【遺跡編完結!】聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜 作:オリーブドラブ
アイシャの背後に忍び寄る山賊の影。その気配を察知していたメランが、獰猛な笑みを浮かべる。吊り上がった彼女の口元は、獲物を捉えた猟犬のようであった。
「……へっ、詰めが甘いぜ優等生様っ!」
「ぬっ……!?」
「貸し」を作ってしまったのなら、さっさと解消すれば良い。そう言わんばかりに地を蹴って飛び出したメランは、自分達に説教しようとしていたアイシャの耳元に、「お返し」の刺突を繰り出していた。その不意打ちにアイシャが瞠目した瞬間――彼女の背後に迫っていた大男が、顔面を槍で貫かれ絶命する。
「……っ」
彼の骸が地面に倒れ伏した次の瞬間、苦々しい表情を浮かべたのはアイシャだった。「よりによって」な相手に助けられてしまった彼女は、バツが悪そうな表情でメランを見遣る。メランはしてやったり、と言わんばかりの表情でニヤニヤと笑っていた。
「……これでさっきのは貸し借りナシだ。いいな? アイシャ」
「……普段からそれくらい真面目にやらんか、メラン」
厭らしい表情で笑うメランに対し、アイシャはため息混じりにじろりと視線を向ける。決して仲が良いとは言えない2人だが、だからこそ互いの危機がよく見えているのだろう。そんな「良い感じの雰囲気」が醸成され、今回の説教が「お流れ」になるのではと期待しているユランとアイズも顔を見合わせ、くすくすと微笑を溢していた。
――だが、次の瞬間。2人を背後から組み敷こうとしていた山賊達が、瞬く間に背中から槍で刺し貫かれてしまう。ユランとアイズの油断を突こうと企んでいた山賊達は、自分達が背中を取られているとは気付かなかったのだ。
それでも山賊達は死力を尽くし、片膝立ちの姿勢から立ち上がろうとしたのだが――延髄をダガーで切り裂かれ、今度こそ絶命してしまう。その容赦のない斬撃で男達の命を刈り取った女傑は、聖母のような柔らかい笑みを浮かべていた。
「あらあら……2人とも、油断しちゃダメよ? まだまだ敵はたぁくさん居るんだから」
「……っ!? ル、ルーシー……!」
「あ、あはは……ご、ごめんなさい……」
Pカップの爆乳をどたぷんっと弾ませながら、ユランとアイズの窮地を救っていたルーシー。そんな彼女は優しげな微笑を2人に向けているのだが、その目元は全く笑っていなかった。
暗黒の怒りを帯びたその微笑みを前にしたユランとアイズは、頬を引き攣らせながら青ざめた表情を浮かべ、平謝りしてしまう。アイシャにどれほど説教されてもどこ吹く風、という2人でも、3児の母たるルーシーの気迫には抗えないのだ。
そんなルーシーの背中に忍び寄り、背後から組み敷こうとする別の山賊が――現れることはなかった。彼女を狙っていた男はすでに、他の女騎士達のターゲットにされていたのである。
「くそっ、こいつらッ……! ちょこまかとッ……!」
「……ルーシーに手は出させない」
「あなたの相手は……私達」
「そういうことっ! 私達にちょっかい掛けたこと……後悔させてあげるっ!」
あまりに体格差が
「やぁっ……!」
「はぁあっ……!」
「あぐッ!?」
生気の無い瞳で男の動きを見据えるユトが、斧の上に跳び乗り顎を蹴り上げ、片手剣で顔面を斬り付ける。その隙にアウルムが、男の股下にスライディングで滑り込み、すれ違いざまにダガーで両脚を斬り付けていた。そのまま背後に回り込んだ彼女は、手にした槍で巨漢の背を突き刺してしまう。
「うぐぁッ……! こ、のッ……クソガキ共がァアァアーッ!」
「……っ!」
だが。筋肉という名の鎧を纏った巨漢を一撃で刺し殺すには、アウルムの膂力が僅かに足りていなかった。怒りに身を任せた巨漢が振り向きざまに繰り出した一閃が、彼女を襲う。そこに飛び込んで来たのは、盾を構えたミアだった。
「うぐっ……! おっ、もぉっ……!」
「ミア……!」
「これっ、くらいっ……何ともないわっ! アウラ、ユト、行くよっ!」
「……うんっ!」
あまりの衝撃に苦悶の声を漏らしながらも、小柄な体躯からは想像もつかないパワーで斧を受け止めたミア。そんな彼女からの呼び掛けに力強く頷いたアウルムとユトは、意を決した表情を浮かべて動き出す。
斧が減り込んだ盾を投げ捨てながら、父の形見である槍を構えるミア。そんな彼女とタイミングを合わせて、アウルムは反撃の槍を突き出すのだった。2本の槍は巨漢の心臓と喉を貫き、そこから鮮血を噴き出させて行く。
「うぉあああッ……! お、のれぇッ……! どチビのクソガキ共がぁ、ぁああッ……!?」
「……はい、そこまで」
それでも巨漢は最後の力を振り絞り、アウルムとミアを叩きのめそうとしていたのだが――その前に、肩に組み付いて来たユトの片手剣で首を掻き切られ、今度こそ永遠に黙らされてしまうのだった。間近から漂って来る彼女の甘い匂いが、「死の宣告」となっていたのである。
「えへへっ……やったねユト、アウラっ!」
「……ん」
「……ありがとう。ミアが居てくれたおかげ……」
力尽きた巨漢はそのまま膝から崩れ落ち、ただの骸と化して行く。その様子を見届けたユトは、ミアやアウルムと顔を見合わせていた。やがて彼女達は互いの健闘を称え合うように、互いの拳を軽くぶつけ合う。
「……ありがとう、ミア。アウラ。ユト。あなた達もすっかり頼もしくなったわね。皆の背中を任せられる素晴らしい騎士に成長してくれたこと……団長も私も嬉しく思うわ。あなた達は、この騎士団の誇りよ」
「えへ、えへへっ……!」
「……ミア、すっごくにやけてる」
そんなミア達の側に歩み寄って来たルーシーは慈愛に満ちた微笑を浮かべ、小さくも頼もしい騎士達をそっと抱き締めていた。Pカップという規格外のサイズを誇る、包容力に溢れた豊満な爆乳。その柔らかな温もりに包まれたミア達は、母性溢れるルーシーの抱擁に頬を緩めていた。普段は無表情なアウルムとユトも、年相応の少女のように小さく笑みを溢している。
◇
メランやミア達が互いを守り合うように連携し、山賊達を蹴散らしている一方で。防御用のショートソードを構えているラフィーユと、右半身の増加装甲を突き出しているリリーナの2人は「守り」に徹しており、山賊達が振るう刃をじっと凌ぎ続けていた。
激しい金属音が鳴り響く度に、2人の爆乳と巨尻がばるんっと弾む。乳房の谷間やパンティ型装甲の隙間からは、淫らな匂いの汗が飛び散っていた。剣呑な面持ちで防御姿勢を取り続け、耐え忍んでいる彼女達を嘲笑うように、山賊達は声を張り上げる。
「へっ! さっきはデカい口を叩いていやがったが……その時の威勢はどうしたんだぁ? すっかり防戦一方じゃねぇかッ!」
「デケぇのは乳とケツだけで十分だってんだよッ! てめぇら聖国人はなぁあッ!」
「……」
だが、そんな安い挑発に乗る2人ではない。山賊達の罵声に耳を貸すことなく、冷静に彼らの技を「観察」し続けていたラフィーユとリリーナは――男達が剣や斧を振り上げた瞬間、地を蹴って一気に距離を詰める。
「ぬッ……!?」
「……あなた達こそ、さっきまでの威勢はどうしたのかしら?」
「お前達も、
意趣返しの一言を述べながら、男達の懐に飛び込んだ2人が不敵な笑みを浮かべる。ラフィーユは防御用のショートソードで山賊の剣を弾き、それと同時に攻撃用のブロードソードを振り上げる。
リリーナは相手の斧を右半身の装甲で受け流しながら至近距離に踏み込み、斧を握っていた山賊の肘を小脇に挟んで関節を極めていた。甲冑術――鎧を着たままで行う組技を得意とする、彼女の十八番だ。
「はぁッ!」
「……せいッ!」
「ぐぎゃあぁッ!?」
やがて、山賊達の悲鳴がこの一帯に響き渡る。ラフィーユがブロードソードで山賊の1人を斬り付けた瞬間、リリーナがもう1人の男を投げ飛ばしたのだ。肘関節を極められたままリリーナに投げられた男は、その勢いで腕の骨をへし折られ、苦悶の声を上げる。
「うが、ぁあ……! た、助けっ……!」
「あぁ助けてやるとも、その苦痛からな」
多くの罪無き命を奪っていながら、腕1本を折られた途端に命乞いを始める山賊。そんな彼を冷徹に見下ろしていたリリーナは、「助けてやる」と言いつつ愛用の直剣で山賊の首を突き刺し、即死させていた。
「さすがね、リリーナ。あなたとの模擬戦で至近距離に入り込まれた時は、私も生きた心地がしなかったわ」
「君の剣技もな、ラフィーユ。攻撃と防御を同時に実現する君の二刀流、恐れ入ッ……!? ラフィーユ、後ろだッ!」
「えッ……!?」
自分と同じく、瞬く間に山賊を斬り倒したラフィーユに対し、リリーナは敬意を込めた微笑を向けようとする。だが、ラフィーユに斬られてもなお即死を免れていた山賊は、最後の力を振り絞って剣を振り上げていた。
せめて1人でも道連れにしてやろうという、執念にも似た憎悪の為せる業だったのだろう。ラフィーユに一矢報いようとしていた大男の凶刃か、勢いよく振り下ろされる。だが、その刃がラフィーユに届くことは無かった。
「ルミナ……!」
「……もう2度と、誰にも傷付けさせない……!」
ラフィーユとリリーナが瞠目する中。小太刀と刀を構えたルミナが、2本の刃で山賊の剣を受け止めていたのである。6年前の雪辱に燃える執念の為せる業なのか。その小柄な体躯からは想像もつかない膂力で剣を弾き返し、彼女は小太刀を山賊の首に投げ付けていた。
その切っ先が首の肉に深く沈み込み、鮮血を噴き上がらせる。それでも山賊は止まることなく、再びラフィーユ達に迫ろうとしていた。死に瀕しながらも報復に固執するその姿は、さながら
「てめ、ぇらぁあッ……!」
「……もう、眠って。永遠に……!」
だが、それも結局は常軌を逸してタフなだけの人間でしかない。その現実を突き付けるように、ルミナは手元に残された刀を振るい――山賊の首を刎ねる。
美しい弧を描いたその一閃で今度こそ命を絶たれた山賊の骸は、彼女の前で力無く横たわるのだった。その「とどめ」を見届けたラフィーユとリリーナは安堵の表情でルミナのそばに駆け寄って来る。仲間達の無事を確認したルミナも、柔らかな笑みを溢していた。
「助かったわ、ルミナ! まさかこいつら、ここまでしぶとかったなんて……!」
「曲がりなりにもこいつらは、元帝国兵の工作部隊。ただの山賊なんかじゃない……」
「そうだな……。それに加えて、数では我々の方が大きく劣っているんだ。決して最後まで気は抜けん。さぁ、他の者達の加勢に向かおう!」
「えぇ! 行きましょう、ルミナ!」
「……うん」
個々の戦力においては騎士団の方が圧倒的に上だが、単純な頭数では山賊団の方が優っており、さらにはその山賊団も決して雑魚ばかりではない。僅かでも油断すれば、次の瞬間に「数の暴力」で組み伏せられかねない戦況なのだ。リリーナの言葉通り、油断など以ての外なのである。
彼女の言葉に改めて気を引き締めたラフィーユとルミナは強く頷き合い、愛剣を手に再び走り出して行く。先頭を走るリリーナに続くように、彼女達は乳房と桃尻をぷるんぷるんと弾ませながら、他の仲間達の加勢に向かうのだった。
アイシャとメランみたいなケンカップル書いてる時は特に筆がノる。ラフィノヴァとベーナゼットもこんな感じでしたねー(*´꒳`*)
お気に入りのキャラがいましたら教えてくださいませ〜(*´ω`*)
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ジルフリーデ
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ラフィノヴァ
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ベーナゼット
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ロザヴィーヌ
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アリアレイテ