※この作品はR-18です。

アルベドのお食事   作:dolph

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風邪引きました、連休の疲れが出たようです_(:3 」∠)_
連休はとても慌ただしく(盆も正月もGWもいらん!)、本話の進捗は
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姉に至る試練 ▽エントマ+シズ

(これは……!)

 

 エントマの状態を知らない男は、手のひらに伝わる感触に驚かされていた。

 肌触りがすべすべなのは、お手入れ抜群のナザリックのシモベたちの常で、素晴らしいとは思うが驚く程ではない。特筆すべきは柔らかさである。

 エントマのお腹はふんわりしていたのだ。ブヨブヨやプニプニとは違う。ふんわりである。

 言葉には尽くせない柔らかさは、アルベド様のふんわり感を思わせた。

 

「ひうっ……」

 

 指先でしっかりと撫で回せば、皮下の肉も感じ取れる。

 アラクノイドとは、自分の目で確かめた通りに蜘蛛の器官がある。聞くところによれば背中から大きな蜘蛛の足を生やせるとか。しかし蜘蛛『人』であって、人間の器官もあるようだ。末端が蜘蛛ならば中央は人間なのだろうか。

 

 そして柔らかさとくれば、是非にも確かめねばならない箇所がある!

 

 お腹を撫でたことでエントマは気持ちよさそうな声を出しているが、食べたものが溜まるところはもう少し上なのだ。もっと上に行く必要がある。

 

 男の手はエントマの危機感を煽った。それ以上の驚愕があった。

 

(えぇぇっ!? なんでっ!? 私ちゃんと結んだのにどうして解けてるのぉ!? おにぃちゃんの手は……片手だけだよね? 私が自分で解いた…………わけないじゃん!)

 

 エントマは浴衣の腰紐を固く結んでいた。位置的にはおへそのやや上。キツく結ぶと苦しいので少々の余裕を持たせたが、手が入る隙間はなかったはずだ。

 それが何故か、男の手が腰紐の位置より上に来ている。まさかと思って確かめれば腰紐が解けている。どうやって解いたのか。それとも勝手に解けたのか。

 驚いている間にも、男の手は舐めるようにエントマの肌を這い上がる。

 

(そこはだめぇ!)

 

 ぎゅっと自分の体を抱きしめる。エントマが守ったのは女の子の大事な部分。

 幸いにもそこまで届かず、大きな手のひらは指を広げて、エントマのお腹でゆっくりと円を描き始めた。

 

「ふぅ…………、はぁ…………」

「お腹の具合は大丈夫ですか!?」

「ふあっ!? だだだいじょうぶぅ! お腹いっぱいだけどこれくらい平気だからぁ!」

「それは良かった」

「んんっ……!」

 

 エントマとしては、暗に撫でてもらわなくても大丈夫と言ったつもりだった。しかし、残念なことに受信側が壊れている。エントマの真意は伝わらず、手指の動きが大きくなる。描く円が少しずつ大きくなる。

 

 この場にいるのが二人だけであれば、緩やかにスキンシップが進んで、どこかで止まるかどこまでも行くかしていたはずだった。

 

(……………………チッ)

 

 だけれども、シズがいた。

 男を慰めてやっているのは自分の手なのに、当の男はエントマを構いっぱなし。そこは自分の方に手を伸ばすべきと訴えたかったが、出来ないでいる。

 自分は栄えあるプレアデスの一人なのだ。

 口で噛み付いて勝利を得ても、そんなものは偽りの勝利に過ぎない。姉に相応しい実力でもって勝利をもぎ取らねばならぬ。

 

 姉に相応しい実力などと聞かされても、誰であろうと首を傾げるだろうが、シズにとってはいたって真面目な問題だ。

 もしもここでシズが声を掛けていれば、している方は何の自覚もなく単なるマッサージだと思っているので何の反応もないだろうが、されてる方はされてる事を自覚して止めるように声を上げる可能性が高かった。

 しかし、姉に相応しい矜持(?)がシズの口を噤ませた。

 

(シズさん?)

 

 シズの手が男から離れる。

 やっと悪戯を止めてくれたかと安堵したのは数秒。シズもエントマのようにくるりと背を向けた。男の手を取り、脇の下を通らせて自分の体の前に回す。

 

「んっ……」

 

 初心でねんねのエントマとは違う。シズが導いた場所は、慎ましくもきちんと膨らんでいる乳房だった。

 

 

 

 

 

 

 シズの水着はほとんど紐。その上、非常に優れた伸縮性を持つ。指を引っ掛けるだけで大きくずれるし、水着の下に手を潜らせるのに何の支障もない。

 男の手はシズの乳房へ、間に何も挟まず直に触れた。おっぱいに触れば揉みたくなるのが男の性。おっぱい以前のちっぱいといえども変わらない。

 下から包むように優しく触れて、手指で撫でる。柔らかな乳肉の感触が楽しく、愛らしい突起に触れれば心が弾む。

 

「んっ……、もっと」

 

 期待に応えて、指が少し沈むくらいに力を入れる。揉みながらも中指の腹を突起に乗せて、優しく押し込み、優しく擦る。繰り返す内に押し返すような弾力が現れてくる。

 

「ひゃっ!? くすぐったい。いきなり舐めるのは不許可」

「失礼しました。シズさんが髪を上げてるのは珍しいので」

 

 風呂なのだ。シズは長い髪を上げてタオルで包んでいる。いつもは隠れているうなじが目の前にあり、男は誘惑に駆られてレロと舌で触れてしまった。

 

「んあっ! んっ……、それなら……、イイ……。もっと強くて平気」

 

 シズの乳首は立っている。不意打ちのようにキュッと摘んでやった。強めでも痛がる様子はなく、もっともっととねだってくる。

 シズには強めにしても、もう一方はそうはいかない。

 

「あ……、あ……んぅ……。だ……だめぇ……。そこ、だめなんだからぁ……」

「駄目なことはありませんよ。シズさんにも同じマッサージをしていますから」

「でも、でもぉ……、だってぇ…………。はぁ……、あぁ…………」

 

 エントマのお腹を撫でる手は、描いていた円を徐々に大きくしていった。固く守っていたエントマの腕とぶつかるが、気にすることなくマッサージを続けていく。

 続ける内に守りに綻びが出たようで、親指が下乳に触れるようになった。それですぐに食いついては警戒を高めるだけの下策である。撫でているのはあくまでお腹。

 エントマの腕が胸から離れきったところで、円運動は上下運動に以降。アウラと初めて一緒にお風呂をした時と同じである。

 エントマが守っていた女の子の膨らみは、男の手に捉えられた。

 

 大きさはシズと似たりよったりだが、僅かながらエントマの方があるように思えた。普段のエントマはシズ以上に体形のわかりにく服を着ているので、余計にそう思えるのかも知れない。

 そしてやはり、とても柔らかい。お腹がふんわりしていたように、エントマのおっぱいもまたふわふわだ。

 昆虫の外骨格は硬いものだが、幼虫の体や蜘蛛の腹は柔らかいものである。それと同じだろうかと思うも答えは出ない。

 確かなのは、エントマのおっぱいはとても触り心地が良いことだ。惜しむらくは小さいことだが、それはそれで悪くない。

 

 エントマの乳房はシズよりも優しく触る。間違っても痛くならないように揉むよりも撫でるであり、それでもエントマの体は反応している。

 触り始めたときより僅かに張ってきて、時折指に触れる突起も立ち上がってきたようだ。

 

(なんで私おにぃちゃんにおっぱい触られてるのぉ!? シズにも同じことをって言ってたけど……。でもシズのバカはおにいちゃんのあんな……さわって……。うぅ……、でもぉ……でもお……! 私の体溶かされちゃってる? おにぃちゃんに触られるとトロトロしちゃってるみたいで……。でもでもこんなのエッチなことなんだよね!?)

 

「んあっ!?」

 

 体がトロトロとするような優しい触り方だったのに、突然鋭い刺激が走った。意図せずに高い声が出た。

 

「痛かったですか?」

「エントマはまだまだ子供。子供扱いしないとダメ。代わりに私には強くしていいぃっ! い、いまの、よかった……」

「別に痛かったわけじゃなくてびっくりしただけだもん! あれくらい平気なのぉ!」

「それではもう一度」

「ふぅっ……! あっ……つねっちゃだめぇ……。あんっ!」

 

 乳房の中央から走る鋭い刺激は体中を駆け抜けて、一端は喉から甘い声を響かせ、一端は体の奥底に溜まっていく。

 乳首を触られているだけでどうしてこうなるのか、エントマにはわからない。知識はあっても自慰の経験は全くの皆無。試したことはおろか、思ったことすらない。それなのに、男の手が体の奥に眠っていた快感を強引に掘り起こしていく。

 

(シズさん、私のもしてもらえませんか?)

(やめろって言ったのはそっち)

(それはそうですが、そう言った時と今は違うでしょう?)

 

 普通に風呂に入るつもりでいたら突然扱かれたのと、左右から美少女の嬌声が聞こえてくる現状では全く違う。シズの手で立たされてしまったのもあり、更なる刺激を求めていた。

 まさかエントマにしてもらうわけにはいかない。責任者が責任を取るべきだ。

 

(そこまで言われたら仕方ない)

 

 そこまで言ったつもりはなかったのだが、シズ的にはそこまでの事のようである。

 

(手と口とどこがいい? それともおまんこ?)

 

 挿入はまだ早いというか、エントマがいるので不可。口だと、シズお得意のサブマリンフェラはとても良かった覚えがある。しかし、出すまで離れない可能性があるので今はまだ不可。候補は必然的に絞られた。

 

(手でお願いします)

(わかった。それじゃあっち向いて)

 

 三人とも同じ方を向いて、先頭がエントマで最後がシズ。

 シズは、男の背に抱きついた。ご丁寧に水着の紐をずらし、乳房を押し付ける。蛍光ピンクの乳首は立ったままだ。

 男の胸を弄りながら手は下がっていき、男の股間にたどり着いた。

 

(ん、ちゃんと立ってる)

 

 シズの手が離れてしばらく経っているのに、肉棒は固く屹立したまま。立たせたまま何もされないのは可愛そうと思う慈悲の心がシズにはあった。

 両手で握り、上下に動かし始めた。

 

「あっ……あっ……、おっぱいどっちもぉ……。あん……、こんなのダメなのにぃ……」

「ダメですか?」

「だってぇ……、おっぱいさわるなんてぇ……。エッチなのダメなんだからぁ……。んっ……」

 

 人間の多くは右利きだ。そのため、女性の乳房で揉まれるのは左が多くなる。それが続くと大きさが偏ってしまうのだ。

 ということをラナーから叩き込まれている男は、いつだって触るのが偏らないように両方の乳房を愛撫する。

 右手がシズから開放されたので、エントマの可愛らしい乳房を両手を使って揉み始めた。

 エントマのおっぱいはちっぱいなのに触り心地が素晴らしく、舌足らずで甘ったるい嬌声も可愛らしい。シズからの手コキも上達が目覚ましく、滾ってくる。

 その上で、おっぱいがダメと言われてしまった。エントマの希望なのだから、もう一つの選択肢に進まざるを得ない。

 

「あ…………」

 

 男の手が乳房から離れた。

 エントマがまたも意図しない声を上げたのは、安堵したのか残念に思ったのか。ダメと言ったのは口だけの事で本当は続けて欲しかったのか。

 

「あっ!?」

「おっぱいはダメなんでしょう?」

 

 男の手がするすると下がっていく。

 腹を撫で、細い腰を掴み、始めに撫でていた下腹も通り過ぎて更に下。

 若年ゆえに細いながらもふにふにふんわりと柔らかい太ももを掴んだ。

 

 風呂に入ったばかりのエントマは、異性がいることの緊張で最初は正座をしていた。

 風呂の深さ的にも、正座でないとお湯が肩から上に来てしまう。

 それが徐々に緩んで崩れて、今は足を崩した女の子座り。太ももはピッタリと合わさっているわけではない。

 太ももを掴んだ男の手は、滑るように近付いてきた。脚の付け根にまで来ると、するりと内側へ落ちていく。

 そこはおっぱいよりも大切なところだ。エントマは咄嗟に止めようとしたのだが、

 

「大丈夫ですよ。痛いことはありませんから、気を楽にしてください。マッサージの続きです」

「でも、でもぉ……! そこはぁ……! うぅ……。おにぃちゃんの…………」

 

 エッチ、と続けたかった。言葉になりきらなかった。

 

 後ろから抱きつかれてるも同然の体勢で、肩と頭が男の胸に触れている。それだけだったら一緒にお風呂の範疇。それだけと思えないのは下半身。

 背中側は浴衣が完全にガードしているが、触られたらわかる。小振りな尻を越えて浴衣に留めてある腰紐よりやや上あたり。棒状の先端らしきものが頻繁に触れた。

 男性の股間についているもの。シズが扱いていたもの。それが固くなって、背中に触れている。

 時折、シズの手がぶつかった。

 見なくてもわかってしまう。シズは最初にやったのと同じことをしている。

 

「ふああぁぁぁ………………!」

 

 エントマは、浴衣のたもとに隠れた手で顔を覆った。見ていられなかったしお湯の中なので詳しく見えるわけではなかったが、せずにはいられなかった。

 内側に落ちた手が、手と手の間を狭めたのだ。

 

(シズさんはエントマさんの外性器がどうのと言ってたけど、エントマさん本人の言葉が正解だったな)

 

 女の体でとても柔らかなおっぱいが不可ならば、そこよりも柔らかいところを求めたくなる。

 男が触れたのは、エントマの外性器。の外側。外陰唇だ。アラクノイドでも、外から触る限りでは人間の女の子と変わらないようだ。

 ただし、シズが誤解した理由がわかる気がした。エントマは下付きだったのだ。

 

 上付き下付きとは、女性が仰向けの状態における性器の位置を指している。

 形が人に依るのと同じように、位置もまた人それぞれ。どちらであっても個性の範疇。ただ、位置によってとりやすい体位が変わってくる。下付きだと正常位より後背位がやりやすい。

 

 下付きなのでエントマの股間が前を向くように体を傾けさせ、必然的に背中が後ろへ倒れる。

 エントマは背中に触れる逸物に体を固くするが、それよりも大きく開かされた股をどうにかすべきと考えて、

 

「ちんこがだいぶ固くなってる。そろそろ出したい? 口? それともおまんこ?」

「まだ大丈夫ですって」

「どうしても入れたくなったら入れさせてあげてもいい」

「入れたいのはシズさんでは?」

「口答え厳禁。お前は明日の夜明けまで私に奉仕する義務がある!」

「……ご随意に」

 

 いつの間にか奉仕の義務になったようだ。

 それは馬鹿な男の自業自得として、エントマはまたも固まった。

 

(ちんこぉ!? おまんこぉおお!? 中に入れちゃうのぉおおおお!? そそそそそそそそそれって………………。エッチ……、だよね? そんな気はしてたけどぉ……。ていうかシズはおにぃちゃんのあれにあんなことしてあんなことするのかなって気もしてたけどぉ! …………シズとおにぃちゃんてエッチしてるんだぁ。…………………………って私も!??!?!)

 

 遅ればせながら、エントマはその可能性に気付いた。それは現在進行形で広げられている。

 

「あっ……あっ…………、はぁ……、あぁだめぇ……だめなんだからぁ……」

「わかってます。ダメなことはしませんから」

「だからぁ、それだめぇ……。あっ…………んぅ……」

 

 筋を挟んで触れ合う指はゆっくり上下に動き続け、口を開いている間も止まらない。

 時間が経つごとにほぐれていき、エントマの体から力が抜けていく。なんとか浴衣の合わせを押さえていた腕もだらりと下がって、何を求めているのか、たもとの中でもどかしげに指が動く。

 

「エントマさんのおっぱいはとても綺麗ですよ」

「!??!?」

 

 エントマの方が男よりも大分背が低いので、男の胸に寄りかかってしまうと上からは体の前面が見えてしまう。閉じられていた浴衣は押さえを失って湯になびき、エントマの体を晒していた。

 小さくはあるけれど形は良く細い体とバランスが取れている。手のひらに収まる慎ましさはエントマの愛らしさを表しているようで殊更に可愛らしい。

 

「見ちゃだめなんだからぁ!」

「ご心配なく。お湯の中ですからよく見えるわけではありませんよ」

「だったら恥ずかしいこといわなぁひぃぃいっ!? なっ……、なにしたのぉ?」

 

 エントマの注意を反らして事を進めたつもりはない。しかし、している当人にそのつもりはなくとも、そうなっている。エントマの体から力が抜けるまで外側をほぐしたのだ。外が終われば中に行くのは道理である。

 おっぱいに気を取られたエントマは、内側を許してしまった。長い中指が割れ目の上にあてがわれ、薄く開いた筋へ沈む。

 指は内側を掻くように上に動いて、包皮に包まれた柔らかな肉芽に辿り着いた。

 

「あっ? あっ? あっ!? なに、これぇ……! あっ……あぁんっ!」

 

 エントマの知らないものが、下腹部から這い上がってきた。

 下腹を侵して胸を高鳴らせ、頭を茹だらせる。腰はビクリと跳ね、太ももは震えてつま先に力が入った。

 

「痛くはないようですね。続けますよ」

「あっやっ、まっ……てぇ……、はあんっ! やぁ……、こんなのしらないぃ……くぅぅっ、……あぁぁっ!」

 

 外側が人間と同じなら、内側も変わらないようだ。

 エントマのクリトリスに触れる指は優しく圧しながら小さな円を描く。左手は下腹を抑え、人間の女の子と同じと仮定して皮下の器官を起こそうと企んでいる。

 

 エントマの体が揺れて湯を波立たせ、甘ったるい嬌声を響かせる。

 初めての感覚に恐れに近いものがあるようだが痛みはないらしい。

 指先に感じる弾力が強くなり、薬指を乗せながら人差し指で根本を押さえて包皮を剥く。直に触れられても反応が良くなるだけでやはり痛くはないようだ。

 

「あっ、あっ、なっ……なんでぇ!? こっ、こんなのぉ……こんなのぉ……、はじめてぇ…………! あ……、やぁあぁん♡」

 

 クリトリスを執拗に責められて、自分が感じているものは恐ろしくも不快でもないことを、体が気付き始めた。

 

「おっ、おにぃちゃぁあん……、これぇ……、きもちぃのぉ……♡」

「気持ちよくなれるマッサージですよ。エントマさんの体は大分ほぐれてきたようですね」

「うっ、うん……、とろとろに溶けちゃってるみたいぃ……」

「それではこちらの様子を見ようと思います」

「こちらぁ? どこのことぉ? ……あっ!?」

 

 内側の下の部分。

 小さな穴に指が届いた。

 入り口からすぐの部分に薄い膜がある。

 完全に塞がっていたシズが特別なのであって、エントマの膜にはちゃんと裂け目があった。指が入る程度の隙間は空いている。

 

「ぬるぬるしているのはお湯じゃありませんね。エントマさんが分泌している液体ですよ」

「私から何かでてるのぉ?」

「指よりもずっと太いものを入れるための潤滑液です。滑りを良くして内側の粘膜を保護するためのものですね」

「指より太い…………。そ、それってぇ……。ひゃぁあん♡」

 

 柔らかな内側を進み、第二関節まで入ったら軽く折り曲げる。内側の肉を掻き、外では陰核を擦り、エントマの声も体もますますとろけていく。

 このままだと指よりも太いものが入るのは秒読みと思われたが、この場にいるのは二人だけではないのだ。

 

(ちんこが急に固くなった!)

 

 シズである。

 男の背に乳房を擦りつけ、両手で扱いていたのはいつの間にか片手だけになり、空いた手は自分の股間に伸びていた。

 片手になっても休まず扱き続けていたが、同じペースで扱いていたのであって急に固くなるのはおかしい。しかし、心当たりがあった。

 

 この男は、エントマの嬌声を聞いて興奮したのだ!

 なんたる屈辱であることか!

 

 扱いているのは自分なのに、明日の夜明けまでたっぷりずっぽりを予約しているのに、前の穴も後ろの穴も当然口だって全部使わせてやっているというのに、初心でねんねのエントマの声を聞いてちんこを固くしている。

 断罪すべきであった。

 

「あっ」

「シズさん!?」

「………………」

 

 シズは無言で男をエントマから引き離した。

 エントマに入っていた指は膜を傷つけることなく離れていく。

 

「わわわっ!!」

 

 振り向いたエントマは目を覆った。とはいえ所詮はポーズ。大きく空いた隙間から見えている。

 引き立てられた男は、風呂の縁石に座らされたのだ。湯の中に隠れていたものが顔を出している。男の股間からは、太く長い肉棒が屹立していた。

 

 実を言うと、男性器を見るのは初めてではないエントマだ。アベリオン丘陵にあるデミウルゴスの牧場見学をした際に何度か見ている。

 しかし、勃起した状態は初めてだ。それに、さっき聞かされた指より太いものがあれなのだという知識がある。準備をさせられた自分に入るのはあれなのだ。

 

「いてっ!」

 

 エントマをチラ見したシズは、男を押し倒した。勢いがよく、男の後頭部が石床にぶつかろうと気にしない。

 湯から上がって男の体を跨いだシズは、膝を折り、後ろ手を男の太ももについて尚も腰を下げ、水着をずらし反り返っている逸物を上向かせて位置を合わせ、つぷりと先端が潜ったら、小尻が男の股間にぶつかるまで一息に落とした。

 

「んっ…………。全部、入った。……ちんこおっきぃ。おまんこの中がいっぱいでお腹が圧されてる」

「急に入れるのは……」

「大丈夫。ちゃんと濡れてる。私のおまんこはもうとろとろになってる。……私の中はお前のちんこの形になってるから。んっ……、あっ……、あっあっ、あんっ♡ あんっ♡」

 

 シズが男の上で腰を振り始めた。

 二人が密着している時は、単にシズが上に座っているだけに見える。

 それがシズが腰を上げると、二人の間を男の逸物がつなぐ。男から伸びた長い肉棒はシズの股の間に刺さって、シズが腰を落とせば中に飲み込まれていく。

 肉が肉を打つ音に、粘着質な水音が絡んで、シズが甘い声で鳴き続ける。

 

 エントマは膝立ちになって二人の交わりを凝視していた。

 浴衣の合わせを直すのも忘れている。湯の中に沈めたたもとからは細い指が覗いて、自身の股間を押さえた。

 陰部を圧すような押さえ方で、やがて前後に動き始めた。

 

「あっあっあっ、あんっ♡ ちんこきもちい♡ あぁんっ! 下から突くなっあっ! あああぁぁーーっ! あんっあんっ♡ んああぁーーっ♡」

 

 エントマに見られているのを忘れているのか気にしないのか。アルベドとリファラとキャレットの前でセックスしたことがあるシズなのだから、気にしないどころか見せつけているのかも知れない。

 自分で準備して濡れそぼっている膣は太い逸物を問題なく受け入れて、淫らな肉壁で包み込む。

 さっきまで湯の中にいたが、湯より熱い逸物は、熱に依らない熱で体を焦がしていくようだ。あまりの熱さに体が溶けて、二人が一つに溶け合っていく。

 熱を生んでいるのは子宮なのか、熱を受け止めているのが子宮なのか、シズの全身を際限のない快感が覆い尽くす。快感は多幸感と幸福感を呼び寄せて、シズの体も心も満たしていく。

 蛍光ピンクの乳首は固く尖って充血し、白い乳肉の上で激しく自己主張している。

 男が手を伸ばして摘んでやれば、シズは背を反らして大きく鳴いた。

 シズの上下運動は止まることなく。髪を包んでいたタオルが落ちて長い髪を振り乱した。

 

「あっ、あっ、あっ、ひゃうんっ♡ あぁ、あぁんっ♡ あ……くぅ……。いっ……クぅ……。いく……、いく、イク……イっちゃ…………」

 

 エントマは呆然と見つめながらも、どこに行くのだろうと考えた。

 シズは白皙を赤く染めて背を弓なりに反らし、男が腰を掴んでいなければ湯の中に落ちてしまいそうだ。

 そんな様でも腰は上下に動き続け、シズが腰を落とすのに合わせて男は下から突き上げ、シズのぬかるんだ内側の一番奥に亀頭を押し付け、

 

「ひゃぁっ……、あっあああああああああアああぁぁぁああーーーっ♡」

 

 尿道口からどぴゅどぴゅと吐き出された熱い粘塊がシズの子宮口を打ち、一滴も逃すまいとシズの膣がきゅうと締まった。

 シズはぴくぴくと腰を震わせ、震えに同期して肉ひだが蠕動し、最奥で射精された精液を子宮へ送る。

 顎まで反らせて絶頂を叫んだシズは、湯の中に落ちることなく反対側に倒れ込んだ。

 男の胸に顔を埋め、エントマをちらりと見る。

 激しい快感と多幸感に包まれているのに虚脱した顔は見せず、口角を上げた。

 

「!?」

 

 笑みが意味するところを、エントマは悟った。

 あれは、勝者の笑み。シズは言葉を伴わずして勝ち名乗りをしているのだ。

 

 

 

 シズはエントマから目を逸らさず、下に敷いてる男へ問いかけた。

 

「気持ちよかった?」

「ええ、とても。シズさんは上になるのが上手ですよね」

「それほどでもある。すごくいっぱい出たから気持ちよかったのは知ってる。あんなに出されるとお腹いっぱいになる。まだピクピクしてて出てる感じ」

「食事が良かったのと、やっぱりシズさんが魅力的だからですよ」

「ふふん」

 

 にんまりと嗤う。

 男との会話は、エントマに聞かせるためなのだ。

 

「やっぱりセックス出来るのが大人だと思う?」

「そう、ですね。子供を相手にするのは褒められたことじゃありませんから」

 

 ネムちゃんに、あまつさえ子供形態のアウラにアナルセックスを提案した男が口にしていい言葉ではなかった。

 しかし、それはそれ。これはこれ。求められているのだから応えないでは男が廃るというもの。大人失格であるかも知れないが。

 

「それじゃセックスしてないのは子供だと思う?」

「いやそれは――っ!」

 

 否定の言葉が出そうな口を、シズは瞬時に押さえた。

 さすがのシズは判断が早いのである。

 

「エントマも聞いてた? セックスをしてるのが大人。してないのは子供。姉になるのは当然大人。子供が姉になっていい道理はない」

「そっ……そんなことないもん!」

「そんなことある。誰がいつどこでどう考えても姉になるのは大人の役割。つまり、私が姉でエントマが妹。わかった?」

「勝手なこと言わないでぇ!」

「それじゃセックスする?」

「えっ」

 

 酷い理屈である。筋が通っているようで通ってない。しかし、エントマへは説得力を持って届いたらしく、返す言葉が出てこなかった。

 

「無理にする必要はありませんよ。さっき指を入れた感触だと、大分狭いようでしたから。入れるとなるとおそらく痛みます」

「エントマはコドモだから痛いことをわざわざする必要はない。痛みの向こうにあるものは大人だけのもの。エントマにはまだ早い」

「むぅ……! そんなこと言われてもしないもん!」

 

 シズが煽っているのはわかった。挑発にのってやってしまうは、まさに子供の所業。シズの思い通りになるのも気に食わない。

 

「だから、しないならしないでいい。どっちが姉か決まるだけ」

「だからそんなことで決まったりしないもん!」

「だけど」

 

 挑発的なシズの態度が変わった。

 ようやく男の上から立ち上がって、湯の中に立ち、エントマと向き合う。

 

「私には外性器が備わっている。エントマにはないと思ってたけどちゃんとあった」

「……だからなに?」

「私達の体は至高の御方々から頂いたもの。至高の御方々が授けてくださった機能を使わないのは至高の御方々を侮辱するのも同然の行為」

「!??!?!!」

 

 筋が全く通っていないようでいて、今度は割と通っていた。

 

 シズは人間の少女に見えるが、種族としてはオートマトンである。生殖をしないため、外性器は不要となる。しかし、シズの体にはきちんと備わっていた。だから器官の機能を活用するのは理に適っている。

 それではエントマはどうか。

 エントマはアラクノイドである。別名を蜘蛛人。蜘蛛の器官とは別に人間の器官も備わっている。ここで論点になっているのは外性器。外性器があるのだから、相応しい役割を与えるべきだ。しかしそれを言うなら人間の女性たちはどうなのかとなるが、それとは話が少々違う。

 エントマはアラクノイドであり本来なら人の形をした蜘蛛なのだが、人間の少女の姿をしている。少女に相応しい外性器を持っている。どうして少女の姿をして、外性器が備わっているのか。至高の御方々が人間の男と交わるよう仰せであるからなのだ。

 

 本当は勇者ペロロンチーノが活躍したからであるが、それを知るものはもうどこにもいない。アインズとて知らない話だ。

 知らなければ、シズの言葉は尤もであった。

 なお、傍で聞いてる男は黙っている。至高の御方々が関わる話に自分が口を出していい道理はない。たとえ、それがどんな無茶な話であろうとも。

 

「エントマがこれから誰かとセックスしたくなる日までしないというならそれでもいい。でもさっきは感じてて、私達がセックスしてるのもじっと見てた。欲情してないとは言わせない。それでもしないと言うなら……」

 

 どっちが姉でどっちが妹であるかの判断基準は、シズの中では大人か子供のどちらであるかとなっている。

 では大人か子供の判断基準は、性行為を経験しているか否か。

 自分は機会に恵まれ大人になれたが、ずっと聖王国に出張していたエントマには機会がなかった。ゆえに、チャンスを与えているのだ。

 黙っていれば自分が姉になれるというのに、それでは卑怯というもの。姉たるにはフェアネス精神も必要なのだ。

 そしてもう一つ。

 もしもここでエントマが否と言うなら、痛みを恐れて逃げ帰る臆病者となる。臆病者では姉失格だ。せっかくのチャンスを無駄にするのも話にならない。

 シズは無茶なことを言っているようでいて、エントマの精神力を試しているのだ。

 

「…………………………――」

 

 俯き、浴衣の裾をぎゅっと握ったエントマは、小さな声で呟いた。

 

「何? 聞こえない」

「するって言ったのぉ! 私は子供じゃないし源次郎様を侮辱したりしないんだからぁ!!」

 

 エントマは真っ赤な顔で叫んだ。

 エントマは怒っていてもとても可愛い。

 

「まあ……、ここのお風呂は回復効果がありますから、痛んだとしてもすぐに和らぐでしょう。キャレットの時もそうしましたし」

「キャレット!?」

 

 突如出てきたメイドの名前にエントマは面食らうが、取り合う者はいない。

 

「エントマさんの腰よりも深いところがいいでしょう。そうして後ろからすれば大丈夫のはずです」

 

 利用者はアルベドくらいだが、100人は同時に入れる広い露天風呂である。その上様々な異形種に対応して、一番深いところになるとシズの肩まである。ちょっとしたプール並みの深さだ。

 男は深いところへ移動するべく、湯の中に入ってエントマへ腕を伸ばした。

 エントマの準備はさっきそこそこにしたが、初めてなのだからしすぎて悪いことはない。

 

「ひゃん!」

 

 浴衣の裾をめくって小尻を掴む。エントマは尻の肉もふわふわして柔らかい。

 

「あ、あの…………ね?」

「どうかしましたか?」

 

 じぃっと見てくるシズを極力気付かない振りをして、エントマはそっと耳打ちした。

 

(やっぱりちょっとこわいぃ……。いたいの? どれくらいいたいの?)

(怖いなら止めておきますか?)

 

 シズに放ったばかりであるが、男の男は二回戦に向けて上向いている。たとえエントマが出来なかろうと、シズともう一度すればよいだけだ。

 

「ちゃんとするもん!」

「……そうですか」

 

 エントマは意地を張っているように思えるが、事は至高の御方々が関わること。迂闊に口を挟めない。

 求められるままに応えるしかなかった。

 

(でもこわいからぁ、後ろからじゃなくて前からがいいなぁ。痛くてもおにぃちゃんの顔見ながらだったら我慢できるからぁ)

(エントマさん……)

 

 健気なことを言う。

 エントマが可愛らしくて、ますます固くなってきた。

 

「それなら、エントマさんには縁に座ってもらいます。そこで私が前から。それでどうですか?」

「………………うん」

 

 ただし、エントマは下付きなので、前からするなら少し工夫がいる。それはエントマに言うでもないことである。男の方で工夫すればいいのだ。

 

 

 

「ここでいい?」

「ええ、ここで」

 

 キャレットが処女を失った場所より浅いところだ。深さは男の太ももの中ほどまで。風呂としては相当に深いと言える。

 

「これを使うといい」

「あっ…………ありがとぉ」

 

 シズが広げたマットは、いつぞやこの場で有効活用されたものである。風呂の縁に広げられたマットに、エントマが尻を乗せた。

 

「あぁっ!? やぁんはずかしいよぉ!」

 

 座るなり脚を持ち上げられ股を開かされた。エントマは咄嗟に脚の付け根を隠そうとするが、脚は尚も持ち上げられる。体が倒れて、手を後ろにつかないと頭をぶつけてしまう。ぶつけたとしても、さっき男がぶつけた時と違ってマットが敷いてあるが、倒れそうなときに体を支えようとするのは本能だ。

 

「へえ。ちゃんと割れ目がある」

「シズのバカ! エッチなこと言わないでぇ!」

 

 シズが男の横から覗き込み、そんな事を言う。

 

「エントマさんが大事な瞬間を迎えるんですから、シズさんは妨げにならないようお願いしますね。エントマさんは脚が戻らないよう押さえてください」

「うぅ……、恥ずかしいよぉ……!」

 

 エントマの脚は更に上げられ、その状態で膝裏に手を差し込んで押さえると股間を突き出した姿勢になった。まんぐり返しまではいかないが、尻がマットから少し浮く。尻の下に隠れていた肛門も顔を出し、性器も同様に。これなら下付きでも前から可能となる。

 

「さて、と」

「っ!? そっちちがうぅ! どうしておっぱい出すのぉ!?」

「可愛くてきれいなおっぱいですよ」

 

 性交のための体勢なのに、男はエントマの浴衣を大きく開いた。

 触りはしたが見ることは叶わなかったエントマのおっぱいが晒される。仰向けなのでなだらかではあるが、膨らみは確かにあった。ピンクの乳首がぷっくりと膨らんでいる。

 改めてちっぱいを楽しみたくなるも、次の段階に移らなければならない。

 

「っ!!」

 

 エントマは、閉じていた場所を外気が撫でるのを感じた。

 広げられている。

 広げている張本人は股間の前に屈んでいる。

 内側を見られている事実に体中が熱を持って顔が熱くなった。

 あまりにも恥ずかしすぎる。見ないで、とか、止めて、とか叫んでしまいたい。しかし、それをやってしまうとシズから妹判定されてしまう。試練の時なのだ。ここを切り抜けなければ姉になることは叶わない。

 

 エントマの忍耐は男へ鑑賞の時間を許し、内側をくまなく観察した男は感心したように頷いた。

 外側が人間と同じなら、内側も同じだった。割れ目の内側は生々しい肉色をして、上の方には小さなクリトリスが剥かれたままの状態で膨らんで、小さな尿道口があり、そこから少し下には膣口が小さく開いている。

 見続ける内に、小さな穴から一筋の汁が垂れてきた。とろついた垂れ方から、お湯ではない。エントマの愛液だった。

 

「もう一度準備から始めようと思っていましたが大丈夫そうですね。よく濡れてますよ」

 

 エントマには指まで入れてほどほどにほぐしたが、間にシズとの行為を挟んだので時間が経っている。けれどもエントマは乾くことなく濡れたままでいた。

 二人の行為を見ながら興奮したのもあるし、無意識に自分の手でさすってもいた。エントマの体は何が欲しいのか気付いているのに、エントマ自身はまだ恥ずかしさの方が大きいらしい。

 それがこれから逆転しようとしていた。

 

「それでは、始めますよ」

「う…………うん……。あっあの! ………………やさしくしてぇ……」

「……勿論です」

 

 これから自分の体が貫かれようとしているのに、こんな時までエントマは可愛らしかった。

 エントマの心は男の胸を打ち、同時に獣欲を駆り立てる。

 シズの手助けが要らないくらいに勃起していた逸物は、固さをなおも増してきた。

 男はエントマの前に立ち、細い太ももを掴んで一歩進んだ。

 

「ひっ」

 

 割れ目にピタリとあてられ、エントマが息を呑む。

 すぐには入ってこようとしない。

 エントマはまだ男の逸物に触れたことがなかった。初めて触れた場所が女の入り口。

 

「あぁっ……」

 

 太い亀頭は小さな筋を上下になぞって、何度目かに内側へ潜った。粘膜に直に触れ、小さな入り口を掠めて、肉芽をこすり、また入り口に戻ってくる。

 

「あっ……はいった、のぉ?」

「まだですよ」

 

 入り口に少しだけ圧を掛け、入ることなく上下に動く。

 二度三度、五度六度と同じ動きを繰り返し、動きが止まった。エントマが逃げないよう細い腰を掴み、

 

「あっ……あぐぅ…………、いっ…………ぎぃ……!」

 

 入り口に入り始め、エントマが呻いた。

 ただでさえ狭い穴を更に狭める処女膜が、男の侵入に耐えきれず裂けだした。

 エントマはきゅっとつま先を折り曲げ、脚を押さえる手に力が入る。

 二人がつながろうとしている場所から、色のついた汁が垂れ始めた。汁の色は赤かった。

 

 アラクノイドであろうとも体液は赤なのか、それともこれもまた幻術に依るものなのか。エントマから破瓜の血が流れ、尻の割れ目へと伝っていく。

 処女膜が破かれようとも、まだ入り口に過ぎない。これから細い道を抉られる。

 

「いっ……たぁいぃ……。いたいよぉ……! おにぃちゃぁん……、やさしくて、いったのにぃ…………」

「避けられない痛みなんです。もう少しだけ耐えてください。シズさん、風呂の湯をお願いします」

 

 癒やしの効果がある温泉の湯は、傷を癒やして痛みを抑える。湯の中で初体験をしたキャレットは、処女を失った痛みをほとんど感じていなかった。

 エントマはキャレットよりずっと小柄だし、体のどこも温泉に浸かっていない。処女を喪失した痛みが和らぐことなくエントマを襲っている。

 しかし、シズはつれなかった。

 

「奥まで入ったら掛けてあげる。それまではダメ。姉以前にプレアデスの一員がこんな事で泣くな」

 

 戦闘メイド「プレアデス」に相応しく戦闘経験があるエントマだ。しかし、内側の肉を裂かれる痛みは初めてのもの。軽い興奮状態にある戦闘時に傷を負うのとは種類が違う。エントマより高レベルのアウラでさえ、子供形態の時に受け入れてしまった時は痛みに叫んだのだ。

 

「だ、だってぇ……、いたいのぉ……。うぅ…………、いたいよぉ……! ひぎぃっ!? 動かないでぇ……!」

「あと少しですよ」

 

 入れる方とて、あまりに狭いと痛みがある。狭い上に処女のエントマは押し返そうとする弾力が強く、力を抜いたら入り口に戻されてしまいそうだ。

 負けないように力を入れて腰を進め、けどもエントマに負担が掛かり過ぎないよう慎重に。

 

「ひぅっ!? いっ…………、くぅ……! いたい、からぁ! ほんとにぃ、いたいんだからぁ……!」

「エントマさん……」

 

 エントマが掛けた幻術は、エントマの感情に合わせて仮面の表情を変える。

 様々な協力を得て完成させた幻術は、涙も再現するらしい。

 エントマは大きな目を見開いて、ポロポロと涙を零し始めた。

 とても可哀想で、哀れみを誘う。とっても可愛いエントマが痛みに泣いているのだから、誰であろうと障害を取り除かねばと決意することだろう。

 

 と同時に、滾ってきた男だった。

 女が泣き叫んでいるのを無理やり犯すプレイは、ラナーと何度もしている。ラナーの演技はまさに迫真で、泣き叫んで許しを請うのを腕力で組伏せ犯したものだった。女優が一流なら男優も一流。ラナーに合わせて少々暴力的な行為もあった。

 というプレイは、翌日にラキュースが訪れるのに合わせて行われきた。ドレスで隠れた部分についた痣や傷は、便利な親友のおかげで綺麗に消えている。

 

「あっ、やっ、ダメェッ! いぎぃ……! あああぁぁーーーーーーーーーっ!!」

 

 シズが叫んでいたのとは全く違う叫び声。

 痛みに泣き叫んでも、男の動きは止まらない。とはいえラナーが相手ではないので、乱暴にはせずゆっくりと押し進め、処女地を貫くというよりも押し破って、奥の壁まで辿り着いた。

 

「一番奥まで入りましたよ。よく頑張りましたね」

「うぅ、ぐすっ……。おにぃちゃんのばかぁ……。すごくいたかったんだからぁ!」

「しばらくこのままでいます」

 

 エントマに入ったのは半分と少し。小柄な体格相応と言うべきか、アラクノイドだからなのか。同じくらいの体格でも全部入ったシズが特別なのだ。

 

「それじゃ掛けてあげる。入ったのはまだ始まり。中で出すまでやるのがセックス」

「最初からしてよぉ! シズのバカ!」

 

 シズが無茶な事を言いながら、結合部に温泉の湯を掛けた。

 破瓜の血が洗い流され、エントマの表情も和らいできた。

 と同時に、男への締付け具合も変わってきた。

 

(こ、これは……!!)

 

 エントマの下腹を触った時と同種の感動。

 挿入したまま傷を癒やされたせいで、膣の形が男のものになっていく。あれほど狭くてきつかったのに、急速に柔らかくなってきた。

 締め付けていながらふんわりとしているこの感触は、アルベド様を思わせた。

 残念なことに半分強しか入らないこと。悩みも苦しみも痛みも悲しさも全てを包み込んでしまうアルベド様には遠く及ばない。それでも、とても良い具合であるのは確かである。

 

「動きますよ?」

「えっ? あっ、まってぇ! そんなはげしくぅ! だめぇこわれちゃうからぁ! あっあっ、やああぁぁっ!」

 

 男を知ったばかりの穴を、遠慮なく行き来する。

 エントマはダメと叫びながらも、痛みはなくなったようで中が潤い、抽挿に問題はない。

 ふんわりとした膣内はとてもなめらかで、ほんの少し前まで処女だったとは思えないほど。

 

「あっ、あっ、おに……、おにぃ…………、あんっ!」

 

 エントマの鳴き声も変わってきた。

 心を抉る泣き声とは全く違い、興奮を煽る甘さが混じりつつある。

 体の方はエントマよりも早く反応して、エントマの中を往復する逸物は、一突きごとに湯とは違う液体に塗れていく。

 亀頭のエラが少女の膣内を掻き出し。結合部からエントマの汁を溢れさせた。

 

(私の中に……、おにぃちゃんのおちんちんがはいってるぅ! ほんとにはいってるぅ。私のお腹のなか……、おにぃちゃんのおちんちんが……。わたし、おにぃちゃんとエッチしちゃってるのぉ!? ほんとうにおまんこの中に入っちゃって…………。すごく痛かったけどぉ……。平気になったのは温泉の効果? おにぃちゃんを食べちゃったとこが治ったの見たけどぉ。わたしのおまんこも……。あんなにいたかったのに……。今は…………)

 

 エントマが潤んだ目で見つめている。

 小さな唇は愛らしく鳴き続け、脚を押さえていた手を離して男へ向かって伸ばした。

 股間を突き出すように上げていた脚が下がっても、挿入を果たした今なら大きな問題はない。

 

「んっ、んっ……。……んっ! んっ!!」

 

 エントマはあえぎながらも、何かをアピールしている。

 心の機微がわからないおとこでも、エントマが何を望んでいるかは察せられた。

 繋がったまま体を倒し、エントマの腕が首に巻き付いた。

 

「おにぃちゃぁん……、んっ、あっ……あっあっ、あんっ。あっ、なんでぇ? なんでこんなにぃ……」

 

 痛みが抜けきって男に抱きついたエントマは、理屈がわからなくても体で感じていた。

 単に抱きついているだけではけして得られない一体感がある。

 体の中に男の一部が入って、文字通りに繋がって一つになっている。

 この世に生を受けてからこれまで、ナザリックの仲間たちに囲まれていたので寂しさを覚えたことはない。けども、今。自分はずっと一人だったことを気付かされた。気付けたのは、一人ではないと感じたから。

 シズが味わっていた充足感がエントマを満たしていく。

 視線を少し逸らせばジト目のシズが見えるが、見られていることが気にならない。行為を見られる羞恥が些細なものと言い切れる素晴らしいものを味わっている。

 

 奥に感じる圧が強くなり、体が浮く。

 エントマが、あっと思ったときには、男は立ち上がっていた。

 繋がったままだ。男はエントマの太ももをしっかり掴んでいて、エントマは男の首筋にすがりついている。それでも結合部に加わる負荷は増していく。

 

「ああっ!? あっ、やっ! おちちゃうからぁ!」

「しっかり掴まっていれば大丈夫ですよ」

「でっでもぉっ、あんっ! あぁんっ♡ すごいぃ♡ はじめてなのにぃ……! はじめてでもきもちぃのぉ♡ おにぃちゃんとのエッチ、きもちぃよぉ! はああぁんっ♡」

「私も気持ちいいですよ」

「おにぃちゃんもぉ? わたしももっときもちぃからぁ♡ おちんちんいっぱいうごかしてぇ……、わたしのおまんこぐちゅぐちゅしてぇ? ふああぁぁっ、あぁっ、お腹おされてるぅ♡」

 

 エントマはシャルティアよりも僅かに背が高い。当人同士では大きな差かも知れないが、男から見ればどっちもどっち。体重も似たようなものだろう。

 すなわち、エントマに駅弁が出来るならばシャルティアにも十分可能ということだ。

 この場にいないシャルティアへ思い知らせるため、エントマを抱き上げて腰を打ち付ける。

 

 全部は入り切らなくても、エントマの具合はとても良い。甘い嬌声はもっと好い。

 シズに放ったばかりだが、腰に快感がこみ上げてきた。

 

「っ!」

「あっ」

 

 男の呻き声と、シズが思わず上げた声はエントマの耳に入らなかったらしい。

 男にぎゅっと抱きついて、首筋に顔を埋めている。

 顔を埋めて、かぷりとやったのだ。

 

 エントマの口は小さくて可愛らしいが、あくまでも仮面の口である。エントマが飲食物を摂取する口は、仮面の下にある。仮面の口が噛み付いたように見えるということは、仮面の下の口が噛み付いたということ。

 仮面の下は可愛らしいお口と違って、人間の首くらいは訳もなく噛み切ってしまえる。

 出血はないようだから大丈夫なのだろうか。大丈夫でなくても温泉に潜れば回復するはず。第一、噛みつかれているのに男は腰を振り続けている。心配するだけ無駄と思って、シズは温泉の縁に腰掛けて観戦を続けた。

 

 

「エントマさん、そろそろっ!」

 

 男の声は掠れている。

 エントマは男の首から顔を上げ、

 

「うんっ、いいよぉ♡ わたしのなかにぃ、いっぱいだしてぇ♡」

 

 勃起を知らなかった三女の姉よりも、エントマは男の生理を知っているらしかった。

 

 エントマの許しがあろうとなかろうと、男はエントマに腰を打ち付け、

 

「ふああぁぁぁぁぁあぁぁああっ♡」

 

 何度も浅く達していたエントマは、子宮口を精液で打たれ、押し寄せる波に全てを押し流された。

 最奥でどぴゅどぴゅと吐き出された精液は、エントマの膣内に収まりきらず中を満たして、結合部から滲み始めた。

 

 男を満足させた実感はエントマを満たし、体中が湧き上がったように感じて、自分一人しかいないのに幸福に満ちた素晴らしい世界に脚を踏み入れ、

 

「きゃあっ!」

 

 あっという間に現実に引き戻された。

 

「おっおにぃちゃん!?」

「………………」

 

 答えはない。ぶくぶくとあぶくが浮くだけである。

 

 男はエントマへ射精すると、その場で後ろ向きに倒れたのだ。駅弁スタイルだったエントマを道連れにして。

 慌てるエントマと目を丸くするシズが見守って数秒、ぷはっと顔を出した。

 

「噛みつかれて大変だったんですよ。温泉に入っていたのは幸いでした」

「えっ? あっ! ご、ごめんなさいぃ! わざとじゃなくてついしちゃっただけだからぁ!」

 

 初対面時に、男の腕をぱくりとしちゃった時と同じである。

 噛みつかれた腕はルプスレギナが回復魔法を掛け、今は温泉の癒やしの効果でかじられた首は元通り。

 

「次は後ろからしますからね。エントマさんの体格的にもそっちの方がやりやすいですから」

「……次もあるのぉ?」

「勿論あります」

「もちろん、なんだぁ♡」

「ええ……、いてっ!」

 

 どこかから風呂桶が飛んできた。

 男は再度湯に沈んだ。

 

 

 

 

 

 

「それで、私とエントマと、どっちが姉に相応しいと思う?」

 

 事を終え、エントマが中から溢れてきた精液を流していると、シズがそんな事を言ってきた。

 赤い顔をして行為をしてしまった実感を噛み締めていたエントマは、動きを止めて振り向いた。

 

 シズの慈悲の心によって、エントマに与えたチャンスが形になった結果、二人は同じ位置に立った。

 これで条件は五分と五分。

 どちらが姉に相応しいか決めるときが来たのだ。

 

「それは私に聞いているんですよね?」

「お前しかいない」

 

 男はマットの上にうつ伏せになって、シズに乗られている。二人の間にはボディソープがたっぷりと。

 シズは体を使って男を洗ってやっているのだ。なお、水着は結んで桶の中。

 その状態で聞くのはいささかフェアネス精神に欠けるような気がしないでもないが、条件はフィフティフィフティになったのでシズ的には問題ない。

 

「そう、ですね」

 

 間違った方向でしかデリカシーを発揮しない男であるが、これまでのやり取りからシズとエントマがどちらが姉であるかを争っているのはわかった。どちらも自分が姉でありたいと思っているらしいのも察している。

 言葉を替えればプレアデス内での序列決め。とても重大な決断を要する。

 しかし、相も変わらず男の態度は涼しいもの。

 

「それではシズさんとエントマさんに最大限の尊厳と敬意を払って厳粛にお答えしましょう。姉に相応しい者とは克明なる優しさと深遠なる包容力を併せ持つという、謙虚ながらも確かな評価を得ることができる者です。他者に対して思いやりをもって接し、多岐にわたる価値観や立場に対し寛容な心構えを保ちつつ、包括的な視点からの受容を示すという特異な特性を具備しています。誰に対しても、特に一定の関係を持った者へ対しては一層の慈悲深さを発揮させることが期待されます。その観点から申し上げますと」

 

 男の舌がペラペラと回る。

 聞かされ続ける内に、賑やかだったエントマの顔から表情が抜けていった。

 元から無表情だったシズの顔は凍えていった。

 

 男の言葉は長ったらしくて回りくどくて形式的で冗長が過ぎるが、まとめてしまえば「扱いをよくしろ」の一言に尽きた。

 特にシズに対しては、「債権と債務の交換は不適当」とわかりづらいことを言ってくれたが、とどのつまりは貸しの取り立てをやめろ、である。

 

 この男、自分がどちらが姉であるかの決定権を握った瞬間に権力を振りかざしてきたのだ。

 性悪姉妹から極悪認定されるだけはあった。

 

「調子に乗るな!」

「おにぃちゃんのバカ!」

 

 ドカバキグェッボッチャン。

 

 姉妹のコンビネーションにより、男は再三沈められた。




AIイラストに手を出してしまい、せっかくなので挿絵をちょこっと
205話あとがきにセシルのイメージ(健全です)
37話(つづくの最初のやつ)にアルベド(健全です)

ハーメルンはイラスト投稿サイトじゃないので以降は未定
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