※この作品はR-18です。

アルベドのお食事   作:dolph

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聖母は次回になりました


命名と母の証

 調教中だろうとソリュシャンとにゃんにゃんしてる最中だろうと世界の終わりが迫り終末真っ只中であろうと、最優先されるべきはアルベド様である。

 

 今日は週に一度のお食事日。

 男はお食事部屋にてアルベド様と対面していた。以前は床の上に跪いていたものだが、最近は向き合って椅子に座るようになった。

 いつものことなのにいつになく緊張しているのは、アルベド様の他にもうお一方いらっしゃるからだ。

 

「あなたがどんな名前を考えたか聞かせてちょうだい」

 

 もうお一方とは、アルベド様のご息女である。父は己である、らしい。

 子の父を己とするのはアルベド様のお言葉だけが根拠である。まさかアルベド様が虚偽を仰せとは考えがたいのでお言葉の通りであることは間違いないはずであるが、全く実感がない。

 実感がなければ己の娘と言うよりもアルベド様のご息女との面が際立つ。

 

「はい。アルベド様のご息女のお名前に」

「私とあなたの子供よ。間違えないで」

「失礼いたしました」

 

 ご息女はアルベド様のすぐ隣に座っている。

 一番に目に付くのはアルベド様譲りの艶のある黒髪。前髪が切り揃えてあるのはアルベド様がカットしたのだろうか。後ろは肩に触れない長さで真っ直ぐに揃えてある。

 頭から生える角はアルベド様とは向きが反対で、白い角が髪の生え際あたりから後方へと反っている。

 お顔は目鼻立ちがはっきりしている。成長すれば視線一つで男を狂わす美女になるのは間違いない。

 特に目はパッチリと大きいのがとても愛らしい。そして目の色は、不思議なことにアルベド様とも父であるらしい自分の色とも違う黒。見る角度によって赤みがかったり青みがかったり、光の加減によっては銀色にも見える神秘的な光彩。

 装いはフリルたっぷりの白い子供服。おそらくはアルベド様の手作りである。

 特筆すべきは、体の大きさであった。

 でかい。

 でかすぎる。

 でかいと言ってもコキュートス様のようにでかいわけではなく、ユリのように体の一部がとても主張しているわけではない。抱き枕にしてる双子幼女くらいの大きさであるのだが、ご息女はまだ生後一ヶ月なのだ。

 大きくなりすぎである。

 アルベド様が仰るには、生存に最低限必要となる大きさまでは急速に成長するらしい。時空が歪んでいるのか、サキュバスとはそういうものなのか、はたまたアルベド様のご息女だからなのか、まったくわからないが5歳児ほどになっているのが確かな事実である。

 

「それでこの子の名前は? いつまでも『この子』じゃ可哀想よ」

「……はい。健やかに、美しく、そして賢く育つよう願いを込めてソフィーの名を考えつきました」

「ソフィー……、ソフィ、ソフィア……、ソフィー…………」

 

 古き世界を破壊し新たな世界を構築した改革者の名であり、異界より滲みよる外敵を退けた勇者の名であり、賢者或いは知恵或いは智を意味する言葉でもある。

 

 男の解説を上の空で聞き流し、アルベドは子の名前を口中で転がした。

 

「いい名前ね、気に入ったわ。これからあなたの名前はソフィーよ。お父様があなたのために考えてくれたのよ? お礼を言いなさい」

「はい、おかあさま。おとうさま、そふぃーになまえをつけてくれてありがとうございます」

 

 ぺこりと頭を下げる。

 でかいと言ってもまだまだ小さいので、足が床に届いていない。大人と違って重心が高い。深く頭を下げるとそのまま前のめりになって長椅子から転げ落ちそうになったところを、アルベドが咄嗟に支えた。

 

「危ないでしょう? 気を付けなさい」

「……あい」

 

 幼いのを差し引いても呂律が怪しい。

 パッチリした目は半目となって、頭がゆらゆらと揺れている。

 

「仕方ないわね。寝ていいわ。ぐっすりとおやすみなさい。早く大きくなるのよ?」

「…………あぃ。……おやすみ……なさい……」

 

 こてんと倒れ、アルベドの膝を枕にして眠ってしまった。成長するために、たっぷりの睡眠が必要らしいのだ。

 

「ふふ、もう寝ちゃったわ」

 

 アルベドは、愛おしげに子の頭を撫でる。

 怜悧な目には暖かな光が宿り、子を見る眼差しは慈愛そのもの。

 子を愛する母の、無償の愛を体現していた。

 

「あなたもこっちに座ってソフィーを撫でてあげて」

「……はい。では、恐れながら」

「……あなたと、私の、二人の子供なのよ? ソフィーは私の娘だけれど、あなたの娘でもあるの。恐れながらなんて、父親の態度に相応しくないわ」

「そうは仰いますが、アルベド様のご息女を軽々しく扱うわけには参りません」

「矯正しなさい。ソフィーはいずれあなたの側に置くつもりだから。……公的に私の娘として扱うわけにはいかないわ。そしてあなたの娘とすることも出来ない。私が召喚したサキュバスをあなたに付けるという形にするから覚えておきなさい」

「はっ、かしこまりました」

「でも、今は私たちだけよ。私がママで、あなたがパパで、私たちの子供がソフィーなの♡」

「……はい」

 

 ソフィーを挟んでアルベドの反対側に座ろうとすると目線で咎められる。アルベドのすぐ隣に座り直した。

 むっちりとしたアルベドの太股を枕に、幼子がすやすやと寝息を立てている。促され、頬を撫でた。つるつるでぷにぷにで、子供特有の高い体温で、とても愛らしいとは思うのだが、やはり自分の子供であるとの実感は今一つである。

 

「今までは眠っている姿を目にしただけだったのですが、もう喋れるのですね」

「本能を受け継ぐだけの人間とは違うわ。知識も受け継ぐのよ。経験はまだこれからだから色々と教えてあげないと」

「私に付けると言うことは、教育は私が施すことになるのでしょうか?」

「今は私が付いていられる。忙しくなってきたらそうもいかないからそうなるわね。知識はある程度備えているから情緒面ね」

「情緒面……」

「難しく考えなくていいわ。いつものあなたでいればいいのよ」

 

 ソフィーを撫でていた手が触れ合った。どちらからともなく握り、指を絡める。

 アルベドはねだるような流し目を送り、言葉にするまでもなく唇を重ねた。

 ふっくらとした唇を味わい、ぬめる舌を絡め合う。

 唇が離れても、手は握ったまま。

 

「ソフィーのことはゆっくりしていけばいいわ。もう少し長く起きていられるようになって、全てはそれからね」

「かしこまりました」

 

 娘のことについて当面の方針が固まったところで、近況の報告を始めた。

 

 

 ソリュシャンの強い勧めで帝国騎士のレイナースに手を出し、魔導国に受け入れる予定であること。レイナースは帝国で地位ある四騎士の一人であるため、皇帝がこちらと話をしたがっていること。これらについては自分が適切に対応すること。

 レイナースについては好きにしなさいと言うだけだったアルベドだが、続いての話では眉根を寄せた。

 

「あの女に手駒は必要ないわ」

 

 屋敷に侵入したティアとティナの件である。

 処分しようと思ったがラナーの手駒であるため断念。適切な教育を施して帰らせる予定だった。

 

「申し訳ございません。まずはアルベド様にご報告するべきでした」

 

 しかし、そもそもアルベドに報告するつもりはなかった。

 それなのに報告しているのは、

 

「シャルティアと競争?」

 

 シャルティアが関わってしまったからだ。ナザリックの階層守護者が関わる事柄を報告しないわけにはいかない。

 ティアとティナをそれぞれを調教し、どちらが上手に調教できるかを競う調教競争とは語呂がいいだけで中身は頭痛が痛くなってくるのはどういうことか。

 

 アルベドも頭痛が痛くなってきたらしい。

 よった眉根に美しい皺が刻まれ、目尻が上がってくる。

 これでもしも負けた時のペナルティを話そうものならご機嫌が急転直下するのは目に見えている。男はあえて何も言わず、ジャケットのポケットからさっと細長い箱を取り出した。

 

「私がいない間も責められるようにこのようなものを作ってみました。アルベド様のご意見をお伺いしたく思います。お確かめください」

「なにかしら?」

 

 銀色の箱である。見た目通りに銀で作られている。

 宝石をはめ込むなどの象嵌はなく、彩色もない。代わりに生い茂る草木をモチーフにした意匠がところ狭しと刻まれている。形状的に不向きだが宝石箱にしてもよい出来だ。

 字は下手なのに形を捉えるのはとても巧い男である。

 

「こ、これは!」

 

 箱を開いて現れた物は。

 アルベドは大きく目を見開いて、中に入っていた棒状のものを取り出した。

 

「レイナースから張り形がどうのと聞いて思い付き、作ってみました」

 

 アルベドが手にしているのは、太さが親指と人差し指で作る輪ほどもあり、長さは親指と中指をめいっぱい伸ばした時よりもある円柱状のもの。先端には球を潰して斜めに付けたような形。

 いわゆる張り形。異本の用語で言うところのディルド。ちんこの形をした大人の玩具であった。

 

 この男が自分のものを参考にして作ったのだ。

 素材は木、象牙、何故かあったドラゴンの角などを試し、木製に落ち着いた。

 コキュートスからもらった切れ味抜群のショートカタナブレイドで形を作り、どうしても残ってしまう削り跡はソリュシャン特製溶解液で丁寧に消す。形が出来たらあれやこれやを工夫した上塗り液を幾重にも塗り重ねて完成である。

 塗装してあるので木目は見えない。色は純白。表面は鉄よりも固くつるつるで、けども木の暖かみがある。

 

 コキュートスからもらったショートカタナブレイドで、料理に続いてディルド作製。コキュートスが知ったら泣きはしないだろうが厳しく叱るのは間違いないと思われた。

 

「これを、私に?」

「もしもお気に召されましたらお納めください」

 

 そのつもりで見せたのだ。

 完成に至るまで、試作品、改良品を経た。

 試作品はアトリエに軽食を持ってきてくれたシクススへ、とりあえず作ってみたものだからあげるよと言ったところ、

 

『若旦那様は私をなんだと思っていらっしゃるのですか! これは一体何に使うものなんですかまさか見た目通りとは言わないですよね見た目通りだったらこれをあれしろって言うつもりですかしてみせろとか言われても絶対しませんから本当にもう若旦那様はそんなことしか考えていないんですかいないんですね若旦那様のエッチ!! でもこんなものがこんなところにあってもお困りでしょうから私が処分してあげます。私が処分することは絶対に誰にも言わないでください』

 

 と叱られた。

 ちなみに象牙製だった。完成品と同様の塗装をしてあるので、使い勝手は割と良いはずである。

 

 不思議なことに、次に作った改良品はいつの間にかなくなっていた。

 ドラゴンの角製であり、触ると熱いまではいかないが体温より若干高い。きちんと塗装して表面はつるつるでとてもいい感じに仕上がったのだが、重かった。ドラゴンの角は武具に使用されることもあるくらいで密度が大きいのだ。

 多少重かろうと、もしも市場に流れれば高級ディルドとして高値がついたことだろう。

 なくなったのはいささか残念ではあるが、机の上にほったらかしにしていたので誰かが片付けてくれたのかもしれない。

 

 そうして出来上がった完成品は、フォルム・重量・手触りの全てにこだわった逸品である。

 

「嬉しい……♡」

 

 アルベドは、ディルドを胸に抱いた。

 愛しい男からの嬉しいプレゼントに喜ぶ女の図なのだが、もらったのはディルドである。

 

「これをあなただと思って毎晩入れて寝ることにするわ」

「光栄です」

 

 しかし、ディルドである。

 サキュバス的に最高の贈り物だった。

 

「こんなに好い物をもらったんですもの。少しだけあなたの手助けしてあげる」

「と、仰いますと?」

 

 アルベドは妖艶に笑って、両手を掲げた。

 

クリエイトサキュバス御用達アイテム(淫具創造)!》

 

 覚醒サキュバスのシークレットサキュバススキルである。

 濃密なピンクの光から現れたのは、ピンク色のディルド。紐が付いている小さな卵形。先端が丸まっている円錐状のもの。

 ピンクアイテムたちはアルベドの手に収まった。

 

「これを調教に使いなさい。これはディルドじゃなくてバイブよ。こうするとうねうね動くの。こっちはローター。触ってみなさい。振動しているのがわかるでしょう? これをクリちゃんや乳首に当てると気持ちいいのよ。それでこっちはアナルプラグ。お尻に栓をしてあげるものね。他にもアナルパールって言うのがあるんだけど、それはまだ私も使ったことがないの。今度用意するから私に使ってみなさい」

 

 淫具を説明するアルベドの目は輝いていた。

 どれも日常的に使っているアイテムである。秘密の特別を自慢する子供のようであった。

 

 

 

▼ ▼

 

 

 

「こほん!」

 

 アルベドはわざとらしく咳払いした。

 

「私からも話があるわ。最近、困ってることがあるの」

「何なりとお申し付けください」

 

 アルベド様を困らせることは我が身命に代えても打ち倒してみせる。男は命を懸ける覚悟を決めた。

 しかし、そこまで大事ではないようだ。アルベドは少し困ったように笑って、男を元の椅子に座らせた。ソフィーを起こさないように頭の下にクッションを差し込み、自分も立ち上がる。

 椅子に座った男の脚を跨ぎ、向き合って座った。座るなり立ち上がって男の脚の上にクッションを置く。そしてもう一度座り直した。

 わざわざクッションを敷いたため、男の目の前にアルベドの胸が来た。白い胸の谷間と目があった。

 アルベドの装いは白いセーターワンピース。タイトでボディラインを強調するセーター。鎖骨も肩も出していないのに、何故か胸元が開いて谷間をアピール。当然のように丈はとても短い。ミニからマイクロよりのマイクロである。童貞を殺すセーターである。

 

「ソフィーの食事が変わってきたの。まだ量は食べられないのだけど、私たちと同じ物を食べられるようになったわ」

「日々成長しているのですね」

「そうね。嬉しいんだけど、私の予想より早く大きくなってるの。それで少し困ったことになって……」

 

 開いている胸部をさらに開いた。母性の象徴であり、至高の美巨乳がポロリとこぼれでてタプンと揺れる。ただでさえ素晴らしいおっぱいがセーターで寄せられているため、スゴい迫力だ。

 しかし、全部白い。

 おっぱいが白いのはいいのだが、先端まで白い。具体的には、白いガーゼが貼られている。

 まさか、乳首パックなのだろうか。

 アルベド様の乳首は薔薇色にミルクを垂らした美色であって、けっして黒くなったりしないはず!

 

 まさかまさかの思いはすぐに解消された。

 ガーゼが剥がされると、現れたのは美しい色をした愛らしい突起。

 目の前にあるのだから、すぐにでもむしゃぶりつきたくなる。

 

「口を開きなさい。もっと大きく。そのまま動かないで」

 

 命じられた通りに口を開く。

 アルベドは片方の乳房を持ち上げ、乳輪のあたりから搾るように乳房を揉み始めた。

 三度揉んだ時である。

 

「!?」

 

 アルベドの乳首から、ピューっと液体が噴き出てきた。

 真っ直ぐに飛んだ液体は、男の口へ入っていく。

 

「わかったかしら?」

 

 アルベドの乳首は白い液体に濡れている。

 粘性はないようで、下へ下へと垂れていく。

 

「今まではソフィーにおっぱいをあげてたのだけど、おっぱいを卒業しちゃったの。でも今見たとおりにまだおっぱいが出てきちゃうのよ。だからガーゼを貼っているのよ。ガーゼがないと服がミルクで濡れちゃって。それで、余ったおっぱいなんだけど……、あなたに飲んで欲しいの♡」

 

 母乳を飲んで欲しいと言うことだった。

 セーターの胸元が開いているのは、授乳のためだったのだ。

 

「是非にも飲ませていただきます」

 

 ソリュシャンの偽おっぱいではない。アルベド様の本当の本物の母乳である。

 今し方味わった至高の美味をもう一度飲むことが出来る。愛欲と食欲を同時に満たせる素晴らしさに、我知らず喉が鳴った。




出てきたけど活躍するかどうかは全くの未定です
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