ちょっとリアルの方が忙しかったもので。
一応、不定期更新のタグは付けてますので、こういう事はあると思うので、気をつけて下さい。
それでは、よろしくお願いします。
ここに来てから三日目、今日も俺達はせっせと商売をしていた。結構皆持っているようで、繁盛してる。
そして、今日のお昼は、カレーを大量に作ってカレーパーティーをしてみた。流石にバーベキューを三日もやると飽きてくると思っての事だ。
「いやぁ、あんた達が来てくれたお陰で、皆が笑顔になってるよ」
「ほんとほんと」
と、カレーを作るのに協力してくれてるおばちゃん達がそんな事を言ってくれた。
「そんな風に言ってくれると、売る側としても嬉しいですよ」
「出来るなら、このままここに居てくれると嬉しいんだけどね」
「……残念ですけど、それは無理な話です」
「……やっぱりかい?」
「はい。明日には別の所に移動します。もう決めた事ですから」
そう。俺は今朝の内に後二日で発つ事を大学内の皆に話しておいた。皆は引き止めたが、三浦さんとメドューサさんが皆を説得してくれた。
「そうかい。はぁ……、これからどうやって食材を確保しようかねぇ」
「この大学内に畑等は無いのですか?」
「あるんだよ。一応ここは農業大学だからね」
あ、ここ農業大学なんだ。
「でもねぇ」
「うん。その畑で作ってる作物を狙ってあの化け物共がやってくるんだよ」
「そうなんですか?」
「ああ。あのメドューサちゃんって子と猟友会の人が頑張ってくれたんだけど、それでもね」
「被害はゼロという訳ではないと」
おばちゃん達が頷く。
「今育てている作物だっていつ狙われるか」
「化け物が出たぞーー!!」
『!?』
言ってるそばからだった。ったく、あと少し煮込めば完成だってのに。
「ドレイク姐さん。行くよ」
俺は、竜牙兵と機械兵達に指示を出しているドレイク姐さんをこっちに呼んだ。
「行くのかい? マスター」
「うん。うざったいからね」
「了解。ほら、受け取りな」
俺は、ドレイク姐さんからカトラスをもらい、現場に向かう前に兵達の方に振り返ると、
「シフトチェンジ。バトルモードに移行。こっちに魔物が来たら迎撃しておいて」
俺の言葉に竜牙兵は手を剣の形状に、機械兵は手を銃に変化させた。
これは、二つの兵に搭載された隠し機能。俺の言葉でバトルモードに移行する。
「そんじゃまあ、行くか」
「あいよ」
ドレイク姐さんは俺の腰に腕を回し、奴等のいる所に向かって跳躍した。
●
現場に到着すると、既に戦闘は始まっていた。
「はあ!」
メドューサさんが鎖を操り、魔物共を倒していく。しかし、数が多いのか、苦戦している。
「ドレイク姐さん」
「あいよ。だけど、良いのかい?」
「ああ。多分大丈夫」
「ならいいさ」
そう言って、ドレイク姐さんはメドューサさんの応援に向かった。
「く、数が多い……! ですが……!」
「ちょっと邪魔するよ!!」
武器を構えた所で現れたドレイク姐さんを見て、メドューサさんは一瞬動揺するが、すぐに安堵の表情を浮かべた。
「援軍感謝します」
「良いって事。あたしも久々に暴れられるからね」
ドレイク姐さんも加わっての戦闘は、凄まじい物になった。
ドレイク姐さんが二丁拳銃で魔物を撃ち、メドューサさんが鎖で魔物を縛りあげる。どちらか一方に魔物の攻撃が迫っても、もう片方がすかさずフォローに入る。魔物はほぼ何も出来ていない。二騎のコンビネーションになすすべなくやられている。
「グルァ!」
と思ったら、横からウェアウルフが飛び出して来た。どうやら、あっちよりも殺りやすいと踏んでこちらに来たようだ。
「!?」
三浦さんは、突然の事に驚き、体が固まっていた。
「マスター!」
メドューサさんが俺達に迫るウェアウルフを見て叫ぶ。あの位置からではどうやっても間に合わない。
「ふぅ……。やれやれ」
俺はため息をつくと、ウェアウルフの攻撃をバックステップでかわし、腰に差していたカトラスでウェアウルフの頭を胴体から切断した。
「「え?」」
「ヒュウ。初めてなのに、よく出来たねぇ」
三浦さんとメドューサさんからすっとんきょうな声とドレイク姐さんの感心する声が聞こえた。
「うん」
取り敢えずは上手くいった。正直言って綺麗に決まるとは思っていなかったため、少し驚いた。
そして、俺がたった今殺した生命を見る。ウェアウルフは頭と胴が分かれて完全に死んでいる。俺は、それを見て、そこまで動揺していない事を理解した。もっと心が揺れ動くかと思って色々と心の準備をしていたのだが、いざ実際にやってみたら、拍子抜けするほど動揺していなかった。
「え、えっと。工藤さん?」
「? はい。どうしました? 三浦さん」
声の方に向くと、三浦さんが微妙にひいた様子でいた。
「えっと……。今のは……」
「ああ。これですか。自衛ですよ」
「じ、自衛?」
「はい。こんな世界になったんですから、万が一の事を考えて自分の身は自分で守れるようにならないといけないと思ったので」
いつも側にドレイク姐さんがいるとは限らない。だから、そんな時のためにと思って暇な時はドレイク姐さんに戦い方を教えてもらっていたのだ。と言っても、まだまだ始めたばかり、今回は運良く一撃で倒せたが、次はこうはいかないだろう。
「それより。ほら、もう終わりそうですよ」
「え?」
俺が指差した方に三浦さんが振り向くと、数え切れない程の数がいた魔物が十数体まで減っていた。
「ほらほら~。さっさとくたばっちまいな~!」
ドレイク姐さんがハイテンションで錨を持って振り回している。
なんだろう。無双ゲーをやっていて敵がバッタバッタと倒されるのを見てテンションが上がるのを思い出した。
「これで終わりだよ!」
ドレイク姐さんが最後の一匹に向けて錨を投げつけて絶命させた所で戦いという名の蹂躙が終わった。
「ふぅ……。いやぁ、久々にスカッとしたねぇ。マスターの実家にいた時は少数しか出て来なかったから物足りなかったんだよ」
「うん。それは良かったね」
「ああ!」
「それは良いんだけど……」
「うん? なんだよマスター」
「あれ。見てごらん」
「?」
ドレイク姐さんは疑問符を浮かべて俺が指差した方向をみるとそこには、
ドレイク姐さん達の戦いの余波でボロボロになってしまった畑があった。
「あ」
「はぁ……。どうしよっかなぁ」
●
その夜、
「あの、ご主人様」
「うん? 何かな? フランシス君」
「どうして私は全裸で磔にされているのでしょうか? そして、ご主人様が手に持っているスイッチはなんなのでしょうか?」
全裸で磔にされたフランシスが訊いてくる。そのフランシスの身体には至るところにコードが貼られている。
「んー。そうだね。一言で言うなら、お仕置きだね」
そう言って、俺は持っているボタンのスイッチをポチッと押した。
ビリリリリッ
その瞬間、フランシスの身体を電流が走った。
「あああああアアアアアア!!」
「もう少し考えて殺れ! ここの人達が作った畑まで破壊しやがって!」
しかもこいつ、一部だけとかならともかく、戦闘エリア全域の畑全部破壊しやがったからな。あの人達には申し訳なさすぎる。
俺は、電流を強弱変化させながら説教していく。
「ああああああああああっ♥️」
電流を流していくと、フランシスの声に艶が出てきた。どうやらこのドMメイド、電流を流されて感じてきているようだ。
「はぁ……。この奴隷は……」
ため息を吐きながらボタンを押して電流を流すのをやめる。ついでに拘束も解除してフランシスを自由にしておく。
フランシスは、拘束が外れると床に倒れ伏す。
「えへへへぇ……。ど、どうして、やへるんでしゅかぁ?」
「これ以上やってもお前を悦ばせるだけだからな。これでやめる」
「しょ、しょうでしゅか……」
分かりやすくしょんぼりする。この分だと、他の三角木馬とか蝋燭責めをやったとしても悦びそうだ。
(うーん。何か良い案はないものか)
ドMのこいつには何をやってもご褒美にしかならないからなぁ。
取り敢えず、
「あふんっ♥️」
倒れているこいつの上に座りながら考えるとするか。
●
翌日、ついに出発の時間が来た。三浦さんとメドューサさんが見送りに来てくれた。
「昨日は本当にすみません」
「いや、良いんだよ。そんなに気にしないで」
「ですが……」
「怪我人はいなかったんだし、そこまで最悪って訳じゃないから」
「確かに、そうですが……」
「それに、君達が駄目にした畑の為に色々用意してくれたから。それを使ってまた一から作れる。大丈夫、本当に気にしないでくれ」
「そうですか……」
三浦さんが言った色々とは、シャベルやスコップ、土や肥料、種や苗木等の畑を再生させる為の物だ。他の人達は、早速それらを使って農作業を開始している。
他にも、銃や弾もプレゼントした。また何かあった時に、メドューサさんだけだと大変だろうから。管理とかは三浦さんや銃を扱える人に任せる。素人が銃を持っても録な事にならないから。
「分かりました。貴方達がそこまで言うのでしたら、もう気にしない事にします」
「うん。そうしてくれ」
「それでは、私達は出発します」
「うん。また来てくれるのか?」
「ええ。まあ、全国を回るので凄く遅くなりそうですけど」
一年は絶対に過ぎるだろうな。
「そうか……」
三浦さんは残念がっている。まあ、しょうがないよな。あれだけ色々な物資を商売で金を払ったとは言え、用意してくれたんだから。離れてしまえば何かがあった時に補充が出来なくなるからね。
「……欲張ってもダメだな。ここは笑顔で見送るよ」
「ありがとうございます。では、私達はここで……」
そう言って、俺達は黄金の鹿号に乗り込む。船から体を出して、彼等に対して手を振る。
「お世話になりました! お元気で!!」
「こちらこそ! 楽しい時間をありがとう! 良い旅と商売を!」
そして、俺達は新たな地へと旅立った。
感想があるとやる気が上がります。
次回もよろしくお願いします。