【遺跡編完結!】聖国のジルフリーデ 〜勇ましき姫と気高き女騎士と、男勝りな女戦士と妖艶な女盗賊は、媚薬の罠に乱れ喘ぎよがり狂うも、心だけは屈しない〜 作:オリーブドラブ
・バルタザール
とある国から武者修行の旅に出ていた冒険者であり、行き倒れていたところを山賊団に拾われていた少年。巨大な鉄球を容易く振り回す怪力の持ち主であり、強者との闘いを渇望している戦闘狂。14歳。
※本章から約24年後が舞台の物語「ダタッツ剣風 〜中年戦士と奴隷の女勇者〜(https://syosetu.org/novel/74872/1.html)」にも登場。
「うぐわぁああっ!?」
「ぐぎゃあぁっ!」
「……ふん、雑魚め。その程度で妾達に歯向かおうとは……片腹痛いわ」
レゾリューションをはじめとする精鋭の女騎士達は山賊達の包囲網などモノともせず、斬撃を巧みにかわし、すれ違いざまに斬り付けている。その刃に苦悶の声を上げる男達は、次から次へと力無く倒れ伏していた。
切り札とも言うべき幹部格達までもが全て倒されたことにより、山賊団の勢いは大きく崩れている。その隙を突き、一斉に攻撃に転じたレゾリューション達は、山賊の群れを瞬く間に蹴散らしていた。
「……! ラフィノヴァ団長、後ろですわッ!」
「くッ……!?」
だが、幹部格のような強敵を相手にしていたのは彼女達だけではない。団長のラフィノヴァが愛用の両手剣で、大勢の山賊達を蹴散らしていた時――突如彼女の背後に、巨大な棘付きの鉄球が襲い掛かって来たのだ。アルシアの叫びに反応したラフィノヴァは咄嗟に身を屈めて、辛うじて鉄球を回避する。
「な、なにッ……!?」
聖国の人間にとっては悪夢の象徴とも言うべき、帝国の猛将アンジャルノン。その巨漢が使っていた
「ちっ、今のを避けやがるのか……! 確実に仕留めたと思ってたのによォッ……!」
「子供……!? 確かに屈強な体格だが……君のような若者までもが、この山賊団に参加していたのか!?」
その少年は体格こそ成人男性並みだが、顔付きはどこかあどけなさを残しており、一目で10代だと分かる外見を持っている。6年前の侵略に加担していた元帝国兵で構成された山賊団のメンバーにしては、あまりにも若過ぎる。
(……こんな子供が山賊団に参加している理由は分からないが……確かなことが一つだけある。奴らの中では……この子供が最も
だが、彼と対峙しているラフィノヴァが最も驚いていたのはそこではない。山賊達の中では、この少年の攻撃が最も
先ほどの初撃もアルシアの呼び掛けがなければ、避けるどころか反応も出来ずに頭を叩き潰されていた。セシリア達やリリアイナ達、マトイ達が相手にしていた突然変異体よりも、さらに強い。見た目こそ若いが、間違いなくこの少年こそが山賊団
「おいバルタザール! 昨日、森の奥で行き倒れていたてめぇを拾ってやった恩を忘れるんじゃねぇぞ! 1人くらいキッチリ仕留めやがれッ! そのために、アンジャルノン将軍用の
「うっせぇ分かってらァッ! てめぇらこそ良い歳した大人のくせに、いいようにやられてんじゃねーよッ!」
「……なるほど、そういうことか」
戦闘の真っ只中でも響き合っている怒号の応酬。その中で聞こえて来た山賊達と少年の会話から、ラフィノヴァはバルタザールと呼ばれたこの少年が元帝国兵ではないのだと理解する。
このバルタザールという14歳の少年は元々、近隣の国から武者修行の旅に出ていた冒険者だったのだ。その旅の途中で行き倒れていたところを、この山賊団に拾われていたのである。恐らく彼が使っている棘付き鉄球も、聖国騎士団と戦うために持たされたものなのだろう。
「……よりによって、元帝国兵でもない少年がこの山賊団の最強戦力だったとはな。バルタザールと言ったか? 君がその力を振るうべき相手は我々ではない! 今ならまだ間に合う、速やかに投降しろ!」
「ハッ、俺が何も分からないままコイツらに手を貸してるとでも思ってんのか? おめでたい騎士様だぜ! 残念ながら俺はなァ……あんたらみたいな強い奴と戦えりゃあ、何だって良いんだよッ!」
元帝国兵ではない上、昨日拾われたばかりだというのなら、山賊団の略奪行為に加担していたとも考え難い。状況をよく理解していないまま戦わされている可能性もある。
そこに思い至ったラフィノヴァは両手剣を鞘に納め、降伏を勧告していた。だが、山賊団に拾われる以前から強者との闘争を求めていたバルタザールは、それを聞き入れようとはしなかった。彼は勢いよく鎖を握る剛腕を振り上げ、棘付きの鉄球を投げ飛ばして来る。
「……交渉決裂か、ならば仕方ない。それほどの力を悪事に使っている以上、子供だろうと手加減は出来ん! 悪く思うなよ!」
「上等だァッ! 手加減なんかしてみろ、地獄の底から呪い殺してやるぜェッ!」
アンジャルノンを彷彿させる鉄球の迫力に6年前のトラウマを刺激され、強烈なプレッシャーを感じながらも。ラフィノヴァは毅然とした貌で地を蹴り、敢えて真正面から高速で飛び込んで行く。
その弾みで豊かな爆乳と爆尻がぶるんっと揺れ動いているが、バルタザールは気を取られることなく鉄球を振るっていた。前方から矢のような勢いで迫るラフィノヴァの顔面に、棘付きの凶悪な鉄球が肉薄する。
「私は……私達はもう、あの時とは違うッ!」
「なっ、にィッ!?」
だが、一瞬のうちに恐怖を振り切ったラフィノヴァの動きに迷いは無い。命中する直前、もう一度地を蹴って軽やかに跳び上がった彼女は、紙一重のところで鉄球を回避する。そのジャンプの速さに驚愕するバルタザールは慌てて鉄球を引き戻そうとするが、到底間に合わない。
「……はぁあぁあぁあーッ!」
バルタザールの頭上を取ったラフィノヴァはそのまま、鞘に納めた両手剣を彼の脳天に振り下ろしたのだった。激しい轟音と共に、バルタザールの頭部に剣入りの鞘が命中する。
「が、ぁッ……! この、女ァッ……!」
「……今の一撃で昏倒しないとは、見上げた頑強さだ。このまま鍛錬を積んでいけば、いずれ優れた戦士として大成するだろう。尤も、悪に堕ちねば……の話だがな」
手加減しないと言いつつ、抜き身ではなく鞘のままで頭部を殴打したラフィノヴァは、未だに気を失っていないバルタザールのタフネスに嘆息していた。一方、バルタザールはあまりのダメージにふらつきながらも、戦いを続けようとしている。彼は腰に提げていた副兵装のショートソードに手を掛け、ラフィノヴァ目掛けて振り抜こうとしていた。
「……はぁッ!」
「ぐっ、ほぁッ……!?」
そんな彼を「更生」するべく――ラフィノヴァは剣入りの鞘を横薙ぎに振るい、今度はバルタザールの脇腹を打ち据えるのだった。耐え難い激痛に悶え苦しむ少年は、ふらふらと後退りして行く。それでも彼は、鉄球の鎖も剣も手放さない。
(……信じられんタフネスだ……! 鞘入りの状態とは言え……私の力と、この剣の質量をまともに喰らったのだぞ……!? 気絶していないばかりか、多少なりとも動ける余力まで残しているとは……!)
冷静にバルタザールの動きを観察しつつも、ラフィノヴァは彼の異様なまでの「しぶとさ」に冷や汗をかいていた。両手剣の質量と騎士団最強の膂力で急所を連続殴打されたというのに、気絶すらしていないのだ。かつての宿敵である帝国軍幹部・ゾゴルドならば、初撃の時点で失神しているところだというのに。
恐らく、ラフィノヴァ以外の団員達ではバルタザールを単騎で倒し切ることは難しかったのかも知れない。抜き身で斬らねば止まらないのかとラフィノヴァが思うほど、このバルタザールという少年の耐久力は常軌を逸している。聖国騎士団最強の団長でさえ、彼の「生け捕り」は困難であると判断しているのだ。
「ぐが、ァアッ……!」
「……さぁ、大人しく降伏するが良い。強き力は、より正しい道のために使われるべきだ」
「ざっ、けんな……! この世界にはなァ、強いか弱いかって法律しか無えんだよッ! 他人が勝手に決めた正しさになんざ……付き合ってられるかってんだァッ!」
「……!? おい、待てッ!」
力こそが全て。そんな価値観を植え付けられるような環境で生まれ育って来たバルタザールにとって、ラフィノヴァの言葉は到底受け入れられるものではなかったのだろう。彼は残された力を振り絞り、鉄球を引き摺りながらこの場から逃走して行く。
「バルタザール、待つんだ! 君ほどの力を持つ者が、そのようなッ……!」
「団長、ご無事ですか!?」
「あの少年も気掛かりですけど……今はコイツらに専念しないとッ!」
「くッ……!」
その背中に手を伸ばし、何とか呼び止めようとするラフィノヴァだったが、彼女の手も声も届くことはなかった。それに部下達が死力を尽くして戦い続けている今、彼1人を追うためにこの場を離れるわけにも行かない。
山賊団の殲滅が先決である以上、ラフィノヴァは彼の追跡を断念せざるを得なかった。包囲網を突破して来たアイシャとマトイの言葉に、彼女は沈痛な表情を浮かべる。
「くそッ! バルタザールの野郎、鉄球ごと持ち逃げしやがってぇ……!」
「……あの少年を悪の道に引き摺り込んだ罪。その分まで贖ってもらうぞ、帝国人ッ!」
「あいつは元々クズ野郎だよ! 俺達だけのせいにしてんじゃあないぜッ!」
彼女達は逃げ去ったバルタザールの行方に気を留めつつも、再び他の山賊達との戦闘に意識を移して行く。今はとにかく、諸悪の根源を絶つことにのみ注力せねばならない。ラフィノヴァ達はその一心で、再び刃を振い始めるのだった――。
◇
「ぐはぁあぁあーッ!?」
ラフィノヴァを筆頭とする女騎士達の苛烈な猛攻に、山賊達の悲鳴が上がる。だが、彼女達が攻撃の手を緩めることはない。精鋭女騎士達の技に吹き飛ばされた巨漢達は、轟音と共に情け無く地を転がっていた。
「バ、バカなぁッ……!? 栄えある帝国軍の精鋭だったはずの俺達がッ……!? クソ雑魚の聖国人、それもこんなヒョロい女達如きにこんなぁあッ……!」
無慈悲に斬り刻まれていた同胞達のことを思えば、未だに命が続いているだけ幸運と言えるのだろう。だが、これまで散々嬲り尽くして搾取して来た聖国人相手に、頭数でも個々の体格差でも優っている自分達が為す術もなく蹴散らされているという現実を受け止められずにいるのか、彼らは肉体的なダメージ以上の苦痛に悶絶している。
女騎士達の攻撃には一切の手心が無い。特に因縁も無いただの蛮族ならともかく、元帝国兵で構成された山賊団が相手とあっては、手加減など出来るはずもないのだ。人を人とも思わぬ、獣欲に塗れた帝国兵の悍ましさは、彼女達自身が誰よりも理解しているのだから。
「さぁ、次は誰だ? 死にたい奴から掛かって来るが良い。それとも、腰が抜けて立てもしないか?」
「どのみち、我々から逃げられはしないのだ。早いうちに気絶してしまった方が……苦痛からの解放も早いぞ」
「まぁ尤も……次に目覚めた時は、2度と出れるかも分からねぇ檻の中だがな」
山賊達に対して、冷たい侮蔑の眼差しを向けている女騎士達。彼女達はくびれた腰に手を当てて背中を反り、雄の本能を刺激する乳房と桃尻をぷるんっと揺らしている。さらにぷっくりとした艶やかな唇を緩め、挑発的な微笑を浮かべていた。リリーナ、アイシャ、メランの嘲るような言葉に、山賊達は歯軋りしながら股間を怒張させている。
山賊団の獣欲を無意識、あるいは意識的に煽っているのだろうか。優美な背中をくの字に仰け反らせることにより、豊かな乳房が前方に、安産型の桃尻が後方にどたぷんっと突き出されていた。激しい戦闘により汗ばんだその柔肌から、むせ返るような雌のフェロモンが分泌されている。
「こ、この雌豚共がァア……!」
「ちょっと腕が立つくらいで、いい気になりやがってよォッ……!」
か細い人差し指をくいっと上げて挑発している彼女達の仕草は、男達を焚き付けるには十分過ぎる効果を発揮していた。勇ましくも優雅であり、妖艶でありつつも気高い。そんな彼女達の気品溢れる勇姿と美貌に、山賊達は得物を握り締めたまま逸物を滾らせていた。
遺伝子的な膂力の差異でも、単純な性差の面でも圧倒的に有利であるはずの帝国人の男達が、「正攻法の実力」で聖国人の女達に完敗しているのだ。元帝国兵として、これほどの屈辱は未だかつて無い。誤魔化しようのないその現実が、彼らの身勝手な憤怒をより加速させている。
母乳をより多く出せそうな豊満な乳房が、出産に適した安産型の桃尻が、目の前でぷるぷるっと弾んでいるというのに。その極上の女体を手に入れるどころか、組み敷くことすら叶っていないのである。
人一倍の絶倫を誇る男達の苛立ちは、すでに
(馬鹿な、こんな馬鹿なッ……! 確かに今は薄汚い山賊の1人かも知れないが……それでも俺達は元々、栄えある帝国兵の一員だったんだぞ!? 体格的にも体力的にも、貧弱な聖国人風情に負ける要素など無いはずなんだぞッ!?)
(6年前の戦いでアンジャルノン将軍を撃退したと言われている、伝説の4大女傑……! そのうちの1人だったという
細く引き締まった腰回りに対して、豊満に実る果実と臀部。その膨らみや、
その瑞々しい光景と香りに、雄のとしての本能を刺激された男達は、敵わない相手だと頭で理解していながら、撤退という判断に踏み切れずにいる。勝ち目はないと分かり切っている理性を置き去りにしてでも、彼らは力任せに立ち上がろうとしていた。
「……ドスケベな匂いを振り撒いてる雌女共が、いい気になりやがって……! 確かに幹部格は皆やられちまったがな……山賊団屈指の精鋭である俺達を、なめてんじゃねぇぞぉおおおおおッ!」
全身から迸る苛烈な闘志を剥き出しにして、眼前の女騎士達を組み伏せようと迫り来る、浅黒い巨漢の大群。物凄い勢いで地響きを立てて肉薄して来る彼らの殺気を前にしても、女騎士達は不敵な薄ら笑いを浮かべながら、静かに剣や拳を構え直している。猛烈な殺意の奔流を真っ向から浴びているというのに、彼女達の貌は涼しげだ。
「……へぇ、あんた達みたいな雑魚共が精鋭? それは良いことを聞いたなァ」
「お前達より強い相手が居ないとなれば……私達の勝利は、決定的となるのだからな」
この程度の力で「精鋭」を名乗るような雑魚の集まりならば、自分達が負ける可能性など万に一つもない。メランやリリーナ達の「自信」に裏打ちされたその余裕が、不遜な微笑に顕れていた――。
今話でようやく一通りの戦闘シーンが終わりました。そろそろ遺跡内部に進み、物語の本筋となるエロシーンに移って行く……はずですので、今しばらくお待ちくださいませ(>人<;)
お気に入りのキャラがいましたら教えてくださいませ〜(*´ω`*)
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ジルフリーデ
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ラフィノヴァ
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ベーナゼット
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ロザヴィーヌ
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アリアレイテ