今回、かなりの人数を殺傷しますが決して主人公の本意ではない事を予め伝えておきます。その描写は少ないですが。
そもそも、人を殺す覚悟を決めるだけでもかなりの時間と勇気が必要ですから、自衛のためのやむを得ない措置だと理解して頂けると助かります。
それと、本編での注意点ですが親殺しの表現も出てきますので賛否両論があると思いますが物語の構成上、どうしても含めないと話が前に進みませんので理解の程をよろしくお願いします。
「ちぃ!人間がかなり多いな!」
「ご主人!あまり無理はしないでください!大事な役目が残っているんでちから!」
「そうよ、マスター!弾丸にも限りがあるんですから!」
「だが、君らだけに負担を強いることは出来んよ!」
俺達はそう言いながら、イリヤ達の先導によって目的の場所がある建物に近づいていった。
その際、サーヴァントに対する恐怖や怒りといった感情を露わにしながら立ち向かってきたので、持ってきた散弾機関銃を人々に向けて撃つとその音によって彼らは立ち竦んでしまった。
それも当然で、普段から聞き慣れてない音と光によって複数の人達が粉微塵になったのだから。
そして、本来なら火力の強化によって鳥や兎を仕留める為に使われるバードショットでも人を粉々にできるほどの威力になっていた。
それがどのぐらいか、というと2ミリ程度の小さな鉄球を数十発も詰め込んだ装薬と呼ぶ弾丸を発射した場合、その一粒一粒がスラグ弾並の威力を有しているので命中したら生身の人間では粉微塵になるだろう。
防弾チョッキなどを着込んだ場合でも精々、拳銃に使われている弾丸を止めるのがやっとでライフルに使われている弾丸などを止めるには、セラミック製のプレートを仕込まないとまず無理だろう。
そのため、散弾銃無双と言っても過言ではないが仮にプレート仕込みの防弾チョッキを着込んでいても、アビーちゃん達の攻撃までは防げない上に俺に無理をさせない意気込みで暴れ回っている。
その結果、半分ぐらいまで倒し切った所で建物から出てきた人間共はクモの子を散らすかの様に、四方八方に逃げてしまったので簡単に目的の建物に入る事ができた。
しかし、腐ってもサーヴァントを憎んでいる奴らが結成している組織なのか、惨劇を見ても俺達に対して戦いを挑んできているので次々に倒していった。
正直、無抵抗なら殺さずに済んだのだが彼らは恐怖か怒りのどちらかの感情で襲ってきたので到底、話し合いなんてする事はできなかった。抵抗しない奴は殺すつもりはなかったのだがな。
まぁ、ここまで来ると引き返すつもりはないが地獄どころか煉獄に叩き落とされそうなので、後戻りはできないだろうなと思いながら引き金を引いていった。
あまりにも冷静に、そして淡々と引き金を引く姿を見たイリヤ達は苦虫を噛む表情をしながら、俺達を連れて奥へと進んでいくと遂に目的の場所に辿り着いた。
「ここが、彼女がいる場所?」
「はい。クロエちゃんがいるはずです!」
とある一室に立ち止まったので、イリヤに聞いてみるとそう言ってきたのでアビーちゃん達に合図を送って慎重に扉を開いた。
すると、その扉の向こうは大広場になっていて簡単な広場に使えそうだなと思いつつ、周囲を見渡して警戒しながら進んでいくと奥の方に対象の人物がいた。
彼女は、壁に張り付けの状態にされている上に意識がない様で頭をグッタリと垂らしていた。
そのため、イリヤと美優が駆け寄ろうとしたがすぐに別のサーヴァントに止められてしまった。
「まさか………まさか、親父とお袋だったとはね」
「ふん。貴様があれを連れてきたのか」
足止めしたサーヴァントはアンジュナオルタとエミヤオルタであり、クロエちゃんの前に出てきたのは行方不明になる前はゲームなんてしない筈の両親と知らない女性が2人。
両親はゲームなんてしなかったし、持っていた携帯の機種もガラケー型スマホであるガラホなる物を使っていたから、fate自体とは疎遠だった筈だ。
その背景から恐らく、彼らの後ろにいる女性らがサーヴァントを呼び出したのだろう。
とはいえ、人間だけになる筈の組織にサーヴァントがいるなんてあまりにも滑稽すぎて思わず、笑みを浮かべて腹を抱えてしまった。
「………何がおかしい」
「くっくっくっ、あまりにも滑稽過ぎるんだもの。人間共同戦線?その割にはサーヴァントが前面に出しているじゃないか。その事が余りにも矛盾しているからチャンチャラ可笑しいのさ」
「貴様に何が分かる。世界が崩壊するきっかけが彼らなら、彼らをこき使っても問題はなかろう?」
「あぁ、そうだろうさ。サーヴァントを下等なエネミーと一纏めにして見下し、理解しないアンタらに全てのサーヴァントを、俺のサーヴァントを理解してもらおうとは思ってないさ」
そう。確かに、世界が崩壊したきっかけはサーヴァント達がいた方の世界にあったかもしれないが、それと同時にエネミーと呼ばれる魔獣達とひっくるめて考えるのはナンセンスだ。
来たくてきたサーヴァントはともかく、彼らの中には来る事を渋って元の世界に留まった奴らだっている筈だ。
そして、サーヴァント達は自分達が信じるに値するマスターを求めて来ている訳で、世界を破壊しようとは考えているのはいたとしてもごく少数だろう。
そもそも、世界を滅ぼそうとした時点で他のサーヴァントと争いになっているだろうしね。
その可能性を否定して、一概に悪だと決め付けて敵対してこき使おうとする考えは許容できないし、ここに来たのは幼女を無理矢理に組み敷こうとするクソ野郎を捻りミンチにするつもりで来たのだ。
そのため、戦いになる前に確認しておきたい事があったので
「それと1つだけ、聞いておきたい事がある」
「なんだ?」
「何故、俺の身元を確認しないでここに来た?」
「はん!そんな事か。なぁに、理由は単純だよ。テメェなんざ、あのババァみたいになっていくなんて事、許せねぇだけだ」
「それだけか?」
「あぁ」
その言葉は、彼らの生活態度を見ていれば分かる事であり、特に驚きもしなかったがアビーちゃん達はそうは行かず、彼らに怒りの言葉をぶつけた。
「貴方達は!貴方達はそれだけの理由でマスターを見捨てたんですか!?」
「そうだ、嬢ちゃん。それに君もサーヴァントとか言う奴なのだろう?だったらそんな奴に従ってないでこっちにおいd 」
父親だった男が、そう言いながら下品な笑みを浮かべて片手を伸ばした瞬間、そいつの言葉は最後まで続かなかった。
何故なら、怒りに任せながらも気配遮断を駆使して一気に間合いを詰めてから、ナイフを振り上げてその腕を斬り落としたからだ。
その出来事に、そいつは理解が追いつかなかったようだが腕を斬り落とされた事を理解すると、豚のような悲鳴を上げながら倒れ込んだ。
その事に母親だった人物は、そいつに駆け寄りながら両脇に控えていた2人に助けを求めたがその2人も理解が及ばずに呆然と立ち尽くしていたため、それを見かねて俺に助けを求めた。
「ねぇ!貴方の父親なのよ!?だからさっさと助けなさいよ!」
「………」
「なんとか言いなさいよ!」
「あぁ、何も言う事がねぇからとっとと地獄に行ってくれ」
その姿は親だった頃の面影がないからこそ、醜悪なエネミーにしか見えなかったので得物である散弾銃を彼女に構えてから引き金を引いた。
そして、その銃声と共に彼女の上半身はミンチよりも酷い状態で霧散する事になり、残った父親だったそいつの体を真っ赤に染めた。
その事に関して、そいつはギャースカ言っていたが子供を捨てておいて親殺しは罪が重いぞ!とか、今のご時世ではチリ紙以下の重みしかない。
そのため、そいつも散弾銃で亡き者にしてから側にいた女性らに聞いてみた。
「………アンタらはどうする?俺達と敵対するのか?」
その問いに対して、彼女らは首を振ってポツリポツリと自分達の体験した事を話し始めた。
それによると、彼女達も世界が崩壊してから絆レベルを上限まで上げたそれぞれのサーヴァントが来てくれて、初めはどうにか生活していたらしい。
だが日本だけではなく、世界中で同じような事が起きている以上は今後の先行きが不安だったので避難所に逃げ込んだものの、そこで出来たカルト集団である人間共同戦線の圧力によって泣く泣く従っていた事。
そして、今回の件も仕方なく従っていただけで機会があれば俺が殺した奴らを殺そうと思っていたとの事。
この話がどこまで真実かはわからないが、少なくともイリヤや美遊に対して暴力的な命令は出していなかったし、俺とのやり取りの最中も観戦しているだけで特にこれと言って指示もしていない。
寧ろ、この建物に移動する前から携帯などはカルト集団の同調圧力によって没収されていたらしいので、他にサーヴァントがいる事は知らなかったらしい。
まぁ、混乱している状況の中で冷静な行動を取れる奴はそう多くないだろうし、崩壊した当初ともなればネット回線も混雑していただろうから調べるに調べられなかったんだろう。
そういった背景から、特にこちらからは手を出す事はしないで放置する事にした。
俺達はあくまで、
まぁ、その過程で襲ってきた奴らを排除しまくったのだが。
そんな訳で、捕らえられていたクロエちゃんを無事に救出して建物を出る事にした。