※この作品はR-18です。

俺と家元(かのじょ)と巨砲主義   作:ターキーX

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俺と家元(かのじょ)と南国の島
第一話


 夏と言えば、海。それは夏のレジャーの不文律であろう。

 前の彼女と別れる前の和明は当然のようにそう考え、彼女とお盆前には海に行けるようにバイトのシフトも調整し、二泊三日の泊まりを想定して完全にフリーな日を作っていた。彼の持つの巨根に彼女が怯え、行為を中断せざるを得なかった日のほんの数日前の事だ。

 故に8月に入ってからのその三日間は、和明にとって暇なだけの日になる予定だったのだが──

 

 

 

『赤・ティーガーⅠ、走行不能!』

 

 視界一面に広がる砂浜、照りつける太陽、透き通る程に青い海。そしてそこで戯れる、水着姿の人々。

 その砂浜の一角に設置されたプロジェクターに、戦車同士が撃ち合う光景が流れている。

 海の家のチェアに腰かけつつ、トランクスタイプの水着姿の和明はそれを眺めていた。具の少ない焼きそばに箸を差し、それを口に入れる。

 

『白・パーシング、走行不能!』

 

 遠くで砲声が聞こえる。プロジェクターに流れている試合は現在、和明の居るこの南の島でリアルタイムで行われているものだ。遠雷めいた砲声は立て続けに鳴り、試合が激しい打ち合いになった事を物語っている。

 

「……あ」

 

 白のマーキングが施されたセンチュリオン。その砲塔からパンツァージャケット姿の亜麻色の髪の女性が身を出し、何か指示を出している。その表情は凛々しく、映像からでも島田流家元・島田千代としてのあるべき姿を示しているのが伝わってくる。

 映像が別ポイントの中継カメラに切り替わった。やはり白いマーキングが施されたセンチュリオン、こちらからは小柄な少女が身を出し、状況を伺っているようだ。千代の娘にして13歳にして大学選抜チーム隊長を務める天才、島田愛里寿である。

 

「凄いよなあ、13歳で……」

 

 氷が解け、少し薄くなったコーラを飲む。勇敢に戦う彼女らの姿を眺めつつ、和明は自分がここに来ている状況を振り返った。

 

 

 

 そもそもの発端は、和明の携帯にかかってきた千代からの電話だった。

 

『篠原くん、ちょっと伺いたいのだけど……今から言う日って空いてないかしら?』

 

 挨拶もそこそこにそう言うと、彼女は8月上旬の纏まった日を挙げてきた。

 

「ええっと……はい、そこならもともと空いてたんで、大丈夫です」

『良かったわ。それじゃあ航空券を送るから、そこに来て貰える?』

「こ、航空券? 何処に行くんですか?」

『ふふっ、それはお愉しみって事にしましょう。パスポートは要らないけど、水着だけは持ってきてね』

 

 そう言うと千代は電話を切った。和明の自宅に書留が届いたのはその翌日のことだ。中には千代の言った通り、複数の航空券が入っていた。どうやら沖縄まで国内線で行き、更にそこからローカル線を使って南に行くようだ。

 島名も聞きなれないものだったが、何はともあれ和明は水着や肌着などの身の周りのものを揃え、初めての飛行機に乗った。

 

『向こうでの宿は用意してあるわ。そこにチェックインして、あとは夕方まで海とかで楽しんで。まあ、海以外に楽しむ場所も無いところだけど……』

 

 早朝、搭乗前に連絡した際の千代はそう言っていたが──彼女の言葉通り、その通りの島だった。小さな町に、広がる砂浜。夏はレジャーで、それ以外の季節は農業で賄っているようだ。海沿いになるにつれて建物が立派になり、観光客向けの宿泊所も目立つ。

 しかしそれ以上に目立ったのは、空港からでも見える大学選抜の戦車道演習艦だった。学園艦サイズの、艦上で戦車道の大規模演習も可能なフィールドと施設を備えた巨大艦である。

 そんな演習艦を横目に、和明はとりあえず千代に指示されたホテルにチェックインして、折角なので海に出た。そしてひと泳ぎする前に腹拵えと思い、海の家で焼きそばを注文したところで──ここで戦車道の試合が行われている事を知ったのだ。

 

 

 

 なるほど、夕方まで待つよう言われたのはそういう事か。

 遠浅の海を泳いで堪能しつつ、そんなことを和明は考えた。

 

「ん?」

 

 ふと砂浜の方を見る。何やら水着姿の女性の団体がビーチに来たようだ。和明は泳ぐのを止め、砂浜へと向かった。緩やかな波が身体を軽く浮き上がらせる。

 どうやら彼女らはビーチパラソルなどを設置して、本格的に海を楽しむ用意をしているようだ。

 やがて、幾つかのビーチチェアを広げ終えると一人が声をあげた。

 

「……よし。家元、準備できました!」

「ありがとう、お疲れ様」

 

 彼女の言葉に、映像でのパンツァージャケット姿から打って変わった水着姿となった千代が答えた。

 

(おぉ……)

 

 砂浜に戻り、海の家のシャワールームに向かいながら和明は横目で千代を見た。

 紫色のビキニタイプの上下に花柄のパレオを腰に巻き、頭にはつば広の麦わら帽子。胸の豊かな膨らみから引き締まった腰回り、そして再び肉付きよい尻へと描かれる千代の身体の曲線を映えさせるお洒落さを感じさせる出で立ちだ。

 

(しほさんなら、競泳用水着でも着てきそうだな)

 

 そして、それはそれで彼女には似合うのだろう。そんな事を和明は想像した。

 千代の傍らには頭ふたつほど小柄な、やはりこちらも水着姿の少女──否、童女と言うべきか──がビーチボールを抱えて立っていた。

 フリル付きのクリーム色のワンピースに包まれたその身体は千代とは対照的に全くと言ってよい程に凹凸がなく、同時に余分な肉も一切付いていないようであった。戦車道ニュースなどにも頻繁に取り上げられる島田流の天才少女・島田愛里寿だ。

 

(本当に小さいな……)

 

 戦車道ショップの店内放送や戦車道チャンネルで「飛び級で大学入りした、大学選抜の隊長も務める13歳」と和明も聞いて知ってはいたが、実物を改めて見ると13歳とも思えない幼い姿だった。小学校低学年と言っても通用するのではなかろうか。

 シャワーを浴び終え、和明はテラスでコーラを片手に砂浜を眺める。戦車道を修める女子大生の一団が来たことで、浜辺の華やかさが一段と増したようにも思える。

 海で泳ぐ者、ビーチバレーを楽しむ者、サンオイルを塗りビーチチェアーで寛ぐ者。各大学から選出されたエリート揃いとはいえ、こうやって眺めている範囲では普通の女子大生と変わるものではない。

 

「………」 

 

 思えば奇妙な縁でここに居るものだ。

 改めて和明は思った。本来であれば今浜辺で遊んでいるような同世代の彼女とこの夏を堪能する予定だったのが、偶々戦車道ショップに務めていた事で二人の家元と出逢い、肉体関係を結び、こうして南の島まで遥々と来るまでになっている。

 

「おっ……?」

 

 ふと、その視界に影がかかった。

 見上げてみると、大きく上がったビーチボールがこちらに飛んできている。

 やがて、そのままビーチボールは和明の手前で落ちた。飛んできた方向を見ると、とことこと小柄な少女がこちらに向かってきている。

 和明は椅子から立ち、ビーチボールを拾うと彼女、愛里寿にそれを手渡した。

 

「はい、これ」

「……!?」

 

 拾ってくれると思っていなかったのだろうか。和明の行動に愛里寿はびくりと反応を示すと、おどおどとビーチボールを受け取り、ぺこりと頭を下げて小走りに去った。

 あまり男性というものに免疫が無いのだろう。彼女の反応に逆に微笑ましさを覚えつつも和明は椅子に戻った。

 

「……あれ?」

 

 再び愛里寿がこちらに戻ってきている。それも今度は傍らに千代が一緒だ。

 和明が怪訝に思っている内に、二人は自分の座るチェアまで近づいてきた。

 

「すみません、うちの子がお礼も言わずに貰ってしまって……」

「え? あ、いえ……!」

 

 いきなりの他人行儀な千代の言葉に和明は一瞬戸惑ったが、何とかそれに返した。愛里寿が横にいる以上、確かに初対面として振舞わねばならない。

 少しぎこちなさを残す和明に対し、千代は本当に初対面かのような態度で愛里寿に言った。

 

「ほら愛里寿、ちゃんとお礼を」

「……あ、ありがとう、ございました」

 

 ワンピース姿の愛里寿は顔を俯かせ、視線を合わせないままではあったが和明に礼を言った。

 

「ごめんなさい、あまり男の人と接する事が無くて……ちょうど休憩するところでしたので、良ければ相席させて貰えないかしら? 少し、奢らせてくださいな」

「あ、は、はい。大丈夫、です……」

 

 そのまま千代と愛里寿は和明の前に座り、海の家の従業員に注文を取った。程なくして和明にはカレー、千代には焼きそば、愛里寿の手前にはかき氷が届けられた。

 

「学生さん? 地元の方ではなさそうだけど……」

「ええっと、はい、あの、横浜から来ました」

「それはまた……遠くから来られたのね。まあ、場所で言えば私たちも似たようなものだけど」

 

 千代の思惑が読めないまま、和明は他愛ない会話を続ける。

 肉体関係を含めた付き合いが始まってからしばらくになるが、彼女がしほ以上に「読めない」人物であることが和明にも分かってきた。しほは単純に喜怒哀楽を表に出さないだけで、行動そのものは直情径行というかストレートだ。

 しかし千代はその逆で、常に落ち着いた雰囲気で微笑みを絶やさないが──本音を出さない。

 

「戦車道の方……ですよね。そちらの、その、娘さんも」

 

 もう少し男としての経験を積めば、そういった彼女の内面も窺えるようになるのだろうか。そんなことを考えつつ、和明は千代に話を合わせる。

 

「っ!?」

 

 こちらに話が振られると思っていなかったのだろう。黙々とかき氷を口に運んでいた愛里寿は和明の言葉にビクッと反応した。本当に人見知りする性格のようだ。

 

「ふふ、お恥ずかしい戦いを見せたわね」

「そんな事はないですよ。本当に、凄いと思いました」

 

 これはお世辞でなく、心からの言葉だった。友人とゲームや漫画の事しか話をしていなかったような13歳の頃の自分と比べて、本人より二回りほど年上の大学生に囲まれて彼女らの隊長を務める愛里寿は素直に凄いと思えた。

 

「あ、ありが、とう……ございます」

 

 赤面しつつ愛里寿は言った。頬を染め、顔を俯かせながらも赤いシロップがかけられたかき氷を口に運ぶ様が何とも可愛らしい。

 やがて、そんな話を交わしつつも和明たちは食事を終えた。スッと千代が立ち上がる。

 

「会計はこちらに持たせて頂戴」

「いや、それは……」

「いいから、いいから」

 

 そのまま流れるような所作で千代は和明の横を通り過ぎる。

 

「……ん?」

 

 パレオから財布を取り出す千代の手が和明の手前の皿の下に一瞬滑り込む。気付いた時にはそこには一枚のメモが挟まれ、千代は確認する事無く会計に進む、

 

「………」

 

 ちらりと愛里寿の様子を伺う。その視線は千代に向いており、自分とは視線を合わせようとしていない。和明はメモを開いた。

 そこには何処かの住所と、

 

『20時に』

 

 とだけが書かれている。

 目線を上げると、ちょうどこちらを見ようとしていた愛里寿と目が合った。

 

「………!」

 

 愛里寿は再び赤面して顔を伏せた。

 

 

 

 

「……昼のアレ、メモを渡すためだけにやったんですか?」

 

 ──指定された時間の10分前にメモにあった場所に来てみれば、そこにあったのは一軒のコテージだった。

『私有地・許可なき者の立ち入りを禁じます』と書かれた立て札と柵に仕切られた砂浜に建てられた、高級感を感じさせる木造建築。広いテラスをカンテラの柔らかい光が照らしている。

 テラスの丸テーブルから夜の海を臨みつつ水着姿の和明が言うと、向かいに座る、やはりこちらも水着姿の千代が答えた。

 

「目的のひとつ……ってところかしら」

 

 テーブルの下に小型のクーラーボックス、上には二つのグラスにボトルにサンドイッチ。飲酒を断り続けている和明を気遣ってか用意されたノンアルコールワインは、まだ冷えたままだ。

 

「うちの娘に会って欲しかったというのが、むしろ大きいわね。母親が言うのも何だけど、可愛いかったでしょ?」

「テレビでは何度か見た事ありましたけど……普段はあんな感じなんですね。インタビューとかにも堂々と答えていたから、もっと大人っぽい、ハキハキした子だと思ってました」

「ふふっ、あの子なりに結構無理してるのよ。島田流継承者として、西住流の西住まほさんとも比較されがちだし」

「………」

 

 自分には想像もできない世界だが、やはり名門の娘というプレッシャーなども日々背負い、戦車に乗っているのだろう。ワインを傾けつつ和明は思った。ノンアルコールとは思えない、芳醇な風味が口の中に広がる。

 しかし、今の千代の説明には肝心な「自分に会わせたかった」という理由が含まれていない。彼女は言葉を続ける。

 

「この界隈は、どうしても男性と関係する機会が少なくなるわ。戦車道連盟の役員さんとかはご年配ばかりだし、大学連盟の選手は年上の女性ばかり……だから些細ではあっても、今回みたいに知らない男性とも話せるようになってほしいと思ったの」

 

 そう言う千代の表情は娘を気遣う母親そのものだ。彼女の纏う雰囲気に、和明は違和感を覚えた。

 今の彼女は──これまでの逢瀬の時のような、試合などでの欲求不満の気配を帯びていない。

 

「何だか……今日の千代さ、いえ、島田さん、すっきりしてますよね」

「あら、分かる? 今日の演習だけど、愛里寿を含めてみんな良い戦いをしてくれてね。次の海外交流戦でも期待できる、満足な仕上がりだったわ」

 

 和明の言葉に千代は小さく驚くと、嬉しそうに微笑んだ。自分とは親子ほどに年の離れた女性のはずだが、こういう時の彼女はまるで少女のように素直な笑顔を見せる。

 しかし、彼女がそういった欲求不満を抱えていないという事は──

 

「……だとしたら、今回は俺は()()()()()()()()()

 

 おそらくは千代は、ここでの演習で強い欲求不満を覚えないかの備えとして自分を呼んだのだろう。島民の狭いコミュニティでは、島の誰かが関係を持ったなどはすぐに広まりかねない。

 少しの寂しさを覚えつつ和明はサンドイッチに手を伸ばした。

 

「………」

 

 音も無く千代が立ち上がった。サンドイッチを掴む前の和明の手に触れ、そのまま身を寄せてくる。

 

「それは……どうかしら?」

「!?」

 

 和明は座ったまま千代を見上げた。悪戯っぽい光が瞳に宿っている。やはり欲求不満を抑え込んでいるような、欲情の光ではない。

 

「い、いや、でも……千代さん、溜まってはないんですよね」

「ええ。久々に試合を終えて、すっきりしているわ」

 

 千代の指が和明の指に絡みつく。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()……そう思っては、駄目?」

「………!」

 

 千代の手を柔らかく握り返し、和明も椅子から立ち上がった。苦笑いを浮かべつつ、千代に顔を寄せる。

 

「千代さん……そういうの、男は本気にしますよ?」

「……随分と慣れてきたわね。もっと焦ってくれるかと思ったのだけど」

「『教官』が優秀なんですよ、きっと」

「ふふっ……それじゃ、和明くんの本気を頂戴。ンッ……」

「んっ……」

 

 寄せてきた千代の唇を自身の唇で塞ぐ。 熱帯夜の湿度を伴う暑さは夜でも汗ばむほどで、和明の胸板に千代の豊かな乳房が押し当てられる。

 

「ふうっ……ち、千代さん、中で……」

「大丈夫よ。ここの一角はうちのプライベートビーチだから……声を出しても、聞く人は居ないわ」

「うっ……!」

 

 千代の手が水着越しに和明の股間を撫でた。ゆとりあるトランクスタイプの水着の中で、肉棒がびくりと反応を示す。

 南風が砂浜のヤシの木の葉を揺らす。その音を耳に聞きながら、和明は千代の愛撫に腰を震わせた。

 

「もう、こんなに元気……」

 

 和明の唇から離れた千代は腰を落とし、和明の前に跪いた。早くも水着の布地を張り詰めさせている和明の肉棒を自身の正面に来るように座り、テーブル下のクーラーボックスに手を伸ばす。

 そこから取り出したのは、見覚えのあるドレッシング入れめいた半透明の容器だった。中にはとろりとした透明のローションが入っている。

 

「千代さん?」

「水着だと、ちょっと面白いこともできるから……んっ」

 

 そう言うと、千代は容器を傾けて自分の胸に垂らした。千代の白い肌を粘りある液体が濡らし、カンテラの灯りを照り返す。紫色のビキニは濡れた事で千代の肌に密着し、豊かさと張りを備えた彼女の乳房の形をくっきりと浮かび上がらせる。

 千代は十分な量のローションを自身の乳房の谷間に垂らすと、容器を置いて和明の股間に手を伸ばしジッパーを引き下げた。むわっとした熱気と共に、勃起した和明の肉棒が露わになる。

 

「それじゃ、始めるわね」

「え? 千代さ……うぅっ!?」

 

 千代は体を密着させたまま和明の腰に手を回し、そのまま体をずり下げた。反り返っていた肉棒は唐突にローションの冷たい滑りと千代の乳房の温もり、そして圧迫感に包まれ和明は思わず声を漏らす。

 

「あぁ……熱いわ、和明くんの、ちんぽ……動く、わね……」

「くうっ! ち、千代さんっ!」

 

 膝立ちのまま、千代は体を上下させ始める。見下ろせば水着で締め付けられた乳房の谷間に和明の肉棒はすっぽりと挟まれており、彼女が身体を下げる際には時折亀頭が谷間から除く。

 

「うぁっ! こ、これ、強っ……!」

 

 同時に和明の腰に回された手はしっかりと固定され、体が離れないようにされている。

 なるほど、確かに通常のパイズリであればそちらに回さなければいけない両手が、これなら自由に──

 

「はあっ、んっ、はふっ……」

「くっ、くうぅっ!」

 

 そう考える間にも千代は顔を俯かせ、舌先を伸ばして和明の亀頭を舐めてくる。先走りが滲み、ローションに混ざり合う。

 腰が痺れるような快感を覚えつつ、和明は千代の身体の動きに合わせて腰を振った。水着によってぎゅっと寄せられた豊かな谷間の乳肉の感触は膣内とは異なる、しかし堪らない快感を和明に与えてくる。

 やがてローションの冷たさを肉棒と乳房の熱さが上回り、和明の肉棒全体を温もりが包み込んだ。和明は夢中で腰を振り、千代の双丘を堪能する。ローションが泡立つほどの動き、しかし、千代の両手は和明の腰から離れず、肉棒が抜ける事を許さない。

 

「ちゅ、んはっ、ど、どうかしら、和明くん……?」

「ううっ……す、凄い、です……千代さんの、おっぱい……こんな……!」

「ふふっありがとう……もっと、してあげる……」

「ああっ!」

 

 腰を深く落とし、完全に露出した和明の肉棒を千代はかぷりと咥えた。そのまま小刻みに体を揺らし、乳肉の奉仕と口淫を同時に行ってくる。

 千代の奉仕は、互いが互いを貪るようなしほの奉仕とは異なるところがある。何というか、自身には多少の余裕を残しながら、こちらを気持ちよくさせようという奉仕。

 特に今回は欲求不満を覚えていないのも大きいのだろう。熱心に和明の肉棒に奉仕を続ける様は、まるで彼女が自分の性奴隷になったかと思えるほどに従順だ。

 やがてビクビクとした射精感が腰の奥からこみ上げてきた。千代の頭に手を置き、和明が呻いた。

 

「ち、千代さん、そろそろ……!」

「構わないわ。このまま、和明くんの好きな時に、思い切り、出して……」

 

 千代は顔を離そうとしない。より熱心に乳房での奉仕を行いつつ、舌を亀頭に伸ばしてくる。熱い吐息が鈴口に吹きかけられ、張りを増した乳房は一層左右から竿を締め付けてくる。

 

「あぁっ! ち、千代さんっ! 射精()るっ!」

「いいわ、頂戴……和明くんの熱いの……!」

「うっ、あぁぁっ!」

「………!」

 

 和明の腰がどくんと跳ね、亀頭から濃い精液が迸った。どろどろの白濁液が何度も放出され、千代の顔を、水着を、乳房を汚してゆく。

 

「あ、あぁ……」

「凄い……こんな、一杯……!」

 

 乳房の深い谷間に精液の溜まりが出来るほどに和明は射精し、大きく息をついた。

 生臭いその液を浴びつつ、千代は恍惚とした表情で呟く。

 更に数回の腰の震えを経て、ようやく和明は射精を終えた。

 まだ半勃起状態の肉棒を見下ろし、千代が言った。

 

「まだ元気なまま……和明くんも出したりないでしょ? このまま、私の胸でもう一回……してみる?」

「千代、さん……うっ、お、お願い、します……!」

 

 ローションと汗と先走り、それに精液が混じり白く濁った液が谷間の奥に届き、より強い滑りと快感を伴ったパイズリが和明の肉棒に与えられる。

 和明が頷き、千代が動きを再開しようとした時──ふと、千代の動きが止まった。

 

「ど、どうしました?」

「……和明くん、ちょっと待ってね」

 

 千代はそう言うと体を上げ、乳房の谷間から和明の肉棒を開放するとそのまま立ち上がった。コテージの背面、町側に顔を向ける。

 

「出てきなさい!」

 

 先ほどまでうっとりと睦言を囁いていたとは思えない程の鋭さが込められた言葉が、夜の闇に投げかけられる。

 

「………」

 

 和明は思わず息を呑み、声の向けられた方向からの反応を待った。

 

「……?」

 

 ──何も返ってこない。

 千代の勘違いだろうか? そう思った時、千代が言った。

 

「逃げたわね。和明くん、ちょっと……」

「え? あ、はい!」

 

 カンテラを持ち、こちらの返事を待たずに小走りで向かう千代を慌てて和明は追う。

 その足はさほど遠くない、あるヤシの木の木陰で止まった。カンテラの光に照らされたそれを見る。

 

「これは……」

 

 ヤシの木の幹に、誰かが手を置いていたと思われる跡。その位置は低い。

 次いで砂浜、小さな足跡が、まるで足踏みしたかのように細かく残っている。

 

「千代さん、これって、もしかして……」

 

 その足跡の主が誰であるのか、和明にも推理する事は難しくなかった。

 島田流のプライベートビーチに、わざわざ島民の子供が夜に侵入するだろうか? 残る可能性は──

 

「……参ったわね。いずれ()()とは思っていたけど」

 

 そう言う千代の言葉には、和明が今まで聞いた千代の声には無かった『戸惑い』が込められていた。

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