朱美side
滝川君が私と名前すら判らない同い年ぐらいの少女を強姦魔から守ってくれた後に、過去のトラウマを話してすぐに家に到着するとすぐに眠りについてしまった。
朝になったら眼は今までの様な悪夢(ゆめ)を見る兆候も無く、普通に覚めたけどいつもより早く起きてしまった。
私は、昨日の事と何故か大樹君を思うと胸が苦しい。
このモヤモヤの正体はわからないけど気分が上がらないから朝食前に私は下着と制服を持ってシャワーを浴びようと風呂場に向かった。もちろん今回は、ちゃんと入浴中のプレートを判るように扉に掛けた。
「んーふーんーふー♪」鼻歌交じりに気持ち良くシャワーを浴び終えて水分を拭き取るためバスタオルを巻いてドライヤーで髪を乾かそうとしている時に、何故かドアが開いて
「ふぁ~あ、まだ眠いが顔でも洗って眼でもさますk・・」
「「あっ」」と私とお兄ちゃんが顔合わせし、時間が停止することも無く
「きゃぁぁぁ!!お兄ちゃんのえっちぃぃぃ!!」
「わわっ!!朱美ごめんっ!!」
言い終わる前に兄は背を向けてドアを閉めた。私はドア越しに
「ちょっとお兄ちゃん入浴中のプレート見なかったの?」
「ごめん、朱美。寝ぼけていてプレート見てなかった。それにしても何回かお兄ちゃんとセックスしていても、いきなり悲鳴はないだろ。」
「何度もお兄ちゃんとセックスしていても、裸見られたら恥ずかしいの!!」
よくよく考えたら私は兄や父にベッド以外で着替えや全裸を見られたときに近くにあった物を投げて当てた事が多く、悲鳴を上げたのは少ないけど確かに珍しい。
私はスカートのみ制服を着て上着はブラウスでなくキャミソールに着替え終わりドライヤーを持って扉を開けた後に
「お兄ちゃん洗面所空いたよ。」
「あいよー」と、短く答えて洗面所に入っていった。
私は自室にドライヤーを持ち込んで乾かしながらも大樹君の事を考えていた。
それにしても私はどうしてこんな気持ちなんだろう?まるで私が処女を捧げる前の兄を見ているようなときめき・・・・もしかして私、大樹君のことを好きなのかもしれない。
このモヤモヤスッキリ出来るかもしれないから、後でさきちゃんにでも聞いてみよう。
髪が完全に乾いたので部屋着にしたキャミソールを脱ぎ捨てブラウスを着直して、ドライヤーを洗面所に戻した後リビングに向かうと父が朝食の準備が終わっており、珍しく愛菜も起きていた。
「おはよう愛菜。珍しいね、もう起きているなんて。」
「ちがうの、おふとんがあつすぎて眠れなかったよ。」
「学校じゃ寝ちゃ駄目よ。」と諭したけど何となく馬耳東風っぽいな。
それからすぐに兄が全員分の朝食を並べてすぐに(いただきます)をしてご飯を食べ始めてすぐに
「なぁ朱美、ひょっとして好きな男でもできたか?」
「えっちょ、ちょ、ちょっと・・・お、お、お父さん。な、な、な、何でいきなりそんな事聞くの?」
私はまさに完熟トマトのように鏡を見なくても判るくらい赤い顔をしていたみだいだ。
「今までの様に思い詰めた様な顔をしていないし、なにより誰かに恋している雰囲気そのまま朱美からでているよ。」
「そ、そこまで言われると・・・否定したい材料が見当たらない。」
その後「誰が好きなの?」と問われたが私は
「クラスの男の子で気になる人が居る。昨日まで色々助けて貰ったけどまだ判らない。」
「そっか。あの少年が好きなのか、わかった。朱美が誰を好きになっても良いけど、父さんのような失敗はしちゃいけないよ。」
「うんわかった。」と冷静に返したが心の中では、動揺しまっくている。
お父さんが朝食中に大樹君の話なんかしたから、今日の朝食を何食べたとかが思い出せない位、今の私は心此所にあらずの状態では有るけど、大樹君とは顔を合わせづらいから休みたいけど、さきちゃんに相談したいから休みたくなかった。
正直なところ、もし神様が居るとしたら今日ほど恨みたい事は無かった。私の乗車した車両に偶然なのか必然なのか滝川君が乗車していた。
「朱美さんおはよう。」
「お、おはよう。た、大樹きゅん。」
噛むはずの無いところで噛んだ。思いっきり恥ずかしいところを見られたけど、
彼は小声で
「朱美さん、やっぱり昨日の事まだ引きずっているなら今日休んだ方が良かったじゃないかな?」
「ううん、大丈夫よ、大樹君。今日は休みたくなかったから気遣ってくれてありがとう。」
「そっか。でも無理したら駄目だよ。」
大樹君の屈託の無い笑顔を向けられて
(どっくん) 今、心臓がいつも以上に大きく動いた音が聞こえた。
やはり彼は優しい。やはり私は、彼の事が好きなのだ。
それから学園駅に到着した後ぼけーっとしながら校門をくぐり教室には着いたけど、ホームルームの内容も全然入ってこなかった。
彼の一挙手一投足が全て気になり彼を目で追っている。彼の声も一語も漏らさず聞きたいと思う。他の事が全く手についてないけど気にしたくない。
「―――さん」 「――みさん」
「―けみさん」 「朱美さん」それにさっきから私を大樹君が呼んでいる。体が軽く揺さぶれているのは気のせいかな
「竹居川さん!!」別の声が聞こえた後に私は頭部に痛覚が走った。
「いたたた」
どうやら私は大樹君の事を考え過ぎて1時間目の授業で相当ぼーっとしていたところ現国の女性教師に出席簿で叩かれたようだ。
「竹居川さんずいぶんぼーっとしていたみたいだけど、大丈夫?」
「はい、ごめんなさい。ぼーっとしていました。」
「ぼーっとしていたって、まるで恋煩いね。青春の中じゃ、だれでもかかる病だけど、授業中には控えてほしいかな。それじゃあ授業再開します。」
女子の一部からクスクスと聞こえ、彼女の居ない男子はその一言で黙した。
その後、2時間目の授業は普通に終了し、20分休憩のときに弓永さんを誘って
「さきちゃん。ちょっと私の相談を聞いてほしいから人の少ないところへ行こうよ。」
さきちゃんは、黙ってうなずいて私についてきた。
屋上に向かう前に食堂でパックドリンクを2つ買って屋上に向かったのは良かったけど性行為をしているカップルがわんさと居るので相談できるような雰囲気じゃ無かった。
その後、保健室に場所を変えて相談する事にした。幸い、保健室担当の黒川先生は、恋愛相談を受け付けるため、彼女自身保健室の性行為は午前休憩とお昼休憩以外の時間ならOKと言っているので午前休憩を見計らって訪ねた。
「あら、いらっしゃい。こんな時間に私を訪ねるなんて何の相談かしら?」
「すいませんね、黒川先生。ちょっと彼女の悩みを此所で聞こうと思いまして、一緒に聞いてアドバイスをもらえればと思いまして。」
私とさきちゃんが空いているベッドに座り食堂で買ったパックドリンクをさきちゃんに渡して、ストローをさして一口飲んだらさきちゃんが語り出した。
「それで、朱美ちゃん。私に相談ってなにかな?私で答えられる範囲で答えるよ。」
「ありがとうね、さきちゃん。実は私、・・・大樹君の事、好きになったかもしれない。」
私は頬を赤らめうつむいた後に
「かもしれないって、ずいぶん漠然としているわね。確かに大樹君は女の子には優しいけど今まで朱美ちゃんだって、そんなそぶり見せてなかったのに、此所に来ての急展開でビックリしたよ。」
「昨日あの後、大樹君のお母さんにお夕飯ごちそうになった後、大樹君が私の家まで送ってくれる流れになった、までは良かったけどそのあとちょっとあってね。」
話しながらさきちゃんは、相槌を打ちながらも「それで、それで。」とかえして
その後の事も包み隠さずに話した。私達の前に強姦男が現れた事、大樹君が強姦男を何とか撃退させた事、私が錯乱して大樹君が抱きしめ落ち着かせた事、私が過去のことを喋って母の知り合いにレイプされた事、その時大樹君に私から抱きついて大泣きした事、全部喋った。
それを聴いたさきちゃんは軽蔑視することも無く、同情の目で見る事無く真剣な目差しで私の話が終わるまで黙って聞いてくれた。
「そんな事があったのね。朱美ちゃんも相当苦労していたみたいね。・・・しかし、あの大樹君がそこまでするなんて凄く珍しいよ。大樹君とは、中学からの付き合いだけど特定の女の子なんて私以外作ろうとは思ってなかったみたいだったし、モテたけど、スルーすることが多かったなあいつは。」
「やっぱり私大樹君に告白した方が良いのかな?」
「告白するのは良いけど、竹居川さんだったかしら?この島じゃ色仕掛けで告白なんて駄目ね。媚薬ガスを吸いすぎて理性が飛びかけていると思われても不思議じゃ無いから、そうねぇ、ベタだけど、手紙やメールで呼びつけて告白するか、彼のベッドの上で告白するとかね。」
黒川先生はアドバイスをくれたけど前半は的を射ているけど後半は思いっきり外している。
「そもそも私、色仕掛けで大樹君に告白したくないですよ。それにさっき黒川先生が色仕掛けの告白は無駄だって言ったじゃ無いですか。」
「なら、変化球無しでストレートに告白するしか無いわね。」
私は顔が真っ赤になるのが判りながらも
「・・・・・(ボソッ)それが出来たら苦労はしないよ。」
「えっ、何、聞こえないよ。朱美ちゃん。」
「それが出来たら苦労はしないよ。」
結局、最良案が出ないまま予鈴を聞く事になり、3時間目の授業に向かうため保健室をあとにした。
その後は3~4時間目は普通に過ごした後、私とさきちゃんは弁当箱を持って中庭に向かった時に有紗ちゃんが手招きをしていたのでそっちに向かった。
有紗ちゃんは改造制服こそ着ていたがベビーカーが近くにあったので彼女の子供も居ると判った。
「朱美、さき、アンディー先生こっち、こっち。」
「「アンディー先生?」」
私達が後ろを振り向くとそこには、高身長でブラウンの髪にエメラルドアイで白い肌の、アンディー・ファルケン先生と、そのお姉さんの北村(旧姓ファルケン)メリッサ先生がこっちに一緒に歩いて来たのだ。
「あら、アンディー。あの子ね、此所で出来たもう1人の義妹、アリサって娘(こ)は?」
「そうだよmysister。あそこでベンチに座っているstudentがそうだよ。」
「「アンディー先生こんにちは。」」
「竹居川君に弓永君じゃないか。たちも此所でLaunchをするのかい?僕はLady達とのdinnerは問題なくwelcomeだよ。」
私とさきちゃんは(はぁ)としか返せない位だった、私達は有紗ちゃんの隣に座り弁当箱を広げて昼食をたべはじめた。ついにあるベンチにファルケン姉弟が座りすぐに昼食を始めた。
昼食をしながら午前休憩の続きを話しているとアンディー先生が私達3人の誰かに色目を使っていた。姉のメリッサ先生がアンディー先生の耳を引っ張り
「こら、アンディー。あたいと奥さん以外の女性に色目は使うなって、あれほど言ったじゃない。」
「いたい、いたいよ。mysister。弓永さんはちゃんとboyfriendが居るから手は出さないし、竹居川さんに手を出したら、こんどこそCatherineがdivorceだなんて騒ぎ出しそうだし。妻の有紗を色目で見て悪いの?」
「それならよし。悪かったな、ANDYあたいの勘違いだ。」
私が喧嘩の仲裁をしようか迷っていたら有紗ちゃんが手を左右に振って
「朱美、あれは気にしなくて良いよ。義姉さんとアンディーはいつもあんな感じだし、アンディーのナンパ癖は病気だから。」
「子を宿して結婚してよくそんな事言えるよね、有紗ちゃん。」
「違うよさき。結婚したからこそこんな事が言えるのよ。それに口じゃああ言っているけど、彼は私達には優しいよ。出産がおわってすぐに、私と第1夫人のキャサリンさんを一晩で同時に相手したし、それも連日3Pが続いているからこの調子だと私とキャサリンさん同時に妊娠しそう。・・・って。もぅ、なにしゃべらせてんのよ、バカッ!」
有紗ちゃんが勝手にしゃべり出した事なので私とさきちゃんは、ただ黙る事しか出来なかった。だけど先生達の会話のやりとりと有紗ちゃんの、のろけをみていて告白を躊躇していた私がばかばかしく思えたので思いっきり伸びをし
「んー!!なんか悩んでいるのが馬鹿らしくなってきた、やっぱり私らしく直球で行こう。さきちゃん、有紗ちゃん話聞いてくれてありがとう。」
「ふへっ、どうやら朱美ちゃんの中で吹っ切れたみたいね。」
私はご飯を食べ終わって一度教室に戻ったけど滝川君が居ないので
「斉藤君。滝川君見なかった?」
「滝川?あいつならさっき妹さんが連れ出したぞ。どこでナニしているか判らないぜ。」
ありがとうと短く返して私は教室を後にしたけど、当てもなく探すのにはこの学園は高等部だけども広すぎるので、ひとまずお手洗いでおしっこをしながら物思いにふけった。
(はぁー。滝川君に私の気持ち伝えようと思ったけど、お昼には無理かな。だけど放課後私は掃除番じゃないし、大樹君は掃除番だからどうしよう。)
その時、通信端末のメール着信を告げる音がなり、開封すると送り主はさきちゃんだ。
(食事が終わってあのやりとりを見て吹っ切れたみたいね。放課後、残って話がしたいって大樹君にメール出したから。私とタク君も一緒に帰るからそれまで何処かで待っていて、その時にどう?)と来た。そのメールに(ありがとう。その案で行きたい)と返した。お手洗いも済ませ手を洗いハンカチで拭いた後、さきちゃんから又メールが来た。
(OK。お膳立てはここまではできるけど後は、朱美ちゃんの気持ちに正直になる事よ。GOOD Luck)
教室に戻ると大樹君は戻っていたけど、放課後までは告白はしないとさっき決めたし、それに大衆の前で告白する気になれない。
大樹side
お昼休み。昨日から加奈子が家に戻ってきたので、加奈子が早起きしてお昼をこしらえていたので昼食は食堂で無く加奈が教室に来るのを待っていた。
「おーい、滝川。お前の妹が来たぞ。」
クラスメイトの斉藤(男子)が僕に妹が来た事を告げると「おう今行く。」と短く返し斉藤が続けて、しかもげす顔でしゃべり出した。
「なるほど、お食事の後は妹さんをデザートに・「言わせねーよ」もがぁ・・」
慌ててこいつの口をふさいだ。忘れていた、こいつは下ネタディクショナリーと揶揄されるほど性欲制限が全く出来ない輩だ。性欲が服を着て歩いているのであるため扱いに困る同性である。
とはいってもこいつと春香ちゃんが彼氏彼女になって以降、おしりの大きな女性を見て即ダイブしなくはなったけど、女性関係は少し不満があるようだ。
斉藤を黙らせて教室から出て加奈とお昼を楽しんでいると加奈が
「ねぇ大樹兄様、もしかして私達妹以外に好きな女性が出来たの?」
「か、加奈。なんでいきなりそんな事を?」
「やっぱり居るんだ。たとえば朱美さんとか?」
「ぶっ、ゲホッゲホッ。か、加奈、い、いきなりなんてことを。おかけでコップのお茶思いっきり噴いちゃったよ。」
「だってお兄様、朱美さんが転校してから少し舞い上がっているみたいだったし、昨日なんか朱美さんを送って帰ってきた後が、特に変だったし。」
「・・・・・かもしれないな。確かに朱美さんは気になる異性ではあるけど。・・・・」
しばらく黙っていると僕の携帯のメールが着信した。
「おっ、さきさんからメールだ。えーと(朱美ちゃんのことで話があるから放課後、大樹君の掃除終わるまで待っているから話そう。)だって。」
メールの内容を読んだ後お弁当箱をゆっくり置いて加奈は僕に抱きついてきた。
「えっ、ちょ、おい。加奈」
「ねぇ大樹お兄様、約束して。例え、恋人が複数人現れても私を彼女たちの二の次三の次で良いから愛してほしいの。お願い。」
僕は理解した。加奈は本気で兄としてでは無く男として僕を好きだったみたいだけど、だからこそ、加奈がここで兄との恋愛関係を断ち切る決断をしたのだ。
おかけで僕が本気で朱美さんが好きなのを確認できた。
「判ったよ、加奈。お前がそれで良いなら可能な限り愛そう。」
その台詞を聞いた加奈はいつもの笑顔に戻り
「今日じゃ無くて良いから、お兄様と家族同士のセックスじゃ無くて、恋人同士のセックスしてほしいな。」
「ああ、判ったよ、加奈。」と行った後、僕たちは加奈が持ってきた弁当を平らげた後僕たちはそれぞれの教室に戻った。
その日の放課後さきさんが話したい事があると彼女の方が掃除終了まで待っていたので、さきさんだけでなく朱美さんとタクもいたので何かあると思っていたら、案の定朱美さんがさり気なく僕に告白してきた。僕も好きだったのでそれを承諾した。