろう。
「おねが……も、ゆるし……あああっ!!」
「好きなだけイキな」
「やっぁ!イゾウ、イゾウが、欲し……の!」
「こんなにイってて、まだ足りないのかね?ほら、またイク所だろ?」
イゾウの考えを読む余裕は無い。ただ、望まない快楽により悲鳴ばかりが室内に谺響する。
「きゃぁぁぁ!!」
「俺じゃなくても、ナミは簡単にイクのか。なら、俺は暫くナミを抱かずに、こうして楽しんでも構わないよ」
「やぁ……イゾウ、抱いてぇ……!!」
「人に見られながら、俺以外に感じて、イキ続けてるのはナミだろう?そのまま暫く楽しむと良いさね」
そんな悪魔のような言葉に涙がこぼれ落ちれば、イゾウが虐めすぎたねと言ってスイッチの入ったままの玩具を中から抜き去る。その刺激で再び達してしまえば、イゾウは可笑しそうに笑いつつそれを投げ捨てて球体に声をかけた。
「俺に中出しされて、ナミがその衝撃でイクのがこの部屋を出る条件だったね?」
「え、いや、単純に中イキし……ただけじゃ駄目よ!もう、可愛くイッチャウって叫びながらイかなきゃドアは開かないわ!!」
「そうだろうね」
途中から突然必死な感じで、何故か怯えを含んだ言い方されて……。とりあえず、イゾウを解放するには恥ずかしくても自己申告しないといけないらしい。
「んっ……イゾウ、お願い、挿れて……」
「挿れるだけでいいのかい?」
「意地悪、言わないで……中に、出して……私を、気持ちよくして……」
「……たまにはこういうトラブルも良いもんだね。普段なら聞けない言葉が聞ける」
そう言うとイゾウは、自らの猛りを背後から押し込んで来た。それを球体はまァっとか言いながら見ていて、見られてる事で泣きそうになる自分を自覚する。
なのに抵抗なくイゾウのモノを受け入れる身体が、なんとも浅ましい。イゾウと繋がっているその場所が、鏡に写ってる。
それを指摘してくるイゾウに、なんでも言う事聞くから許してと願えば、イゾウがまた今度鏡の前で抱かせてくれるならこの続きは優しくすると言うので、何も考えずに頷いてしまった。玩具はいつの間にか外されて、けれども胸と腕は縛られたまま何度も何度も抜き差しされ続ける。
「ナミは、最高に卑猥で、誰よりも淫靡で、俺の全てを魅了し続ける……最愛のお姫さんだよ」
「あっ……あぁっ!!ほど、いてぇ!!」
「何も着てないのより、ずっと卑猥だからね。もう少しこのままで居てもらうよ。俺を、楽しませておくれな」
終わりの見えない快楽と羞恥の地獄の中、私が開放されたのはそれから約2日後の事だった。いつかモルガンズに会ったら、その羽根全てむしり取ってやると本気で思いながら、縛られた跡も綺麗に消された私は怪我から復活して、漸く日常に帰る事が出来たのである。