崩壊した世界で水着ジャンヌに弟にされるだけの話 作:アルテマ
だってぶっちゃけ水着ジャンヌが最初から持ってる狂気加速しただけやし
「……」
「~♪」
気づいたら膝枕されていた。
いや、本当にそうとしか言えない状況なのだ。
辺りが大混乱している中で、僕はなぜか助けられた女性に膝枕をされてた。
どうやら僕はあの後、気絶してしまったらしい。
その気絶した僕を彼女は介抱してくれたようだ。視線を動かすときれいに整った部屋であることが一目で分かり、ホテルにでも運んでくれたのだろうと見当がついた。
「あ、目が覚めたようですね」
僕が目を覚ましたことに気づき、声を掛ける女性。
気のせいでなければ、嬉しそうな声だったと思う。なんというか、彼女が初めて召喚されたときのセリフの通り、会えたことを本当に喜んでいるかのような、そんな声だった。
僕はとりあえず、膝枕をされている気恥ずかしさから抜け出すことも兼ねて頭をゆっくりとあげる。
幸いあの化け物との追いかけっこでの最中で怪我などは負ってはおらず、特に体を動かすことには支障はなかった。
「えっと……、その……助けてくれて、ありがとうございます」
彼女のことは知っているけど、向こうが僕なんて知っているとは思えなかったから、とりあえずは助けられたことに関して礼をする。
……気絶する直前に彼女が何か場の雰囲気をぶっ壊すような何かを言っていたような気がするが、今は置いておくとする。
頭を上げた際、少し名残惜しそうなそんな顔をしていたような気もしたが、僕の言葉を受けて笑顔を浮かべた。
「いえいえ、お礼を言う必要なんてありませんよ。だってお姉ちゃんが弟を助けるのは当たり前のことなんですから!」
「……あの、その……弟ってまさか……僕のことなんですか?」
「?他に誰かいますか?私の弟はあなただけですよ」
彼女は僕の疑問に、さも何故そんな質問をするのかが分からないかのように言う。
弟扱いは今は置いておくにしても、彼女は僕のことを知っているようだった。
それが為す意味を確かめるために、あまりにも馬鹿馬鹿しい言葉を、慎重に紡いでく。
「……もしかして、あなたは、僕があの夏に…し、召喚をした、ジャンヌ、なの?」
非現実的すぎる言葉にどこかたどたどしくなりながら口にした言葉に、彼女は花が咲くかのように笑って
「はい!サーヴァントアーチャー、ジャンヌ・ダルク。弟君の声を聞いて、飛んできちゃいました!」
嬉しそうに、そう言うのだった。
『Fate/Grand Order』
ざっくり言うと実在した過去の英雄たちと共に、奪われてしまった未来を取り戻すのが物語のスマートフォンのアプリだ。
Fateという作品自体いくつも存在するが、僕は友人に勧められて始めたこの『Fate/Grand Order』、通称fgoと呼ばれるこのゲームでも、他のアプリでもありがちなキャラクターを引くガチャが存在していた。
そんな中で、僕が引いた中でもお気に入りのキャラだったのが、ジャンヌ・ダルクその人だった。
容姿もさることながら、聖女としての彼女のあり方や、それでいてどこか抜けてるようなギャップが好きで、彼女に貴重な強化の素材である聖杯や金フォウ、スキルマも全て行い、一緒に世界を守るために躍進していたわけなのだが……
ちらりと、テーブルの真向かいに座る彼女を見る。
ニコニコとしながら僕を見つめる彼女の頭に銀の甲冑はなく、その代わりに赤いカチューシャがされている。
身を包んでいるのは鎧ではなく、黒いビキニにパーカーというラフというよりは、それこそ海に遊びに来たかのような恰好。
言動からも考えるに、目の前にいるジャンヌはクラス・ルーラーのジャンヌ・ダルクではなくアーチャーとしてのクラスで現界している、所謂水着ジャンヌなのだろう。
水着ジャンヌとは、まあメタ的に言わせてもらうとfgoが夏限定でガチャに期間限定で実装される水着の女性英霊たちにの中の1人だ。
その見た目からは勿論、元の姿とも気質自体に大きな差こそないが、夏という季節に浮かれてか、それまで封じていた、あるいは自覚のなかった思いが解放されて、そんな姿にギャップを感じてユーザーに人気を博したりとしていた。
かくいう僕も、そんなユーザーもといマスターの1人であり、この水着ジャンヌをガチャで引くためにバイト代をつぎ込んだり、深夜2時教やフレポ教での教えの通りにガチャを引いたりと、それはまあ必死に引いていた。大好きなキャラでこそあるが、学生の身ではあまり課金は多くは出来なかったので藁にも縋る思いだったのだ。
そんな苦労も実り、水着ジャンヌの召喚に成功した僕はルーラーのジャンヌ同様、レベルマスキルマは勿論のこと、金フォウ聖杯も全て捧げ、絆レベルも限界まで上げ、そして限界上限値を超える夢火も与えて絆レベルを限界システム上の限界まで上げたのだ。
正直、ルーラーのジャンヌよりも贔屓していたかのような扱いだったが、彼女のこれまでの扱いなどを考えると、これぐらい優遇したって罰は当たらないんじゃないかなんて思って、他の水着サーヴァントたち同様に、夏の開放感で浮かれて楽しむジャンヌを育てたのだ。
……ただ、その夏の開放感によって、少々彼女に厄介なことが発生してしまって……
「ふふ、どうしました?お姉ちゃんのことをじっと見つめて。そんなに見られると、恥ずかしいですよ」
「あ……その、ごめんなさい……」
考え事をしながらだったためか、無意識にジャンヌにじっと視線を向けていたようで、慌てて目を反らす。
あまり女性をジロジロ見るのはよくないと思ってのことと、ジャンヌの今の姿はやや刺激が強すぎるという、なんとも思春期臭い思考からだった。
そんな僕の思考を読み取ったのかは分からないが、ジャンヌは変わらぬ笑顔で言う。
「大丈夫ですよ。弟君に見られるのはちょっと恥ずかしい気持ちもありますけど、嫌なんてことは一切思ってはいませんから」
既に気づいているとは思うが、やたらと彼女は僕のことを弟扱いしたがる。というよりも、既にしていた。
僕は勿論のこと、ゲーム内の主人公アバターにもそういった血縁関係は一切ない。
だというのに、最近では姉ビームなるものまでして洗脳をしてくる始末。どうしてこうなった。
……まあ別に姉を名乗って弟にしてこようとしてくることを除けば害はないし、そもそもfgo内ではやたら主人公の事を昔殺した恋人の生まれ変わりだとか息子だとか言いよって来る者たちもいたから、姉ぶるキャラがでても今更な気もする。ゲーム内での会話を聞いてる限りでは、そう大きな拒否でもしない限りは問題事態はないだろう。
個人的には、僕は彼女の弟と認めたくはないけれど
「……あの、弟君?またぼーっとしてますよ。もしかして、まだ体調がよくないのでは?」
「うぇ!?い、いやなんでもない……です……?あ、そうだ!ジャンヌはその、外のあの化け物たちのことを何か知っているの?」
また考え事していると流石に心配されてしまい、ジャンヌがテーブル越しに体をこちらに乗り出して心配そうに僕の顔を覗き込んできた。
急に感じた気になる女性の体温に驚き、身を引いてしまう。普段から女性慣れしていないせいもあって、敬語は崩れまくりながら話題の転換のために最も脳に浮上していた疑問を口走っていた。
「ああ、あれはこの世界にとある女神様が召喚されるために魔力を放出し、神秘の薄くなっているこの世界を再び神秘と魔力で満たした際の副産物だそうです。おかげでお姉ちゃんはこうして弟君の声を聞いて、弟君に会うことが出来たのですから、もしもう一度出会えたのなら感謝しなければなりませんね」
「え……?」
元より期待してはいなかった質問の回答に、僕は凍り付いてしまう。それは回答を知っていたジャンヌに対しての事や、魔力だとか神秘だとか非現実的な言葉に対してではない。
ジャンヌが、この狂った世界を受け入れ、あまつさえ嬉しそうにしているのが信じられなかった。
そんな呆然とする僕に気づいていないのか、ジャンヌは言葉を続ける。
「だってこんなに恋しくて、愛しくて、抱きしめたくて、それなのに触れられなくて、言葉も思い通りに伝えられなくて、もどかしい思いに心が張り裂けそうだったんです。会いたくても会えない、結ばれたいのに結ばれることはない。そんな中で弟君に会いにいくための道を作ってくれた方がいるのなら、感謝をしなければならないじゃないですか!私を弟君と引き合わせてくれた、女神様に!」
矢継ぎ早に告げられるそれらの言葉から、ひたすらに重すぎる好意、というよりは執着のようなものを感じた。
それに先ほどの化け物と対峙した時とは、また違うベクトルの恐怖を感じながらも、彼女の言うはずがない言葉に対しての問いを投げる。
「で、でも、そのジャンヌの話が本当なら、あの化け物たちが現れたのだって……!」
「……?それが何か問題ですか?……ああ!襲われる心配ならありませんよ。今外をリースたちに警備させてますから」
「僕だけじゃないよ!あの化け物たちは、見境なく人を襲ってるんだよ!?」
「んー……確かに思うところがないとは言いませんが……私にとっては弟君の方が遥かに大事ですので」
お互いにズレている質問と回答の内容。互いに生じる齟齬に僕の中のジャンヌ像が崩れて、脳裏に考えたくもない答えが浮かび上がる。
僕の目の前にいる女性は、僕の知っているジャンヌ・ダルクではない。
「あら、どうしました弟君?急に立ち上がって」
無意識で気づけば立ち上がっていた僕に、先ほどから変わらない微笑みを向けるジャンヌ。
だが、今の僕にはその微笑む瞳の奥の色が、どこか澱んだ色を孕んでいるように感じた。
「ッ……!」
それを知覚した途端、体から緊急信号が発せられる。その信号の内容はいたってシンプルで、『ここから逃げ出せ』と。
ほぼ脊髄反射のような直感を感じ、足を部屋の出口を向けた。
―――出口の前には、ジャンヌが立っていた。
「どこに行くんですか?外は危ないですよ」
事もなげに言うジャンヌに、僕は動揺を隠しきれない。
「え……な、なんで?さっきまで、そこに……」
「変な事を言いますね弟君は。私は
振り向いてジャンヌのいた席を見てみれば、そこには誰もいない。あるのは誰かが座って戻さずにいた、テーブルから少し引き出されている椅子だけだった。
そうだ。彼女その見た目からは想像も出来ないけども、歴史に名を遺す偉人たちの霊体であるサーヴァント。
その身体能力はただの人間なんかでは比べようもないほど高いのだった。そのサーヴァントたちの中でも、ジャンヌは力の強いサーヴァントたちの中にいる。一般人でしかない僕には、ジャンヌの動きなんて捉えられる筈もない。
だって現に視線を戻した先で、既にジャンヌは互いの頭がぶつかり合う程までに接近していたのだから。
「ふふ……♡んっ……」
「ん!?む、んむぅぅぅぅ~!?」
ジャンヌは僕の頬を両手で掴んで引き寄せると、僕の唇へとキスをしてきた。
ただでさえ驚きの連続だったのに、突然のジャンヌの行為に頭が追いつかない。
そんな僕へとさらに追い打ちをかけるように、ジャンヌは僕の口の中に舌をねじ込んできた。
口の中に侵入してきた舌先は、僕の唇の裏を優しく舐めるように這い回る。
人の生暖かい体温を、ぷるぷるとした柔らかなものから伝わるような、今まで感じたことのない感覚に悲鳴をあげそうになるも、口内はその舌先に蹂躙されているために声も上げられない。
今日まで女子とキスどころか、まともに触れ合うことすらなかった僕には、その刺激はあまりにも強すぎた。
「んぅぅ、ん、むぅぅぅぅぅぅうう!!」
声にならない叫びをあげながら、脳は快感でスパークを起こし爆発するように思考が真っ白に染まる。それに伴って、いつの間にか隆起しきっていた陰茎から白濁液が漏れだし、下着どころかズボンにまで染み出していた。
キスされただけで、射精していた。
あまりにも情けないその射精に、僕は何も思考なんて出来ず、射精の反動を受けてヘナヘナと体から力が抜けていくのに身を任せた。
そんな様子をみて、ようやく唇を離すジャンヌ。 脱力した僕の姿から僕が射精したことを知ると、これまた嬉しそうに微笑んでた。
「キスだけで射精しちゃったんですか?ふふ、そんなに気持ちが良かったのなら、お姉ちゃんはとっても嬉しいですよ」
言いながら彼女は倒れそうになる僕の体を優しく持ち上げ、部屋のベッドへと僕を寝かせた後、僕の腰の辺りに馬乗りしてきた。
「さて、せっかくこうして触れ合うことができるようになったのですから、今ならできることを、これまで出来なかったことを沢山しましょうか♡ お姉ちゃん頑張っちゃいますから、弟君も覚悟を決めてくださいね♡今夜は寝かせませんよ~♡」
満面の笑みで言うジャンヌ。脱力から回復しない僕はその表情に、これから与えられるであろう快楽の期待と、言い知れぬ恐怖を感じるのだった。
主「いきなり姉を名乗る不審者に襲われた件について。これって逆レイプ?」
姉なるもの「弟なのでセーフです!大丈夫ですよ、すぐに気持ちよくなりますから。存分にあへあへしちゃってください。その間にせんの……コホンッ、教育を済ませちゃうので!」
R-18描写って書くの初めてだけどこんなんでいいのかな。感想求む
あ、あとこのあとの描写はもうちょっとだけ続くんじゃ