※この作品はR-18です。

狂愛作品   作:夢枕 七変化

14 / 28
序章の後1度も再会してなかったバージョンで話が展開しています。


そばに居る(狂愛)※シャンクス

 ルフィ達を助けようとしたのに、確かに海楼石を赤犬に落とす事には成功したと言うのに……。どうして私まで落下しているのだろう。

 僅かな期間だけでも空島にいたから、その間に勝手に組み込んだウェザーエッグを利用して、地面に到着する直前に雲を生み出す。それをクッション代わりにして、何とか着地した時、多くの視線が突き刺さっているのを感じた。

 

 「ルフィ!エースを連れて逃げて!」

 「「ナミ!?」」

 

 流石は兄弟、声のハモりが同じで少し笑ってしまう。それにしてもエースを無傷で守れなかったのは、私の過失。

 

 「弟見捨てて、のんびりお茶してられる性格じゃないのよ、私。だから……行きなさい」

 

 2人は私を呆然と見つめて動かない。赤犬は海楼石を埋め込まれて尚、覇気を纏って攻撃を仕掛けようとするから、それを覇気を纏わせたクリマタクトで防ぐ。

 力対力では、私に勝ち目なんかない。早く、逃げて貰わなきゃ!

 

 「エース、ルフィ!逃げなさい!私の言葉が聞けないの!?」

 「必ず、後で会えるよな!?」

 

 ルフィの声が聞こえる。私は小さく息を吐き出して、答える。

 

 「お姉ちゃんを信じなさい!さァ、行って!」

 「おどれはあの2人の姉じゃ言うんかァ!」

 「そうよ、あの2人は私の可愛い弟。だから、空を飛んで助けに来たの。何か、おかしい?」

 

 クリマタクトに電気を纏わせて殴れば、それなりの衝撃を与えたようで、少し驚くけど、今は海楼石のおかげで生身だったと思い出す。それが無ければ、こんなに真面にやり合える筈のない相手。

 

 「なら、おどれも逃がす訳にゃァ行かんなァ!!」

 

 抑えきれないと判断して後ろに飛び躱すと、大地が割れた。どんな威力よ、身体に海楼石埋まってる癖に!なんて悪態ついても無駄で、でもそこへ援軍のように白髭が現れて殴ってくれる。

 肩で息をしている私は、お礼も言えずに呼吸を整える。そんな私に白髭が視線を向けているのは、見なくても分かる。

 

 「……エースの姉貴なら、俺の娘か?」

 「光栄、です。白髭様。私、貴方のファンですから」

 

 乱れる呼吸の中でそう言葉にすると、白髭は1瞬黙ってから、可笑しそうにグララララララと盛大に笑った。そして、少し下がってろと言うので、素直に下がれば赤犬と白髭が戦い始めて、私はホッと息を吐き出す。

 けれども直後に眩しい大将が現れて、それと対峙する。黄猿と戦うのはこれで2度目。

 

 「あの時は上手く逃げられたと思ったけどねェ……自分から出向いてくれちゃったのかァい?」

 「事故みたいなものよ、優しくして貰えたら嬉しいんだけど……?」

 「それは、出来ねェ相談だねェ……」

 

 小さくケチね……と言いながら、クリマタクトに覇気を纏わせて戦う。同じように覇気を使えても、私の方が格下だからどうしたって負け戦。

 それでも退けない。ここで退いたら、全員殺される。

 

 「私は、か弱い普通の、女の子だっていうのにっ!どうしてこんな……化物相手にしなくちゃ!いけないのかしらねっ!?」

 「か弱い普通の女の子はァ、わっしに狙われた瞬間にィ……あー、死んでると思うよォ?」

 

 膝が笑う。既にどうやって立っているのかが不思議なレベルで、私は黄猿からの攻撃を躱し切れずに吹き飛ばされる。

 それでも、私がこうして時間を少しでも稼げばそれだけでも、助かる命が増える。その時ローちゃんの声が響いて、ルフィ達を受け取ろうとしているのがわかった。

 床に転がった私を無視して黄猿が空を飛び、追い掛ける。私は殆ど動かない体を無理に起こそうとして、けれども目の前に赤犬が現れたのを見て終わったと覚悟する。

 白髭が死んで、ルフィが逃げて、私も……ここで死ぬのかと瞳を閉じた時、目の前に先日会ったコビー君が立ちふさがったのが見えた。例の名言を言うコビー君が目の前にいると言う事は……。

 私は心臓が期待で脈打つのを感じた。そして、その期待は裏切られる事なく、目の前に現れた。

 コビー君が倒れてくるのを受け止めて、泡吹いてるコビー君がカッコよく見えて、その頭を軽く撫でてから床に寝かせる。10年ぶり位になるその声を聞きながら、その背中を見つめる。

 話の区切りがつくようになるのを待って、私はクリマタクトに縋るように立ち上がる。倒れたまま師匠に会うなんて、そんな情けない事……できるものですか!

 帽子を届けるように、バギーと話しているシャンクスがついでだからと伝言も頼んでいて、それを聞き取る事は出来なかったけど……漸く立ち上がれた私はシャンクスに呼び掛ける。

 

 「シャン……クス……?」

 「どうして……」

 「え?」

 「どうしてお前は相変わらず、無茶しかしねェんだよ!!どれだけ心配したと思ってやがる!!」

 「ご、めんなさい……。でも……!」

 

 その瞬間、シャンクスに抱き締められていた。私はそれに対して思わず腕を回して、その胸に顔を埋めた。

 

 「逢いたかった、ナミっ!」

 「わっ……たし、もっ……」

 

 逢いたかったと言葉にするより早く、シャンクスの唇が私の唇に触れる。昔程の身長差は無くなっても、やはりシャンクスは大きくて、その温もりは変わらなくて……。

 いつの間にか、別れたあの日もビックリなキスにシフトチェンジされたその口付けに翻弄されつつ、私もそれを堪能する。そして唇が離された時、シャンクスが人の悪い笑みを浮かべた。

 

 「これで世界にナミが誰のモノか知れ渡ったな」

 

 言われてから気付く。今は世界中にこの戦争が放送されていて……私はそこで、シャンクスと……!

 

 「や、ダメだから!そんな勘違い世界に流したらっ!私はルフィの彼女で……!今のは再会を喜ぶ、師弟の挨拶でしか無い訳で……!」

 「俺は、愛する女に対してのつもりだったが……そうか、ナミはルフィと付き合ってるのか。悪いな……」

 

 その言葉を聞いたのを最後に、私の意識は暗転した。

 意識を取り戻した時には、何故か見覚えのあるどこか懐かしい部屋にいた。体感する揺れから考えて恐らく船は海の上に居るのだろう。

 表が騒がしいので、とりあえず助けて貰ったお礼を伝えようと体を起こしたら、耳馴染みのない音が聞こえる。それにより血の気が引いて、全身にブワッと鳥肌が立つ。

 ジャラジャラと言う音は、けれどもアーロンの記憶と共に脳裏に焼き付いていて、1瞬呼吸を忘れそうになる。思い出すな、震えるなと自分に言い聞かせて、意識して深く呼吸を繰り返す。

 漸く音の元に視線を向ければベッドから鎖が繋がっていて、その先はと辿れば何故か見えなくなる。まさかと首に手で触れれば金属の感触があり、それを指で辿ると首の左右から鎖が繋がれていると分かる。

 ベッドから降りて歩いてみると、ギリギリで外に出るドアに届かず、部屋に備え付けられているシャワー室とトイレには行けると分かる。何故こんな事にと思っても、着衣に乱れは無く、ただ、武器が1つもない事だけが違和感。

 

 「シャンクス?」

 

 思わず口にして見れば、そのタイミングでドアが開いてシャンクスがトレーを持って立っている。自然と視線が絡み合い、そしてシャンクスが口を開いた。

 

 「本当に美女になったな」

 「え?」

 「修行つけてくれと言ったナミに、嫁の貰い手が無くなると返した時の会話だ。覚えてないか?」

 

 言われて見ればそんな事を言った気がする。私は笑って、そんな事もあったわねと返してから、鎖の事を聞いてみた。

 それに対してシャンクスは、暫くは他の海賊団もいるから安全の為に、誰にも連れ出せないように繋いでいるのだと言われる。だからシャワーとかは行けるのかと納得したけど、シャンクスはベッドに座るよう視線で促すから私はそれに従う。

 

 「食事は運んでやるから、白髭の葬儀が終わるまで大人しくしててくれ」

 「気にしなくて大丈夫よ。私帰るから。だから鎖を解いて武器を返して」

 「……今、ルフィの居場所は解らねェぞ」

 「うん、だから修行の場所に帰るのよ。今私達修行の為に離れて行動してるの」

 「……なら、俺の所で修行を……「私は航海士としての修行をしてるの。ここに居ても修行にならないから、帰るわ」」

 

 言葉を遮った私に、シャンクスは何も言葉を返さなくなり、持っていたトレーを台に乗せると困ったような笑みを浮かべられた。それからそっと、私に左手で頬に触れてくる。

 シャンクスの左手があるのは、何だか不思議な気がしてしまうのは、長い事腕の無い姿を見てきたからだろうか。その手の温もりを感じながら瞳を閉じた瞬間、シャンクスの声が間近で聞こえた。

 

 「……俺はガキの頃から、警戒心を持てと教えて来たつもりだが?」

 

 その言葉に驚いてシャンクスに視線を向けるのと、ベッドに押し倒されるのは同時で、その勢いで塞がれた唇から逃げる事が出来ない。足に覇気を纏わせてシャンクスを蹴りあげようとしたら、その足の上にシャンクスの足が乗って動きを封じられてしまう。

 腕に覇気を纏わせている間に、腕を1纏めにされてしまう。唇が離れた瞬間、その腕はシャンクスの右手で頭上に縫い止められ、動かせなくなる。

 

 「はっ……シャンクス、何考えて……」

 「ナミは、分かってねェな。修行の申し出を断った時点で、ナミと俺は師弟じゃなくなった」

 

 言われて見れば確かにそうかもしれない。でも、それがなんだと言うのだろうか?

 

 「……ナミは、麦藁の1味の航海士なんだよな?」

 「そうよ、私はルフィの……麦藁の1味の航海士」

 「なら、同盟を組んでる訳でも無い以上……敵船の航海士だ」

 

 シャンクスの言葉を理解出来なくて、呆然とシャンクスを見つめれば、ふっと暗い笑みをシャンクスが浮かべた。それに全身がゾクリとして身震いすればシャンクスは〝私の流星錘〟で腕を頭上に縛りベッドへと固定してしまう。

 

 「シャンクスっ!?」

 「海賊の女が敵船に捕まったら……どうなるか位わかるだろ」

 「冗談、よね?シャンクス、もう、辞めて!」

 「ナミはその武器を破壊できない。だから、手は解けない……そうだろう?」

 

 シャンクスの言葉は全てある意味で正しい。だからこそ怖い。

 シャンクスの手が私の服に伸びて、切り裂くのではなく普通に脱がして行く。正確にはたくし上げられているのだけど、この際どちらでも構わない。

 

 「や、だ……!ベック!ベック助けて!」

 

 叫んだ瞬間、シャンクスの唇が私の声ごと塞いで舌を痛い程に絡め取られる。苦しくて痛くて、怖くて……何よりも悲しくて……。

 器用に脱がせてくるシャンクスは、恐怖で固まっている私の体を、特に前座も無く貫く。それに呼吸が止まるような痛みが走り、悲鳴がもれそうになるもシャンクスの唇がそれを防ぐ。

 無理矢理侵入され、深くまで埋め込まれたそれに体は痛みを軽減しようと、勝手に受け入れの体制に入る。結果として、少しすると感じたくもない快楽が全身を駆け抜け始めて、痛みによる悲鳴は快楽による喘ぎに取って代わられてしまう。

 どちらにしてもシャンクスの唇が、声を出させないのだから同じとも言えるけれど。私はこの状態を受け入れられずに、シャンクスの舌を噛む。

 それにシャンクスは驚いた様子で唇を離すから、キッと睨み付ける。警戒心を持たない私への教育にしては、やり過ぎ!

 

 「いい加減にして!私はルフィの彼女で麦藁の1味の航海士!シャンクスは私の大切な師匠よ!これは変わらない!」

 「それを変える為に、こうしているんだ。大人しくしてろ」

 

 そう言ったシャンクスの顔が哀しそうに見えて、息を飲んだ次の瞬間から、私は何も考えられなくなって行く。それから私は、どれくらいこうして抱かれているのだろう。

 意識の無い間に整えられる部屋と、清められる体。でも、意識が戻ると食事やら水分補給をさせられる他は、常に抱かれていて……時間の感覚は既に無い。

 何度……やめてと泣いただろう。何度……ルフィを呼んだだろう。

 仲間を呼ぶ度に私を辱めるように苛め抜き、手酷く抱かれる。

 ベックを呼ぶ度に、ベックにも抱かれたいのかと言われて、船長命令なら、抱くかもななんて言われれば、それ以上呼ぶ事は出来ない。誰も助けに来ないし、取られた武器は返されない。

 それでもブレスレットだけは取られる事なく身に付けさせてくれているのだから、分からないものだと思う。シャンクスの眼差しも手付きも優しいから、混乱する。

 何がしたくて彼は私をこうして抱くのだろう。捌け口にしているにしては、その手も、その眼差しも優し過ぎる。

 

 「シャンクス……どうして……」

 

 1人の部屋で涙を落とした瞬間、ドアが開かれた。既に無意味となっているからか、衣服は無い。

 現れたのはベックで、警戒するようにそっと船室に入ると視線で黙っていろと言われる。それに従っていたら、首から輪が外されて、恐らくベックのだろう服が渡される。

 驚きながらもそれを着たところで、手渡されたのは武器で、涙を落とす私をベックが無言で抱き締めてくれる。それから私を抱き上げると、珍しく緊張した様子で別な部屋に私を運び込む。

 

 「……助けに行けなくて悪かったな。俺も本気のお頭相手だと分が悪い。……歩けるか?」

 

 ベックの言葉に頷いて立ち上がろうとしたけど、足に力が入らなくて、立つつもりがベックに抱き着くような形になる。それを受け止めたベックは、暫く匿うしかないかと小さく呟いて……直後、恐ろしい程の緊張感を漲らせた。

 その瞬間頭の上から布が落とされて、何も見えなくなる。部屋のドアが開くのを感じて、私を背にしてベックが立っているのが分かるのに、私は何も出来ない。

 

 「……ベック、1人か?」

 「見ての通りだ」

 「……ナミが〝拐われた〟」

 「逃げ出したんじゃ無いのか?」

 「2ヶ月、立たせてさえ居ないからな。筋肉が落ちて、立ち上がる事さえ出来ない筈だ」

 「……もう、辞めてやれ」

 

 ベックと会話をしているのは、明らかにシャンクスで、震えそうになる自分を叱咤して、私は細く息を吐き出す。気配をゆっくりと殺して、ベックの足を引っ張らないようにする。

 

 「ベック、ナミは俺のものだ。例え何を誰に渡しても、ナミだけは誰にも渡すつもりは無い」

 「ナミの心が壊れても、体だけあれば良いのか」

 「……心は、望んでも手に入らないって言うなら、体だけでもと思って何がおかしいんだ」

 

 苦しそうにシャンクスが言うのを聞きながら、私はシャンクスがそれでも大切なのに、なぜ伝わらないのかと落ち込んでしまう。ベックは溜息を落として、シャンクスに言う。

 

 「ナミは甘い。お頭が手間を惜しまずきちんと向き合えば、それなりの関係は築ける筈だ。だから、もう……苦しめるな」

 「ベックが〝隠した〟のか。ナミを」

 「……あァ、そうだ。〝逃がした〟」

 「それは無い。離れていた時間を考えても無理がある上に、船の数に変化が無い。この部屋に、さっきまでは居た筈なんだかな……」

 

 シャンクスの言葉に、何故わかったのだろうと思う。それに対してベックは、疲れたような声を出す。

 

 「それは、消えたって事か?」

 「あァ、気配が消えた。意識を失ったか、気配を殺したか……。ナミならどちらも有り得る。後は、お前の隠した所からナミが拐われたかだな」

 「何故そこまでナミに執着する」

 「愛する相手を、手元に置きたいと願う事の何がおかしい。初めは子供が森へ入るのを見て、心配した所からだった。今は……女として愛している」

 

 シャンクスの言葉に、私は呼吸が出来なくなるような心持ちになる。この行為が、シャンクスの愛だと言うのだろうか。

 キャパを超えたのか、私の意識は遠のきかけていて、ハッとした時には、シャンクスから私を庇うように蹴り飛ばされるベックの腕の中にいた。ベックは蹴られた時も私を抱えて居てくれて、私には掠り傷のひとつさえ無い。

 

 「ベック!大丈夫!?」

 「あァ、俺は他人より頑丈なんだ。気にしなくていい。……ナミは逃げろ」

 「逃げられる筈がないのは、ナミが1番よく分かってるよな。俊敏に動き回るその足は既に、使い物にならない」

 

 私は咄嗟にベックの前で両手を広げて、シャンクスを睨む。これ以上、傷付けさせない。

 

 「ナミ、俺のそばにいろよ。約束するなら、俺はもう酷い事なんかしねェからさ」

 「ベックの事も、責めたりしない?ちゃんと、仲直りする?」

 「仲直りってお前……」

 

 背後からベックの呆れた声が聞こえる。でも、私も譲れないから。

 

 「シャンクスにとってベックがどれだけ大切な人か、分かってるつもりよ。そのベックを、シャンクスが傷付けるのは、許せない。シャンクスがベックと仲直りするなら、私……シャンクスの、そばに居るわ」

 

 正気を失いかけているような、狂気に囚われた瞳で暴れるシャンクスなんて見たくない。シャンクスが元に戻るなら、安定するまでなら、そばにいよう。

 私はシャンクスもベックもとても、大切だから。喪ってから、あの時こうしていればみたいな事だけは、絶対に思いたくない。

 幼い日のシャンクスの言葉を思い出す。安眠できると言っていたのを。

 シャンクスもまた、悪夢に苦しめられていて、1時でも開放されたのだとしたら、開放してくれる存在に依存したとも考えられる。だとしたら……ルフィも大切だけど、無理矢理犯してきたシャンクスは許せないけど、それでもそばに居るしかないと思ってしまう。

 

 「シャンクス……どうするの?」

 「ちゃんと、ベックと仲直りすると言えば、本当にそばに居てくれるのか?」

 「……私、シャンクスに嘘ついた事、あったかな?」

 

 その瞬間シャンクスが私に抱きついて来て、支えきれないで倒れそうになった私を、シャンクスが胸に閉じ込めた。そのやり取りを見聞きしていたらしく、クルー達が集まってくる。

 

 「……お頭、ちゃんとナミに謝れよ」

 「ナミは相変わらず甘いな」

 

 そんな声が聞こえるけど、涙を流さずに泣くこの人を、今突き放せる筈も無い。この選択が、正しいとは言いきれない。

 むしろ、間違っている!と誰かに糾弾されるかもしれない。それでも、後悔だけはしたくないから、私はシャンクスを抱き締める。

 

 「大丈夫、私はシャンクスのそばにいるよ」

 

 少なくとも2年は、シャンクスのそばにいようと決めて、私は修行を諦める事を決断した。そうして私はシャンクスと言う名を持つ、優しくも狂った鬼に私は自ら囚われた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。