市街地
キィー
花田中将「花田から本部現場到着。これより対処にあたる」
『こちら本部了解しました』
花田中将「よしお前らは二班の応援に向かえ」
堂上係長「了解です。司令は?」
花田中将「私はスライムを倒す」
堂上係長「ご武運を」
花田中将「ありがとう。」
花田中将「さてこの近くみたいだが」
とそのとき
「し…司令官さん!!」
花田中将「やはり夏夜月の所か。見たところそっちも魔を祓うことに成功したみたいだな。しかし電ちゃん一体何を?」
妖刃坊『なんだ……』
電「あの……こ、この子を助けてあげて下さい!!なのです……」
服がボロボロの為、思うようには動けないが電はスライムとなっていた子供の前に立ち、赦しを求めた。
妖刃坊『退け……そいつは、お前たちを傷つけた魔物……殺すべき罪人だ』
電「電は!!出来ることなら、敵でも悪い人でも……助けられる命は助けたいのですッ!!!」
「電……」
「電ちゃん……」
花田中将「なるほど電ちゃんらしいな。さぁどうする?妖刃坊さんよ」
化物となった夏夜月を前に、恐怖しながらも思いの丈をぶつける電を目の当たりにして、足柄たちは感嘆していた。
そうだ……経緯は分からずとも、この子は望んで魔物になった訳ではない。それだけは間違いない。
妖刃坊『………』
己の眼を真っ直ぐに見て、必死に訴えかける電に対し。
妖刃坊は手にしていた封刀を懐に仕舞った。
「!」
そして、幼子の額に手をかざすと
妖刃坊『我が生命の根源たる、魂の欠片よ。今、魂の救済を与え給え……』
光の雫が落ちると、衰弱しきっていた幼子の呼吸が安定し、顔に赤みが差してきた。
電「提督……?」
妖刃坊『………へたれ先輩に連絡を。《天龍児童園》に預けられないか、向こうの天龍たちとも話をつけにゃあならんからな』
簡潔に指示を飛ばした妖刃坊に対し、電たちは表情が明るくなった。
花田中将「電ちゃんの方が一枚上手だったな。
夏夜月」
電「あ…ありがとうございます!司令官さん!!」
妖刃坊『……とりあえず、補給部隊に予備の服だけでも持ってきてもらおっか?』
桜吹雪を散らしながら変化を解き、夏夜月は皆の半裸を見ないように努めた。
そんな夏夜月の後ろ姿を、花田中将はずっと見守るように見つめるのだった。
堂上係長「司令!」
花田中将「おぉそっちはどうだ?」
堂上係長「先ほど避難完了と周辺地区を閉鎖したところです。花田中将の方は?」
花田中将「あぁもうスライムは倒されたあとだったよ」
堂上係長「報告にあった艦娘と謎の男は?」
花田中将「俺が来たときには誰もいなかったよ」
堂上係長「そうですか。」
花田中将「さてと事後処理をするとしますかね」
堂上係長「はい。」
その後スライムは他の現場にも出現したが花田中将によってある者は倒しそしてある者は保護した
調査の結果、スライムと化していた人間の多くはは長らくいじめや育児放棄されていた事が判明。
さらに、逮捕される筈だった人らは、スライム化した直後に喰われたらしいことも家宅捜索によって明らかとなった。
花田中将「―――以上が、今回の調査結果の全てです」
徳川元帥「ウム……とりあえずは、よくやってくれた。ご苦労じゃったな、花田」
花田中将「いえ仕事ですから。」
徳川元帥「で、例の事は」
花田中将「妖刃坊の事が関わった証拠はすでにこちらで処理しています」
徳川元帥「ウム。結構だいつもすまないな」
花田中将「いえ閣下にはいつもお世話になってますから」
徳川元帥「で、どうするんじゃ?」
花田中将「なんのことですか?」
徳川元帥「惚けんじゃないよ。どうせ夏夜月の報酬をお前さんが出すんじゃろ?」
花田中将「おやおやバレましたか?」
徳川元帥「ったくお前さんのすることくらいすぐ分かるわい。」
花田中将「で止めるんですか?」
徳川元帥「いや出しといてくれ。さすがに
あれは可哀想じゃ。」
花田中将「了解です。では私はこれで」
続く