※この作品はR-18です。

【遺跡編完結!】聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜   作:オリーブドラブ

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◇登場人物

・リン・クリューガー

【挿絵表示】

 ラフィノヴァ率いる新生聖国騎士団の一員である、見目麗しい女騎士達の1人。キザで女好きな格闘術の使い手であり、リリーナと同じく街の女性達からは人気がある……のだが、気心の知れた仲間である同僚達からは相手にされていない残念美人。通常の徒手格闘に加え、骨折技を得意としている。外に跳ねた前下がりな赤毛のボブカットに黒のメッシュ、緑の吊り目に鍛え上げられた筋肉美が特徴。年齢は26歳。身長176cm。ビキニアーマーの色は黒。
 スリーサイズは上から93、60、95。カップサイズはF。
※原案は柳治(俊泊)先生先生。
※イラストはスマートフォンアプリ「カスタムキャスト」で作成。



遺跡編 強く気高き女騎士団は、淡い想いを糧にする

 

「……やれやれ、2人とも雰囲気が固いねぇ。その上、後ろが隙だらけだ」

「んっ!?」

「ほぉおっ!?」

 

 しかし、次の瞬間。マトイとメイメイの間に割って入るように現れた「20人目」。新生聖国騎士団最後の1人が、2人の背中を厭らしい手つきでサラッと撫で上げる。その感覚にマトイが目を丸くする中、唐突に快感を刺激されたメイメイは思わず嬌声を上げていた。

 

「そんなことじゃあ……簡単に絡め取られてしまうよ? 今みたいに……ね」

「リ、リンっ……あなたねぇっ……!」

 

 中性的かつ蠱惑的な低音の声で、2人の耳元に囁いて来た「20人目」の女騎士。その声の主――リン・クリューガーの方に向き直ったマトイとメイメイは、恥じらいと怒りを込めた視線を向けている。

 

 しかし当の本人は悪びれた様子もなく、キザな笑みを浮かべて黒のメッシュが入ったショートボブの髪を靡かせていた。吊り目な緑色の瞳は魔性の色香を帯びているが、同性であり同僚であるマトイとメイメイは全く動じていない。

 

「でもまぁ……そういう感じの女の子も僕は好きだな。2人とも、いつでもウチに寝泊りしてね。ベッドの隣は開けておくよ」

「リンっ……! バカなこと言ってないで、あなたもまじめに戦いなさいっ!」

「……全くもう、変な声出ちゃったじゃない」

「ははっ、相変わらずマトイは手厳しいね。……でも。いつもの凛々しさが無かったさっき声も、僕は好きだよ? メイメイ」

 

 リリーナと同じく、街の女性からの高い人気を集めているリン。その中性的な美貌と鍛え抜かれた肉体、そして白い柔肌は、黒基調の騎士団専用装備(ビキニアーマー)によってさらに際立っていた。176cmの長身でありつつも、93cmの巨乳を包んでいるFカップの胸部装甲は、彼女が紛れもなく1人の女性であることを、その果実の瑞々しさで主張している。

 

 60cmという細くしなやかな腰つきに対して、95cmの巨尻はむっちりと大きく実り、安産型のラインを描いていた。パンティ型の腰部装甲が深く食い込んだその臀部には蒙古斑が有り、秘所や桃尻の奥には髪と同じ色の濃い茂み(・・)が隠されている。

 

 鍛え抜かれた腹筋と逞しい上腕筋に、太股の筋肉。その練り上げられた肉体美は、彼女もメイメイと同じく、己の肉体を武器とする戦士であることを物語っていた。それでいて露わにされたボディラインは激しい凹凸を描いており、彼女が「極上の美女」である事実を改めて強調している。

 

 そんな美貌と肉体を誇る彼女の容姿ならば、街の女性達から好意を寄せられるのも必定と言えるだろう。だが、誰に対しても常に凛々しく平等なリリーナとは違い、リンには「女癖の悪さ」という致命的な側面があった。その好色かつ浮気性な彼女の性格を知っている者達からは、総じてジト目で睨まれている問題人物でもあるのだ。

 

 男漁りが日常茶飯事のマーマリア。出世欲剥き出しのメランとアイズ。そして、女癖が最悪のリン。品行方正な騎士ばかり……とは決して言い切れない新生聖国騎士団のメンバー達の中でも、この4人は特に問題行動が絶えないトラブルメーカーとして有名だ。

 6年前の戦争により失墜した騎士団の信頼を回復するため……とはいえ、実力至上主義に傾倒し過ぎた弊害でもあるのだろう。事務担当のセシリアや、アイシャをはじめとする古参騎士達、そして団長のラフィノヴァは、毎度彼女達の「スタンドプレー」に頭を悩ませている。

 

「……全く。あなたのそういうところ、いい加減少しは直しなさい。私も職業柄、街の声はよく耳にするけれど……あなたに『浮気』されたって愚痴ってた女の子、かなり殺気立ってたわよ。そろそろ刺されるんじゃない?」

「で、でもちゃんと許可は取ったよ僕は。街の料亭で一緒に肉料理を食べてる途中、ふとその子の胸が触りたくなってね……『胸触らせてくれ!』って言ったら『いいよ』って言われたから、胸触って谷間にシュッって指入れた。いいでしょ? 同性で、同意の元でならいいでしょ? あの子の胸、柔らかくていいんだよね。んで後『抱きしめていい?』って言って抱きしめた、ははは、宿で」

「……あんた、絶対ロクな死に方しないよ。尻は青いし、辛いモノ好きが祟って痔は治らないし。少しは自分の行いを省みることね」

「そ、そのことは今はいいだろう……というか、尻が青いのは別に僕のせいってわけじゃ……」

「何してるんだか……」

 

 メイメイからの冷たい指摘に対し、大人気なく視線を泳がせながらしどろもどろに弁明を試みるリン。そんな彼女の「相変わらず」な振る舞いにため息を吐くマトイとアニエスは、困った同僚を尻目にそれぞれの愛剣を構え直すのだった。

 

「へっ、笑えるぜ。自分達こそが絶対的な『正義』だと信じて疑ってない、その無知で傲慢で恥知らずなツラ。それがどんな風に歪んでくれるのか、今から楽しみでしょうがねぇ」

 

 一方、下卑た笑みを浮かべている山賊達は、リリーナやアニエス達の凛とした勇姿を嘲笑うように口角を吊り上げている。そんな彼らの言葉に引っ掛かるものを覚えたリリーナは、冷たい眼差しで山賊達を見据えていた。

 

「……何が言いたい」

「言われなきゃ分からねぇか? 頭良さそうなフリして実際はそうでもねぇのか、あるいは分かってて目を背けてやがるのか。……てめぇら、6年前の『撃退』が本当に正しかったとでも思ってんのかよ?」

「……」

 

 山賊達の云う「6年前の撃退」とはもちろん、ジルフリーデをはじめとする4人の女傑が、アンジャルノン将軍率いる帝国軍を聖国から撤退させた戦いのことだ。その是非をよりによって聖国人の騎士達に問うなど、愚問の極みだろう。

 だが、リリーナは何も言わず神妙な表情を浮かべ、ぷっくりとした妖艶な唇をきゅっと結んでいる。山賊達の口振りに秘められた「意図」を理解しているためだ。

 

 6年前の戦いで、アンジャルノン達が聖国から退いた後。帝国では、数百年振りの「勇者召喚」が決行されていた。その秘術によって異世界から呼び出された、勇者という名の超人兵士が――王国との戦争に投入された。

 その結果、聖国の同盟国である王国は帝国との戦争に敗れ、属国となってしまった。人類の希望を担う超人の力を、人間同士の戦争に利用するという無慈悲な暴虐。その殺戮を働いた超人兵士を人々は「帝国勇者」と呼び、恐れている。

 

 ジルフリーデ達の活躍によってアンジャルノンの軍勢が撃退された直後に、帝国勇者が召喚されていた。それが意味するものなど、語るまでもないだろう。わざわざ口に出さずとも、聖国の現女王(ジルフリーデ)をはじめとする勘の良い者達は皆、気付いている。

 

 王国を攻略するための重要な「中継基地」だった聖国の領地が、予想外の戦力(ジルフリーデ達)による反攻によって奪還されてしまった。ただでさえ膠着状態に陥っていた王国との戦争が、ますます長期化しかねない状況に陥っていた。

 まさにそんなタイミングの中で、勇者の召喚が行われていたのだ。何が「最後の一押し」だったのか、語るまでもない。山賊達の「意図」を察していたリリーナも当然、それには気付いている。だからこそ、口を噤んでいるのだ。

 

「てめぇらだって本当は分かってんだろう? 6年前、ジルフリーデとその仲間達が余計な抵抗なんてしなけりゃあ……皇帝陛下が勇者の召喚に踏み切ることもなかったはずだ。そうとも! お前ら聖国人共の無鉄砲な悪足掻きが、より多くの罪なき犠牲者を生み出した! お前らが大人しく帝国の支配を受け入れなかったせいで、『眠れる獅子』が起こされちまったのさァッ!」

「お隣の同盟国……王国が戦争に負けて、我が帝国の属国に成り下がったのも! この国の連中が、勇者の生存説に怯える羽目になったのも! 全部てめぇら聖国人が、ありがた迷惑な真似をしたのが元凶ってこったァッ! そのくせ、当のてめぇらは今もこうして抜け抜けと正義ヅラ! 恥ずかしくねぇのか!? みっともねぇって思わねぇのかァ〜ッ!?」

「……」

 

 男達の罵詈雑言がリリーナ達に降り掛かる。彼女達は何も言えず、得物を握る手指をギュッと震わせていた。

 諸悪の根源たる帝国軍の元兵士が、どの口で。そう吐き捨てるのは簡単だが、決して出鱈目だと言える話ではないことも事実。目を背けても、無かったことには出来ない真理の一つ。リリーナ達がそれを理解しているからこその、「精神攻撃」であった。そこに手応えを感じた山賊達は、さらに畳み掛けて付け入る隙を作ろうと、大きく口を開こうとする。

 

「……言いたいことは、それだけかしら」

「はっ……!?」

 

 その口を黙らせたのは――ラフィーユの一声だった。毅然とした佇まいを崩すことなく、凛々しい貌で男達を見据える彼女はFカップの乳房をぷるんっと弾ませ、豊かな胸を張る。そんな彼女の眼には、全く「迷い」が無い。正義は我にありと云う信念が、その蒼紫色の双眸に顕れていた。

 

「例えあなた達の言う通りだったとしても……私達は、私達の選択を悔いたりなんかしない。私達の剣が奪った命もあれば、救った命もある。全部を丸く収めることなんて、神様じゃないんだから出来っこない」

「ラフィーユ……」

「だからこそ私達は、今出来る精一杯のことを尽くして行く。そこに正しいも間違いもない。……私達は、信じるよ。あなた達を倒すことが、きっとたくさんの人達のためになるって!」

 

 帝国勇者の名を出されても動じることなく、真っ向から山賊達に対してブロードソードの切っ先を向けるラフィーユ。そんな彼女の勇姿に、リリーナ達も感銘を受けていた。勘の良い聖国人相手なら必ず効くはずの精神攻撃が通じず、男達の方が逆にどよめいている。

 

 ――ラフィーユに男達の言葉が効かなかったのは、騎士としての矜持やベルゼル家の令嬢としての気高さだけによるものではない。彼女には、帝国勇者の存在を恐れない理由がある。

 

 数年前、ベルゼル家の再興を目指して剣の修行に励んでいた彼女はある日、旅の途中で盗賊達に寝込みを襲われ、処女喪失の危機に陥ったことがあった。その窮地を救った旅の青年こそが、かつて帝国勇者と呼ばれていた男だったのである。

 「ダタッツ」と名を変え、当てもなく世界中を旅していた彼と過ごした時間は、ごく僅かだったが。旅路を共にする中で幾つもの危機を乗り越え、恋情を育んで来たラフィーユは、別れ際に彼に想いを告げ――「純潔」を捧げるに至った。対面座位で身体を密着させ、夜が明けるまで互いを貪るように交わった初体験の思い出は、今も彼女の胸中に深く刻み込まれている。

 

 結局彼は、自分の前から姿を消してしまったが。彼がくれた幸せな記憶は、今も心の芯に焼き付いている。その初体験の記憶がある限り、ラフィーユが帝国勇者の名に慄くことはない。

 最強の人間兵器と恐れられた男が、本当はどれほど優しく繊細な青年だったのか。それを知っている聖国人は、直に彼と出逢い、共に旅をして、肌を重ねたラフィーユただ独りなのだから。

 

(……ダタッツ。私は後悔なんてしないよ。あなたに会えたことも、あなたと過ごせたことも……あなたに、初めてを捧げられたことも。絶対に……後悔なんてしない!)

 

 ダタッツがこの世界に召喚されていなければ、自分が彼と出逢えることも無かった。例え大勢の人々が、どれほど彼を否定しようとも、自分だけは悔いるわけには行かない。

 その甘く切ない想いを胸に、ラフィーユは2本の剣を大きく振るい、臨戦体勢の構えを取る。その弾みで白い巨乳と安産型の巨尻が、ぷるんっと揺れ動いていた。

 

 そんな彼女の威勢に続くように、リリーナをはじめとする周りの女騎士達も真剣に頷き合い、それぞれの構えを見せている。ただの睨み合いは、もう終わり。ここからは、刃を交える果し合いの始まりなのだ――。

 




 これで応募キャラ全員が登場。ここから先はしばらく執筆期間となりますのでさらに間が空きますが、次回からはやっと戦闘パートに移って行きます。どうぞ今後もお楽しみに!

お気に入りのキャラがいましたら教えてくださいませ〜(*´ω`*)

  • ジルフリーデ
  • ラフィノヴァ
  • ベーナゼット
  • ロザヴィーヌ
  • アリアレイテ
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