私は今日も彼に抱かれに行きます。。
こんなことは決して望んでいませんでした。。
彼と出会ったのは、図書館に子供の本を返しにいったときに
うっかり鞄をどこかに忘れて、彼がそれを見つけて届けてくれたのがきっかけでした。
ガテン系の仕事をしている夫とは全く違い、
いまどきの草食男子といった感じで神経質そうで線の細いおとなしいイメージの男性でした。
それから、図書館で何度か見かけて、挨拶から少し話すようになり、
本が好きで図書館によく来ていたので、私の姿を何度か見かけたことがあると言っていました。
それから子供向けのいい絵本を持っているというので絵本を貸してもらって
めずらしい絵本に子供も大喜びでした。
ある日、子供が熱を出して、出かけることができず、
借りていた絵本を返せなくなってしまい、家まで引き取りにきてくれました。
女性と二人でいることに慣れていないのか、テーブルの前の私と目をあわせずに、
俯き加減で、私の煎れた紅茶を飲みながら
彼が国立大学の文学部1回生であること、
両親が医者だから本当は医学部に行かせたかったこと、
彼女は今までできたことがないこと、
将来は学校の先生になりたいこと
など、たわないない話をして帰りました。
しばらくして、
バレンタインデーがきたので、絵本のお礼にと手作りのチョコをあげたら、
家族以外で初めてもらったと耳まで顔を赤くして「ありがと」とボソッと言いながら
受け取ってくれました。
ただ、
それから月に何度か新しい絵本を持って家に訪れるようになりました。
家に男性が、出入りするようになったので、少し気にしていたら、
夫は
「マメなやつだ、お前に気があるんじゃないか」
と笑い飛ばしていました。
近所のママ友にも、若い男性と知り合えて羨ましいと言われる始末でした。
紅茶をいれたり、用事しているときに私の姿をじっと見つめる彼の視線を感じていましたが
子供も新しい絵本を見れることを楽しみしているので、気にしないようにしていました。
そんなある日のこと、次の新しい絵本を持って彼が家を訪れました。
いつもより大きめの鞄で来たので、また変わった絵本なんだろうかと少し期待していました。
「今日は、マキちゃんと旦那さんご実家でしたよね?」
ダイニングの椅子に座りながら彼が問いかけてきました。
前回、来た時にちょうど、今日から夫と子供が実家に泊まり帰る話しをしたのを思い出しました。
「そう。今日は母と妻から開放されてのんびりできる日なの」
私はそう言いながら、紅茶とケーキを出し、私も椅子に座りました。
紅茶を飲む彼のティーカップを持つ指が少し震えていました。
「今日はどんな絵本を持ってきてくれたの。いつもマキが楽しみしているの」
いつもよりオドオドした感じの彼は、鞄の中をゴソゴソとして
取り出したのが大きな紙包みでした。
「海外から届いたばかりなんです。一緒に開けてみようと思って・・・」
俯き加減で彼がそうつぶやきます。
「そうなの♪じゃあ ハサミを取って来るわね」
席を立って、彼をリビングに残してハサミを取りに行きました。
少しして戻って、ハサミを彼に渡し絵本を取り出しました