お食事部屋完成の報が届き、アルベドは帝都のお屋敷を訪れた。足はシャルティアのゲートの魔法である。帰りはアインズ様から下賜された転移アイテムを使用してナザリックに帰還する予定だ。そのことを知らないシャルティアは、「帰りは惨めったらしく歩いてきなんし♪」と思っている。
広いお食事部屋は中央に天蓋付きの大きな寝台。大小のソファーにローテーブル。今度はバーカウンターも併設された。概ねアルベドの要請通りになっている。
「ご要望の部屋はあちらに。私は入りませんので、ご自身の目でお確かめください」
お食事部屋の出入り口から一番遠い壁の一角に天幕が下ろされており、その裏には鍵付きの扉がある。アルベドが望んだ生活に必要なものを一通り揃えた部屋である。どちらの部屋も施工したのはナザリックのシモベたちである。
ベッドはもちろん、バスにトイレにキッチンも。書類仕事が出来るデスクに空の棚が並ぶ。
壁には数カ所にカーテンが取り付けられている。窓は作るなと言ったのにと眉根を潜めたアルベドがカーテンを開くと、そこには種々の絵が飾られていた。夜明けから、昼、夕、夜の草原を描いたものだ。窓がないのでは殺風景でしょうと給仕係が気を遣ったのである。
ナザリックにあるアルベドの私室に比べれば貧相で狭い部屋だが、それでもナザリックの守護者統括であるアルベドが使う予定の部屋である。アインズが見たら超高級ワンルームマンションと評したかも知れない。
アルベドしか入れないシークレットルームは、名前に反してシークレットになってない。帝都の屋敷に詰めるナザリックのシモベたちは全員が存在を知っていた。
しかし、ナザリックのシモベがナザリックの守護者統括のプライバシーを侵すわけがない。もし万が一侵したら、それはもうナザリックのシモベではない。ナザリックのシモベでなければ当然のように然るべき処分が下される。
シークレットルームは、いずれアルベドが子育てに使う部屋となる。ここで密かに出産して、密かに育てる予定である。
住み暮らすのに十分な部屋でも、ずっと閉じこめておくのはさすがに可哀想。その時はその時でおそらく何とかなるのではと、アルベドは根拠のない自信があった。
シークレットルームにして子育て部屋で転移アイテムの位置登録を行ってからお食事部屋に戻った。
「どちらの部屋も問題ないわ」
「はい。アルベド様のためにナザリックの方々が仕上げた部屋でございますから」
「そう」
アルベドは努めて素っ気ない態度をとる。
無言無表情で男をソファに座らせて、自分は乳房の下で腕組みをして男を見下ろした。
あっちを向いてそっちを向いてこっちを向いて、おもむろに男の顔へ手をかざした。アインズ様の前で披露したこともある非接触方式のエナジードレインである。
男の顔色が悪くなってきたあたりで止め、ポーションを飲ませた。
「かたじけのうございます」
妙な言葉遣いに、アルベドは突っ込まなかった。
考え事をしていて上の空だった。
穏やかな喜びを顔に上らせる男を見ていると、イライラと言うかムラムラと言うかウキウキと言うか、我が事ながら不可解な感情に襲われる。
今に限ったことではなく、胎に新たな命を宿して数日後から感情が意図せず振れるようになっていた。
そこは聡明なアルベドであるので、自身の感情に囚われず守護者統括に相応しい態度を取ることが出来る。それでストレスを溜めることもない。自室に戻ればアルベドなりのやり方で発散することが出来る。
しかし、今は忠実な給仕係と二人きりである。態度を繕う必要はないし、何があってもこの子なら自分への態度を変えることはないだろうとの信頼もある。
何かしらを発散するために、どうでもいいことで叱りつけてもいい。しかし、その後で絶対にフォローしてしまうのが目に見えている。つまりはこの子を甘やかすのだ。そうするといちゃいちゃしてしまってセックスまでいくのは間違いない。
ならばこちらが甘えるのはどうか。この子は絶対に際限なく甘やかしてくれて、そうするといちゃいちゃベタベタしてしまってセックスまでいくのは間違いない。
断セックス期間である。
お腹に赤ちゃんがいるのだから、安定期に入るまではしてはいけない、らしいのだ。
お食事部屋の確認をした。子育て部屋の確認をした。転移アイテムを位置登録した。搾精はしてないけれど、精気は吸った。
必要なことは全て終えたので、後は帰るだけ。
しかしそれでは、呆気ないにもほどがあるのではないだろうか。
来ようと思えば明日も来れるが、お食事は週に一度と改めて確認したばかりである。お食事ではなくおセックスならと言いたいがこちらをしないがために葛藤しているところ。
加えて、アルベドはナザリックの守護者統括にして魔導国の宰相閣下であるため、頻繁に帝都を訪れるわけには行かない。身分が重すぎるのだ。と思ってるのはアルベドだけで、アインズは気軽に魔法で転移出来るし、守護者であるアウラやシャルティアはそれぞれの方法で訪問している。
何であれそう思ってるアルベドなので、帝都で過ごす際は基本的にお食事部屋から出ないと決めた。出る時は着用者の装備を隠すロールプレイ用マント(フード付き)を使う必要がある。
精気を吸ったので最低限度の満足は得られた。
精液も吸いたいところだが、そうすると色々なことをしたりされたりしたくなってしまう。されてしまうと、気付かれるかも知れないのだ。
断セックス以外にも、自分が妊娠していることを気付かれてはならない。この子は自分のこととなると異様に細かなところまで気付くので、そこを端緒にして気付かれる可能性がゼロとは言えない。
だからといって精気を吸っただけで帰るのは余りにも寂しいではないか。
この子も自分と触れ合いたいはずである。その程度を叶えてやらなくて何が主人か。
▼
「肩が凝っちゃったわ。揉んでちょうだい」
「仰せつかまつりました」
先に続いて時代がかった物言いである。アルベドは今度も突っ込まなかった。
アルベドが背もたれのないふわふわの椅子に座り、男は背後に立つ。アルベドの黒髪は豊かなので肩が隠れている。許可を得てから首の後ろでリボンで結わえた。
白い衣服に覆われたアルベドの細い肩に、そっと手を置いた。
今日のアルベドは、いつもと違って露出皆無の装いである。
白いセーターは首もとまで隠すハイネックの長袖で、ボトムは足首まで届く黒いロングスカート。
スカートはふわりと膨らみ、セーターは縦縞で体のラインを強調する。
貞淑そうに見えて性的であり、対童貞に特化した攻撃力を発揮する。生憎この男は童貞ではなかったため、気負いなくアルベドの肩もみを始めた。
「凝ってはいないようですね」
「っ!」
アルベドは一度も突っ込まなかったのに、この男は即突っ込んでいた。突っ込むのが仕事であるかのように。
アルベドが肩もみを求めたのは、エッチにならない程度のスキンシップを求めたからだ。それを全くわかっていなかった。忖度が足りていないのだ。
言われてしまったアルベドは、叱るなり窘めるなりすれば良かったのに、焦ってしまった。スキンシップをとりたかったから肩もみを命じたと答えるのは恥ずかしい。触れ合いたいなら、ストレートに抱きしめなさいとでも言えば良かったのだから。
冷徹な守護者統括からただの女になってる今のアルベドは、体調の変調に伴う情緒の不安定により、少々頭が回らないのかも知れない。言わなくていいことを言ってしまった。
「私はおっぱいが大きいから肩が凝るのよ!」
嘘である。誕生したときから美乳にして巨乳のアルベドは、肩こりに悩んだことは一度もない。大きいと凝るらしいと聞いた程度に過ぎなかった。
と、言うことを男は察した。
アルベドに仕えてから短くない月日が流れてなお、乳房の重みに依る肩こりに悩んでいるとは一度も聞いたことがない。ならば、他のことを求めているに決まっている。言葉にない部分が重要だ。美神の信徒として、主の望みを察しなければならない。
(なんたる不覚! アルベド様は腕組みをしておっぱいを持ち上げられたではないか。それに、肩こりと仰せになったが肩を揉めとは一言も仰っておられない。つまり、胸を揉めと言うことでござるな!)
内心でも時代がかった台詞は続いていた。先日、最古図書館で借りてきた小説に影響されているのは余談である。
▽
「あんっ!」
肩を揉んでいた手がするりと下りて、アルベドの乳房を鷲掴みにした。
白いセーターを丸く押し上げていた乳肉が、水の入った鞠のようにたぷんと揺れる。
柔らかな乳房は硬い指に抗えず、されるがままに形を変え始めた。
「アルベド様のお心を察せられず、申し訳ございません」
ペストーニャから、言葉の表層に囚われず真意を察せよ、と言われたのを覚えている。
アルベド様がわざわざおっぱいに言及したのだ。揉めと言うことである。
「乱暴にしちゃいやぁ……。おっぱい揉んじゃダメなのぉ」
「かしこまりました」
指を目一杯広げて乳房をつかんでいたのを、下から持ち上げるようにする。バストのアンダーから脇側へ、絞りながらすくい上げるような撫で方。
ちっぱいの性感を鍛える愛撫であって、アルベド様に楽しんでいただいたことは一度もなかった触り方である。
している方からするとマッサージの色が濃い。されてる方からすると、性的な愛撫に他ならない。
アルベドは、ダメと言いながらも声が弱々しい。男の手に重ねた手も、重ねているだけで引き剥がそうとはしない。
甘い声をあげながら、乳房を揉まれ続けている。
続ける内に、男はアルベドがどうして揉ませずに下乳を撫でさせているかに気付いた。
(これは……。アルベド様はこれをお見せしたかったのか!)
一目したときから、何となくそうではないかと思っていた。
それが疑いようのない形で現れたのだ。
アルベドが着る白いセーターは、豊かな乳房の形をくっきりと強調していた。膨らみの頂点に小さな突起があるように見えた。乳房を包むブラジャーを着けていれば見えないはずである。
しかし今、乳房の先端に明らかな突起が現れている。
愛撫によって乳首が勃起しても、ブラジャーを着けていれば現れないはずである。それが、あった。
すなわち、アルベド様はノーブラなのだ!
揉んでみたらやっぱりふわふわのおっぱいで、もしかしたら着けてないかもと思うもナザリックの縫製技術は世界一なので確信できなかったがその通りであった。
「ああんっ! 乳首いじめちゃだめぇ。クリクリとかクニクニしちゃダメなんだからぁ。あんっ、乳首きもちいぃ♡ やぁん♡」
勃起した乳首を目の当たりにして、躊躇なく摘まんだ。
いつもは直に触っているアルベドの乳首。それをセーター越しに摘まむのは、隠されているものを暴くような快感がある。
「失礼します」
アルベドは答えず、椅子に乗せた尻を少し前にずらした。邪魔にならないよう、腰から生える黒翼も小さく畳む。
後ろからアルベドを包むようにして、男も椅子に座ったのだ。
「あぁ……はぁ……、あなたにもみもみされて、おっぱいきもちいのよ。あなたも私のおっぱい、好き?」
「もちろんです」
「あん♡ 私のおっぱい、いっぱい触りたい? いっぱい触って欲しいの♡」
「おお!?」
もっと激しく揉むようにと男の手に重ねていたアルベドの手が離れた。
白く美しい人差し指を立て、指先を喉元に当てる。そこから真っ直ぐ下へ引く。
アルベドの肩越しに、何が起こったかを目にした男は驚嘆した。
白いセーターが、喉元から臍まで裂けたのだ。
破けたのとは違う。破いたのなら断面がほつれているはずである。そうではなくて、最初からセーターの前が開く作りになっていた。
セーターの縦縞に隠れて、微細なジッパーが存在していたのである。ナザリックの縫製技術は世界一であった。
サキュバスが着るセーターが、ただのセーターであるわけがなかった。
セーターの裂け目は、アルベドの乳圧に負けて徐々に広がっていく。大きな乳房がこぼれそうになり、勃起しきった乳首に引っかかって止まった。正面から見れば、ピンクの乳輪が見えることだろう。
「いっぱい触っていいわよ♡ んふっ、私のおっぱいはあなたのおっぱいだからぁ……、好きなことしていいのよ♡ あんっ」
お許しが出て且つお望みなのだから、直に握りしめた。
指が埋まるほどの乳肉はいつだってすべすべふわふわで、触っているだけで幸せになれる。
服の上から揉むのも良かったが、生おっぱいはしっとりとした肌触りで指に吸い付き、体温をより近くで感じられる。
「アルベド様のおっぱいは世界の至宝です。透き通るように紅い乳首は二つとない至高の色合いですよ」
「やぁん! 耳噛まないでぇ、耳元でしゃべらないでぇ。こしょこしょしてくすぐったくて……、気持ちいいの♡」
長い髪を結わえているアルベドは、形の良い耳を露わにさせている。
後ろから耳朶を甘く噛み、吐息を掛けながら囁いて。
「こちらは如何しますか?」
「え? ……あっ、……えっ? ああっ! くちゅくちゅしちゃだめぇ!」
アルベドは、股を開いて座っていた。
むっちりとした白い太股を男の手が撫で、脚の付け根目掛けて滑ってくる。
目指す先は光沢ある白い布切れ。
秘部を守るアルベドのパンツだった。
(え? うそ? 脚を触られてる? スカートは? 脱がされた? 後ろからそんな事できるの? 私座ってるのに。それともまさか……、私が自分で脱いだの!?)
黒いロングスカートは、いつの間にか床の上に転がっていた。
サキュバススキルの脱衣は、脱いでる本人にも気付かせずに脱ぐことが出来るのだ。無意識に脱いだとも言う。
「だめっ! おまんこしちゃだめぇ……、やぁ……、あぁ……、おまんこ気持ちいからだめなのにぃ♡ ああんっ!」
アルベドが答えられない間に、男の手は上りきっていた。
アルベドのアルベドの上に、男の指が乗っている。上下に動けば僅かに沈んで白いパンツに染みを作り、小さな円を描けばアルベドは甘えた声で鳴き始める。
「ひうっ、あうぅっ! 入れちゃだめこすっちゃだめ、両方しちゃらめぇ! あああぁん♡」
パンツの隙間から忍び入り、直にアルベドを撫で始めた。右手の中指はアルベドの下の口が頬張って、左手はクリトリスを擦り始める。
入ってきた獲物を逃がさず捕らえ、きゅうと締めながらよだれを垂らす。肉芽は勃起して、剥かずとも勝手に包皮から顔を出す。
愛撫されていた乳首はこれでもかと尖りきっている。愛を求めて欲しがって、切ないほどに飢えている。飢えはアルベド自身で満たしてやった。豊満な乳房を自分の手で揉みながら、乳首をこねくり回す。
雌穴を行き来する二本の指が水音を立てるも、アルベドの鳴き声がかき消した。
アルベドの白いパンツは、床の上に落ちていた。ぐっしょりと湿って淫臭を立ち上らせて。
男の手でよがりながら、アルベドは尻に当たっているのを感じていた。
(こんなことしちゃダメなのに気持ちいのに、でもおちんぽ立たせちゃってるわ。私がしてあげなくちゃ。おちんぽみるく飲みたいし、お口でしてあげるなら大丈夫。この前は私もペロペロされちゃったからおつゆの味がって言われちゃったのよ。今は手でされてるだけだから、おまんこにキスされる前におちんぽにキスするだけだから。ああ、おちんぽよりも唇同士のキスをしないと。そっちが順番よね、ちゃんとキスしてからキスしてあげて、それから……あっ!)
肩を引かれて振り向かされ、唇を奪われた。紅い唇が柔らかく形を変える。
椅子の上から男の脚に座り直し、改めて唇を交わす。
「あむっ……んっ、ちゅっ……ちゅっ、……んんっ、んっ……。キスしたいって思ったらしてくれたわね。私の心がわかるの?」
「いつでもアルベド様のことを想っております」
「うふふ♡ いい子ね。私もあなたのことばかり考えてるわ。ちゅっちゅっ……じゅる、ちゅぷぅう……」
互いに少しだけ首を傾げて深く口付けし、舌が行き来する。
口内を嘗め回して舌を絡めて、争うように吸いあって。混じり合った二人の唾液を二人の舌でかき混ぜて、少しずつ飲んでいくのが二人のキスのやり方となっている。
唇が離れたとき、男はアルベドの頭を胸に抱いた。
「ベッドへ参りますか?」
「!」
ベッドへ行くと言うことは、セックスをすると言うことである。
ここまで色々してしまって、逸物は暴発しそうなほどいきり立っていた。叶うならばアルベド様へ挿入したいと思っている。
しかし、セックス禁止宣言がある。
もしも行かないというならば仕方ない。諦めるしかない。その時は口でしてもらうか、それもダメならルプスレギナか、暇をしてたらシクススか、ミラのお口のトレーニングと言う手もある。
果たしてアルベドは、顔を伏せて小さく頷いた。
頭から生える角が胸に刺さってちょっぴり痛かったのは態度に出さない。
アルベドを抱き上げ、ベッドにかかるレースのカーテンを開いて中に入った。
エ・ランテルのお食事部屋にある寝台と同じで、向こうが透けて見えるレースのカーテンなのに、シルエットすらわからない覗き見防止の魔法が掛かっている。
ベッドの中央に下ろしたアルベドは、愛欲に惚けて潤んだ目で見上げていたが、何かに気づいたように目を見開くと半回転してうつ伏せになった。手に触れた枕を抱き締め、長い足を投げ出す。
美しい背中はセーターに隠れている。背面にはスリットが入り、腰から生える黒翼を出せるようになっていた。そのためセーターがめくれることなく、長い裾は尻まで覆っている。
(前からはダメよ。絶対にセーターをめくられるからお腹のサキュバスエンブレムを見られちゃうわ。今日着替えたときもまだ白かったし、赤ちゃんが出来ると色が変わるのかしら? それに前からだと絶対におまんこに入れられちゃうわ。おまんこはダメなの本当にダメなの! あっ、服脱いでるぅ……。ああ、やっぱりあんなに大きくして。おいしそう……。一度出させてあげたらお口でしてあげないとダメよね?)
アルベドは、ちらちらと後ろを覗き見しながら胸をときめかせていた。
男が服を脱ぎ終わったのを確認して、枕に顔を埋める。
アルベドのお食事台である大きなベッドは、キシキシと軋んだりしない。
音がなくてもベッドが沈んで、傍に近付いていることを教えてくる。
アルベドが思った通りにセーターをめくられた。尻が丸出しにされている。両手で尻を撫でられ尻肉をつかまれ、左右に開かれた。尻に割れ目に隠れている諸々が暴かれている。
「おまんこはダメよ。わかってる? 本当にダメなのよ? セックスしないって言ったのは嘘じゃないのよ?」
「承知しております」
「そう……それならいいけど。……あっ、熱い! あなたのおちんぽすっごく熱いわ!」
尻の割れ目に挟んでいるのを感じた。
熱気に蒸れていた尻の割れ目が一層熱くなってくる。
尻に挟んだまま前後に動いている。挿入せずに尻肉で扱くのか。
尻コキはアルベドもしたことがない。尻で挟むくらいなら挿入を選ぶ。後ろの穴を使われたのは、とても良かったのだから。
どうやら尻コキにはならないようだった。
尻の割れ目に感じるのが、熱い肉棒から太くて丸みを帯びたものに変わった。
亀頭が割れ目を撫でている。
一番上から一番下まで。腰のあたりからゆっくりと下がり、尻の割れ目へ。肛門に差し掛かっても止まらず更に下へ。愛欲に爛れた下の口を通り越して肉芽を擦る。
亀頭は来た道を戻り、つぷりと沈んだ。
「あっ! おまんこだめって言ったのにぃ!」
何の抵抗もなく、アルベドのアルベドは男の亀頭を飲み込んだ。
「わかっております。アルベド様はアナルセックスをお望みなのですね。ですが生憎のことにローションの用意がありません。アルベド様の愛液で代用させていただけないでしょうか?」
「そっ、そういうことなら……、いいわ、あっ」
アルベドは、たっぷりと湛えた愛液を迎えた逸物にまとわりつかせる。淫らな肉ひだはアルベドの意志に沿ってか反してか、歓迎を表して蠢き始める。
奥まで入ってこない。言葉通りに愛液を塗りつけるのが目的なのか、浅いところをゆっくりと行き来する。
「あっ、だめっ、そんな奥まで来ないでぇ……。だめだめっ、抜いちゃダメよまだ足りないわ!」
進めば拒み、引いても拒み、繰り返す内に深いところまで侵入するのは、男の策略であった。
過日、全く同じ事があったのを覚えている。
エ・ランテルの書斎にて、アルベド様は今日と同じように「おまんこに入れちゃダメ」と仰せになった。
代わりに行ったアナルセックスはとてもお楽しみいただいたはずだが、直後に突き飛ばされて全身粉砕骨折となり生死の境を彷徨った。死にかけるくらいはどうという事はないのだが、「顔も見たくない」と言われてしまった。その罪はすでに濯がれているとは言え、同じ事を繰り返す愚は犯せない。
その時のことを細かく思い出すと、おまんこに入れないと答えたら落胆された気配があった。
つまり、アナルではなくおまんこが正解なのだ。
いつになく興奮している。
アルベドとのセックスは何回も経験がある。他の女性とは日常茶飯事を越えて日常業務の域にある。
しかし、しばらくセックスしないと言われていた。今日も何度も、「おまんこはダメ」と仰っている。
しかし、言葉の表層に囚われてはならないと学んだばかり。アルベド様の本当のお望みを察しなければならないのだ。
アルベド様は、セックスをしたがっている。間違いない。
得られないと思っていたものが得られるかも知れない期待が興奮をかき立てる。
挿入に至った今、アルベド様ははっきりと「抜いちゃダメ!」と仰せになった。
アルベドはしないつもりだった。我慢して耐えるつもりだった。なのに、挿入されている。
禁忌を破る背徳感が、アルベドを興奮させていた。
いつもより感じている。いつもよりおつゆが多い。逸物が抜けようとするときは無意識で締め付けている。
(奥まで入ってないからぁ、まだセックスじゃないからぁ、おちんぽ気持ちいけどまだセーフよね? 奥まで入っても中で出さなければいいのよね、きっと。ゆっくりするのがこんなにいいなんて知らなかったわ。浅いところであんなに感じるなんて思わなかった。動きがゆっくりだから、おちんぽでおまんこの中調べられてるみたい♪ 私の中が全部知られちゃうわ♡)
抜けるギリギリまで引き抜いて、ゆっくりと入っていく。その度に新たに湧いてきた愛液が逸物に絡んで押し出され、アルベドの股を濡らした。
出し入れする度に、髪の太さ数本分ほど深くなっていくのに、アルベドは気付いていなかった。最早気にしていなかった。
初めてのスローセックスにはまって、弛緩しきった体は愛欲の海に漂っている。
「あんっ……、いいわぁ。いまちょっとイっちゃったの。おまんこがピクピクしちゃって、あなたのおちんぽをきゅうきゅうしちゃってる。こんなセックスがあったなんて。おまんこでしちゃだめなのにぃ。でもいいの。だって気持ちいいんですもの」
アルベドは墜ちた。最初から墜ちていたのかも知れない。
禁セックスを自分から破ってしまったのだ。
しかし、いったい誰がアルベドを責められようか。
かつてアルベドは、サキュバスのセックス禁止を残酷なことと言った。それは海の魚に泳ぐなと言うのと同じ。泳がないなら陸を歩くのか空を飛ぶのか。そんなの無理に決まってる。魚は泳ぐ生き物なのだ。サキュバスはセックスするものなのだ。
「アルベド様に包まれている以上の幸福はあり得ません」
「わたしもよ。あなたのおちんぽ入れられて、とっても幸せなの。来て。奥まで来て。アルベドのおまんこをぐちょぐちょに犯して♡ ああっ!?!?」
アルベドが許したと同時に、男の下腹がアルベドの尻を打った。パンと肉が肉を打つ音が響き、アルベドの中で男が最後の距離を詰める。
浅い部分を行き来していた逸物が最奥まで届いた。肉ひだに絡まれながら、たっぷりと湧き出ている愛液を押しのけて、アルベドのアルベドの奥の奥。下の口の更に奥にあるアルベドの最後の口。子宮口に接吻した。
その瞬間に、サキュバススキルがおちんぽの履歴を把握する。
知らない女を数え切れないほど喰らっている。
自分が知らない内にどこの誰と。
鎌首をもたげた嫉妬は、子宮から響きわたる快感に喰い殺された。
「あっ……ああああ、わたしの、赤ちゃんのへや、コンコンされてるぅ! あっあっあっああっ、はうぅううん♡ あんっ、おまんこイっちゃうのぉ♡」
「アルベド様、お慕いしております。あなたを愛しています」
「わたしもよ♡ あなたが好き、大好き。愛してるわ、あむっ、ちゅっちゅっ、ああん♡ わたしにキスしていいのわあなただけよ……、ちゅっ。わたしのおまんこにおちんぽ入れていいのもあなただけよ、あんっ♡ もっとキスして……」
パンパンと乾いた音がリズムよく響く中で、アルベドは頭を上げてキスをせがんだ。
寝バックで男に組み伏せられていようと、見た目以上に力強い黒翼を使って体位を変える。
横向きに寝転がって後ろから挿入される側位は、後背位よりキスがしやすい。胸も揉んでもらえる。アルベドは自由になった手でクリトリスを擦り始めた。
浅かった快感が深くなりだして、ただでさえ熟れている雌穴が歓喜とともに男を包む。
前からもめくられていたセーターは、アルベドがスキルでもって脱ぎ捨てた。
「前からして、わたしを抱きしめながらいっぱい犯して……。キスしながらよ? あはっ、ひゃあぁん!」
淫紋の色が一瞬だけアルベドの脳裏をよぎった。
下腹は男の下腹と重なって、見ようにも見えなくなっている。すぐに忘れて没頭した。
「すごくきもちいいわ。わたしもすごく幸せよ。ずっとこうしていたいの。うふっ、アルベドのおまんこ気持ちいいでしょう? あなたのおちんぽが全部入っちゃってるわぁ♡ わたしのおまんこはあなた専用なんだからぁ……、あなたのおちんぽもわたしのものよ?」
「もちろんです」
「んふふっ、……あっあんっあんっ、ちゅぅっじゅる……んくっ……。あなたの唾、もっと飲ませて、んっ……」
淫蕩な笑みを満面に浮かべ、たっぷりと唾液を交換する。
自分のおちんぽと言ったところで、自分以外の女を抱くなと言わないところがサキュバスらしかった。
下腹を擦り合わせ、豊かな乳房は男の胸板でつぶされて、すがるように男の首をかき抱いて、サキュバスの本当の口がしゃぶっている逸物がそろそろと訴えているのをアルベドは察していた。
妊娠しているから、子宮には赤ちゃんがいるから、安定期に入るまではセックスしない方がいいらしいと聞いているけれどそれはあくまでも人間の女であってサキュバスである自分には当てはまらない可能性が非常に高いと推測できるため、アルベドは再度の禁忌を破った。
「出してぇ。あなたのおちんぽから、わたしの中に、……あんっ、ああぁんっ! おまんこに出してぇ♡ あっ、ああぁあああぁん!」
アルベドがサキュバススキルを使わなくても、二人の心と体は重なった。
「おまんこの奥でぴゅっぴゅしてるの感じるわ♡ あついのいっぱい来てるのぉ♡」
長い逸物を根本までアルベドの雌穴に挿入し、最奥で果てた。亀頭を子宮口に押し当てながら、どくどくと精液を吐き出している。
アルベドの脚は男の腰に回って足首同士を絡め、膣内射精を強いる大好きホールド。
膣肉が咥える逸物がピクピクと痙攣するのを感じながら、アルベドもまた深い絶頂で腰まで震えさせていた。
男を抱きしめ、労うように銀髪を撫でてやる。
「いっぱい出たわね。わたしのためにいっぱい出してくれてありがとう♡ すごくよかったわ。ちゅっ♡ ……今度はぁ」
「!!」
サキュバススキルによる瞬間体位変換!
下にいたアルベドが、次の瞬間には上にいた。
ベッドの上で大の字となった男の脚の間に陣取っている。
己の愛液に玉袋まで濡らしている逸物は、射精直後なのでうなだれつつあった。
そこへ、ふうと熱い息を掛ければ沈静化が停止する。
「うふふ、今度はお口でしてあげるわ。あなたのおちんぽみるく、いっぱい飲ませて♡ いっぱいしゃぶっていっぱい舐めてあげるんだから」
笑顔で舌なめずりしながら、繊手でもって逸物を扱き始める。
一度や二度の射精は関係ないとでも言うように、逸物は再び硬度を取り戻した。
上目遣いに男の目を見ながら、アルベドは口に含んだ。
舌を使って、頭を上下に振って。
右手は小指と親指で逸物の根本を握っているが、左手は自身の股間に伸びていた。くちくちと淫らな水音を立て、揃えた中指と薬指が膣壁を掻いている。爪が長かろうと、サキュバススキルによって内側を傷つけることはけしてない。
情交に浸りきっているアルベドは気付かない。
男はそういうものだと思っているし、アルベドが秘部と下腹を見せないようにしていたので気付きようがない。
子を宿しているアルベドは、子宮から精液を吸収することが出来なくなっている。
なのだから、膣内を満たす精液は他の女と同じように外へ溢れ出るはずだった。
それなのに、一滴もこぼれない。
アルベドの意志に依らず肉ひだが蠕動して、奥へ子宮へと導いている。
子宮を満たした精液は、一滴残らず消えてしまった。
淫紋を見せないことだけに気を配っていたアルベドは、最後まで気付かなかった。
歴史的サキュバス(?)は妊娠しません(当たり前か
歴史的サキュバスは男から精液を仕入れるとインキュバスになって女へ精液を仕込む、と言う設定をかなり昔に見た覚えがあり、改めてウィキペディアを見てくるとその通りの記述があってしまいました
現代サキュバスは違うに決まってますが、もしかしてと思う心が皆無とは言えず、このサキュバスどんな設定なのかと疑心暗鬼になったりならなかったり