ティナが胸を張ってこう言った。
「私はティアと違って女より男が好きだったけど好きなのはデカチンじゃなくてショタチンだから。それに超美人で超テクニシャンなシャルティア様から色々教えてもらってる。顔がいいだけでどうにかなると思わないで」
▽ ▽
「んほおおおおおおおおおおおおおおっっっ!! デカチンしゅごいいいいいいいぃぃいい!! もうらめらめイクイクうううぅうぅうううぅう!! んっはあああぁぁっぁぁああああ!!! …………らめ、イったばかり、らめ、らめ! らめなのにいいいいっぃぃぃまたイクうううぅうぅうううぅう!!!」
▼ ▼ ▼
ティアとティナの二人はそろそろ王都に戻っていなければならない時期である。しかし、シャルティアがティナへ施した教育に不備があったため、再教育しなければならなくなった。
二人を王都に戻す際はシャルティアがゲートの魔法で送ることにして、稼いだ時間を教育に充てることにした。
効率よく行くためにティアの意見を参考にした。
ティアが初日に味わったプレイをややハードに、時間と回数を倍にしてティナに施した。
効果は確かだったようで、深い眠りから覚めたティナは、ティアと同じ目をするようになった。
ティナが目覚めて二日目の今日は現役復帰のための戦闘訓練を行っている。
扱いているのはミラと回復役を兼ねているルプスレギナ。ティアも勿論参加している。戦闘では役に立たないジュネはサポート係である。
こちらもティアだけの時より激しくなっている。ルプスレギナがいなければ、ティアもティナも仲良く五回ずつ死んでいたことだろう。死なせ掛けたのは五回ともルプスレギナであるが。
その甲斐あってティナの勘所が戻りつつあり、現在は二人が得意としている連携訓練を行っている。
二人が連携するとミラであっても苦戦するのだが、ルプスレギナがあっさりと叩き落とすようだ。
荒事は女達に任せ、男は書斎に籠もっていた。
当面の難事であったシャルティアとの調教競争を終えたので、次のことを考えているのだ。
Yes ロリィタ Go タッチ! である。
アルベド様のご息女であり自分の娘でもあるらしいソフィーに直に飲ませてあげなければならないようなのだ。
しかし、現在のソフィーはまるっきり幼女である。立つものも立たない。しかし立たせなければならない。訓練する必要があった。
大人の女ではなく少女と来れば、シャルティア様とは何の問題もない。何度もセックスしてきた。
シズちゃんはちょっと怪しかったが、アルベド様のお力をお借りした秘奥義「美神想起」によって最初の難関をクリア。二度目以降はスムーズだった。
ネムちゃんは無理だろうと思っていた。現に服を脱がせてよがらせても立つ気配はなかった。ところが、さわさわペロペロさせる内に大きくなってしまったのだ。その末に出してしまった。ネムちゃんは陰毛が生えかかっていて幼女から少女になりつつあったからいけたのだろうか。
しかし、アウラ様はアウト。
一緒にお風呂に入って、色々なところを愛撫してアウラ様の女を呼び覚ました。愛撫している最中はアウラ様の可愛いお尻に逸物が触れていたのに全くの無反応。クンニリングスをして絶頂に導いても、嬌声は耳に心地よかったが欲情はしなかった。
以上からボーダーはアウラ様と判断できる。
協力を願うため、先だって相談したいことがあると伝えている。数日後にはいらしてくれるはずだ。
そうしてアウラ様で立つようになったら幼女にチャレンジである。
「くっ………………!」
アルベド様のご要望とは言え、幼女にチャレンジである。色々な思いがこみ上げ、目に涙が滲んできた。
一度だけなら秘奥義を使えばよい。しかし、一度限りと言うことはないだろう。母を想って娘に、と言うのも問題が大きい。
正攻法しかないのだ。
揺り椅子でゆらゆらしてたのを、机の上にドカッと足を下ろして揺れを止める。
顔を俯け、右手で目元を押さえた。
左手は肘掛けから落ち、だらりと下がっている。
考えていることは本当にどうしょもないことなのに、見た目がいいので絵にはなる。
こういう所をメイドたちに見られると業務妨害になるとか何とかで、シクススから何度もひっぱたかれてきた。そのシクススはメイド長としてのお仕事中である。
隙あらばちゅぱちゅぱしたがるソリュシャンもお仕事中である。日々の報告書以外に、エ・ランテルの頃から続いている帝国の書物を要約した物を提出しなければならない。文面は男が作るわけだが、ソリュシャンかルプスレギナが清書しないと誰にも読めない。ルプスレギナが双子忍者の面倒を見ているため、全ての書類仕事がソリュシャンのところにやってきている。
男は珍しく一人である。
垂れ下がった左手がぶらぶらしている。
その手が上がったのは、全くの無意識だった。何かしらの意図を持って動かしたわけではない。
上げた手に、柔らかくて触り心地の良い物が触れた。
「ひん!」
(あれ? 誰の尻だ?)
■ ■ ■ ■
みんながお仕事をしているのだから、お屋敷のマスコット的存在になりつつある双子幼女もがんばっている。
ウレイとクーは、お仕事をしてお勉強をしてお仕事をしてやっぱりお仕事をする日々を送っているのだ。
とは言ってもやっぱり幼女。可愛らしさを振りまいて休憩中のメイドたちに遊んでもらうのが一番の仕事となっている。お屋敷の本邸より別邸に入り浸っていることも多い。
そこで二人の身元が判明した。
帝都で雇ったメイドたちは帝国貴族の子女であり、ウレイとクーを見知っている者がいたのだ。
二人の名前は、正しくはウレイリカとクーデリカ。今や没落してしまった帝国貴族フルト家の娘らしい。姉がいたがワーカーとして働き続け、現在は所在不明。
父母がどうなっているかも不明。存命だとしても、娘を奴隷商に売った両親なのだから関係は完全に断ち切れている。
姉の命はナザリックにて果てている。
もしも両親が生きていて娘を返せと言ってきたら、皇帝に相談する。相談とは形だけのことであって、やることをやれと言うことだ。
やらなかったらミラが派手に突撃するか、ルプスレギナが玩具を手に入れるか、誰もが忘れているかも知れないがソリュシャンが本業であるアサシンの本領を発揮するかのいずれかとなる。
なんであれ双子の未来は変わらない。
魔導国の庇護下で健やかな成長を遂げることだろう。
双子は素敵なお薬のおかげで、ようやく自他の区別がつくようになった。区別が出来るのは当人たちだけで、他者からはやっぱりどちらがどちらであるかわからない。
年上の金髪女性をお姉さまと呼ぶのは変わらない。当人たちは薄々本当のお姉さまではないと気付きつつあるのだが、お姉さまと呼ばれる方が喜んでいるので当分はこのままと思われる。
ソリュシャンお姉さまはお姉さまではなくお嬢様。シクススお姉さまはメイド長なので割と塩対応。
二人が一番好きなお姉さまはカルカお姉さまだ。一応はカルカの専従メイドとなった二人である。
とは言っても幼い二人なので、カルカのお付きになってもメイドとしての仕事をこなすより、カルカから読み書き等の基礎教育を受ける毎日だ。
その二人は今、とある難題に直面していた。
「シェーダさまに聞いてみる?」
「お仕事じゃないこと聞いたらおこられちゃうよ」
「じゃあシクススお姉さま?」
「シクススお姉さまいそがしそう」
「ほかのお姉さまにする?」
「言いふらしちゃダメ」
「でも困ってるのに」
「だからカルカお姉さまに聞いてみよう?」
「カルカお姉さまやさしいし」
「きっと知ってるよ」
双子ならではの素早い意志疎通により、早々に結論を得た二人はカルカの部屋に赴いた。
「二人ともお揃いでどうかしたの?」
双子が一番好きなお姉さまがカルカなら、カルカが一番好きなのも双子だった。
孤立無縁のお屋敷で、カルカが心許せるのは幼い双子だけ。いつだって愛くるしい幼女たちだ。二人がいなければ、屋敷で過ごす毎日は乾ききって泣き暮らしていたことだろう。
二人がいるからこそ、今日も笑っていられる。祖国の苦難を忘れることが出来る。今の自分はただのカルカ。聖王国のカルカ・ベサーレスではないのだから。
二人のためなら何だって出来る。
しかし、二人の話を聞くにつれ、カルカの顔色は赤くなったり青くなったり、言葉が口から出てこなかった。
「もう一度聞かせてちょうだい」
カルカは真剣な顔で聞き返した。
「ご主人さまが立たなくて困ってるんです」
「立つって何が立つんですか?」
「立って寝るんですか?」
「ご主人さまは座ったまま立つんですか?」
幼女たちが相談しているのはご主人さまのこと。
一緒に眠ったとき、ご主人さまは「立つわけない」と困った声と顔で言っていたのだ。
立たなかったけど、立たないと困るらしい。
一体何が立つのか。どうすれば立つのか。幼い二人には見当もつかない。
二人が一番信頼して一番好きなカルカに相談したわけだが、相談されたカルカは顔色を変えていた。
「旦那様はあなたたちを……、裸にしたのね?」
「はだかで寝るときもちいいって言ってました」
「ちゃんとパンツも脱ぎました」
「おなかをなでなでされてきもちよかったです」
「わたしは頭をなでてもらいました」
「それで、立つわけないって」
「何が立つのかカルカお姉さまはわかりますか?」
ベッドの上で、幼いとは言え女二人を裸にして、下着まで脱がせて。
幼いから立たなかったようだが、立たせるつもりであったらしいと察せられる。
「…………立つのは、おそらく殿方の……」
「「とのがたの?」」
「旦那様にお聞きしてきます!」
カルカは立ち上がった。
幼い双子には十年早い。自分はその頃から十年後の今に至るまでそのような事を願っていたのに一度もなかったと言うのに。
それ以前に、仮初めとは言え自分の旦那様なのだ。夫が幼女相手に欲情するようでは妻として堪らない。旦那様が道を誤ってしまう前に自分が正さなければならない。
旦那様はアルベド様のお言葉に忠実で、自分には指一本触れようとしない。それなのに十にも満たない子供に手を出そうとは。
行動に移れない自分を棚に上げ、幼女に抱いてしまった僅かな妬心を使命感で覆い隠し、カルカはドレスの裾を持ち上げて長い廊下をひた走った。
なお、今日のカルカは白いワンピースドレス。
上半身はきゅっと締まって体のラインを強調し、肩や腕はふんわりと広がるビショップ・スリーブ。胸や肩は出さず、喉まで覆うハイネックタイプ。世界広しと言えど、真冬の寒空の下で胸だし肩だしのドレスを着るお嬢様はソリュシャンくらいである。
下半身は、上半身とは対照的にふわりと広がるレーススカート。透け感があるのに幾重にも重なっているため、中が透けて見えることはない。光に翳すと幻想的なシルエットが現れ、カルカはとても気に入っている。
ナザリック製のドレスである。仮初めとは言っても魔導国の公館の責任者の細君なのだから、着飾らないでいていい道理はない。装身具もいっぱいある。
カルカは、味方がいないとか孤立無援だとか独りぼっちだとか旦那様に相手をしてもらえないだとか毎日が無味乾燥で虚しいだとか、本人なりに悩んでいることはいっぱいある。だけれども、制限なしに様々なドレスを支給され、こちらからの要望もきちんと聞いてもらえ、結果として着道楽になっていた。
自覚なしに聖王国の聖王はバカの代名詞と言われる由縁を発揮している。
着飾るのが嫌いな女はいないのだから仕方ないと言えば仕方ないかも知れない。
書斎の前に着いたカルカは、すうはあと深呼吸する。数度繰り返し、意を決してドアをノックした。
返事はない。
もう一度ノックして声を掛ける。
返事はない。
最大限の注意を払って音を立てないように、静かにドアを開いた。
「失礼いたします。旦那様にお聞きしたいことが……」
非礼を詫びながら入室し、旦那様が在室しているのを確認してからドアを閉め、使命感に駆り立てられるままに言葉を紡ごうとして、旦那様の姿が目に焼き付いた。
シクススが体を張ってメイドたちに見せないようにしている若旦那さまが思案している姿である。
銀髪は光を放ち、美顔は幽かな愁いを浮かべてどこか遠くを見つめている。長い脚は組まれて揺り椅子をゆっくりと揺らしている。動いているのに、永劫が一瞬に凝縮されて時が止まっているかのよう。
白い彫像は天上の美神が地に落とした白い影。仄かな燐光すら見える。
カルカは、自分が何のためにここに来たのかも忘れ、美しい男の姿に見入ってしまった。
美貌には自負があるカルカだ。己の美貌をしかと認識し、衰えさせないために、より美しく輝くために、手を抜かずに磨き続けてきた。
魔導国の預かりとなってからは良質な食事に見たことも聞いたこともない素晴らしい洗髪剤や香油のおかげで、ソリュシャンやルプスレギナと並んでも見劣りしないと思っている。
しかし、この方は。
この美しい殿方の隣に自分が並んでも良いのだろうか、と云うような事は全く頭になかった。
無心で見入ってしまった。夢遊病者のようにふらふらと近付いた。
もっと近くで見たいとすら思っていない。水が高きから低きへ流れるように、目に見えない引力で引き寄せられた。
「旦那様…………」
王子様を夢見る童女のように、頬を薔薇色に染める。
吐息が熱い。胸の鼓動が高まっていく。
「!」
美しい夢を見ていたカルカが現世に戻ってきたのは、男の脚が乱暴に机の上に放られて大きな音を立てたからだ。
そこでようやく、不躾にも無言でこんな近くまで来てしまったことに気が付いた。
「あ……あの、旦那様にお話が…………ひん!」
紡ごうとした言葉は、またも中断された。
尻を触られた。
ほんの一瞬だけ、たまたまぶつかってしまっただけなのだと思った。
直後に触れた手の形が変わる。
しっかりと指を伸ばし、手のひら全体を使って触れてきた。
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
(誰の尻だ? ソリュシャンの尻はもっとだらしない。ルプーなら跳ね返ってくる)
手を少しだけ下げて尻肉の始まりから撫で上げる。
それほど大きくないが子供ではない。弾力はほどほどで柔らかい。
なお、アルベド様は最初から除外している。
尻を触る以前に、近くにいらっしゃるだけで神聖なる
(シクススじゃないな。シクススの尻はもっと甘みがある。シェーダはソリュシャンほどじゃないがボリューミーだ。そもそもこの生地の手触りは……待て!)
突然尻を撫でられ、硬直してしまったカルカは、手が離れたことによって深い息を吐いた。
意識していなかったが、息が止まっていたらしい。喘ぐように激しい呼吸を繰り返した。
息を止めていたのもあって、動悸が激しい。胸の高鳴りがうるさいくらいに聞こえている。胸元で合わせた手に、どくどくと鼓動が伝わってくる。
顔は真っ赤だ。
耳まで赤くして、顔に熱が溜まっているのを自覚する。
「あ……あの……、旦那様……。今のは……その……、あの…………。お聞きしたいことがあってお伺いいたしました」
顔の火照りと胸の鼓動を理性の力でなかったことにして、カルカは言葉を続けた。
お尻を撫でられたのは事故か何かの間違いだったに違いない。
何かの間違いを意識して為すべきことを為せないようでは余りに情けなく、恥ずかしい。
傍から見ればみっともないことこの上ないだろうが、ここには自分と旦那様の二人だけ。二人きりである事実を力に言葉を紡ぐも、返事はない。
「あの……旦那様? 聞いていらっしゃいますか?」
重ねた言葉にも返事はない。
男は俯いて、右手で顔を覆っている。
「あの…………。………………!!!!!」
再三問いかけようとして、カルカはようやく気が付いた。
男の手がスカートを摘まんでいる。片手で器用に手繰り寄せている。
生地が幾重にも重なっているレーススカートで、めくるのが少しずつだったから気が付かなかった。
気が付いた時には、足首にまで届くスカートの裾が、膝の上にまで来ていた。
蜘蛛の脚のように自由自在に動く長い指が、一番内側の生地の裾に辿り着いた時。男の手がスカートの中に入ってきた。
(服の生地からこの尻が誰かを特定しようなんてフェアじゃない。スカートの事は忘れろ。生尻を触って答えを出すんだ!)
カルカの困惑を知らず、男は何かと戦っていた。対戦相手は自身のプライドである。
答えを得るだけなら目を開くだけでいい。しかしそれでは、尻ソムリエを名乗れようはずがない。余計な情報は全てシャットアウトして、尻を触るだけで誰であるか見極めねばならないのだ。
「あ……あ……あ……、だ、だんなさま……!」
大きな声を出してしまわないように、カルカは両手で口を押さえた。
何を言いたいのかわからない。止めたいのかどうかもわからない。止めていいものかどうかも判断できない。
カルカに出来るのは、体を強ばらせて触られるのに任せるだけ。
「っ…………!」
男の手が脚に触れた。
スカートの下はノンガーターのストッキングを履いている。ストッキングとは、爪先から膝上まで脚を包んでラインを美しく見せるためのものだ。カルカは長いスカートを履いているため、脚の美しさ云々よりも寒さ対策の意味合いが大きい。
「あっ……、あしに……」
ストッキングに触れた手は舐めるように上がっていき、ストッキングの端にまで来た。
間を置かず、更に上へ。カルカの太股に、素肌に触れた。
カルカは、そんなところを触られたことがない。ましてや男の手に。
初めての経験は、嫌悪感や快感や、何らかの感慨を抱かせることなく、ただただ驚いてしまって、衝撃的で、体が凍り付いてしまったかのように動かせない。
だけれども、体の熱は凍えるどころか暴走している。火照っていた顔は茹だるほどで、頬を包む手指にこれでもかと熱が伝わってくる。
「!」
素肌を撫でた指はもう一度柔らかな生地の上に。
カルカの尻を包む下着に触れた。
尻肉全体を包む実用重視の下着はヒップラインを美しく見せる効果がある。やや厚手で暖かい。肌触りは勿論極上。
パンツの上から、尻を撫でられている。
撫でている手指の形をはっきりと感じる。
「ひうっ!!」
思わず声が出てしまったのは、掴まれたから。
撫でていた手が、尻肉を掴んでいる。
大きく指を開いて尻肉を包み、揉んでいる。
揉まれ続ける内に、触られている事への衝撃が薄れてきた。いつまでも驚き続けてはいられない。
尻を揉まれていることを強く自覚する。
羞恥以外の熱がカルカを炙り始めた。
実の所、尻肉とは案外鈍感だ。
肉厚で外部からの衝撃にも強く、ゆえにお尻ぺんぺんがあったりする。
ただし、性器に近い。
丸みを帯びたラインが、乳房と同じように性のシンボルとして扱われる。
性的な事だと自覚するからこそ、鈍感な尻を撫でられて感じるものがあるのだ。
如何に尻と同じ感触であろうと、湯で膨らませた水風船を触って興奮しないのと同じである。
女の尻を触っていると思うから興奮する。
次への期待や行為の意味を理解してこそのものなのだ。
極々簡単に言えば、エロいからその気になると言えた。
(ちょっと汗ばんできたな。蒸れてる感じだ。この時点でシャルティア様、ミラとジュネはない。あいつらの尻は冷たいし。そうでなくてもシャルティア様のはもっと薄い。ミラは柔らかさの中のコク的なものが違う。ジュネは小尻できゅっとしてる。て言うか、あいつらはパンツ履くのか? シャルティア様は色々な物をお持ちだが……。これも邪魔だな)
「!!!!!!」
テイスティングの精度を高めるためには余計な物を挟まない方が良い。
男の指がパンツのラインを撫でる。
指先がパンツの中に潜ろうとして、すぐに引っ込んでしまった。
ドレスと同じく魔法が掛かっているパンツだ。サイズを自動調整してくれる。少々乱暴に扱っても伸びたりしない。
けども、カルカの尻にピッタリのパンツなので、中に手を差し込むと窮屈だった。
「そんな……! し、下着まで……!」
男の指がパンツの縁に引っかけられた。
まずは後ろから少しだけずり下げ、指を引っかけたままサイドに移動してずり下げ、その次は反対側に回ってずり下げ。
カルカは、パンツのゴムが尻肉に食い込んで、少しずつ下げられていくのを感じている。
ヒップの最大ラインを通り過ぎたら、パンツの縁から指が離れた。
代わりにパンツの真ん中に、秘部を覆っていたクロッチに指を引っかけ、下へ下へと引っ張っていく。
尻の丸みを越え、徐々に細くなっていく太股まで来れば後は早い。
するりと下ろされ、膝で止まった。
カルカは、パンツを脱がされた。
ドレスは着たままなのに、パンツだけは下ろされている。
夜の寝室ではない。昼日中の書斎でだ。
経験皆無なカルカの乏しい知識では、こんな事態は存在していなかった。
明らかな異常事態に、足は一歩も動かない。拒否することで叱られることを恐れているのか、それとも期待が縫い止めているのか。
胸の高まりは止まず、顔の火照りは体中に飛び火している。
真っ赤な顔をして両手で口を押さえ、涙を溜めた美しい新緑の瞳は旦那様の一挙一動を焼き付けている。
固く目を瞑った。
涙がこぼれた。
ドレスも下着も何物も間に挟まず、逞しい手指が尻肉を掴んだ。
(ナーベラルの尻は割と近い。だが違う。ナーベラルの尻はもっとこう……まろみがある。この尻は……、そうか! 処女の尻だ)
処女の尻と言っても、該当者多数である。
屋敷に勤めるメイドたちは例外なく全員が若く美しい娘たちだ。
エ・ランテルから連れてきたメイドは職業メイドなので経験があっても不思議はない。しかし、帝国で雇ったメイドは例外なく貴族の子女。男と遊んでいる娘は少数だろう。
知らない尻であるのは確かだ。
そこから更にどうやって絞るか。
処女の割に柔らかな揉み心地や滑らかな手触りから何となく察するものはあるのだが、確信まではいってない。
また、本当に処女かどうかも確かめなければならない。
「だ、だんなさまぁ! そ、そこはぁ……。だめです……。お願いですから……、どうかお止めに……。ああ…………!!」
手で押さえた口から漏れる言葉は儚いもので、全く聞き入れられなかった。
カルカは口だけでなく、両手で顔を覆い隠した。指の隙間から覗き見るようなこともない。目は固く閉じている。
視界を閉ざしただけ、触られていることを敏感に感じ取ってしまった。
尻を撫でていた手が、尻の割れ目を伝ってきたのだ。
スカートの中は熱気に蒸れて、尻の割れ目は汗ばんでいる。
中指だけを真っ直ぐに伸ばし、尻肉の隙間に潜り込ませる。肉厚な弾力に阻まれ、狭い中を上下に動かせば圧力が弱まってきた。
カルカが薄く脚を開いている。尻の割れ目が少しだけ開いた。
当人に自覚はあるのか、体の向きも変わっている。始めこそ男の方を向いていたのに、今は尻を向けている。
男が尻を掴んで誘導したのもあるが、カルカの協力がなければこうはなっていない。
「ひっ……。だめ、そこは本当に汚くて……。きれいなところではありませんから……!」
後ろから尻の割れ目を伝っていくと、最初に行き当たるのは不浄の穴。
指先が窄まりに触れ、小さな円を描き始めた。
まさか入ってくるつもりなのか。
カルカの貞操観念では、そこはそのようなことをする場所ではない。尻肉がひくつくほどに全力で力を入れ、固く締めた。
それが功を奏したのか、指は入ることを諦めて進んでいく。
息を吐く暇はない。進む先は、女の一番大切な所。
カルカは、声が出なかった。むずがる子供のように、ふるふると頭を振った。
(おお……、これは初めてのタイプだな)
指は柔らかな女の肉に辿り着いた。
そこはとろけそうなほど柔らかいのに、ぷにっとした弾力がある。
肉厚なので女の部分が埋もれてしまっている。これだと脚を開いた程度ではくぱあと行かない。させるには指で広げてやらないと駄目だ。
直に触ってふにふにむれむれぬめぬめを楽しむのも良いが、ちゃんと下着を履かせてさらさらふにふにを楽しむのもまた良い。
それは今度の楽しみにとっておき、まずはぷにまんを優しく撫でる。
滑らかな手触りで、ティアやティナと違って陰毛を剃った痕がない。ここには生えないタイプなのか、それとも脱毛しているのか。
おそらくは後者と当たりをつけ、いよいよ処女を確かめる時が来た。
指を媚肉へ沈めていく。
肉厚なだけあって、指は割れ目の中に全て埋まってしまった。しっとりとした内側が指に吸いつく。
指先だけに軽く力を入れ、ぬめる肉をなぞっていく。
少しだけ沈む場所が女の入り口。
指を折り曲げ、ゆっくりと侵入させた。
指で破れてしまいそうな儚い膜が入り口を狭めていた。
(そこは……そこはぁ……! 旦那様の指が、わたしの……あそこに! 私も女にされてしまうのでしょうか。ずっと守っていた私の処女を……。でも旦那様にだったら…………?)
女になる覚悟を決めたカルカだったが、予想に反して指はあっさりと抜かれた。
スカートからも手が離れていく。
柔らかな生地が音もなく降りて、カルカの尻を包み隠した。
「カルカ」
カルカは肩を震わせた。
「カルカ」
「…………はぃ」
もう一度名を呼ばれ、のぼせた顔をゆっくりと振り向かせた。
正面から見る旦那様は、にこやかに笑っていた。
(やっぱりカルカだったか)
思った通りに処女膜があった。
肌の張りが十代とは違う。
陰毛を剃らずに脱毛できる余裕。
手触りは極上で、尻を含めてどこもかしこも入念に手入れをしているのが察せられる。
以上から、この尻はカルカの尻と推測し、目を開けば見事に的中。
にこにこしているのは予想があたって嬉しいからである。
「これを見てみろ」
「はい。旦那様のゆび……が…………!!」
旦那様は左手を突き出し、中指だけを伸ばしていた。
指先が窓からの光を受けてきらりと光っている。
肌が白いから光っているのではない。何かしらの液体に濡れているから光っているのだ。
「お前は尻を触られるだけで濡らすんだな」
「ひっ………………」
カルカは、息を呑んだ。
「処女だろう。それなのに尻だけで濡らして……。いつも一人で慰めてるのか? それともそんなことばかり考えてるのか?」
「あ…………あ………………」
「それとも」
旦那様の唇がいやらしく歪んだのを、カルカは見た。
「淫乱の気があるのか?」
「ひぅっ………………」
絞られたカルカの喉を空気が流れ、小鳥の断末魔にも似た奇妙な音を立てた。
カルカの赤かった顔は青くなり、もう一度真っ赤に染まった。
頬も額も耳もうなじも、熱病に掛かったかと思われるほど赤く染まっている。
カルカは耐えられなかった。
これほど恥ずかしく思ったことは生まれて初めてのこと。
旦那様の言葉が事実無根なら言い返せもするのだが、思い当たることがないではなかった。
お屋敷に来たその日にルプスレギナが乱れるのを見ている。
対外的なお飾りとは言え、美神の愛し子とさえ思える美しい殿方のお嫁さんに。
性的な知識は乏しいなりに最低限のことは知っているので、熟れつつある肉体を持て余し、火照りを鎮めたことがなきにしもあらず。
視界が歪む。目眩がしてくる。
このままだと恥ずか死ぬ。
カルカの生存本能が、生きよと命じた。
弾かれたように背を向けて、逃げ出そうと一歩踏み出したところで、
「キャッ!」
無様に転んだ。
パンツを膝まで下ろされている。走れるわけがなかった。
「おいおい、大丈夫か?」
極悪集団ナザリックにて、残酷残虐で知られるルプスレギナとソリュシャンのどS姉妹に「人の心がない」とまで言われる男であっても、目の前で転ばれれば心配する程度の情はあった。
「だっだっだっだいじょうぶです!」
何があっても顔だけは死守するカルカである。咄嗟に手を突いて事なきを得た。だからと言って状況が好転するわけではない。
逃げ出さなければならないが逃げられない。
床に倒れたまま、綺麗なドレスをずりながら何とか距離をとろうとするのだが、
「「カルカお姉さま!」」
「!!!」
幼い双子が駆け寄ってきた。
どうしてここにいるのか。最初からいたからに決まっている。
男はずっと視界を閉じていた。
カルカは入り口側へ背を向けていたし、入り口を向いた時は固く目を瞑っていた。
二人とも、双子がカルカを追って書斎に入ってきたのを気付かなかった。
双子は、ご主人様とお姉さまがしていることをお利口にして静かに見ていた。お尻を触っているのも黙って見ていた。
あれが立つことに関係するのかと思って、互いのお尻を撫でながら一部始終を観察していた。
(見られていた? ウレイとクーに? 旦那様が私の……を触っていたところを? 旦那様に……、い、い、淫乱と言われてしまったところも?)
逃げ出したい。逃げ出せない。見せてはいけないところを見せてしまった。
カルカの羞恥心は限界を越えた。
涙がぽろぽろと零れ始めた。
「ひっ……ひうっ……、ひっく……、うぇ…………うええええええぇぇぇぇえええええぇぇぇええん!!」
カルカは泣いた号泣した。
現実を受け入れないためには泣くしかなかった。
苦痛の果ての死から引きずり出され、魔皇に残酷な未来を告げられた時よりも激しく泣いた。
泣けるだけ体力と余裕を取り戻したとも言えるが、双子幼女ですらしたことがない火のついたような泣きっぷり。
▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼
「一通り終わったっすよー。って、なんすかこの状況。……この前も同じ事言った気がするっす」
双子忍者と二人のヴァンパイアブライドを引き連れたルプスレギナが戻ってきた。
書斎では、床にうずくまったカルカがしくしくと泣いている。
双子幼女が心配そうな顔をしてカルカの背をさすり、書斎の主は如何にも面倒臭そうな顔をして椅子の上でふんぞり返っている。
叶うならば余所でやれと言いたい若旦那様である。
しかし、カルカはデミウルゴス様からのプレゼント。ぞんざいに扱ってはいけないのだ。
とは言っても面倒な事に変わりはない。
何とかしようにもどうして泣いているのかわからないのだから、どうすればいいかもわからない。
「どーいう状況なのか、むしろ俺が聞きたい」
「……おにーさんに女が泣いてる理由なんてわかるわけなかったっすよね。ほらほら、一体どーしたんすか?」
「る、ルプスレギナさま……。旦那様が、旦那様が……!」
「あーあー、よくわかったっす。大体おにーさんが全部悪いんすよね。何も心配しなくていーっすから部屋に戻って休むといいっすよ」
何と云う雑な慰め方であることか。
大体何がわかってどうして俺が悪いことになるのか。
釈然としない若旦那様であったが、泣いてるカルカを追い払ってくれたので良いことにする。
それはそれとして、泣き出す前のカルカは非常に嗜虐心をそそる顔をしていた。
カルカの心中を無視して、またやろうと心に決める。
カルカは双子幼女に付き添われて退室した。
幼いけれど頑張ってる双子なのだ。
一方、こちらの双子には別の問題が発生したようである。
戦闘訓練で負った傷はルプスレギナが回復させて万全なはずの双子忍者なのだが、目がどんよりと濁っていた。死の淵に踏み込みすぎたのだ。十回以上も死にかければ普通はこうなる。
明日には王都へ戻す予定。
今夜中にどうにかしなければならない。
本話12.5k字
一体何を書いてこんなに長くなったのかと思うくらい長くなった気がします
平均文字数がそのうち8k超えるかも