※この作品はR-18です。

光源氏シリーズ   作:夢枕 七変化

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視点が途中で入れ替わります。


秘事(光源氏18)※

 戦争が起きるのは、避けられない。それも、私が原因で、私の知らない戦争が始まろうとしているのだ。

 ……私なんか、消えちゃえばいいのよ。元々私なんか、存在しない筈なんだから。

 そう思って落ち込んで、深く息を吐く。でも、これを気付かれるとイゾウは私をいじめ倒すのだから頂けない。

 結婚して、今では妻と呼ばれる立場になった筈なのに、結婚前からそこは変わらない。下手すると部屋から出られなくされるのだから、過保護なのかなんなのか判断に困ってしまうのよね。

 そんな事を考えつつ、エースに相談された事を思い出す。エースにまだ誰にも言うなよと念押しされた話は、確かに誰かに言う事はできそうにない内容だと思う。

 これらの思考により無意識に出る溜息をゆっくりと吐き出して、その時身体が小刻みに震える事を自覚した。これは、一人になる度に思い出すドフラミンゴの事で身体が小刻みに震えているのだろうと理解している。

 幸いな事に、あんな事があったのに、私は男性恐怖症とか、潔癖症とかにならずに済んだと思う。けど……それは、私が信頼してる相手にしかあの後に会ってないからと言う可能性も否めない。

 ……なら、試して見た方がいいかも知れない。次に、何かと戦う時になって突然、トラウマが理由で戦えないとかなっても困るもの。

 

 「一人で……船を降りてみ「何を言ってるのかな、俺のお姫さんは」」

 

 重なって遮られた言葉にか、それとも突然現れた愛しい相手だからか、驚いて見上げてしまう。その時、チカチカと目の前に居る筈のイゾウが、見知らぬ人達と共に倒れている姿が過ぎる。

 今のイゾウより、少しだけ顔に貫禄のできたイゾウが、犬や猫を思わせる着物姿の人達や、日本を連想させる人達と共に……。その近くを京都を守る四神の内の一神である、東の守護神と言われる青龍に似た物が見下ろしている。

 待って、知らない、こんなの……私、読んでない……!何なのよ、この、[[rb:神龍>シェンロン]]みたいなやつは!!

 激しい頭痛と目眩により、平衡感覚を失い崩れ落ちる私の身体を、優しい腕が支えた。その腕が、胸が、頭が、真っ赤に染まってるように見えて……。

 見たくないのに、知りたいと思う。これがもし、原作にあったシーンだと言うなら、私は知っておくべきだと分かるから。

 運命に逆らいたくて、不幸をそのまま受け入れられなくて、変えすぎてしまった事で起きなくなったかもしれないその未来。それはまた同時に、修正力が作用して予定の時期が変わってしまって、今から悲劇が起きるのだとしてもおかしくない。

 だって、これ程までに頑張って回避した筈の戦争が、私のせいで起きようとしている。なら、今見えてる未来も起きるかも知れないもの。

 なのに、その映像は突然終わる。慌てて手を伸ばしても、その続きが見える事は無い。

 脳裏に響くのは、青い龍がウロボロスとか言ってるその声。無駄に良い声である事から、原作にあった可能性が恐ろしく高まっている。

 

 「やだ、最後まで見せて……!イゾウは、どうなるの!?近くに倒れてる人達は誰なの!?あの龍は何者なのよっ!!」

 「……ナミっ!!」

 

 強く鋭い声が、私を呼び戻す。ハッとして辺りを見れば、イゾウが苦しそうな顔で私を見ているのに気付く。

 血まみれでは無い、愛しい人。涙の跡も、血の跡も見受けられない。

 なら、この人は……現在のイゾウ。未来のイゾウは、どうなったんだろう。

 

 「イゾウ……?」

 「やっと、戻って来たか。……ナミ、話してくれるな?」

 「イゾウが、岩肌のどこかで倒れていたの。戦ったから岩肌になったのか、それとも元々岩肌なのかはわからないけど……。誰と戦っていたのかも、傍に倒れていたのが誰なのかも分からない。白髭の皆じゃ無かった……!近くに青龍がいて、日本の江戸時代を思わせる容姿の人達と、獣人……?って感じの人達で、だから多分、ワノ国の人達とミンク族だと思うんだけ「……分かった。なら、見えた事の他に何か、隠してないか?」」

 

 イゾウの空気が変わり、ハッと理解した。アレは、ワノ国関連の未来。

 だとするなら、エースが誰にも話さないでくれと打ち明けたそれと繋がる可能性が高い。ならば……言えないわね。

 エースは、実力を高めて信頼を得てみせると言ってた。約束があるからと……でも、あの見えた中にエースの姿は無かった。

 原作では、エースが死んでいたからなのか。それともエースを残して行くと、親父様や他の隊長達が判断したのかが分からない。

 

 「見えたのは、それだけよ」

 「見えた事の他に、と、言った筈だが?」

 「何を聞きたいのか分からないわ」

 「ナミ……本気で、俺に隠し通せると思ってんのかよ」

 

 口調が、戦闘時のそれになってる。穏やかな、少し癖のある話し方では無く……戦う時のそれ。

 でも、私だって話せない。親父様を説得する為にも、もう少し時間が欲しいから黙っててと言われた事を、軽々しく口にはできないわ。

 

 「イゾウ……愛してるわ」

 「……そう、か。なら、可愛がってやろうかね」

 「へ?」

 「ナミが話したいって思うようにしてやるよ」

 

 その言葉を制止するより早く、イゾウは私の唇を塞いで抱き上げる。そうなると癖とは恐ろしいもので、つい首に腕を回してしまうのだ。

 結果的に部屋までキスをしたまま運ばれてしまえば、途中でそれを見た人達もヤレヤレとばかりに見送って声をかけて来る事は無い。この状態の私達に声を掛けてくるのは、空気を読めないエースか、空気を読まないサッチか、緊急性がある場合のマルコだけ。

 部屋に入りドアが閉められるのと同時に、どさりと寝具に落とされてしまう。随分前の事だけど、イゾウに上が畳になっていて、下に物を入れられる物があれば布団をベッドのように使えるのに……と話した事で、畳ベッドの下収納タイプみたいな空間が作られているので、そこに降ろされたんだけど……。

 待って。なんで、布団が敷かれてるの?

 

 「イゾウ?布団……」

 「気にしなさんな。……今は、俺にお仕置きされてるのが、ナミに許された唯一の事さね」

 

 口調が日常モードに戻ってるからとホッと息を吐き出した時、首に噛み付かれてしまいビクリと身体が揺れる。刺すような痛みと共に残された跡は、明らかに見えやすい場所で……。

 つい、イゾウに恨めしい視線を向けてしまう。少し唇を尖らせてしまったけど、これはイゾウが悪い。

 

 「ヤダって、言ってるのに……」

 「お仕置だからね」

 

 そう言いつつも服をはだけさせるだけで脱がさないイゾウは、何を考えているのか。少し怖くて、でもイゾウが酷い事する訳ないからと見詰めていたら突然、手品のように私を縛り上げる。

 足以外の自由を奪われて、でも胸などが曝け出されてる訳でも無い。何がしたいのかと見詰めれば、イゾウが少し離れて棚から瓶を取り出した。

 

 「……ナミが攫われたあの時、あの場所で見付けた物だ。成分等を調べて貰ったら、面白い事がわかったよ」

 「なぁに?」

 「想像の産物かと思われていた、老廃物を愛する臆病な生物だった」

 「ほえ?」

 「これは、生き物だからね。受け止めてやるといい」

 

 そう言って瓶の蓋を開けるイゾウは、けれどもそれを私の下腹部付近で行う。生き物と呼ぶには冷たいそれは、私の知る感覚だとスライムと呼ばれる物に似ている。

 ただ違うのは、確かに明確に意思を持って動くところだろう。下へと移動するそれは、水溜まりが移動してるような様子に見えるけど、隙間を好んで移動されてしまえば嫌な予感は増すばかり。

 そこへ来てイゾウが私の両足を掴むと、大きく開いて下着を摘むようにして隙間を作るから、スライムが下着の中へと侵入して来た。冷たい物が大切なその場所を這い回り、前後の穴の中へと入って行く。

 

 「やっ……あっ!!やめ、イゾウ、中にっ!!」

 「これは暗く狭い所を好み、老廃物を取ってくれる。身体に害は無いから安心していいよ。……いつ出てくれるかは、不明だがね」

 

 前と後ろの中を水っぽい物が蠢く。刺激されて声を出してしまえば、イゾウは満足そうに頷き足から手を離した。

 そのまま胸にその手を移動させて、硬くなり立ち上がったその場所を布越しに弄り出す。足を閉じて必死に耐えるけど、そんなもの抵抗になる筈も無い。

 

 「やぁ……んっ……ぁ……」

 「嫌?……俺が触る前に、硬くしてたのに?」

 「あっ……あぁっ!!奥、や……ぁ……!」

 「出したい?」

 

 蠱惑的に笑う。その唇が妙に印象に残る。

 だから、縋るように声を出す。甘えて許してくれるなら、いくらでも甘えるから。

 

 「うん、も、やだぁ……!」

 「なら、イクと良い。中から吹き出す事で、驚いて出て来るから」

 「あ……と、やっ……て……?」

 「なんでも話すから、イかせて下さいって……おねだりしてごらんよ。そうしたら、乳首だけで、イかせてやるよ」

 

 言える筈も無いからと、首を横に振る。それを見たイゾウは、仕方ないねと言ってこの世界に不釣り合いな何かを取り出した。

 それは、けれどもこの時代背景ならば当然と言えるかもしれない、木製の杭。でもその形は明らかに……。

 

 「イゾウ……?」

 「素直になるまで、スライムが出られないように、コレで蓋してやろうと思ってな。……好きなだけ、気持ちよくなるといい」

 「やっ!やめっ……!」

 

 最後まで言い終わるより早く、下着を避けて押し込まれる木の杭。中は十分に潤い、刺激された後だから、その刺激に身体は簡単に陥落してしまう。

 押し込まれただけで身体が痙攣して、目の前が白くなる。でも、コレでイッたのだから、もう居なくなる……かと思ったのに、杭が栓となりスライムが出る隙間を持たず、慌てたスライムが中で激しく蠢き出した。

 想定外の事に意識が飛びそうになる。声を抑えるなんて、考える余裕は無い。

 

 「やっ……ああああああああぁぁぁ!!」

 

 その刺激で達してしまえば、余計に動きが激しくなり、イキっぱなしの状態に持っていかれてしまう。意識を保とうと努力してるけど、声を抑える余裕なんてなくて、全身を身悶えさせながら縋るように涙で滲む視界の中イゾウを探す。

 それでもそれで終わる事は無く、後ろの穴にも同じ物が押し込まれれば、私の意識は暗く沈む事となった。それから、どれくらい経過したのか。

 目が覚めると衣服は整えられていて、けれども浴衣の袖で後ろ手に縛られたまま布団の中にいた。だけど異物感はあるので、下肢はそのままだと分かる。

 

 「イゾウ?」

 

 目隠しもされているらしく、視界は暗い。見聞色の覇気で辺りを確認しようとしたら、中にいるスライムが内壁を刺激してそれさえできないでいる。

 でも、何でかな。イゾウが悲しんでる気がするの。

 

 「ねぇ、イゾウ……どうしたの?」

 

 意識を取り戻したナミが、不安そうに俺を呼ぶ。老廃物を摂取して、代わりに媚薬を放つ筈のそれを中に押し込めてやったと言うのに、理性を失わないその姿に少しばかり驚かされる。

 けれども、冷静になればその理由はわかる。ナミは、魚人に弄ばれてきたのだから、その影響だろう。

 八つ当たりを兼ねて行う俺の行為に、けれどもナミはそれを怒らない。俺を否定しないのだから困っちまう。

 声を出さず、誰にされているか分からない状態で、乳首だけでイかせてやるかと筆を手に近付くと、ホッとした空気を出した。声を出さずに布に触れたのに……何故?

 

 「イゾウ……ね、もう、許して。普通に、抱いて」

 

 寝ている間さえ幾度も達していたのに、抱いてくれと言うとは……この媚薬余程強いらしい。そう考えた直後、俺が満足してないのを気にしてるのかと気付く。

 隠微なナミの姿に昂っているのは間違いない。それでも、隠し事を許せないから、挿れずにいるんだが……。

 誘惑される。魅せられちまう。

 

 「イゾウ……お願い、イゾウがいい……んっ……の」

 「仕方ない、淫乱なお姫さんだね」

 「イゾウ……」

 

 負けたのは、俺の方。でも、ただ負けてやるつもりなどない。

 そっと胸の布を取り除き、筆先で悪戯してやりながら、逆側に舌を這わせる。それだけで簡単に達したナミが、必死で声を殺すから刺激を続けながら言葉を落とす。

 

 「気持ち、いいだろ?」

 「んっ……ぅ……」

 「足りないようだね」

 「たり、てるっ!」

 「なら、ちゃんと教えておくれな。何をされて、気持ちよくなってるのか」

 

 その瞬間、ナミの肌が桜色に染まった。顔だけでなく、身体の色が変わり、その香りが強くなる。

 桃娘の伝承を思い起こす程の、香しさ。俺が言われるまで辞めないと悟り、恥ずかしそうに声を震わせながら言葉を紡ぐのに、足りないと、ダメ出しを続けてやる。

 泣きそうな様子で、けれども必死に言葉を紡ぐその姿はただの幼い少女のよう。なのに、身体は男を惑わす極上品なのだから、当人としては不幸と言えるだろうが。

 

 「ナミ……挿れて欲しいなら、教えておくれ」

 

 こうして肉体と精神を追い詰めて、快楽で思考を溶かして、誘導する。隠している事を口にしないと駄目なのだと。

 けれどもその内容に触れようとした時、頑なにナミは口を閉ざして……代わりにいつもならば聞けない言葉を口にした。これは、快楽に負けて思考が溶けすぎたのか、それとも言わない代わりに羞恥を投げ打ったのか。

 どちらにせよ、これに抗える程、俺は枯れてなかった。その為に、まるで他所の海賊のように、拐った女を無理矢理そうするように、乱暴にナミの身体を反転させた。

 

 「玩具とか、スライムじゃなくて、イゾウに気持ち悦くして欲しいの……っ!!グチャグチャに、してぇ!!」

 

 私が叫ぶのと同時に、下半身だけを持ち上げる形で俯せにされたと思ったら後ろの杭が抜きさられる。すると中からドロドロとした物が抜けて行き、その不快感と喪失感で腰が揺れた。

 見なくても、本来使われる筈のないその穴がひくついているのが分かってしまう。恥ずかしくて、情けなくて、泣きそうになりながらもその時を待ち侘びて……声を出す。

 

 「早く、イゾウでいっぱいにしてぇ……!!」

 

 腰を掴んで勢いよく挿れた俺に、絡み付くナミ。搾り取られそうなのはいつもだが、初めて使った後ろで俺が持っていかれそうになる程の快楽。

 猿にでもなっちまいそうな程のそれに、攫われた先で必死に抗おうとしながらも咥えこんでいた姿を思い出す。今更な嫉妬から、穴にお仕置として中に埋め込んだ棒を動かしてやると甲高い悲鳴と共に締まりがさらに良くなった。

 惑わしてるつもりが、惑わされている。溺れさせようと手練手管で翻弄している筈が、気付けば魅せられているのは俺の方だ。

 微笑んでいる姿が眩しく思えるのに、泣かせたくなる。なのに、泣いている姿を見れば涙を止めてやりたくなり、甘やかしちまう。

 笑って欲しいと願うのに、笑う姿に劣情を刺激されて泣かせちまって……。なのに……こんなにも駄目な俺をナミは迷い無く受け止める。

 俺が苛立っても、傷付いても、苦しんでも、全て気付いてその全てを受け入れて甘やかすから……。だから、手放してやれなくなるんだ。

 

 「総合的に、ナミが悪い」

 「イゾウ?」

 

 嘘が付けない癖に、必要とあらば別人にしか思えない程に演じてみせる。隠し事さえできない癖に、強情に口を割らない。

 甘くお人好しな癖に、頑固で融通が効かない。戦える癖に、傷付けられない阿呆。

 小さな事にも気付いて、その身を犠牲にしてでも他人を守ろうとするのに、鈍感。奥手で怖がりな癖に、妖艶。

 気高くて残酷で、矛盾だらけな俺の愛しいお姫さん。隠し事を隠し通すつもりなら、俺はそれを暴く代わりに身を暴こう。

 隠すと本気で決めたらしい事は聞き出せそうもない。ならばその代わりに、愛らしい鳴き声を聞かせて貰おうか。

 昼から始めた宴は、月明かりに照らされても終わる事は無い。本来の穴に己を挿れた頃にはもう、空は白くなり月さえ姿を隠そうとしていた。

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