カルカは自他共に認める美女である。ローブルの至宝とまで讃えられた美貌は生半なものではない。女であれば、美しく生まれたカルカを羨まない者はいないことだろう。そして、自分も美しく生まれたかったと思うのだ。
カルカは羨望と賞賛を心地よく受け止めた上で、後者については苦く笑う。美しく生まれついたから美しくいられるわけではない、と。
カルカの美しさは不断の努力によって成し遂げられているのだ。
日々の食事に気を付けるのは大前提。甘いものをお腹いっぱいなんて夢のまた夢。
体形を維持するために、日々の適切な運動は絶対に欠かせない。
一日の終わりに適切なセルフマッサージは当たり前。時には侍従達にマッサージをさせることもあった。
この程度で済むなら軽いもの。美貌の維持など恐るるに足らず。
美貌を保つ上で最大の敵は、お肌の調子である。
カルカは二十歳を幾年か前に迎えている。すると、襲いかかってくる難敵があった。
お肌の曲がり角である!
お肌の曲がり角とは何か。生きとし生けるものを只の一つの例外なく襲撃するそれは、時の流れ。すなわち、老化であった。
カルカは、万物を支配する時の流れに真っ向から抗っているのだ。
簡単な事ではない。
カルカはこの地において、聖王に選出されるほどに優れた信仰系魔法の使い手である。その魔法の腕でもって編み出したのが、美容魔法による美肌であった。
カルカは、人々から崇拝されるほどの魔法を、美容に費やした。
自らの美しさを追求するためである。
カルカが美しさを磨き続けてきたのは素敵な旦那様に巡り会うため。美貌はあくまでも手段である。
しかし、青春の全てを費やした美しさへの執念は、手段から目的へと変貌しつつあった。
▽
「ソーちゃんはよくいきなり脱げるっすね?」
「私たちは美しいのよ? 恥じる必要はないわ。大いに見せつけるべきよ」
「……外で脱いだりしちゃダメっすよ?」
「するわけないでしょ!」
男をソファに押し倒したソリュシャンは、早速全裸になっていた。
シミもソバカスも皆無な美しい肌は部屋の明かりに照り輝く。
ソリュシャンの自慢は大きなおっぱい。下から持ち上げて乳首をペロリ。セルフパイ舐めが出来る大きなおっぱいは、後ろからでも横乳が見えてしまう。
ぷるんと揺れたおっぱいは先端だけを濡れ光らせた。
「お兄さまぁ、久しぶりにソリュシャンのおっぱいはいかがですか? ソリュシャンのおっぱいはお兄様のためだけにあるんです。お兄様に吸っていただきたくて乳首がこんなになってしまって、あんっ♡」
「ソーちゃん邪魔っす」
「お兄様がおっぱい吸ってらっしゃるんだから邪魔しないで」
「むう」
腹の上に馬乗りになっているソリュシャンは、乳首を咥えさせるために体を倒している。
ソーちゃんが下なら自分は上と思ってたルプスレギナは場所を奪われ、頬を膨らませた。仕方なしにソファを下りて床に膝立ちとなり、男の手を取った。ちょうどいい高さだった。
「はじめは優しくっすよ? んっ、そんな感じでっ。まだむいちゃダメっす! 上からやさしくするんすよぉ、あはっ♡」
ルプスレギナは、スカートのスリットの内側へと男の手指を招いていた。
ほどよく股を開き、秘部を愛撫させる。クリトリスの皮をむかれそうになったので、そこはメッと止めさせた。それでも擦られるうちに膨らんできて、敏感な部分が顔を出す。
快感が下腹の奥を疼かせて、濡れてくるのを感じた。どん欲にさらなる快感を求め始めた。
(すぐにおまんこを触らせたがるなんて、ルプーやらしい。……おまんこで気持ちいいのってどんな感じなのかしら? 私の体だと今一つわからないけど。その代わりにお兄様のミルクの美味しさだったらよくわかってるわ。ルプーたちはこの美味しさがわからないのよね♪)
自分の乳首が、愛しのお兄様の口の中にあるのをうっとりと見つめ、ソリュシャンは攻勢に出た。
特製のソリュシャン汁は、乳首以外からも出せるのだ。
今度は口から。艶やかな唇でお兄様の口を塞ぎ、舌を絡めて唾を舐めとる。唾も美味しいお兄様。返礼に飲ませる唾は、おっぱいと同じソリュシャンのおつゆ。
くちくちじゅるじゅると鳴らしながら、ソリュシャンの手はズボンの中へ。
久しぶりに握る逸物は、記憶よりも熱く、逞しかった。
「ソリュシャンのおっぱいとキスでこんなになってしまわれたのですね。すぐにお慰めいたしますわぁ♡」
「あっ、ソーちゃんずるいっす!」
「……もう! ルプーはしばらく手でしてもらってて。手でも気持ちいいんでしょ?」
「それはそうっすけど。でも一回出したら交代っすからね?」
「わかったわよ」
「あっ、そこぉ! いつ入れたんすかぁ。あっあっ、おまんこの中こすられてるっすよぉ。あひっ!? 今のどこをどうやって……あああぁああぁあんっ!!」
ルプスレギナが鳴き出した。
不満そうなルプスレギナにお兄様が気を利かせたらしいのが、ソリュシャンにはなんとなく面白くない。肉の快楽は、ソリュシャンにはおぼろげにしかわからないのだ。
ルプスレギナがそうなるなら、自分は早くミルクを飲ませてもらおうと、お兄様のズボンを手早く脱がす。
自分の体を覆いにして、カルカからはお兄様の体が見えないようにする。カルカは床の上にぺたりと座ったまま、こちらを凝視していた。
「ふふ…、相変わらずお兄様のおちんぽは大きくて凶悪で、とっても美味しそうで可愛らしくて、ソリュシャンの口にいっぱい出してくださいな」
屹立した肉棒をぱくりと咥える。根本まで咥えるディープスロートは、ソリュシャンが得意とするところ。
ルプスレギナの嬌声を聞きながら、頭を上下に振り始めた。
口の中いっぱいに感じる熱さ。雄の匂いは尿道口からにじみ出る先走りの汁。逸物を深く咥えていても、ソリュシャンならじっくり味わうことが出来る。
ねとねとした汁はお兄様がきちんと感じてくれている証拠。奉仕の喜びに、ソリュシャンは胸を熱くした。
お兄様が気持ちよくなってくれて、自分はとっても美味しいミルクを飲める。とても素晴らしいことではないか。
久しぶりのフェラチオだけども上手に出来ている。
逸物をしゃぶるだけではなく、手を伸ばしてお兄様の体を愛撫するのも忘れない。
予兆を感じ、深く咥えた。根本を唇で挟み、スライムであるソリュシャンにしか出来ない舌技でもって逸物の裏筋を丹念に舐め上げる。口内でれろれろと舐めてやり、上目遣いに見るお兄様は、美貌を苦しそうに歪めた。
ソリュシャンは嫣然と笑って、唇をゆるめた。
瞬間、どびゅどびゅと熱い粘液が口の中に吐き出される。
口内射精を、ソリュシャンはうっとりと受け止めた。
久しぶりのスライムフェラで、射精直前にちょっぴり意地悪したからか、量が多い。
長い射精が終わっても、すぐには逸物を離さない。
ちゅるちゅると吸って、尿道に残った精液を残らず吸いあげるお掃除フェラ。
お掃除フェラが終わっても離れない。
今度はゆるゆると舐めて、萎えそうになる逸物を奮い立たせる。
離れた時は、ちゅぷんと鳴った。
「お兄様のミルク、とっても美味しかったですわ。ソリュシャンのお口はいかがでしたか? お兄様がお望みでしたら何度でも」
「だから今度は私の番っすよ!」
「仕方ないわ……ね………………」
「?」
男から降りたソリュシャンは、何故かソファから離れた。そのままカルカの方へ歩いていく。
ルプスレギナは小首を傾げるも、次は自分の番だと男の上に乗ろうとして、止められた。
肩が掴まれている。漆黒のローブから伸びた手だ。
「あ゛? なに邪魔してんすか? 自分が何してるのかわかってないみたいっすね? こりゃ体に教えないと……」
どこからかルプールプーと念が送られてきた。
前を見ると、全裸で床に正座するソリュシャンが必死な顔をしている。その隣には姿勢を正したカルカが。
カルカがそこにいるなら、この手は一体誰の手か。
ルプスレギナは、祈りながら恐る恐る振り向いて、視線を上に。
フードの奥で、黄金の瞳が裂けていた。
ルプスレギナはゆっくりと男の上から降りた。
床の上に正座して、額を床に擦り付ける。
これぞナザリックに伝わる由緒正しい謝罪の形。土下座である。
「上位者への暴言は組織の秩序を著しく乱しかねません。ナザリックでは内憂罪に匹敵する大罪となりえます」
内憂罪とは語感の可愛さとは裏腹に、クーデター等に適用される国家反逆罪を指す。他国と共謀して自国への武力行使を招く外患罪と同じレベルの罪であり、どこの国家であっても死刑が適用される。
死刑宣告されたルプスレギナは、スライムでもないのにプルプルと震え始めた。
フードが上げられる。
現れたのは、カルカなぞ影すら踏めぬいと高き真なる美。
アルベド様であった。
▼
混沌としていた。
可愛い給仕係は下半身丸出しでソファの上。
全裸のソリュシャンが跪き、隣にはローブをまとった見知らぬ人間の女。ルプスレギナは土下座したまま震えている。
アルベドが帝都のお屋敷を訪れたのは、カルカの存在が関係する。
ナザリックでお仕事をしていたらデミウルゴスが一時帰還。アルベドの部下の部下を帝都に遣ったので一度見てきては。
アインズ様もお勧めになったので、お言葉に甘えたらこの状況。一体何から聞けばよいのか。
「ルプスレギナの暴言は内憂罪に匹敵しますが、アルベド様がいらっしゃったとわからなかった様子。甚だ無礼な振る舞いではありましたが、過失でありました。予期できないご来訪でしたので大事にはせず、厳重な注意が適当かと思われます」
「……そうね」
死刑宣告からの救済。ルプスレギナは命を繋いだ。
「そこにいるのが、デミウルゴス様が私へのお土産としてくださったカルカ・ベサーレスでございます。デミウルゴス様は名を伏せるよう仰いましたので、以降はベサーレスを名乗らせず、ただのカルカとして扱うつもりでおります」
金色の髪をした細面の女が、デミウルゴスが言う部下の部下であるらしい。
新緑の目を大きく見開いて凝視してくる。不快な気持ちを視線に乗せれば、弾かれたように跪き、顔を伏せた。
「デミウルゴス様はこの女をお兄様の妻にと仰いましたが、多少顔が見れる程度の生娘に妻の務めが果たせるとは思えず、私どもが手本を見せておりましたところでございます」
「妻?」
視線に熱が乗った。炙られたカルカはルプスレギナと同じように震え始める。
「対外的に、と言うことでございます」
「そういうことね」
さすがのアルベドは、それだけでデミウルゴスの真意を悟った。
「右も左もわからぬ人間の女です。お言葉ではございますが、お兄様の妻に相応しいとは思えません」
「教えてやりなさい」
「かしこまりました」
恭しく頭を垂れるが下半身丸出しである。
幸いにも、床上の三人の前に仁王立ちするアルベドの後ろ。こっそりズボンを履きながらソリュシャンの疑問に答えた。
「外の反対は内。内とは魔導国及びナザリックを指します。なお、この屋敷は帝都にありますが魔導国の公館でありますので、魔導国内として扱います。外とはそれ以外のこと。対外的な妻とは、内ではなく外での妻。外で見せるためと言うことです。飾りと言い換えてもよろしいでしょう」
実質的ではない。見せるためだけの飾り。
それが、デミウルゴスがカルカに与えた役割である。当人が望めば実質的な妻にしてもよいとも含んでいる。
「単に外で見せるだけなら何方でも可能ではあるのですが、帝都で過ごすならば社交の術が必須となります」
それくらいなら自分にも出来ると、ソリュシャンとルプスレギナは強く思う。
人間を下等と思いはすれど、演技は上手い二人である。望まれる通りの上品な振る舞いに、当たり障りのない会話は何の苦もなくこなすことが出来る。
「そろそろ夜会の誘いを断れなくなってきました。夜会ならダンスが必ずあります。カルカなら問題ないでしょう。……問題ないな?」
「はい! いつどこでどのような殿方と踊ることになっても問題ないように入念な練習を」
「余計な事は言わなくていい」
「失礼しました」
「お前は踊れるのかしら?」
「帝都の社交で必要とされる舞踏は一通り修めております」
「…………そう」
言うまでもなく、ラナーに仕込まれた。ステップを間違う度に散々足を踏まれたものである。女の足と侮るなかれ、鋭いヒールで踏みつけるのだ。あれはとても痛かった。
ダンスと聞いて、ソリュシャンとルプスレギナは撃沈した。二人は全く踊れない。
アルベドも内心でほぞを噛む。ダンスの練習なぞ考えたこともなかった。もちろん全く踊れない。
アインズ様も踊れない。こう言うことは得意そうなデミウルゴスも踊れない。あらゆる技能を持つパンドラズ・アクターもたまたまダンススキルは持ってなかった。
ナザリックにおいて、ダンスを得手とするのはたった一人。否、一体。否、一匹。その名を、恐怖公。直立歩行するゴキブリである。ゴキブリからダンスを習うのだろうか。他に手段がないならそうすべきなのかも知れない。
「そのような事情があり、以降はカルカを使っていくつもりでございます」
「…………」
アルベドは無言。顔を伏せるカルカの前に立つ。
白い靴の爪先がカルカの視界に入り、顔を上げたくなる誘惑を何とか堪えた。
「顔を上げなさい」
「はい」
脅えの声に混じる色は何色か。色々と混沌としていて不機嫌そうなアルベドを前に、カルカの目は輝いていた。
どうしてそんな目で見られるのか。
魔導国の宰相にしてナザリックの守護者統括である己を軽く見ているのか。
如何にデミウルゴスが有用として連れてきた者であっても、自分を軽んじる人間は到底許せない。
「何か言いたそうな顔をしているわね。言ってみなさい」
事によったら最後の言葉。
アルベドは、デミウルゴスの決定を覆す権限を持つ。
「はい。それでは、恐れ多いことでございますが」
カルカは現在の状況も保身も忘れて、心からの言葉を紡いだ。
「アルベド様、とお呼びしてよろしいでしょうか?」
「ええ」
「私は、アルベド様ほどお美しい女性に初めてお目にかかりました。私は女として、美の追求に手を緩めたことはございません。美の果てには何があるのかと常日頃から思っておりました。その答えを目の当たりにしたように存じます」
アルベドは面食らった。
己の美しさに自負があるアルベドだ。美しいと言われるのは、こんにちは、と同じで言われ慣れている。それは、当たり前のことだ。自身の給仕係の言葉を借りれば、太陽を指して太陽と言うのと同じ。
しかし、アルベドでさえ認めてやっても良い美貌から言われるとなると意味が違う。
本当に美しいと言うことである。
長く美を追求し続けてきたカルカは、美の信奉者だ。
目の前で始まった男と女たちの交わりは、初めて目にする痴態に恥じらうところがないでもないが、それよりもソリュシャンのスタイルと肌の美しさに見とれた。
自分があれほどまで必死になって保ってきた美肌を、完全に理想的な状態で体現している。どうしてそんなに綺麗でいられるのか、男女のなにやらよりも興味を引いた。
そして、この場の三者よりも上位にあられる様子のアルベド様。
お体は漆黒のローブに包まれているので不明であるが、お顔の美しさはなんと例えれば良いのか。
肌の調子。目鼻の形。気高い黄金の瞳。長い睫。ふっくらとなまめかしい紅の唇。漆黒の髪は夜闇を連れてきたかのよう。髪の艶は日輪ではあるまいか。
優れた形ならカルカにも理解できた。アルベドはカルカに理解できないものを体現していた。
色香、である。
100レベルの覚醒サキュバスだ。
それはもう色々なことを経験してきた。
前も後ろもお口も胸も、全身性器と言って過言でないアルベドは、同性にも強烈な色香を叩きつける。
美しさに淫蕩が合わさって、アルベドは無敵であった。
▼
やられた!!
ソリュシャンとルプスレギナが思うのはこれである。
アルベドが美しいとは、男が心の底から信仰している真実である。
ナザリックを誉めておけば上機嫌になるアインズ様と同じで、アルベド様の美貌を讃えれば上機嫌になる男である。急所を突けばとてもチョロい男たちであった。
「アルベド様は美の何たるかを世界にお伝えくださったお方。美の果てとはそう見当外れでもないでしょう」
満足そうに頷く。
こうも言われたら、アルベドも悪い気はしない。
「目は開いてるようね」
顎をしゃくってカルカを立たせる。
「脱ぎなさい」
「…………え」
「耳はないようね。使い物になるのかしら」
「は、はい! 直ちに」
アルベドは漆黒のローブを脱ぎ捨てた。後ろで男がキャッチしてフックに掛ける。今日のドレスは余計な装飾がない白い上下。仕立ては極上。簡素故にスタイルの良さが際だつ装い。
カルカもローブの前を開く。何故か、肌色が現れた。
体を屈ませ、小さくなりながらローブを脱ぐ。
現れたのはむき出しの細い肩。乳房は左腕で隠し、股間には右手を添える。やや細目の太股は固く閉じられた。顔も体も赤くして、アルベドを直視できずに俯いた。
全裸だった。
黒い長手袋と膝まであるブーツを着けてはいるが、体を隠すのはカルカの手だけ。
デミウルゴスは、プレゼントだというのにラッピングを怠ったのであった。
「手をどけなさい。背筋も伸ばす」
命じ、裸体となったカルカを、アルベドはしげしげと検分する。
豊満とは言えない体つき。ただし、均整がとれている。股間は無毛。剃った跡もない。足を開かせても、秘部から陰唇が覗くことはない無垢な一本筋。
清楚さを感じさせるカルカなら、このくらいの体が良いのかも知れない。
「ソリュシャンとカルカ。バランスが悪いわ。ルプスレギナも脱ぎなさい」
「うぇ!?」
「耳は大きいのに飾りなのね」
「はっ! 直ちに!」
ルプスレギナも服を脱ぐ。
帽子も脱いで、赤毛に包まれた大きな耳がぴょこんと立った。
褐色の肌は、白い二人との対比でよく映える。
「どうして服を着てるのよ。あなたも脱ぎなさい!」
飛び火した。
こっそり服を整えていたのに、またもや脱ぐことになってしまった。
今度はズボンだけでなく、上もである。
床上には全裸の女が三人。服を着ているアルベドの後ろにはやはり全裸の男。こちらはソファの上に座るよう命じられた。
「ルプスレギナは、今度は自分の番と言っていたわね。ソリュシャン、ルプスレギナをよがらせてやりなさい」
「うぇ!?」
「かしこまりました」
「うぇえ!?!?」
(ちょちょちょソーちゃん何言っちゃってるんすか!)
(先の非礼のお叱りを受けるのに比べたら何てことないでしょう?)
(それはそうっすけど……)
(大丈夫。お兄様がなさってることをずっと覗き見してきたわ。初めてだけどきっと上手に出来るはずよ)
(不安しかないっすよ!)
「演技で誤魔化そうなんて思わないことね。私は本当か嘘か見抜けるのよ」
覚醒したサキュバスの目は、本気で感じてるか否かを見抜くのだ。
「お前はルプスレギナをよく見ていなさい」
「はい。仰せの通りに」
カルカは、ルプスレギナの裸にも見とれていた。こちらも美しい肌にメリハリのある体。
ヤルダバオトに敗北して以降、世界の広さを思い知らされてばかり。
「さて……」
賓客を迎える応接間は、ふかふかの絨毯が敷かれている。寝転がっても貴族のベッドより快適である。
ルプスレギナは両手両膝を床につき、顔を赤らめて尻を持ち上げた。
舌なめずりするソリュシャンはその後ろ。長い指が妖しげに蠢いた。
カルカは床に正座中。
ソリュシャンとルプスレギナの様子から、この座り方が魔導国では正しい座り方なのだと察していた。
アルベドは椅子に座る。
人間椅子である。ソファに座らせた男の膝上。
(これは!)
太股にアルベドの尻が乗せられ、男の脳裏を過ぎったのはエ・ランテルの最後の夜。
その夜、アルベドが履いていたのは純白のロングスカートであった。幽かに発光し、影のないシルエットスカート。その実、細い帯で構成されており、履いたまま内側を触れるエロ衣装。
アルベドが手を後ろに回し、さわさわと撫でてくる。
そんなことをされれば勃起不可避。
「さあ……、始めなさい」
ソリュシャンが手を伸ばす。
アルベドは深く腰掛けた。
どうしてこうなったと自分で思います
ちゃんとしたソリュシャン回がたぶんそのうちあるはずです