「ほぅ 君は誰でもセックスができるのかい?たいした自信だ」
「そうですね。自信ありますよ。部長さん」
「ほんとに。君がかい」
宗雄は、目の前の男を見て軽く笑った。
今日は大事な取引先との接待を無事に終えた宗雄は、上機嫌だった。
独り帰りに寄ったバーで普段は話かけることのないが、つい隣の男に話かけていた。
「まぁ確かに誰でもっていうのは言い過ぎですけど。
俺は見ただけでだいたいメスのエロい匂いを見分けられるんですよ。
だから、どの女が本当は淫乱なのか、わかっちゃいます。
その女を狙うんで、簡単ちゃ。簡単なんですけどね。へへ。」
少し小柄でパンチ頭の男は、笑みを浮かべて話している。
お世辞にも格好いいとはいえない男だった。
ただ、チンピラ風ではあったが話しやすい雰囲気を持っていた。
(この男。まんざらホラを吹いてる感じではないな。
しかし、こんな男に・・・・本当に)
「あ。信じてませんね。部長さん」
「はは。そんなうまくいくなら。いいんじゃないか」
宗雄は酒の上の冗談話として片付けようとしたが、
小柄の男は、食い下がった。
「ほんとなんだけどなー。部長さんも俺がいけると踏んだ女なら
抱くことなんてわけないっす。」
(ほう。そこままで言うなら。試してやろう)
宗雄は酔った勢いもあり、自分の携帯を取り出して、先日の社員旅行で撮った写真を探った。
「じゃあ。この女性はどうだ?」
そういいながら、部内で一番、色気があると噂されている明歩の写真を見せた。
「この女ですか。綺麗ですね~。こんな女と一緒に働けて羨ましい」
小柄の男はおどけながら、じっと携帯の写真を見つめる。
「あー残念。この女はあまり良くないですね。淡白なセックスで、
しかも意外にガードが高い。苦労のわりにたぶんやってもおもしろくないっす。」
(明歩くんは確かに、そうかもな。。。)
そういいながら、宗雄は何人かを見せて、診断させた。
写真しかみていないのに、神経質だの、大胆だのほぼ当ててみせるので、
宗雄はおもしろそうに携帯を真剣にみている男をみていた。
「おお いました。部長さん 今まで見た中で一番淫乱な女が
この女なら最高の雌に育てあげれますよ」
少し興奮気味に男が目を輝かせて、携帯の画面をこちらに向けた時、
宗雄は一瞬、顔がこわばった・・・・。
(あ・・貴子・・・)
携帯の画面で笑顔でこちら向いている写真は、
宗雄が10年間連れ添った妻 貴子だった。
「あ・・あれ 部長さん 俺なんかまずいこと言っちゃったかな」
男が少し心配そうな顔をしていた。
「あ・・あぁいや。それより、この女性が淫乱だって?」
宗雄は心臓がドクドクし、息苦しさを感じた。
「あぁあ この女ね。 間違いなく淫乱です。
普段はおとなしく清楚な感じの女っていうのは実は一度乱れ始めると止めることができずに
快感に貪欲な女が多いんです。」
宗雄は貴子が淫乱だと言われる度に、軽い怒りを感じた。
しかし、その反面で、背徳に溺れる妻の乱れた姿を妄想し、股間が熱くなった。
「そうか。こんな静かな感じ女性に限って・・・」
そういいながら、グラスのウィスキーの水割りをゴクリと飲み干した。
「マスター 部長さんにもう一杯。
いや。俺の経験上、この女は間違いなく淫乱ですよ。
この口元にあるホクロがまたいやらしい。
雌の匂いがプンプンしてますよ」