第五十六話「鉄人」
花田中将「設計図ですか?」
花田誠一「あぁ大戦時の旧陸軍の物らしいが何者かによってその設計図が奪われたそうだ」
花田中将「はぁしかしなぜ我々に捜査を。これは陸軍の管轄では?」
花田誠一「あぁ通常なら確かに陸軍だ。しかし」
花田中将「しかし?」
花田誠一「盗んだのが奴だとしたら?」
花田中将「なるほど確かに我々の管轄になりますね。分かりました我々が捜査します」
花田誠一「任せたぞ」
花田中将「はい!」
舞鶴海上基地 会議室
花田中将「全員揃っているな」
玄田課長「はい!」
花田中将「よし先ほど海軍省から我々に極秘で捜査して欲しいとの命令があった」
堂上係長「極秘捜査ですか」
花田中将「あぁそれほど重大な事件だということだ全員気を引き締めて捜査に当たってほしい」
小牧係長「でどんな事件何ですか?」
花田中将「あぁ実は陸軍省からある設計図が消えたんだよ」
堂上係長「設計図ですか?」
花田中将「あぁしかも漏れたらヤバイ奴がね」
小牧係長「何の設計図何ですか」
花田中将「君ら鉄人計画って知っているかい?」
堂上隊長「鉄人計画って」
遥か昔……艦娘と人類の邂逅はおろか、深海棲艦という脅威も存在しない頃……。
『太平洋戦争』末期、旧日本帝国陸軍は起死回生を図るべく、とある計画を発足する。
『鉄人計画』………当時、日本が誇った世界最高の科学者たちを結集させ、無敵の機械兵士・通称『鉄人』を開発、さらに量産化することで形勢逆転を狙ったのだが、完成を待たずに終戦。日本は軍を解体、計画もそのまま凍結した………筈だった。
計画は中止になったが、計画の心臓部とも言うべき物………『設計図』だけは失われていなかったのである。
計画に目を付けていた『何者か』によって、設計図は奪われていたのだ………。
玄田課長「しかしそれなら本来担当は陸軍のはずなぜ我々が?」
花田中将「この事件に奴が関わっている可能性があるからだ。」
堂上係長「奴ってまさか!」
皆一斉に、ほぼ同時に一つの可能性が浮上した。
しかし、同時にそんな訳が無い……あって良い筈が無いと、必死に否定をしようとした。
終戦後、これまでにも数多の戦争が起きた。
数々の軍事組織が立ち上がり、各人の思想の相違から対立・分裂を何度も繰り返して今に至るこの世界で、最も凶暴な思考を持ち。権力や支配という毒に侵された、最も危険とされる、たった一人の『人間』………
玄田課長「三木之……ジャギっ」
花田中将「そうだ。その可能性が高い」
ざわざわ
堂上係長「どうするんですか?」
花田中将「とりあえず設計図の追跡とここ最近の三木之の動向を調べる。解散!」
「「「はっ!」」」
こうして花田中将達はまた三木之に関与する証拠を掴むため捜査にあたるのだった 続く