「あれ? ランスロットさんがいるけどどうしたの?」
クロエちゃんを救出し、カルト集団のトップを抹殺(物理)してから建物を出て婆ちゃんと合流を果たすと、そこには敵方だったランスロットが残っていた。
そのため、多少の警戒をしながら婆ちゃんに聞いてみると納得の答えが返ってきた。
「なぁに、今回の戦闘でついうっかり、敵のマスターを倒しちゃったからね。彼らはその呪縛から外れただけさ」
「あー、つまりははぐれサーヴァントって訳か。それは難儀だねぇ。でも、それだと残っている理由の半分しか答えてないけど?」
「大した理由じゃないよ。なんでも、安定した土地で暮らしたんだってさ」
つまり、婆ちゃんと相対していたマスターがくたばったおかげでランスロット達は自由になった一方で、自分の主人をなくしてしまった事を意味していた。
世界を見て回りたいサーヴァントなら、特に問題はないのだろうがそうではない彼には死活問題である。
何故なら、サーヴァントにも意思というものが存在して自分の意思と相反する様なマスターと無理やり、契約をされて強制的に命令をされたら反抗できないからだ。
そのため、彼には自分の意思を尊重してくれるマスターが必要との事だった。まぁ、森長可とバベッジは自分のマスターを探しに旅に出た様だが。
そんな訳で、項羽やイヴァン雷帝を介して話を聞いた婆ちゃんが自分達も拠点を作ってそこを中心に活動しているから、来たらどうかという話になって俺達が来るのを待っていたらしい。
そして、冒頭の言葉になる訳だがその話を聞いて来てくれるのは嬉しいがそれでいいのか、と尋ねると親指を立てながらサムスアップして来たので問題ないのだろう。
後は、どっちかのサーヴァントになるかだ。
いくら、俺達の拠点に居ようがはぐれサーヴァントである以上は誰かが奪いに来る可能性だって充分にある訳だし、彼の様なハイスペックなサーヴァントは需要が高い。
となれば、早めに契約を果たして誰のサーヴァントなのかをハッキリとさせておく必要があるな。
そう思っていると、ランスロットは俺を見て指差しながらこう言ってきた。
「AaaaaaSaaaaaaa」
「俺のサーヴァントになりたい?」
彼は言葉を喋れないが、ニュアンスからそう尋ねるとコクリと頷いてきたので、アビーちゃん達に聞いてみると問題ないらしい。
まぁ、こっちとしてもパワー系のサーヴァントがいないのが問題点だったので彼が来てくれるのは嬉しいが、だからと言ってすぐに決める訳にはいかない。婆ちゃんもいるしね。
「私達も反対しないさ。いくら、守が幼女好きでも彼女達の盾役の1人はいても問題ないじゃないか」
「それだったら………」
俺の考えを察したのか、婆ちゃんがそう言ってくれたのでランスロットと契約を結んだ。
まぁ、切ろうと思えば普通に切れる契約だし、こっちの都合を強要するつもりはないから気に入らなければ切って立ち去る事もできる。
そのぐらいの自由は、保証するつもりだったのでそういう契約にしてからカルト集団が占拠していた建物を破壊する様に、婆ちゃん経由でイヴァン雷帝に頼んでみた。
何故かと言うと、建物内部はそういった装飾が施されていたために他の誰かが占拠した時に、またカルト集団ができてしまうと考えたからだ。
人間は欲深い生き物だからな。そういった負の部分が集まりやすい以上は、2度と出来ないように元を断ち切ってしまう方がいい。
その結果、彼の宝具を使ってカルト集団の溜まり場だった建物は、すぐに崩壊して崩れていった。
あ、それと予め言っておくが建物内でサーヴァントを扱っていた女性達は既に外に出ていた為、あの2人の身柄は安全な場所まで行っているはずだ。
そのため、今回の依頼の根元であるカルト集団は崩壊したのも同然となった。
☆☆☆☆☆
「………さて、今回の依頼の報酬を貰おうか」
それから数日後、無事に拠点へと帰還した俺達は依頼を出してきたイリヤと美遊の両名にそう語りかけた。
依頼内容はクロエちゃんの救出であり、そのためにかなりの戦闘とその分の弾薬を消費した。
魔力供給に関しては、アビーちゃん達に逆レイプで地獄と天国を行き来しただけなので問題ない。いや、肉体改造で着実に人間をやめかけてるけど。
そのため、結果はどうであっても依頼を引き受けてちゃんと完遂したのだから、その分の報酬はきっちり貰うつもりだ。
払えないならその体で、て事も考えたもののそれだと自分の信条である幼女を愛でる、というものと相反するのでその代わりに他の物を要求した。
それは、酒呑童子と茨木童子を俺のサーヴァントとして貰い受ける、と言うものだ。
正直、それも残酷すぎないかという意見もあるだろうがこちらだって無償で引き受けた訳じゃない。
寧ろ、逆に突入前にアビーちゃん達が危ない場面もあったのでこれは正当な要求だ。
その要求に、イリヤちゃん達はかなり迷っていた様だがそこに体力がある程度、回復したクロエちゃんが入ってきてこう言ってきた。
「いいんじゃないの? ついでに守さんのとこでお世話になるのも一興よ?」
「クロエちゃん………」
「ですが、この人は沢山の人を………」
「それは私を救うためにやった行為でしょ? それ以外ではあまり人殺しをしていない様だし、基本的に自分達の身を守るための行為じゃない。それを否定するなら初めから依頼なんか、出さずに自分達だけで終わらせたらよかったのよ」
ここに来て、肉親である彼女達にかなりの辛辣な意見であるが彼女の意見も間違ってはいない。
前から何度か、言っているが人殺しはいけない事ではなるがそれはあくまで秩序がしっかりと保たれている状況であり、秩序が崩壊した現状ではそんな綺麗事は言っていられねぇ。
特に、自分の身も守れない奴が何かを主張しても聞き流されるだけだし、誰も聞こうとは思っていないだろう。
たまに、正義が勝つ!なんてほざいている奴がいるが正確には生き残って勝った奴が正義を語れるのさ。
それが崩壊前の世界なら、会社の上層部だったり、法律であったりしたが今は力ある者が正義を語れる。
つまり、自分の正義を語る為に俺は悪党になって血に濡れた生き地獄を進む決意をした。ただ、それだけの事だ。
恐らく、クロエちゃんもその事をわかっているからそう言っているのだろう。
そして、そんな彼女の言葉にイリヤちゃん達はしばらく考え込んでいたが、決意した様子でこう言ってきた。
「わかりました。酒呑さんと茨木さんはそちらに渡します。それと、しばらくの間ですがこの拠点に泊めてください」
「了解した。だが、只で宿泊させるつもりはないからそのつもりでよろしく」
彼女達の言葉に、頷きながらそう言って別室で待機している酒呑童子達やアビーちゃん達に報告する為に立ち上がった。
「そらめでたいわぁ! これからよろしゅうね?」
「ふむ、戦えるのなら文句はないぞ。こき使うといい」
「むぅ、嬉しくなくなくなく………」
その事を話すと、酒呑と茨木の2人は喜んでいる一方でアビーちゃん達はライバルが増えた感じで嫉妬のオーラを出し始めている。
まぁ、こっちとしては他に貰える報酬が無さそうだったらやや無茶振りを吹っかけた訳だが、そのぐらいの出来事が今回の依頼で発生したのだ。
これぐらいじゃないと、釣り合わねぇと思いながらも酒呑達と契約して新たな仲間を加えながら生きていく。
これでよかったのだろうか、と書いてみて思いました。
主人公はロリコン、というタグを付けましたがだからと言って全員に対して優しくなれるほど、心は広くないって事でよろしくです。
特に、今回の場合はイリヤ達から依頼という形で来た訳ですし。
そんな訳で、次回もゆっくり待っていってね!