MAD PIECE 怒りのグランドライン 作:ぷりぷりケツ之信
〝ロックス〟がある日、表舞台から姿を消した。
それに関わったモンキー・D・ガープが英雄として名を馳せた。
だが、ガープは常々言っていたという。
「ロックスはイモータンとの抗争で疲弊していた…。
言われる程おれは大したことをしちゃいねぇ。
おれが本当に倒したいのはイモータンだ。
奴にはでかい借りがある。返してもらわなきゃならんものが…たくさんだ」
そう言う度に、ガープは普段の剽軽さや豪放磊落な所が鳴りを潜めて
どこか遠い眼差しをし、影がある風だったと噂される。
◆
バスターコールが発動されて、
学者の楽園・知恵の都・知恵の国等と称されるオハラは火の海になりつつあった。
罪無き人々が、それを守るべき海軍の砲火から逃げ惑い、そして死んでいく。
――全ての鍵を握る、かつて栄えたその王国の名は…!――
――オハラは…知りすぎた………!!!――
――バスターコールだ!以後よろしく――
――私!!ロビンです!!…!大きくなったけど覚えていませんか!?――
――ロビンをお願い!娘を…!必ず島から逃して!!――
――うわァァァア!!避難船が吹き飛んだァ!!――
――走るんだで!思い切り!!!――
オハラで様々なドラマが錯綜し、そして命が終わっていく。
その島の沿岸の片隅で…
黒いワンピースを来た少女が、
心通わせた…氷に包まれつつある巨人の友に逃げるよう言われていた。
だが、普段は理知的で物分りが良い少女は涙を湛えた瞳でだだをこねた。
「やだ!海には誰もいないよ…!」
逃げたって海の果てには孤独があるだけだ。
家族も友人も、このオハラには少女の全てがあった。
少女はえぐえぐと泣きじゃくる。
少女の聡明な頭脳も考えることを止めたがっているようだった。
このまま、ようやく出会えた母と一緒に…
ようやく出来た友と一緒に…
家族のように接してくれたオハラの学者達と、全知の樹と一緒に燃えてしまいたい。
幼い少女がそう考えてしまっても無理はないだろう。
パキパキ、と凍りつく巨人…
少女の友たるサウロはこの不憫な少女の為にもっと何かしてやりたかったが、
もう海軍中将クザンの能力によって自分は終わる…そう思ったときだった。
「ハァ…ハァ…よく聞けロビン…!今は一人だけどもよ………!!いつか必―――ん?」
サウロを侵食する氷が止まった。
まさか、とサウロは思う。
クザンが情けをかけて裏切り者の自分を助けてくれるのだろうか…と。
クザンは、苛烈なサカズキとは違って中庸な男だ。
そういう気紛れを起こしてくれても不思議ではない。
「クザン…!?あ、ありがとうだで………クザン?」
サウロは振り返った。
そこには、冷や汗を垂らしてサウロ等すでに眼中に無い、と言わんばかりのクザンがいた。
「あららら……今回の『バスターコール』…格好つかねぇことになりそうじゃないの…。
おぉいサウロ…もうお前所じゃないわ…好きに逃げな」
「ど、どういうことだで?」
クザンの言い草は何とも腑に落ちない。
裏切った身でなんだが、バスターコールとは絶対の指令。
何が合っても対象を殲滅しなくてはならない海軍の絶対的正義の象徴なのだ。
バスターコールどころではないとは何事か。
サウロはそう思ったが、気付けば何やら様子がおかしいのは
海上から艦砲射撃を行っていたはずの艦隊の砲撃が止んでいた。
「なんだで!?」
「あ~あ…こりゃ面倒なことになりそうじゃない…」
先程までの島の喧騒が嘘のように静まり返る。
そして、遙か水平線の向こうから、
静まり返ったオハラの人々の元に…音楽が微かに耳に届き始めていた。
「音…?音楽…?でも、今まで聞いたこともない、激しい音楽……。
あれは何…?あれは、蜃気楼…?」
少女…ロビンが不安気に独り言を漏らした。
ロビンの視線の先。
そこには、少女が言うように確かに海の上にゆらゆらと揺らめくナニかがあった。
そして、聞き慣れない激しい音楽もそこから風に乗ってオハラに届いているようだった。
水平線の向こうに揺らめく蜃気楼。
それを、海軍もオハラの人々も、何故か大きな不安を持って生唾を飲んで見守っていた。
皆、本能で分かったのかもしれない。
「総力戦用意!!!目標、海上7時方向!!!まだ遠いなどとぬかるなよ!!
奴らは速いぞ!!!!」
しーん…と静まり返っていたオハラに怒声が響く。
軍艦から指揮をとっていたサカズキ中将だ。
徹底的な正義を標榜する彼でさえ、もうオハラは二の次となっているようだった。
響いたサカズキの言葉の通り、ソイツらは速かった。
風を無視して、逆上がりする滝のような大量の水飛沫をあげて
波を掻き分けてソイツらはオハラへ向かって爆進爆走。
見る見るうちに蜃気楼はハッキリとした姿を伴ってこちらへ押し寄せる。
音楽もけたたましい。
暴力的な音楽が響く。
知恵の島オハラに唾を吐き嘲り舐め回し噛み砕くかのような、
オハラとは決して相容れないような暴虐が滲み出る激しい音楽だった。
☓☓□★☓○☓☓☓ッ!♪!▽▲◆☓ッ!!♪☓○☓◆☓★ッ!!!♪
§□✝♪★☓○☓※☓▲☓ッ!♪!▽〆◆♯☓ッ!!♪☓∞○☓ッ!!!♪
∞♯§◆ッッ!!♪♪!〆□ッ!!♪☓☓☓ッッッ!!!!!!♪♪♪♪♪
言葉にしようもない。
詩をつけもうもない。
唄ならざる冒涜的な、闘争本能の音楽。魂から湧き出る怒りの音楽。
その音が大海原を震わせる大ドラムの伴奏を共に、激情を従えて空気を揺らす。
「なに…あれ…」
ロビンは唖然とその光景を見る。
少女は、生涯忘れないだろう。
音楽の発生源…大きな大きな鋼鉄の、爆走する車輪付き鉄鋼艦の上で、
真っ赤な服に身を包んだ男と思しき人間が、
大きなギターをかき鳴らして、声にならない雄叫びと共にギターから爆炎を吹き上げる。
その洋上移動式ライブステージの周りには、
これまた見たこともない不思議な車輪付きの船?のようなモノらが
雷のような轟音と共に海を埋め尽くしてオハラへ迫っていた。
その異様な集団は、ギターをかき鳴らす赤い服のマスク男以外、皆異様に肌が白い。
そして坊主頭。
手には穂先が丸い不思議な槍。
火を吹く銃のような物から、激しい炎を垂れ流し、そいつらは奇声をあげていた。
「あっ…あいつらはっ!!!!」
サウロが叫んだ。
「まさかこのタイミングでオハラに目をつけるとはな…!
サウロ…逃げたきゃ逃げな…この戦力じゃ、正直全滅も有り得るからよぉ」
もう意味ないんだわ、とクザンは天然パーマの頭を掻きむしった。
◆
「おどりゃあああ!バケモン共があああ!!!」
壊滅しつつある艦隊。
無事な一隻の上で、マグマの雨を振りまいて悪鬼の如き形相で奮闘するのはサカズキ。
マグマと化した拳を空に打ち上げ、それを雨あられと降らす脅威の技だが、
ジョー軍団にはイマイチ効果が薄い。
彼らの軍団が使う
マグマの雨の回避を比較的容易にしてしまうのだ。
「さっきから…おどれは喧しいんじゃ!!!」
怒り心頭のサカズキは、自分の周囲で無数のマッシブ・スピーカーを壁のように並べ、
ピカピカチカチカと視覚にも煩い照明を煌々と灯し、
単独ライヴを楽し赤い服の男の喧しさにも辟易していた。
チョロチョロ煩いハエ達への苛立ちも込めてそいつを血走った目で睨む。
マグマのナックルを食らわして振りかぶった…だが。
「~~~~~~~~~~~ッッッ!!!!!§☓〆▲✝◆□ッッ!!!!!」
己のギターサウンドに心酔しきった様子の赤い男がより強くギターを鳴らすと、
大きな機械仕掛けのギターのヘッドから業火が吹き出て、
サカズキの艦を盛大に焼き払う。
「なにぃ!?そっから火が出るいぅんか!?」
「●◇X§XX∞~~~~~~~ッッ!!!」
乱杭歯を人皮マスクから剥き出して声なき声で叫び、
ギターファイアを全開で噴射し、それはすぐに艦の大砲と火薬庫に引火してしまった。
「うっ!?しまった…!艦が…!!!?」
誘爆に気を取られた瞬間に、傾きつつあるサカズキの旗艦へ白坊主の自爆男共が殺到。
「ひゃーーーはははは!
戦いの奏者コーマ・ドーフ・ウォーリアー様の魂のサウンド!
脳味噌に刻み込んで館に行くぜぇ!!!ウィットネーーース!!」
「門が開いた…!ヴァルハラァァァァァーーーーッ!!!」
「イモーーーータァァァーーーーーン!!!」
マグマグの力で群がる雑兵を薙ぎ払うが、
その内の数名の爆弾パイクが旗艦直近で爆発、艦はとうとう爆発して大轟沈となってしまう。
「く…!てめぇらの船よこさんかい!!」
サカズキは爆散する艦を飛び退いて雑兵の海上車両を一台分捕ったまでは良かったが、
こんな物の操縦などやったことがないサカズキはただ感でソイツを操作した。
「おどれぇ…!このレバーはどっちに倒すんじゃ!?これは操舵輪か!?
これを回しゃいけるじゃろ!!ぬ?うおおおおおおおお!?」
ギャルギャルギャルと海上を右往左往し、スピンし、他の車両と玉突き事故を起こして
サカズキはそのまま海上の没し…ようとする寸前に洋上が凍った。
「…クザンか、来るのが遅いんじゃ」
「本当は、あんま来たかぁ無かったんだよね」
「あ゛ぁ?それはおれを見殺しにしたかったというちょるんか?」
サカズキとクザンが睨み合い、やや間を置いてクザンが口を開いた。
「あんたのさっきのあれ…ありゃなんだ?
避難船まで沈めるとぁ…やり過ぎなんじゃないの?」
クザンの口調は常のように静かな抑揚だったが、軽薄さは無い。
「………〝悪〟の芽吹を事前に防ぐためじゃ。当たり前の処置じゃありゃせんか?
何をそんなに目くじらを立てておる」
真面目な顔で問つけるクザンに、サカズキは何てことも無さそうにそう返してきた。
クザンの眉間に青筋が浮かび、怒りも露わにサカズキを更に糾弾しようとしたその瞬間。
「っ!ギガ・ホース!!?」
「イモータン・ジョー!!!おわあああ!?」
凍りつかせたハズの海をバキバキ割って爆走し、
二人に迫るタイヤが視界一杯に広がっていたのだ。
互いに意見をぶつからせ覇気をぶつけ合ったのが仇となり
ソイツに気付くのが遅れたのは二人の不覚だった。
武器に覇気を纏わす技術があるように、
イモータン・ジョーは己に対する絶対の狂信による破格の覇気でもって
愛車ギガ・ホース全体に大量の覇気をまとわしている化け物であった。
ギガ・ホースに轢かれるというのは大質量の覇気込みの物質に削り殴られるのに等しい。
全身を強烈に打たれ吹き飛び、そのままサカズキとクザンは海中に没し、
イモータン・ジョーは、氷上の中将二人など眼中に無いかのように無視して、
そのままギガ・ホースで脇目も振らずオハラへと向かっていってしまった。
衝撃で揺れた脳やダメージで能力の行使もならずそのまま海に消えた二人だが、
逃げの一手で辛うじて生き延びた数名の海兵が救命ボートで彼らを必死に救助していた。
あと数分遅ければ本当に溺れ死んでそのまま魚の餌になる所だったが、
二人はまだここで死ぬ運命になかったようだ。
その点は実に強運だったが、
イモータン・ジョーとの遭遇は二人にとって苦い経験となったのだった。
◆
オハラの学者達は、これを幸運と喜べばいいのか、
最悪の地獄が来たと嘆けばいいのか…黎明な頭脳をもってしても分からなかった。
なんとオハラの学者達は助けられたのだ。
燃え盛っていた全知の樹も、そして蔵書の数々も乱暴ではあったが
大量の白坊主の青年達が懸命に消火活動にあたり
半数以上が閲覧可能なレベルで救うことが出来た。
今彼らは、破損著しいものの全知の樹の開けた大研究室に皆は集められていて、
そこで彼らを救った以外なる救世主と謁見していた。
「…あ、あんたが…イモータン・ジョーか。正直、何と言えば良いのかわしにはわからん。
礼を言うべきなのかもしれんし、あんたの悪逆を罵るべきなのかもしれん」
白坊主の少年…ウォーパプスの一人に包帯を撒かれ、
傷口を消毒され輸血袋を無理矢理腕に直結されるクローバー博士は神妙な面持ちだった。
イモータン・ジョーは傲慢さを隠しもせず老学者を一瞥する。
「どんな形であろうと我らは貴様達オハラを救ってやったのだ。
例え、
泣いて我が威徳にひれ伏すがよい」
「ついで…?ポーネグリフがついでだというのか?
お、お主らは我らの知識とポーネグリフが欲しかったのではないのか!?」
クローバー博士が目をひん剥く。
世界政府が血眼になって隠したがる空白の100年…
その最大の手がかりをついでと、目の前の悪鬼が如くの老海賊は言ってのけたのだ。
「世界がひっくり返るかもしれぬポーネグリフをついで呼ばわりとは…!
お、お前の望みは一体なんなのだ…!」
ごくりとクローバー博士の喉が鳴った。
ひょっとして、自分がまだ知らない…
ポーネグリフ以上の恐ろしいモノをイモータン・ジョーは探し、
そしてこのオハラにそのヒントを見つけたのでは。
そう思うと恐ろしいと同時に老学者の血が騒いだ。
だがその期待と恐怖はあっさりと裏切られ、逆にそれとはまた違う恐怖がクローバーを襲う。
「我が望みは強き子を産む健康で、強く美しい女よ!
この地に逃げ込んだニコ・オルビア…それが私の宝だ!」
イモータン・ジョーの、欲望滾る瞳がまっすぐにとある親子へと向けられた。
覇気が込められているわけでもなく、殺気や敵意が向けられているわけでもなかったが、
純粋にギラつく欲望の目に宿る危険な気配と力に、
白髪美人の母と、その膝で母にすがりついていた娘…黒髪の美少女が震えた。
周りの学者仲間らもどよめいた。
「まさか女一人の為というのか!?
しかも…オ、オルビアを!?よりにもよってオルビアとは…!
いや、ま、待て、待ってくれ!オルビアは勘弁してやってくれんか!」
オルビアは…ようやく…せっかく今、子と再会し触れ合い、心と体を休めているのだ!」
クローバーが必死に喚きだす。
他の学者らもだ。
若い女学者の何人かは「代わりに私を!」とまで言い出す気概を見せる者もいた。
だが、ジョーはそれを一喝し黙らせる。
「黙れ!!本来ならば貴様らは今頃炎の中で本と共に炭になっていたはずだ!
誰のお陰で貴様らの命と!知識と!!この全知の樹が残ったと思っている…!
我が妻は貴様らを
あまりうるさくするならばこの全知の樹を薪木にし、
貴様ら全員も余すこと無く我が軍の
ロックス時代からの歴戦の大海賊である者の間近からの殺気と迫力は、
CP9長官スパンダインの比ではない。
皆が押し黙った時、落ち着いた凛とした声でオルビアが口を開く。
「…いいわ。わかった。私を貴方の娼婦にでもなんでもして。
でも、お願い…私には何をしても良い。
だから、ここの全てを貴方の力で保護してほしい。
私の娘、ロビンにも手を出さないで」
オルビアは、膝の上のロビンを抱きしめながら震えそうになる自分を叱咤してそう言った。
ジョーは笑った。
「愚かな!我に条件を出せるような立場か!
今この場を支配しているのは誰だ?この私…救世主イモータン・ジョー様だ!
だが、やはりこの私が選んだだけはある…知識だけ肥え太らせた女ではないな。
気に入ったぞ、オルビア。
もとより、既にこのオハラの全ては我のモノ!
このオハラはイモータン・ジョーの名の下に庇護下においてやろうではないか」
そこでようやくオハラの学者達の顔に安堵が見え始めた。
悪魔のような大海賊として世界の海に名を馳せているイモータン・ジョーだが、
その名において支配地となった場所は彼が言った通り彼のもの。
そして、支配欲が強く独占欲まで強いことで知られるジョーは
己の物に手を出す者を決して許しはしない。
復讐の苛烈さもまた有名で、ロックスが消耗した原因も
ロックスの海賊がジョーの所有物に手を出したからと言われている。
だが、今回は事が事だ。
クローバーはまだ安心できないでいた。
「だが、このオハラが襲われた理由はポーネグリフ…空白の100年だ。
いくらお主の名をもってしても海軍は手を引かぬだろう。
わしらのために海軍と終わりなき戦争でも始めてくれる気か?」
頑固そうな目がジョーをジロリと睨む。
見た目だけは同世代の二人の老人が鋭い眼光を交差させていた。
「フンッ、言うではないかジジイめ」
「貴様もジジイじゃろが」
「心配せずともこのオハラは焼き払う」
えっ、と学者連中が慌てる。話がいきなり違うじゃないか、と。
「安心しろ。貴様らとこの樹の中の蔵書は全て我が軍団が輸送する。
全知の樹も、苗木を複数持ち帰らせて我が領土で栽培してやろう」
学者らがややざわめいて何事かを議論する。
だがそれもすぐに止んで皆は納得したようだった。
代表してクローバー博士がジョーへ答えた。
「…うむ、ありがとうイモータン・ジョー。
どちらにせよ、お主達が来てくれなかったら樹はおろか全てが燃えて失われていた。
全知の樹が燃えるのは残念だが、苗木としてその生命は受け継がれる。
そして、全知の樹が煌々と明るく燃え盛ってくれれば、
その灯火が我らを覆い隠して世界政府の目を眩ませてくれるじゃろうからな…」
話はまとまったと見て、ジョーの興味はすぐに
「よし、ではオルビア…こちらへ来い」
「……ええ」
ロビンの頭を撫でて「心配ないからね」と小声で娘へ言い聞かせて
オルビアはゆっくりと立ち上がり白髪の悪鬼の元へ歩み寄る。と…。
「脱ぐがいい」
「え…」
突然のジョーの指令に呆気にとられるオルビア。
勿論、その場にいた他の学者達…クローバー博士も、
そして娘のロビンも何を言っているのか理解できないでいるようだった。
「服を脱げ…今ここで我が寵愛をくれてやる」
「な、なにを……え…そ、その…じょ、冗談…です、よね」
オルビアが顔を赤くしながら自分の体を庇うように抱きかかえる。
ジョーの、オルビアを見る目は既にその手の欲望に染まっていた。
「もう一度言うぞ。服を脱げ…娼婦のように…!そして我が寵愛をさもしく物乞え…!
我は優しい…忠告はしておくぞ、新たなる子産み女よ。
私を怒らせた時…それがオハラの知恵の全てと学者どもがこの世から消える時だ。
もちろんお前の娘もな」
オルビアは言葉を失った。
ロビンも、他の学者達もだ。
オハラの学者達一の美女と秘かに男達の間で人気だったオルビア。
その美貌が、これから数十分先に自分に起こることを察して羞恥に赤く染まり、
生まれつき整った細い眉は絶望から眉間に深いシワを刻んでいた。
その感情のギャップが産む絶妙な表情は、ジョーだけでなく
秘かにオルビアに憧れていた男やもめの学者らの股間にも熱い滾りを運んでいたのだった。
つい先程まで命をかけて一緒に書物を守った同志。
長年、共に世界の謎に挑んだ知識の同胞。
それに彼女は既に未亡人とはいえ同じ仲間内だった夫もいたし、
ようやく過酷な旅から帰り娘と再会して…そして皆の前で陵辱されようとしている。
そんな状況で、いやそんな背徳的な状況だからこそ学者仲間の男達は、
これから起こるだろうことに自然と滾ってしまうのだ。
それに彼ら学者達も命の危機を脱したばかりで、
生存本能が生殖欲求を高めているのも充分理由にあった。
「…っ、わ、わたし…でも…その、せめて二人きりで…ベッドで、お願い」
逡巡するオルビアにジョーはあからさまに苛立ってみせて、
そしてウォーボーイズに首で何事か合図を送った。
それを見てオルビアは慌てた。
今の合図が、現状をより悪化させる不吉なものを含んでいるのは明白だったからだ。
「まっ、待って!わかった…!わかったから!私以外に何もしないで!!」
オルビアがそう言うとジョーはサッと右手をあげて動き出していたウォーボーイズを制止する。
やはり不吉な命令が下っていたらしいとオルビアは心の片隅で安堵の息を吐いた。
(仲間達と…そして、絶対にロビンだけは守らなくちゃ…!
そうよ…この程度なによ!
私が…今までロビンをほったらかしにして
孤独な苦しみを味合わせていたことにくらべれば…!
ようやくあの子を守れるんじゃない…!母親らしいことの一つでもしてみなさいオルビア!)
野生の猛獣の前で裸になる気分だった。
オルビアは意を決して、服を一枚、また一枚と脱いでいく。
決意は固めた。
だが、それでもインテリであり性に関して奥手な方だった学者道一筋だった美女は、
脱ぐ手の震えを完全に止めることは出来なかった。
その様を、ジョーは満足そうに観察していて、
男達は悔しそうに顔を背けてはいたが
チラチラと赤い顔でオルビアのストリップショーを見てしまっていた。
ロビンが、涙を溢れさせ、声を震わせて母の名を呼ぶ声が響いていた。
「まずはジャケットか。ほぅ…やはり胸がある。
その巨乳ならばさぞ良い
ただの学者とは思えぬ美貌とスタイルではないか。
さすがは古代知識を求めて世界を旅していただけはある」
俯いている者らにも分かるようにジョーは敢えてストリップの状況を説明してやるのだった。
オルビアの顔がさらに赤くなり、震える手で次はタイトな黒ズボンのベルトを外しだす。
静かな分、ベルトを外す金具の音が響いてオルビアに
〝今自分が何をしているのか〟を如実に実感させてくる。
オルビアは恥ずかしのあまり瞳に涙を溜め始めていた。
「…どうした?脱がぬのか?」
「……脱ぐ、わ」
なるべく周りを見ないように。
なるべく誰の気配も意識しないように。
オルビアは徐々にズボンを引き下げていく。
こうも静かだと、やはり衣擦れの音が嫌でも聞こえてきて自然と卑猥なことを連想させた。
タンクトップと質素なパンティ姿。
だが頬を真っ赤に染めて眉根を寄せてやや涙ぐみ羞恥に震えるその姿は、
学者仲間の男達が息を呑む程の色香をもっていた。
「色気のない下着だ。だが、素体が良いとそれもまた良い」
ジョーがほくそ笑む。
オルビアがさらに脱ごうとタンクトップに手をかけたその時、ジョーが止めた。
「もういい。こっちへ来るんだ」
悪鬼が手招きをしている。
銀髪褐色の下着姿の美女にそれを断る術はない。
「は、い…」
オルビアは震える声で返事をし、邪魔としか思ったことのない巨乳と
頼りない布キレ一枚だけで守られている下着の秘所部分を
自然と隠してしまいながらゆっくりジョーへと近づいていった。
その恥じらいに満ちた歩き姿がより男の劣情を煽るとは知らず。
母の名を呼び泣き叫ぶロビンの声に隠れて、学者仲間の男性陣の荒い鼻息が響く。
「んっ」
オルビアが呻く。
眼前にまで近づいたジョーから伸びてきた腕が、オルビアの巨乳を掴んでいた。
「くくく…この胸から出た母乳でそこの娘を育てたわけか」
「うっ…く……ん……ん……痛、ぃ…」
咄嗟にオルビアは自分のバストをもて遊ぶ男の手を止めようとしたが、
それは悪手であるとすぐに思い直し自分の反射反応を抑える。
行き場を失った両手を、所在無さげに宙を彷徨かせた後に腰の後ろで組んだ。
自然と、それは彼女の立派な巨乳を強調し突き出しているかのようなポーズとなる。
先程から、どうもオルビアは計算していない天然の魔性染みた仕草と反応をする。
それがジョーには気に入った。
「学者などよりも娼婦になるべきだったな。貴様は天性の男たらしかもしれんぞ」
「あぅ…なに、を…言うの……ん…ん…んん……ふっ、う…」
夫が死んで以来、誰にも触られなかった乳房が男の手の中で歪んでいる。
その事実を思うだけでオルビアの知性溢れる脳の奥がピリピリと痺れてくるようだった。
「うっ、あぅっ!」
後ろ手に組んだまま、オルビアの背中が少ししなる。
ジョーがタンクトップの上から乳首を探り当てて突起の表面をなぞっていた。
「ふっ…ぅあっ…ちょ、ちょっと…待って…ん、ん…ん…ん、そこ…あっ、待ってって…ぅ」
オルビアの息がどんどん荒くなり、悩ましいものに変化していく。
男の指が執拗に乳首の表面を擦りつつ、乳腺を穿るかのようにツンツンと抉り突いてきた。
「あっ!あっ、あっ、んんっ、んっ、んっ、んっ…んっ…んぅぅ…!」
オルビアは、更に熱を帯びてくる自分の吐息に気付いて漏れる声を片手で抑えた。
声を抑えようとするあまり、オルビアは自分の腰が怪しく震えだしているのに気付いていない。
だが学者男性陣は気付いた。
僅かに動くオルビアの腰の、その動きの艶めかしさに彼らは生唾を飲む。
「うっ、うっ、あっ、やだっ、んっ、うっ、うっ、あっ、もう…さ、さすらない、で」
乳首を擦る指の速さが上がっていくとオルビアの喉が少しずつ仰け反っていき、
豊かな彼女のバストの乳首は勃起し固くなりつつある。
娘ロビンを授かった時分の夫との情事以来の性刺激に、
若き未亡人の肉体は急速に目覚め始めていた。
「もぅ…やめて…ぅ…やめて…お願い…んっ…やめて…」
(あぁ…このままじゃ…)
ジョーの指が、勃起しかけタンクトップを持ち上げつつあった乳首を優しく摘むと、
「あっ!?ああっ!あっ…ちょっ、っと…!っ!うっ!んぅっ!っ!っっ!」
オルビアは口を強く結んで両手をジョーの手へ添えた。
男からの愛撫を止めたいが、止めれば不敬となってこの場の全員が殺されるかも知れない。
ロビンも殺されるかも知れない。
そう思うと、オルビアは何も出来ずただ男の愛撫に悶えるしかなかった。
乳首は完全に勃起しオルビアの発情を雄へ伝えてしまっていた。
「っ!んぅっ!うっ!…っっ!」
固くなった乳首がコリコリとダイヤル回しに弄られると、
オルビアの声は見る間に女のものに変わっていき更に熱いものが混じる。
「あぅっ!♡」
ジョーが、立ち上がったオルビアの乳首を指でピンッと弾く。
その時漏れたオルビアの声は完全に女のものだ。
それに自ら気付いて、オルビアの頬がカァーっと熱くなり紅潮した。
ジョーがドクロのマスクを開けて、生身の唇でオルビアの熱くなった唇に口づけると、
オルビアは戸惑い押し出そうというベロの動きを見せたが、それも僅かの事だった。
「んっ、っ…っっ!んぁ…ん、む……ちゅぷ、ちゅっ、んっ、ちゅ♡」
乳首をいじめるのと同時に熱のこもったキスを繰り返すと、
拒絶していた筈のオルビアのベロは気付けば侵入してきていた男の舌に絡みついた。
そしてスルスルとジョーの手が彼女の脇腹をくすぐりながら降下していき、
とうとう腿の付け根に到着すると下着の上からオルビアの割れ目を丁寧になぞりあげた。
ビクリと、オルビアの腰が跳ねて逃げようとする。
「っ!♡っん…、やぁ、だぁ…そこは…あっ、ああ…あ…ふぁ…」
そこへの刺激も胸同様に数年ぶり。
研究に没頭しすぎて自分で慰めすらしなかった。
静かな大広間に、淫卑になってきたオルビアの喘ぐ声と、
彼女の股座を下着越しに撫で擦る衣擦れの音が響く。
学者らは、男達は勿論、女達も少しずつその卑猥な空気に当てられ始めていた。
男らの股では陰茎が勃ち、女達も怪しく太腿を擦り合わせる者らがチラホラ目立つ。
「はぁ、はぁ♡いや…あっ、ああっ、あっ、あっ、ふぁ、ふぁぁ…♡」
オルビアの長い脚が忙しなく小刻みに動き、足の指先がキュッと丸まりだした。
秘所から全身へ流れてくる疼きをどうにか逃がそうと脚の踏ん張り位置を調整して、
少しでも性感を散らそうとしているようだ。
だが、それは虚しい抵抗だった。
「ああっ、あっ、うぁっ、ふっぅ…んっ!んぅっ、うっ、やめ、て♡」
オルビアの首筋の内を心地よいじんじんとした感覚が駆け上ってくる。
舌の奥、付け根がビリビリと痺れてくる。
「あっ、うぁっ、ハァ、ハァ、あっ!♡う…あっ、ああっ!あああ…ああああ…っ」
オルビアの眉が、まるで苦痛に耐えているかのように歪むが、
頬も体も真っ赤に火照り、全身にじっとり汗をかいている。
オルビアの下着は、汗以外の液でも濡れていた。
ジュブジュブ、クチュクチュと指を突き立てられる度にオルビアの腰が跳ねる。
「ふぁっ、ああっ、あ、あああ…あっ、あっ、あ♡あああ、いや♡いやぁ♡」
(あぁ、アナタ…ごめんなさい、私、私…!
だって…だって!この、刺激…これ…久しぶりなんだもの…!)
もう言い訳のしようもない程オルビアは感じさせられていた。
涙を流しながら、美しき未亡人の腰は刺激を求めて自ら動き出す。
研究漬けだったオルビア。
色恋沙汰も夫以外とはまるで無く、その夫も研究畑の人で夜の夫婦の営みは淡白だった。
確かに愛し合っていた。
だが、夫とのセックスは心の繋がりを確認し、そして新たな生命を授かる為のものだった。
それが本来のセックスだとオルビアも思っていたし、満足していたのだが、
こうして逞しい男に自分の性を暴かれていると、
何故か夫とのソレとは違う妙な満足感がオルビアの心に流れ込んでくる。
「あぁ…、あっ、あぁ、あっ…いっ…く、いく…いくっ、私…
あぁ、ごめんなさい、アナタ、アナタぁ!♡」
(私…あぁ、イッちゃうっ、イかされる、あっ♡いくっ、いくっ、いっくぅぅっ!♡)
オルビアの内太股が痙攣し、腰が跳ねて膝から力が抜けて、
ジョーの逞しい腕に身を預けて辛うじて転ばずに済んだ。
「っっ!!♡っっっ!♡♡…っぐ、ぅ…♡
ハァっ!♡ハァー、ハァー、ハァ、ハァ…ハッ、ハァ…………ん、う♡」
オルビアの豊満な肉体の全部は紅潮しきって、汗で妖艶に光り淫らなものだった。
漏れる吐息も色香で満ちていた。
大広間に少しずつ女のフェロモンが広がっているようで、
オルビアの色気に男達は股間を痛いほど怒張させて、
血走った目で獣欲そのままに凝視する者まで出始めた。
女らの吐息も熱くなっていた。
そして、幼い美少女ロビンまでが「お、お母さん…?」と呟いて母の変調っぷりに戸惑い、
知識として知ってはいた性を生々しく見せつけられて頬を赤くしていた。
「あっ…見ないで…あぁ…!見ないでっ…!みんな、見ないで…お願い…。
ロビン、見ちゃダメ…私の声…聞かないで…!っ、あっ!ああ♡やっ♡
おね、がい…今は…♡あっ、ああっ♡今は…もうっ……んっ♡んっ、んっ、んっ、っっ♡」
グチュグチュ、と音を立ててオルビアの秘所が下着ごと嬲られる。
もう下着は滲み溢れるオルビアの愛液を押し止めることができない。
水分を吸いきった下着は、オルビアの淫らな割れ目を誰の目にも教えてしまっていた。
仰け反り、オルビアが喘ぐ。
「あっ、ああ♡やだっ、こんな…腰、勝手に…♡あっ、あぁ、見ないで…わたしを、見ないで…」
ジョーの腕に両手を置き、腰を逃したいのか擦りつけたいのか分からない動きで、
ジョーの指技に翻弄されてとにかく必死で腰をくねらせていた。
「あ、ああ…すげぇ…!あ、あのオルビアさんが…!」
「はぁ…はぁ…!く、くそ…イモータン・ジョーのやつ…!」
「オルビアさん…あ、あんな…ゴクリっ…乱れて…!はぁ、はぁ、うっ…!」
「すげぇ…見ろよ…オルビアさん、溜まってたんだっ…あんな腰、振って…エロっ…」
「くそ…くそぉ…!早く告白してれば…い、今頃は、おれが…オルビアと…!うぅ!」
あのクールでインテリだった、美貌を誇るオルビアが性に乱れている。
その事実に男達の目が血走り、食い入るように皆見つめていた。
「あっ、あっ、あっ♡もっ…浅いとこ…やめて…あっ、ああっ♡だめ♡指、すごい♡あああっ♡
ああっ!♡奥っ、も、だめ…♡だめよ♡奥、は…あっ!?♡そんなとこ…♡ああっ、あっ♡」
(こ、ここ…♡あっ、うそ、でしょ♡わた、し…見つけられてる♡自分でも知らなかった弱点♡
あああ♡弱点、ほじられてる!♡開発されてる♡夫にも、されなかったのに♡♡)
オルビアはもう何度も軽イキを繰り返していた。
夫との情交ではその軽イキにすら到達したことがなかったが、
それでも肌を重ねる度い年頃だったオルビアの肉体はどんどん熟れていった。
つまり、ずっと今までお預けを喰らっていたような状態が未亡人オルビアだった。
女として花開きだし、仲間や娘の前で感じさせられている極大の羞恥の中で、
オルビアの理性的だった頭脳は徐々に愛欲に堕ちだしていた。
「ぅ、…っ?♡」
ヌポッと男の指がひくつく陰唇から抜け出ていってしまった。
オルビアは切ない表情でジョーの指を、自然と目で追っていた。
「あ…♡」
ジョーがイチモツを見せつけるように露出させる。
オルビアは息を呑み、そして観衆の中の女性陣までが喉を鳴らしてジョーのモツに魅入り、
男達は敗北感とある種の尊敬の念をイモータン・ジョーへ抱いた。
男達を圧倒させ、女達を惚れさす百戦錬磨のイチモツは半端ではないのだ。
「えっ?きゃっ!?」
急に、ジョーが軽々とオルビアを持ち上げると、ギラギラした目で彼女の瞳を覗き込みながら、
「ここで、娘の前で貴様は我が子を受胎するのだ!」
「やめて、やめて…だめ♡挿れちゃだめ…♡あっ…あっっ!ああああっっっ♡♡♡」
滾った男根を濡れそぼったオルビアの肉襞へ突き入れた。
それだけでまずオルビアは絶頂する。
ぐぷり、と白く濁りつつある愛液が結合部から溢れ出た。
「あああああああっ♡ああっ、あっ、あっ♡♡これ♡これぇ♡
わたしの、膣内にぃ…♡あっ、あっ、んっ、ぐぁっ♡あっ♡あっ♡うぅっ♡ぐっ♡おっ♡」
(あっ、これぇ♡10年ぶりの…ロビンを授かった時以来の…おちんちん♡)
駅弁スタイルでジョーの男根がオルビアの体を持ち上げる。
ジョーが抜き差しする度にオルビアの体ががくんがくん揺れて、
オルビアは銀の長い髪を振り乱し、汗だくになって乱れた。
「あっ!ああっ!!♡あっ!♡あっ♡あっ♡あああっ♡すごいっ♡ああっ!♡
いやぁ!♡見ないでっ♡あんっ♡あんっ♡見ないでぇぇっ♡わたし♡ああっ♡」
オルビアの褐色のスラリとした足がジョーの腰を強力に挟み込む。
雄の腰と雌の腰を1mmでも深く密着させ、
陰茎から放たれる精子と受精する卵子の距離を短くして受精をしたい。
そういう雌の本能がオルビアの胎内で爆発していた。
「あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡いいっ♡イイぃ♡すごいっ♡セックス♡すごっ♡いぃ♡
ああ♡わたし♡ああっ♡こんなの、知らなかったぁ♡あんっ♡あんっっ♡」
オルビアがジョーの首にすがりつき、
ジョーの厳つい恐ろしげな顔とオルビアの美麗な顔が密着する。
オルビアの方から力強いこの雄に頬を擦り寄せていた。
「ふははは…何とも淫乱な!娘の前だろうになぁ!
今のお前は母親ではない!新しい子種を欲する一匹の雌だ!求めろ!乱れろ!」
イモータン・ジョーが雌に堕ちた秀才美女を嘲笑う。
だが、オルビアには何も言い返せない。
未亡人の淫らな肉体が彼女の理性を完全に破壊し打ち砕いていた。
溶けるように絡み合うオルビアは、無我夢中で腰を振る。
「あぁ…♡ロビンっ♡ごめっんね…っ♡あっ♡わたしっ♡やっぱりイイお母さんじゃ♡あぅ♡
なかったぁっ、っっ♡あっ!♡あっ!♡わたしを♡見ないでぇ、ロビン…!♡
あぁ、もぅ♡だ、め…♡ダメっっ♡無理…♡いくのっ♡いくっ♡ハァ、ハァっ♡イイぃ♡
ああっ、あっ♡あっ♡アナタっ♡ごめんなさい♡ごめんなさい、ごめんなさいっ♡
わたし、あああっ♡こんな気持ちいいの、初めてっ♡♡とまらないっ♡あぁ♡」
オルビアが腰を打ち付け、その度にばちゅんばちゅんと汗と液が飛び散った。
オルビアだけでなく、観客連中も、もうたまらないといった様子で
大広間は異様な桃色の空気で染まっている。
拘束されていなかったら、きっと今頃は
理性を失った幾らかの学者達がこの場でセックスやオナニーを始めていただろう。
「も…イクっ♡イクっ♡いくいくいくいくいくっっ♡あっ♡
~~~~っっっ!♡イッっっくぅぅぅぅっっっ!!!♡♡♡」
ピンッとオルビアの足が突っ張って、指の先まで硬直する。
背はしなやかに反って乳首もクリトリスも勃起し愛液は本気汁で濁る。
オルビアの絶頂に合わして放出されたジョーの精子が、
濃厚なゼラチンの弾丸のようにオルビアの子宮を撃ち抜き満タンに満たす。
「おっ♡熱っつい♡ぁあ…♡ハァっ♡ハァっ♡っ、ふっぐ…う♡っっっ♡ぅ♡ぅぅ…っ♡♡」
オルビアの瞳からは理知は消え去っていて、
完全に欲情した雌の炎がちらちらと燃え盛っている。
絶頂の余韻の中、オルビアは自分が二度と消えない女の快楽の火を、
胎内深くに灯されたことを悟っていた。
(ロビン…ごめんね…お母さん、ただの女だった♡
独りで寂しかったよね…♡すぐに、家族増やしてあげる♡
弟がいいかしら♡それとも…んっ、いもう、と?♡っ♡ふぁぁ♡あんっ、あっ♡すごっ♡
2回戦っ♡抜かずにいくつもりなのね♡あぁ♡すごぃ♡セックス♡子作り♡すごいのっ♡)
ジョーの腰がまた動き出すと、
オルビアのあられもない嬌声がまた大広間中に響く。
母とジョーを見つめる息荒く紅潮したロビンの片手が、
黒のワンピースの裾からこっそり太腿の付け根へと伸ばされていた。