キーノでいるのは楽だった。
仮面を外し、戦闘服から黒いキャミソールに着替えただけ。アンデッドの気配を隠す指輪は一応嵌めているが、白い肌と赤い目を見ればわかる者にはわかる。
「おはようございます」
「うん、おはよう」
すれ違ったメイドたちが深々と頭を下げる。朝の挨拶をされたので挨拶を返す。
それだけの事に感じるものがあった。
仮面を着けて正体を隠し、イビルアイでいた時はこれと言って演技をしていたつもりはない。自分としては自然に振る舞っていたつもりだった。
それは大きな勘違いと気付かされた。以前は肩肘を突っ張って自分を大きく見せることにどれほど力を注いでいたことか。
自分がアダマンタイト冒険者でなくても、イビルアイでなくても、国堕としでなくても、威嚇しなくても、魔法の腕を見せつけなくても。吸血鬼を恐れる者はいない。害そうとする者もいない。少女の姿を軽んじる者もいない。屋敷の主人の客分として敬ってもらっている。
今までも、吸血鬼である自分を恐れない者たちはいた。蒼の薔薇の仲間たちがその最たるものだ。
しかし、彼ら彼女らであっても、周囲の行動を変えるには至らなかった。仮面を着けて正体を隠す指輪を嵌めていなければ、人間の街になぞ到底行けるものではなかったのだ。
それがここでは全く気にされていない。
前例にミラがいる。屋敷の主人は魔導国宰相閣下つまりは悪魔の相談役。そして魔導国の王は骨の姿をしたアンデッド。
魔導国には亜人やアンデッドが多数と知っていたし自分の目で見聞きしていたが、自分自身で体験するとこうも違うものなのかと驚かされる。
流石はモモン様が剣を預ける魔導王である。屋敷の主人であるご主人様もアインズ様は割とではなくとっても偉大だと言っていた。
そのご主人様についてだが、その場の勢いと雰囲気と流れとミラによる執拗な刷り込みでご主人様と呼ぶようになってしまったが、あくまでも呼び方がそうであるだけで主従の関係があるわけではない。ではどういう関係かと聞かれたら言葉に詰まる。
主人と客人、は表層的過ぎる。
知人以上なのは間違いない。かと言って友人とは違う。
吸血鬼的にとても美味しい血をしているが、捕食者と被捕食者は絶対違う。これについては、施す者と施される者ではないだろうか。
恋人、はかなり近い可能性があると判断せざるを得ない経験をしているので断言までは出来ないものの暫定的にはこれではないだろうかと思わなくもないが屋敷のお嬢様やミラとあのような関係を持っているのを目にしているので断定が難しいがここに一票入れざるを得ないのは確か。
しかし、決定的な行為にまでは至っていない。
一応の知識はあるが、自分とは全く無縁の事柄と判断してきた。それがここに来て得られるかも知れない。
序章であれほど凄かったのだ。更に幕が開けば一体どんな事になってしまうのだろう。
久しく忘れていた未知への期待に胸が高鳴る。
風呂には入った。髪は入念に梳かした。服装は防御力的にいささか心許ないが用意されていたのはこれだけだったのできっとこれで良いはず。
言われた部屋に入る前に廊下のガラス窓と向き合って、髪と服の皺を最終チェック。
深呼吸をして、ドアを二度叩いて、入室を促す言葉を聞いてから勢いよくドアを開けた。
「たのもー!」
昔々のことである。覚悟を決めて扉を開く時はこのように言うのだと聞いたことがあったのだ。
「朝からお元気ですこと」
白い目に迎えられた。
燃え盛っていた所に水を掛けられたようで、思わず二の足を踏んでしまう。
「意地悪なことを言うんじゃない。キーノは俺が呼んだんだ。仕事を手伝ってもらうつもりだ」
「これをでしょうか? 読めるのですか? いえ、そもそも極秘に指定する必要がある情報ですわ」
「そっちじゃない。それはソリュシャンとルプーに引き続き頼むよ。キーノに頼みたいのは別件だ。傍に来てくれ」
「う、うむ……」
お嬢様の冷ややかな視線に晒されるのは、女であれば及び腰になるに決まっている。絶世の美女である上に群を抜いたスタイルをしているのだ。
何を言われるものかと身構えていたが、お嬢様は後ほど報告に来ると言って部屋を出ていった。
キーノは緊張が解けた安堵からふうと息を吐いて、改めて室内を見回した。
ゴキブリ駆除の際に一度だけ入った部屋である。その時も思ったものだが、部屋のあちこちから魔法の力を感じられた。
特に目を引くのが机の上に置かれた金属製の三角錐。
「これはどういう効果があるのか聞いてもいいか?」
「移動のためのアイテムだ。設置した場所同士を瞬時に移動することが出来る。今はここと帝都を繋いでる。俺にしか使えないから、皆には綺麗な置物程度の意味しかないけどね」
長くを生きたキーノ的にも素晴らしいを越えて凄まじい効果があるアイテムだった。
「有り難くもアインズ様から下賜されたマジックアイテムだ。一応話しておくと、この書斎にはアインズ様が加護の魔法を掛けてくださっている」
「魔導王の……」
魔導王からとても希少なマジックアイテムを下賜され、魔導王直々に書斎に加護の魔法を掛けてもらう。それすなわち、この男はそれだけ魔導王から重用されている証左である。
誤解のようで誤解でもないのだが、とりあえず件のマジックアイテムは在庫が五桁ある。書斎の魔改造はアインズがやってみたかっただけだ。そもそも書斎を改装する必要に迫られたのはシャルティアが暴れたからであって、と言うのはキーノが知る由もない話である。
「今日は簡単な仕事を手伝ってもらうつもりだ」
「この山のことか? これは……帝国貴族の?」
上質紙だけで作られた書類が山と積まれている。キーノは目に入ったものを口にした。
「読めるのか?」
「神聖語だろう? これでも長く生きている。読めない文字も多いがある程度は……」
キーノが知る限りでは、現在の神聖語は法国の極々一部だけで使われている言語だ。その文字が使われているということは、法国の関与がある事になる。
しかし魔導国に法国の気配はない。法国から来た文字でないとすれば、魔導国が元から使っていた文字となる。
では法国が使う神聖語はどこから来たのか。
考察は途中で打ち切られた。
「それは頼みたいこととは別だ。ソリュシャンが言ったように極秘だから、今見たものは公言しないように。されたら帝国がとても困る」
「……わかった」
ちらと見えた範囲では、帝国の一貴族の情報が事細かに載っているようだった。もしも情報が正確で、帝国貴族全てが網羅されているならば、確かに帝国はとても困ったことになるだろう。
「しかし私に頼みたいことと言っても……、だな」
「キーノの立場はわかる。一応はまだ王国の冒険者だからな。それとは全く関係ないことだから安心してくれ」
まだであって、いずれはわからない。
心が揺さぶられる。少なくとも一蹴出来るものでないのは確かだ。
「とりあえずこれを見てくれ」
男が机の上に大きな紙を広げ、さらさらとペンを走らせた。
「ご主人の頭はどうなってるんだ!?」
「言い方。どいつもこいつもどうして似たような事ばかり言うんだ」
「いやそれは当然だろう。何か下書きが……なかったな。魔法で転写? そんな気配は……。まさか全部覚えていてそれを書いたのか?」
「……見ての通りだ」
内心では、その気にさせる練習と聞いていたのに仕事の手伝いと言われて、落胆したキーノだ。しかし目の前で見せられた技が何もかも吹っ飛ばした。
広い紙面へ縦横にペンを走らせ、三本目の線までは出鱈目な落書きなのかと思った。そこへ歪に並行する線が幾本も現れ、どこかで見たような姿となり、最後には記憶にあるいずれよりも詳細な地図となった。
帝国東部から竜王国全体を示す地図だ。この一枚だけで、持っていくところを選べば一生遊べる金が手に入る。持っていくところを間違えればその場で抹殺される。
それを目の前で、たったの数分で仕上げられた。
「竜王国の地図だ。あちこちに数字が書いてあるだろう? そこの地名を教えて欲しい。色々調べたが帝都じゃ竜王国の地理まではわからないことが多かったんだ。知っての通り魔導国は竜王国と友好関係にあるから、この地図を元に何かが起こる可能性はないよ。地名くらいならいいだろう?」
ビーストマンを駆除するために、竜王国へアンデッド兵をレンタルしている魔導国である。
「それはそうだが……。この地図は……。いや、止めておこう」
仕上がった地図がどうなるかは知れている。わかっていることを聞くのは無駄なことだ。
協力するのは地名だけ。
「間違いや記憶違いがあったらその都度修正するから気負わなくていい」
「わかった。それでは一番から……」
キーノが口にした地名を男が別紙に書き記す。地名以外に色々書いているようで、文字らしきものが長く続く。
文字ではなく「らしき」とつくのは、ペンの試し書きにしか見えないからだ。あれは後から見返して読めるのだろうか。
書き終わるのを待たず続けてと言われ、順々に地名を挙げていく。知らないもしくは曖昧な所は飛ばす。
男はペンを滑らせ続けるが、キーノが最後の地名を口にするまで大した時間は掛からなかった。
お手伝いはあっという間に終わってしまった。
他にして欲しい事がないのなら、書斎に掛けられた魔法の調査や壁一面を占拠する本棚でも見せてもらおうと思った矢先である。
「それじゃキーノの練習を始めようか」
男は器用にも右手でペンを使い続け、体はキーノに向き直ってそんな事をのたもうた。
「練習? 何のことだ?」
「もう忘れたのか。俺をその気にさせる練習だ」
「んなっ!?」
男女の行為をしたがったキーノである。
そのためには、キーノ自身は体にあれこれ刻まれて問題ないとしても、男がその気になってくれないと出来ない。つまりは男を興奮させて欲情させるための練習である。
キーノの顔は一瞬で真っ赤に染まり、両手を振り回して男に食ってかかった。
「こんな所でか!? 誰が来るかわかったものじゃないし窓は広いし何を考えてるんだ!」
「いいか、キーノ。よく考えてみろ」
男は真顔である。からかっている様子はない。
「ソリュシャンとルプーがいるだろう? あいつらから毎日ベッドに引きずり込まれるんだ。キーノはとても可愛らしいがあいつらとは違うところもある」
「うっ!」
自分の体を見下ろしてみた。
平坦ではない。腰もくびれている。顔は悪くないと思っているし可愛いと言ってくれたばかり。総合的な自己評価では中々のものと言えよう。
しかし、あの二人と比べられたら分が悪い。
「キーノだけの魅力を俺に見せてくれ」
「う……、しかし、だな……」
書斎である。私室と違って公的な役割を担っている。現にさっきもお嬢様が来ていたばかり。
不特定多数が出入りする場所でそんな事をするのは、いわゆる公序良俗に反するのではないだろうか。
一言で言えば恥ずかしいのだ。
「いいか、キーノ。よく聞け」
「……なんだ?」
「俺は、やれと言ってるんだ」
「!!」
キーノは男をご主人様と呼ぶが、あくまでも呼んでいるだけであって主従の関係にあるわけではない。
しかし、色々刷り込まれてしまった。昨夜の記憶は曖昧だが、どうやら体は覚えている。
ご主人様はあくまでそう呼んでいるだけなのに、強く命じられると逆らえないのだ。
▽
男は椅子を回して体ごと隣に立つ少女に向き、右手だけが机の上にある。
右手は机の上を見もせずにペンを走らせ、紙面の余白が埋まると指で弾く。弾かれた紙は机の上を滑って他の紙の上にピタリと止まった。
うわぁご主人様は器用だなあ、と現実逃避をしたキーノだったが現実からは逃げられない。
「誰か来たら……」
「ソリュシャンが報告に来るのはずっと先だ。誰かが来るにせよノックするから問題ない」
極秘書類が散らばってる書斎である。ソリュシャンやルプスレギナであってもノックせずに入室すると怒られる。
「これをしないとご主人はその気になれない?」
「そうだ」
男は真顔で真っ赤な嘘を吐いた。なにせネムちゃんに飲ませた大罪人である。ロリ形態のアウラの口を使ったこともある。
しかし、金髪美少女を苛めるのはとてもそそられるのだから仕方ない。
キーノはちらちらとドアを伺う。
五度見しても覚悟は決まらない。
「まだか?」
右手の仕事が終わったようだ。ペンにはしっかりとキャップを締め、指で回している。
キーノの頭の中では良識と常識と羞恥心と御主人様からの命令が戦っていた。越えてはいけない一線を踏み越えようとしているように思えてならない。
覚悟は一向に定まらない。昨夜の記憶が鮮明ならこの程度と思えたかも知れなかったが、生憎曖昧だ。イメージの断片ばかりが散らばっている。覚えているのはとても幸せだったこと。そして、強く言われると逆らえなくなるこの体。
やれと言われた。
固く握った拳がぷるぷると震える。ドアとご主人の顔を往復していた視線が床を向いた。
ここが書斎だと思うから恥ずかしい。明るい所で見られるから恥ずかしい。
キーノが導いた答えは、見ないことだった。
「焦らすね。そのまま上に」
「……わかった」
拳がぎこちなく解かれた。
黒のキャミソールワンピースは丈の長さが膝まである。
キーノは少しだけ屈み、キャミソールの裾をそっと摘んだ。
裾を摘んだまま、両手をゆっくりと持ち上げる。
下を向いているせいで、キャミソールをたくし上げているとはっきり自覚してしまう。しかし、それ以外の方向を見れないのだ。
膝頭があらわになり、白い太ももが見え始める。
立ち位置の関係でキャミソールの内側は影が濃い。そう感じたのは錯覚だとすぐに知れた。
「肌が白いから黒いのがよく似合うな」
「うぅ…………」
太ももの根本までたくし上げられ更に上へ。黒い三角形が現れた。
吸血鬼であるキーノに防寒の必要はない。下着は被覆面積が小さいデザイン重視のお洒落なもの。
サイドの生地は指一本分の幅しかない上に、股間へ向けての角度も鋭いので、鋭角な三角形の頂点を引っ張ったように見える。
「こっちを見ろ」
「っ…………、はい……」
顔は赤く、目が潤んでいる。
一瞬だけ視線がドアの方へ向き、次いで窓の外へ。
「アインズ様が防諜のための魔法を掛けてくださっている。窓の外から中は見えないから安心していい」
「…………」
緊張が過ぎて声を出すことが出来なかった。それが気に障ったわけではないだろう。口元が綻んでいるのだ。男は回していたペンを止め、キーノへ向けた。
顔へ突きつけられたペンが真っ直ぐに下がる。太ももと太ももの間の僅かな隙間に差し込まれ、
「ひぅっ……」
「うん? 痛くはないだろう? 触れているだけだし」
「い、痛くは、ないが……」
ペンが下から触れてきた。数度前後に動き、離れていく。
下着の薄い生地がペンになぞられ少しだけ食い込んで、僅かな筋を作ったのはキーノからは見えなかった。
男は満足そうに一つ頷いて、ペン先をキャミソールの裾に引っ掛けた。
「もっと上に」
「もっと!? でもこれ以上すると……」
小柄なキーノは背が低い。そして机は縦にも横にも大きい。キーノが普通に立つと、机の高さは腰より上になる。
パンツを見せるまでなら机の陰に隠れるが、それ以上だと見えてしまうのだ。
「それなら下からじゃなく上からにするか?」
「うえ!?」
キャミソールワンピースは肩紐で吊り下げているだけのゆったりとした着心地。どこかで締めているわけではない。肩紐をずらせばするりと脱げる。
ここで全裸になるのだったら、たくし上げた方がまだしもまし。
「さっきはキーノに手伝ってもらったからな。今度は俺が手伝ってやろうか?」
「い、いい! だいじょうぶ。一人で、できる……」
キーノはきゅっと目を閉じて、
「目を閉じるな」
即座に厳しい声が飛んできた。
目を開ければ赤と青の光が飛び込んでくる。
「は……はずかしい……。こんなところで……」
ついと泣きが入った。
手は震え、潤んだ目には涙が溜まった。
「一人で出来ると言ったろう? キーノにしか出来ないことだ。頑張れ」
これがソリュシャンだとすぐに全部脱いでしまって恥じらいも何もない。本当にキーノにしか出来ないことなのだ。
キャミソールをたくし上げてパンツを見せ、羞恥に震える様はとても良い。
期待が徐々に高まっていく。
「ひゃっ!」
男の手が細い腰に触れた。
少しずつ上を目指し、キャミソールの中へ入っていく。それに釣られるようにして、キーノの手も上がっていく。
キャミソールの黒とパンツの黒に挟まれた白い領域が広がっていき、小さくくぼんだへそが見えた。
腰を撫でていた男の手は前に回り、白い腹へ手のひらを滑らせる。
キーノは浮かされたようにキャミソールをたくし上げ、男の指先に柔らかな肉が触れた。
「もう少しだ」
「はぃ…………」
平坦だった白い肌が盛り上がり始めた。
未成熟な少女の体にしては育っている方と言える。
手の平をぴたりと当てていた男の手は、親指とそれ以外の指とで分かれ下から包んだ。
「はあ……はあ…………」
たくし上げているだけなのに、キーノは息を荒らげている。
黒い布の下にピンク色が見え始めると、すぐに赤く色づいた突起が顔を出した。
キーノは尚もたくし上げ、両手は鎖骨でようやく止まった。
キーノはブラジャーを着けていなかった。
サイズ的に着けた方がいいだろうが、男が用意をさせなかった。スリップも着けてない。インナーは黒いパンツだけ。
「そのまま」
命じられるままに裸体を晒す。
目を開けているキーノは、男の視線が自分の乳房に向けられているのがよくわかった。
「あんっ……」
甘えた声が出る。
逞しい指が乳房を掴んでいる。揉むくらいはあると自負する乳肉が男の手指に形を変えられ、張り詰めてきた。
見なくても感じるし、見下ろせばよく見える。
乳房の先端に熱が溜まって尖っている。
手招きをされ、キーノは半歩前に出た。
「ここを舐めたのを覚えてるか?」
「……覚えてる」
「されたことを言ってみろ」
「…………息を吹きかけられて立ってしまったのを、舐められた。のだと思う」
「もう立ってるな」
「だって……、さわるから……」
椅子に座る男の頭はキーノの胸と高さが同じ。
「あ……」
男の手が背中に回る。
キーノは少しだけ前に押し出され、男の顔に胸が触れた。
谷間と言うほどはないけれど、乳房の間に顔を押し付けすんすんと鼻を鳴らす。きちんと湯を使ったようで、香料に少女の甘い体臭が混ざり合う。ティアがくんかくんかしたがったキーノの匂い。
ちゅっちゅと乳肉に唇で触れる。ちっぱいは卒業してぎりぎりおっぱいと言える乳房。
心の中でいただきますと唱え美味しそうなさくらんぼを口に含もうとしたその時、コンコンとドアが鳴ってキーノは瞬時にキャミソールを下ろし内側に巻き込まれた男は視界が真っ暗になった。
▼
「失礼いたします。お茶の用意に参りました」
本日のメイド教官がお茶の用意をしている間、キーノはぷるぷる震えていた。
「相談役殿に少々お聞きしたいことがございます。よろしいでしょうか?」
「何かな? 答えられることなら何なりと」
「帝都に赴いているシクススはよくやっているのでしょうか?」
シクススからはこまめに手紙をもらっているが、直に接している者から話を聞きたいとのこと。
以前はシクススと一緒に行動することが多かった彼女で、帝都のお屋敷のメイド長になってしまったシクススを心配するやら羨むやらで複雑であるらしい。
シクススにはとても世話になっている。仕事に抜かりはなく、シクススに任せておけば大抵はうまくいく。先日は連絡が遅れたせいで随分と怒られてしまった。あまり怒らせすぎるとしょっぱい紅茶を飲まされるので注意しなければならない。
そんな事を話すと、彼女は難しい顔を見せた。
「しょっぱい紅茶ですか?」
「ああ。あれは多分シクススのおしっゲフンゲフン!」
眼鏡の奥でメイド教官の目が細められた。
「聞かなかったことにいたします」
長話をするつもりはないらしい。お茶の準備を終えると話を切り上げ、一礼して退室した。
書斎のドアが閉まるなり、キーノはいきりたった。
「ご主人のバカバカバカ! 人が来るじゃないか!!」
「見られてないんだから大丈夫だろう?」
「そういう問題じゃない!」
それならどういう問題だと聞きたかったが、真っ赤になって怒っているキーノに理性的な話は不可能と思われた。
「わかったわかった。それなら今度はキーノじゃなくて俺の番だ」
キーノは裸を見られるリスクを恐れて怒っている。それならリスクを交代すれば良い。
人並みの自尊心がなければ真っ当な羞恥心もない男だ。かつて、十数名のメイドたちの前で素っ裸に剥かれて射精を見せた事がある。それに比べたら書斎で少々露出する程度は何の問題もない。
「何をする気だ!?」
怒り冷めやらぬキーノはひとまず放置して、椅子の座高を低くした。
脚を開いて浅く座り、スラックスのベルトに手を掛ける。
「キーノの手でこれを大きくしてくれ」
▽
書斎の絨毯は毛足が長く、掃除も行き届いている。裸で寝っ転がっても快適だ。
キーノは机の下に潜らされ、へたり込んでいた。
「手と口を使うんだ。歯を立てるんじゃないぞ」
「………………」
昨夜、夢うつつに見たような気がするがはっきりとは覚えていない。それが今目の前に。
男の股間に肉色の棒がぶら下がっている。柔らかそうで下を向いている。朧気な記憶によると、これは真っ直ぐ上を向いていたはず。
キーノが生まれて初めてはっきりと目の当たりにする男性器であった。
「まずは根本を握って軽く上下に扱いてくれ」
生まれて初めてで動転しているのに待ってくれない。キーノの頭を掴んで股間に押し付けようとしてくる。
キーノは何も考えられず、言われるがままに握ってしまった。
(ここここここ……これが…………! おちおちおち……おちんちん、か! 手と口でと言ってもどうやって。……まったくご主人は何を考えているんだこんなところでおちんちんを出して私に触れなんて恥ずかしいとは思わないのか! ……けっこう柔らかいな。昨日の夜はもっとこう上を向いていたと思ったが。大きくしろと言ってたから刺激を与えれば大きくなるのだろうか? 私の乳首も触られたら立ってしまうし)
上目遣いに男の様子を伺いながらゆるゆると上下に扱く。
強く握れと言われて少しずつ力を加減する。握る力に反発するように逸物が固くなっていく。
「ちんこが立つのを勃起と言うんだ。知ってるか?」
「一応、知ってる。……もう固くなってきた。大きくするのはこれでいいのか?」
「まだまだだ。口も使ってないだろう?」
「口って…………舐める?」
「舐めるのもそうだが……」
今まで何人からもフェラチオをされてきた男だ。
どうされれば具合がいいのかはわかっていても、具体的に指示するのは面倒である。指導者がいてくれれば良いのだが、ぎこちない手付きもそれはそれでそそられる。
ネムちゃんだって初めてのお口で射精を導けたのだから、キーノならきっと何とか出来るはず。
「時間はある。貸してやるからしばらく頑張ってみろ。ダメな事はちゃんと言うから」
「…………わかった」
男の視線がキーノから切られ、机の上に向けられた。紅茶に手を伸ばしているらしい。
キーノの意識は頭上から目の前に。
始めた時よりは固くなっているが、立っているとまでは言えない。少しだけ持ち上がって、先端がキーノの顔に向いている。
口を薄く開き、舌を伸ばした。
舌先が先端に触れた。
味はわからなかった。
(おちんちん舐めちゃった! ご主人は何も言わないからこのまま続ければいいんだろうか? ……熱くなってきたな。おちんちんてこうなるのか。手で扱いたら大きくなったんだから、根元の方は扱いて先っちょの方は舐めて……)
亀頭に柔らかなものが触れるようになった。
紅茶で喉を潤しながら見下ろせば、キーノが亀頭に口付けている。
キスを送るだけだったのが舌を使うようになり、唇が離れると細い糸を引く。
手を休ませず使い続けているのは高得点で、頭を撫でてやった。
立たせるだけならここまでで十分と言える。しかしまだまだ序の口だ。最後には入れて欲しいようだから出すところまでは行かなくても、もっと頑張って貰う必要がある。
(固い。熱い。さっきより上を向いてる。これがおちんちんの勃起……。こんなに大きくなるなんて……。私の中に入るんだろうか? こんなのが入ってきたら……壊れる。でもミラには入ってたんだ。きっと私にも入るはず。……何ていうか。おちんちんを舐めてると変な気分になるな!)
男性器を勃起させられたことに、キーノは小さな満足感を覚えた。
反り上がった逸物に舌を這わせ、根本から先端まで舐め上げる。
先端へはキスするだけだったのが、薄く唇を開くようになった。
亀頭を唇で挟んで舌を使う。レロレロと舐め回し、もう一度下から上へ。
唇で挟んでいる時、頭に手が乗せられた。少しだけ押され、すべき事が見えてきた。一流の冒険者であるキーノは対象の分析と対策が習慣付いている。
男性器はおしっこをするところだから汚い、とは毛頭思わない。まさにそのおしっこが出るであろう先端を唇で包んだ。
さっきと違うのは、そのまま深く受け入れること。歯が当たらないよう気を付けて逸物を口内に迎え入れる。
口は大きく開いても唇はきゅっとすぼめた。まるで吸い付いてるように感じて、これだと直感した。
咥えたままちゅうちゅう吸うと、舌も頬の内側の粘膜も熱い肉棒に密着する。これなら手ほど強い刺激は与えられなくても、ぬめって柔らかく包み込める。
ぬめるのが大事と気付き、舌を使って唾を塗りつけた。吸いながらだといまひとつだったので、一旦口を離してからそそり立つ男へ向かって唾を垂らす。
亀頭に泡立った唾が垂らされ、竿を伝って流れていく。両手で握って塗り拡げ、もう一度しゃぶりついた。
男の熱が移ってきた。喉を通る唾液も温まっている。
「手を使わないでやってみろ」
「んん……わはっは…………。あむ……、じゅぷじゅぷ……れろ……、んぅ……んっ……」
竿を握っていた両手を下ろし、頭だけを前後に振る。
「!?」
頭を撫でられた時はこれで良いのだと褒められたようで嬉しくなった。
それが両肩を撫でて肩紐をずらしだのだ。
キャミソールは肩紐で吊るしているので、それを外されると簡単に脱げてしまう。
両手を下ろしていたので滑らかな生地はキーノ肌を滑り落ち、可愛らしい胸があらわになった。
「んんっ……、あんっ……。集中できなくなる。……ああっ! つまむなぁ……」
男の長い腕はキーノの胸に届いた。さわさわと揉み、乳首を引っ張る。
キーノは腕を肩紐から抜いて、邪魔をするなと言わんばかりに男の手を払い除ける。
改めて逸物を両手で握り、上下に扱きながら先端に吸い付いた。
▼
「ただいまー。朝一で働いてきたっすよー」
ノックの音と同時にキーノが停止した。頭を撫でても起動しない。
今立っているのはキーノが頑張っているからであって、その気になっているのとは少し違う。目の前に扇情的な光景でもあれば違うかも知れないが、半裸のキーノを見るには机の下を覗かなければならない。
入ってきたルプスレギナから目を逸らすのは不自然で、自然と力をなくしつつあった。
手に伝わる感触が柔らかくなったことで、ようやくおずおずと唇を付ける。
それでも先ほどの熱心さはなく、ゆるゆると扱いて先端を軽く口付けているだけだ。
「回復魔法掛けたら一応起きたっすよ」
ルプスレギナは、寝込んだガガーランに回復魔法を掛けたと報告に来たのだ。
ガガーランは目を覚まして食事等は自分でこなせるようになったが、自分が何者かもあやふやであるとか。
忠告を無視して飲みすぎたのだから、魔法を掛けてやったのは最大限のサービス。後は当人の体力任せである。
報告を終えてもルプスレギナは出ていくつもりはないらしい。
机の上に腰を下ろし、メイド教官が持ってきたクッキーを口に放り込む。
「あのチビスケはどうしたんすか?」
「ここにはいないよ。ミラの様子でも見てるんじゃないか?」
「ふーん」
ルプスレギナの想像力を駆使しても、まさか自分が座っている机の下で半裸になって男にフェラチオをしているとは夢にも思わないらしい。
「ソーちゃんから開放したって聞いたっすけど本当だったんすね。ちょっと甘いんじゃないすか? あんな事言ったんすよ?」
「あれはキーノへの罰や報復のつもりはないよ。こっちの話に耳を閉ざすようになったからこじ開けるのに必要だったんだ」
「へ? だってあいつは……」
「それだけどな。あれはキーノが悪かったわけじゃない。環境が悪かったんだ」
「……どういうことっすか?」
「キーノの名前は?」
「キーノじゃないんすか?」
「キーノ・ファスリス・インベルンだ。家名にミドルネームまである。どういうことかわかるか?」
「さっぱり」
「俺の知る限り吸血鬼が国を作った事はない。群れずに個々でしか存在しないなら家名やらミドルネームは必要ない」
ミドルネームが洗礼名なのか父祖の名や家名なのか、はたまた地名なのか称号なのか、そこはどうでもよい。ミドルネームまであることが重要だ。
「キーノは元々人間だったってことだよ。年は十四・五じゃないかな。そんな年齢で吸血鬼になったんだ。人間の国でたった一人。あの態度を見れば強く見せなきゃ生きられなかったと想像できる。散々苦労しただろう」
「で?」
「そろそろ帳尻を合わせてもいい頃だ。……まあ、俺も酷い目に遭ってきたからな」
「おにーさんらしくないっすね。同情っすか?」
「同情……、どちらかと言えば代償だろうな」
「ふーん……」
ルプスレギナはつまらなそうに唇を尖らせる。
机の下ではキーノが再停止してしまった。ルプスレギナに気付かれないよう頭を撫でるとゆっくりと再起動する。
「でもあいつはエンちゃ……」
ルプスレギナの言葉が途切れた。
男が唇の前に人差し指を立て、それから机の下を指す。
ルプスレギナは唇の端を引きつらせた。
「それとだな。ソリュシャンにも言っておけ。次はない」
「げ…………」
唇の端だけでなく頬まで引きつらせた。
この男は、ソリュシャンとルプスレギナが結託してキーノを誘導し、キーノの暴言の対象をアルベド様だと思わせるようミラを唆したのを全てわかっていたのだ。
怖いと言っただけで泣かされたルプスレギナである。
キーノの暴言よりランクが幾分下る暴言を吐いたシャルティアは、階層守護者なのにガチ泣きに追い込まれ土下座までさせられた。
あのような暴言を吐いた者が、たとえアルベド様へ貢献したとしても無事でいられるわけがない。精神的にも肉体的にも分解してからデミウルゴスと一緒に研究していたことだろう。
キーノが罵ったのは姿形のない虚像であったのだ。
「じゃ、じゃあ私も言っとくっすけど、おにーさんからのご褒美はまだ貰ってないんすからね。後になればなるほど利子がつくっすから」
「待て。どうしてそこに利子がつく?」
「そんなの当たり前じゃないっすか」
恐るべしナザリックの常識は男にもまだ遠いようであった。
「利子はヒサンでよろしくっす」
「ヒサン……」
トイチより悍ましい響きである。
「日に三分っす。計算はおにーさん得意っすよね?」
「一ヶ月で二倍ちょっとか。今月中に何とかすれば大したことないな」
「言ったっすね? 楽しみにしてるっすよ♪」
ルプスレギナは笑顔に戻って書斎を出ていった。
「おおっ!?」
ドアが閉まる音と同時に、先端だけをしゃぶっていたキーノが男の股間へ深く顔を埋める。
何とか勃起を維持していた逸物が喉奥を突き、苦しそうに喉を鳴らした。
無理をするなと言っても止まらない。
続けて深くまで往復し、五度を数えて口を離した。
ゲホゲホと激しく咳き込み、口からは涎がたらたらと垂れている。
口元の涎を腕で拭い、もう一度深くまで。
男の腰に抱きついて頭を前後させ、じゅっぽじゅっぽと鳴っている。
拙いながらも激しい口淫は、こみ上げるものがあった。
「キーノ、そこまで出来れば十分だ」
「はぁはぁ……、おちんちんが大きくなって、ご主人もその気になった?」
「ああ、キーノが頑張ってくれたおかげでな」
「うん、それじゃあ……」
キーノは机の下から這い出してきた。
顎まで涎が垂れているのはフェラチオの名残だとして、頬まで濡れているのはそれだけ苦しかったからだろうか。
そうまでしてしゃぶってくれたのだと思うと、僅かな罪悪感がスパイスとなって滾ってくる。
「おちんちん、入れてくれるって……約束」
キャミソールは脱がされている。
最後に残った一枚を、キーノはその場で脱ぎ捨てた。
股を開いて男の膝上に座り、正面から抱きつく。
顔と顔が近付いて、キーノから唇を重ねた。生まれて初めてのキスだった。
「ちゅっ、ちゅっ、ちゅぅ……。あむっ……、んん……、はぁ、あむっ、れろ…………」
舌使いの練習をしたばかり。
昨夜と今朝方、男が女たちと交わしていたキスも覚えている。
口を開いて舌を忍ばせる。体の外側だけでなく内側でも繋がれるように。
舌を絡めて唾をすすってすすられて。
「もう欲しいのか? キーノの準備がまだだろう?」
「いい。すぐに欲しい。痛くてもいい。裂けてもいい。ご主人と繋がりたい。一つになりたい」
キーノの下腹に熱い逸物が押し付けられ脈打っている。
涙に濡れた目で繋がるべき場所を見下ろす。先端がへそにまで届いている。全部入らないかも知れないとか、本当に入るのだろうかとか、そんな事は考えられない。欲情しているのかもわからない。
ただ一つだけ確信したことがある。
この男の傍にいれば、自分は幸せになれると言うことに。
「それなら」
「うん、来て。私に入れて欲しい」
男の両手がキーノの尻を掴み、キーノは腰を浮かせた。
大きく股を開いてもキーノの割れ目は閉じたまま。
筋をなぞる亀頭が濡れているのは、キーノの唾と、筋から溢れるキーノの愛液。
キーノの体は心に同調して、受け入れる準備を整えつつあった。
ところで、二度あることは三度ある。
ノックもなしに扉がバーンと開いて、
「邪魔しんすよー」
朝から吸血鬼がやってきた。
シャルティアは机の向こうで重なる二人に目を丸くした。
「ほうほう、朝からとは相変わらず性豪でありんすねぇ。私も混ざりたいところでありんすが、今日はちょっと報告に来んした。ソフィーはナザリックにいるから心配いりんせん」
「ソフィーがナザリックに?」
意外なところから出てきた娘の行方に、男の意識がキーノから離れた。
それでも掴んだ尻はむにむにと揉んでいる。
揉まれているキーノは完全に機能停止してしまった。
「アルベドの娘とは思えんほど賑やかな娘でありんすね。アウラがたじたじになってるのは見ものでありんした」
「正しくはアルベド様が創造なさった、です。一体どのような経緯でナザリックに?」
「私が見つけんした」
シャルティアは豊満な胸を張る。
お仕事中なのでいっぱい見栄が詰まっているお胸である。
ナザリック航空便の最中にナザリックの馬車を発見。どうしてこんなところにと訪ねてみればアルベドの娘だという。
傍にはヴァンパイア・ブライドのジュネがいたのでソフィーと名乗った少女に不審は抱かなかった。ジュネがいなくても、少し毛色が違うように感じたがナザリックのシモベの気配があったので敵対することはなかっただろう。
ソフィーはナザリックの外で生まれたため、ナザリックを知らないという。アルベドの娘でナザリックの仲間なのにナザリックを知らないのは人生の九割九部を損している。
シャルティアは純粋な厚意でソフィーをナザリックに招いたのだ。聞けばアインズ様への拝謁も済んでいるようで、受け入れに問題は生じなかった。
「アルベドの娘と聞いてどうかと思いんしたが中々話がわかる娘でありんす」
アルベドは淫魔。シャルティアは淫吸血鬼。
アインズ様の正妃を争っているので対立すること多々であるが、それがなかったらベッドの上での事柄を話し合う間柄になっていたかも知れなかった。
「シャルティア様にはご迷惑をお掛けしました」
「かまいんせん。その内埋め合わせしてもらいんすから」
にっこりと笑ったシャルティアだったが、突然目付きを鋭くした。
「むむ、その女は吸血鬼でありんすね?」
キーノはアンデッドの気配を隠す指輪を嵌めたままでいる。
それでも高レベル吸血鬼であるシャルティアには感じるものがあったのか、はたまた見え隠れする白い肌から察するものがあったのか。
書斎に入ったところで話していたシャルティアは奥へと入ってきた。
机の前にまで来ると、
「えい」
縦にも横にも大きい重厚な机を持ち上げて横へずらす。
さすがのシャルティアはすごいぱわーである。脚を擦らずに持ち上げたのは偉かった。
目隠しとなっていた机がどけられたので、男にしがみつくキーノの姿が上から下まであらわになってしまった。
「むむむ、どっかで見たような女でありんす」
キーノの髪はとても長い。立てば尻を越えて太ももまで届く。
シャルティアはキーノの髪を掻き上げて下から覗き込んだ。
「むむむむ、私にはわかりんす。これは未通の尻穴でありんすね! 使う前にはちゃんとほぐさないといけんせん。それに……、くんくん。おつゆとおちんぽの匂いでわかりにくいでありんすが、私の鼻は誤魔化されんせん。これは処女の匂いでありんす!」
「…………お見事です」
「えっへん!」
シャルティアはふんぞり返ってから書斎を出て、ゲートの魔法を発動した。
アインズの加護がある書斎内では、転移の魔法が阻害されるのである。
「…………」
「よしよし」
男はキーノの頭を撫でてやった。
キーノはぷるぷると震えている。
「う…………」
しばらくして、キーノが小さく呻く。
小さかったのは最初だけ。
「う…………うぅ………………、うぇええええぇぇええええええええええぇええーーーーーーーーーん!!」
キーノは泣いた。
男の方はとっくに萎えている。
泣き顔は行けなくもないが、号泣されるとどうにもならない。
ドアの隙間からルプスレギナが顔を覗かせ、とっても良い笑顔を見せた。
キーノにしばらく未通フラグが立ちました
まあたぶんそのうちいずれおそらくは
アンケートは誰が調整してるんだろう?
投票する前は結果が見えないと思うんですが
エントマは
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可愛いので癒やし枠
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きっとぴゅあなので癒やし枠
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肉食なので(性的に)食べに来る
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可愛いので(性的に)食べられる
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まかせる