数えたらアルベド回が20話ぶり以上だったので反省
クライムの調教計画以外にも報告することはあれやこれや。
黄金の輝き亭の建て替えの段になると、アルベドは長い睫毛を小さく震わせた。
既に報告書は受け取って目を通している。エ・ランテルにおいてそこそこに大きな事業であるが、アインズ様が判断為さったと言うなら自分が言うべきことは何もない。但し、自分には事前の報告がなかった。
金を稼ぐために商売をするのは、目を瞑って心を落ち着けてから良しと判断した。言ってしまえば道楽の範疇だ。
当面は商品の価格を設定せずに無償で提供するらしく、利益が出るのは先のことになるとか。
そのあたりの事はアルベドもわかっている。
商品の価格とは生産コストでは決まらない。生産コストで決まるのは賃金である。価格は需要と供給で決まるのだ。と言いたいところだが、そう簡単なものではない。
これが生命維持に必須な食料品であれば、購入者はそれぞれが食料品の相場観を持っており、需要と供給に従って適切な価格に落ち着く。
しかし、美容品の相場観は誰も持ってない。相場がわからないものにどうやって値付けをするのか。
安くすれば利益が細る。高くしすぎて売れなければ意味がない。高価でも売れる価格はどこにあるのか。そこを探るために無償で提供し、欲しがる者たちが幾らまで出せるか探るのである。
そのため、レイナースがローションに金貨100枚と値付けしたのはまず良かった。
品質は抜群で、希少価値があり、高ければ高いほど売れる。
いわゆるヴェブレン品である。品物ではなく情報に金を出させるのだ。
続いての報告に、アルベドははっきりと不快を表した。
「あなたが出しゃばる必要はないわ」
銀行についてである。
男が見る限り、魔導国でも帝国でも、流通している貨幣が少なかった。理由は単純。貨幣の絶対量が少ないのだ。
この地において、貨幣は金貨である。金貨は素材自体が高価で希少であり、だからこそ貨幣として用いられる。しかし、貨幣が金貨でなければならない理由はない。
貨幣の役割は、極々単純にまとめれば生産と消費の橋渡し。偽造されては困るが、限られた量しかない金貨を使う必要はない。
貨幣の量が限られていると、様々なところに弊害が出る。
何かを生産しても買い手に金がないため売れない。鉄の鎌が一本あれば収穫高が増えるとわかっても、買う金がないので買えない。なのに誰も彼も借金だらけ。そんな事態があちこちで起きている。
そこをどうにかするために銀行改革である。
金貨の量は簡単に増やせないので、金貨と交換出来る兌換紙幣を刷る。上質な紙は貴重であるが、ナザリックなら問題なく大量生産が可能。
そして信用創造である。
こちらも簡単に説明すれば、銀行が預かった金の一部を払い戻しに備えた準備金としてとっておき、残った金を貸出に回す。それを繰り返して総額を増やすのだ。
例えば、アルベドがアインズ銀行に金貨100枚を預ける。アインズ銀行は10枚を準備金として残し、残りの90枚をシャルティアに貸し出す。
シャルティアはアウラに90枚を支払って、アウラはアインズ銀行に90枚預ける。
この時点で最初は100枚だった金貨だが、アインズ銀行は190枚預かっていることになる。同じ事を繰り返せば、最終的に1000枚まで膨れ上がる。
預けた者が一斉に金貨を引き出すと銀行はあっぷあっぷになってしまうが、そんな事はまず起こらない。
流通する貨幣量が増えれば間違いなく経済は活性化する。大きく金を稼ぐなら銀行制度を整えるのは必須なのだ。
信用創造がどれほど有用かは、アルベドもよくわかっている。しかし、受け入れるわけにはいかなかった。
黄金の輝き亭建て替えはアインズ様のご判断だ。
美容品販売は趣味や道楽。
しかし、銀行制度は違う。魔導国において大きな改革となる。そんな大きな話に、この男を使うつもりは毛頭なかった。
些細なことで意外にも役立ってくれるなら兎も角、役立たせようと思って働かせるつもりはない。
働かせることも苦労させることもなく、穏やかに健やかに過ごしてくれればいい。傍にいてくれるだけで良いのだ。
「そう仰られましても、アインズ様はアルベド様と相談してから報告せよと仰せでございます」
「余計なことを!」
アルベドは、斬りつける鋭さで吐き捨てた。
表立って使うつもりは全く無いのにそんなに重大な話を、あろうことか自分を飛び越えてアインズ様に直接話している。アルベドでなくても、部下が自分を飛び越えて上に直接話を持ち込めば不快になって当然である。
しかし、気に入らなくても無視は出来ない。
ナザリックのシモベが、アインズ様のお言葉を聞かなかったことに出来るわけがない。
「……アインズ様には時期尚早であると報告しなさい」
「かしこまりました。それでは時期尚早である理由をお聞かせ願います」
「さっきも言ったでしょう? あなたが出しゃばる必要はないのよ。同じことを何度も言わせないでちょうだい」
「……何故私が関わってはいけないのでしょうか?」
「わからない子ね。私が必要ないと言ってるのよ」
「ですから、その理由をお聞きしています」
「仕方ないわね。どうしてもと言うなら聞かせてあげるわ」
不快そうに見開かれていた瞼が下がり、赤い唇が孤を描く。
男は跪きアルベドは椅子に身を預けているが、物理的な位置とは関係なく、アルベドが男を見る目は遥か下にいる者を見下す目だった。
「私が必要ないと言っているのよ!」
「………………」
アルベドは、同じ言葉を繰り返した。
言われる前にわかってなければならない事を、三回も繰り返させたのだ。もう少し賢い男だと思っていたが、買いかぶりだったのだろうか。
男の愚かさを嘲笑うと同時に、期待していた自分が馬鹿に思えた。
「あら? 怒ったのかしら?」
男の目が鋭い。
アルベドの黄金の目に、赤と青の光が飛び込んでくる。
「……アルベド様に怒りを向けるとは、到底考えられないことでございます」
「ならその目を止めなさい。あなたの愚かさを見せられてただでさえ不快なのに、そんな目で見られたら尚更不快だわ」
「申し訳ございません」
「ふん……。困ったものね。顔だけは多少は見れたのに、お前からそんな目を向けられるなんて思ってもみなかったわ」
「……失礼いたしました」
「顔を伏せろと言ってるわけじゃないわ」
男は深く頭を垂れたが、アルベドは白いドレスから足を伸ばし、爪先で男の顎を持ち上げた。
一度隠れてから現れた男の顔は、唇を固く結び、眉間には深い皺が刻まれていた。余計なことを口走らないよう、歯を食いしばっているのだ。
「何か言いたそうな顔をしているわね?」
「……そんな事はございません」
「私の言葉が間違っていると言うのかしら? だったらその目を止めなさい。同じことを言わせないで。さっきも同じことを言ったわ。聞いた言葉が右から左へ抜けていくみたい」
「いえ、アルベド様の言葉は全て覚えております」
「つまり私の言葉を無視しているのね?」
「いいえ、違います。それはアルベド様の認識に瑕疵があるだけでございましょう」
アルベドの嘲笑が凍えた。
それはつまり、お前には目の前のことが見えていないと言うも同然である。
「目を開いていても見えないことがあると教えていただきました」
「っ! よくも言ってくれたわね!」
直後、鈍い音が鳴った。
男の頭が僅かに仰け反って、近くに空のグラスが転がっている。
アルベドが投げつけたのだ。中身は男の髪と顔を濡らし、ぽたりぽたりと絨毯へ滴った。
「……答える言葉がないと手が出るのですか。シャルティア様ではありますまいに」
「ふふ………………、シャルティアと一緒ですって? この私が?」
セバスに皮肉を飛ばすデミウルゴスとて、「君の頭はシャルティア並かね?」と言ったことは一度もない。
ナザリックにおいて禁忌とすら言える言葉を、この男は投げつけたのだ。
「私は適切に行動しているだけよ。言葉が通じない者に言葉を返しても意味がないでしょう? 獣を躾けるのに言葉は必要ないのよ? 体で教えなくてはならないわ」
「…………………………さようでございますか。それでは私も同じようにさせていただきます」
「えっ?」
パァン、と。
乾いた破裂音が響いた。
アルベドの顔が少しだけ右を向き、左の頬が熱を持ち始める。何をされたかわからず、呆然と頬を押さえた。
「言葉を返しても意味がないのでしょう? 体へ伝えさせていただきますよ」
アルベドは立ち上がった男を見上げ、右手が開かれて左へ流れているのを見て、男がしたことを悟った。
自分は、この男に、頬を張られたのだ。
「よくも私にぃ、キャッ!?」
反対の頬も張られ、アルベドは椅子から転げ落ちた。床に崩れ落ちたまま、目に涙を溜めて男を睨みつけた。
防御力ではナザリック随一のアルベドだ。頬を張られただけでダメージはなく、痛みも大したものではない。精々が頬を打たれたのだとわかる程度だ。
しかし、頬を打たれたのだ。その上、床に這わされている。
ナザリック守護者統括である己に、何という侮辱と屈辱。怒りが頭も体も熱してくる。
アルベドが怒り心頭になったのを見て、男は自分がしてしまったことに血の気が引いた。
己の愛しき主人に手を上げてしまったのだ。
「アルベド様、申し訳ございません! お怪我はございませんでしょうか!?」
「近付かないで!」
叫びにも等しい静止の声に、男が止まったのはほんの一瞬。
傍へ駆け寄り跪くと、頬を押さえているアルベドの手を取った。
アルベドの白い頬が薄っすらと赤くなっている。
美顔は険しく歪められ、黄金の瞳は怒り故か、猛るドラゴンのように縦に裂けていた。屈辱か怒りか、溜まった涙が溢れそうだ。
アルベドの姿も目に入った。床の上に仰向けに倒れて、上半身だけを僅かに起こしている。
装いは常の白いドレス。
スカートはタイトで大きな尻の丸みを見せつけながら、サイドが開いており太ももと丸尻の半分以上を露出している。
上は胸元を飾る蜘蛛の巣を模した黄金のネックレスが視線を誘導する。ネックレスの下にはアルベドの乳房が見えている。上乳を見せつけ、豊満な乳房が深い谷間を主張する。
どうしようもなく性的で、男を誘う服装だ。劣情を誘った。
「なっ、何するつもり!?」
「アルベド様……、私の想いを、体でお伝えします」
「あんっ!」
男はアルベドを床の上に転がして、豊かな乳房を正面から鷲掴みにした。
少し冷たい柔肉に指が埋まり、素晴らしい感触を伝えてくる。
「やっ、止めなさい! 私が止めなさいと言っているのよ!」
「生憎、愚かな私には言葉が通じないのです。アルベド様も私の言葉を聞いてくださらないでしょう? アルベド様のお体から答えを引き出そうと思います」
男は酷薄に嗤った。
何度も体を交えてきたが、頬を打たれるのが初めてならこんな風に迫られるのも初めてだ。
少しだけ。
ほんの少しだけをほんの一瞬だけだったが、アルベドはこの男を、怖いと思ってしまった。
「ああっ!?」
ドレスをずり下げられる。
大きくて柔らかい乳房が、たゆんと揺れて曝け出された。
▽
「乳首が立っていますよ。アルベド様も興奮なさっているのですね」
「お前がっ…………、おっぱいを触るからよ! くぅっ……」
ドレスの上から数度揉んだだけなのに、薔薇色の乳首は赤みを増して尖っていた。
アルベドの意思とは関係なく、アルベドの体は応えるようになっている。男の欲望に応え、アルベド自身も快楽を貪れるように。
アルベドの腹に馬乗りになった男は、両手を使って両の乳房を揉みしだいている。
邪魔なネックレスは外して椅子の上に放り投げた。
「興奮していることは否定しないのですね」
「っ!」
アルベドはきっと男を睨みつけ、赤くなった顔を反らした。その通りだったからだ。
かつての快感を思い出してしまっているのか、それとも男が言うようにおっぱいを揉まれて興奮してしまっているのか。
上に乗られておっぱいを好き勝手に触られて。それなのに気持ち良いと感じている。怒りの余りに引いた血の気が全身を駆け巡っている。体が熱くなっている。
「ひゃん♡ …………い、いまのは違うわ!」
思わず甘い声が出た。
いつもされていたように、緩やかな乳揉みで焦らしてから乳首をきゅうと抓られたのだ。体が覚えているし、声が出てしまっても仕方ない。
歴然とした理由があるのに、望んで感じたいと思ったわけではないのに、男はくつくつと嗤った。
「わかっております。アルベド様がお望みのことを私がわからないわけがありませんから」
「な、なに言って、るのよ……。あんっ、……あっ、だめぇ…………」
男の顔が近付いてくる。
キスをされるのかと身構えていたら、男の顔は乳房に埋まった。
胸に頬ずりをされ、温かい吐息を感じる。
僅かに濡れた感触があり、鋭く甘い痛みが胸を刺した。
「あぁん! だめぇ、乳首噛んじゃだめなのぉ。痛いのに、気持ちよくて……♡」
「気持ち良いのなら駄目なことはないでしょう?」
口の中にアルベドの乳首がある。
滑らかで柔らかな乳肉の先端で、自分は違うのだと自己主張している。舌触りも当然違う。勃起した乳首は弾力があり、吸い応えがあれば歯応えもあった。
根本を歯で捕えて先端を舐めてやれば、ますます固くなってくる。
「あっ、んぅ……、きゃうぅううん♡ やぁ、かまないでぇ……。アルベドの乳首とれちゃうからぁ……。おっぱい好きにしていいから……、優しくして……」
「はて? アルベド様は言葉が通じないと仰ったのですから、お言葉通りに受け取ってはいけませんね」
「そんな……。だめよだめぇ! おっぱいいじめないでぇ♡ あふんっ……、むぅうぅっ!? んぅ……、ちゅぅ……れろ……。んっふぅ♡」
甘えた声で鳴くくせに、言葉では拒みたがる艶やかな唇に指を突っ込んだ。
指は噛まれることなくぬめった舌に包まれる。蠢き続ける舌は、指を指以外の何かに見立てている。
アルベドが自分で自分を慰める時、指やディルドをしゃぶる事があると聞かされている。
「んうっ!? ひゃめ、ひゃめへ……♡」
左手の中指だけを突っ込んでいたが、人差し指と薬指も追加した。
三本の指が揃えて入れられるのなら、それよりも太くて大きい逸物を根本まで頬張れるアルベドには問題にならない。
けども指は開いてぬめる舌を摘んだ。
舌を動かせない。くぐもった声でしか喋れない。口も閉じられない。開いたままの口には涎が溜まり、溢れ出した。
「涎を垂らしてしまうなんて、はしたないですよ。はしたない姿のままでいるか、それとも綺麗にして欲しいですか?」
「ひ、ひいはら……」
「かしこまりました」
「あっ、んむぅ…………。ちゅうぅ……、れろ、ちゅるる……♡ んんっ、んっんっ……、れろぉ……」
乳首を吸っていた口がアルベドの口を塞ぎ、溜まった涎を吸い出した。
じゅるじゅると卑猥な水音が口元で鳴って、アルベドは頬を染めたがどうにもならない。溜まっていた涎が減っていく。あらかた吸われてから舌が入ってきた。
舌を入れられてしまっては、条件反射で応えてしまう。アルベドからも舌を伸ばし、互いの舌を味わうように絡み合う。
深い口付けを交わしながら、男の手は下がっていった。
(ダメって言ったのにキスしちゃってるぅ。あぁ、私も舌を入れちゃってこの子の唾を飲んじゃってるわ。こんな事するつもりなかったのに。でも……、だめ……。おっぱい触られて、キスもされちゃって。私の体が欲しがっちゃってる……。あっ? 今度はどこを触るつもりなの!?)
男を誘う性的なドレスだ。
スカートの両サイドは大きく開いて、太ももと尻の丸みを見せつける。
その大きく開いた隙間に、男の手が忍び込んだ。
むぎゅうと生尻を強く掴み、さわさわと撫で始める。
尻の柔らかさを楽しんでいた手指は、太ももをさすりながら内股へ入ってくる。
太ももの根本付近まで開いているスカートだ。流石に下着は隠れているが、指数本分もずらせば見えてしまう。
そんなところに入ってくるのだから、触られないわけがなかった。
長い口付けを終え、唇同士が唾液の糸を引きながら離れる。
男はアルベドを見下ろし、いやらしく笑った。
「濡れていますよ」
「くぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
男の指は、アルベドの股間に届いていた。
スカートの中は熱がこもって蒸れている。内股はしっとりと汗ばみ、指に吸い付く。目当ては頼りない薄布が覆うアルベドの中心。辿り着いた指は柔らかく沈んだ。
「私が触りやすいように股を開いてくださったんですか? アルベド様はここを触って欲しかったのですね。これはこれは、期待に応えなければなりません」
「あんっ♡ ゆびいれちゃ、だめぇ……。アルベドの……、だいじなところなんだからぁ」
サキュバスのアルベドが履くショーツだ。
布地面積はとっても小さい。陰毛がないので下腹は包まれておらず、割れ目の上端が見えかねないほどのローライズ。肝心の割れ目を覆う部分は指一本分の幅しかなく、少し引っ張れば食い込んでしまうし、何かの拍子でずれてしまう事もある。そして後ろは紐になっている。スカートを脱げば、肛門はほとんど丸見えだった。
アルベドを求める手指が触れれば、侵入を拒むことは出来なかった。
「あっ、あっ、あんっ♡ あんっ♡ あっ、だめぇ……、いいのぉ♡ おまんこきもちよくなっちゃうぅ♡」
男の指は、あっさりと女の穴へ侵入した。
愛欲に潤んだ雌穴は一瞬たりとも抵抗することなく指を飲み込み、体の内側を犯させている。
アルベドはダメと言いながらも男を抱きしめ、唇をねだった。
上の口ではじゅるじゅると派手に音を立て、下の口では密やかにくちくちと鳴らしている。
一本だった指が二本になっても、アルベドは受け入れる。
小さなショーツはとっくに役割を放棄した。履いていても、アルベドの愛液は吸い切れる量ではなかった。乱暴に引っ張られて膝まで下げられた。伸縮性抜群のショーツはその程度で破れたりしない。
「あっ、あなたも、おちんぽ立たせてるじゃない! わたしだけじゃないわ!」
アルベドは膝を立てて太ももを男の股間に押し当てた。触れなくてもズボンの奥で膨らんでいるのは見て取れる。
押し込められて窮屈そうにしている肉棒に、アルベドはズボンの上から包んでやった。
「一番始めに、アルベド様も、と申しましたよ?」
「こんなに立たせて……。どうするつもり?」
「何度もしているのだからおわかりでしょう?」
「………………私のおまんこに入れるつもりなのね?」
「その通りです」
言葉を交わしながらもちゅっちゅと軽い口付けを挟んで、男は少しずつアルベドのスカートをずり下ろしていた。
腰から一対の黒翼が生えているので、アルベドのドレスは基本的に上下で分かれている。スカートだけを下ろすことが出来た。
アルベドは僅かに腰を浮かせて脱がせるのを手伝い、無毛の股間が露わになってしまうと手で隠した。
隠せていた時間は短く、スカートがショーツ諸共脱がされると、男の手で退けられてしまう。
「ああっ!? だめやめてみないでぇ……♡」
挙げ句、大きく股を開かされた。
濡らしてしまった女の穴を見られてしまっている。
感じてしまっているけども、今回は望んで始めたわけではない。だというのに、淫らに熟れた肉体は次の行為に期待している。
心を裏切った体が恥ずかしい。見ていられず、両手で顔を覆った。
「ひゃぁあっ♡ あんっ、やあぁ、だめ、なめないでぇ♡ ぺろぺろしちゃだめなんだからぁぁあ♡」
体の真芯を貫く官能に釣られ、顔から手を離せば、自身の股間に男が顔を埋めていた。
指で広げられ、内側を舐められている。
柔らかくぬめった舌が陰核を弾き、尖らせたら膣へ入って内側を舐める。
背が反って尻が跳ねた。
甘く叫びながら男の頭を押さえ、もう一方の手では自身の乳房を揉みしだく。
「くぅううううぅううぅーーーーーーつ♡」
充血しきって弾けそうな乳首を捻り、顎を反らせて舌を伸ばした。
股間からはぷしゃっと愛液が吹き出て男の顔を濡らす。両膝を立て爪先も立て、きゅうっと力が入って折り曲がった。
ドレスはずり下げられたくし上げられ、下腹に刻まれた淫紋が淡い光を放ちだす。
子宮が求めている。
サキュバスの本能と女の性が結託して、子宮に注いで欲しいと訴えている。
欲しいのは。男の精液だ。
膣には指や舌ではなく、逞しい逸物を突き立てて欲しい。
指や舌では届かない深いところに触れて欲しい。
強引に始まった行為だが、理性は体に抗えなかった。
「だめぇ……。もうほしいのぉ……。いじわるしないでぇ……」
「何が欲しいのですか?」
立場的にはアルベドが上で男が下。始まりがどうあれ、アルベドが求める形にしなければならない。
アルベドは悔しそうに唇を噛み、赤い顔を背けて、
「…………おちんぽが欲しいの。私のおまんこに、あなたのおちんぽを入れて欲しいのよ……」
「入れるだけでいいのですか? アルベド様は入れるだけでは満足なさらないでしょう?」
「くっ…………。私のおまんこにおちんぽを入れて……、いっぱいかき混ぜて! 私の腟内で射精して! あなたの熱いミルクを……、精液をいっぱい出して! …………私の子宮をあなたの精液で満たして欲しいの。私のおまんこはあなただけのものだから、私の子宮はあなたの精液だけを入れるところだから。だから……、あなたと、セックスしたいのよ……。おねがい……、私を愛して。愛して、ください……」
激しかったアルベドの言葉は段々弱々しくなり、最後は哀願する響きになって、潤んだ目で男を見上げた。
「ここにあなたを、入れてください……♡」
大きく股を開いて、潤んだ割れ目を自ら広げた。
割れ目の内側には艶めかしい肉色の媚肉が隠れている。
何度も嬲られ何度も達したクリトリスは包皮が剥けてつるりとしている。
愛液に紛れて少々の小水を零した尿道口は媚肉に押し潰され、下の口が開け閉めするのに合わせて僅かに口を開く。
アルベドが欲しがっている雌穴は口を開いたままだ。物欲しそうに涎を垂らし、男を誘っている。
男の獣性を煽り、男の欲望を受け止め、欲するままに快楽を貪って快楽を与えて、男と一つになるためだけの淫らな器官。
男は余りの淫らさに唾を飲み、唇を濡らすアルベドの汁を舐め取った。
ズボンのベルトに手を掛けた瞬間、男の股間に釘付けだったアルベドは気付かなかったが、少しだけ眉根を寄せた。
悩んだが、脱がないわけにはいかないのだ。
男がズボンを脱ぎ閉じ込められていた逸物が跳ね上がると、アルベドは目を丸くした。
「どうしたのそれ?」
乗りに乗っていたアルベドは、思わず素で返してしまった。
▼
言うまでもなく、ここまで全て演技である。
アルベドは、愛しい男が自分を飛び越えてアインズ様に話を通したことを不快に思ったのは本当だが、その程度なら軽く注意すれば済む話である。
男の方も、銀行の話をアルベドとしたかったのは本当でも、アインズ様に報告することは「時期尚早」と答を得た。
世に並ぶものがない深い叡智を誇るアインズ様なので、最悪でもそれだけ報告すれば問題ない。とは言えそれだけでは相談役の名が泣こうというもの。時期尚早である理由を考察するのは自分の仕事である。子供ではないのだから、何から何までアルベド様に教えていただくわけにはいかないのだ。
互いにヒートアップしていったのは事前に打ち合わせた通りである。
怒ったアルベドの手が出るのは、シャルティアとキャットファイトをする事から間々あることではある。
対して、男の方はそもそも怒る事がない。基本的に温厚な男なのだ。例外はアルベドが関わった時だけ。
それだって手が出ることはない。物理的な強制力で相手を黙らそうと思えば、ソリュシャンとルプスレギナに玩具を提供するだろう。あるいはミラを使うか。誰もいなければカタナブレイドを抜く。その場で敵わぬと見れば一時退却し、あらゆる手段を用いて物理的強制力を行使する。
相手を黙らそうと平手打ちするのは、この男の選択肢にないのだ。
それでもするとすれば、実質的な初対面の時にシャルティアから請われたように、相手から望まれた時だけである。アルベドが望んで平手打ちをさせたのだ。
アルベドがこんな事をしたがったのは、いつぞや中断してしまった喧嘩の後の仲直りセックスをしたかったからである。
あの時は互いの非を糾弾しあって盛り上がり、アルベドの涙で有耶無耶にした。
つまらない争いはそれで終わったが、心と体はとても盛り上がったままだった。あの状態でセックスをすればとても良かったはずである。
が、とても残念なことにお仕事時間中だった。
とても優秀なアルベドなので、お仕事時間が少々減っても問題なかったが、憎たらしいことにシャルティアが邪魔に来た。その上彼はアインズ様に呼び出されてしまったので仕方ない。
その後は大浴場で良いことが出来はしたがそれはそれ。
喧嘩の後の仲直りを是非にもやってみたかったのだ。
互いに手を上げて盛り上がって、凄く順調に始まろうとしていたのに、アルベドが一瞬で素に戻るほど驚いてしまったのは、男の股間を見てしまったからだ。
何度も見ているし舐めているし咥えているし握っているし胸でも挟んだし素股もしたし膣が形を覚えているくらいなのに、アルベドは初めて見る股間だった。
「なんで生えてないの?」
「うっ…………」
男の股間は、アルベドと同じ無毛だったのだ。
前回は銀色の髪とは違って淡い金色の陰毛が逸物の上に茂っていた。
アルベド的には、陰毛にこもった匂いが芳しく、セックスの時にこすれるのもちょっとしたアクセントで好ましい。
ないよりあった方がずっと良いのに、ない。
どうやら剃ってしまったらしい。
「……ソフィーに剃られました。根本まで咥えたまま動かなくなりまして、理由を聞いたら毛にこもってる匂いにうっとりしてしまったとか。初めてなのだから初めて用にして欲しいと言われまして」
「仕方ない子ね……。でもちゃんとおちんぽミルクを飲ませてあげられたのかしら?」
「ソフィーは下手ではなかったのですが度々中断してしまい、最後はジュネの口に放ったのを口移しで与えられていました」
「ジュネ……、確かあなたの下についたヴァンパイア・ブライドね?」
「はい。ソフィーとは上手くやっているようです」
「ふぅん。どんな形でも飲ませてあげられたのならいいでしょう。これからもお願いするわね」
「かしこまりました。私の娘でもありますから」
「私とあなたの子供よ♡ それにしても…………」
ソフィーの教育と成長はまだまだこれからも続く。先のことは脇に置き、目の前のことである。
アルベドは、前から横から上から、男の股間をじっくりと鑑賞した。生えていた方が良いが、初めて見る無毛の股間は新鮮でもある。
「あの…………、そんなに見ないでいただけますか?」
「あら?」
アルベドは元より、女たちに股間を見られるのは日常である。
逸物を握られない日も、舐められない日もない。
しかし、好奇に目を輝かせて鑑賞されるのは些か居心地が悪い。
しかも、涙を流して挿入を乞うた大淫魔が、肉欲を忘れて感心したように唸りながらじいっと見つめてくるのだ。
アルベドの淫らな姿と部屋に充満する淫臭で萎えはしないが、居心地が悪ければ決まりも悪い。
一言で言えば照れていた。
そっと顔を逸らす男を見て、アルベドの胸はキュンと高鳴った。
黒翼がバッサと音を立てて持ち上がった。
(何よこの子こんな顔もできるの初めて見たわ可愛いじゃない私に一体何をさせたいのかしらそんな恥ずかしそうな顔しちゃってさっきは私に恥ずかしいことしたんだから今度は交代して私にして欲しいっていうことなのねそうなのねわかったわ!)
アルベドは慈悲と慈愛の象徴に相応しく、女神の如く優しい顔で男に笑いかけた。
「うふふ……。あなたのおちんちん、とっても可愛いわ♡」
「!?」
娘と同じセリフである。
ちなみに、ソリュシャンとルプスレギナも同じ言葉を口にした。ミラは態度こそ少し違ったが、賢明なことに口にはしなかった。
ラキュースに見せたら絶対言うので、そこそこの長さになるまでラキュースとはしないつもりでいる。
ソリュシャンとルプスレギナに言われても心に来るものがあったのに、アルベドはそれ以上。
「あなたの可愛いおちんちん、私がいっぱい可愛がってあげるわ♡」
攻守交代。
男はアルベドに押し倒された。
今更ですが昨年はAIアートの躍進が凄まじかったですね
進化が止まることないだろうし、一体どうなってしまうのだ