だがしかしどうにも胸騒ぎが収まらず、こっそりと追いかけるのだった
南西諸島海域
花田少将「間もなく調査地点だなってん?」
何かの気を察した花田少将はふと上をみる。
すると、、、
花田少将「なんだ?カラス」
だがカラスにしては速すぎる
花田少将「いや違うな艦載機か!」
そこからの花田少将の決断は早かった空飛ぶ謎の艦載機に斬りかかったのである
花田少将「烈風斬!」
ドゴーン
花田少将「ふぅ消えたか。たが余計な邪魔が入ったみたいだな。」
空母悽鬼「キサマナニモノダ?」
花田少将「おやおや空母悽鬼とはこりゃまたやりがいがあるな!」
空母悽鬼「ソノアザマサカ!コロセ。ヤツヲコロセ!」
花田少将「爆龍波!」
ズバ!
イ級「イー」ドカーン
花田少将「まだ五体か」
空母悽鬼「コレガユウメイナアノ,,オニギリトウジロウカ!」
花田少将「ほぉ俺の名前はそんなに有名かそれは嬉しいな。よしそんなお前らに取っておきの技を見してやる」
花田少将「レゾナンス!」
ドゴーン
空母悽鬼「ナンダクウキガオモイ。」
花田少将「そりゃそうさ。限界突破しているからな」
空母悽鬼「ドウナルンダ?」
花田少将「こうなるんだよ。」ビュン
空母悽鬼「ナッ!キエタダト?」
ズバ
ツ級 ドカーン
ズバ
ヌ級 ドカーン
空母悽鬼「アットイウマニゼンメツダト!」
花田少将「あと二体。」
空母悽鬼「ナンダコノバケモノハ?」
花田少将「化け物じゃない。ただの提督だ」
花田少将「水龍一閃!」
空母悽鬼「グワァーー」ドカーン
イ級「イー!」
花田少将「逃がすかよ。ぜぇああああっ!!」
ドカーン
花田少将「ふぅ……。これで、トータル6体か……」
辺りを見回し、安全を確認。納刀して、一息ついた。
花田少将「にしても……あの“カラスみたいな化物”、これまでに見た敵艦載機のどのタイプとも違ったな……」
独り思考を巡らせていると、何処からか汽笛が聞こえてきた。
花田少将「厶ッ?あれは………SLか?」
迫り来る影は、先頭車両の様子などから確かにSLと思われた。
しかし……何かおかしい。
先頭車両のフロント部分……そこに、どう見ても“人の顔”としか思えないモノがあり、汽笛の音に混じって唸り声をあげている様に聞こえる。
否……そもそもの話、何をどうしたら、列車が海の上を走れるというのか。
夏夜月提督「おっ!良かった、追いついた!花田さぁーん!!」
その答えは、この男―――夏夜月に聞く他無さそうだ。
花田少将「夏夜月、君も来たのか」
夏夜月提督「そう言う花田さんこそ、いつもの超直感が反応したみたいッすね。サスガ♪」
花田少将「虫の報せが届いただけだ、そんな大層なもんじゃないさ。……それより」
夏夜月提督「ほい?」
花田少将「ソレは一体何なんだ?」
花田がSLの怪物を指差すのを見て、「あー…」と反応する夏夜月。
夏夜月提督「コイツは【グラシャラボラス】。封刀に封印された《呼子よぶこ》の一種ですわ」
花田少将「ヨブコ?」
夏夜月提督「詳しい話はまた次の機会に……ということで。今、優先すべきは今回目撃された《火ダルマ》でしょ?」
花田少将「そうだ!夏夜月、君はかつて、あ・の・《幽便局》に所属していたと言っていたな。《火ダルマ》について、何か知っているのではないか?話せる範囲で構わない、私にも教えてくれ!」
この時、夏夜月は一瞬迷った。
花田は自分にとって尊敬し、信頼出来る先輩提督の一人であると共に、自身が提督として復職する際、海軍省人事局の土方 龍大将に掛け合ってくれた恩人でもある。
だが……だからこそ、幽便局が扱っている『案件』を簡単に話す訳にはいかなかった。
幽便局の仕事が、『人殺し』であるという事を。
花田少将「まぁあまり話したくなければ構わないよ」
夏夜月提督「すみません。後で話します」
花田少将「分かったじゃまずは調査隊に合流しよう」
夏夜月提督「はい!」
『ゴオォォォオオオァッ!!』
花田少将「…なんだ、あれは!?」
驚きを隠せない花田に対し、夏夜月は一言。
夏夜月提督「やっぱりか……【火ダルマ】っつーから、もしやとは思ったのよね」
瑞鶴「花田少将!」
電「夏夜月司令官さん!?なんで此処に……!」
夏夜月提督「話は後々。……花田さん。みんなを頼んます」
花田少将「独りでやる気か?―――そうは問屋が降ろさないみたいだぞ?」
夏夜月提督「!」
花田が虎鉄に手をかけながら指差す方を見ると、空からドクロを咥え込み、その身を金品で飾った大型のカラスが数羽、土の下からは人間の死骸にネズミの群れが集まり、大型のネズミ人間を形作った異形が数体湧き出てきた。
夏夜月提督「タハハ……【グール】に【ゴブリン】かい。ベタな展開だこと…」
苦笑いしつつも、夏夜月は封刀を取り出し、構えた。
夏夜月提督「封刀に閉じ込められし、魔の力よ。封印の定めに従い、我の前に示せ……」
「来たれ!【ようじんぼう】!!」
封刀を引き抜くと同時に、桜吹雪が起こり。
夏夜月が立っていた場所に、狛犬の姿をした幻獣・ダイゴロウと、歌舞伎役者のごとき風貌をした大柄な剣客・妖刃坊が立っていた。
妖刃坊『さあて、さて……魔物狩りと行こうか!』
「か……変わった……!?」
目の前で起こった怪現象に、如月などの一部を除いた面々は目を見開いた。
同時に、花田は海軍省や総司令部から聞いていた『歌舞伎役者風の人斬り』の都市伝説を思い出した。
花田少将「夏夜月……まさか君が……!?」
妖刃坊の姿を見たジャック・オ・ランタンは、唸り声をあげながら迫ってきた。
妖刃坊『聞かせてもらうぞ……貴様の根源にある、“欲望の声”を』
脇差を抜き、妖刃坊も迎え撃つ。とそのとき
“なぜ兵士なんかになったのだろう……”
瞬間……瑞鶴と五十鈴は、何処からともなく聞こえてきた『声』を耳にした。
瑞鶴「な…何?」
“戦場をナメていたのかもしれない……”
その『声』は、妖刃坊が攻め、ジャック・オ・ランタンが傷つく度に、ハッキリと聞こえてくるのだった………
“こんな所で死ぬのか……”
“故郷に残してきた母親を想うと、胸が痛い……”
“もっと親孝行しておけば良かった……”
“母さん、母さん母さああああぁぁぁぁあん”
曙「な……なんなの?コ・レ・……」
その『声』に、曙は恐怖と悲しみがこみ上げてきた。
花田少将(戦争に関する記憶か……だとしたら、コイツは……)
一方、ネズミの塊というゴブリンなどを蹴散らしている花田も『声』に耳を傾けていた。
妖刃坊『火ダルマ……没兵士よ。貴様らの戦はもう終わった、いつまでも過去の記憶に囚われるな……』
ジャック・オ・ランタン……もとい『ジャック・オ・ランタンを形作った者』に対し、妖刃坊は冷徹に接していた。
脇差を振り抜くと、ジャック・オ・ランタンの右腕が斬り落とされた。
と、同時に。切り口からどす黒い血飛沫が上がった。
『グゴオオォォォアアアッ!!!!?』
「ひっ!?」
その叫びと血飛沫に、如月と皐月は怯えた。
“家に帰りたいのに……体が動かない………”
すると、ジャック・オ・ランタンは急に体を縮こまらせ、丸くなった。
そして、巨大な火の玉となり、妖刃坊たちに向かって転がってきた。
花田少将「!!まさか、この場一帯を焼き払うつもりかッ!?」
花田が察したとおり、ジャック・オ・ランタンは瑞鶴たち艦娘や妖刃坊らを押し潰し、焼き払おうと襲いかかってきた。
“ウチに帰りたい……!!”
妖刃坊『来い……斬魔刀』
脇差を納め、身の丈ほどもある大太刀・斬魔刀を抜き放つと、妖刃坊は構える。
妖刃坊『《生欲》の罪……我が貰い受ける!!』
真一文字に振り抜き、ジャック・オ・ランタンの体を真っ二つにした。
『ギ…ガ……ゴオォ………ッ―――』
空洞で灯っていた炎が消えると、ジャック・オ・ランタンの体は黒い泥の塊のように崩れ、溶けていった。
後には、軍服姿の男が一人、衰弱しきった状態で倒れていた。
「し……死にたく…ない……!」
救いを求め、手を伸ばす男を前に、花田は思考した。
花田少将『これはどういう事だ?この男は、ついさっきまで一度も姿を見なかった。
そして、さっきまで居た怪物は倒れ、消滅した。
まさか………この人物が、先程の怪物に変わっていたというのか?』
答えらしい答えを得られぬままでいると、妖刃坊が男の前に立つ。
妖刃坊『今、楽・に・し・て・や・る・』
そして……封刀と思しき小刀を取り出すと、男の胸に突き立てた。
「ぁが……アアア……!!」
妖刃坊『償うがいい……その命を、魂を代価として!』
小刀を引き抜くと、男は全身から血を噴き出し、そのまま絶命。程なくして肉体は消滅した。
妖刃坊『………任務、達成』
花田たちが呆然としている中、妖刃坊は淡々とした様子で呟いたのだった