アトランティスでドレイク姐さんが消えて、今年も水着が来なかったりしてやる気が消えていたのですが、何とか書けました。
今回は、前回の続きとなっております。
これからも執筆頑張りますので待っていて下さい。
あれから、初日と二日目は何事もなく進んだ。自衛隊の人も、最初は警戒していたが、マスター二人が友好的なのを見て、警戒を解いて商品を買っていってくれるようになった。
「この会員証、結構便利だな」
「ええ」
三日目の今日は、初めて価格設定をしてやっている。これまで何ヵ所も回ってきて大体の売れ筋は読めたので、お試しという感じでやっている。
マスターの二人がお支払いの時に、会員証を使って値引きされているから、他の客も喜んでいる。
「意外と、ちゃんと出来てるな」
「ああ。ちょっと不安だったんだがね。まあ、最初にしちゃ、上出来って事さね」
俺達は、まずまずの滑り出しにひとまず安堵する。
まだこの場でしかやっていない為、不安があるが、それはこれから試行錯誤していく必要があるだろう。
「さて、と。んじゃあ、今後の予定についてだけど…」
「ああ。そうだね。…………」
これからの動きについて話し合いをしようと立ち上がったその時、ドレイク姐さんが明後日の方向を見て止まった。俺もその方向を向こうとして動いた時、
「危ない! マスター!!」
「え?」
ドレイク姐さんが俺の目の前に錨を落とした。しかも俺の身体が見えなくなる位の結構大きめのを。
俺がいきなりの事に呆けていると、
ドンッ ドンッ
と、何かが錨に当たる音がした。俺は、錨の陰から出ないように慎重に何かを確認する。
「これって……。矢?」
そこにあったのは、二つの矢だった。これが錨に当たって弾かれたようだ。
パチパチパチパチ
俺が矢を見ていると、拍手する音が聞こえた。
「いやあ。凄いね。まさか錨を出して俺の矢を防ぐなんて」
「!?」
拍手の音と共に聞こえた声の方を向くと、そこには塀の上に立つ一つの影があった。
獣耳を生やし、弓を手に持っている。
「……アタランテ?」
その姿は、まさにfateシリーズでも有名なアーチャー、アタランテだった。だが、ゲームやアニメのアタランテとは違う所がある。アタランテは女の筈なのに目の前にいるのは男だ。
「お。君、驚いてるねぇ。この姿」
「ああ。あんた、何者だ?」
口調も全然違う。
「俺かい?俺は三谷光貴。よろしくねぇ」
フランクな口調で挨拶してきたが、この場にいるサーヴァントもマスターも警戒を緩めていない。
こいつの発言が真実なら、今俺に矢を撃ち込んだのはこの男という事になるからだ。
「で?そんな三谷さんは何をしにきたんだ?」
俺が尋ねると、アタランテ(偽)の三谷光貴は、笑いながら答えた。
「ハハッ。……いやぁねぇ。俺達はさぁ。あの化け物共が溢れてから逃げ回ってたんだけどさぁ。逃げ回っている途中でArcherって書かれた変なカードを拾ってさぁ。そんでこんな格好になっちまったって訳でよぉ」
Archerと書かれたカード?それって……。
「まさか、クラスカードを!?」
俺が思考していると、甘木結羽が声を荒げて俺の予想と同じ答えを言った。
「へえ。クラスカードの事を知っているんだ。じゃあ話は早い」
目の前の男は、特に隠したり誤魔化したりせずに素直に正解だと言う。
それにしても、クラスカードだと。そんな物まで存在していたのか。俺以外の二人は、知っていたみたいだが。
俺が二人に聞いて見ると、
「ちょっと前にな」
「色々あって、バーサーカーのカードを手に入れたんだ」
二人からはそんな答えが帰ってきた。
「それじゃあ、早速で悪いんだけど……」
光貴はニタニタと笑いながら、
「死んでくれよ!」
言うと同時に矢を放ってきた。
『!?』
その場にいた全員が身構えるが、俺は冷静にタブレット端末を操作する。
矢が俺達に迫るが、
キンッ キンッ
見えない光の壁に阻まれた。
『!!?』
「な、なんだそりゃあ!!」
俺以外の全員が見えない光の壁に驚く。あの光貴とかいう奴にいたっては声を荒げている。
「何って、結界ですが?」
俺は当然という態度で答える。
「け、結界……だと?」
そう、これは俺が予め作ってタブレットに入れておいた結界装置。使用する時は、アプリと同じように結界アイコンをタップして使用する。
その場にいる全員が俺の方を見ながら呆然としていると、
「ふ、ふざけんな!?」
と、叫びながら光貴が俺達から距離をとる。
「だったら、これでどうだ!!」
そして、奴は空に向かって矢を番える。
「まさか、宝具か…!」
シロさんが奴が何をしようとするのかを察し、叫ぶ。
成程な。そう言えばあの態勢は宝具『
「ハッハハハ!これで終わりだぁ!!」
光貴は、もう勝った気でいるみたいだ。口角を上げて笑いながら矢を放とうとしている。まさかこいつ、宝具ならこの結界を破れるから勝てるとでも思っているのか。確かに、宝具なら結界を破れる可能性もあるだろう。まだ試してないから分からないが。
だが、こいつは気付いていないようだな。こいつの矢を結界で阻んでからこの場での一番の違和感を。(それについては、他のメンバー達も、突然の事態に思考が追い付いていないのか、気付いていないようだが。)
そんな奴に俺は、
「はぁ……」
と、一回ため息をついた。
「え?」
「は?」
「な、何?」
シロさん、結羽さんのマスター二人と光貴は、俺がため息を吐いた事に戸惑いの声を上げた。二人のサーヴァント達も、俺の行動に疑問符を浮かべている。
「な、何でいきなりため息を?」
シロさんが、代表して俺に質問してきた。
「いやねえ。確かに、宝具なら結界を壊して俺達にダメージを与える事は出来るかもしれませんよ」
「じゃあ、何でそんなに落ち着いているんですか?」
「いや、だってさぁ…」
俺が次の言葉を続けようとした所で、
「はっ。何を考えているのか知らねぇが、これで終わりだぁ!!」
奴が矢を空に放とうとしている。
「確かに、宝具はくらえば負けるでしょうね」
「二代神に奉る!」
光貴(アタランテ)が指から矢を離す直前、
「くらえばね……」
ドゴッ
ドレイク姐さんが真後ろから、奴の頭に蹴りを叩き込み、吹き飛ばした。
「こっちの二人とサーヴァント達は気付かなくてもしょうがないよ。あんたに注意が向いていたし。でもあんたは気付かなきゃ駄目でしょうが。俺達の中から一人いなくなっている事に」
◆◆
「さて、と。こいつはどうしようかねぇ?」
ドレイク姐さんの蹴りで吹き飛ばされて気絶した
「な、なあ……」
「ん?」
声をかけられて振り返ると、マスター二人が不安そうな顔でこっちを見ている。
まあ、当然かな。ドレイク姐さんのマスターでもある俺がクラスカードなんて物も手に入れたんだ。そりゃ不安にもなるか。
現に、二人のサーヴァント達は警戒心をMAXにして睨みつけている。……一応、俺は味方の筈なんだけどな〜。
「ん〜〜」
俺は顎に手を当てて、少し考えて、
「ほらよ」
「え?」
クラスカードを投げた。カードは、結羽が慌ててキャッチする。
「やるよ」
「い、良いのか?」
「ああ。別に欲しいとも思わんし。だったらちゃんと使ってくれそうな奴に渡した方がマシ」
彼等は呆然とこちらを見ている。それほどまでに俺がクラスカードを手放した事が驚きだったんだろう。
「そんなことよりも……」
「おーい。マスター」
「来たか」
ドレイク姐さんが水の入ったバケツを持ってきてくれた。俺はそれを受け取る。
「マスター、それで何すんの?」
ドレイク姐さんの問いに、
「何って、そりゃあ……、こうするんだよ!」
俺は思いっきりバケツの中の水をひっくり返して光貴にぶっかける事で答えを示した。
「……!?げほっ、げほっ。な、何だ!?」
仰向けに寝ていた光貴の口や鼻の中に水が入り、苦しくなって目を覚ました。
俺は目を覚ました
「が、ガア…。な、何しやがる!!」
「黙れ」
「!?」
喚く馬鹿をひと睨みで黙らせる。彼我の位置と縛られている事に気付き、光貴はそれ以上何も言わなくなった。
「てめぇにはクラスカードをどうやって手に入れたとか聞いておきたい事がたくさんある。が、その前に…」
俺はそこで一旦言葉を切り、光貴の胸ぐらを掴み、
「先ずは、てめぇの
そう言った。
次回は、もう一人クラスカードを使った人物が出てきます。
なんのクラスかは、ヒントは二文字目がaとだけ教えておきます。
次回もよろしくお願いします。