【遺跡編完結!】聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜 作:オリーブドラブ
帝国兵の中でも特に優れた膂力の持ち主である兵士達は、
圧倒的な筋力を誇示している現世代の者達でさえ、極めて「人外」の域に近しい存在だった「先祖」達には遠く及ばないのだという。聖国人をはじめとする多くの人々を震え上がらせた彼らでも、この世界の常識からは逸脱し切れておらず、「人間」の範疇に留まっているのだ。
しかし、ごく稀に。世代交代を重ねていながら鬼の力がほとんど薄まっておらず、その強さを濾過されることなく継承してしまった突然変異体が生まれて来る場合がある。ある種の先祖帰り、とも言えるのかも知れない。
他の者達より、剛力の鬼族に近しい力を持ったその突然変異体は、この時代においてはまさに手が付けられない「怪物」となるのだ。かのアンジャルノン将軍をはじめとする変異体達は多くの戦場に投入され、絶大な暴力を存分に振るい、多くの生命を容赦なく踏み躙って来た。
そんな暴虐の化身とも言うべき正真正銘の怪物達は――この山賊団にも紛れ込んでいたのである。山賊団の「主力」を担う変異体の幹部格は、セシリア達やリリアイナ達に倒された巨漢だけではなかったのだ。有無を言わせぬ「暴力」によって幹部の座を手にした変異体は、他にも居たのである。
「はぁ、はぁっ、んはぁっ……!」
「へっ……強がってた割には、意外と良い声漏らすじゃねぇか。この俺も他の連中と大して変わらねぇ……って思ってたか? アテが外れたなァ」
2本の直剣を鮮やかに振るい、何人もの山賊を斬り伏せて来たマトイ。騎士団随一の剣技を持つ彼女は今、激しく息を荒げて1人の巨漢と対峙している。山賊団の「主力」の1人であるこの巨漢に、苦戦を強いられているようだ。
荒い呼吸に合わせて彼女の豊満な爆乳と巨尻は上下に弾んでおり、その白い肉体はしとどに汗ばんでいた。騎士団の中でも一際汗の量が多い彼女の肢体は粘度の高い汗に塗れ、淫靡な匂いと光沢を放っている。
爆乳の谷間や乳の付け根、肉感的な太腿に鼠蹊部の線。そして両腋の「汁気」は特に多く、妊娠適齢期であるが故のフェロモンを帯びた身体の匂いは非常に濃厚であった。
これまで多くの悪漢達が彼女の美貌と匂いに魅せられ、力任せに組み伏せようと企んで来たのだが、彼女はその悉くを己の剣技で叩き伏せて来た。しかし今回の相手だけは、そう簡単には行かなかったのである。
「んはぁ、はぁっ……! 薄汚い山賊の分際で、随分と冴えた剣術を使うじゃない……! このアタシとここまで張り合えるなんてね……!」
「明らかに押されてる状況だってぇのに、気の強え女だなァ。……そういうタイプの方がそそるぜぇ、組み伏せた時の征服感も格別だからなァッ!」
「くッ……!?」
一振りの剣を携えてマトイの前に現れたその巨漢は、彼女と互角の剣戟を繰り広げるほどの技量を持っていたのだ。彼はその巨躯からは想像も付かない踏み込みの速さで急接近し、マトイの剣を破壊しようと刃を振るう。力任せの乱雑な動きではない、達人の一閃であった。
「オラァアッ!」
「……やらせないッ! たぁああッ!」
あくまで武器のみを壊して戦意を喪失させ、無傷のまま彼女を嬲り尽くそうという魂胆なのだろう。その狙いを見抜いていたマトイは咄嗟に飛び退きながら巨漢の一閃を受け流し、くびれた腰を捻るように身体を翻しながら、反撃の2連斬撃を繰り出す。爆乳と巨尻を弾ませ、輝く汗を散らしながら振り抜かれた2本の刃が鮮やかな弧を描き、悪しき山賊の首を狙う。
「うっ……!?」
「なかなか良い筋だが……パワーが全く足りてねぇなァッ!」
「きゃあっ!?」
しかし巨漢は瞬く間に愛剣で斬撃を防ぎ切り、反撃の回し蹴りでマトイを吹っ飛ばしてしまう。激しく地を転がったマトイは素早く立ち上がり、爆乳と巨尻をばるんっと揺らしながら2本の剣を構え直していた。剣呑な表情で二刀流の構えを見せる彼女の頬を汗が伝い、谷間の深淵を目指すように滴り落ちて行く。豊満な上乳の扇情的なラインを、その雫がつつ……となぞっていた。
(この男……
剣術の練度は互角。しかしマトイとこの巨漢の間には、如何ともし難い膂力の差というものがあった。マトイが両手を使っても出し切れない威力を、この巨漢は片腕1本で繰り出して来るのだ。単純な腕力があまりに違い過ぎる。
技らしい技を使う気も無いような、力任せの暴漢に過ぎなかった他の雑兵達とは違い、彼はマトイの斬撃にも反応出来るほどの技量がある。その上、そんな雑兵達とは比べ物にならないほどのパワーまで兼ね備えている。マトイに勝ち目が無いという事実は、誰の目にも明らかな状況であった。
「……」
そんな時、マトイの視界にある「影」が留まる。その存在が意味するものを察した彼女は深く息を吐き、両手の剣を地面に突き刺してしまった。2本の剣を手放した彼女はひらひらと白くか細い指を振り、自らに戦意がないことをアピールする。
「……全く、あんたの強さには参ったわね」
「ほぉ……? どうやら、さすがの騎士様も観念したみてぇだな。それじゃあ、その潔さに免じて……優しく可愛がってやろうか。散々スケベな匂いを撒き散らしやがって……お仲間達にも聞こえるくらい、ド派手によがらせてやるぜ」
そんな彼女の様子に巨漢は下卑た笑みを浮かべ、ゆっくりとにじり寄ろうとしていた。彼の太く逞しい手指が厭らしく蠢き、マトイの胸部装甲に向かって行く。ようやく極上のメスをモノに出来るという達成感に、巨漢は口元を吊り上げていた。
「参ったのは……あんたとの力勝負だけ、だけどね」
「あァッ……!?」
――だが、薄ら笑いを浮かべていたのはマトイも同じ。彼女の不敵な笑みに気付いた巨漢が不審な気配を悟り、眉を顰めた瞬間。豊満な爆乳に触れようとしていた彼の手が、ピタリと止まってしまう。
驚愕の表情を浮かべた巨漢は、まるで金縛りに遭ってしまったかのように動けなくなっていた。その隙にマトイは鼻を鳴らしながら、地面に突き立てていた2本の剣を再び引き抜いて行く。
「……私達は最初から、一対一の勝負なんかしていない……ということよ。頭数はそっちの方が上なんだから、文句は無いわよね?」
全身を痙攣させたまま、身動きが取れなくなっている巨漢。その背後には豊満な爆乳と巨尻を揺らしている、暗殺拳の騎士が立っていた。巨漢の大きな背中に2本の指を突き刺していた彼女――メイメイは、勢いよく指を引き抜きながら怜悧な微笑を浮かべている。そんな彼女の登場に、マトイも快活な笑みを浮かべていた。
「……待たせたわね、マトイ。他の連中も結構手強くて、遅くなっちゃったわ」
「別に良いわよ、メイメイ。……こいつを引き付けておく、って言い出したのはアタシなんだから」
「て、てめぇらッ……!」
マトイがこの強敵を1人で引き受けている間に、周囲の「雑魚」を得意の拳法で駆逐していた彼女は、ようやくここに駆け付けて来たのだ。身体の自由を奪うツボを突き、巨漢の動きを静止させていたメイメイは地を蹴ってふわりと舞い上がり、巨漢の脳天に華麗な踵落としを炸裂させる。衝撃の反動で彼女の爆乳と巨尻がぶるんっと上下に弾んでいた。
「ぐぁああっ……!?」
その威力に思わず両膝を着いてしまった巨漢は、自分の首筋に2本の刃が添えられていることに気付く。眼前のマトイは冷徹な貌で、巨漢の首を切り裂こうとしていたのだ。
「待っ――!」
「――ってやるわけないでしょ」
命乞いをする暇も与えず、マトイはそのまま2本の直剣を振り抜き巨漢の首を斬り付けてしまう。かつて聖国の人々を蹂躙していた帝国兵達が、そうしたように。
その一閃を見届けたメイメイは地に倒れ伏した巨漢を一瞥し、マトイと静かに頷き合う。かなりの強敵だったが、今の斬撃で確実に倒せただろうと。
「……ぬぁあぁあッ!」
「えっ……!?」
――だが。剛力の鬼族の血を引いた巨漢の底力は、マトイ達の見立てを大きく超えていた。マトイの剣に首を斬られながらも、驚異的な筋力で出血を抑えていた巨漢は、最後の力を振り絞って立ち上がって来たのだ。
「こ、こいつまだ……きゃあぁあっ!?」
僅かな不意を突くように、マトイの片脚を掴みながら勢いよく立ち上がった巨漢は獰猛に吠え、怒りと殺意を剥き出しにしている。自分を「死」に追いやろうとした彼女に制裁を加えようと、彼はマトイの片脚を掴んだまま、その白く豊満な身体を振り回していた。
「マトイッ!? このッ……あうぅっ!」
メイメイは再び身体の自由を奪おうと真っ向から飛び掛かるが、指をツボに突き刺す前に剛腕で弾き飛ばされてしまう。仲間の窮地に焦るあまり、相手の背後に回り込むという暗殺拳の基本を見失ったが故の失敗だ。
「ぬぐぅあぁああッ……あッ……!?」
そして巨漢はそのまま勢いよく、マトイの身体を地面に叩き付けようと彼女の片脚を振り上げる。だが――その美脚を掴む手が振り下ろされる前に。巨漢はまたしても全身を痙攣させ、身動きが取れなくなってしまった。
「僕が居ない間に随分と暴れてくれたようだけど……
「リ……リンっ!?」
巨漢の真横から飛び込んで来たリン・クリューガー。彼女が放った強烈な空中回し蹴りが、巨漢の下顎に炸裂していたのである。メイメイと同様、マトイを周囲の山賊達から守るための「露払い」に徹していた彼女も、ようやくこの場に合流して来たのだ。
静かな怒りに燃えるリンの鋭利な眼光が、巨漢を冷たく睨み上げている。怒りのあまり一人称が「僕」から「俺」に変化していた彼女は、乳房と桃尻をぷるんっと揺らしながら華麗に着地していた。彼女の蹴りによって脳を揺さぶられた巨漢は全身が痙攣し、思わずマトイの片脚を手放してしまう。
「あうっ……このぉおおッ!」
宙に放り出されたマトイは爆乳と巨尻をばるんっと弾ませながら、くるりと身体を翻して着地と同時に2本の剣を振るう。両脚の腱を斬られた巨漢は再び両膝を着き、リンの前で無防備な体勢を晒してしまうのだった。
「おいおい……随分と辛そうな顔してるなぁ。マッサージでもしてやろうかい?」
引き締まった腰を左右にくねらせ、優雅な足取りで彼の前に立ちはだかったリンは――右手の指をゴキゴキと鳴らして、貫手の構えを見せている。彼女の冷たく鋭い眼差しは、巨漢の正中線を捉えていた。
「……悪いな。手が滑った」
次の瞬間。巨漢の胴体にリンの貫手が突き込まれ、体内に沈んだ彼女の指が骨にまで到達する。やがて人差し指と中指が、体内の骨をバキリと破壊した瞬間――彼女は勢いよく手を引き抜く。
「まぁ……あれだ。マッサージ代はあんたの命……ってことで」
その弾みで乳房と桃尻がばるんっと揺れると同時に、巨漢は今度こそ事切れていた。リンの真横にドサリと倒れ込んだ巨漢の生命が、その脈動を終える。そんな彼の無惨な最期を、女騎士達は冷たく見下ろしていた。
――どんなに強い戦士であろうと、その力で悪の限りを尽くすのであれば、いつかは必ず「報い」を受ける。そんな世界にして行かなければ、力無き人々はいつまでも強者による蹂躙に怯えなければならない。
だが。神が遣わした正義の超人であるはずの勇者は、侵略戦争の道具に成り下がり。力こそが正義であるという歪な真実は、6年前の戦争によって全世界に証明されてしまった。もはやこの世界において、神の裁きなど期待出来るはずがない。
ならば自分達の手で、それを成し遂げるしかないのだ。帝国人達の不条理を跳ね除けられるだけの力を、自分達の努力で掴み取るしかないのだ。そんな切実な想いを胸に6年間の鍛錬を積み重ねて来た女傑達は、「天に代わる裁き」を達成した喜びを分かち合うように、強気な笑みを向け合っている。
「ふうっ……こいつ、本当にしぶとかったわね。一時はどうなることかと……」
「ふふん、マトイは何かと詰めが甘いのが玉に瑕だからねぇ。まだまだ修行が足りないのではないかな?
「うっさい! 未だに尻肉に青痣が残ってるあんたにだけは言われたくないわよっ!」
「んなっ!? そ、その話は今は良いじゃないかっ!」
「全く……尻が青いのはお互い様のようね」
「ちょっとメイメイ、それはどういう意味だいっ!?」
やがてマトイ達は普段通りの軽口を叩き合いながら、他の仲間達の助太刀に向かうべくその場から走り出していた。地を踏むたびに、彼女達の乳房と桃尻がぷるんっと上下に揺れ動き、汗ばんだ肢体から輝かしい汗が飛び散って行く。じっとりと全身に滲む汗からは、瑞々しい雌のフェロモンがむわりと匂い立っていた――。
リンの技については某仕置人のイメージがベースになっております。リリアイナ達の戦闘シーンはシンプルな「力」のぶつかり合いという感じでしたが、マトイ達の戦いに関してはこういう特異な「技」がモノを言う場面になりました(´ω`)
お気に入りのキャラがいましたら教えてくださいませ〜(*´ω`*)
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ジルフリーデ
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アリアレイテ