※この作品はR-18です。

寄生モンスター図鑑   作:それも私だ

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イキリメスガキわからせ回。
 ・言い回しのくどさを一部増量。近日見直し予定(2024/9/26)。
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寄生粘体《スライム・レギオン》

《スライム・レギオン》

 ・スライム。無色透明の粘液体で、制御核や保護皮膜は持たないが類似する機能を有している。

 ・粘液体の透明度は非常に高く、注意して見ないと気付きにくい。粘り気が強く、流動性もまた高い(軟体生物を思わせる)。内部には少量の精液のような物体が存在しており、これが本体(液体状の制御核)だと思われる。多数の矛盾する要素を内包している。

 ・他生物の生殖器に寄生することで効率的に増殖していく。寄生対象の種族や性別は問わず、あらゆる生物に寄生する。増殖規模は対象の生殖機能等に依存する。男性の場合は精巣に、女性は卵巣に寄生される(精液体が卵巣/精巣と同化吸収され変異する)。

 ・宿主が男性の場合、睾丸が肥大し射精量が著しく増加する。精液の代わりに寄生体を射精するようになる。精液は寄生体のそれとすべて置き換わるため、宿主は生殖機能を失ってしまう(性交は可能だが子供は作れない)。

 ・女性の場合は卵子の代わりに、卵巣から寄生体を分泌するようになる(卵管からスライムが這い出る)。新たに生じた寄生体は殆どが無色透明の粘液で構成される。子宮に移動したあとはしばらく留まるが、生理が始まると体外へと自然排出される。粘液体が経血と混ざることはない。

 ・生殖器の構造上、男性が寄生されることは、きわめてまれ(排尿と射精をひとつの器官で行なっているので逆流しないようになっている、また女性よりも警戒心が高いからか)。単一での被害の殆どは女性になるが、被寄生者と性交すると寄生される。男性から女性の場合は確実に(大量の寄生体を直接ぶちまけられるため)。逆に女性から男性の場合は確率は低い(動かずに挿入したまま一晩過ごすなど、意図的でないと寄生されない)。一度寄生されてしまったら、当該部位を除去するよりほかない。

 ・基本的に増殖量は少ないが宿主が排出した粘液体が集まることで、ひとつの個体へと完成する。ただし、寄生という意味では危険度は他の寄生生物とあまり変わらない(少量でも寄生されてしまえば後は増えていくだけ)。

 ・小さいとはいえ、うごめくので被寄生者は自覚しやすい。

 ・メモ:類似する寄生生物に『プレグナント・スライム』『█████████』がいるが、これはそれらよりもはるかに危険性が高い。

 

【被害者NO.██████】

 ・『拳制(けんせい)』の二つ名を持つ女武闘家(要駆除対象)。

 ・自ら保護を申し出たが、摘出手術の詳細を説明したところ、これを拒否。その場に居合わせた職員█名を殺害して逃亡した。

 ・敵対組織への合流や、自暴自棄による破壊活動等が考えられる。駆除対象に指定。

 

 

────────────────────────────────

 

 

 女武闘家《アリサ》は考える。

 

 スライムとは、魔術士でないと倒せないと云われている強敵だ。

 なかには踏み潰しただけで死ぬようなザコもいるが、そんなものは眼中にない。

 

 真のスライムとは、あらゆる物理攻撃を無効化し、強酸性の粘液で獲物を溶かす難敵だ。

 いわゆる相性問題というものだろう。

 

 ……だが、それがなんだ? それがどうした?

 拳では倒せないような存在を制してこそ意味がある。

 

 アリサは『拳制(けんせい)』の二つ名を持った有名な女武闘家だ。

 その名が示す通り、立ちふさがるすべての者を拳で制してきた。

 

 彼女の拳に制せないものはあってはならない。

 少なくとも、武闘家として不戦敗(・)は避けるべきだと考えている。

 

「……とはいえ、いきなり強酸性スライムを相手取るほどの命知らずではないわ。あ(・)ん(・)た(・)は私の練習台」

 

 特(・)製(・)の篭手(こて)を着けた腕を構え、眼前の魔物に突きつける。

 

 アリサが選んだ練習台とは、無色透明のスライムだ。

 人を何人も呑み込んでしまえるほどに大きい、異様な体積。

 小柄な自分(アリサ)と比べたら余計に大きく感じる。

 

 水のように透明度が高くとも、そこに居るのは分かる。

 制御核と思(おぼ)しき白い物体が中心にあるから。

 

 見えづらくとも全体像や輪郭もなんとなしにつかめている。

 塗料をかけて識別(マーキング)する必要性は感じないし、塗料が跳ねて服が汚れるのも嫌だ。

 そんな若者らしい都合もある。

 

 強酸性を持っていないことも、すでに確認済みだ。

 判断に失敗しても即死することはない……はず。

 

 欲を言えば、制御核の存在しないスライムと戦いたかったのだが……。

 ここまでの大きさに成長したスライムもなかなかに珍しい。

 この機を逃したら、次に戦えるかもわからない。

 

 練習台(あいて)として不足はないだろう。これ以上を望むのは贅沢というものだ。

 アリサはそう思った。

 

「まずは切り込む。──せやっ!」

 

 不足しているのはアリサのほうだ。

 このスライムを相手取るには、あまりにも考えが不足していた。

 

 小さな金属刃の付いた手刀(こて)はスライムを大きく切り裂き、スライムに大きな口ができる。

 大きな口は、アリサの身体をあっさりと捕食した。

 

(……えっ?)

 

 相性とはアリサが思っていた以上に重要なものだ。

 風呂桶に溜められた水を殴ってみればすぐにわかる。

 殴った手は水に呑まれる。

 

 アリサもまた、一瞬にして全身をスライムに呑み込まれてしまっていた。

 練習台に選んだスライムが強酸性だったら、そのまま溶かされて死んでいただろう。

 

 暗器といってしまっても差し支えのない特注の篭手(こて)、見るものを魅了する高額防具の数々、思わず目がいってしまうミニスカートにニーソックス、そのほか服装等。

 オレンジ色に近いツインテールに、程よく日に焼けた健康的な手足。

 

 装備も身体も髪の毛一本に至るまで、どれもすべて無事だ。

 溶かされないと判っていても不安にはなる。息はできないが、ひとまず安堵する。

 

(早く脱出しないと──)

 

 たった一度の反撃で窮地(きゅうち)に陥ってしまった彼女だが、次の行動に出るのは早かった。

 スライムの中でも動くことはできた。当然、スライム内からの脱出を図る。

 

 だが、腕をスライムの外まで突き出せば、その部分をスライムが素早く覆う。

 顔を出せば一呼吸の間を置いて、また元の状態へと戻されてしまう。

 腕を剣のように振るって、内部(なか)から切り裂いても結果は同じだった。

 

 アリサの頭に嫌な考えが過(よ)ぎる。

 ──まさか誰か魔術士でも現れない限り、自分は餓え死にするまでこのままなのか?

 

 アリサの頭に妙(・)な考えも過(よ)ぎる。

 ──スライムは食べられるのだろうか?

 

 彼女が己の生存を考える必要はない。何も心配はないのだ。

 このスライムは用が済めば、彼女をすぐに自(・)由(・)にするつもりなのだから。

 

(そうだ、制御核を破壊すれば!)

 

 そんなスライムの思惑など知りようもないアリサは、今度もまた意識を切り替える。

 驚愕から脱出へ。離脱から攻撃へ。脱出が不可なら撃破してしまえばいい──、と。

 

 アリサは制御核と思(おぼ)しき、白い塊へと手刀を突き出した。

 しかし、効果はなかった。

 

 粘液体の時と同じように、刃は白い塊をすり抜けたのだ。

 切った感触は、ない。

 

(そんな……どうしたら……)

 

 粘液体を操作する固(・)形(・)の制御核の破壊、というアリサの目論見は早々に潰える。

 ──では、この白い塊はいったい何なのか?

 

 途方にくれたアリサの動きが止まる。

 入れ替わりに、今度は自分の番(・)だと言うふうに白い塊が動き出す。

 

 白い塊がアリサの身体を包み込んだ。

 

(くっ……! ……あれ? なんともない?)

 

 身構えるアリサだったが、痛みも何もなかったことに拍子抜けする。

 しかし、行動とは意味を伴うことがほとんどである。

 

 何もない、ということは、ない。

 

 アリサが制御核だと思った白い塊の正体は、精(・)子(・)の(・)集(・)合(・)体(・)だ。

 目視できないほどに細かく小さな制御核。その集合体。

 目視できるほどに集まった、白い精液の塊。

 

 固形物だと思ったものは液体だったのだ。

 ……逃げ場のないそ(・)こ(・)に居ようとも、彼女は逃げるべきだった。

 

 アリサの身体に纏わりついた大量の精子が、彼女の膣内(なか)へとゆっくりと移動していく。

 ほぼ水のような流(・)動(・)性(・)を伴った粘液と精子は、布をも簡単にすり抜ける。

 パンツでは精子をろ(・)過(・)できず、そのすべてを素通りさせた。

 

 次の関門は膣(・)圧(・)だ。未使用であるアリサの膣はかなり狭(・)い(・)。

 だが、意思を持って動く粘液体の前にはやはり無意味だった。

 精液の塊それ自体が、膣内にわずかな隙間を作らせる。

 

 スライムが子宮にたどり着くのは、あっという間だった。

 小さな子宮口から精液の塊が、ごぽりと音を立てて浸水していく。

 

(視界を封じている? 何のために?)

 

 液体とは飲み物だ。そして、スライムも液体だ。

 スライムに呑まれたアリサが今度はスライムを飲み干す側に回った。人知れず回されていた。

 

 未だ誰の精子も受け入れたことのなかった真新しい器に、初めての精液が入れられた。

 処女を失う前に、子宮の中に精液状のスライム本(・)体(・)がぶちまけられた。

 

 アリサがスライムの意図をはかりかねている間も、彼女の子宮は精液を吸い上げていく。

 いや、精液を飲まされ続けている。溢(・)れ(・)る(・)ほどに。

 

 子宮の内容量の限界に達した精液は、次に卵管に流れ込んだ。

 長さ10~12cm、太さは1cmもない、小さく狭い管の中を精液が移動する。

 

 卵管の先にあるのは卵巣──。

 子供を作(・)る(・)ために必要な、女の子にとって最も大切な器官(ばしょ)。

 

 子宮も大切な器官(ばしょ)だが、それはあくまでも子供を育(・)て(・)る(・)ためのものだ。

 受精卵を移植できるのなら、別の子宮でも子供は育つ。

 

 どちらも重要ではあるが、その度合いがまるで違う。

 いわば女性そのものとも云える卵巣に、精液がたどり着いた。

 

 卵巣は終着駅。これより先に道はない。

 行き場の失った精液は卵巣へと浸透していく。

 

 肉眼では目視できない精子で、卵巣が埋め尽くされていく。

 卵巣が精(・)巣(・)にされている。精液タンクにされてしまっている。

 おびただしいまでの精子を注がれては濃縮して蓄えている。

 

 卵巣が直接、精子を孕んだ。

 

 精液漬けなんて生易しいものではない。

 このスライムはアリサの卵巣を新たな制御核に作り変えているのだ。

 

 数えるのもバカらしいまでの精子すべてがアリサの卵巣に殺到している。

 スライムの制御核ともいえる、白い塊すべてがアリサの卵巣と同化していく。

 様子見に時間を費やせば費やすほど、スライムの思う壺だ。

 

(どうにかして距離をとってみよう……簡単にとれた)

 

 散々精液風呂に浸(つ)かっておいて今更距離をとっても、もう遅い。

 ──すでに制御核の全体量の1/3は吸(・)収(・)してしまっている。

 ──すでに少なくない量のスライム精子が身体の奥深くを侵(おか)している。

 ──すでにアリサの肉体(からだ)はスライム精液の専用の収納容器と化した。

 

(えっ……)

 

 すでに手(・)遅(・)れ(・)とは分からずとも、彼女は距離を取るべきではなかった。

 そのせいで、知りたくもない現実を知るはめとなる。

 

 白い塊から白い帯が伸び、それは彼女の股にぴったりとくっ付いてきていた。

 ──アリサの身体は白い塊と白い帯で繋がっていた。

 

(私を生殖相手だと思ってる? そんなバカな。というかスライムってエッチするの?)

 

 モンスターを産み付けられる事例はあっても、孕む事例は意外と少ない。

 異種受精の可能性はあっても、着床することのないように生物の身体は設計されている。

 例外はゴブリンやオークのような同じ人型くらいなものだろう。

 

 部位が部位だったからか、アリサは惜しくも少しズ(・)レ(・)た(・)解釈をしてしまう。

 アリサはスライムの真意を見破れなかった。

 

 パンツを穿いていることが──性器を露出していないことが正解を遠ざけたのかもしれない。

 最終的に中に出されるのは同(・)じ(・)事(・)だが、精液を直接注がれるとはふつうは思いつきもしない。

 

 仔ではなく精液を孕ませられるなんて、予想をしていない。

 モンスターとの仔ではなく魔物を孕むなんて、仮想はしていない。

 妊娠・着床を超えた一体化をしているなんて、想像もしていない。

 

 自分なら大丈夫──……そんな無責任な自信など、すぐにでも捨ててしまうべきだというのに。

 

「…………、……?」

 

 アリサはそのまましばらく、じっと観察を続けていたが、やがてある事に気が付く。

 

 アリサのパンツにくっ付いた白い帯がわずかに動いている。

 それもアリサの身体を再び包み込もうとしているわけではない。

 それなのに白い塊からアリサのもとへと、川の水が流れるように移動している。

 

 濁(にご)った液体が移動しているのに何(・)も(・)起(・)き(・)て(・)い(・)な(・)い(・)。

 

(まさか……)

 

 アリサは座り込むと、足を開いて股ぐらを覗き込んでみることにした。

 

 白い帯は、パンツを通してアリサの中へと消えていた。

 

(え……ウソ……? も、もしかして、ずっと私の中に入ってきてたの……?)

 

 アリサの顔から血の気が引く。

 

 その引いた分を埋め合わせるかのように白濁(はくだく)が己の肉体に足されていく。

 

 白濁(はくだく)とした異形で身体が満たされていく。

 

(イヤぁっ!!!?)

 

 股を両手で覆いたくても暗器を着けた手では覆えない。

 篭手(こて)を外そうにも、焦るばかりでなかなか外れない。

 

 アリサの視線が篭手(こて)と股を行き来する。

 その間も精液流は止まることはない。

 

 やっとの思いで篭手(こて)を外せた頃には、全体の3/4が彼女の胎内(なか)に流入していた。

 

(来ないで……私のなかに入って来ないでよぉ……)

 

 心の内でいくら懇願しようとも。手でいくら抑えても。

 列をなした精液は指の隙間をすり抜け、アリサの膣内(なか)へと流れ、注入される。

 

(やだ、やだ……! ヤダぁっ!!)

 

 精液流の終(・)端(・)が見えたとき、アリサは股から手を離し、腕を大きく払って拒絶の意を示した。

 

 ……それでも結果は変わらない。

 

 それどころか、最後の場面を直(じか)に見てしまうことになる。

 

(あ……ああ……っ!!)

 

 アリサの股から伸びる、残り20cmの白い帯。

 ──アリサの視線は釘付けだ。

 

 15cm……10cmと少しずつ、目に見えて短くなっていく。

 ──アリサの手足は動かない。

 

 残るは5cm……あともうわずか。

 ──アリサは抵抗もできない。

 

 残り3……2……1……白い帯は見えなくなった。

 ──アリサの身体にすべて消えた。

 

(ぜんぶ……はいっちゃった……)

 

 見えなくなっても白い帯はアリサの中で短くなっていく。

 

 パンツと処女膜の隙間から膣口(なか)に流れ込み、狭い膣内(みち)を通って子宮口に飲み干され。

 子宮へと蓄えられた精液は、意思を持ってその量を減らす。

 卵管を通り、卵巣の内部(なか)へと移動する形で永住する。

 

 これで、白い精液の帯──スライムの制御核すべてが彼女の卵巣と同化した。

 膣にも子宮にも卵管にも、精液は残されていない。

 

 卵巣の中でうごめく、おびただしい量の精子(スライム)にアリサは制されたのだ。

 

(……なんでこんなことに……)

 

 すべてが終わったあと、アリサは無色透明の粘液から解放されたが、彼女は水溜りの中でただぼんやりと無気力に空を眺めていた。

 

 空は余すことなく、白く淀(よど)んでいた。

 

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