SJでレンとチームを組んだオリ主がなんやかんやあってリアルのレンとスケベする話 作:ナツイロ
北海道から東京の名門女子大に進学した学生で、GGOでは全身ピンクに身を包み相棒のP90と共にスクワッド・ジャムを戦い抜くプレイヤーでもある。
第二回スクワッド・ジャムの少し前、自宅マンションでエムにストーカー紛いに押しかけられた際、咄嗟に助けを求めたのがゴローだった。
実際に駆けつけてくれたことでリアルのゴローを意識し始めた。
・オリジナル主人公、ゴロー(大吾) 年齢24~5ぐらい?
GGOでプレイヤーズショップを営むプレイヤーの一人で、レンとは縁があって第一回スクワッド・ジャムからチームを組む。
プレイヤーとしての力量は中堅の域を出ないが、フィールドや遺跡からのアイテム発掘をメインとしているので、対人戦が大したことがなくても気にしてない。
「まあまあ美味しかったね、ジンギスカン」
「道産子の判定は厳しいな」
「ゴローさんが北海道に来ることがあったら、私自ら案内してしんぜよう」
「ははー、お代官様の仰せの通りに」
「それじゃ私、チョンマゲじゃん」
楽しい時間を過ごせたのか、香蓮はGGO(ガンゲイル・オンライン)内での大吾のアバターネームで彼を呼び、袖が触れる程の距離感で連れだってマンションの廊下を歩いていた。
そろそろ深夜に差し掛かろうという時間帯で、コツコツと足音だけが二人の会話のBGMを奏でている。
香蓮の頬が薄っすらと朱を帯びているのは、成人を迎えた祝いとばかりにアルコールに挑戦したためか。
それとも、こんな夜も遅くに年頃の男女が逢引き紛いの二人っきりの時間を過ごした故か。
酒精混じりのフワフワとした高揚感を楽しみながら、香蓮は大吾との軽妙な会話を続けた。
「お酒は思ってたより美味しくなかったなー」
「慣れない内はそうらしい」
「ゴローさんは結構イケる方?」
「酒は全然だめなんだよ。すぐ気持ち悪くなるし」
「へぇー、私にだけ飲ませてイタズラするつもりだと思ってた」
「運転してきてるんだから飲めるわけないだろ。それに俺は紳士なんで」
「ヘタレの間違いじゃ……」
「うっせ、自覚してるわ」
「アハハっ」
酔いが若干残っている香蓮は、大吾の肩をパシパシと叩いて笑っている。
笑い上戸だったのかと大吾は笑いのツボにはまったらしい彼女をあしらいながら、香蓮の相手を玄関先まで続けた。
部屋の前までたどり着くと、鍵を開けた香蓮は大吾へと振り返り笑顔を浮かべて打ち上げのお礼を告げる。
「今日はありがとうございました」
「こちらこそ。俺も楽しかったし、機会があればまたやりたいな」
「うん!」
半歩ほど玄関に入っていた香蓮は、帰宅の途につこうとする大吾の腕を咄嗟に掴む。
これは一大チャンスであった。自身のコンプレックスから人付き合いが苦手な香蓮が、元々はゲーム内の知り合いだったとはいえプライベートの時間でここまで親密な関係を築けたのは奇跡に近かった。
しかも第二回スクワッド・ジャムの前にリアルのエムによってストーカー紛い行為をされた際、咄嗟に助けを求め応えてくれたのは大吾であったのだ。
ゲーム内では第一回スクワッド・ジャムからチームを組み、リアルでも身の危険を感じた時には疑いもせず助けに来てくれた。
そんな大吾をコミュ障気味な香蓮が信頼を寄せ、GGOでの友情がリアルでの親愛の情に変わりつつあったのは無理からぬことである。
少なくとも、大吾に連絡を取る際に早まる胸の鼓動や、電話を切る時に感じる切なさを、香蓮はそのように結論づけている。
初恋の甘酸っぱさとは異なる大人へと成長した女の情動と、アルコールの回った思考が、香蓮の行動を普段では考えられないほどに大胆にさせた。
大吾は掴まれた腕を怪訝に思い、今一度香蓮へと向き直る。
何かを決意したような香蓮の表情に視線を移し、酔いのせいで朱に染められた頬、ともすれば美人と評するであろう整った容姿の彼女に見つめられ、若干ドギマギとしながらも平静を装い尋ねた。
「ど、どうした? 車に何か忘れ物とか?」
「そーじゃなくて。その……お礼」
「金のことなら気にしなくてもいいんだけど。学生に出させるわけにはいかないしさ」
「大事なことなのっ!」
顔を寄せて捲したてる香蓮に気圧されたのか、大吾は彼女の言葉を遮るようなことはせず続きを待つ。
「目を閉じて」
「目を?」
「いいからっ」
香蓮の言葉に素直に従い、大吾は瞼を下ろした。
大方、今日のために何かしらのお礼の品物を用意してくれたのだろう。
それを取りに行くのに、部屋の中を見られてしまうのが恥ずかしいのだと当たりをつけた大吾。
しかし、大吾の前にいる香蓮に動くような様子はなく、より身体を大吾の方へと寄せると彼の顔を両手で包み、こう言った。
「私は……こんなこと誰にでもするような女じゃないからね」
ギュッと固く目をつむった香蓮は、自身のそれを大吾の唇へと重ねた。
突然の口づけに驚いた大吾は目を開け、咄嗟に彼女の身体を押し返そうと両肩に手を添えたが、唇に感じる柔らかな感触と熱、直前に聞いた香蓮の言葉に力を失い、そのまま彼女をを受け入れる選択をする。
肩に大吾の手が回された香蓮は、拒絶されたのかとビクっと小さく震るが、その大きな手が背中へと回され力強く抱き寄せられた。
「あっ」
そんな大吾の行動に、香蓮の固く閉じられていた潤んだ瞳が開かれ、重ねていた唇から吐息が洩れた。
鼻先がこすれる程に接近した距離で、二人の視線が交錯した。
心臓の鼓動が爆音を奏で、熱を持った吐息が二人の顔を撫で合う。
会話はないが、徐々に寄せられていく顔は止められない。
先ほどとは異なり、そっと瞼を降ろした香蓮は待ち受けるように小さく唇を突き出した。
その魅力的に濡れる唇に吸い寄せられ、大吾のそれが押し重ねられる。
柔らかく甘い熱に浮かされた唇を、喰むように求める大吾。
先程とは異なるそれに香蓮の身体は徐々に弛緩し、大吾の頬に添えられていた手はダラリと下がりいつの間にか彼のジャケットを力なく握りしめていた。
大吾の求めに応じるように薄く開かれた香蓮の艷やかな唇の隙間に、チロリと突き出された舌先が差し込まれる。
「んんっ」
驚いた香蓮は悩ましく眉を寄せるも、熱くざらついた感触のそれは彼女の唇を丁寧に撫でつけ、小さく突いた。
ぬるりとした感触が唇を通して香蓮を愛撫する。そんな大吾の舌先に合わせるように、彼女の唇はすぼまり愛おしむように吸い付いた。
唾液混じりの淫猥な水音が、深夜の玄関先で響く。
香蓮は口内に受け入れた切っ先に合わせるように自身の舌を重ね、絡めていく。
熱くざらついた大吾のそれが香蓮のものを求めるように蠢き、彼女も負けずとそれに応えていった。
「ちゅ、くちゅ……ちゅる」
香蓮が求めれば大吾が、大吾が求めれば香蓮が。繰り返される舌の抽送は、口元から唾液が垂れるのもかまわず続けられた。
粘つく唾液をこね回すかのごとくお互いに舌をすり合わせ、混じり合った唾液をすすり合う。
合間に荒く呼吸を挟んでも、我慢できないとばかりに再び求め合う二人。
そんな理性が痺れるほどの濃厚な口づけが終わったのは、離れた唇の間に唾液の糸ができるまでに混じり合ったあとであった。
「んっ……、はぁっ、はぁ」
「ふぅ、ん。……レン」
「んっ、ゴローさん……」
暦の上では春に差し掛かった時期とはいえ、深夜は未だ肌寒さを感じさせる風が二人の熱を奪うように吹き抜ける。
ひやりとした風にさらされ、我に返る香蓮はようやく自分の行った行為に対して羞恥心を感じ始めた。
それは大吾も同様で、二人して抱き合ったままの状態で固まっている。
「え、えっと」
焦りからかどもりがちに声を出した香蓮は、身体を離すとぽかんとした様子の大吾を尻目に玄関ドアを閉めようとする。
「その、それじゃ! また今度!」
「待って、ちょっと待て!」
あと少しで閉じかけた玄関ドアを掴み、大吾は落ち着かない声色でドアの隙間から香蓮を呼ぶ。
「このまま放り出すのはやめてくれ」
「だって……恥ずかしい」
隙間を介して顔を突きつけ合う二人だが、香蓮は恥ずかしそうに視線を泳がせる。
「俺だってそうだけどさ。このまま別れて次に顔を合わせる時、どんな顔していいか分かんねぇ」
そう言って大吾はドアノブを握ったままの香蓮の手に、そっと自分のそれを重ねた。
じんわりと熱が伝わり、香蓮はドアを引っ張る力を抜けていくのを感じた。
「なあ、さっきのは……その」
「は、恥ずかしいから言わないで」
キッとにらみつける香蓮であったが、大吾からすると真っ赤な顔をして目を吊り上げる姿は、むしろ可愛らしさしか感じさせない。
「そっちからキスしてきんじゃないか」
「舌を入れてきたのはそっちでしょっ」
「レンも合わせてきたろうに……」
「ううぅ」
ドアをそっと引いて、大吾は香蓮のそばに近寄った。
大吾に押されるように、香蓮は玄関の壁に背中を預けた。
口を真一文字に結び真面目な顔をした大吾は、緊張した様子の香蓮の両肩に手を添えて、ゆっくりと言葉を紡ぎ出す。
「さっきのキスは……そういうことでいいんだよな? 今ならまだ、俺が調子に乗って勘違いしてるってことでも――」
「勘違いじゃないっ」
「レン……」
「勘違いじゃ、ないもん」
目尻に涙を浮かべ、香蓮ははっきりと否定する。
「俺はそういうレンの気持ちを知っておいて、宙ぶらりんのまま今の関係を続けられるほど器用な人間じゃないんだ」
「うん」
「だから……本気で言うぞ」
言葉を重ねる大吾の真剣な姿に、香蓮も姿勢を正し緊張をごまかすように胸の前で両手をギュッと握った。
「レン――いや香蓮」
「はい」
GGOでの呼び名ではなく、リアルの名を口にした大吾。
それだけで香蓮は、大吾の真剣さが伝わってくるように感じた。
「俺と、真剣な交際をしてくれませんか?」
「はいっ、喜んで」
真っ直ぐに見つめてくる大吾の瞳を見返したまま、香蓮は精一杯の笑顔と共に返事を伝えた。
どちらかといえば半分涙まじりの様相だったが、大吾は受け入れられたのを感じ、ふぅっと大きく息を吐いた。
「なんでホッとしてるの?」
「いやぁ、もしかすると断られるかもって」
「私がこれで断るとか、とんだ悪女だよ。ピトさんじゃあるまいし」
思いがけない名前に二人は顔を見合わせ、ププッと吹き出す。
「それ、本人には言うなよ」
「やめてよ、殺されちゃうじゃん。――まぁ私も殺すけど」
「これだから砂漠でPKしてた人間は」
「もう。それは辞めたんだってば」
一つ柵が消えた二人。
腕を背中に回し抱き寄せる大吾に身を任せ、香蓮は一時の会話を楽しんだ。
時折会話が途切れると、すっと唇重ね合わせ、にへらとだらしない笑みを浮かべる。
会話より口づけの割合が増えるのは香蓮にもどうしようもなく、身体を抱きしめる大吾の手が優しく背中を撫でつける感触に心地よさを感じながら、彼のジャケットに手を重ねていた。
「あっ」
そんな艶めいた声がキスを重ねる香蓮の口からこぼれたのは、大吾の手が背中から彼女の薄手のセーターの裾に滑り込んだ時だった。
セーターの内側に入り込み、更にシャツを捲り上げた大吾の手のひらが、香蓮の腰から続くなだらかなくびれを伝っていく。
香蓮のきめ細やかな素肌の感触を楽しむように、大吾は手を滑らせ指先でさする。
「嫌だったか?」
「いきなりだったから……」
くすぐったそうに身を捩る香蓮の姿に、嗜虐心が刺激される大吾。
すっと手を抜き取ると、続いて腰の方へと伸ばしていき、スキニーのデニムを履いている香蓮の臀部に触れた。
「や、やだぁ。お尻なんてだめ……んんっ」
咄嗟に大吾の腕を掴んではみたが、不思議と嫌悪感の類を感じることはなく、撫で回され揉まれるがままの香蓮はゾクゾクとした疼きを覚えていた。
「ジーンズのせいか、硬い感じがする」
「喧嘩売ってんの? それに若者はデニムって言うんだよ」
「何が違うんだ」
「オシャレ度、かな?」
大吾の物言いにイラッとしたのか、香蓮は未だに尻を堪能する大吾の手をつねりあげる。
わざとらしく痛がる大吾の両手を身体の前に持ってくると、これ以上イタズラさせないとばかりに指を絡め合わせるように手を握り、だらんと垂らした。
額をこすり合わせるほどに顔を寄せる。
息遣いが互いの頬を撫でていく。
「ファッションは得意じゃないな」
「これからはそっちにも気を使ってもらうからね」
「香蓮が見繕ってくれるなら、まぁ」
「じゃあ今度のお休みにでも」
「気が早いんじゃないか」
「大吾さんがデートに着ていく服を選ばなきゃだし」
「それはデートって言わない?」
「そっちはデートの計画をたてるデートをしてから」
「本番まで何回あるんだよ」
「ふふっ、たくさん」
打てば響くような会話の応酬。
GGOでなら鉛玉が飛び交う鉄火場が似合う二人だが、ここはリアルの香蓮の住む部屋の玄関口。
遮蔽物はいつの間にか閉じていた玄関ドア、交わされる鉛玉はねっとりと熱を帯びる舌先で、銃口を彩るマズルフラッシュは天井に設置されたオレンジ色の電球である。
ニンマリと笑顔を浮かべる香蓮につられて、大吾も笑みを見せる。
勝利条件のない濃密な口づけの応酬が終わったのは、大吾の手が再び香蓮の服の内側に侵入し、誰にも触れさせてこなかった艶やかな素肌を堪能していた時だった。
「は、ぁん……ちゅ、んんっ。ちょ、んぁ、ま、まって。タンマっ」
「あ……、すまん。流石に調子に乗り過ぎた」
「ううん。それは、いいんだけど」
背中にそっと添えられた大吾の手のひらから伝わる甘いタッチに身を委ね、彼の首に腕を絡めて接吻を重ねていた香蓮は、自身のブラジャーに触れた大吾の指先がホックを弄ろうとしたのを感じ、焦ったように制止の言葉を伝えた。
その香蓮の戸惑った声色に大吾も冷や水を浴びせられたかのようになり、さっと手を彼女のセーターから引き抜いた。
罪悪感からか、しょぼくれた表情の大吾。
そんな大吾の仕草に香蓮の母性がくすぐられ、両手で彼の頬を包み込むと、優しく唇を重ねていく。
長く、そっと触れるだけの口づけ。
しばらくして顔を離した香蓮は、安心させるように告げた。
「別に嫌じゃなかったよ?」
「さすがに先走りが過ぎたよ」
「そりゃあ驚いたけど……。大吾さんはシタイでしょ? ……私は、いいよ」
モジモジと恥ずかしそうに、耳まで真っ赤に染まった香蓮の申し出に、大吾は目を丸くして彼女を見つめた。
「香蓮?」
「だって、さっきからほら……当たってるし」
言葉が先細りしていく香蓮の視線の先は、正面から身体を重ねた二人のちょうど真下辺り。
形の良い柔らかな双丘がその二人の圧力に押しつぶされ、密着した腹部のその先で。
スラックスに包まれた大吾の下半身に鎮座する男の象徴が、猛々しくいきり立ってテントを形作り、香蓮の下腹部へと突き立てられていた。
香蓮のデニム越しでも感じる男の本能的な欲求は、いくつもの障壁に遮られているにも関わらず、彼女の理性をゴリゴリと削り情欲を滾らせる。
「あ、ごめん……これは生理現象ってやつで」
「私の身体をいやらしく触って欲情しちゃった?」
フフンとしたり顔でからかう香蓮。
「ああ、欲情したね」
「えっ」
「今すぐ押し倒して裸にしてしまいたいぐらいには」
予期せぬ大吾の反撃に、むしろ香蓮の方がしどろもどろになって羞恥心に顔を染める。
「い、今のはズルいっ!」
「男はズルいんだ」
「まったくだよ……」
香蓮はぷくっと顔を膨らませ拗ねる様子を見せるが、大吾に気にした素振りもなく彼女を抱きすくめたままだ。
「で、どうする?」
「どうするって?」
「つまり……セックス」
「ううぅ」
改めて言葉にされると、途端に恥ずかしさが勝り言葉がしぼんでいく。
それにどうも大吾は、香蓮に決めさせたがっている節がある。
「――そうやって予防線張って、私に断らせようとするの。大吾さんの悪い癖だから」
「そ、そうかな。気をつけてみる」
大吾をドキリとさせる流し目を差し向ける香蓮は、ふぅっと一息ついて気持ちを整えると、閉じただけだった玄関ドアにおもむろに手を伸ばす。
「だから、これでもう後はないからね」
妖艶とも小悪魔的ともいえそうな笑みを浮かべて、香蓮はカチャンと鍵をかけた。
大吾にとってはまるで退路が完全に絶たれた兵士のような気分に陥ったが、迫る敵の魔の手が香蓮なら、このまま彼女の手に堕ちるのも悪くはなかった。
後編へ続く