プライベートジェット機の窓から外を覗くと見えるのは雲の海。
学生の一大イベント夏休み。
休みに入ってすぐに宿題を終わらせ、残りの休みを謳歌するも良し、最終日近くに友人と集まって宿題を徹夜で終わらせるも良しの学生の間でしか味わえない時間を過ごすことだろう。
俺、祐理、アテナは『獣群師団』が購入したプレイベートジェット機でフィレンツェに本部を置く『獣群師団』に向かっている。向こうにはヴォバン侯爵の一件で調べものをしてくれていたリリアナとエリカがそのまま待機しており、現地で合流する手筈になっている。
「ん?」
右肩に乗っかっている祐理の頭。
ジェット機の三十分ほど、俺に寄りかかっていたと思えばいつの間にか眠りにつき。反対の肩には、アテナが頭を乗せている。その手には携帯ゲーム機が握られ、アテナが眠っている間にキャラクターが死亡していた。最近アテナはゲームにハマり、こうして携帯ゲームをプレイして、偶にひかりと家のリビングでひかりと協力プレイしている姿を見ることもある。
「そろそろか」
ジェット機が雲の中を突っ切り、地上が見えてきた。
カンピオーネになってから幾度となく足を運んだ国イタリア。
「起きろ、祐理、アテナ、着いたぞ」
「ふえ……あ!すいません、涼さん!」
寝ぼけた顔をしていた祐理だけど、意識がはっきりしてくるにつれて顔が赤く染まっていく祐理。一緒のベッドでも寝たし、セックスもしたのに寝顔見られてくらいで顔を真っ赤にするのか。
「それと、アテナ寝たふりするなよ」
「むっ…なぜバレた?」
「感?」
そうか、と言って肩から頭はどかしたものの、腕に抱き着いてくるアテナ。
最近、アテナも人間の生活に大分馴染んできたな。
ジェット機は問題なく着陸。機長、副機長含め、二人とも『獣群師団』の構成員なので楽で済む。
手荷物を受け取り、入国審査を済ませて空港の出入り口に向かうと、懐かしい顔の人物が立っていた。黒いスーツに肩まで長さの金髪に眼鏡、見るからに仕事が出来る感を感じさせる大人の女性“セルシア・フェルン”。祐理やリリアナと同じように、ヴォバン侯爵の儀式で贄とされた魔女。今じゃ儀式の後遺症で高度な術は発動出来ず、出来るのは初心者が使うような術か、簡単な占いくらいなもの。儀式のせいで役立たずとなった彼女は所属した組織に帰れるも受け入れられず、同じく儀式の贄となった妹共に『獣群師団』に身を寄せてきた。
その頃はまだ『獣群師団』なんて名前もなく、同好会が良いところだった。
「お待ちしておりました。涼様」
「お迎えありがとな、こっちのワンピースの子が祐理で、制服に猫耳帽子がアテナな」
「万里谷祐理です」
「アテナだ」
「初めまして、涼様の秘書を務めております、セルシア・フェルンと申します」
ペコリ、とお辞儀して、では、車にお乗りください、と案内をしてくれた先にあったのは黒塗りの長い車。
後部座席のドアを開けると中は外見とは違い広く、6人が座ってもある程度の余裕がある広さがあった。
「私、リムジンなんて初めて乗ります」
「俺もだ、前来た時はリムジンなんて無かった」
「これがリムジンというものか」
三人で人生初リムジンに乗り込むと、リムジンは安全運転で走り始めた。
東京のようなビルに囲まれた街並みではなく、石やレンガで作られた建物が目立ち、遠くにはコロッセオも見える。
ローマに滞在していた頃に、リリアナと見て周ったっけ。
「そういえば、事業の方はどんな感じ?」
「順調ですよ、今ではイタリアでも人気のホテルとして扱ってもらっています」
隣に座る祐理がホテル?と首を傾げて聞いてくる。
「『獣群師団』は組織として歴史も浅いからお金の調達が難しくてな、そこでホテルを経営することになったんだ。一つは普通の観光客用のホテル。組織には世界中の人が所属してくれるから言語の対応が出来て、教育するのも楽でさ。ほら、日本人が海外旅行をどうするか悩むのって、会話出来るかを不安に思ったりするからだろ。その点うちのホテルは人種やら、宗教やらに詳しいし、同じ出身国の人が務めているホテルなら利用しやすいからな。もう一つが、呪術関係者だけが泊まれるホテル。一般のホテルだと気を使わないといけない部分を気にしなくて良くなるし、カンピオーネのお膝元のホテルだから襲ってくる敵もまず居ない。安心安全の魔王印ってわけ。どっちも売れ行きは右肩上がりだ!」
稼ぎの成果はこの車然り、プライベートジェット機然りだ。
ヴォバン侯爵が日本に滞在している間に利用し、戦いの場所にもなったホテルも、本社が手放した事で『獣群師団』が買い取り、現在修理とリフォームの最中。直り次第ホテルとして再利用することになっている。ついでに、占いのお店の皮を被った日本支部も作ろうという案も上がっている。
「そうなんですか、私の知らない所で随分と」
「と言っても、俺もあんまり手を出してない。流石に普通の高校生だった奴がホテル経営だとか言われても分からん」
『獣群師団』の構成員が自分たちで案を出し合い、試行錯誤の末に今の地位を築き上げた結果だ。彼、彼女たちからすれば拾って貰った恩義に答える為だとしても誇っていい事だと思う。
その稼ぎのお陰で、俺は楽させてもらっているし、まつろわぬ神が出た時の国とのやり取りも全部丸投げしてる状態だ。
陸路を進んでフィレンツェに到着するまで結構な時間があるから少し遊ぼうか。
横で外の景色を眺めている祐理に手を伸ばす。
「あの…涼さん?何を…」
自分に伸びてくる手を疑問に思いながら、此方を見てくる祐理。
「声出すなよ」
ワンピースの裾をずらし、露わになった祐理の太ももを撫でる。
象牙のように白く、筋肉が少なく滑らかな肌。
祐理はビクッと体を震わせるが抵抗をすることはなく。俺の腕に抱き着き、ただ耐える。
太ももを触ったまま、ゆっくりとスカートの中に進み、指先がショーツに触れた。
ショーツの上からまんこの筋に沿って指を動かす。
上下する指に合わせて、身を捩る。
「っん!―――っ♡」
興奮してきたのかショーツの下からぷくりと主張してくるクリトリスを優しく一撫ですると、祐理の口からくぐもった声が漏れる。
「良い子だ、祐理。そのまま着くまで我慢するんだぞ」
涙目で上目遣いで、俺の事を見てくる祐理。
「そんな!んぅ♡…ずっと、このままなんて、あぅ、無理です…♡」
クリトリスを摘み、くりくりと転がす。腕に強くしがみつき、快感を堪えている姿は加虐心を加速させる。
「別に声出してもいいよ、セルシアに見つかるかもだけどな」
「うぅぅ…がま、ん、しま、ひぃ♡す」
ショーツの上からクリトリスを摘み、指で筋をなぞっていると、反対側の腕を引っ張られる。
反対側を見れば、いつの間にかゲームを辞めたアテナが、自分からスカートをたくし上げ、虐められるのを待っていた。
「涼、祐理ばっかりずるいぞ」
空いている反対の手でアテナのショーツをなぞるともう濡れている。恐らく祐理が虐められているのを見て興奮したのかもしれない。
「アテナも声出すなよ」
「うむ…承知し、ぃん♡ている♡」
左右で別の女を虐めながら暇をつぶすという、同人誌やエロゲーのような空間を形成しながらも、指は止めない。
二人がイキそうになれば指をわざと止めて絶頂には至らせず、また波が引けば指を動かす。
そろろそ、直接かな。
二人同時にショーツの中に指を滑り込ませ、おまんこを優しく撫でる。
布とは違う柔らかな肌の感触が指に返ってくる、すべすべで柔らかく膣口近くを指で擦るとじゅるり、と愛液が垂れてきているのが分かる。
祐理を見れば腕に痛い位にしがみつき、太もも同士を擦り合わせて恥じらいながら、口を頑なに閉じている。
アテナは腕にしがみつきこそしないけど、自分の服を握って度々変わる責め方に我慢し続けている。
二人のショーツには愛液の染みができ、体から染み出る雌の香り。
膣肉をかき分けて、俺の指を膣内に侵入させていくと、痛いほどの締め付けが返ってくる。じゅぶ、じゅぶ、と中指で膣内の出し入れを繰り返し親指でクリトリスを撫でたり、潰したりして刺激を与えていく。
一度イカせる為に、二人の膣内に入っている指をクイッと曲げる。
「「―――ッ!!」」
不意打ちの指の動きに流石に我慢の限界だったのか、二人は精一杯声を我慢しながら絶頂に至った。我慢していた分だけ二人の体を快感が支配する。
二人が我慢の末の絶頂に放心している間に、車はフィレンツェにある本部に到着。
建物の外見だけは少し古そうな建物だけど、中身は『獣群師団』の本部。此処とは別の場所に、一般人用のホテルと呪術師関係者用のホテルがある。
リムジンから降りると少し生暖かい風を肌に感じる。
後ろを付いてい来る二人は、結局車の中でイってしまったのが恥ずかしかったらしい。
祐理は二歩ほど後ろで歩き、アテナは頬を膨らませて俺の手に抱き着いてる。セルシアの方はリムジンを駐車場に駐車してくると言っていたので、俺たち三人は先に入って行く。
建物の見た目とは違い、中は改装してあるから綺麗だ。
ロビーには鷲やグリフォン、獅子の姿をした置物や壁に掛けられたオブジェがいくつもある。
「随分と飾りが多いですね」
「ああ、あれは一種の防衛装置みたいもんだ」
本部のあちこちにある置物やオブジェは、俺の血肉で作ったガーゴイルと動物・霊獣・聖獣を合成した疑似ゴーレムだ。
敵が入ってこようものなら問答無用で襲い掛かる仕組みになっている。
建物が出来たばっかりは何度か侵入を試みた呪術師が居たけど、入口で呆気なく潰されていた。勿論、一般人用ホテルと呪術関係者用のホテルにも、同じものが外見を変えて配置されている。
「待っていたわよ、涼!」
上を見上げると、二階から顔を出して不敵に笑うエリカの姿と、その隣に立つ少し心配そうに俺を見つめるリリアナの姿がそこにはあった。