手を取った先で、僕はゼエルさんと抱き合った。
天使同士での裸の付き合いというのはなんだか不思議だけど、その妖艶な表情からは何を考えてるのか掴めない。
「そんなに固くならないでもいいのよ? ゆっくりしましょう」
「と、言っても。メス同士でのこういう事って初めてで」
「ふふ。分かるわ。おチンポで慣れ親しんだ後に指や舌だけでは満足にイケないのではないかと、そう思っているのでしょう?」
「はい。やっぱり中にびゅーってしてもらってようやく気分が高まるっていうか、子宮をズコズコされるのが好きというか……すいません」
「ふふ、貴女は素直ね。でもそれは杞憂よ、ユージェリアさん」
「杞憂、ですか?」
「うん。オスを相手にして高めた淫攻が、相手の淫耐を上回っていれば、メス同士でも気持ちよくなれるの」
「そうだったんですね。僕そこらへんさっぱりで」
「じゃあ早速試してみましょうか。お尻こっちに向けてくれる?」
「なんだか恥ずかしいですけど、こんな感じ……ひゃん! もー、何するんですか」
お尻をペロッと舐められた感触に、思わず声を上げてしまった。
しかもお尻の穴だよ?
びっくりしたよー。
「油断し過ぎよ。でも、不意打ちとはいえ、気持ちよかったでしょ?」
「はい……でも舐める前に聞いてくださいね?」
「へー、ユージェリアさんは舐める場所をいちいち聞かれたいんだ?」
「ば、場合によってです。もう、あんまりからかわないでください」
「ふふ。わかったわ、じゃあ太ももぺろぺろしていいかしら?」
「どうぞお好きにしてください……あむ」
ぺろり、ぺろり。かぷ、れろ。
室内には肉に口を吸付け、舐め上げる音のみが存在するばかりだ。
相変わらずゼエルさんは僕が恥ずかしがる場所を聞き出そうと手を替え品を替えて聞いてくる。
足の裏を舐められた時はぞくってしたなぁ。
腋の下とか、お臍、脇腹ぐらいは耐性あるんだけど、それ以外はよっぱり弱い。
僕もまだまだってことを思い知った。
「はい、じゃあ今度は同じ目線でぎゅーってしましょうか」
「普通に抱き合う感じですか?」
「そうよ。嫌だった?」
「いえ。普通だなーって」
「普通かどうかは試してみればわかることよ。さ、手を出して」
ゼエルさんは両手をパーの形で広げ、そこに手を合わせてくれと要求してきた。
言われた通りに手を置くと、指を絡めるように握りしめられてしまった。
「恋人繋ぎよ。懐かしいでしょ?」
そう問うてくるゼエルさんに、僕はどう返事を返していいかわからなくなっていた。みんなにとって第一試練のオスは自分なのだ。
僕はユージィが分離する形で一緒にいてくれるから、それを共有できてない。
それ以前にユージィの交友関係もセフレとのお付き合いなので、恋人同士のふれあいについては全くと言っていいほど無知だった。なので僕はその質問に対する返事を濁した。
「あの……僕、昔の記憶が曖昧で」
「そう言えばそうだったわね。でも今は私が貴女の恋人よ」
「恋人……あの、メス同士なのにですか?」
「変かな?」
「ああ、いえ。そういう関係性もあるって聞いたことあります」
「その関係にならない?」
ゼエルさんは、僕と組んでいる手を引っ張るようにして自分の場所へと引き上げる。僕は勢いのままに彼女に受け止められる。
おっぱい同士がくっついて、なんだか変な感じだ。
「びっくりした?」
「はい。急に引っ張るんですもん」
「ふふ。こうやっていろんな驚きや面白いことを共感し合うのが恋人よ。肉体関係は二の次ね。エッチして子供を産んでっていうのも良いけど、それはそれ。色々と面倒だしね。女同士でなら後腐れなく抱き合えるわ」
「でも、試練的にはそれはダメなのでは?」
「そうね。でも根を詰めすぎてもよくないわ。たまの息抜きも大事よ?」
「はい、そうですね。僕、同期の中でもビリッケツなんです気ばかり焦ってました」
「まぁそうだったの。今はいくつ持ってるの?」
「10個です」
「うーん、三年で10個は確かに少ないわねー」
「でもでも、僕はずっとゴブリンの苗床してましたし」
「なるほど、そこで10個集めたと?」
「はい……」
普通の会話をしながらも、ゼエルさんは肌をくっつけては離しを繰り返す。
触れるか触れないかの間合いどりが上手なんだ。
乳首同士が擦れるだけで気持ちいい。ただしそれを押しつぶすことも叶わず、ゼエルさんのコントロールによってイクにイケない。そんなもどかしい時間が会話中、ずっと繰り返されている。
もう、なんなの。この人は僕をどうしたいのさー。
「だったらなんとかなるかもしれないわね」
「本当ですか?」
「恋人に嘘はつかない事にしてるの、私」
「あの、僕まだ恋人になるって決めてませんけど?」
「メス同士は嫌?」
「嫌って訳では……」
「じゃあ恋人ってことで決定。よろしくね、ユージェリア。あ、恋人同士になったら堅苦しい挨拶はなしでいいわよ。私の事も呼び捨てでいいし」
「はい、ゼエル。それでなんとかなるというのは?」
「うん、それはね──」
ゼエルさんは、種の種類よりも質の方が大事だと教えてくれた。
確かに種類の上で有利でも、実際のところ新種を生み落す方が大変なのらしい。
そういう意味ではたかがゴブリンとは言え、新たに生み出した僕の種には価値があるのだと言ってくれた。
さすが情報通なだけあるね。話を聞きながら感心しちゃった。
「それじゃあ僕の手に入れた種はなかなか入手しづらいものなんですね」
「そうね。現状公開されてるゴブリンタイプは6種類。残り4種は貴女の独占よ」
「そうだったんですね」
「うん。恋人になったばかりでこういう話題振りたくないんだけど、ユージェリアだったらその情報はZP幾つぐらいで私に回せる?」
「えーっと、僕そもそもZPの価値からして無知なんですよね。まずそこから教えてもらえませんか?」
「なるほど、確かに。ずっと苗床してたら知らなくても当然か。それじゃあZPの使い道について知ってる限りで教えるわね。まず──」
ゼエルさんはZPの使い道について懇切丁寧に教えてくれた。
まずは細工を使用するたび消費される事。これは僕にも覚えがある。
しかしそれ以降は知らないことばかりだった。
システムからZPの消費でアバター用の洋服やアクセサリーの購入や、乱暴されて損傷してしまったアバターの修復などにも使われるらしい。
ZP自体はオスとエッチしてる限る供給されるものだけど、多くあるに越したことないと彼女は言う。
特にこの手の情報のやり取りは現物の種の交換以外にZPで支払われる事もあるのだとか。
そう言えばこのチャットルームの入室にもZPを消費したもんね。
思った以上の使い道の幅広さに、僕は感心していた。
こんなに情報貰っちゃったら、出し惜しみするのも悪いよね。
こ、恋人になったんだしね。
「えっと、じゃあ独占してるうち一つをゼエルに渡したいです。この場合、どうやって渡せばいいか教えて貰える?」
「もちろん教えるのは教えるけど、いいの?」
「今までタダで教わってばかりで悪いからさ。あと三つは内緒にさせてもらうけど、これくらいは僕のゼエルに対する感謝だよ。無知な僕にわかりやすく教えてくれてありがとう、だから受け取ってほしいな。ダメ?」
「ダメじゃない、全然ダメじゃないわ。嬉しい! ユージェリアの恋人になれてよかったわ。別にそれ目的じゃなかったけど、うふふ、ダメね。私ったら一人で舞い上がっちゃって」
ふふ。ゼエルさん喜んでくれてるみたい。
こんな僕でも役に立てるんだ。
ユージィにはいつもダメだしばかりされてたから、僕って落ちこぼれだってずっと思ってた。でもこういう事で役に立てるなら、僕の得意分野だから良かった。
「えっとね、ユージェリアは通常種の入手法は知ってるわよね?」
「うん。オスに膣内射精して貰うんだよね?」
「そう。でね、天使同士での受け渡し法もそれなの」
「うん???」
詳しくお話しを聞く。
今はゼエルさんに抱っこされながら、おっぱいとか揉まれて、肩に顎を乗せられてる。時折フーッて耳に息ふきかけられてくすぐったいけど、なんだかこんな時間もいいなぁって思えてる自分がいた。
で、ゼエルさんの話を要約すると。
要は細工でおチンポを作り、膣内射精すれば食べの受け渡しができるらしい。
ただし通常の使い方ではなく、受け渡す側が生やして、渡す方のおまんこに直接種付けする必要があるあるようなのだ。
つまりここで第一試練が生きてくるのだと伝えられる。
うぅ……今まで受け専門だったから、攻めに対する技術がない。
嘆く僕に、ゼエルさんは優しく微笑む。
「やっぱり第一試練の記憶がないと無理だよね。だったら私が絞ってあげる。恋人だもん、それぐらいできるよ? ユージェリアの童貞おチンポシコシコしてどっぴゅんこさせちゃうんだから」
「あぅ……メスだけどそのフレーズは破壊力抜群だよぉ」