エルフメイドを適当に名付けました
後書きにまとめます
マーレ君8才。もといあとちょっとで80歳。但し種族はダークエルフ。肉体年齢は人間換算で10才弱である。
実年齢相応に魔法などへの知識が豊富で、ナザリックでは広範囲殲滅最強と評価される。しかし、外見年齢相応の知識しかない分野もたくさんある。その点、マーレの双子の姉であるアウラはそれなりの知識があった。
二人の創造主は女性であった。だからなのか、女子であるアウラには色々と受け継がれた。
男子であるマーレは何も知らない。とても可愛い女装少年として創造されたため、その類の知識は不要と判断された可能性もある。マーレきゅんはいつまでもずっとちっちゃくて可愛いんだもん理論である。
そんなマーレは、シャルティアが何を言ったのか全くわからなかった。
「ドーテー? なんですかそれ? それに僕の? 僕のドーテーって食べられるものなんですか?」
シャルティアは、マーレの無知に呆れた。
マーレは知らない事を聞いて何が悪いのかと思いつつ、この場では自分が知らないだけかもと危惧して振り向いた。
「みんなは知ってるの?」
三人のエルフメイドたちに問いかけた。
無になっていた三人であるが、マーレ君がきょとんと首を傾げてパチパチするお目々はとってもつぶらでキュンと来る。思わず胸を押さえる者がいた。鼻を押さえる者もいた。
マーレ君はこうも純粋無垢で汚れを知らないのだ。あのように欲に塗れて獣に回帰する行為を教えられようものか。
しかし、である。もしもマーレ君がそちら方面の事を知ったら自分たちがその対象になる可能性が非常に高い。
もとは善に属するエルフメイドたちだったかも知れないが、長くナザリックで過ごす内に悪に染まってきた。
彼女たちはアインズからアウラとマーレの情操教育を命じられていたのに、「マーレ様にはまだ不要な知識でございます」と真っ当な言葉を紡ぐことなく無言を貫いた。そしてはっきりと頷いた。彼女らの重々しい態度には、頑なに守り続けてきた世界の秘密を明らかにする信仰者の趣きがあった。
「えっ、知ってるんですか? それじゃその……お兄ちゃんも知ってる?」
「知っています。マーレ様にも確実に必要となる知識ですから、この機に詳しく説明いたしましょう」
「……お願いします」
「よく聞きんした!」
シャルティアは勢いよく立ち上がった。大の得意分野だ。ここは是非にも無知なマーレに教えてやろうとしたのだが、返って来たのは冷たい視線。
「シャルティアさんじゃなくてお兄ちゃんに聞いてるんですけど?」
「ああん? 折角教えてやろうと言うのにその態度は何でありんすか!」
「シャルティア様、どうか落ち着いてください。シャルティア様の知識は余りにも深く様々な工夫が用いられているのです。とても有用であることは私が保証いたしますが、マーレ様は初学者であることをお忘れにならないでください。応用を始めるには基礎をしっかりと固めなければなりません。この場は私にお任せください」
「むむむ! ……仕方ありんせん。お前に任せんした」
「ありがとうございます」
シャルティアは椅子に座り直す。
椅子は気合を入れて真摯に説明を始めた。
過日、この男はアウラとマーレの性別を勘違いした。男だと思っていたアウラに対し、女性の体の扱い方や部位の説明を実地で行った。ところがアウラ君はアウラちゃんであった。様々な説明はまるきり的外れであった。
男であったのはマーレである。知識を必要としていたのはマーレだった。
今度こそ性別を勘違いしていないはずである。マーレ君のおちんちんを確認したわけではないが、男女の双子でアウラが紛れもなく女であった以上、マーレが男であるのは必然。
アウラに教えたことを、今度はマーレに教えるのだ。
「まず、童貞とは物ではありません。状態を指します。男女間の性行為を行ったことがない男子を指して童貞と呼ぶのです」
「せーこーい? 初めて聞きます」
「これから詳しくお伝えいたします。その際に男と女の体について説明いたします事をご了承ください」
「……わかりました」
「回りくどいでありんしょう!? やる事やればいいでありんす!」
「駄目です。中途半端な説明で誤解が生じないよう基礎からガッチリいきます」
一通り学び終えて応用にまで手を出せば、自分が初学者だった頃を忘れて、あんな事を学ぶ必要があるのかと疑問に感じるものである。
掛け算が良い例だ。「3×4」は「4×3」と同じと言えるのは、交換法則を学んで何度も計算を繰り返してからである。学び始めは「3×4」は「3×4」であるとしっかり学ばないといけない。さもないと交換法則を誤解して「3÷4」は「4÷3」と同じものと言い出しかねない。言うまでもなく、両者は全く違うものである。
文字の書き方も同じだ。日本語で言えば、書き順に止め跳ね払いをしっかり身に着けないと、長じてから非常に読みがたい文字になる。誰にも正される事なく独自に学習を続けた結果、この男の文字がソリュシャンとルプスレギナにしか読めなくなったのがそれだ。
学び始めとはかくも大切なものである。
ガチな男にシャルティアはちょっぴり怯んだ。迂闊に反論してお説教になるのは避けたいと、一先ず静観の構え。
生徒であるマーレは姿勢を正し、お願いしますと頭を下げた。
「まず、性行為とは性の行為です。行為はおわかりですね? 行いや振る舞いを意味します。そして性とは男性・女性の性。性的な事です。マーレ様は男女の性で特に違うところをおわかりでしょうか?」
「え、ええっと…………」
マーレはちらりと後ろを見た。長いお耳は先まで赤い。シャルティアは思わずほうと唸った。見られたエルフメイドは手で留められず、ハンカチをあてがった。白いハンカチは赤く染まった。
「あの……その………………。おっぱい、ですか?」
男はにっこり笑った。
「マーレ様、恥ずかしがる必要はありませんよ。確かに公然と話す事はお勧め出来ませんが、今は学びの時間です。もしもマーレ様を笑う者がいましたら、私からしっかり叱っておきますので」
「……はいっ! お願いします!」
マーレはお兄ちゃんに励まされ、勇気百倍になった。その一方で、お兄ちゃんのお膝に座ってるシャルティアは「げぇ」と呻いた。隙あらばマーレをからかってやる気満々だったのだ。それなのに先んじて釘を刺されてしまった。この男はやると言ったらやる男だ。やられた事があるシャルティアは良く知っている。
「おっぱいも大きな違いの一つです。男と女の体は様々な違いがありますが、一番は性器です。俗に性行為と言う時は、性器を用いた行為を指すのです」
「性器って……! それって……、その…………男だと、おちんちん、ですよね?」
勇気百倍になっても恥ずかしいものはやはり恥ずかしいらしい。マーレ君はお顔が真っ赤になってしまった。それでもきちんと答えるのだから花丸に値する。
「その通りです。他にはちんことも呼びますね。語頭に『お』を付けると丁寧な呼び方になります。対して女性器をおまんこと呼びます。性行為とは、勃起して固くなったおちんちんをおまんこに挿入することを指すのです」
「ぼっき……おまんこ……」
知らない言葉が立て続けに出てきたので、マーレのキャパシティを越えたらしい。言葉の意味を知らずに、おうむ返しに呟いた。
「順番に参りましょう。勃起とはおちんちんが固くなり、立つことを指します。マーレ様はおちんちんがむずむずした事がございませんか?」
「えっ!?」
マーレはピコンと長いお耳を震わせて、キョロキョロと視線を彷徨わせた。お兄ちゃんは真面目な顔で真っすぐ見てくる。お膝のシャルティアは話がつまらないのか、ティーカップを揺らして遊んでいる。後ろに佇む三人はわからない。振り向けない。けれど、後頭部に強い視線を感じる。三人は見ているし聞いている。三人に聞かれたくないが、お兄ちゃんから聞かれている。
マーレは真っ赤な顔を深く俯かせ、全身を小さく縮こまらせた。消え入るような声で恨めしそうに答えた。
「だって…………。みんなが触るから…………」
以前、姉にお兄ちゃんとのお風呂を阻まれ、代わりに三人のメイドと入らされた。つま先から頭のてっぺんまで綺麗に洗われた。当然、体の前も。ちょっぴりむずむずしてしまって、泡を流してなかったのに慌てて浴槽に飛び込んだ。
パタリ、ベルシッカリ! ブランコソハナ! ポルカコソ!
マーレの答えで、マーレの後ろがちょっと大変な事になった。
青髪のメイドがぱたりと倒れ、茶髪と金髪のメイドが咄嗟に支えるが二人とも鼻血を垂らしている。そんな三人に、男の目は冷ややかだ。
「……彼女たちは休ませた方がよろしいでしょう」
「いえ、大丈夫です!」
「わ、私も問題ありません!」
「どうかこのまま同席させてください!」
鼻血を垂らしながらなのに、三人は意気込んで即答した。顔は真剣そのもので目が血走っている。もしもこの場にいるのがマーレだけだったら、顔を引きつらせて逃げた事だろう。
「私は構いませんが……。マーレ様は如何です?」
「僕は……」
「待ちなんし!」
見に徹していたシャルティアが、三人に負けず劣らずの威勢で発言した。
「私が許しんす。いた方が色々と便利でありんしょう」
「「「シャルティア様、ありがとうございます!」」」
「くっふっふ。ま、感謝しなんし」
シャルティアは三人の礼を鷹揚に受け取った。三人はシャルティアの寛大さに感激する。彼女が何を考えているか気付くことなく。
シャルティアは退屈していた。
アウラがいないならマーレをからかって遊ぼうと思った。そのためにいやらしい話を振ったのに、真面目なお勉強になってしまった。マーレの醜態を笑ったらお説教のオプション付きで。三人のエルフメイドが滑稽なのは面白さより見苦しさが勝る。こんな事になるならお茶なんて飲まないで、さっさと屍蝋玄室に向かっていれば良かった。
しかしその時、シャルティアの邪悪な叡智が煌めいたのだ。
「お前らもマーレのために一肌脱ぎたいでありんしょうから」
「「「はい! おっしゃる通りです!」」」
「くーっふっふ……! さ、それじゃ話を続けなんし。おちんぽの話はしんしたね」
「かしこまりました。ちんこは性的興奮や刺激によって勃起します。立ったちんこを挿入、つまり入れる場所が女性のおまんこなのです」
「いれる……? 女の人にそんなところがあるんですか?」
マーレと一緒にお風呂に入った三人は献身的にマーレを洗ったが、さすがに性器を見せ付けることはなかった。そこまで行ったらただの痴女だ。ちゃんと見た事がないマーレには、男と違って生えてない事しかわからない。
「男と違って隠れている場所ですからわかり辛いかも知れません。女性器を詳しく説明いたしますと」
「なーにを悠長なことを言ってるんでありんすか。百聞は一見に如かずと言うでありんしょう? 言葉だけじゃさっぱりわかりんせん。現物を見せてやりなんし」
「「「!?」」」
「お前らもマーレのためなら一肌脱ぐんでありんしょう?」
「「「!!!!」」」
三人はようやくシャルティアの邪悪に気が付いた。しかし、逃げ出す機は失われていた。言質を取られてしまっているし、マーレが恥ずかしそうにしながらも期待の眼差しを寄せてくる。残る一人は名案だと言わんばかりに頷く。
文字通りに一肌脱ぐしか道がなかった。
▽
ダイニングを少しだけ模様替えした。
中央にある大きなテーブルには薄いながらもクッション性が高いマットレスが敷かれ、その上に白いシーツを広げた。即席の展示台である。テーブルは丈夫な作りなので上に何人乗っても壊れない。
テーブルから少し離れた位置に椅子を置く。マーレとシャルティアが並んで座る。
三人のエルフメイドはテーブルの前に立つ。三人とも緊張した面持ちだ。
教師役の男は、準備が整ったのを見てパンと手を打ち鳴らした。
「それでは三人とも脱いで頂きましょう」
三人は一瞬だけ目を光らせ男を睨みつけたが、マーレとシャルティアの前で無礼な事は出来ない。目を瞑り、メイド服のリボンタイを引っ張った。
「あ、あの! いやなら……無理しなくても……」
「何を言いんすか! これは真面目なお勉強でありんすよ? おかしな事じゃありんせん。お兄ちゃんもそう言いんした」
「うっ……。ごめんなさい……」
「わたし達は大丈夫です。マーレ様はしっかりと見ていてください」
金髪のエルフメイドが強張った笑顔を見せる。マーレは狼狽えながらも、脇腹をシャルティアに突かれて座り直す。
金髪のエルフメイド、ポルカが脱ぎ始めるのを見て、残る二人も脱ぎ始めた。
三人ともメイド服のデザインは同じ。ロイヤルスイートに勤めるメイドたちに比べると細部の装飾が簡素である。エプロンにフリルはあっても刺繍はない。また、胸部で生地が切り替わらないデザインである。
メイド服を脱げば下着姿。これも三人揃いで白の無地。但し、ナザリック製であるため、着け心地に体形補正効果も優れている。小さくても寄せてあげて谷間の創造が可能である。
ナザリック出身のメイドたちならガーターベルトにストッキングを着けるが、エルフメイドたちは膝上まである白のハイソックスだ。これとてナザリックの外ではお目に掛かれない高品質である。
「ほら、早く脱ぎなんし。マーレのためでありんすよ?」
「……はい、かしこまりました」
やはりポルカが先陣を切る。いつぞや、マーレの服を着た男に挑んだ時も、一番最初に脱いだのはポルカだった。
手が震えないよう注意し、努めて笑顔を作ってブラジャーのホックを外す。左手でカップを押さえ、右手で肩紐を右に左にと外す。それから両手でカップを剥がした。
華奢な体に相応な慎ましくなだらかな膨らみである。けれども幼いアウラとは明らかに違う女の膨らみが、小さな主人たちの前で晒された。
ダイニングなのは思うところがあるが、自分の体を使ってマーレに女の体を教えることに不満はない。むしろ大歓迎だ。積極的に見て欲しいと思う。
銀髪の人間の男に裸を見せるのは、抵抗があるし積極的には到底なれないが、絶対に嫌だとはならない。過去に何度か体を交えている。とても悔しいが、あれほどの快感を得た事は生涯で一度もなかった。
しかしマーレが見ているところで男に裸を見せるのは避けたかった。マーレからそのように思われたくない。肝心のマーレはこちらが思ってる事に気付く気配がないのが不幸中の幸いか。
「下はまだ結構。ポルカとブランはそのままで、ベルは後ろを向いてくれ」
三人ともブラジャーを外し、無地のパンツとハイソックスだけの姿になった。
青髪のベルだけが言われた通りに主人と賓客に背を向ける。お二方から見えないのを良いことに、険しい視線を男に送った。ベルの心境もポルカと似たり寄ったりだ。ブランも然りである。
「三人とも手で体を隠さないように。マーレ様に見て頂くんだから」
前を向くポルカとブランは手を後ろに回し、後ろを向くベルは前に回す。準備が整ったのを確認し、男は一つ頷く。説明が始まった。
「あ……」
「ひっ……!」
マーレの呆けた声に、ポルカの噛み殺した悲鳴が重なる。ポルカの後ろに回った男が、背後から慎ましい乳房に触れてきた。
慎ましいと言ってもナザリックの女性たちが大きすぎるだけで、エルフの平均以上にはある。特にナザリックに帰属してからは栄養状態が格段に改善され、張りが出て来たとは本人たちの言葉だ。
「女性の体は男性に比べると、全体的に丸みを帯びています。一番に目に付くのが、マーレ様が挙げられたおっぱいですね。また尻の肉付きも」
「ひうっ!」
「男性とは違って丸く膨らんでいます。よほど鍛え抜いている方や痩せすぎでない限り基本的には柔らかい体をしています。これにつきましては、まだ体が成熟しきってないマーレ様も柔らかいので違いに気付きにくいかも知れませんね」
男の右手がポルカの乳房を撫でるなら、左手は客席に背を向けるベルの尻に伸びた。柔らかさを見せ付けるように強めに掴み、指が尻肉に食い込んだ。
「ブラン、もっとこっちに。ポルカの真隣に来てくれ」
「…………はい」
ブランと呼ばれたのが茶髪のエルフメイド。男に近付く恐れを感じながら、ポルカと肩を触れ合わせた。
「マーレ様、よくご覧になっていてください」
「はっ……はいっ!」
マーレの返事は力が入り、声が裏返った。笑う者はどこにもいない。例外となりそうなシャルティアは、マーレよりもエルフメイドたちを観察する。
「んっ!」
ブランにとっては幸いな事に、男から何かをされる事はなかった。代わりにポルカへの責めが倍以上になる。片乳だけを揉まれていたのが両方になった。
撫でるだけだった手付きが全く違うものになる。手指の形を乳房の曲線に合わせて包み、下からすくうように揉み始める。明らかに感じさせるための動き方だ。熱が先端に溜まってくる。マーレが見ている前で、徐々に膨らんできてしまう。
「んっ……くぅ!」
声を噛み殺し切れなかった。尖り始めた乳首をきゅっと摘ままれ、指で転がされる。挙句、先端だけを擦られる。不意の刺激はとても甘く、ねだるように立ってきた。
「なんだか苦しそうな顔をしてるんですけど……」
「そうじゃありんせん。マーレもくすぐられたら声が出るでありんしょう?」
「……はい。出ちゃうと思います」
「誰かがくすぐられてうひゃあとか言ったら驚くでありんしょう?」
「はい、たぶん」
「それと同じでありんす。あれはマーレを驚かさないよう我慢してるんでありんすよ。ま、くすぐったいんじゃなくてきもちい事でありんすけど」
「……きもちいい?」
シャルティアの解説を他所に、ポルカへの責めは続く。
ひたすらに乳首を責められ、かと言ってマーレの前ではしたない声を上げるわけにはいかず、後ろで組む手をぎゅっと握り、目は固く瞑って歯を食いしばる。それで快感を忘れられるわけがなく、細い肩を震わせた。
男の手が離れた時は、快感が途切れたのを残念に思うより、解放されたと思う気持ちが強かった。はあぁと熱い息を吐き出し、安堵から姿勢を崩してしまいそうになったところで肩を掴まれ背筋を伸ばされた。胸を張らされた上に、男の手が下乳から絞るように掴んで先端を強調される。
「ポルカとブランの乳首を見比べてください。ポルカの方が明らかに充血して膨らんでいるのがおわかりですか? 男の乳首も立つものですが、女の方がより顕著です。この状態になりますと一般的に敏感になります。感じやすくなるとも言えますね」
「……あの。何を感じるんですか?」
物を知らない純朴な疑問だが、マーレの顔は赤くなっている。男は穏やかな笑みを浮かべ、ポルカの乳首を指で弾いた。
「きゃうっ!」
ポルカが思わず屈んでしまいそうになるのを、後ろから抱えて許さない。育てていた時のように指が捕らえ、引っ張った。
「~~~~~~っ!」
「快感ですよ。乳首は女性の性感帯、性的な快感を特に強く得られる箇所です。性行為の時は必ず触れる事でしょう」
「せーこーいせーこいじゃ堅苦しいでありんす! もっと普通にセックスって言いなんし!」
「失礼しました。シャルティア様の仰る通りですね。性行為とはセックスとも呼ぶことがあります。性行為が性的な行為だとすれば、セックスはそこ加えておまんこへおちんちんの挿入が伴うものと思ってください。言葉については後ほど改めて説明いたしましょう」
「はい……」
わかっているのかいないのか、マーレの返事は頼りない。ぽかんと口を開け、ポルカの胸を見ている。
シャルティアはマーレにもポルカの胸にも興味がない。シャルティアは同性愛者でもあるが、ポルカも他の二人も華奢であり、好みから外れている。おっきいのが好きなのだ。シャルティアが注視するのはポルカの悔しそうな顔である。悔しいでも感じちゃう、と心の声が聞こえてくる。ここは燃料を追加すべき。
「おっぱいや乳首を触るのは手だけじゃありんせん。口を使うのも基本でありんす! まさか応用とは言んせんでありしょうねえ?」
「「「!!」」」
「それは、はい。確かに仰せの通りです。では折角三人もいる事ですから……」
三人の驚愕は誰も気に留めない。
金髪のポルカは指で立たせた。青髪のベルは尻役。必然的に茶髪のブランが選ばれた。
「それでは失礼をして」
男はテーブルの前に椅子を置く。マーレから見やすいよう横を向けて、自身が座る。
「ブラン」
「……はい」
ブランは手を後ろに回し、左手首を右手で掴んでいる。男に近付くと腰を掴まれ引き寄せられた。上半身を前傾させる男の顔とブランの胸とが同じ高さにある。
ブランは乳房に男の生暖かい吐息を感じ、マーレの様子よりも近付く男に気を取られる。開いた唇が赤い乳首に近付いて、ちゅっと吸われた。
「くぅっ!」
官能としか言いようがないぬめる感触。赤い舌が乳首を舐め、唾液を塗りたくられる。舌先が小刻みに動いて乳首を舐り、膨らんできたところを啄まれた。
「はうぅ……!」
胸の奥から何かを吸い出されるようだった。男の唇に囚われた赤い突起は口内で弄ばれ、強く吸われながら舌先を押し当てられる。
腰を掴んでいた手は尻を撫で始めた。乳首を吸うだけだったはずなのになんて卑怯。背中に回した手に力が入り、自分の左手首を痛いほど強く掴んだ。その左手に、男の指が絡んできた。
手首を掴む右手を剥がされ、右手も握られる。両手の指に男の指が絡んで手のひらを合わせ、ブランからも握ってしまった。
安らいだり嬉しくなってはいけないはずなのに、手のひらから伝わる温かさと、胸をくすぐる甘い刺激が体を強張りをほぐしていく。気付いた時には、ぬるりと下る感触があった。
「あっ……うぅ~~っ!」
ブランの目に涙が浮かぶが、マーレからは言葉がない。マーレが口を開こうとすると、隣のシャルティアが「あれは自然な反応」と言って止めてしまう。
マーレはシャルティアを全面的に信用するわけではないが、お兄ちゃんが「シャルティア様の知識は云々」と言ったのだ。この場では一先ず信用することにしていた。しているのがお兄ちゃんなのだから拙い事はないはずだった。
ブランが小さく呻きながら、時計の秒針が二周する。男の唇が離れると、ブランの乳首はポルカに負けず劣らず尖っている。
「如何でしょう?」
「んあっ!」
男はマーレへそう問いかけた直後に、もう一方の乳首に吸い付く。空いた乳首が顔に隠れないよう注意する。横目でマーレの様子を窺えば、呆けたように見入っているのが見えた。まだ驚きが先に来るようで、興味や興奮はこれからのようだ。
「アウラ様は口寂しい時にサクランボを食べることがあると仰っておりましたね。マーレ様もそのような事がありませんか? 私にもあります。そのような時は乳首に吸い付くことが多いです。このように吸い付くのに適した形をしておりますので」
「わかりんす」
「えっ」
シャルティアは納得が深かった。そんなの赤ちゃんみたいと言おうとしたマーレは、またも口を噤んでしまう。
「んんっ……!」
男は最後に強く吸い、きゅっと手を握ってから離れた。
「ご覧の通りです。シャルティア様が仰ったように、手ではなく口での刺激でも立たせることが出来ます」
ポルカとブランを並んで立たせる。
ブランは舐められた直後なのだから当然としても、手指でされていたポルカも乳首を尖らせたままだった。彼女なりに呼吸を落ち着けて鎮めようとしたのだが、裸で立たされ隣であんなことをされていては無理だ。
二人揃って赤い顔を俯け、背を反らせて胸を突き出す。弄る前後で違いは一目瞭然。
じっくり尖らせたそこへ、男がもう一度手を伸ばす。
「あんっ!」
「はぁっ!?」
ポルカは俯けた顔を跳ね上げ、ブランはしゃがんでしまいそうになる。
悶えさせてる男は涼しい顔だ。二人をよがらせながらも説明を続ける。
「このように勃起した乳首は敏感になるのです。軽く触れただけでも強い刺激となります。この辺りの加減は実地で覚えていくしかありませんね」
「そ…………そうなん、ですね……?」
やはりマーレには驚きが大きいらしい。
乳首が勃起する事よりも、ポルカとブランの様子がいつもと違い過ぎるのに驚いているらしかった。直接的な刺激でむずむずした事があるようだが、見るだけではむずむずして来ないのかも知れない。
今日は実践まで行かないかなと思いつつ次の段階に進もうとして、またもシャルティアが発言した。
「そこの青いのは尻を見せてるだけでありんす。折角三人一組なのにお前は仲間外れにするつもりでありんすか?」
「えっえっ!?」
観客にずっと尻を向け、乳首を立たされる二人を悩ましく見ていたベルは、突然指名されて挙動不審に振り向いた。
「そういうつもりでは。いえ、そうなってしまっていますね。それでは彼女にも」
「まーた手か口でありんすかあ? マーレには色々見せてやった方がいいんじゃありんせんか? 知は力でありんす! 知っておいて損はありんせん!」
シャルティアが主張する知にはやまいだれが付いている。しかし、男はその通りであると納得してしまった。知っておいて損はないのも、仲間はずれがいけないのも、一々その通りである。
「直接触れずとも乳首は勃起します。ベルを相手に実践いたしましょう」
「あ、あの!」
裸身のベルは、男に抱き寄せられた。
瞬間、視線を素早く走らせ、救いの手を探し求める。
ポルカとブランは怒ったような悔しそうな恥ずかしそうな複雑な顔を、それでいて紛れもなく欲情している。隠してるつもりだろうが、潤んだ目にうっすら上気した肌や息の荒さでバレバレだ。
シャルティア様は心底楽しそうな意地悪な笑み。上位者に「意地悪な」なんて言ってしまったら懲罰を免れ得ないだろうから、心の中だとしても「楽しそうな笑み」に修正する。
一縷の光であるマーレ様は、空気に飲まれてしまって何も言えないご様子である。
つまり、ベルには進行する事態を避ける手段がない。
「あむぅっ! んんっ……!」
頬を両手で包まれ上を向かされ赤と青の目が合った。にこりと微笑まれ、虚を突かれた瞬間に唇を奪われた。
ポルカとブランがこの男を襲っていた時、ベルはマーレと一緒に男性用の衣服を求めてナザリック第九階層のロイヤルスイートを歩いていた。全く縁がない場所なので貴重な体験をさせて頂いたと喜んだものだ。後に二人がしていた事を聞かされ、疎外感のような、そこにいなくて良かったような複雑な思いを抱いた。
しかし前回に彼がツリーハウスを訪問した時は、異性愛者であることを証明するためついでのように犯された。
キスをしたし舐めさせられたし入れられた。とても目まぐるしくて時を忘れてしまう夢のような時間だった。自分の体があのように反応することを初めて知った。
それを思い出してしまう。
「んっんっ……、ちゅっ、ちゅるる……」
ちゅっちゅと唇が重なり、狙いが定まったかのように強く押し付けられ舌が入ってくる。
舌をつつかれ口内を舐められ吸い出されると舌同士が絡まって、体の強張りが抜けてくる。思わず自分から舌を動かしてしまうと逃げないとでも思ったのか、頬を包む手が背中に回る。背筋をなぞられ、最初にされたように尻を揉まれる。
キスが良く見えるように、ベルは体の左側を客席に向けている。反対に、テーブルへ向けた右側は見えにくい。
「んんっ!?」
ベルは思わず目を開けて、横目で客席を見た。シャルティアが座っているのは見えても、マーレの姿は見えにくい。これと言った反応がない事から、二人からは見えないようだった。
二人からは見えない体の右側で、男の手が尻を揉む。その手がパンツの隙間から入ってきた。直に尻肉を触れられ、着実に這い進んでくる。
指先が尻の割れ目にまで到達すると、今度は下がってくる。
「んっ! んっ!」
拒もうとして体を押してもビクともしない。それなら唇を離そうと思ったが、今離れてしまうと涎を垂らしてしまう。マーレの前でそんなところを見せられない。
そうして悶えている内に、触れられた。単に触られただけではなく、知られてしまった。
「……ふぅ。ベル、お二人の方を向くように」
「………………はい」
男はジャケットから取り出したハンカチで左手の指を拭う。
客席に向き直ったベルは、両手で顔を覆っていた。肝心の乳首はきちんと立たせている。直接の刺激は男のジャケットで少々擦れただけだったが、ポルカやブランと遜色ない尖りようだ。
「手をどけなんし」
「……はい」
生憎、シャルティアは三人のおっぱいに興味はない。見たいのは顔である。
ベルの顔は目に光がなく眉尻が下がっている。下唇を噛んで俯きがちにしているのは、罪悪感でマーレを直視出来ないのだろう。そのくせ乳首を立たせて肌を上気させているのは他の二人と同じだ。
男の責めが良かったらしく、三人の中で一番良い顔をしている。
三人のエルフメイドは身の程知らずにも、マーレを随分と慕っている様だ。
とうのマーレがよくわかっていないのが幸いした。目を白黒させて三人を見ている。お兄ちゃんが主導してるだけあって、止めようとはしない。
そのマーレの前でこいつらを他の男に抱かせたら一体どんな顔をしてくれるのか、好奇心を誘って止まない。
NTRと近いように思えるが、マーレにそのつもりが一切ないので当てはまらない。強いて言うなら略奪セックスかも知れないが、いまひとつピンと来ない。
ここはやはり「くやしい…! でも…感じちゃう!」であろう。
シャルティアには偉大なる創造主からの叡智が受け継がれている。
「さーて、おっぱいと乳首はこれでわかりんしたね? 次はおまんこに行きんしょう。もちろん? ちゃあんと正しい使い方もやりんすから♡」
「「「!!!」」」
三人の逃げ道はとっくに塞がれていた。
「ステージに上がりなんし。そしたらパンツを脱いでちゃぁんと見せるんでありんすよぉ? もちろんお前もちゃーーんと手伝いなんし」
「かしこまりました」
三人の目に光はない。
椅子を踏み台にして、順々にテーブルに上る。立ち上がると客席から遠くなるので膝立ちになった。マットレスのおかげで膝は痛くない。
三人は互いの様子を窺うだけで動けない。
「脱ぎなんし」
シャルティアの言葉でパンツを下ろした。
茶髪:ブラン、元レンジャー
青髪:ベル、元神官
金髪:ポルカ、元ドルイド
茶髪→ブラウン→ブラン→ハ行にしよう→ベル、ポルカ
名もなき男の罪が溜まって遠くに行きました
https://syosetu.org/novel/343271/
あちらとこちらが絡むことはないはずです
というわけで別作投稿したら本話を投稿ミスしました
直後に気付いたので事なき(?)を得ましたが、次がないとは限らない
投稿前に確認する以外にミスを避ける方法はないものか