「奥さん」
佐藤の声に、美恵子ははっと現実に戻される。
「しかし、よくこれだけ生やして、旦那さんにバレませんでしたね。」
佐藤はおもしろそうなものを見るような目つきで尋問する。
「夫にはわかりませんから・・」
「ほう それじゃこの1ヶ月、旦那さんに抱かれてないんですね?」
「ち・・違います!」
美恵子は顔を真っ赤にして答える。
しかし、図星だった。夫の健次は仕事に忙しく、ここ半年は美恵子の身体にすら触れられていなかった。
「こんな魅力的な奥さんがいるのに、旦那さんは奥さんのことが嫌いなのかな?」
「真面目な人なんです。仕事が忙しくて・・・」
「へへ 図星だったようですね。」
美恵子は答えなかったが、沈黙が、肯定しているもの同然だった。
[見た目通り、中身もウブだな。奥さんは・・]
佐藤は顔を耳まで真っ赤にして怒りをあらわにしている美恵子をジッと観察していた。
「奥さんは、それで幸せなんですか?」
「貴方に言われることじゃないです」
「確かに旦那は仕事は真面目で、全身全霊取り組んでいるでしょう。
しかし、家庭では貴女が待っていることなどすっかり忘れていることでしょうね。」
「な・何を」
それも図星だった。
仕事に熱中したときの健次は、一緒に食事をしていても美恵子の話は全くのうわの空で聞いていない。
他にもそういう寂しい思いをさせられていた。しかし、これも夫の昇進の為だと我慢した。
「それで、結婚生活は幸せなんですかね」
「し・・幸せに決まってます。」
精一杯のやせ我慢で強がって答えてみせる。
そんな無理をして言っていることは佐藤にはバレバレだった。
しかしそんな強気な美恵子を見ているとさらにムラムラとした欲情が湧いてきた。
「さぁ 奥さん もう終わりにしましょうか 最後のお願いです」
「さ・・最後?」
まだ何かあるのかと言いたげな美恵子に次の言葉を発しないうちに 佐藤は切り出した。
「そう最後ですよ。これで旦那さんや家庭を守ることが出来る。」
「・・・・本当に?」
「本当ですよ。奥さんの旦那さんを守る為に、こんな恥かしい姿になってくれたんだ。
僕のほうも、これっきりにしてあげないとね。」
「あ・・ありがとうございます」
美恵子はなぜか、感謝の言葉を口にしていた。
自分を認めてくれたような気がしたのだった。 しかし、そんな気持ちも次の言葉で一揆に冷める。
「オナニーさせて下さい。」
美恵子は最初、佐藤の発した言葉の意味がよくわかなかった。
佐藤を見ると、欲望で狂った目をギラつかせていた。次第に理解して、身体が硬直した。
「な 何を言ってるんですか?」
「奥さん知らないんですか。オナニー」
「そ それぐらい知ってます!」
「それじゃ話は早い。奥さんの淫らな姿を見てムラムラしてきたんですよ。」
「っ・・信じられない」
「何も奥さんとセックスをしようと言ってるんじゃないんです。
僕が自分でしごきますから、奥さんはただ僕の指示通りのポーズをとってくれるだけでいいんです
それで、奥さんは貞操を守ることができるんだ。簡単ですよ。
いやらしい姿を見せられて、早くしてくれないと僕も欲望を抑えられません」
美恵子は首を縦に動かして佐藤の条件を飲むしかなかった・・・。