「え? しばらくこの都市に滞在するの? 生理すぐ終わるよ?」
「あー、その……なんだ。たまには休もうぜ。昨日の依頼は内容の割りに実入りがよかったしさ」
宿の一室で、恋仲の男女……2人の傭兵は今後の予定について決めていた。
男の名はカーク。相棒である弓使いのラケルとコンビを組んでいる、駆け出しの傭兵だ。
2人はまだ若い。カークは辛うじて20に届いているが、ラケルは20にも満たない。
若ければ経験も浅い。カークは剣を使うが決定力に欠けるし、ラケルは集中しすぎて周りが見えなくなる悪癖がある。
力を合わせれば難敵にもなんとか対応できる。その程度の実力しか持ち合わせていない。
ふたり合わせて、やっと一人前といったところだろうか。
経験を積むには行動あるのみだが、そういった時期こそ慎重さが求められる。
急いては事を仕損じる。急がば回れ。そんなことわざもあるくらいだ。
カークの提案は間違ってはいなかった。
(ラケルが急に泣き出した理由もわかんねえしな……)
だが、彼の本心は違うところにあった。
依頼で森に入ったところで、ラケルに生理が来てしまった。
しかし、探索を続行。奇跡的に野生動物と一度交戦するだけで都市へと戻ってこられた。
依頼は大成功だ。怪我らしい怪我を負うこともなかった。
そこまではいい。
一旦、町で別れて散策をし、宿に戻ったらラケルの様子がおかしかった。
いや、途中までは普通だった。
おかしくなったのは、イチャつこうとした時だ。
互いの肌と肌が触れあった途端に、ラケルが突然焦りだしたと思えば急に泣きだし、最後には泣き疲れて眠ってしまった。
生理中の女性は情緒不安定になると聞いたことはあるが、
無理をしなければ戦闘も可能な程度には生理は軽く、それも1~2日で終わってしまう。
女性特有の理不尽さを見せることはあっても、支障をきたすようなことはしない。
では何か。何か問題が起こったのだろうか?
それならばコンビを組んでいる
そんな信頼関係を築いてきた自信もある。
だが、いまだ
もしかしたら、危険な傭兵稼業に嫌気が差したのかもしれない。
もしかすると、無意識の内に嫌われるようなことをしてしまったのかもしれない。
考えれば考えるほど不安は湧き出てくるが、無理に聞きだすのは違う気がする……。
状況を把握できないカークの下した決断は、とりあえず
「うーん……、カークがそう言うなら。そうしよっか」
「……お、おおっ! そ、そうか!」
カークがそう言うなら。その言葉を聞いた彼は心から安堵した。
少なくとも嫌われたわけではない……ということは分かった。
それはそうだ。誰が嫌いな相手の言うことを聞くというのだ。
話を聞かないほど嫌われれば、すぐにでもコンビは解消されていただろう。
そんな単純な事にさえ思い至らないほど、彼にとってこの案件は大きな問題なのだ。
「じゃ、じゃあ俺は外に行くから! 夜には戻るから!」
ラケルの返事を聞くと、カークはすぐさま部屋を飛び出した。
本当はふたりで休日を過ごしたかったが、何がきっかけでまた泣きだすかもわからない。
それにいつも一緒なのだ。たまにはひとりになれる時間がほしいのかもしれない。
なによりも──なんか気まずい。
カークはただ逃げ出しただけだった。
「え、あっ……行っちゃった。変なカーク」
だが、その行動は大きな失敗だ。
間違いであり、取り返しのつかないほどの悪手だといえるだろう。
彼がすべきことは様子を見ることではなく、腫れ物に触れないでおくことでもない。
問題は積極的に解決していかなければ、いつか必ずどこかで破綻する。
そして女性とは、そっとしておいてほしい時こそ構ってもらいたいものである。
いや、常に愛され続けていたいとさえ思っている。
愛する人に自分だけを見ていてほしいと考えているのだ。
……では、その愛する人が自分を見ていなかったら?
女性は《女子供》とひとまとめに扱われることがある。
それはなぜか?
子供から目を放してはいけない。
何をするか分からないから。
女性から目を
「でも、好都合かな?」
ひとり残されたラケルは、乱暴に開けられたままの扉を閉め直すと、手近な椅子に腰を掛けた。
座ったままスカートをめくると、
生理といえば、生理用ナプキンが付き物だ。
しかし、ナプキンにしては
続けてパンツを下ろす。ナプキンが露出する。
どうやら紙をずらして重ねたような段々とした独特の
「んっ……♥」
ナプキンの中程の部分を掴んで引き剥がそうとすると、ナプキンは離されまいと
ラケルはその様を愛しげに見つめながら、ナプキンと自分を繋ぐ
べっとりと愛液と経血に塗れたナプキンの中央部分からは、チンポが生えていた。
「あはっ……♥ おはよ♥」
ラケルは引き剥がしたナプキンをテーブルの上に乗せると、あろうことか
ナプキンは駄々をこねた子供のようにテーブルの上で踊っている。
「昨日はずっと繋がったままだったね♥ これからよろしくね!」
愛しげな表情から、満面の笑みへ。
ころころと表情を変えて
なぜなら、
先ほどまでラケルが秘部に当て続けていた
……生理用ナプキンに見えるのは見た目だけだった。
先ほどまでラケルの
……
先ほどまでラケルは何食わぬ顔で
……
ペットを飼う者は、その多くがペットに話しかけるものだ。
言葉を交わせなくとも意思疎通ができると信じている。
彼女もその範疇であるといえよう。
もっとも、常人であれば
ダンゴムシにも似たこの寄生蟲は《ダブル》種。雌雄同体の
ラケルは昨日、時間にして半日以上もこの寄生蟲と繋がったまま過ごした。
つまりは、そういうことだ。
ラケルの
この寄生蟲は蓄えていた幼体をすべて吐き出し終えている。
その幼体のすべてが胎児のように腹から管を伸ばし、ラケルの子宮壁に張り付いている。
そしてその事実を彼女は正しく認識していない。何も知らない。何にも気付いていない。
この寄生蟲の
せいぜい、精液を中出しされた。その程度の認識だ。
「……そんなに繋がったままでいたかったの? でもダメ! だって、あなたの事をもっと知りたいし……、あっ! 名前! ……ダンゴムシに似てるからコロ……って犬じゃないんだから……。……イント……今日からあなたの名前はイント! うん、なんか知的そう!」
だからこそ、こうして能天気にも蟲の名付けなどをしていられる。
「んー……カークのと似てるけど、先っぽが少しとんがってる。……こ、こんなに太くて長いのが私の
蟲……イントはなおも駄々をこねていたが、ラケルにチンポを握られると急におとなしくなった。
「わっ……!」
さらにはラケルの手を包むようにイントは丸くなる。
これがこの蟲の習性だ。幼体を植え付けた後はそのまま結合を維持して
このイントの反応に、ラケルの表情はどこか満足気だ。
「……いいよ♥」
ラケルは
口ではダメだと言いつつも、本心では
片や、ずっと
片や、知らず知らずに保育器となることを受け入れた、若い
「はぁ……はぁ……♥」
手が秘部に近づくにつれてラケルの口は半開きになり、呼吸は荒くなっていく。
蟲を握っていない方の手は秘部に添えられており、指で陰唇を広げ、膣口を開いてみせている。
手の内に収まりきらない長いチンポの先っぽは当然のように易々と。
ラケルの
すると、埋めるべき
その背をラケルは押してやる。欲の灯った眼差しで。
あるべきものを、あるべきところへと戻すために。
「──おかえり♥」
そうして蟲は
本来ならば
ラケルは嬉々として
彼女と間男の身体は隙間なくピッタリとくっ付いているが、ここで終わるような
「もっと深く……もっと奥まで……繋がろ……♥」
蟲は色も形も大きさも、そのすべてが生理用ナプキンによく似ている。
生理用ナプキンとは
次に
ラケルはゆっくりとゆっくりと、下ろしていたパンツを上へと引き戻していく。
蟲と結合したままの
ラケルも蟲も、ずっと繋がったままでいたいのだ。
密着、維持、
とてもお似合いのふたりだ。
パンツを穿き終えたラケルが立ち上がると、重力に従って下がったスカートが壁となりすべてを覆い隠す。
これでもう、直接、蟲を剥ぎ取られない限りは露見することはない。
パンツとスカートと、カークの外出。
ありとあらゆるものが彼女に味方していた。
時間はたっぷりとあるが、ラケルは
焦ることはない。
スカートの中は、女の子にとって絶好の隠し場所。
ラケルは、まずは慣らすことから始めるのだった。