※この作品はR-18です。

アルベドのお食事   作:dolph

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色々読んでたら遅れました
本話17kちょい


おっぱいは全てを癒す ▽ユリ・アルベド・ナーベラル

 乳房が強調される服を着て、ブラウスの第一第二第四ボタンを外し、ブラジャーを抜く。その状態で、おっぱいで気持ちよくさせる。

 ユリは何を意味するか悟ったが、ナーベラルにはわからない。赤い顔のまま、ただただ固まっている。

 

「そんなおっぱいをして、使った事がないとは言わせないわよ?」

 

 ユリの胸はとても大きい。ルプスレギナがスイカップと呼ぶくらいに大きい。有効活用してないわけがない。

 サキュバスアイはおっぱいの履歴すら見抜く。

 

「それは……はい。ですが今ここで、でございますか?」

「ユリを呼んだのはそのためよ。出来るでしょう?」

 

 ユリは傍らの妹をちらと見た。妹に見せてよいものかどうか。しかし、お手本のために呼んだと言われた。妹へ見せるために呼ばれたのだ。

 

「ナーベラルのためよ」

「……かしこまりました」

「ユリ姉様!?」

 

 ナーベラルは愕然として、信じがたい思いで姉を見た。敬愛する長姉は自分側だと思っていた。

 アルベド様はサキュバス。すなわち淫魔。

 何も知らなかった時とは違って色々と経験したナーベラルは、サキュバスが男の精液を食餌とするのを知っている。座る男はアインズ様もお認めになったアルベド様の給仕係。聞き知った話と併せて考えれば、そうなのだろうと察することが出来る。

 姉は男と結婚がどうのと言っているようなので、そうではないかとは思っていた。

 しかし、いつだって淑女然としている姉である。淑女としての振る舞いで姉を手本にした事は幾度となくある。それをこちらの手本にもしなければならないのか。

 

 姉が男に近付き、大きく開いた脚の間で膝を折る。

 ナーベラルは両手で口を押えた。

 

「それでは……」 

 

 ユリは男のズボンを留める紐に手を掛けた。

 

 これからすることをアルベド様と妹に見られるのはとても恥ずかしい。が、妹のためでもある。それに、前と比べれは遥かにまし。

 あの時はルプスレギナがすぐそばで見守る中、体の動きを完全に封じられた上で体の全部を蹂躙され、両方の処女を奪われた。

 その直後は気分的にとても盛り上がった。結婚の約束をしたのだ。自由に動けるようになった体で、自分から腰を使ってしまった。ルプスレギナが見ていたのに。

 今はどこも露出していない。まずとりあえずは胸でするだけ。

 胸でした後に色々する予感と期待はひとまず忘れる。

 

「ブラウスのボタンは全部外さなくてもよろしいのでしょうか?」

「それがいいのよ」

「わかりました。では……失礼します」

 

 室内着のズボンは柔らかい素材で出来ている。

 ユリは留め紐を解く。それに合わせて男は腰を浮かせた。

 ユリもナーベラルに負けず劣らず赤い顔になって、下に穿くパンツもろとも引き下ろした。

 

 

 

 アルベドには幾つか思惑があった。

 

 第一は、これを機にナーベラルを揶揄うのを止めさせること。

 昔の事を引っ張り出して真面目なナーベラルを揶揄うのは意地が悪い。とはいえ、ナーベラルがもっと素直になっていれば揶揄いの種を提供することもなかった。酌量の余地を認めなくもない。

 

 第二は、先日のリファラとキャレットと同じで幸せのお裾分け。だけとも言い難い。

 彼女たちにも素晴らしい一時を楽しんでもらいたいと思う気持ちに嘘はない。その他に、自分一人では勿体無いと云うか、持て余してしまうと言えなくもないかも知れない。サキュバス的に忸怩たる思いであるが。

 その気になれば一晩に十回は絞る自信がある。但し、現在の連続記録は六回まで。手や口を含めればもう少しいく。

 手や口を使わず連続して休まずの抜かずで十回はさすがに厳しい。続けざまに何度も中に出され、吸収しきれずに溢れさせてしまった事がある。あれはとても恥ずかしかった。

 

「ルプスレギナから回復魔法をちゃんと受けたかしら?」

「受けて参りました」

 

 しかし、事の前に満タンにしないのは勿体ないと思ってしまう。たとえ一人でもサキュバスミルクさえ飲まさなければ大丈夫のはずだ。

 

 第三に、囲い込み。

 まさか彼があの女の元に戻るとは夢にも思わない。絶対にあり得ないと断言できる。それについ先日、あの女を封じ込める作戦を開始したばかり。

 だから大丈夫と思って手を抜くのは論外である。出来る事はしておくべき。他の女たちも使って、愛しい男の心身を捕らえるのだ。加わりたい者たちへは積極的に背を押す。

 極論、自分一人だけで十分。けして強いるつもりはない。

 それはそれとして、複数人でするのも良いものである。

 

 

 

「あなたは動いてはダメよ? まずはユリに任せなさい。この手は悪戯しないように私が握っててあげるわ」

「お命じ頂けたら動きませんが?」

「あなたの手を握っていたいのよ♡」

 

 背もたれに寄り掛かる男に、アルベドは後ろから抱き着いて男の手を握る。手のひらと手のひらを合わせ、指を絡める握り方。

 

「お手本なんだから、ナーベラルはよく見えるように座りなさい」

「は、は、はぃ……」

 

 ナーベラルは男の隣に座りなおす。視線の先では、下半身を露出した男の脚の間にユリが跪いている。

 ユリは努めてソファの上から目を逸らす。覚悟は決まっても見られるのは恥ずかしい。目の前のものを見るのを恥ずかしく思う気持ちは卒業させられた。

 

「何をすればいいかわかっているでしょう? まずは大きくしてあげないと。ユリもしたことあるわよね?」

「…………はい。ございます」

「固いわ。この屋敷はプライベートな場所なんだから、そんなにかしこまる必要はないのよ? ナーベラルはまだ慣れないようだけれど」

「はい。かしこま……んんっ。わかりました」

 

 見られるのを意識したくなくとも意識させられる。

 この恥ずかしさを脱するにはどうすればいいかを、ユリは経験していた。ルプスレギナの前で腰を使った時だ。行為に集中すれば外部が気にならなくなる。

 改めて覚悟を決め、そっと触れた。

 

 股の間で項垂れている逸物は、思ったより熱があった。立つまでは行かなくても、通常時より血が通っている。

 これならすぐに大きくさせられると思い、握った手を上下に動かそうとして、

 

「ユリはどうやって大きくするのかしら?」

 

 ちょっぴり厳しい声が耳朶を打つ。ユリは思わず顔を上げた。

 アルベドは目を細めてこう言った。

 

「手でも口でもおっぱいでもいいわ。でも漠然とするのはダメ。そんな事したら飽きられちゃうわよ?」

 

 握ったまま、ユリがピシリと固まる。ナーベラルもピキリと固まった。

 ナーベラルはいささか間が抜けた顔だが、咥えようとして口が半開きになっているユリは少しエッチである。

 

「お言葉ですが、私がお二人に飽きることは」

「あなたは私に意見すると言うの?」

「私の事ですから」

 

 相手が愛しき主神であっても物申せる男である。

 但し、肩に顎を乗せられ頬を擦り合わせ、両手は恋人握り。その上、下半身は脱がされて違う女に握られている。

 主神がサキュバスでなければあり得ない状況だ。

 

「一般的な傾向の話よ。余計な口を挟まないで」

「……かしこまりました」

 

 アルベド様の金言はとても有り難い。それよりもシュッシュやペロペロを優先して欲しいのが男の性。残念ながらあとちょっとお預けになった。

 

 勿論の事、アルベドが一般的な男の性的嗜好を知っているわけがない。

 各種文献や他の性向などから演繹的に推測したものである。ナザリックにて群を抜く知を誇るアルベドなのだ。その身で知らずとも、推測した事柄の精度は確かなもの。サキュバスの本能も大いに囁く。

 ちなみに、文献には様々な異本が含まれている。

 

「あなた、今日は何回セックスしたの?」

「三人と五回です」

 

 アルベドが同じ屋敷で過ごすようになり、お食事日前日当日翌朝を遠慮する暗黙の了解はどこかに消えた。元より回復力が高いし、回復魔法を使えばどうとでもなる。回復魔法で精液も回復することがいつの間にかソリュシャンにもばれていた。

 

 五回の内訳は、ソリュシャン1、ラキュース2、ミラ2である。

 ソリュシャンとは、朝駆けを受けてその流れで。

 最近のラキュースは自分に求められるものを理解してきた。行為の時はやや反抗的になって拒む素振りを見せる。中でも自作小説の登場人物になりきって、作中のラキュースが作中の若旦那様に止めを刺そうとしたところで逆襲されるプレイがかなり盛り上がる。ラキュースはイメージプレイを身に付けたのだ。位階が上がったのは伊達ではない。

 現在は夏の盛りである。お屋敷の中は快適でも、ちょっと外に出たり窓辺で日差しを浴びるととても暑い。そんな時は涼を求めて、男は体温が低いミラを抱き寄せることが多い。肌と肌が直に触れ合うとより効果的。そして涼しさを求めていたのに汗をかく羽目になる。

 

「射精は何回?」

「七回です。寝てる間に何度もされていたらわかりませんが」

 

 ソリュシャンに寝フェラされると起きる男である。それが一度で起きるか否かはソリュシャンしか知らない。

 そのソリュシャンは、アルベド主催の話し合いで実に今更ながらミルク摂取がアルベド公認になっていたことを知った。知らなくてもすることはずっとしていたので、本当に今更の事である。

 

 七回から五回を引いた残り二回の内訳は、ソリュシャンからされた寝フェラで1。帝都のお屋敷でシクススのお口で1。

 いつもミルクを欲しがるソフィーはジュネとカルカを連れて外出しており、男がいる間に帰ってこなかった。連日のお勉強で鬱憤が溜まりに溜まってしまったらしい。それについて、男はシクススから加減しなさいと小言をもらった。守護者統括相談役となり割と偉くなった今もシクススには頭が上がらない。シクススに無理無茶を通すと、なんやかんやあってナザリックから放逐されて孤独に死ぬ羽目になってしまうのだ。

 

「昨日もいっぱいしてあげたのに頼もしいわね♡」

「恐縮です」

 

 覚醒サキュバスと男の会話に美女姉妹はついていけない。

 しかし、続く言葉は否応なく姉妹の心を貫いた。

 

「相手がそれだけいるんですもの。このままだと二人は憐れみや気まぐれでたまに抱かれるだけになっちゃうわよ?」

「「?!?!」」

 

 固まるどころではない。紅潮していた頬は血の気が引いて、わなわなと震え始めた。

 様々な事情があったにせよ、現にアルベドの言葉通りになっているのだ。

 

「そうさせないためには……」

 

 姉妹は身を乗り出してアルベドの言葉に耳を傾ける。

 挟まれている男は、早く続きをして欲しかった。姉妹と遠ざかっていたのは少々の悪戯心と場と間が悪かっただけ。二人には二人の良さがあり、二人からしか摂取できないエロスがあるのだ。

 

「心を込めて尽くさないとダメ。上から目線で「してあげる」じゃなくて、奉仕の心で「気持ちよくなってください」ってさせてもらうの。いい? よく聞きなさい。気持ちよくなって欲しいと思う心が一番大切なのよ」

 

 奇しくも、男がシャルティアに仕えるヴァンパイア・ブライドたちに述べた訓示と同じだった。

 

 アルベドに限らず、この男と関係した女たちは男の技が常軌を逸しているのを知っている。

 技があるのは良い。問題は、自分が楽しむのより女を楽しませようとする傾向がある事だ。

 アルベドは、そこに前の女の影を見る。それがどうしようもなく気に入らない。と同時に、自分を悦ばせようとしてくれる事は間違いなく嬉しいので難しい。

 それらについて、アルベドはシャルティアやソリュシャンたちと共有するつもりはない。あんな小娘に脅威を抱いていると知られるわけにはいかないのだ。

 いいや、脅威ではないはずである。全ては過ぎ去った事。

 過去へ押し流すために使えるものは何でも使う。

 

「私の言葉を踏まえて大きくなってもらいなさい」

「は……はい……」

 

 ユリは緊張から湧いた唾を飲み込み、真剣な顔で男の股間と向き合った。

 繊細な手つきでまだ柔らかい肉棒を上向かせ、艶やかに赤い唇で先端を口に含もうとして、

 

「気持ちは言葉にしないと伝わらないわよ?」

 

 これまた真理である。

 一定以上の読心術を使える者は極々稀だ。特にこの男は洞察力があるようでない。あるように見えるのは、推論の精度が図抜けて高いからだ。それは心情を読み取る能力とは全く別物である。

 

「……わかりました!」

 

 青ざめた頬に赤みが戻る。

 ユリの目は様々な想いで潤み、輝いている。これから自分がすることを、そしてどうなって欲しいのかを、そこにどんな気持ちを込めるかを、ユリは口を開いては閉じ、開いては閉じ、三度繰り返してようやく口にした。

 

「頑張るから、おちんちん大きくなって? 君のおちんちんが気持ち良くなるんだったらボクはどんなことでもするしどんなことをしてくれてもいい。だから……」

「あら?」

 

 ユリの言葉は途中で、まだ行動に移っていない。

 しかし、項垂れていた逸物は雄々しく立ち上がった。硬度も角度も実用レベル。口付けようとしていたユリの顔を隠すほどに逞しく勃起した。

 

 アルベドの体臭が間近からずっと匂っているのだ。三人の美女はご奉仕のためのメイド服でブラジャーを外している。それでもきちんと空気を読んでずっと抑えていた。

 そこにユリの宣言。

 GOサインが出た以上、解き放たれた獣の如くであった。

 

 

 

 

 

 

 少々締まらない始まり方だったが、ようやっと始まった。ナーベラルにさせるためのユリのお手本である。

 アルベドに指導されるまでもなく、ユリは何をすべきか知っていた。

 

「大きくなってくれたから……、次はボクのおっぱいで気持ちよくするね」

 

 カーペットの上にペタリと座っていたユリは、膝立ちになって男に体を寄せた。その間も逸物を上下に扱き、勃起を維持させる。擦る度に熱が手の平に伝わり、一層固くなってくるように思えた。

 

 見ているだけのナーベラルにはまだわからない。

 あっと思ったのは、逸物の先端がブラウスの第四ボタンの隙間に入ってからだ。

 

「ああ……すごく熱いよ……。火傷しちゃいそうなくらい」

 

 ユリはデュラハンすなわちアンデッド。体温が低めなので温かさを敏感に感じる。

 ユリでなくとも熱いと思う逸物は、ブラウスの開けた部分から内側へ迎え入れられ、ユリが腰を落とすにつれて隠れていく。ユリがやや前のめりの姿勢でもう一度ペタンと座った時には根元まで包まれた。

 根元を握っていた細い指は、豊満な乳房を両側から押さえている。

 勃起した逸物は、ユリの豊かな乳房の谷間に挟まれていた。スイカップと称されるほどなのに、先端が谷間から顔を出している。

 

「おちんぽをおっぱいで挟んで扱くのよ。パイズリって言うわ。次はナーベラルがするんだから、よく見ておきなさい」

「……………………? ……!? はいっ!」

 

 ナーベラルは呆然として、目の前の情景に見入っていた。

 

 男女一通りのことはしたつもりだった。お尻の穴は許していないが、そこはそういうことをする部分ではないとの意識が強い。きっと使わないのが普通のはず。

 手でした事がある。口でした事もある。口でしながら口でされた事もある。

 おっぱいを触られた事も揉まれた事も舐められた事も吸われた事もある。出会って間もない頃の特別訓練で、おっぱいをひたすら揉まれて気持ちよくなってしまった事を覚えている。

 しかし、おっぱいで挟んだことはなかった。おっぱいでそんな事をするのは、ナーベラルの想像力を越えていた。

 おっぱいをされるのが気持ちいいなら、おっぱいでするのも気持ちいいのだろうか。

 

「ボクのおっぱいで気持ちよくなってくれてるの? さっきより固くて熱くてなってきたよ?」

 

 ユリは体を動かさずに、両手で支えている両乳房だけを上下に動かしている。時々リズムを変えて、乳房を逸物に擦り付けるように左右で上下を逆に動かす。

 ナーベラルが隣に座る男を盗み見れば、緩んだ顔をしていた。手や口より刺激が弱いと思えたが、あれでも気持ちがいいようだ。確かに姉のおっぱいは柔らかくて大きくてすべすべだ。触ると気持ち良いのはよくわかる。あそこで触れるのも良いらしい。

 

「私が思った通りユリはパイズリをしたことがあるのね。基本がちゃんと出来てるわ」

「は、はい……。あの時はベッドの上でしたので、今は少し勝手が違いますが……」

「おっぱいでぴゅっぴゅさせてあげた?」

「……はい。いっぱい出してくれました。顔に掛けられそうになって……。髪についたら大変と思って、おっぱいで出してもらいました」

「顔に出されたら私が舐めてあげるわ♪ おちんぽミルクを無駄にしてはダメよ? サキュバスの私にはとっても美味しいんだけど、ユリたちは違うのでしょう? でもちゃんと飲んだほうがいいの。美容に効果があるんだから」

 

 驚く姉妹を他所に、男はシクススを思い出した。

 シクススは初めてしてくれた時から精液を飲んでいた。口に出した時は元より、手に出した時もである。毎回飲むのを疑問に思い、何かの折に美味しいのか尋ねたら美味しくないと返ってきた。それなら何故飲むのかと重ねて問えば、美容にいいから仕方なく飲んでいるとか。

 アルベド様もこう仰るのだから、精液が美容にいいのは真実であろう。これからは皆に積極的に飲ませようと密かに誓う。

 

 ちなみに、アルベドもシクススも情報源は異本である。双方が情報をすり合わせるわけがないので、誤解が解かれる事はない。

 嘘も付き通せば真実になると言うように、精液が美容にいいのもいずれは真実になるのだろう。

 

 

 

 ユリのパイズリが十分ほど続き、男がむずむずしてきた頃にアルベドが立ち上がった。

 

「選手交代しましょう。今度は私がお手本を見せるわ」

「えっ! …………それは、私が何か至らなかったのでしょうか?」

「ユリはきちんと出来ていたわ。でも同じ物を見ていても見る方向によって見え方が違う。それと同じよ。ナーベラルには多面的に物事を見て欲しいの」

「私のために……。アルベド様、光栄でございます!」

「ナーベラルのためだもの。何の苦でもないわ」

 

 大仰な言い方をしても、やることはパイズリである。しかし、ナーベラルは本気でアルベドに感謝をしていた。

 

 アルベドに場所を譲ったユリは、男の隣に座る。

 

「あっ……」

 

 ユリが小さく声を上げた。男に肩を抱かれたからだ。

 アルベドの手が離れて自由になった男の手は、早速良からぬことをし始めた。

 ただし、ナーベラルには手を出さない。ナーベラルに触れると胸が痛むのだ、と言うのは嘘である。ナーベラルにはアルベド様のパイズリをきちんと観察して覚えてもらいたい。

 

 しかし、気持ちは言葉にしなければ伝わらないとアルベド様が真理を告げられたばかり。姉は肩を抱かれているのに自分には、と思うナーベラルの気持ちが男にわかるわけがない。

 ナーベラルが下唇を噛んだのを、アルベドを見ていた男は気付かなかった。

 

「早速悪戯を始めたわね? でもいつまでそんな余裕でいられるかしら?」

「楽しみにしております」

「ほーら。あなたのおちんぽが私のおっぱいの中に来たわ♡」

 

 ユリと同じに、第四ボタンを外した隙間から逸物をブラウスの内に導く。

 肉棒は大きな乳房の間を突き進み、谷間からちょこんと顔を出した。

 

「ユリはしていなかったけど、こうするのもいいのよ? んっ…………、れろぉ……」

 

 アルベドは口の中で舌を蠢かせると、唇を突き出した。小さく開いた隙間から出てくるのは小さなあぶくを無数に内包した唾である。

 とろりと垂らした唾は、逸物の先端にぺちゃりと落ちた。唾が流れる落ちるのを待たず、乳房で扱く。

 数度繰り返し、逸物は根元から先端まで、アルベドの唾が塗り伸ばされた。

 

「唾を垂らすと滑りが良くなるわ。おっぱいがぬるぬるになって気持ちいいでしょう?」

 

 唾を垂らすのはユリも知っていた。しなかったのは、メイド服が汚れてしまうからだ。

 着替えれば済むアルベドと違って、ユリは着て来た服を着て帰らなければならない。あるいは、事に臨む覚悟の違いかも知れない。

 違うのはそれだけではなかった。

 

「おっぱいとおちんぽがこすれてにちゃにちゃ言ってるわ。とってもいやらしい音♪ おまんこに入ってる時もこんな音をさせてるのかしら? うふふ、アルベドのおっぱいまんこね♡」

 

 アルベドも乳房を上下に動かし始める。ユリと同じように見えて、少し違う。

 ユリは谷間の奥まで逸物を迎えた。アルベドは奥まで行かせない。真ん中あたりで挟む事によって、肉棒全体を乳肉で包むことが出来るのだ。密着度が上がれば乳圧も高められる。

 アルベドは自分の乳房を圧し潰さんばかりに寄せて扱く。

 

「おちんぽ気持ちいいの? おつゆが出てきちゃってるわ。あむっ……ちゅるる……、んふふ♡」

 

 顔を伏せ、顔を出す亀頭を舐める。

 尿道口から滲み出た先走りの汁を舐めるだけかと思いきや、亀頭全体を唇で含み、舌で舐め回す。

 口で可愛がってる間は乳房を動かせない。代わりに、アルベドは指先を使う。

 乳房を掴む手の中指だけを動かし、ブラウスの上から自身の乳首を引っ掻いている。ブラウスに現れた小さな突起が一層目立つ。

 

「アルベドのおっぱいまんこで気持ちよくなって? アルベドのおっぱいはあなたのおちんぽのためにあるんだから♡」

 

 アルベドは艶然と笑って乳房を揺らす。

 ユリとナーベラルにとって、ナザリックの守護者統括が男の前に跪いてそのような事を口にするのは驚きだった。かつてシズたちが感じたことと同じである。

 この場では守護者統括と相談役ではなく、男と女と云うことか。アルベド自身も、ここはプライベートな場所と何度も言っていた。今はそのような事を気にせず、奉仕しなければならないと云うことなのだろう。

 さすがはアルベド様である。姉妹は固唾を飲み、改めて男の下半身を注視した。

 

 アルベドとユリのパイズリで違う点は、乳房の大きさや張りに柔らかさに温度、あるいは技術そのもの等、一々上げれば限がない。

 中でも一番違うのは表情である。

 ユリは羞恥を滲ませる赤い顔で、微笑もうと頑張っていた。けれども二人きりなら兎も角、妹のお手本である。監督役もいらっしゃる。いつも通りにするのは難しく、笑みは強張った。

 対するアルベドは淫らな顔。気持ちよくさせるだけでなく、奉仕している自身も快感を得ている。奉仕する自分に興奮しているし、パイズリをしながら器用に指を使って敏感なところを愛撫している。

 ナーベラルがどちらをお手本にしやすいかと言えば、言うまでもなくユリ。しかし、アルベドスタイルの方が好ましい。しかし、わかっていても出来ない事がある。

 

 ナーベラルが悩む間も、アルベドは体を揺すっている。

 

「こうすれば……どう? 緩くないかしら?」

「しっかり包まれているのを感じます。アルベド様こそ窮屈ではありませんか?」

「これくらい問題ないわ」

 

 アルベドの手が乳房から離れても乳圧は変わらない。ブラウスが締め付けている。

 ナザリック製の衣服は例外なく魔法が掛かっており、自動で着用者のサイズに合う。サイズ調整機能の応用なのか、アルベドが着るブラウスのサイズがちょっとだけ小さくなった。

 白い生地が大きな乳房を窮屈そうに締め付けて、残った第三ボタンは弾け飛びそうなくらいにボタンホールを引っ張っている。

 尖った乳首はより自己主張し、谷間を行き来する逸物は、左右から寄せなくても程よい圧で包まれる。

 

 乳房を寄せなくても済むようになり、アルベドの手が空いた。

 男の左手はユリの肩を抱いたままで、右手が空いている。

 アルベドは男の手を握り、自身の右手は体に隠した。ソファに座る三人からは見えないようにスカートの中を這い進み、奥を目指す。

 

「んっんっ……、ちょっと大変だけど、こうすることも出来るのよ?」

 

 手で揺すっていた代わりに、今度は上半身全体を上下に動かす。五往復毎にチュッと亀頭に口付ける。

 

「は、はい。勉強に、なります……」

 

 ナーベラルへの指導である。

 

 されている男は、包まれる快感に浸りながらも少々焦れてきていた。

 ユリとアルベドのパイズリはナーベラルへのお手本であるため、丁寧であっても激しさがない。言わば行為の前に高めるための前戯と同じ。

 よく言えば甘やかな快感が続き、悪く言えば生殺しである。

 もう少し刺激が欲しいと思うのは贅沢だろうか。

 

「んっ……、なに?」

 

 そんな気持ちが表に出たのか、左手がユリの肩から浮き、頬を撫で耳たぶを軽く搔いた。

 ユリの髪型は長い黒髪を丁寧に結い上げているので、耳が出ている。ついつい触れてしまうのだ。

 

 突然触られたユリは、何かあるのかと男へ顔を向けた。

 呼ばれた男もユリを見た。

 

「あっ……、んぅ……、ちゅぅ…………」

 

 目の前におっぱいがあればついつい触ってしまうように、目の前に艶やかな唇があればついつい合わせたくなってしまう。

 男がほんの少しだけユリの頭を引き寄せ、ほんの少しだけユリの方へ顔を傾ければ縮まってしまう距離だったのだから。

 

 合わさった唇の間を男の舌が進み、ユリの舌も応えて男の口内へ忍び入った。

 舌が絡み出す頃には男の手がユリの頭を押さえる必要はなくなり、頬を撫で肩を掴み、背中側から乳房に触れた。

 

 それを、アルベドはソファの下からじっと見ていた。

 他の女とキスをするのは良い。セックスするのも良い。以前から許可していたし、今は自分から積極的に推奨している。

 シズやリファラとキャレットたちのように、自分が同席した上で色々していた事もあった。

 先日の夜食時間に間に合わなかった時は、もしやと思って男の寝室の隣室に移動し、覗き穴から隣の部屋を見てしまった。空かない夜はないと思っていたのはその通りで、ソリュシャンとシェーダが乱れていた。翌朝は自分で慰めながら朝一のファーストショットを堪能したものである。

 覗き見は措いておき、複数人で行為したことがあるのだから、自分が奉仕している間に他の女と何かをしている事は経験済みだ。キスの時があれば違うところへキスしている時もあり、手指を使っている事も、両方だった時もある。

 しかし、である。

 彼の特別で断トツの一番は自分なのだから、最初のキスは自分にしてくれても良いのではないだろうか。今日はナザリックから戻って早速このような事を始めたため、二人きりの時間は一瞬たりとも取れていないのだ。

 嫉妬のような苛立ちのような敗北感は違うけれど似て非なるものがあるようなないような。

 だったら違うものの一番は自分が得るべきであろう。

 

 アルベドの思考は言葉を伴わずに刹那の間に結論を得た。

 

「おお! アルベド様、その調子で、お願いします!」

「ええ、わかっているわ。気持ちよくなっていいのよ♡」

 

 アルベドの手は男の手を離し、スカートの内側をまさぐっていた手も戻ってきた。

 縮んだブラウスで乳房が押し込められているのに、更に両手で乳房を押して寄せる。

 ぺちゃりぺちゃりと唾を垂らし、滑りが良くなった谷間で激しく上下に動かした。

 顔を伏せて亀頭にしゃぶりつき、たわわな乳房をこねくり回す。

 前戯の愛撫とは違う。男を求める情熱的な扱き方。

 

 男はユリに口付ける余裕をなくし、前のめりになってアルベドの頭に手を置いた。

 場所が場所なら無礼千万な振る舞いをアルベドは受け入れ、唇で強く挟み、舌は熱心に蠢いて強く吸う。

 唾に塗れた逸物が何度も乳房の間を往復し、尚も唾は垂らされて、アルベドのへそまで流れていく。

 

「っ! そろそろ……!」

「いいわ。来て?」

 

 男が宣言してもアルベドは手を緩めない。慈愛の笑みを男に向けて乳房を揺らす。アルベドの許しを得た男は、耐えなかった。

 乳房の間で脈打つのを感じたアルベドは、咄嗟に顔を俯けて先端を口に含んだ。

 れろりと舐めたと同時に、熱い粘塊がどぴゅどぴゅと噴き出てきた。

 とろつく舌触りに男の匂いと味が口内に満ちる。

 回復魔法を受けたばかりで、たっぷりと焦らしたのだ。射精は長く、精液の量も多い。

 

「あーん♡」

 

 仕上げにちゅるると吸う前、アルベドはあーんと口を開いて口の中を三人に見せた。

 口内は白濁した粘液に溢れ、舌が隠れている。上を向いた顔が前を向くだけで零れてしまいそうだ。

 アルベドは口を閉じて舌でかき回し、精液を飲み干した。

 最後はきちんと亀頭に口付け、尿道に残っている精液を吸い上げる。お掃除フェラはマナーなのだ。

 

「どう? 気持ちよかったかしら?」

「ええ……とっても……」

 

 キスの一番はユリに盗られても、射精の一番を得たアルベドはとっても良い顔である。

 焦らしプレイから解放された男は全身の力を抜いて一息ついている。射精の直後に男だけが得られる静謐である。

 ナーベラルは一連の行為を真剣な眼差しで、ただし耳まで赤くして見詰めていた。

 残る一人。ユリは微妙な顔をしていた。

 

「あの……………………。それは、ナーベラルにさせるのではなかったのですか?」

「え? ………………あっ」

 

 上位者が部下たちへ向ける気遣いが、性欲と食欲と嫉妬に負けてしまったのだ。

 

 

 

 アルベドは立ち上がると、胸の谷間を濡らしたタオルで拭った。とても決まりが悪い。食欲やら何やらに負けたのがユリに気付かれている。

 しかし、ナーベラルはわかってないらしい。それが不幸中の幸い、とまでは言えなかった。

 

「次はナーベラルの番よ。大丈夫。あなたなら出来るわ。頑張って!」

「はい! アルベド様の期待を裏切らぬよう精一杯頑張ります!」

「ぅっ……」

 

 ナーベラルのお返事が良ければ良いほど、アルベドの胸が痛む。一時の欲に負け、無駄に難易度を上げてしまったのだ。

 

「パイズリのため、まずはおちんこに勃起してもらいます」

「……ああ、頼むよ」

 

 姉と監督役が見守る中で緊張しているのか、何かを勘違いしているのか、ナーベラルは妙に意気込んでいる。

 対する男はソファに深く身を沈めて余裕の構え。射精直後の男という生き物は、とても穏やかになれる。見方を変えれば情熱が失せている。

 ナーベラルはそんな状態の男に、情熱を取り戻させなければならない。

 

「私が見ていてあげるわ」

「はっ、ありがとうございます!」

 

 アルベドはナーベラルの後ろに回ってフォロー役。責任を感じているようだ。

 

「……あむっ」

 

 ナーベラルは力をなくし湿っている逸物を自分の顔に向けると、躊躇なく口に含んだ。

 帝都で過ごした冬休みに、二人きりにちょっとおまけがついたお出かけで勤しんだ事がある。特別な格好を見せただけで大きくしてくれたのを覚えている。

 それから口でしてあげた。とても評価が高かった。

 その時に覚えた敏感な場所に舌を這わせれば柔らかかった逸物が固くなってくる。勃起し始めた逸物を軽く握って上下に振れば、あっという間に上向いてきた。

 

「それではパイズリを始めます」

「ナーベラルのおっぱいに挟んだことはなかったね。お二人のを見て覚えたろう? してごらん」

「……わかってるわ」

 

 ペタンと座っていたのを膝立ちになって、熱い逸物をブラウスの隙間から迎え入れた。長い逸物が谷間を通って襟元から顔を出す。顔に迫っても口で咥えるわけではない。

 ナーベラルも二人がしていたように、乳房を押さえて寄せて、肉棒に乳肉を擦り付けた。

 

「動くわ」

 

 ナーベラルの乳房は、客観的に見て大きい。手で触れば五指を伸ばしても包みきれない。裸で歩かせればたぷたぷ揺れる。しかし、セルフパイ舐めまでは出来ない。ナーベラルの前にパイズリをした二人は、二人とも出来る。

 ナザリックにおいて、おっぱいの大きさで一二を争うのがユリとアルベドだ。そこにソリュシャンも加われる。大人形態になったアウラもいい線を行く。後者二人はこの場にいないので於いておき、ユリとアルベドを相手におっぱいで競うのは分が悪い。

 胸の谷間から顔を出す逸物は、ユリとアルベドが挟んだ時よりも出ている部分が多かった。

 

「んっ、……んっんっ……。どう? これで大丈夫?」

「ああ、その調子で続けてくれ」

 

 ユリのように乳房だけを動かすのではなく、アルベドがしたのを真似て上半身全体を動かして扱く。

 目線は胸元よりも座る男へ。

 脚を伸ばして背もたれによりかかり、左手はまたも姉の肩を抱いている。

 右手は自分の方に伸びてきた。

 

「ナーベラルのおっぱいで挟まれてると、胸の痛みが癒えていくのを感じるよ。時間がかかるかも知れないけど最後まで頑張って欲しい」

「わかってるわ。途中で投げ出したりしないから」

「それなら良かった。そのまま続けて」

「ええ」

 

 男の手はナーベラルの頭を一撫でして戻った。

 

(なっ!?)

 

 手の行く先を見て、ナーベラルは目を見張った。

 ソファの上に投げ出されるなら良かった。それならさっきまでと同じである。

 

 男はユリを抱き寄せ、自分の体にもたれさせた。ユリは倒れてナーベラルの邪魔にならないよう背もたれを掴み、男の体に倒れ込むような不自然な姿勢に。

 

「あっ、ちょっ…………なに、するんだよぉ……!」

「いけなくはないでしょう? アルベド様は動かすなとは仰いませんでした。いけませんか?」

「構わないわ」

 

 最後はアルベドに向けた言葉である。

 アルベドが良しとした以上、ナーベラルは異を唱えられない。

 

「あっ……んっ……、見られてる、のにぃ……」

「ルプーに見られながらセックスしたでしょう?」

「そう、だけど……。んんっ! つまんじゃ……」

「さっきはここに挟まれてたんですね」

 

 ユリのブラウスの隙間から、男の手が忍び入った。

 たわわな乳肉をさすっては揉み、好き勝手に形を変える様子が、白いブラウス越しに見て取れた。

 乳房を覆っていた手が離れると、小さな突起が現れる。

 

「ちょ、ちょっと! あっ、んんっ! ん……ふぅ……、あむ……ちゅ……」

 

 妹と監督役の前で辱められるのは百歩譲ってよしとしても、その妹は床の上に跪いて奉仕をしている真っ最中だ。

 それなのにおっぱいを揉まれてしまっていいのだろうか。良い訳がない。申し訳なさと罪悪感が湧き、止めようとしたら唇を塞がれた。

 アルベドがパイズリをしている時もキスをされて思わず応えてしまって、今度は胸を触られている。拒めるわけがなく、受け入れ差し出し、強く吸って喉を鳴らした。

 

(わ、わ、わたしが、パイズリしているのに!)

 

 ご奉仕中のナーベラルは穏やかではいられなかった。

 おっぱいで逸物を挟んで熱心に上下しているのに、自分以外のことに気を取られている。アルベドがチリリと感じた苛立ち以上の屈辱感が胸を焦がす。

 屈辱は間をおかず焦燥になった。

 

 激しく動いているつもりだ。

 ナーベラルも騎乗位をしたことがあり、腰を振って出させたことがある。その時のペースより速いし、乳房をぎゅっと押し付けているので圧も十分なはず。

 メイド服が汚れるのも構わずアルベドに倣ってペチャリペチャリと唾を垂らして滑りを良くし、亀頭が顔に迫るたびにキスを落とした。

 アルベドが見せた技を真似て、先端だけを口に含んでれろれろと舐めながら乳房で扱くのもやってみた。

 現時点で知りうる限りの技を使っているのに、気配が全く変わらない。萎えはしないけども、先に進む様子が見られない。すでに二人がしていたのと同じ時間を頑張っているにも関わらず。

 

(もしかして、わたし………………へた…………なの?)

 

「ナーベラル、おっぱいが止まってるよ」

「え、ええ……。つづける、わ」

 

 下手だから、彼は姉と戯れているのだろうか。

 あの時は上手だとか素晴らしいとか色々言ってくれたのに、全部お世辞だったのだろうか。

 自分は、哀れみや気まぐれで抱かれる程度の価値しかないのだろうか。

 

 そんなことをちらとでも思ってしまえば、あれもこれも疑わしく、悪循環する思考は螺旋を描いて下へ下へと落ちていく。

 同じ場所にいるのに、自分だけ世界から爪弾きにされたような疎外感。

 悔しさやら悲しさやら寂しさやら、胸にこみ上げるもので視界が滲む。

 そんな自分を、彼は見ていない。姉と見つめ合って舌で触れ合っている。

 

 続けろと言われたが、果たして続ける意味はあるのだろうか。

 ナーベラルの望みが果てようとしたその時である。

 

(大丈夫よ。そのまま続けなさい。ナーベラルはちゃんと出来ているわ)

(あ、アルベド様!? ですが、このままでは……。いつまで経っても……)

(ナーベラルにはまだ感じ取れないだけよ。おちんぽはちゃんと気持ちよくなっているわ。このまま続けなさい。大丈夫、私を信じて)

(は、はいっ!)

 

 アルベドの囁きで力を取り戻した。

 目を潤ませて顔は泣き出しそうなほどに歪んだが、助言に従って動き続ける。

 

 ナーベラルが折れなかったのに、アルベドはそっと安堵の息を吐いた。

 なにせ射精直後である。時間がかかるのは当然なのだ。その上出させたのは己である。ナーベラルよりも何段階も上の技術を修めている自負がある。自分がした時に比べれば大人しいものと感じても仕方がない。

 更に付け加えればパイズリ。パイズリはアクセントとしての意味合いが強く、メインのプレイには適さない。

 第三ボタンは留めたままで見せないでいるのは想像力を掻き立てる効果があるが、有効なのは最初の内だけ。一度出してしまった以上、物足りなさを覚えるのは無理もない。

 これだけ悪材料が重なっているのだから、ナーベラルが中々出せないでいるのは当然だ。

 

 それなのに余計なことをされて中断したら、冗談ではなく心に傷がつく。そうさせないがために、アルベドはナーベラルの後ろからあれこれと男へ指示を出していた。

 余計なことを口走りそうになったら止める。ナーベラルの頭に手を置いたのは深く咥えさせるためのと見抜き、両手でバッテンを作ってからユリを指差した。

 ユリに色々するのを許可したのは時間稼ぎではない。

 パイズリだけでは刺激が弱いなら、外部から付足せば良い。ユリのおっぱいを弄んでいやらしいキスをすれば興奮が高まるはずだ。

 

(あっ! さっきよりおちんこが元気になってきた気がします。時々ビクッとするようになりました!)

(ナーベラルが頑張っているからよ。ちゃんと出来ているから安心なさい。あとちょっとよ)

(はい!)

 

 ナーベラルは目を潤ませたまま、表情に輝きが戻った。

 乳房で挟む逸物から熱が移ったか、頬にも赤みが差してくる。

 んっんっと声を漏らしながら乳房を揺するナーベラルは、乱れるユリに負けず劣らずいやらしい。

 アルベドは、もうひと押し必要であると考えた。色々忙しいが、全部自分のせいなので仕方ない。

 

(あっ!? あ、アルベド様? 何を……。もしかして何か失敗をしてしまったのでしょうか? ひゃんっ!?)

 

 自分の乳房を掴むナーベラルの手に、アルベドの手が重なった。

 アルベドはナーベラルのリズムに合わせて上下に揺すりながら、自分がしていた時のように中指をすっと伸ばす。

 指先は、乳房の先端で自己主張する突起に届いた。

 

 ナーベラルは自分の乳房を掴んで逸物を扱き続けているのに、固くなっていない。淫らに身を任せるよりも緊張感が勝っていた。けども、刺激を受ければ別である。

 自分でするよりも、誰かにされる方が同じ刺激でも感じ方が強くなる。

 ナーベラルに同性愛の経験も願望も皆無であるが、触っているのは覚醒サキュバス。指先で数度掻かれるだけで、痛いほど張り詰めてきた。

 

(おっぱいでしてあげたら、次はどうなるかわかってるでしょう?)

(それは…………)

 

 目の前の行為だけに集中していたのに、言われれば想像してしまう。

 

(ちゃんと出してあげられたら、一番はナーベラルに譲ってあげるわ。欲しいんでしょう?)

(でも……それは……ですが……)

(素直になりなさい。あの子が胸の痛みなんて言ってるのも、ナーベラルが素直になれなかったからなのよ? 自分の心と体に向き合えば欲しいものがわかるはずよ)

 

 ソファの上の二人に聞かれないよう、アルベドはナーベラルの耳に唇を寄せて囁いている。

 覚醒サキュバスが放つ淫の気が、ナーベラルの耳孔から体の中に染み込んでいく。

 

 かつて帝都の屋敷にて、アルベドは拘束されたまま何度もよがらされ何度も達して乱れに乱れたことがあった。

 その直後、アルベドが乱れたベッドに上った女達は自他の境界を忘れて愛しい男と交わった。女同士で口付けをすれば、触れ合い舐め合うこともあった。先駆者たるシャルティアに仕込まれたミラとジュネがいたにせよ、貞淑で二人きりを厳守してきたシクススも混じってしまった。

 アルベドが残した淫の気に惑わされてしまったからだ。

 

 アルベドに同性愛の嗜好はなく、かといって嫌悪するわけでもない。女たちに快楽を求めさせるだけである。

 

(ナーベラルはどうされたいの? こんなに乳首を立たせて、吸って欲しいんじゃないの? それだけでは満足できないわよね? 他にどんなことをされたいのかしら? 素直におなりなさい。ここではあなたを咎めるものは何もないわ)

(わ……わたしは…………)

 

 期待が熱を生み出し体中を駆け巡った。

 一番熱いのは、乳房で挟む男の体。気付くと同時に違って見えた。

 さっきまでは義務的にパイズリをして、まだ出ないのか早く出して欲しいと思っていた。

 違うのだ。

 愛しい男の一部であり、自分を愛してくれる大切な部分。愛してくれるのだから愛してやりたくなるし、気持ち良くなって欲しくなる。

 その先に素晴らしいものが待っている。

 

『気持ちは言葉にしないと伝わらないわよ?』

 

 アルベド様の金言が脳裏を過ぎった。

 

 

 

「私は!」

 

 パイズリをしているナーベラルが、突然大きな声を出した。

 ユリをもみもみしてチュッチュしていた男は久し振りに前を向く。

 股の下で跪くナーベラルが、乳房を揺すりながら紅潮した顔で見上げていた。

 

「乳首を立たせています!」

「なななななーべらるなにを!?」

 

 ナーベラルの宣言に驚くのはユリだけである。

 

「あなたに吸って欲しくて立ってしまったんです!」

「ふむ……」

 

 ナーベラルの乳房の持ち方は、下から持ち上げるより横から寄せる方式で、乳房の先端部は手指に隠れておらず見ることが出来た。

 言葉通りにブラウスには突起が浮いている。膨らむ過程がぜひ見たかったと男は悔やんだ。

 

「乳首だけではなくて……その……お、お、……おまんこも濡らしています……。おつゆが、あの……ぬるりとするのが、わかるんです……」

 

 恥ずかしいことを告白して羞恥に耐えかねたのか、顔を伏せた。が、そうすると目が合うのは先端に透明な汁を滲ませる逸物である。

 ナーベラルはちゅるりと吸ってから顔を上げた。

 

「おちんこを入れて欲しくて、濡らしてしまったんです……。おちんこを入れてもらうとすごく気持ちよくて幸せになれて……。だから……お返し、というわけじゃないんだけど……」

 

 言葉は途切れ途切れでもパイズリは止まらない。

 口内に溜まった唾は飲み込まずに谷間へ垂らすため、唇の端から涎が垂れている。両手は乳房を寄せているので涎は拭えず、舌で舐めとろうにも垂れ流れて顎へ伝ってしまう。

 

「私のおっぱいで気持ちよくなって! このまま出していいから、私にいっぱいかけていいから、私がかけて欲しいから……」

 

 ナーベラルは、乳房の間で脈打つのを感じた。

 頭の片隅に僅かに残った理性が、そろそろだと囁いてきた。このまま続ければすぐにも出させることが出来る。

 けども、思いは止まらない。

 頭で考えるよりもずっと早く、ナーベラルの気持ちは口をついて出ていった。

 

「あなたの精液でわたしの全部を染めてください!」

「っ!」

「きゃっ!」

 

 男が小さく呻く。ナーベラルは咄嗟に下を見た。ずっと待っていたのだ。

 魔法使いであるだけでなく、剣士としての技能もあるナーベラルの動体視力は、尿道口から白い粘塊が噴出する瞬間を捉えた。

 

「あっ……あっ……、こんなに…………♡」

 

 胸の谷間から精液がびゅるるとほとばしる。

 頬に飛び、額に届き、髪にまで飛んで、唇を汚し、鼻の頭に乗った粘液はゆるゆると流れて落ちていく。目には入らないよう掛かりそうな瞬間だけ目を閉じた。

 どくどくと続く射精は始めの勢いを失って、ナーベラルの胸元を濡らす。

 顔は精液まみれで胸の谷間とブラウスまで汚されても、ナーベラルは会心の笑みで顔射を受け入れた。

 

 

 

 ナーベラルの胸で果てた男は、あったような気が少しする胸の痛みが綺麗に溶け消えていくのを感じた。

 アルベドは、ナーベラルがきちんとパイズリを完遂出来たことに一安心。自分が食欲と性欲に負けたせいでナーベラルが心に傷を負いでもしたら目も当てられない。

 都合よく使われただけではなかろうかと思うユリだけが釈然としない思いを抱いていた。が、妹がとても喜んでいるようなので飲み込むことにする。

 ユリはナーベラルが敬愛するお姉さんなのだ。




ハーメルン内の作品を計7M字ほど読んでました
よく読んだなあと我ながら感心
そして本作は無駄に字数多いなあと省みるも治すつもりは余りなく
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