銀髪ロリ巨乳の死神がセックスお誘いしてくる 作:緋枝路 オシエ
気を遣わせてしまったか。
性衝動に支配された理性、取り戻す者は600年以上生きて――――死ねないだけ――――見た事は無い。
見た事があるのは二通りだ。
身体の主導権を譲渡し、交わらせ命の砂時計の音が消えるまで犯される。
もしくは「気持ち悪い死神」と視線に入れる事すら忌嫌い、遠ざけたまま命を散らせてしまうかのどちらか。
初めてのケースに私は困惑している、あの者…………裕矢も先人達と同じになるだろうと思っていたから。
きゅぅぅぅぅ――――ミイミイゼミよりも忙しなく、腸飼っている虫が栄養を求める。
…………4ヶ月ぶりに食事か、気遣いはするなと繰り返したが彼は譲らず、私と話し合う場所も作ろうとしているらしい。
(湯を浴びるのは二週間ぶりか)
例えドブ沼に落下しても一定時間で私の全身は最も清潔な状態へ復元される。それでも女という概念の元、銭湯に侵入して湯浴みの機会を設ける時はある。
気がつかれない、世界から嫌われている私はあらゆる干渉を無視する。侵入は造作も無い、気持ちの問題、手動で清めたい時もある、それだけ。
(すんっ、匂い…………悪くないっ、すんっ、すん)
借りてしまったボディスポンジ、鎖骨からの角を洗い流した私は、特に精液を染みこんだ胸囲を泡立てせていく。
*
「おかわりいる?」
「茶碗一杯で十分、気遣いは――――」
彼女が入浴中にご飯だけは炊いておいた。
一人暮らしでは炊かなかった量、俺も腹減っていたけど彼女の方が深刻なハラヘリムシに悩まされている。
「…………な割にはきゅ~きゅ~って」
「…………………………………………もう一杯だけ、頼む…………」
たった一人の食卓から二人へ。誰かと共に食事する事だって初めてだ、小学校すらずっと除け者にされていたからな…………机を近付けたら○○菌が移るだの良くある虐め。
この子と出会ってから初めてだらけの、初めて卒業だらけだ、童貞も…………
「ご馳走様、け、結局5杯も…………すまないな…………」
おしぼりで新雪な柔っこさを誇る…………訂正、誇りそうな唇をスイッと拭った彼女。焚きすぎなくらい作って良かった、ピザを独り占めしてゴメンとも謝罪出来た…………
セックス中に大方判明した事だけど、より詳しい形に纏め教えてくれた。
彼女、イシュチェは飲食せずとも死ぬ事はありえない。どんなに空腹でもどんなに喉が渇いても生きていられる――――生かされているだけ、死ねないと視線を落としながら語った表情…………特に印象的であった。
それだけじゃない、例え海へ沈められても彼女は絶対に死ねない。呼吸は出来なくなる、水圧でとても苦しくなる、でも深海数千㎞に到達したって――――彼女はこうして生きている、つまり沈められたその身で体感してしまった過去があるんだ。
HPが1の状態で踏みとどまって、時間経過で処女膜を含めた全細胞が復元されるから不死身、HPが満タンになっては1で耐えてしまい満タン、耐え、満タンのループ…………ゲームに置き換えて補足するイシュチェだが携帯機を握る姿が想像出来ない。
…………不死身だから時間は無限、プレイした事があっても不思議じゃないか。
「外観は幼いが今年で666歳、老体の化石、死ねないだけのゾンビだ。これでも〝同族〟の中では若い方らしいがな、肝心な同族とはこれからも会遇を果たす事は無い」
聞いているだけで辛い…………666年間もあんな…………っ、ここで耳を塞いではダメだっ、俺から知りたいと言ったんだからっ…………!