ソファにアルベドを押し倒した。
揉みしだいていた豊満な乳房に顔を埋める。ふんわりとした柔らかさに甘い毒を孕む女の匂い。
キャミソールをたくし上げた。
薄い生地を盛り上げていた乳房が露わになった。仰向けになってゆるりとつぶれる白い柔肉。先端はルビーのような輝きを放つ赤い突起。何度触れても何度嗅いでも何度味わっても何度吸っても何度見ても、確実に前見たときより美しくなっている。
大きさや柔らかさならスライムのソリュシャンが、張りや艶ならルプスレギナが、感度ならちっぱいなのに開発されきってるシャルティアが。一つ一つを取り上げるなら見るべきものは他にもいるが、全てにおいて至高を誇るのはアルベド以外にいない。
この胸を好きにして良いという。揉んでもいいし先端を摘まんだり引っ張ったりしても良い。もちろん口に含んでも。
書斎でそのような事になったときも好きにして良いと言われた。しかしその時はアルベドの口には出せない望みを察して、為すべきを為さなければならなかった。
今は違う。愛し合う恋人のように好きにしていいのだ。
生まれてこの方、性欲の発散に苦労したことはない。
自由だった幼い頃は、美しい女性にも可愛らしい少女にも心を動かさなかった。美醜より貴賤を見る方が生きるためには重要だ。
火傷を負いラナーに囚われてからは、ラナーの気の向くままにもてあそばれた。薬が切れて苦痛に耐えているときは記憶の宮殿に潜り、退屈も飢えもなかった。宮殿に潜ったまま外を眺めることも覚えた。痛みに囚われず動けるようになるのだ。五感が異様になり、現実感が希薄になるので常に出来ることではなかったが。
アルベドに救われてからは精を求められた。肉欲を満たすよう命じられた。
アルベドがいない時はソリュシャンが勝手に絞ってくれる。
今、アルベドは精だけでなく、肉欲だけでなく、恋人のように振る舞えと言っている。
食欲だけではない。肉欲だけではない。心を満たせと言っている。
己は何の取り柄もない人間の男。アルベドは美の神秘を携えて顕現した美の具現。そしてナザリックの守護者統括。この世界において、アインズ様に次ぐ地位にあるお方。そんなお方と対等な恋人同士。
こんなことはもう二度とない。実際に、この場この時だけと言っている。
性欲を満たしたくて女を求めたこと一度もない。勝手に絞られるものだと思っている。しかし、今、アルベドを欲しいと思う気持ちは何なのか。
どんなに欲しがっても、自分から求めていいのはこの場この時だけである。
「………………」
胸に顔を埋めたまま動こうとしない男に、アルベドは焦れてきた。
乱暴にしてはダメと言ったけれど、もっとこう揉んだり吸ったり引っ張ったり挟んだり、色々あると思うのだ。そういう事を期待している。して欲しいと思っている。触ってと言ったばかりなのだからもっと色々するべきなのだ。
またもやこちらから言ってやらないといけないのかしら、と思ったその時。
「ずっとこうしていたい」
「あふぅ……!」
掠れた呟きが耳に入った。よくわからない声が勝手にもれ、びくんと下腹を中心に体を震わせた。
(この子ったらもうこの子ったら! もうなんて可愛いこと言うのよ! そんなの私だって一緒よ! 私だってずっとこうしていたいわ。抱き合って、おっぱいで癒してあげて、キスをして、それから…………。ああ、今のすごかったぁ……。だってあんなこと言われちゃったら嬉しくなっちゃうわよ。あそこも嬉しいって言ってるもの。絶対すごく濡れちゃってるわ……。せっかくエッチなの履いてきたのに見せる前にこんなにしちゃうなんて)
「アルベド? どうかしたかい?」
「な、なんでもないわ」
胸の上から、どことなく悲しそうな申し訳なさそうな顔で見上げられた。
「やはり私の言葉遣いが」
「違うわ!」
ぴしゃりと言い切る。
本当に違うのだ。ちょっと幾ら何でも恥ずかしくて誤魔化してしまったが、おかしな誤解をされるより正直に話す方がましだった。
「……イっちゃったの」
「……え?」
「だからイっちゃったのぉ! ずっとこうしていたいって言われて、嬉しくなって、私もって思って、そうしたら……、恥ずかしい……!」
赤くなった顔を、またも両手で覆い隠した。
アルベドはサキュバスで、サキュバスとしての日課を日夜こなしている。今や中イキ外イキ、教え込まれた後ろの穴で、胸だけでもイケるようになり、濃厚なキスを妄想しながら舌を弄ぶだけでもイけてしまう。
それが言葉だけでじゅわっとなり、軽くとは言え達してしまった。淫らな体である自覚はあっても、言葉だけでそうなるとは想定外である。
サキュバスとしての敗北感がある。どうしたこんなに簡単に達してしまったのか、自分の体への不信もある。二重の意味で恥ずかしく思うのに、いつかのように逃げ出そうとは思いもしなかった。
そこで羞恥で悶えるだけならただの女。アルベドはサキュバスである。大人になって覚醒も果たしている。
「うっ」
「あら?」
ソファに倒れ込んだまま、片膝を軽く持ち上げた。太股が男の脚の間に割って入り、股間に触れる。ズボン越しにも窮屈にしているのがよくわかった。
「あなたも苦しそうよ? 私が楽にしてあげるわ。私もあなたを気持ちよくしてあげたいの♡」
「アルベド……!」
「あんっ♡」
アルベドの体をがむしゃらに抱き締めた。胸に顔を埋めているので、腕は背と尻に回る。左手はあらわになった素肌を撫で、右手はスカート越しに尻を撫でるはずだった。
(なんだこの衣装は!?)
男の驚愕を余所に、アルベドは悪戯めいた顔で笑った。
100レベルの膂力を発揮して男女の上下がくるりと入れ替わる。男をソファに座らせると、アルベドはキャミソールを元に戻して床に立った。その場でターンを決める。純白のスカートがふわりと舞う。
「このスカートどうかしら? あなたに会うために仕立てたのよ」
「とても似合っています。それだけではなくて、なんだか不思議な感じがします。ああ、影がないんですね?」
「ふふふ……」
腰から足首まで覆う純白のロングスカート。淫魔であるアルベドを清楚に飾る。矛盾した美しさが破綻することなく同居している。
それだけなら似合っているで終わってしまう。
不思議なのは、スカートのシルエットしか見えないこと。ターンをすればスカートが波打つ。波打った部分には陰影が現れ、どのように波打ったかが見えるはずなのだ。それなのにシルエットしか見えなかった。
ただ立つにせよ、アルベドの太股に沿って流れるスカートは凹凸を見せるはずなのにそれもわからない。どうやら幽かに発光しており、生地に皺や凹凸が出来てもわからないようになっている。
シルエットスカート、とでも言うのだろうか。
「それだけではないわ」
「あれ?」
太ももに添えたアルベドの手首が消えた。
太ももから離れると手首が現れる。
「ほら、あなたも触ってみて」
アルベドに手を取られ、導かれたのは導かれたのは腰の少し下。スカートには凹凸が見えないため目測になるが、普通のスカートだったらやや窪んで陰になっている部分。
指先は確かにスカート生地に触れた。そのまま差し込んでいくと生地を抜けて内側へ入り込み、アルベドの太ももに触れた。スカート越しではなく、直に太ももへ触れている。
さっき尻を抱いたときも、スカートの上から触ったはずなのに、生尻に触れた感触があった。それと同じである。スカートを通り越してアルベドに触れている。
「うふふ、驚いた? これなら着たまま触れるのよ」
スカートに伸ばしたアルベドの手のひらには、指ほどの幅しかない細い帯が乗っていた。
一見清純ぽい純白のスカートなのに、実体は細い帯が幾重にも重なって出来た直におさわり可能なエロ衣装であった。発光して陰が見えないようにしているのは帯で出来ていることをわからなくするためだ。きちんと魔法が掛かって、帯が散らばって内側が見えたりしないようになっている。
アルベドは、男の驚いた顔が見たくてこんな衣装を仕立てたのだ。
大きく目を見開いて瞬きしているところを見ると、目的は達せられた様子。
役目を果たしたスカートは、その場でぱさりと床に落とした。
最初に目に付いたのは下腹に輝く深紅の淫紋。ハートの形をした淫紋は下端が開き、下へ伸びている。その先には真っ赤な下着があった。秘部だけを隠すパンツは際どい形をして、V字を潰したように見える。淫紋からしたたる雫を受け止める杯のようだ。
すでに受け止めていたらしい。小さな布切れはアルベドの雫で濡れている。
「ねえ……。脱がせて」
浅く座り直して前のめりになる。両サイドに指を引っかけ、生地を痛めないようゆっくりと下ろした。秘部に張り付いていた部分が離れると、パンツとの間で糸を引いた。
「私も脱がせてあげるわ」
「おお!?」
アルベドもソファに上ってきた。
男の体を跨ぐように両膝を突いた姿勢なのに、どういうわけかシャツとズボンを下着ごと脱がされてしまう。明らかにおかしい。間違いなく魔法的な力が働いている。
それもそのはず。これはアルベドが覚醒したことによって身につけた新スキル、サキュバス流淫術『脱衣』である。サキュバスにとってエッチは全裸がスタンダードだ。脱がさなければ始まらない。スキルによって対象を一瞬で全裸にすることが出来るのである。もちろんのこと、服は引きちぎったのではない。ほつれ一つなく無傷である。早くミルクが欲しくて、ズボンを破って脱がせた頃に比べると大きな成長だ。
「私に触って……。そう、そこよ……」
アルベドは両膝を立てて男の脚を跨いでいる。男の前で股を開いている。触ってと言えば一つだった。
右の手のひらを上に向け、中指と薬指だけを軽く折り曲げる。手は股の間に触れた。
「もうこんなに」
「だって、あなたに嬉しいこと言われて。濡れちゃったの。イっちゃうくらい嬉しかったのよ? んっ……」
指が感じる舌よりも柔らかいアルベドの内側。肉が溶けているのかと思うほど柔らかくて指に絡みつき、熱い淫液を滴らせる。触れるだけでは満足できなくなり、中指と薬指を鋭角に折り曲げた。アルベドの熱い穴は中も十分潤って、ぬるりと抵抗なく二本の指を迎え入れる。
指が動くごとに、くちくちと小さな水音を立てた。
「あなたの指、とっても優しいわ。私もしてあげる。あなたも私の手で気持ちよくなって。一緒に気持ちよくなりましょう?」
アルベドからも男に触れた。
男と視線を絡ませたまま、両手は男の逸物に絡みつく。雄々しくそそり立つ逸物はアルベドの手よりずっと熱い。左手で竿を握って上下に扱き、右手は繊細な手付きで亀頭を撫でる。裏筋に指を這わせ、手のひらで亀頭をさすり、人差し指で尿道口を押さえた。ぷっくりと滲んでいた透明な雫が潰される。指が離れるときは、アルベドの秘部がパンツとで引いた糸よりも長い糸が出来た。
先走りの汁は口へ運ぶ。丹念に舐めとってちゅうと吸い取り、口から離れるときは滴るほどに唾をからめる。絡めた唾は逸物へすり付けた。
ちょっとだけ下を向いて口をすぼめる。赤い唇から垂れるのはアルベドの唾。狙い違わず亀頭に落ちた。両手で扱いて逸物全体に塗り伸ばす。
「あんっ……、やっと吸ってくれたのね♡ 私の乳首はあなたに吸って欲しくて立っちゃってるんだからぁ。んふぅ……、っ、ぁ、もっと強く噛んでも平気よ?」
男にまたがる前にキャミソールはたくし上げている。大きな乳房に引っかかって、キャミソールは落ちてこない。
さっきはしてもらえなかったことをしてもらおうと、アルベドは腰を浮かせて男の顔へ乳房を押しつけた。気持ちは伝わって、乳首に吸いついてくれた。
「ああっ……、あなたがおっぱい吸ってくれるの、嬉しいの♡ 私が嬉しいって感じてるのちゃんと伝わってる? 嬉しくておまんこがいっぱい濡れちゃうのよ……。きゅんきゅんしちゃって、んっ……。指で、されてるからじゃないんだからぁ。嬉しくて、気持ちよくて、濡らしちゃうのぉ♡」
逸物を扱くのは左手だけになった。右手は男の頭を抱いて胸に押しつけている。
息継ぎをさせるように頭を解放すると、今度はもう片方の乳房へ押しつけた。
見下ろすと、男の口から離れた乳房の乳首だけが濡れ光っている。さっきまで男の舌と歯でなぶられていた乳首。今はもう一方が同じ事をされている。
熟れた雌穴では二本の指が上下運動して、肉ひだを擦りながら愛液をかき出している。
淫紋の奥底から広がってくる波に、指の動きが重なった。同時に乳首を強く噛まれた。
「あああ~~~~~っ!」
扱くのも忘れて男の頭をかき抱いた。指をきゅうきゅうと締め付け、腰がすとんと落ちる。
男にすがりつき、肩に顎を乗せて荒い息を吐いた。息は熱かった。
熱い息を耳へ吹きかけながら、アルベドは自分に何が起こったのか告白した。
「また……イっちゃった。おまんこもおっぱいも気持ちよくて。気持ちよくなっちゃった。あなたの指も口も気持ちよくて……あうっ!? 待って今日はそっちは!?」
右手の指はアルベドの膣に突き立てたまま。
左手は尻肉をつかんだ。更に伸びて尻の割れ目に沿って下り、たどり着いたのはきゅっと締まっているのにぷにっとしているもう一つの性器。中指の第二間接までを、アルベドの肛門に突き立てた。
「今日はお尻でしないんだからぁ。触るのはいいけど入れるのは……」
「キスが欲しい」
「……仕方ないわね。ちゅっ……、ちゅっ……、あむっ、んっ、ふぅっ……ちゅっ、じゅる……」
両穴に指を入れられたまま、アルベドからキスをした。
合わせるだけのキスは三度目に深くなった。頭をやや傾げて鼻がぶつからないようにして、開いた唇を押しつける。互いに開いた唇が合わさり、舌を伸ばした。
柔らかな舌同士が主導権を取り合うように絡み合って、互いの口内を蹂躙する。キスをする内に湧いてきた唾を相手の口の中へ注ぎ込み、注ぎ込まれる。
交互に吸い合うので唾は何度も二人の口内を往復した。ぴったりと合わさった唇は一滴の唾もこぼさない。
舌を絡めながら唾をかき混ぜて、混じり合って撹拌された唾は分け合って飲み込んだ。
飲み込むまでに、アルベドは二度達した。
キスの間も体の中に入ってきた指は動くのを止めてくれないのだ。
達しているときも唾をこぼすまいと、男の頭を強く抱いた。
顔が離れるときは、唇で糸を引かなかった。唾は一滴残らず飲み干している。
満足そうな楽しそうな、どこか切ないようにも思える目で、男はアルベドを見ていた。
「今度は抱き締めて欲しい」
「ええ……。いくらでも……」
指が引き抜かれて、男からもアルベドの体を抱き締めた。
アルベドの中に入りたいと思った。
口でも、膣でも、尻穴でも。
全ての穴に入りたい。逸物をねじ込みたいと思うわけではなく、指でも舌でもいい。アルベドの奥深くへ入りたい。
奥まで入って、中を食い破ってやりたい。
そしてそのまま死んでしまえたらどれほど幸せなことか。
ああ、と、万感の想いが詰まった吐息がアルベドの耳朶を打った。
想いの欠片がアルベドに伝わった。アルベドは、ほうと息を吐いて男の体を抱き締める。頬を合わせて擦りつけて、首から耳から髪へと鼻をつけた。湯上がりでもその前でも、いつだって芳しい男の匂い。
互いに全裸で抱き合っているので、直に伝わってくる男の体温。脈打つ鼓動。逞しくて固い男の体。
ただそれだけでも気持ちいい。
どこかを触ったり擦ったりしているわけではない。スキルを使って精気を交換しているわけでもない。抱き合って互いを感じてるだけなのに満たされる心と体。
肉体だけに依存しない高次の快楽。
心が混じり合って一つになったような幸福感と一体感。
入れたいと言われ、アルベドは私もと答えた。
男はソファに浅く座り、アルベドは男に抱きついたまま腰を上げる。
右手だけ股間に伸ばして逸物の位置を自分に合わせてやった。
アルベドは、挿入するときが好きなのだ。腰をすとんと落とせば一息に奥まで入るのに、ゆっくりと時間を掛けて迎え入れる。
「んっ……、入ってきたぁ。私の中を広げて入ってきてる……。入り口に来てるだけなのにスゴく熱いわ。あっあっ、ここ、ここなのぉ。私の……きもちいところ……ああっ……」
十分に潤ったアルベドは抵抗なく逸物を飲み込んでいく。奥まで入りきる前に腰を止め、そこで小刻みに動いた。指を伸ばせば届くそこはアルベドの好きなところで、アルベドの膣を目一杯に押し広げる亀頭を使って擦っている。
先端で大きく押し広げられても広がりきることはなく、亀頭のエラが過ぎた竿の部分も隙間なく密着して包んでいる。
心も体も悦んでいるアルベドが乾くことはなく、逸物で栓をされているのに愛液を滲ませる。これで奥まで入りきると、行き場をなくした愛液が逸物に絡みつきながら出口を求めてぷしゃっと小さな飛沫をあげることになる。
「入ってる……入ってるわ……。あなたのおちんぽが、私のおまんこにぃ。すごいの……。おちんぽとおまんこでつながって、あなたと一つになってる……」
ゆっくりとゆっくりと腰を下ろす。指二本分下ろすと、一本半上げてしまう。
サキュバスのアルベドだからこそ可能な精緻な挿入だ。どこまで入ってきているのか、手に取るように、目で見ているように感じることが出来る。
焦らせば焦らしただけその後が激しいほど気持ちよくなることを知っている。挿入しきってしまえば自分も男も一つに溶け合って、狂おしい快楽の渦に囚われる。
そこに至るまでは全て前戯だ。よりよいセックスのために必要なこと。
「あと少し、あとすこし、よ。あと少しで奥まで届くわ。あなたのおちんぽって私のおまんこにぴったりの大きさね。根本まで入れると丁度一番奥に届くの。その奥にはね。私の子宮があるの。あなたのおちんぽみるくを欲しがってるところ。私はそこに欲しいんだから、出すときは一番奥で……はうぅっ♡」
ズンと下から突き上げられ、指一本分の空隙を埋められた。熱い亀頭が子宮口を叩き、結合部からはぷしゃっと透明な汁が溢れた。
長い逸物は全てアルベドの中に収まった。
男はソファに座ったままで、向かい合ったアルベドが上に乗っている。抱き締めあって肌が密着し、挿入によって深くつながった。アルベドが上であるため、主導権を握って腰が振りやすい。
これが騎乗位だと、主導権を得ることは出来ても今のように抱き合うのは少々面倒だ。
これは良い体位だ。またやろうとアルベドは思った。
「もう……! またイっちゃったじゃない♡」
怒った素振りはスパイスの一つ。
すぐに妖艶な表情を見せ、始めてあげようと腰を持ち上げようとした。
「……どうしたの?」
腰は持ち上げられなかった。しがみつくように体を抱き締められている。
アルベドの力なら振り切ることは簡単だが、独りよがりなセックスは止めようと決意している。
前回、覚醒を果たした時は新たな力に酔いしれてサキュバススキルを存分に使い、絞りに絞ってしまった。絞った精気はエナジーゲインによって戻しはしたので後遺症はなかったようだが、あれはやりすぎたと我ながら反省したのだ。
一方的にするより、二人の気持ちを合わせて交じり合った方がずっと気持ちいい。処女をあげた初体験の時はまさにそうだった。
だから今日は対等な恋人同士になって気持ちを合わせようと思っていた。叱る前の飴のつもりというのは後付けである。
なお、前回サキュバススキルをフル活用したのは、黄金水の行方を忘れたかったというのが大いにあるのは忘れるつもりだったので最早頭にない。
至高の美神と恋人になり、言葉で想いを確認しあって、アルベドの奥の奥まで挿入を果たし、強く抱き締めている。こんな時間は二度とないことを知っている。
これからの全てはこれ以下だろうとは想像に難くない。
「このままアルベドの胸の中で死にたい」
「なっ……」
アルベドは視界が真っ赤になった。
(なんて事いうのよこの子は! 死にたいだなんてバカなことを言って! そんなの絶対絶対絶対に許さないわ!! あなたは私のものよ。心も体も命も、何から何まで私のものなのにそんな勝手なことを……! …………モモンガ様もシモベに似たようなことを仰ってたわね。お前は私のものだから死を選ぶなんて許さないと。そうよ。この子が私の許可なしに死ぬなんて絶対に許さない。ちゃんとわからせないと。…………あ、でも。……今は恋人同士なんだから命令なんてしちゃダメよね? だったら……)
守護者統括としてのアルベドであれば、自分の許可なく死を選ぶことは許さない、と命令していたことだろう。
しかし、今は恋人である。
恋人は命令なんてしない。そんなことをするまでもなく男を惹きつけることは十分可能。
アルベドは、いやいやをするように頭を振った。
目の縁に涙を溜めて悲しそうな顔を作った。
「アルベドをおいていかないでぇ!」
「っ………………!!!」
男を惑わす媚態はサキュバスなら生まれながらに持っている。
効果は抜群だった。
むしろ効き過ぎた。
「アルベドォ!!」
「きゃっ!?!?!?」
男が下。自分が上のはずだった。
それがいつの間にか、上下が逆になっている。自分が下になるときは翼が引っかかるので気を付けないといけないのに、気付かない内に入れ替わっている。
「ひうっ!?」
繋がったまま両太ももを抱えられて脚を大きく開かされた。
「あうっ!? ま、まってぇ!」
男が腰を引き、抜けてしまう寸前までずるりと引き抜かれ、一息で一番奥まで突き入れられた。
背中にはソファの背もたれがぶつかって下がれない。衝撃は全て繋がったところで受け止めている。
「あっあっあっあっ、あんっ! あうぅ、あァん! あっはあぁ! やっ、ああっ! おまんここわれちゃうぅ♡」
突かれる度に大きな乳房を激しく揺らした。
暴力的な抽送に痛みは全く感じない。体の中を逸物が激しく往復する。視界がチカチカと白んできた。ふんわりとしたソファのせいで、全身が空高く飛んでるように感じられる。
喉を反らして中空を見上げながらあえいでいるのに、サキュバスの本能はどこがどうなっているのか見ているようにわかってしまう。
愛液に濡れそぼった割れ目の下の方。とろとろにとろけた下の口が大きく口を開いている。開いて飲み込んでいるのは大きな逸物。抜けることなく何度も往復して、入れられているのか、自分から飲み込んでいるのか曖昧になっていく。
膣内の肉ひだが逸物に絡みついているのがわかる。にじみ出る愛液が絡みついて、逸物は先端から根本まで濡れきって、外に溢れ出ている。男の睾丸も濡らして、後で舐めとってあげなければと少しだけ思った。
「あああん♡ あなたのおちんぽっ、すてきなのぉ! いなくならないでぇ……。ずっとアルベドを犯しつづけて! ああぁぁぁーーっ」
気付けばお腹の中が熱くなっていた。
中で射精され、膣内に精液が満ちている。それなのに固さも勢いも衰えることなく体の中を蹂躙されている。
このままでは外にかき出されてしまうと思って、子宮から精液を吸収し始めた。
サキュバススキルを使わないでいると意識が飛ばされるほどの絶頂を与えられると気付いたのは翌日のことで、サキュバスとしてのプライドと女としての満足感がせめぎ合うことになる。
「まっ……て、ゆっくりして……。アルベドのおまんこ、やさしくかわいがって?」
「あ……ああ。アルベドが素晴らしくて……」
「もう……、ちゅっ♡」
意識が飛ぶこともあったので正確ではないが、最低でも二度は中で射精された。
量も多いので一度でも中に出されてから続ければ外にかき出されたのが溢れてくるところ、アルベドが吸収しているので結合部を濡らすのはアルベドの愛液だけ。
「起こして」
「ああ」
アルベドが男に抱きついて、男はアルベドの太ももを抱え持ったまま立ち上がった。落ちないように、アルベドからも男の腰で足首同士を絡ませた。
「ベッドに行きましょう?」
寝台に掛かる紗はアルベドが開いた。
ベッドに下ろすときも抜けないようにして、今度こそアルベドが上になった。
脚をぺたんと開いて男の腰の上に座り、上半身は倒して胸と胸とを密着させた。男の胸で大きな乳房が潰されて、それでもなお隙間を埋めるように抱きついた。
「今度はぁ、アルベドがしてあげる♡ ちゅっ♡」
抱きついてキスをして、腰だけを上下した。
激しくは出来ないけれど、ゆっくりと高めていくのも最高にいい。
「やぁん。お尻のあなぁ。そこは入れるところじゃないにぃ♡」
「アルベドはこっちの穴も素晴らしいよ。指が簡単に入ってく。ちんこだって入りそうだ」
「そうだけどぉ、恥ずかしいわ……。でも、あなたにだったら恥ずかしいことしても平気よ♡」
アルベドの大きな尻を掴んで弾力を楽しんでいた手が、またも割れ目に沿って肛門を目指した。
ピンク色のぷにぷにした窄まりの上は何度も愛液が流れて、潤滑液には事欠かなくなっている。
アルベドは尻の穴に指を受け入れたまま、腰を降り続けた。
ゆっくりと腰を振るので水音は小さく、尻穴で立てる音の方が大きいこともあった。
「お尻でこんな音をさせて、本当に恥ずかしいの……」
顔は隠さない。快感と陶酔だけでなく、羞恥にも赤くなった顔は頼りなくて自信もなさそうで、けども期待に応えようとしている。
「でも……あなたがしたかったら、いいわ♡」
「うっ…………!」
「あっ…………。うれしい♡ またアルベドのおまんこでぴゅっぴゅしてくれたのね♡」
どこまでが演技でどこまでが本当なのか。アルベド自身にもわからない。
羞恥に耐え、健気に微笑んでみせたアルベドに、何度目かの射精をした。
亀頭を子宮口に押しつけられて、熱く白濁した粘液をどぴゅどぴゅと吐き出している。萎えてないと代弁するように量は多く、膣内を満たした後に外へ溢れ出かねない。
アルベドはそうはならない。精液に打たれた子宮口は口を開き、中へ奥へと取り込み啜る。淫紋の真下にある子宮が男の精液に満たされて、アルベドは恍惚感に身を震わせた。
「アルベドの子宮がぁ、赤ちゃんの部屋がぁ、あなたのおちんぽみるくでいっぱいになっちゃった♡ ………………ねえ?」
「…………?」
アルベドが表情を変え、何かしらを問いかけてきた。しかし、残念ながらさっぱりわからない。快感と興奮に上気していながら真面目な顔なので、プレイのことではないとは想像できたがそこまでた。
答えが返ってこないとわかると、アルベドは幼い少女のように唇をとがらせた。
前はしてくれたのに、今回は自分からしてあげないとわからないらしい。
アルベドは優しく笑った。少女のような仕草が少しだけ尾を引いている。ずっと繋がったままで、胎に男の精液を受け入れたばかり。全身で淫らな快楽を体現している。
優しくて幼くて淫らな笑みは、アルベドの笑みとしか言いようがなかった。
「あなたを愛してるわ。大好き。好き。す・き。好きなの。好きになっちゃったの♡」
アルベドが処女を捧げたとき、男から言われた言葉。
今度はアルベドから言ってあげた。
「す・き……。ちゅっ。す……ちゅっ……きぃ……♡ すきぃ……、ぁん……♡」
吐息を混じらせながら何度も好きと言って、言う間に啄むようなキスをする。
繰り返す内に、好きと言い終わる前にキスをする遊びになった。
「すきっ! すきなのぉ! あっあっああん♡ すきぃ!」
好きと叫びながら腰を振り、男の上で淫らに舞っているかのようだった。
▼
「今日のあなたも素敵だったわ……♡」
「アルベドも素晴らしかったよ」
「うふ……嬉しい♡」
優に七回以上は射精した。
ソリュシャンが丸一日掛けてマークした記録をあっさり超えている。
しかも、途中でポーションやサキュバススキルで回復したりはしていない。素の精力である。
こう言っては難だが、もしもソリュシャンと同じ回数を同じ時間でこなそうとすると、確実に途中で飽きて元気がなくなってしまう。アルベドだからこそ可能なのだ。
二人ともベッドに横たわって、アルベドは男の腕枕で抱き寄せられている。
あれからアルベドが上のまま一度。アルベドが羞恥に耐えて尻の穴でも一度。綺麗にするのもかねてお口で一度。最後に正常位で。
頑張ればまだいけそうだったが、流石に疲労感があった。
もしもアルベドが上になると言うのなら是非もなしだが、アルベドも満足したようで幸せそうに男にすり寄っている。
初めての時はちょっぴり余裕がなくて、覚醒したときは暴走してしまって、今度は最初から最後までじっくりたっぷり味わうことが出来たアルベドはお腹いっぱいになった。意識が飛ぶほどだったのだから気持ちよかったのは言うまでもない。好き好きと言って言われて心も満足。
終わった後でもこうしてくっついているのは至福だった。
言葉らしい言葉はいらない。良かったとか好きとか言ってるだけで何かに満たされてしまう。
しかし、そろそろ後にとっておいたおまけの本題を切り出さなければならない。
したくないからおまけなのだけど、アインズ様からのご命令なので本題なのだ。今日はそのために来たのである。いっぱいエッチしちゃって大満足しちゃったけれどそっちがおまけなのだ。
だけども急に切り出すのはなんだかあれで、ワンクッション置くことにした。
「ええと……、んんっ。……私がいない間に何か変わったことがなかったかしら?」
「変わったこと、でしょうか。大まかなことはご報告に上げている通りです」
「それ以外の事よ」
咳払い一つで甘い時間は終わり。
そこのところをきちんと察して切り替えられるところが、アルベドが幼げなところを見せられる理由でもある。
男の言う通り、大体のところはアルベドも知っている。
エ・ランテルの大きなお屋敷は、表だっては商家のソリュシャンお嬢様のお屋敷にして魔導国の人間側の権威の象徴で、手に職を持たない女たちにメイドとしての教育を施して雇ってくれる場所で、と様々な機能がある。
実際には魔導国の首都エ・ランテルにおけるアインズ様の居館、つまりは魔導国のお城で働くメイドたちの研修所であり、ナザリックにとってはアルベドのお食事処である。
当然の事ながら、真の主人であるアルベドには日々報告が上がっている。わざわざ聞くまでもないことだった。
叱責の前に挟める話なら何でも良かったのだ。
「それ以外と言いますと……」
▼
一時間後、左遷が決定した。エ・ランテルからの退去は三日以内。
厳命である。
何を報告したかは次回予定
エランテルに戻ってからは、アウラを男の子と間違えたりセバスにSEKKYOUしたりソリュシャンが性に目覚めたりンフィーを娼館に連れ回したり一般でやろうと思ったシリアルを入れたりとあれこれ考えましたがアルベドを出したらこうなりました
今後はよくわかりません