原作からのストーリー分岐の体裁で、趣味と妄想、性癖全開で書いています。
「ねえ、キスしよっか」
狭いシングルベッドの中、二人の身体が直接触れあっていなくても体温が伝わってくる、そんな距離で唐突に紡がれた麻衣の言葉が向き合った二人の間に横たわるわずかな空気を震わせた。
「麻衣さん、今の状況・・・・・・分かってる?」
驚きとともに胸が高鳴る。しかし、その感情は表に出さず咲太は挑むような目で麻衣の瞳をまっすぐに見据えた。
「そのつもり」
その言葉が冗談でも咲太をからかっているのでもないことを麻衣の瞳ははっきりと語っていた。
咲太の瞳をじっと見つめたまま、麻衣の手がそっと伸びてきて咲太の頬に触れる。咲太よりも少しだけ体温が低い麻衣の手は、火照った肌にひんやりとして心地良かった。
「熱い・・・・・・、もしかして照れてるの?」
麻衣が意地の悪い笑みを浮かべた。
それはシャワーせいだと言いたかったが、はっきりそうだと言えるほどの確信も持っていなかった。
だから、代わりに咲太もまた麻衣の頬へと手を伸ばす。指先が触れる寸前、首をすくめるようにわずかに身じろぎした麻衣だったが、それ以上拒絶するような素振りは見せなかった。
「麻衣さんだって」
オレンジ掛かった常夜灯の下では、麻衣の顔が朱くなっているのかどうかまでは分からなかったが、躊躇いがちに触れた指先からは、はっきりとした熱が伝わってくる。
「年下のくせに生意気」
麻衣の指先にわずかに力が入る。
言葉とは裏腹に、麻衣の瞳には柔らかな光が揺らめいていた。
互いの手のひらから伝わる優しいぬくもり。電車の中で麻衣の手を握ったときの感触を思い出す。
それは、今にも消えてしまいそうな儚いぬくもりだった。だからこそ、咲太はそのぬくもりを離してはいけない、いや離したくないと強く思った。
至近距離で見つめ合う二人の瞳に同じ光が揺らめいている。
咲太の手が麻衣の頬を包み込み、絹糸のような黒髪が指先をさらりと撫でた。
見えない糸で引き寄せられるかのように、ゆっくりと二人の顔が近づき、どちらからともなく瞼を閉じて唇が重なった。
触れ合った唇から互いの体温が混じり合い、ひとつになる。
麻衣の指先が咲太の髪を絡め取り、咲太を引き寄せ、咲太もまた麻衣の身体を抱き寄せた。腕の中が麻衣の温もりと甘い香りで一杯になる。
重ねた麻衣の唇は驚くほど柔らかく、抱きしめた身体はほっそりとしていて、乱暴に扱うと壊れてしまいそうだった。そして、現実に麻衣は存在と非存在の間を危ういバランスで揺れている。
だから咲太は壊さないように、それでいて麻衣をこの世界に引き留められるように優しく、強く抱きしめた。
「ん・・・・・・」
腕の中で麻衣が身じろぎする。
「ごめん、苦しかった?」
「ううん」
小さく首を振った麻衣が、恥ずかしそうに咲太の胸に顔を埋める。黒髪から漂う、シャンプーの甘い薫りが咲太の鼻腔をくすぐった。
「嘘つき」
顔を伏せたまま、ぽつりと麻衣が呟いた。
「なにもしないって誓ったくせに」
それは麻衣なりの照れ隠しだと分かっていた。しかし、それを指摘するのはさすがに無粋なので、咲太は麻衣のつむじを見下ろしながら「えー」と不満そうな声を上げることにした。
「誘ってきたの、麻衣さんの方じゃん」
「いやらしい言い方しないで」
じとっと見上げた麻衣が頬をつねり、咲太は「いたっ」と少しだけ大げさに声を上げた。
「たしかに、キ・・・・・・キスしよって言ったのは私だけど、触れていいとは言ってない・・・・・・」
もごもごと尻すぼみに声を小さくしながら、唇を尖らせた麻衣が視線を外す。今度は、薄暗い明かりの下でもはっきりと分かるほど、麻衣の耳が朱く染まっている。
「麻衣さん」
「なによ」
視線は相変わらずそっぽを向いたままだ。
「僕はもっと麻衣さんを抱きしめていたい」
腕の中で麻衣の身体がぴくりと小さく震えた。
麻衣の身体に回した手に力を込めながら、心の中にはっきりと形を持った想いを正面からぶつけた。
「・・・・・・」
麻衣もまた、真剣な咲太の声色に静かに視線を戻す。麻衣の瞳の中で不安の色が揺らめいていた。
「ここまでしておいて、私のこと忘れたら承知しないんだから」
もしかしたらこの世界で麻衣のことを覚えているのは、咲太の他は国見と双葉だけかもしれないのだ。母親ですら麻衣のことを忘れてしまった今、国見と双葉の二人ですら明日には忘れている可能性がある。
「僕は、絶対に麻衣さんを忘れない」
「絶対に?」
「絶対に」
まっすぐに麻衣の瞳を見つめながら、咲太は自分の想いを言葉だけでは伝えきれないことをもどかしく思う。
「僕が、ずっと麻衣さんのことを覚えているから」
「うん」
腕の中の麻衣が咲太のシャツを掴んで引き寄せる。再び二人の顔が近付き、そっと唇が重なった。
「ん・・・・・・」
不安が、想いが、ぬくもりが二人の心を震わせる。重なっていただけの唇が、啄むような動きになり徐々に熱を帯びてきて、触れ合った身体から流れ込んでくる体温が、二人の感情を昂ぶらせていく。
「っ!?」
おそるおそる伸ばした咲太の舌が麻衣の唇に触れると、ぴくりと麻衣が身体を強ばらせた。しかし、少しだけ躊躇うような間をおいて、麻衣も薄く唇を開くと咲太の舌を受け入れる。
「んっ、んっ」
二人の舌がぎこちなく絡まり合い、唇の隙間から吐息が漏れる。
きつく目を閉じた麻衣の手が、すがるように咲太のシャツを掴んでいた。年上ぶっていても、小さく身体を震わせながら必死に咲太の舌に応えようとする麻衣を愛おしく思う。
同時に、腕の中にある麻衣を失ってしまうかもしれない恐怖が咲太の胸を締め付ける。この数日で、咲太にとっての麻衣の存在がどれほど大きくなっていたのかをあらためて思い知った。
翔子の時とは違う。結局何もできないまま、何も伝えられないまま終わってしまった恋。でも今は目の前に、腕の中に麻衣がいる。はっきりと形を持った想いが身体の中に溢れている。そして、咲太は自分の中から沸き上がる強い衝動に抗うことはできなかった。
「麻衣さん!」
ぐるりと身体を入れ替えた咲太が、覆い被さるようにして麻衣の上になる。
「っ!?」
一瞬だけ怯えたように麻衣が身体を竦ませる。間近で両手を突いた咲太が真剣な眼差しで麻衣を見下ろしていた。
「咲太・・・・・・」
咲太の瞳がまっすぐに麻衣を見つめている。麻衣もその瞳から視線を外すことができなかった。とくん、とくんとやけにはっきりと心臓の鼓動が響いてくる。
咲太の瞳に宿った光が何を語っているのか分からないほど、麻衣も子供ではない。
麻衣が口を開きかけるが、すぐにきゅっと唇を引き結んでしまう。そして顔を赤らめながら視線を外すと、意を決したように口を開いた。
「・・・・・・いいよ」
消え入りそうな小さな声だったが、その声ははっきりと咲太の耳に届いた。
「そのかわり、優しくしなさい」
真っ赤になりながらも強がる麻衣だったが、彼女の声は微かに震えている。
「・・・・・・頑張ります」
咲太も経験がない以上、そう答えるのがやっとだったが、自分なりに精一杯大事に触れようと思った。
「麻衣さん」
咲太の手が麻衣の頬に触れる。麻衣の瞳がまっすぐに咲太を見つめ、その瞳に吸い寄せられるように咲太の顔が近づき唇が重なった。
唇を通して流れ込んでくる体温が心地良い。この温もりにいつまでも浸っていたいと思い、そして全身で互いの温もりを感じたいとも思った。
「はあ・・・・・・」
唇が離れ、熱を帯びた吐息が二人の口から漏れる。しかし、二人はすぐに唇を重ね合わせると、もう躊躇うことなく互いの舌を絡ませていった。
「ん・・・・・・んっ」
唇の隙間から、麻衣の甘い声が漏れる。二人の舌が互いの口腔を行き来して唾液が混じり合う。
触れ合った身体から伝わる温もりと柔らかな感触が、咲太の理性を削り取っていく。
麻衣の頬に触れていた咲太の手がゆっくりと下に降りていき、寝間着代わりのナイトガウンの上から麻衣の乳房を包み込む。
「っ!!」
咲太の手が乳房に触れた瞬間、びくっと麻衣の身体が強張り、咲太の手の動きも止まる。数瞬の間をおいて、それ以上麻衣が拒絶するような素振りも見せないのを確認すると、乳房を包んだ手にゆっくりと力を入れた。
「・・・・・・っ」
塞がれた唇の下で、麻衣が声にならない声を上げる。着衣越しにも分かる豊かな乳房と、その柔らかさに胸が高鳴った。「いいよ」と言ってくれた麻衣の言葉が頭の中で繰り返される。
咲太の手がガウンの前合わせから、麻衣の胸元へと滑り込んでいく。薄いナイロンの生地越しに、麻衣の体温が生々しく伝わってくる。手の動きのままに麻衣の乳房は形を変え、その頂で乳首がキャミソールの生地を押し上げ始めていた。
「・・・・・・っ!、・・・・・・っ!」
性に対する年相応の知識は持っていても、自慰すらしたことのない麻衣にとって初めての感覚に身体が震える。
「んっ・・・・・・」
咲太の指先が乳首に触れた。乳房の頂から走った感覚に抑えきれない甘い声が漏れ、その声を聞いた咲太の指先が、確かめるように再び乳首に触れる。
「んんっ!」
敏感になっていた乳首から、さっきよりも明確な快感が麻衣の身体を駆け抜けた。唇を引き結び、麻衣はかろうじて恥ずかしい声を堪えたが、羞恥に震えるその姿は咲太の興奮を掻き立てた。
(もっと麻衣さんの声を聞きたい・・・・・・)
咲太は麻衣の胸元から手を抜き取ると、ナイトガウンの結び目するりとほどく。
「・・・・・・」
微かに震える手で前合わせをはだけると、麻衣の乳房が黒いキャミソールを形よく押し上げている。
躊躇いがちに咲太の手がキャミソールの下へと滑り込み、柔らかな乳房に直接触れた。
「・・・・・・やっ」
ぎゅっと瞼を閉じた麻衣が顔を逸らせ、さらりと流れた髪間から小さな耳たぶが現れる。大人びていて勝ち気な麻衣が、少女のように恥じらう姿は凶悪なまでに可愛らしく、あっという間に咲太の理性は剥ぎ取られてしまう。
「麻衣さん・・・・・・」
独り言のように囁いた咲太の吐息が、桜色に染まった麻衣の耳たぶをくすぐったかと思うと、そのままかぷりと甘噛みをした。
「ひゃ・・・・・・っ」
ぞわりとしたくすぐったさに、麻衣は思わず裏がえった声を上げる。
「やっ・・・・・・、ば、ばかぁ」
粟立つような甘い感覚に身体を強ばらせる麻衣に構わず、咲太は麻衣の耳たぶに舌を這わせながら乳房を愛撫する。
「あっ・・・・・・、だ・・・・・・め」
細身なわりに豊かな麻衣の乳房が、咲太の手のひらにしっとりと吸い付いてくるようだった。咲太は耳たぶからうなじへと唇を滑らせながら、くるりと指先で乳首を転がした。
「ああっ!」
敏感になっていた乳首への直接的な刺激に、たまらず麻衣は声を上げた。勃起を始めていた乳首が、硬さを増して咲太の指先を押し返す。
柔らかな乳房と対照的に硬くしこった乳首、二つの異なった感触を感じながら咲太は夢中で乳房を揉みしだき、指先で乳首を転がした。
「んっ・・・・・・、あっ・・・・・・あんっ・・・・・・」
抑えた麻衣の喘ぎが咲太の耳をくすぐった。
咲太は麻衣の首筋にキスの嵐を降らせながら、キャミソールをゆっくりとたくし上げていく。
「・・・・・・や」
ほの暗いベッドの中に、淡い光を放つように麻衣の白い身体が浮き上がる。豊かな乳房が柔らかなラインの丘を作り、その頂点で勃起した乳首がツンと挑発するように尖っていた。
露わになった麻衣のシミ一つない裸身を目の当たりにして、咲太はその美しさに見とれてしまう。
「・・・・・・咲太?」
キャミソールを捲り上げたまま動きを止めてしまった咲太を、麻衣が艶を含んだ瞳で見上げる。
「きれいだ・・・・・・」
ありきたりだが、今の咲太にはその言葉以外で麻衣の身体の美しさを表現することはできなかった。
「・・・・・・ばか、こっちは恥ずかしいんだから」
羞恥と照れが混じり合った表情を浮かべた麻衣が、ふいっと視線をずらし、露わになった乳房を隠そうとした。咲太はほっそりとした麻衣の手首をそっと掴むと、ベッドに押し付けながら胸元へと顔を寄せていく。
「こ、こらっ!」
麻衣が押さえつけられた手に力を入れるが、咲太はそれを優しく押し止め、白い乳房の頂点でぴんと尖った乳首を口に含んだ。
「ああっ!!」
指先とはまた違った感触に麻衣が声を上げる。
乳房をぱくりと口に含み、唾液に濡れた舌先が乳首を転がすと背筋がぞくぞくとするような快感が身体を駆け抜け、下腹の奥をきゅうっと疼かせた。同時に、身体の奥の疼きに押し出されるように、じわりと温かいものが股間の奥に湧き出してくるのを麻衣ははっきりと感じた。
(っ!漏らし・・・・・・)
性器の奥の温かな感覚に、麻衣は思わず内股を擦り合わせてしまう。
一瞬、初めての刺激に失禁してしまったのかと思った麻衣だったが、すぐにそれが「濡れる」という感覚なのだと察した。
「んんっ!あっ、あっ」
舌先で乳首をころころと転がされると、抑えようとしても抑えきれない甘い声が漏れてしまい、無意識のうちに麻衣は腰を小さく蠢かせていた。
麻衣の漏らす喘ぎを耳元で聞きながら、咲太もまた夢中で麻衣の乳房を愛撫していた。
痛々しいくらいに勃起した麻衣の乳首を唇で挟み、舌先で転がし、ぷっくりと膨らんだ乳暈を舐め上げる。反対の乳房を手のひらで包み込みながらやわやわと揉み上げながら、時折指先で乳首を押しつぶすように転がした。
「あっ・・・・・・あんッ・・・・・・あ・・・・・・あああッ」
両の乳房に与えられる異なったふたつの刺激に、もはや麻衣は喘ぎを抑えることはできなくなっていた。
乳房と乳首からもたらされる柔らかく、そして鋭い快感が身体を駆け抜け、おなかの奥を甘く疼かせる。そこから溢れ出た温もりはすでに股間へと到達し、内股を擦り合わせる度に性器のあわい目をぬるぬると滑らせるまでになっていた。
(麻衣さん・・・・・・麻衣さんっ)
咲太もまた、ズボンの股間を膨らませていた。これまでにないほどに勃起したペニスが、ズボンに圧迫されて痛いくらいだった。
麻衣と繋がりたい、はやる気持ちをわずかに残った理性で抑えつけながら、柔らかなカーブを描く身体のラインに沿って、咲太は下へと手を降ろしていく。
「・・・・・・っ!?」
咲太の手がしっとりとした太腿に触れた瞬間、麻衣が反射的に身体を強ばらせた。その手がどこを目指しているのかが分かってしまうだけに、身体に力が入ってしまう。
それでも、おそるおそるといったふうにではあるが、なおも咲太の手はぴったり閉じた内腿へと滑り込んでくる。
「・・・・・・くぅ」
きつく瞼を瞑ったまま喉の奥で小さく鳴いた麻衣が、羞恥に震えながらもじわじわと内腿に入れた力を緩めていく。
乱れた麻衣の吐息が咲太の髪を揺らしている。麻衣の股間に近付くに従い、指先に感じる熱が増していく気がした。じっとりと汗ばんだ感触は咲太のものか麻衣のものなのかは分からなくなっていた。
「んくっ」
咲太の指先が、ショーツのクロッチに到達すると麻衣が抑えた呻きを漏らした。麻衣の鼠蹊部と内腿で作る三角地帯は熱帯雨林のように熱っぽい湿気で満たされている。
クロッチの表面はしっとりと湿り気を帯びていて、そして指先から伝わる予想外の熱に咲太は喉を鳴らした。
そのまま咲太はゆっくりと指先を押し付けていくと、ぬるっと麻衣の性器の上でクロッチが滑った。
「はあっ!」
初めて感じた性器からの甘い感覚に麻衣は思わず熱い吐息を漏らした。
その声に後押しされた咲太は、ナイロン地のクロッチの中心に微かに感じる縦割れに中指の腹を押し付ける。
「やっ・・・・・・あぁっ」
むにゅりとした感触とともに、クロッチ越しの咲太の中指が大陰唇の間に挟み込まれ、同時にじわりと熱いぬめりが染み出してきた。
指の腹に感じる湿り気と、性器の熱が咲太の官能を刺激する。クロッチを通してにじみ出てくる麻衣の愛液が、じわじわと指先を濡らしていくのを感じながらゆっくりと指先を割れ目に沿って滑らせる。
「あっ・・・・・・、あっ・・・・・・」
咲太の指に押さえられた布地が、敏感な粘膜を擦り上げる感触に麻衣が抑えた喘ぎを漏らす。溢れ出た麻衣の愛液はぐっしょりとショーツを濡らし、咲太の指先もはっきりとしたぬめりを感じるほどになっていた。
指先に感じる温もりを直に確かめてみたい。二本揃えた人差し指と薬指を麻衣の鼠蹊部からクロッチの下へと潜り込ませていった。
「んっ・・・・・・」
ふっくらとした大陰唇に咲太の指先が触れると、麻衣の身体がぴくんと震えた。じっとりと汗ばんだ大陰唇には、ぽつぽつとまばらに陰毛の感触があり、更に奥へと侵入させていくとぬるりと指先が滑る。
「んんっ!」
ぴったりと閉じた性器の表面は、麻衣の中から溢れ出たぬめりで覆われていた。つきたての餅のような柔らかさと熱を帯びた大陰唇の上をゆっくりと指先でなぞる。
きつく瞼を閉じた麻衣の手が、シーツをぎゅっと握った。
「ごめん、麻衣さんもう少し・・・・・・」
麻衣の内腿は羞恥のあまりぴったりと閉じてしまっている。ショーツの外に残った指先に少しだけ力を入れると「・・・・・・ん」と小さく呻き、じわりと太股を開いていった。
太腿の圧迫が解け、ふっと綻んだ性器の縦割れへと咲太が中指を這わせる。
「はぁっ・・・・・・」
咲太の指が大陰唇の間を滑ると同時に、麻衣の口から熱っぽい吐息が吐き出された。合わい目にとっぷりと溜まったぬめりを掬い取るようにして、指先を割れ目に沿って往復させる。
「あっ、あっ、あっ・・・・・・」
甘い喘ぎとともに麻衣の性器が綻んでいく。割れ目の間を滑る咲太の中指を大陰唇が柔らかく包み込み、充血した小陰唇が絡みつく。
羞恥に朱く染まった麻衣の顔は、苦悶ともとれる表情を浮かべつつもどこか艶を帯びている。
咲太は一旦下着の下から手を抜くと、麻衣の愛液で濡れ光る指先をショーツの縁へと絡ませた。
「ま、待って!」
握りしめていたシーツから指を解いた手で、麻衣が咲太の胸をぐいっと押した。
「・・・・・・麻衣さん?」
不安そうに見下ろす咲太と目が合った麻衣が咄嗟に顔を背ける。
「・・・・・・るい」
「え?」
消え入りそうな麻衣の声が聞き取れず、咲太が聞き返した。
「ずるい」
今度ははっきりと聞き取れた咲太だったが、意味が分からず間抜けな表情を浮かべてしまった。
「もう!私だけ、その・・・・・・ぬ、脱がされて・・・・・・、気付きなさいよバカ咲太!」
「ご、ごめん!」
真っ赤になって咲太を睨み上げる麻衣を見て、あわてて身体を起こした拍子にばさりと布団がめくれ上がる。
「きゃあっ!バカぁっ!」
可愛く悲鳴を上げた麻衣は、咄嗟に両手で胸元を隠すとぐるりと身体を回して背中を向けてしまった。
もう一度「ごめん」と小さく謝った咲太がシャツに手を掛ける。一瞬だけ躊躇うような間を置いてシャツを脱ぐと、その勢いでトランクスごとズボンも脱ぎ捨てた。ようやく解放されたペニスが急角度で反り返っていた。
「麻衣さん」
全裸になった咲太が再びベッドに潜り込み、背中を向けたままの麻衣の白い肩に手を置いた。
ぴくんと麻衣の身体が震える。肩に触れた手に力を入れると、ゆっくりと麻衣が身体を回す。
「・・・・・・デリカシーないんだから」
「うっ・・・・・・」
麻衣の言葉に動きを止めた咲太に、身体を回した麻衣がふっと表情を緩める。
「でも、初めてだから許す」
「ありがとうございます」
「いつもそうやって素直にしてなさい」
年上らしい口調で言った麻衣が咲太の胸に潜り込んでくる。
「はい」
咲太もまた麻衣の身体を抱き寄せる。
「ん・・・・・・」
二人の唇が重なり、互いの身体を抱きしめ合う。直に触れ合った肌から体温が混じり合い、再び二人の感情が昂ぶっていく。
むさぼるように唇を重ねながら、咲太は右手を麻衣の腰へと降ろしていった。ショーツの縁に咲太の親指が潜り込む。
「ダメ・・・・・・」
弱々しくこぼれ出た麻衣の言葉とは裏腹に、咲太の指先に力が入るとわずかに腰を浮かせてショーツを引き下ろし易くしてくれた。
「ああ・・・・・・」
ゆっくりとショーツを脱がせながら、咲太もベッドの中へ潜り込む形になる。
薄暗い掛け布団の下で麻衣の白い裸身がぼうっと浮かび上がっている。加えて、狭い空間の中を満たす濃密な熱気と、麻衣の身体から立ち上る甘い香り。
備え付けの、同じボディーソープを使っているはずなのに、明らかに自分のものとは異なる甘い香りに咲太は不思議な感覚を覚えた。
目の前でゆっくりと麻衣の胸が上下している。視線を下げると暗がりの中でわずかに浮かび上がる下腹部の白い丘が見え、そして、丘の上に陰を作る叢とその向こうからは淫靡な匂いが漂っていた。
麻衣の足首からショーツを抜き取ると、麻衣の様子を窺いながら両足の間に身体を割り入れる。
「・・・・・・っ」
咲太の動きを察した麻衣が、緊張に身体を強ばらせながらもじわじわと両足を開いていく。咲太の身体が収まるほどに両足が開かれると、麻衣の性器から立ち上る淫臭は更に濃密になり、咲太は吸い寄せられるように麻衣の性器へと顔を寄せて行った。
咲太が布団の下で蠢くたび、麻衣も緊張と羞恥で身体を震わせていた。下着を引き下ろされる感覚に合わせて、麻衣の身体をくすぐる咲太の吐息も下がっていく。
性器から下着が離れる瞬間の粘りつくような感触。経験のない麻衣であっても、自分の性器が夥しいぬめりを溢れさせているのが分かる。
そして今、咲太の身体は麻衣の足の間に収まっている。暗がりでベッドの中とはいえ、咲太を迎え入れるために足を開き濡れそぼった性器を晒しした自分の姿は、想像しただけで気絶してしまいそうなほどの恥ずかしさだった。
一方で暗がりの中、咲太に晒している性器は麻衣の心とは裏腹に、かあっと熱を帯びていた。
実際はわずかに綻んでいるだけだったが、麻衣にとっては広げた足の間で性器がぱっくりと開き、そこだけいやらしく咲太を誘っているような錯覚を覚えた。
咲太が足の間でもぞりと動く。内腿をくすぐる感触に下腹部に力が入り、たらりと性器からこぼれ出た粘液が会淫から肛門へと流れ落ちた。
(あっ!?や・・・・・・やだっ)
そして、その瞬間を見ていたかのようなタイミングで生温かい感触が麻衣の性器を襲った。
「はっ・・・・・・ああっ!」
咲太の舌が躊躇いがちに、濡れそぼった麻衣の縦割れを舐め上げた瞬間、甘い嬌声とともに麻衣の身体が跳ねた。
「やっ、ああっ!咲太っ、何して・・・・・・ダメ、ダメえぇぇっ!」
性器に触れてきた生温かいものが咲太の舌だと理解するのに時間は掛からなかった。
麻衣は咄嗟に足を閉じようとしたが、咲太の身体がはまり込んでいる上にがっしりと太股を押さえられてしまう。それどころか、更に足を開かされ性器の中を晒されることになってしまった。
性器の綻びが広がり、濡れそぼった粘膜の奥から濃密な臭いが立ち昇り咲太の鼻孔をを刺激する。充血して赤みを増した桜色の粘膜にとっぷりと溜まった粘液をこそげ取るように咲太は舌を動かした。
「だめっ・・・・・・ああっ、そこ・・・・・・汚いぃっ!」
17年間、恋人も作ることなく処女を守り続けていた麻衣にとって、性器は排泄器官でしかない。几帳面な性格と下着を汚したくないこともあって、普段はそれなりにきれいにしているつもりだったが、さすがに性器を開いてまで洗ったことはない。
「ねえっ、咲太・・・・・・咲太ぁっ」
股間に顔を埋める咲太を引き離そうと麻衣の手が咲太の頭を押さえるが、その力は弱々しい。
癖のある髪に絡みつくしなやかな指先の感触を感じながら、咲太は夢中で麻衣の性器に舌を這わせ続けていた。
(ああっ、麻衣さん・・・・・・麻衣さんの匂い)
鼻先を埋める陰毛の叢から漂うボディーソープの香りとは裏腹に、割り拡げられた性器からは愛液の独特の匂いと、腐臭にも似た生臭い匂いが混じり合っていた。性器の奥に残っていた、普段の手入れでは落とし切れていなかったであろう恥垢の臭いは、処女の証ともいえるものだ。
しかし、そんな汚れからくるものであっても、麻衣の身体から作られたものだと思うと全く気になりはしなかった。
「はぁっ・・・・・・あっ、咲太ぁ・・・・・・だめ・・・・・・ぇ」
羞恥のうめきから甘い喘ぎへと代わり始めた麻衣の声を聞きながら、粘膜の形を写し取るように舌を動かし続ける。
膣口からは尽きない泉のようにとろとろと愛液が溢れ出て、咲太はその全てを舐め取っていく。
麻衣もまた咲太の口唇愛撫によって羞恥心が快感の波に押し流され、咲太の手に押されるまま無意識に太股を開いていった。
「ああっ、ダメっ、ああっ、あっ」
ぴちゃぴちゃと性器を舐め上げる水音と麻衣の喘ぎが狭いシングルルームに響いている。朱が差した大陰唇が花開きサーモンピンクの粘膜が露わになっていた。
性器の奥に溜まった恥垢の酸味とえぐみは咲太の愛撫によって徐々に薄れ、純粋な愛液の味へと変わっていく。
いつしか布団の中は二人の体温と淫臭でむせかえるほどになっていた。一方で咲太の目が暗がりになれてくると、それまで見えなかったものが見えてくるようになる。
「ヒッ」
咲太の舌が性器の上端にある突起に触れると、麻衣が息を飲むような声とともにびくんっと身体を跳ねさせた。
そこには濃密な愛撫と、麻衣の性的な昂ぶりによって勃起したクリトリスが顔を覗かせていた。
「ああっ!だめえっ!!」
肉鞘から飛び出た桜色の肉粒を舌先でくるりと転がすと、悲鳴にも似た声とともに、麻衣が開いた太股にぐっと力が入った。
「ああっ!それ・・・・・・ああっ、ああっ!」
粘膜への愛撫の時とは異なる鋭い刺激に、麻衣はあられもなく声を上げる。時折、視界の中にぱちぱちと火花が散り、咲太の舌の動きに合わせるかのように腰を蠢かせてしまう。
同時に麻衣はお腹の奥に快感が蓄積されていくような感覚を覚えた。それは度重なる性感に麻衣の身体が絶頂を迎えようとしているのだったが、処女で自慰の経験もない麻衣には知る由もなかった。
「咲太、だめっ、だめぇっ」
完全に勃起した麻衣のクリトリスは、ぷっくりと小豆大にまで膨らみ、咲太の舌先で転がされるたびに電流のような快感を身体の芯に送り続けている。
(や、やだっ、身体の奥から何か・・・・・・くるっ)
今にも破裂しそうなほど、麻衣の身体の中で快感の渦が膨らんでいる。押さえつけた麻衣の内腿がぴくぴくと痙攣するように震え始めた。麻衣の絶頂が近付いていることを察した咲太は、ぴんと尖ったクリトリスを啄むように唇に含むと、きゅうっと吸い上げた。
その瞬間、麻衣の身体の中で何かが弾け、快感の奔流が激流となって麻衣の子宮から溢れ出た。
「えっ!?やっ、ダメっ!あっ、あああああっっっ!!」
麻衣の内腿にぎゅうっと力が入り、下半身ががくがくと痙攣のように震える。同時に割れ目の奥からとぷんと熱い液体が零れ出て咲太の顎を濡らした。
絶頂の波が収まると麻衣の身体がベッドに沈み込む。全力疾走の後のように麻衣が短く呼吸をするのに合わせて、白いお腹が大きく上下していた。
「・・・・・・咲太のバカ」
布団の下から這い出てきた咲太を上気した顔で麻衣がにらみつける。
「ごめん。調子に乗りすぎました」
咲太は申し訳なさそうな表情を浮かべ、汗で額に張り付いた麻衣の髪をさらりと払った。
「でも、麻衣さんが感じてくれてたのが嬉しくて」
「バカ・・・・・・」
ふっと麻衣の表情が緩み、恥ずかしがりながらも少しだけ優しい目をすると、咲太の身体をそっと抱き寄せた。
「麻衣さん」
咲太もまた麻衣の身体を包み込む。
「麻衣さんと、一つになりたい」
腕の中で、こくんと麻衣が小さく頷く気配がした。
咲太が半身を起こすと、艶やかに潤んだ瞳の中に緊張と不安の色を浮かばせた麻衣が見上げている。
こんな時に気の利いたことを言えれば、いくらかでも麻衣の緊張をほぐしてあげることもできたのかもしれないが、咲太もまた初めての緊張でとてもではないがそんな余裕はなかった。
「いくよ」
咲太の声に麻衣がきゅっと唇を引き結んだ。
真っ暗な布団の中で咲太がおそるおそる腰を落とす。
「ん・・・・・・」
痛いくらいに勃起したペニスの先端が性器に触れた瞬間、麻衣の内腿に力が入る。
濡れそぼった大陰唇を割り拡げ、少しずつペニスが潜り込んでいく。亀頭が小さく口を開いた膣口の窪みを捉えた。
「んっ・・・・・・くぅっ」
咲太が腰に力を入れると、溢れんばかりにぬめりを蓄えた膣口にぬるりと亀頭が飲み込まれた。
「麻衣・・・・・・さん」
まだ亀頭が潜り込んだだけだが、敏感な先端を包み込む熱く柔らかな粘膜の感触に咲太は腰を震えさせた。
両目をきつく閉じ、緊張に小さく身体を震わせている麻衣を見下ろしながら咲太は更に腰を進めていく。
「いッ・・・・・・!」
亀頭が完全に埋没し、このまま挿入を果たせるのではないかと思った矢先だった。先端がゴムの壁のようなものに阻まれ、麻衣が苦悶に顔を歪めた。
ペニスは三分の一ほどしか埋まっていなかったが、麻衣は身体を強ばらせ、潜り込んだ咲太のペニスを膣壁がぎゅうっと締め付けている。
「ウッ、麻衣・・・・・・さん、もう少し、力抜ける?」
「う・・・・・・ん」
言われて初めて麻衣は自分が息を詰めていたことに気づき、肺の中に溜めていた息を吐き出した。内腿の緊張が解けて、膣壁の締め付けがふっと緩んだ。
「いっ、た・・・・・・あぁっ」
再び埋没を始めたペニスが、麻衣の処女膜をメリメリと押し拡げていく。若木を引き裂くような感触に麻衣は顔をしかめながらも、咲太を受け入れようと本能的に閉じそうになる足を必死で開き続けた。
「麻衣、さんっ」
苦痛に身体を震わせる麻衣の身体を抱きしめると、咲太は体重を乗せてぐいっと腰を押し進めていった。ぶちっと何かが弾けるような感触が亀頭に伝わった次の瞬間、するりとペニスが根本まで飲み込まれた。
「イッ!!ああああァァァっ!!」
苦悶に満ちた麻衣の悲鳴が咲太の鼓膜を震わせる。咲太の背中に回された手に力が入り、背中の皮膚に麻衣の爪が食い込んでいたが、麻衣と一つになれた悦びがその痛みを打ち消した。
「麻衣さん、大丈夫?」
腰を密着させたまま、咲太が耳元へ囁く。きつく閉じられた麻衣の瞼から涙が一筋流れ落ちた。
「・・・・・・うん」
絞り出すように、それでも気丈に振る舞う麻衣の姿に胸が締め付けられる。同時に、ねっとりとペニスを包み込む膣壁の感触はどこまでも甘美で、すぐにでも腰を振りたくりたい衝動を咲太は何とか堪えた。
「咲太・・・・・・」
背中に回された麻衣の手が緩む。わずかに体を起こすと瞳を潤ませた麻衣が見上げていた。
「麻衣さん」
吸い寄せられるように二人の顔が近づき、唇が重なった。互いにきつく抱きしめ合い、夢中で舌を絡ませながら触れ合った身体のぬくもりを全身で感じ取った。
「ん・・・・・・、ふぅ・・・・・・んっ」
麻衣のくぐもった甘い吐息が漏れ、きゅっきゅっと濡れそぼった膣壁が楽のペニスを小刻みに刺激する。熱いぬかるみの中で与えられる緩やかな刺激に耐えられず、咲太はためらいながらも腰を使い始めた。
「んんっ!?」
破瓜の傷を擦りあげる疼痛に、麻衣が身体を強ばらせる。
「ごめん麻衣さん、もう・・・・・・」
咲太は罪悪感に囚われながらも、ペニスを包み込むぬくもりと初めて味わう快感に抽送を止めることができなくなっていた。
「だい・・・・・・じょうぶ。だから・・・・・・続けて、咲太」
麻衣の額には玉のような汗が浮かんでいる。咲太のペニスが膣の中を行き来する度に「ウッ、ウッ」と苦しげな呻きをあげているにもかかわらず、慈しむように咲太の背中を撫でながらうっすらと微笑みを浮かべた。
「ごめん・・・・・・」
麻衣の優しさが咲太の心に沁み渡る。咲太はせめて乱暴にならないようにと気を付けながら抽送を繰り返した。
「あうッ!あっ・・・・・・はぁっ・・・・・・アアッ!!」
溢れ出た愛液と破瓜の血で、締め付けの割に驚くほど滑らかに膣の中をペニスが行き来する。
膣の中で攪拌され、白く濁った愛液と破瓜の血が混じり合い、幾筋もの複雑な模様を咲太のペニスに描き出す。二人の結合部からは、ぬちゅ、ぬちゅと糸を引くような粘液質の音が上がり、その音は麻衣の耳にもはっきりと聞こえていた。
麻衣は自分の性器から上がる淫靡な水音に羞恥心を掻き立てられた。しかし、その音は破瓜の痛みに隠されていた快感を徐々に露わにする。
「やぁっ・・・・・・あっ、あっ」
一度その感覚を意識してしまうと、破瓜の痛みだけではない様々な感覚にも敏感になってしまう。
内腿を行き来する咲太の腰、濡れた胸板で擦られる乳首、抽送のリズムに合わせて押しつぶされるクリトリス、そして全身で感じる咲太の温もりが麻衣の官能を昂ぶらせた。
「んんっ、咲太、ああっ、咲太ぁ」
傷口を擦られる痛みを越える快感の波が麻衣の声を艶やかなものに変えていく。汗に濡れた咲太の背中を抱きしめながら、麻衣の足は無意識のうちに開いていた。
「ああっ、だめぇっ!あああっ・・・・・・!」
更に深くなった抽送に、麻衣は背中を反らせるように嬌声をあげた。
もはや性感は完全に破瓜の痛みを覆い隠している。咲太のペニスが膣壁を擦りあげ、子宮をこつこつと刺激する。
ついさっきまで無垢な処女だった麻衣の身体を快感が支配していた。
「麻衣さん・・・・・・、麻衣さんっ!」
不器用にも必死で腰を振る咲太に合わせるように、麻衣の腰も蠢いている。ずっちゅ、ずっちゅと淫猥な音を響かせる性器から溢れた愛液が、点々と破瓜の血を散らせたシーツの上に染みを広げていく。
「麻衣・・・・・・さん、ごめん、もう・・・・・・」
苦痛から愉悦に変わった麻衣の嬌声は、締め付けながらもねっとりとペニスに絡みつく膣壁の感触とともに咲太の興奮を限界へと導いていた。
射精が近いことを示す、会淫の奥がきゅうっと収縮するような独特の快感がある。それでいて一秒でも長く麻衣の中を味わっていたいという思いで下半身に力を入れた。
咲太の言葉が射精が迫っていることを告げるものだということは、初めての麻衣であっても感じ取ることができた。生理の周期から考えると危険な時期に入っている可能性があったが、それでも麻衣は咲太を受け入れたいと思った。
「いいよ・・・・・・咲太」
耳朶をくすぐった吐息混じりの麻衣の声に、咲太はついに限界を迎える。
「く・・・・・・っ、ウウ、麻衣・・・・・・さんっ」
ペニスの付け根の奥が締め付けられるような感覚とともに、陰嚢が収縮する。ググッとペニス全体が膨らむ感覚とともに、咲太は限界まで腰を密着させた。下半身が砕けるような感覚に襲われ、爆発的な快感が身体の中心を駈け上がってきた。
「麻・・・・・・衣、さんンンンッッッ!!」
雄叫びとともに麻衣の身体をきつく抱きしめる。その瞬間、限界まで蓄えられた精液が尿道を駈け上がり、麻衣の子宮をめがけて吐き出された。
「あっ!?ああっ!!咲太ぁぁぁァァァッ!!」
膣の奥に次々に浴びせかけられる熱いしぶきを感じて、麻衣も力一杯咲太の身体を抱きしめた。
永遠に続くような射精が終わった後も二人は繋がったまま抱きしめ合っていた。
互いの耳を深い吐息が洗っている。ようやく硬さを失い始めたペニスと膣壁の間に隙間ができ、二人の体液と破瓜の血が混じり合った液体がとろりとシーツへと落ちていく。
ようやく息が落ち着いてからも、二人とも自分からは離れようとはしなかった。腕の中にある互いのぬくもりがたまらなく愛おしい。
「麻衣さん」
先に口を開いたのは咲太の方だった。「絶対に忘れない」と言ったものの、万が一のことを思ったら、どうしても麻衣に自分の気持ちを伝えておきたかった。
腕の力を緩め、正面からしっとりと紅潮した麻衣の顔を見据える。
「なに?咲太」
潤んだ瞳で、幸せそうに咲太を見上げる麻衣の手が優しく咲太の頬を撫でる。
「麻衣さん、僕は麻衣さんが・・・・・・」
最後まで言い切らないうちに、いや咲太の言葉を封じるように麻衣の人差し指が咲太の唇に添えられた。
「・・・・・・ダメ」
気恥ずかしさと嬉しさと、そして不安が混じり合った複雑な微笑みを麻衣が浮かべている。
「これがちゃんと元に戻ったら、そのときに聞かせて」
一瞬だけ泣き笑いのような表情を浮かべた麻衣が、またいつもの凛とした麻衣の顔に戻る。
「だって、こんな状況だもの。勢いと雰囲気で流されただけかもしれないし、・・・・・・ね?」
冗談めかして言った麻衣の言葉は、咲太に対する麻衣からの宿題だ。一瞬でも不安に傾き掛けていた自分の心に喝を入れる。
「わかりました。元に戻った瞬間に、どんな状況でも言いますからね?覚悟しておいてくださいよ、麻衣さん」
「うん、待ってる」
そう言って微笑んだ麻衣の笑顔は、これまで見た中でも一番の笑顔だった。
「青春ブタ野郎は妄想野郎共と夢を見ない ~僕らの思い出、二人の夜~」を読んでいただきありがとうございました。
浅倉椎です。
前回、後輩ちゃんシリーズの後書きで新シリーズやると言ってから約半年、ようやくお届けすることができました。
「青ブタ」との出会いのきっかけは「Just Bcause!」の著者過去作品リスト。次は敬愛する某SF作家の先生のツイートでした。
その先生のツイートが気になって試しにアニメを見てみたら、そこから一気にハマってしまい、気が付いたら原作を全巻ポチってました。
で、今に至る・・・・・・と。
本当は劇場版公開時に間に合わせたかったのですが、毎度の通りこの有様になってしまいました。
さて、このシリーズもいくつか構想があるので、そのうち続きを書くと思います。
・・・・・・が!後輩ちゃんや理系ちゃん、ニセコイと書きたいものが溜まっているので、次はどれからいこうか絶賛悩み中。
引き続き気長にお待ちいただけると幸いです。
ではでは