がっつりR-18です。
また、内容は「カズめぐが倒錯的なセックスをする話」なので、そういうのが苦手な人はご注意ください。
ただれた関係という言葉がある。
男女がふしだらな、みだらな間柄にある場合にその言葉を使う。
初めてキスをしたあの日から私とカズマの関係を言葉にするなら、まさしく『ただれた関係』というのが最も適している言葉といえるだろう。
「んちゅ…ちゅ…えろ…」
「ちゅ…んん…んちゅ…」
淫靡な水音が室内をこだまする。
私とカズマは一心不乱に互いの口を吸いあい、舐め、自分と相手が気持ちよくなるために舌を動かす。
しばらくそうやって口吸いを続けていたが、ここがどこなのか、今がどういう状況なのか思い出して、手でカズマを押しのけた。
「…めぐみん?」
「もう、ダメですよ。あんまり遅いとアクアやダクネスが不審に思うでしょう?」
「……めぐみんは俺とキスするの、嫌なのか?」
私が必死に理性を総動員して出した正論に対して、カズマはそんないじわるなことを言ってくる。
…そんな訳がない。むしろいつだってカズマといちゃいちゃしていたい。
私はその情けないような、けれども私を強く求める目を見て、我慢できなくなってしまい…
「んちゅ…ちゅう…」
「ん…ちゅ…」
再びキスを始めてしまう。
「ねぇ~お昼ご飯まだなの~?お腹すいちゃった!早くして、ねぇ早くして!」
「「!?」」
私達がキスを再開してすぐ、広間へと続く扉からアクアが顔を覗かせ、お昼ご飯の催促をしてきた。
私達は互いの唾液でべとべとな顔を見られないよう、シンクの方に向き直って何でもない風を装う。
「も、もう少し待って下さい。私は簡単な物を作ろうと思ったのですが、カズマが妙に凝りだしてしまいまして…」
「えぇ~?凝るなら夕飯の時にすればいいじゃない」
「そ、そんなこと言ったってしょうがないだろ!目の前にこんな美味しそうな食材があるんだ。色々弄りたくなっちゃったんだよ」
アクアは「別に普通の食材よね?」と不思議そうな顔をしていたが、料理に関してはノータッチなのか広間の方へ引き返していった。
カズマはその様子を横目で確認すると、私のお尻に手を伸ばす。
「本当に美味しそうだよな…」
そう小さな声でつぶやき、私のお尻をいやらしく撫でまわす。
私はそのいつもと違う低い声と、弱点を抑えた的確な撫で方に思わずお尻をカズマの方に突き出して……ハッ!
「だからダメですって!本当に早く料理を作らないと今度はダクネスが来ますよ。ダクネスに今みたいな誤魔化しは効きませんからね」
私はカズマの手を逃れて、少し離れた位置で調理を始める。
私のつれない態度にカズマはぶつくさ文句を垂れていたが、諦めたのか私と同じように調理を再開した。
…本当は、もっとお尻を撫でてもらいたかったというのは内緒だ。
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3回目の「夢薬」を使用した次の日。
カズマは私にキスをし、私は爆裂散歩の帰りに思いのたけをカズマに告白した。
その日の夜に私たちは一線を越え…てはいない。
というのも割と真面目にカズマと話し合った結果
〇私たちの関係は二人には黙っておこう(主に私の意見)
〇子作りはまだ早い気がするから止めておこう(双方の意見)
〇でもSEXはしてみたい(双方の意見)
〇ならお尻ですればいいじゃないですか(私の意見、カズマ若干引く)
〇お尻でするにはもっと慣らさないと(カズマの意見)
というやり取りの末、ファーストキスを済ませてからこの1か月間はキスや愛撫にとどめた触り合いを続けているという状況だった。
その結果、あんなにもヘタレだったカズマは変わった。
先程の台所の様に、所構わず私といちゃつきたくなったらすぐに実行する猿のような生態になってしまったのだ。
もちろん最初からガツガツしていた訳ではない。
初めのうちは一緒のソファーに座ったかと思いきや、おずおずと手を握ってキスしてきたり。
爆裂散歩の時のセクハラがあからさまな物になったりといった控え目な感じだったのに…。
それらを許容していくうちにどんどんとエスカレートしていき、カズマは何も言わない私を見て「いつでも何処でも何でもしてOK」というお許しを得たと認識したらしい。
「どんなちょろい女ですか、まったく」
何だか都合の良い女に成り下がっているみたいで、ついつい愚痴が漏れてしまうが、実を言うとこの認識は間違いではない。
かくいう私もカズマに激しく求められている今の状況は満更でも…というか大歓迎なので、先ほどのような他の二人にバレてしまいそうな場合のみたしなめ、後は目立った抵抗をしないでいた。
まぁ、私はそんな淫らな女ではないので、あくまでカズマが求めた結果がこれなのだが…
最近は私の方も流されがちで、自分を抑えられない時も多々あった。
そう例えば先日、爆裂散歩から帰ってきた後のことだ。
あれは果たして、カズマから誘ったといえるのだろうか……
…………………
………………
カズマと一緒に爆裂散歩から屋敷に帰ってきた。
最近の爆裂魔法はまさしく絶好調で、メンタルが与える影響と言うのがとても大きい物だと実感する。いつものように魔力を分けてもらった上でおんぶをされ、お尻を触られながら帰宅した。
埃っぽいので夕飯の前にお風呂に入ろうと、ローブを外して部屋に戻るために廊下を歩いていると、いきなり後ろから何者かに抱きしめられた。
すわ、何事!?
驚き、顔だけで振り返ると先程広間で別れたはずのカズマが、もう辛抱たまらんといった表情で私を羽交い締めにしてきたのだ。
「か、カズマ…?」
「ごめん…めぐみん。ちょっとだけだから…」
そう言うとカズマは私を優しく抱きしめ、くんくんと後ろ髪の匂いを嗅ぎ出してくる。
爆裂散歩の後で埃っぽいし、汗だってかいているのに何故こんな時に!
と思わなくもなかったが、後ろからカズマに抱きすくめられている状況にドキドキしてしまい、私は「うぅ…」といった呻き声しか出せないでいる。
顔を赤くして廊下の床を見つめてしまう。
大した抵抗をしない私を見て勢いを増したカズマは抱きしめたまま私のうなじにちゅっちゅと軽いキスを繰り返す。
そのくすぐったさと丸わかりの愛情表現に私の気持ちはどんどん高まってしまう。
何故こんなにもカズマがアプローチを仕掛けて来たのか。
後から聞いた話だと、散歩中にお尻を触って興奮していたところに、ローブを外して露わになった背中を見たらもう無理だった、とのことらしい。
まさか丸出しの背中にここまでの効果があるとはつゆ知らず、黙ってカズマの抱擁を甘受していたが、しばらくすると満足したのかカズマの方から体を離した。
「めぐみん成分、吸収完了だな!」
カズマはどこかスッキリした様子でそんなことを言ってくる。
何だそれは。
何が吸収完了ですか。
私のこの気持ちはどうしてくれるのですか。
私は「ふぅ…!ふぅ…!」と荒い息を吐き、カズマの手を握る。
「め、めぐみん?」
カズマは私が興奮してしまったことなど思いもしなかったようで、戸惑いの声を上げる。
そんなんだから私以外の女の子にモテないんですよ。
私はカズマの反応など気にもせずにぐいぐいと引っ張っていく。
そして、自分の部屋までカズマを引っ張り込むと、若干の不機嫌さを込めて勢いよくドアを閉め、カズマに襲いかかった。
「んちゅ!?……ん…ちゅ…」
「ちゅっ…んんっ…えはぁ…」
ドアを閉めた瞬間にカズマにキスを迫る。
カズマは驚いた様子でそれを迎えたが、私の激しく求めるキスに応えるうちに火がついてきたのか、きつく抱き合って舌を絡め返してくれた。
しばらく立ったまま抱き合ってキスを続けていたが、不意にカズマが私を抱きしめたまま前へ前へと歩きだす。
私はその動きに、まるでダンスをするように足を合わせて後ろへ後ろへと下がる。
何歩か進むうちに足が何かに当たり、それ以上下がることができない。
それでもカズマは前へ進もうとするので私は体勢を崩して後ろへと倒れ込んでしまった。
一瞬の浮遊感の後、身体を支える柔らかいもの。
ベッドに倒れ込んだと分かった時には、私の上にカズマが倒れ込んできていた。
背中に感じる柔らかさ。
覆いかぶさるように乗り掛かるカズマ。
体重をかけられ、身じろぎできない状況でなお激しくキスを求められる。
部屋に響くのはいやらしい水音にベッドが軋む音だけだ。
しばし一心不乱にキスを楽しんだが、カズマの方から口を離す。
「……ん」
「えぁ~!あぁ~!」
私から始めたキスだ。
だけど終わってみれば余裕のないのは私の方だった。
私はカズマのキスにめろめろになり、キスが終わっても舌を伸ばして再度キスを所望してしまった。
カズマはそんな私の姿に劣情を抱き、再び舌を絡めだす。
「んちゅ…ちゅば…えろぉ…!…ちゅぶ…んちゅ…」
「ん…こく…こく…」
舌を絡めていると、先程までと動きが変わり、カズマから何かが私の口へ送り込まれてきた。
私はそれを何の疑いもなく喉を鳴らして飲み込む。
甘い。おいしい。
飲んだ後にそれがカズマの唾液だったと気づき、落ちた胃から熱さを感じる。
愛しい人の物が私の中へ入り、一体となった。
その事実を認識しただけで、どうしようもない興奮を感じてしまう。
暴走した心に突き動かされるように、発情した身体をどうにか動かして私の方からも唾液を溜めてカズマに口移ししてみる。
重力に逆らいつつ何とかカズマの口内へ私の想いを届けることができた。
カズマは受け取ってくれるだろうか。
期待と不安と興奮と。
渦巻いた感情が一瞬で喜びに上書きされる。
カズマも何のためらいもなくそれを嚥下したのだ。
カズマの一部が私の物になる。
私の一部がカズマの物になる。
そんな倒錯した想いが二人分。
どうしようもなく嬉しくなる。
カズマもそれは同じようで、「はぁ…はぁ…」と浅く息を吐きながら今度こそ口を離して私を見降ろす。
酷く興奮した目だ。
その目を見ただけでゾクゾクとしたものが背筋を這う。
カズマは私の両手を掴むと、それを私の頭の上で抑え込む。
そのまま自身は膝立ちになって私の横に回ると、左手だけで私の両手を固定した。
今の私は結構な高レベルだ。カズマとのレベル差もあり、私の力のステータスはカズマとどっこいか下手したら高いかもしれない。
だけどカズマに押さえつけられただけで、私の身体はくたっと力が抜けてしまい、まるで抵抗する気が起きてこない。
カズマは私を疑似的にでも動けないようにすると、右手を私の股の間に差し込んでいく。するするとまるでヘビの様に私の股の間を動くカズマの腕。
中指だけを伸ばしたそれはまさしくヘビの頭の様で、それがパンツをずらして私のお尻の穴をちょんと口づけた。
「んひっ…!」
思わず漏れてしまう声。
全身の神経がお尻へと集中する。
この後起こる事を期待すると、普段は閉じたままの場所が、自然とぱくぱくと開閉を始める。
カズマはそこへ。お尻の穴へと指を埋没していった。
「おぉぉぉ…!?あおぉ…」
私から真の抜けた声が出る。
カズマのヘビの頭がにゅくにゅくと動きながら奥へ奥へと目指して蠕動(ぜんどう)する。
「あおぉぉぉ…!おおぉぉぉん…!」
奥まで到達した指はまるで渦を描く様にくるくると動き出す。
私の口からは獣の唸り声のような下品な声があふれ出る。
くるくる、くるくる。
指を馴染ませるように動かしていくと、穴の奥から何かがにじみ出てくる。
腸液だ。
私のお尻の穴が準備を済ませたとばかりに、どんどんと腸液を入口付近に送り出しているのだ。
「おっおっおっお…!?」
十分馴染んだことを確認したカズマが指を前後にゆっくりと動かし始めた。
まるで何度も何度も便をだしているような感覚。
私から戸惑いと気持ちよさを含んだ短い喘ぎが出てしまう。
三回目の夢薬の後。
何度かドレインタッチによる責めは受けてきた。
しかし、ドレインタッチなしの指の挿入は今回が初めてだった。
初めての純粋な責め。
なのに、それでも、私のお尻の穴はカズマの期待に応えるよう十分な快楽を、思わず頭をかきむしってしまうような気持ちよさを与えてくれる。
ドレインタッチによって調教された私の直腸。
それは既に新しい性感帯へと私のお尻を改造していたのだろう。
「おおおお~~!!おおぉぉぉぉ~~~~!!」
気持ちいい。
気持ちいい!気持ちいい!!
お尻の穴をほじられるのがどうしようもなく気持ちいい。
ドレインタッチという言い訳がもう通用しない。
私のお尻はカズマの責めで陥落してしまったのだ。
私は壊れた楽器の様に同じ音ばかり奏で、目を裏返しながらカズマを見やる。
カズマは私の痴態に舌舐めずりをして「ふぅ…!ふぅ…!」と興奮している。
私がカズマを興奮させている。
もっともっと気持ちよくなって、カズマを興奮させたい。
その想いをもって私の声はどんどん大きくなる。
「んちゅっ!?ちゅ…えっはぁ…!」
喘ぎ声を上げ、何かを求めるように伸ばされていた私の舌。
それに応えるようにカズマが私の口に再び吸いついた。
舌を吸われ、お尻の穴を弄られる。
気持ちよさと、充足感と、まるで母に抱かれているような安心感。
自分の全てを投げ出せる相手がいるという幸福が、私をより一層高める。
高めて、高めて、昇りつめてしまう。
「うぐっ!?んむ~~~っ!!えむぅ~~~!!」
突然だった。
突然私は絶頂してしまった。
もちろんお尻の責めもキスの気持ちよさもあり、十分高まっていた。
けれどもそれだけではない。
私はカズマの与える絶大な安心感に昇り詰めてしまったのだ。
「!?め、めぐみん…?」
「あぁ~~~!!あぁ~~~~~!!」
いきなりのことに流石のカズマも驚き、キスをしていた口を離して私に話しかける。
だけど私はカズマの舌が自分から離れて行ってしまった事に悲しくて寂しくて泣きじゃくる。
実際に涙を流しながらお尻がもたらす快楽に身を悶え、腰を振る。
悲しいのか、気持ちいいのか、もう訳が分からない。
カズマは豹変した私の様子に戸惑っていたが、両手を拘束していた左手を離して、恐る恐るといった様子で指を私の口に突っ込んだ。
「!!ちゅう…!んちゅう…ちゅば…」
私はそれを宝物のように両手で包みながら一生懸命しゃぶる。
あぁ、これ。これが欲しかったのだ。
指をおしゃぶりのように咥え、お尻を弄られると「あきゃぁ…あぅぅ…」と身悶える。
その様子にカズマはゴクリと喉を鳴らす。
「めぐみん…赤ちゃんみたいだな…」
私にはもうカズマの言った事がどういうことか良く分からない。
ただただ、この安心感を手放したくない想いで指をしゃぶり、お尻の穴をきゅうきゅうと締めつける。
「こんなエッチな赤ちゃんがいてたまるかよ…!」
「あきゃ~~~~!!あぁ~~~~~!!」
興奮したカズマがお尻の責めを激しくさせる。
その後、赤ん坊になりきった私は泣きじゃくりながらカズマに何度何度も絶頂へと押し上げられたのだった。
…………………
……………
「…あれは酷かったですね」
結局、あの後は腰が抜けるまでカズマに可愛がられ、本物の赤ちゃんのようにしばらくハイハイで移動する羽目になった。
夕飯前までには何とか回復したがお風呂に入る時間などなく、しかたがなく薄汚れた冒険者服のまま食事の席に着いたのだった。
…と、この間のことを思い出し、身体がぶるっと震えてしまう。
私は「ふぅぅ…」と深く息を吐き、息と一緒に身体の熱を外に吐き出す。
カズマに求められてお風呂に入れないこともあるが、お風呂に入った後も要注意だ。
例えばそう、こんなこともあった。
…………………
……………
「はふぅ……」
爆裂散歩から帰ってきた私は、お風呂に入っていた。この前はカズマに可愛がられてしまったが、今日は問題ない。
魔法を放った後の何とも気だるい感じと、入浴の気持ちよさ。
魂を洗っているような心地よさに自然と長い息が漏れてしまう。
そんな時、どたどたと脱衣所が騒がしい。
何事かと思っているといきなり風呂場の扉が開いて、腰にタオルを巻いた半裸のカズマが乱入してきたのだ。
「キャーーー!!!」
「落ち着けめぐみん!俺だよ!カズマさんだよ!」
「だから叫んでいるんですよ!!なに普通の顔して入ってきてるんですか!?」
突然のカズマの登場に、私は湯船に深く浸かり、身体を隠すように手でガードする。お尻にある文様もこの位置からなら見えないだろう。
カズマは右手に私のバスタオル、左脇にお風呂用の小椅子を抱えている。
カズマは私の態度に困惑気味だ。
「えぇ…?めぐみん俺のこと好き。だからお風呂一緒、問題ない」
「問題大ありです!…はぁ、それで何の用ですか?」
私はため息をつきながらカズマからタオルを受け取り、それを身体に巻いてお風呂場へと上がる。
「めぐみんの髪を洗いたいのと、新しい商品を試してみたかったんだよ」
「髪ならもう洗いましたよ」
「マジか!?めぐみんの髪をわしゃわしゃーって洗ってみたかったのに」
「そんな雑に洗うのはやめて下さい。犬じゃないんですから」
カズマは手を動かして髪を洗うしぐさをしたようだが、どうみても犬とかを洗っているようにしかみえない。
犬。
犬…。
犬、と自分で例えたせいで、つい自分がカズマの犬になっている姿を妄想してしまう。
犬耳と尻尾を付けて裸でカズマに走り寄る自分。
その姿にカズマは嬉しそうに笑って私の頭をよしよしと撫でてくれるのだ。
私はご褒美が欲しくなって…
「…めぐみんを俺の犬に」
「…!!や、やりませんからね」
お互いにおんなじことを妄想していたのかそんなことを口にする。
そんな変態みたいなこと…
…ちょっとだけ興味があるのは内緒だ。紅魔族の知的好奇心の高さ故致し方なしというやつだ。
「こほん。それで、話を戻しますが新商品を試したいというのはどういうことですか?」
「あぁこの椅子だ。この椅子があると身体が洗いやすくなるんだよ」
カズマは脇に抱えていたお風呂用の小さな椅子を指差した。
一見普通の椅子だが……中央の所が凹んでいる。
「ささ、めぐみん座ってくれ。俺が使い方を説明するから」
「いえ、身体も既に洗いましたよ?」
私の言葉にもカズマはまぁまぁと強引に座らせると、石鹸を擦ってもこもこの泡を作り出す。
その泡を手のひらに溜めて、私の下半身へと伸ばすと
「ひゃうっ!?」
「洗うのはこっちだから」
椅子の凹んだ場所から手を差し込んで、私のお尻の穴の周りに泡をこすり付けたのだ。
「か、カズマ!!?そこは自分でやりますよ!!」
「いや、めぐみん。真面目な話なんだが、やっぱりお尻ってのは汚れている場所なんだよ。今は指だけで弄っているけど、そのうち舌やアレだって入れることになる。ここが汚れていると俺の体調が悪くなったり、下手したら病気になったりしちゃうんだ」
「そ、それはそうかもしれませんが…。カズマにやってもらうのは…」
「めぐみん何か勘違いしてないか?俺がやるのは今日の1回だけだ。やり方を教えるからこれから毎日風呂に入ったら自分で洗うんだぞ」
「だから初回とかそういうことではなくて、カズマに洗ってもらうのが…」
私は抗議の声を上げたのだが、カズマはそれを無視して手を動かしだした。
「おぉ…?ひゃあ!うっ…うっ…!」
「まずはお尻の肉を寄せたりして溝の部分を洗ってくれ。人間は普段立っているからお尻の肉や股で陰部は風通しが悪い。その分蒸れて雑菌が繁殖しやすいからな」
そう言うとカズマはお尻の肉をかき分けて丁寧に洗っていく。
その手つきは以外にもエッチな感じはなくかなり事務的で、私のお尻を綺麗にすることだけを目的にした洗い方だ。
私はその機械的な動きに逆に興奮してしまい、艶っぽい声が出てしまう。
お尻の肉の間を洗ったカズマは、私が期待していたお尻の穴はスルーして、前と後ろの間の部分を洗い出す。
「ここは『会陰』と言って肛門と膣口の中間部分だな。女の子は男と違って尿切れが悪いから、小便をした後にここまで尿が垂れることが多いんだ。だけど位置的に一番拭きにくい場所だから汚れがちだ。急所の一つだから丁寧に洗うんだぞ」
「おおぅ…!ふぅんっ…!ううぅ…!」
真面目に解説してくれるカズマだが、私はその話の内容が全然頭に入ってこない。
会陰、と言われた場所をしょりしょりと擦られると気持ちいい、ということだけが頭に浮かんでくる。
真面目に洗っていたカズマだが、私があまりに反応しているためか、股間は大きくなり、呼吸が荒くなってきてしまっている。
「…周りを洗い終わったら肝心のお尻の穴だ。まずは外側の穴のしわを伸ばすように洗ってくれ」
そう言うとカズマは両方の手を使ってしわを伸ばしつつ、丹念に洗う。
「はぅ…!はぁんっ…!ひぃん…!」
は、恥ずかしくて死にそうだ。
指での調教を経験しているお尻の穴は、柔軟に伸び縮みをしてカズマの手洗いを受け入れている。
なので痛みはもちろんないし、ドレインタッチの時のような暴力的な快楽はない。
けれども、カズマに丁寧に丁寧にお尻の穴のしわを洗われているという状況に興奮してしまう。
ありえない。ありえない。
どうしてこんなことになっているのか。
ぐるぐるとした思考と共に、ふぅふぅと甘い吐息が口から漏れ出し、お尻をふりふりと振ってしまう。まるで誘っているかのような淫靡さだ。
「めぐみん…悪い…ちょっとキスしてもいいか?今日は真面目にやろうと思っていたんだけど……我慢できそうにない」
カズマが私の腰振りを見てついに我慢できなくなり、そんな伺いを立ててきた。
いちいちそんなことを確認しなくても、いつだって私は大歓迎だ。
「はぷっ!んちゅ…えぉ…ちゅぶ…」
カズマは一度お尻を洗うのをやめると、私とのキスに没頭する。
お風呂場に湯船に貼ったお湯とは違う水音が響き渡る。
十分に舌を絡めた後に顔を離した。
「ふぅ…!ふぅ…!」
「はぁ…!はぁ…!」
興奮でお互い顔が真っ赤になっている。
私の目はとろんとして、この状況が無理やりから始まったなんてことは遠い昔に感じてしまう。
「…お尻の周り、入口と洗ったら最後に中を洗うぞ…」
カズマも熱のこもった視線で私を見つめながら、再び石鹸で泡を作り指に塗りたくっていく。そして、中指をお尻の穴に埋没させると、にゅっにゅっと出し入れして直腸内を洗い始めた。
「うぉぉ…!おぉぉ…!」
普段味わう腸液のぬるぬるよりも、さらに抵抗感のない動き。
その刺激に私のお尻は熱く燃えてしまう。
「指一本だけだと中は上手く洗えないから、可能なら二本以上で洗ってくれ」
「ひゃおぉぉぉ…!あぉぉぉ…!!」
カズマが人差し指を追加して、まるでドリルの様に回転させながら直腸を洗う。
汚れを落とすという目的のためかいつもよりも容赦がない。
それなのに私のお尻は痛みや違和感を感じることはなく、カズマの指に屈服してしまっている。
「めぐみん、ちょっと声が大きいぞ。声が響いて他の二人にバレるかもしれないぞ」
「うぐっ!?んむぅぅ…!ふぅぅぅ…!」
カズマはにやにやとした様子でそんなことを言ってきたが、万が一を考えて私は急いで口を手で塞ぎ声を抑える。
カズマはその様子に逆に対抗心を燃やしてしまったのか、もう洗っているのか弄っているのか分からない速度でお尻の中を蹂躙してくる。
お風呂場にはにゅぼっ!にゅぼっ!という淫靡な音と、口を抑えたことでくぐもった声が響く。
き、気持ちいい。カズマにお尻を弄られるのは本当に気持ちいい。
カズマの指の動きに合わせて自然と腰が動いてしまう。
「…今更なんだが、実は直腸ってのは便が良好ならそこまで汚くないんだ。…めぐみんは便の状態はどうなんだ?」
「へごぉ!?…うぅぅ!ううぅぅ!!」
いきなり何を言ってるんですかこの男は!
女の子の便の状態を聞いてくるなんて頭がおかしいんじゃないんですか!
私は怒りと恥ずかしさに頭をぶんぶんと振って抗議する。
「大事な事だぞ?教えてくれよ」
「…こ、紅魔族はぁ…おぉ…トイレっには!ひぃいかないので…!」
今尚お尻を弄られているため途切れ途切れになってしまうが、何とかそう答える。
その瞬間。
「そうか、ならお尻を洗わなくてもいいな。最初からそう言ってくれよ」
カズマは指を引き抜くと、泡まみれの私のお尻にお湯を流して洗うのを終わりにした。
え?え!?
お、おしまい?
これで?こんな中途半端に?
私が驚きと後悔に呆然としているとカズマはにやにやと笑って聞いてくる。
「めぐみんって、う〇ちしないのか?」
あぁ。
あぁ…!!
なんて、なんて酷い人なのだこの人は!
最低、最低だ。カズマは最低な人だ!
「…………し………しま……す」
私も………最低だ。
私の返事に満足したのか、カズマは再び指を埋没させてにゅぐにゅぐと弄り出す。
「おおおん…!あおぉぉぉ…!!」
「ごめんなめぐみん。意地悪しちゃったな。お詫びにご褒美を上げるから許してくれ」
ご褒美?なんですかそれは?
そう聞こうと口を開いた瞬間に
「ドレインタッチ」
「へごぉ!?んごおおぉぉ!?あおお!ひぃおおお!!」
私は突然の快楽に座っていた椅子から転げ落ち、四つん這いの格好になってしまった。
バスタオルを巻いただけの無防備な恰好に無防備な体勢。
カズマからは私のお尻の穴も、あそこも、全て見えてしまっているだろうが恥らっている余裕がない。
始めてお尻にドレインタッチを受けてから何度も味わっている快楽だが、全く慣れそうにない。
いや、これは慣れる類のものではないのだろう。
これは攻撃だ。
私はカズマから気持ちいい攻撃を受けているのだ。
「あおぉぉぉぉ!!おおぉぉぉぉん!!あぁぁぁぁ!!」
私はカズマの攻撃から身を守るように頭を抱えてうずくまる。
頭をかきむしって動かしていないとどうにかなってしまいそうだ。
それ程にこの責めは気持ちが良い。
私は長く長く喘ぎ、それがお風呂場に反響して響き渡る。
それはまるで獣の鳴き声のようだ。
「ふふ、めぐみんの声、犬の遠吠えみたいだぞ。めぐみんは世界一可愛いわんこだな」
「おおぉぉ…?あおぉぉぉ!おぉぉ…!」
わんこ?
犬?
そう言えば、私は先程カズマの犬になった妄想をした気がする。
いや、私はカズマの犬だったはずだ。
そうだ私はカズマの犬だ。
今は恐らくちゃんとう〇ちが出来たから褒められているのだ。
暴力的な快楽を身に受けている私は錯乱状態だった。
もはや何が正しいのか、間違っているのか分からない。
ただ、カズマの言った『ご褒美』と『わんこ』という言葉から自分が何者か、今がどういう状況か判断してしまう。
「わおぉぉ!わおぉん!きゃあおお!」
犬になった私は、身に受ける快楽と幸福感をカズマに伝える。
人の言葉はしゃべれないが、それでも必死に鳴いて飼い主に忠誠を誓うのだ。
「…ははっ、めぐみんエロ。なんだこれ。めぐみん凄い。めぐわん、めぐわんだ」
カズマは私の様子に興奮し、顔を歪めながら笑っている。
そして飼い犬を褒める様に頭をよしよしと撫でてくれた。
「きゃうぅぅ!きゃぁんっ!きゃぁぉぉお!」
嬉しくなった私は身体を跳ねさせて喜びを表現する。
そのまま床へごろんと寝転がり、
手を顔の横へ、足をがに股に開いて、犬の服従ポーズの様に腹ばいになった。
「わおぉぉんっ!!きゃあおぉぉ…!きゃぁぁん!!」
「ヤバい!めぐみんヤバい!あぁ可愛すぎる!なんだこの生き物、一生飼ってやるぞ!」
一生飼う。
一生飼ってもらえる。
私もカズマに一生飼ってほしい。
ずっと傍に居てほしい。
私は嬉しくて嬉しくて、舌を出してへっへっと喜びはしゃぐ。
その喜びに呼応するように私の体がぶるっと震えて、股間をちょろちょろと液体が濡らした。
「…嬉ション。めぐわんはしょうがないな。また一から洗い直しだぞ」
その後、カズマは再び石鹸を泡立てると、前も後ろも徹底的に洗い倒しその度に私は何度も絶頂して喜びの遠吠えを重ねた。
私は愛しい飼い主とのじゃれ合いを存分に堪能したのだった。
…………………
………………
「………………」
私は頭を抱えてしまう。
なんですか犬って。
一生飼ってほしい。なんて退廃的な願いなのでしょうか。
カズマも大概ですが、私もどうしようもない。
しかし「ドレインタッチ」の責めは反則だ。
簡単に私を狂わせ乱れさせてくる。
ドレインタッチ、ドレインタッチ…
忘れていましたが、注意すべきなのはドレインタッチだけではないのでした。
そう言えば、こんなこともありましたね。
…………………
………………
「珍しいな。めぐみんが昼間からゴロゴロしているなんて」
部屋から出てきたのだろう。
ダクネスが広間で横になっている私を見つけて声をかけてきた。
「だ、ダクネス。えぇ、もう春になりましたのでこれも片付けようと思ったのですが…最後に堪能しようと思いまして」
私が横になっているのは広間の床だ。
けれども直に寝そべっているのではない。
カズマが知的財産の売買に本格的に着手する前に作った『こたつ』という暖房器具。
その中に私は入り込み、うつ伏せの状態でダクネスと話をしていたのだ。
「そういえば、カズマの姿が見えないのだが、めぐみんは何処に行ったか知っているか?あんまりゴロゴロしているようなら無理矢理にでも連れ出そうと思っていたのだが…」
「か、カズマですか!?そうですね…外にでも行ったんじゃないでしょうか」
「あいつは変な所で勘がいいからな。どうせ私に怒られるのを察知して逃げ出したんだろう。まったく」
そうダクネスは怒りながらも寂しそうな顔をすると、紅茶を淹れてテーブルに腰掛ける。
どう見ても長居をしそうな状況に私は焦り出す。
露骨にジロジロとダクネスの様子を観察してしまった。
「どうしためぐみん?何か私におかしい所でもあるのか?」
「あ、い、いえ。その…ダクネスの紅茶の飲み方って綺麗だな、と」
咄嗟にそう言い訳してしまったが、実際ダクネスの食事の作法はかなり洗練されている。
最近は私達に合わせてがっついた食べ方などもしてくれるが、一人で紅茶を飲んでいる時などまるで一つの絵画の様にさまになっている。
「ふふ、そうか、ありがとう。私の家はアレだからな。厳しくは無かったがそれでも恥ずかしくない程度には教え込まれたのさ」
そう言いながらダクネスは自嘲した笑みを浮かべ、紅茶をくいっと一口飲む。
…本当に性癖さえまともなら正統派のお嬢様なのに。
「そう言うめぐみんだって、最近ちょっと雰囲気が変わったと思うぞ?何というか大人っぽくなったというか、変な言い方だが妙に色っぽい時がある」
「そ、そうですか?それは嬉しうひぃっ!?」
ダクネスの誉め言葉に喜んでいると、まるでそれは俺のおかげだぞ、と言わんばかりに私のお尻の穴を舐められた。
「め、めぐみん?どうかしたのか?」
「い、いえ…ぉぉ…ちょっと引き付けを起こしてん…しまっただけです…」
「そ、そうか。あんまり変な体勢で横になっていると身体に良くないからな。ほどほどにしておくんだぞ」
ダクネスは私の様子を不審に思ったようですが、特に気にすることもなく再び紅茶を楽しんでいる。
私はこんな状況を楽しんでいる変態に向けて小声で非難の声を上げた。
『ちょっとカズマ!話している最中にイタズラするのはやめてくださいよ!』
『…めぐみんがダクネスとのおしゃべりに夢中なのが悪い』
カズマが少しすねた感じにそう返すので、私は怒っていたのも忘れてきゅんときてしまう。
『おっ?お尻の穴が少し締まったぞ!めぐみんも満更じゃないのか?』
『…うるさいですよ!』
小声で抗議をするがカズマは意にも介さず、再びお尻をぺろぺろと舐めだした。
私はその気持ちよさに頭がぼーっとしてしまうが、どうしてこんな状況になってしまったのか思い返していた。
…………………………
……………………
ダクネスに言った、こたつを片付けるというのはあながち嘘ではない。
もうどんどん気温も高くなってきていたので、こたつに入る機会もなくなる。
人手も必要なことなのでカズマと一緒にこたつを片付けることにしたのだ。
片づけ場所を先に掃除して、さぁこたつを分解しようといった時に、カズマが最後だから一緒にこたつに入ろうと誘ってきたのだ。
正直、これから片付ようというのにどうしてそんなことをと思ったが、たまには二人でのんびりこたつに入るというのも悪くないと、カズマの相向かいに座ってこたつに入ることにした。
懐に入れていたゆんゆんから借りた小説を取り出して読みだす。
カズマさんと付き合いだしたのだから何かの参考になるかも、と渡されたのはいわゆる純愛小説だ。
果たして今の私達の関係が付き合っているのか、純愛なのか、という疑問はある。
私としては毎日カズマとイチャイチャできる今の関係は凄く気に入っている。
だけどカズマはどう思っているのだろうか?
気になってカズマの方をちらっと見ると、カズマも私のことを見ていたようで目が合う。
カズマは私の視線の意味など分からなかったようだが、私に対してふふっと得意げに笑った。
どうせ私の視線を「好きで好きでしょうがないから盗み見た」といった物だと思っているのだろう。
…その認識は間違いないが。
私は何だか手玉に取られているような気がして照れ隠しにジロリと睨むと、カズマはそれを何かのサインと勘違いしたのか行動を起こした。
カズマはこたつの中の足を伸ばして、あろうことか私の股の間をぐりぐりと弄り出したのだ。
どうして今のやり取りで私の股を弄る事に繋がるのか。まったくこの人はしょうがない人だ。
私は再びカズマを睨んだが、それで引くような人ではないことはここ最近の流れで分かっている。
私は机に突っ伏して足による何とも大ざっぱな気持ちよさに身を委ねだす。
先程まで流れていた穏やかな雰囲気はすぐさま淫靡なものに変わってしまった。
「ふっ…んっ…んんっ…」
「めぐみん、うつぶせになってくれ」
腕を枕の様にして顔を伏せて、うめき声のような声を上げているとカズマが指示を出す。
私は何故、どうしてといった言葉は出さずに言われた通りにこたつにすっぽり入った状態でうつ伏せに寝転んだ。
カズマが何をしようとしているのか分かる。
もう、私の方もスイッチが入ってしまったからだ。
うつ伏せになった私を確認したカズマはこたつをめくり上げると、のそのそと中に入り込んでいく。
完全に体が入った段階でこたつの布を降ろす。
そして、さわさわと私のお尻を撫ではじめた。
傍から見たら広間には私しかいないように見えるが、実際にはこたつの中のカズマにいい様にイタズラされているのだ。
普段みんなで過ごす場所で、こんな背徳的なことをしていることが何とも申し訳なくて…。
…どうしようもなく興奮してしまう。
恐らくカズマはこういうことになると分かっていてこたつに入ろうと誘ってきたのだろう。
まさしくカズマに手玉に取られていることに、怒りよりもくすぐったさを感じてしまうのだからいよいよ私もどうしようもない。
こたつの中のカズマは私のお尻全体をゆっくりと撫でまわす。
カズマは私のお尻が大層お気に入りだ。めぐみんの魅力は下半身に集中している、と前に豪語していた。
その発言に対して上半身は?と聞くと「…顔は可愛い」と言ってきたので、顔と下半身の間の部分について鉄拳も交えてじっくり問いただしてあげたのは良い思い出だ。
お尻を撫でまわされて、もみもみと掴まれる。
その度に私の背筋を電流が流れて身体がびくりと反応してしまう。
こたつの中はうかがい知れないが、カズマはその様子を楽しんでいることだろう。
ひとしきり撫でた後、パンツをずらしてお尻を露わにされる。
もうこの後何が起きるか分かっているからか、私は期待にお尻をくっと持ち上げてしまう。
そして、カズマが私のお尻の穴にキスをしだした。
「ふぅん…!んんっ…!」
考えられるだろうか?
お尻の穴に躊躇なく口を付ける。
足にキスをするなどとは比べようもなく屈辱的で、おそらく人体で最も汚い場所であろうお尻の穴に、この男は何の躊躇もなく口を付けたのだ。
そのことに私は軽蔑などしない。
何故なら、こんなこと、愛がなければ出来ないと思うからだ。
カズマが私のことを愛してくれているから、こんなことが出来るのだ。
私は今、深くカズマに愛されている。
その事実は最早私の中で真実であり、絶対だ。
好きな人に愛されているという嬉しさで身が震えて来る。
「んひっ…!」
カズマは何度かお尻の穴をちゅっちゅと口づけた後に舌でぺろりと舐め上げた。
そして、いよいよ舌を私の中に挿入しようとした時に…
ダクネスが広間にやって来たのだ。
……………………
………………
ぺちゃぺちゃとお尻の穴を舐められる。
ダクネスは紅茶を飲みながら持参した本を読んでくつろいでいる。
私も借りた本を読む振りをしているのだが…全く頭に入ってこない。
カズマは潜伏スキルを発動しているようで、ダクネスはまさかこたつの中に誰かいるとは思ってもいないようだ。
上半身が出ているとはいえそのスキルの効果は私にもかかっており、大人しくしていれば不審に思われることはないだろう。
大人しくしていれば…。
「んふぅ…!ふぅ…!んんっ…!」
私はあられもない声を出さないために口を真一文字に閉じているのだが、その分鼻息が荒く、呼吸も足らないので顔も真赤になってしまっている。
お尻を舐めるカズマの舌はまさしくやりたい放題と言った様子で、にゅぐにゅぐと直腸内を舐める動きをしたかと思えば、舌を長くすぼめて出し入れをしたり、お尻の穴をぺろぺろと舐めたりと、明らかに私に声を出させようと責めを激しくしている。
そうなのだ、カズマは潜伏スキルを使って今の状態をダクネスにばらさないようにしている反面、私に嬌声を出させてダクネスに気付かせようともしている。
矛盾した行動だが私には分かる。
これはゲームなのだ。
そしてカズマはそのゲームを楽しんでいる。
それに付き合う私はたまったものではない。
舌での刺激は指とはまた違って強烈だ。
武骨な男の人の指とは違った柔らかな舌。
しかも縦横無尽に私のお尻の中を這いずり回る。
私が少しでも反応すればそこを重点的に責める器用さも併せ持っている。
さらに先程も言った様に、これは愛がなければ出来ない行為だ。
カズマに愛されている、という実感が私をどうしようもない高みへと持ち上げてしまうのだ。
「ふぅ~~~!!んふぅ~~~~!!ぶふぅ~~~~!!」
鼻から息を長く吐いて快楽を逃そうとするが、焼け石に水だ。
もうかなり極まってきてしまっている。
私の足の指は舌が動くたびにぐーぱーぐーぱーと動き、腰はより深く舌を導こうとカズマの顔へ、くいっくいっと小刻みに動いてしまう。
もちろん、そんな怪しい動きをしていれば潜伏スキルの気配を希薄にする効果などは意味をなさない。
「…めぐみん、どうした?先程から様子がおかしいようだが?」
ダクネスがいよいよ限界に近づいている私の異変に気づき、声をかけてきた。
「!?ふぅん……!うぅん………!!」
私はそれに驚いて反応するが、声を出すことは出来ない。
口を開いたら艶めかしい声が出てしまうからだ。
私は鼻息を荒くしながらも首をぶんぶんと横に振って何でもないとアピールする。
「いや、顔も真赤だし身体も小刻みに震えていて、どう見ても異常だ。何か私にして欲しいことがあるか?」
ダクネスは心配そうな表情で話しかけてきてくれるが、私はその気遣いをありがたく思う余裕がない。
ダクネスに見られているという状況がより快楽を高め、体が水面張力に震えるコップの水の様にふるふるとビクついてしまう。
このままではダクネスに見られながら絶頂してしまう。
そのことを思うと、頭をかきむしりながら大声で叫び無様にイッてしまいたい。
それを辛うじて残った理性が抑えているのだ。
「!!そうかめぐみん、そういうことだな?」
何も言わず、必死に快楽に耐えている私を見ていたダクネスが何かに気付いたような顔をする。
もしかして、変態的なプレイに精通したダクネスに今の状況を推察されてしまったのだろうか…?
私は恐る恐る顔を上げてダクネスを見やる。
口は閉じ、目は開いて赤く光り輝き、鼻息は荒い。
どう見ても異常なその様子をダクネスは
「めぐみんは今一人で我慢比べをしているのだな?こたつに魔力を込めて熱くさせ、その中に籠る。正直もう限界なのだが私が居る手前出るに出られない。そうなのだろう?」
そう勘違いをした。
私はダクネスにばれるという、少し期待していた未来にならなかったことを安堵したり、残念に思ったり。
とにかくその考えに乗っかるために頭をぶんぶんと縦に振って肯定した。
「そうだろうそうだろう!分かるぞ私も我慢大会の常連だからな。誰かが見ているとついついムキになって続けてしまうものだ」
そう言うとダクネスはうんうんと頷いている。
私もそうだ、だからもう放っておいてくれ。
そういう気持ちを込めて頭をぶんぶんと振る。
「ならば私は少し散歩にでも出かけるとしよう。大丈夫、めぐみんは暑さにやられた訳じゃないってのは分かっているぞ。私が散歩に出かけた後のことなんて私には分からないからな」
ダクネスは私に優しく笑いかけると席を立つ。
紅茶のカップなどはそのままにして、私の横を通り過ぎると「ほどほどにしておくんだぞ」と同好の士を見つけた喜びの表情を浮かべ、広間を出ようとする。
良かった、何とか持ちこたえられそうだ。
私はほっと息を漏らすが、この男がそんなことを許すはずもない。
ダクネスが広間から居なくなるのを察したカズマは、ダクネスにばれないようにこたつの布で隠しながら両腕をにゅっと私の上半身に差し込んできた。
そして人差し指だけで私の乳首をこりこりと弄り出したのだ。
もちろんお尻舐めと合わせて。
「うごぉっ…!?んむ~~~!!むふぅ~~~~!!」
私は突然の三点責めに顔を床に押し当てて声を殺す。
本を持っていた手は床をがりがりと引っ掻き、肩は震え、乳首を弄る指から逃れようと少しでも身体を浮かそうとする。
こたつの中の足はばたばたと動き、もう尋常でない状態なのを隠せていない。
「め、めぐみん!?本当に限界の様だな!す、すまんすぐに屋敷を出るから!」
それでもダクネスは勘違いを続けたまま早足で私の前を横切ると、広間の扉に手をかけて廊下に出る。
カズマはダクネスから姿が見えなくなったのをいいことに、お尻の穴の舐めほぐしと、乳首を責める指の動きを加速させていく。
「んむぅ~~~~!!ひぃむ~~~~!!」
まだダクネスは廊下だ。
ここで嬌声を上げれば再び広間に戻ってくるかもしれない。
私は必死に声を殺してカズマの責めに身を悶えさせる。
広間の扉が閉められて廊下を慌てて歩く音。
玄関の扉が開く音。まもなくだ。
玄関の扉が閉まった瞬間に思いっきりイッてやろう。
私はもうすぐ訪れる至福の瞬間を夢想して、身体を身構えさせる。
カズマも同じ思いなのか、どんどん責めを激しくさせて私を上へ上へと持ち上げる。
もう少しだ。
私達の気持ちは同じだ。
あと少し、恐らくあと3秒。
3、2、1……
口を開いて声を上げる準備をする。
玄関の扉がバタンと閉められた。
お腹に力を込める。
私達の気持ちは同じだ。
それは間違いない。
ただ、少し誤算だったのが
カズマは容赦がなかった。
『ドレインキッス』
瞬間。
これでもかと長く私のお尻に突き入れられていたカズマの舌から魔力が流し込まれた。
じらされ、ダクネスに見られ、絶頂を準備していた私の身体。
絶好のタイミングでカズマが新しく習得したスキルを発動したのだ。
「あぎゃぁぁあああ!!あおぉぉぉぉぉおおお!!ああぁぁぁああああ!!」
絶叫。
絶叫しながら絶頂する。
のたうちまわってこの快楽から逃れようとしたが、カズマに脇の下をがっちりと固定されて叶わない。
墓場から甦ったゾンビのように、こたつから這い出ようともがき、その最中も絶頂する。
『ドレインタッチ』の上位スキル『ドレインキッス』
ヴァンパイアやリッチーなど、人型で実体を持つアンデッドが習得するスキル。
効果こそドレインタッチより上だが、対象に唇を付けなければならず、戦闘用とはとても言えない使い勝手の悪いスキル。
ドレインタッチに勝るとも劣らない効果を持つスキルをカズマが使ってきたのだ。
カズマ曰く魔力供給の量としては最小にしてこの威力。
その理由はスキルの性能以上に魔力を流し込む部位が関係している。
カズマがイタズラ目的でドレインタッチを使うときは、指先のみに魔力をまとわせている。
これは、その方が指先に魔力が集中してお尻の穴を気持ちよくできるかららしいが、代わりに指を動かして馴染ませるように弄る必要がでてくる。
…それでも死にそうになるほど気持ちいいのだが。
一方、ドレインキッスの魔力供給は舌全体から流し込まれている。
舌全体だ。
つまり私のお尻の穴の中深くまで埋没している舌全てが私を狂わせにかかるのだ。
その上でにゅぐにゅぐとお尻の中でうごめき、さらなる快楽を与えようとしてくる。
本当に容赦がない。
「あおおぉぉぉぉぉおお!!おぉぉぉぉおぉぉぉん!!」
私は遠吠えのように鳴き叫ぶ。
今私を狂わせている快楽が凄いのだと、それを使うカズマは凄い人だと、世界中に知らしめるために大声で叫ぶ。
もしかしたら屋敷から出たばかりのダクネスに聞こえているかもしれない。
だけど構わない。
むしろ仲間であるダクネスにこそ、この素晴らしさを教えてやりたくて、届けと想いを乗せて叫ぶ。
「あきゅぅぅぅぅぅ!!あきゃぁあああああああ!!」
カズマは私の大声に怯む様子もない。
がっしりと固定していた両手から人差し指だけ伸ばして、再び乳首をカリカリと弄り出す。
前かがみになった時にカズマに胸を見せつけるため、普段から私はブラジャーなどを付けていない。
冒険者服の上から弄られる乳首は固くしこりとなっていて、お尻と比べて控え目な、それでも身をよじってしまう気持ちよさを提供していた。
「はぎゃっ!?はっ…!あぎゃっ…!おっおっ…?!」
乳首を責められるとお尻の穴がきゅっと締まる。
お尻の穴が責められると乳首がより一層固くなる。
実は乳首とお尻の穴の快楽神経は繋がっている。
それぞれを責めることで神経が作用して、素晴らしい相乗効果をもたらせてくれるのだ。
しかしこれはあくまで交互に責めている場合に限る。
お互いを同時に責められていると、神経がブーストしてあり得ない快楽を生み出してしまうのだ。
しかも今はドレインキッスにより、既に快楽が限界を超えている。
乳首とお尻の穴を同時に責められていた私の身体を、ギグンギグンといった謎の痙攣が襲いだす。
明らかに異常な反応。
カズマはそれを見ると、心当たりがあるとばかりにドレインキッスを止めて通常のお尻舐めに戻して様子を見ることにしたようだ。
「おぉ~~~~!!おあっ……!あっ………!!」
ドレインキッスの暴力的な快楽は鳴りを潜めたが、お尻舐めと乳首責めの合わせ技は継続中だ。
ドレインキッスの責めが電流を流されるような荒々しい物と例えるなら、今の責めは花畑で戯れているような穏やかさだ。
その心地よさ、気持ちよさに私の体は弛緩してしまい、手と足をだらんと伸ばして一定間隔でびくんびくんと痙攣してしまう。
「…やっぱり、トランス状態に入ったのか?」
カズマが一度舌を離してぽつりとつぶやく。
もちろんこの言葉の意味もつぶやきも、痙攣している私は聞こえてはいなかった。
聞こえていないのに聞こえる、不思議な感覚。
伸びている私は一面の花畑の中で日向ぼっこをしているような温かさで、幸せを享受していた。
「あっ……!あっ……!あっ……!」
カズマはそのトランス状態というものに私が入ったのを確認すると、最低限の責めだけを続け、この状態の維持に努める。
ゆっくりと乳首を弄り、お尻の穴をゆっくりと舐め上げる。
「おあ……!あっ……!………!」
次第に私は喘ぎ声を出すこともなく、ただひたすらに気持ちよさと幸せと喜びに打ちひしがれていく。
あぁ、幸せだ。
こんなにも幸せで気持ちよくて。
私はなんて幸せな女なのだろう。
カズマが大好きだという気持ちがあふれて、世界までを変えてしまったような。
この世界の真理に到達してしまったかのような、途方もない全能感が体を占める。
花畑を歩く自分は軽やかで、今ならなんでもできそうな気がしてくる。
しばらく、この天国にいる殿上人のような感覚を楽しむ。
『そろそろ一度、めぐみんを起こすか』
十分時間が経った頃、カズマはそう言った。
お尻に口を付けた状態で。
そう、実際にはカズマは声を出していなかった。
だけど今の私にはカズマが心で思ったことが分かり、そのことをあり得ないと疑いもしない。
荒唐無稽な話だがそれは紛れもない事実だと理解してしまったからだ。
説明するのは難しいが、確かにそうなのだから仕方がない。
今の私には、カズマの心の声が聞こえたのだ。
私のことを心配する心の声を発しながら、カズマは少しずつ少しずつ責めの強さをもとに戻していく。
私の視界の花畑は急速に色を失っていく。軽やかだった足は重くなり、泥の中を歩いているようだ。
だけど心残りはない。
確かに幸せだがここにはカズマがいないから。
私の意識は急速に現実に引き戻されていく。
「……はぁっ!?んはぁ…!はぁぉ…!おぉぉ…!」
完全に覚醒すると身を捩るような快楽が再び襲う。
くねくねと体をひねって快楽を逃す。
一度ドレインキッスのあり得ない快楽を味わった後でより敏感になっているが、カズマに会えたことが嬉しくて息も絶え絶えになりながら話しかける。
「…はぁんっ!か、カズマぁ…!き、気持ちいい…!いいっ…ですよぉ…!」
私の呼びかけにカズマは責めの動きを止める。
お尻から口を離して私に話しかける。
「…めぐみんも結構余裕そうか?めぐみんが辛そうだから止めたけど、これなら大丈夫そうか?」
は?
今なんて言いましたこの男。
余裕なんて全くない。
今だって頭を掻きむしりたくなるような気持ちよさなのだ。
ドレインキッスがおかしいだけで、私には今の責めだっていつ絶頂してもおかしくない。
互いの認識違いを正さないと大変なことになる。
そう思った私は慌ててカズマに反論した。
「い、いえ!もう十分!もう十分堪能」
「ドレインキッス」
遅かった。
致命的なまでに。
「あぎゃぁぁあああ!!ひぃぃいいいいい!!あぎぃぃいいいいい!!」
私の身体が跳ねる、跳ねる。
陸に打ち上げられた魚のように暴れまわる。
気持ちよすぎて頭の中に雷が轟き光っている。
チカチカと明滅する光を感じていると…
『…お、またトランス状態になったな』
再びカズマの心の声が聞こえるようになる。
カズマはドレインキッスを止めて通常の責めに戻して、私を花畑へ連れていく。
半狂乱からの天国のような場所への到達。
地獄のような快楽も、天国のような幸福もカズマの思うまま。
巧みにその二つを操るカズマは神様なんじゃないかと錯覚する。
ならば私に出来ることは無様に許しを請うことだけなのではないかと思えてくる。
「えへぇ…!かじゅまぁ…!かじゅまぁ…」
天国にいる私は精いっぱいの笑みを浮かべてカズマに媚を売る。
カズマに気持ちよくしてもらえる幸せを噛みしめながら。
光悦とした幸福感に身体がブルっと震えて、もうお馴染みの失禁をしてしまう。
『めぐみんはドレイン系を使うと必ずおしっこを漏らしちゃうな。大丈夫、下の世話も俺がやってやるからいっぱい気持ちよくなれよ』
カズマの心の声が聞こえる。
カズマは私のおしっこで服が汚れてしまうのもいとわず、お尻の穴を舐め続ける。
私はその絶大の愛に包まれ、涙を流し、鼻水と涎を垂らしながら意識を手放した。
………………………
…………………
「………………はぁ」
情けなさに思わずため息が出る。
あの後は大変だったようだ。
気絶してしまった私をこたつから出してタオルでおしっこを吹く。
私を抱えてお風呂場まで連れていき、汚れている服を洗濯に回し、私の身体を洗ってくれたりしてもらった。
心の声で聞こえた下の世話も俺がする、を有言実行してくれた訳だが、好きな人におしっこの世話までしてもらうなんて何て情けない話だろうか。
そういうのはもっと年を取って、二人がおじいちゃんおばあちゃんになってからの話でしょうに……。
「カズマと縁側で一緒にお茶を飲んだりして…」
幸せそうな壮年の夫婦。
子宝にも恵まれて孫にも囲まれて、それなのにおじいさんはまだまだお盛んで。
おばあさんも満更でもない……はっ!
また、しょうもない妄想にふけってしまった。
そんな感じで、最近の私たちは着実に仲を深め、私のお尻の開発も着実に進んでいいたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昼食の準備が整い、テーブルに料理を並べる。
最近は皆でそろって昼食を食べる機会も増えてきてさほど珍しい光景ではないが、
これはカズマが朝きちんと起きることが多くなって、それに負けじとアクアも朝に起きることが増えたからだ。
どうしてカズマに起床時間が早くなったのか。
以前、それを本人に尋ねてみると
「…めぐみんと少しでも一緒にいたいからだよ」
と、のたまってきたのだ。
あぁぁ!!何ですかこの可愛い生き物は!
素直になったカズマの破壊力は爆裂魔法を超えています!!
今でもあの時のカズマを思い出すだけで私は悶死してしまうのではないかと思えてくる。
さらに、朝早く起きるようになったカズマは爆裂散歩に一緒に行くことも増え、その度に謎の加点をしてくれたり、魔力を分けたのにおんぶをしてくれたり、先ほどの台所のように過度なスキンシップをしたりとイチャイチャな毎日を送っている。
正直、もうカズマが好きすぎてどうにかなってしまいそうだ。
…………………
………………
昼食を食べ終わり皆が広間でくつろいでいる最中、カズマがほかの二人に見えない位置で私にコイコイと手でジェスチャーをしてきた。
それだけでカズマが何をしようとしているか分かって、体がジュンと熱くなる。
ジェスターをした後、しばし何でもない風を装っていたカズマだが「トイレに行くかな~」と皆に聞こえる様に言った後広間を出た。
それを受け、私も少し時間を空けてから「私も部屋に戻りますね」と言ってから広間を後にし、廊下へ出た瞬間に手をぐいっと引っ張られた。
「んちゅ!?ちゅば…えはぁ…んんっ…!」
犯人はもちろんカズマで、廊下に出て他の二人の死角に入った瞬間に、情熱的なキスを迫ってきたのだ。
カズマが私の口に激しく吸いつく。
昼食前にわずかな時間とはいえキスをしたというのに、そんなことは忘れてしまったかのような情熱的なキスだ。
それだけで私の足はがくがくと震えてしまい、目がとろんと発情してしまう。
基本的に私たちは午前中はまともだ。
爆裂散歩の時も帰りにお尻を触られたりはするが、本格的に弄ったりはしない。
けれど朝から一緒に行動し爆裂散歩でイチャイチャすると、午後にはもう我慢できなくなってしまう。
カズマがジェスチャーしてきた段階で予想は付いていたが、今日も強くカズマに求められ、それに応えてしまう。すぐ傍にはアクアやダクネスが居るというのに。
こんなことをしているのがバレてしまうのではないかという背徳感も合わさって、キスを始めてそこまで時間は経っていないというのに、もうお互いしか見えていない状態にまで昂ってしまう。
「じゅぷっ…!えおっ…!えはぁ…!んふぅ…!」
激しくキスを繰り返していると私のお尻がぶるっと震えて、太ももにつつっと何かが垂れだす。
どうやらこの熱烈な求愛のようなキスに興奮して、お尻から腸液があふれ出てしまったようだ。
腸液は愛液に比べて粘性が無くサラサラしている。
あふれ出した腸液はパンツに染み込むが、後から後からどんどんと染み出してくるので吸収できなくなったものが太ももへと流れ出てしまったのだろう。
キスをされただけでお尻がうずいて挿入準備を完了してしまう。
私は女として終わってしまったのではないか。
冷静にそう思う自分がいる一方、それはカズマの手によってカズマ好みの身体に変わっていっているということでもあり、その事実に私はさらに興奮してしまう。
私の状態に気付いたのか、キスに没頭していたカズマは手をお尻に伸ばして、腸液でぐしょぐしょのパンツに手を当てる。
既に濡れている私のお尻に興奮し、自分がこんな状態にしたという達成感で目元に笑みを浮かべる。
そのまま、私のパンツを横にずらし、今なお腸液を生成しているお尻の穴へ指を二本突き入れた。
「うちゅぅっ!?ぶふぅ…!ちゅっん…!」
この1か月間、お尻への愛撫は数えきれないほど受けてきた。
それは人外の快楽を受けるドレインタッチやドレインキッスはもちろん、何も発動していない指や舌もだ。
その日々の調教の成果によって、私のお尻は前戯なしでカズマの指二本を何の抵抗感もなく呑み込めるようになっていた。
「んちゅうぅ…!えおぉ~~っ!ぶっはぁ…!」
カズマの指が私のお尻の中で暴れる。
指同士を交互に動かして、まるでバタ足をしているかのような動きで激しくお尻を弄り倒す。
慣れていない状態なら痛みしか覚えないであろう動きにも、既に私のお尻は対応済みで、きゅんきゅんとお尻の締め付けを強くしてしまう。
「えあぁ~~~~!!あぁぁ~~~!!あぇぇ~~!!」
お尻だけではない、上の口への責めも強烈だ。
キスというよりも口吸いと呼べるそれは、お尻を責められて伸ばしてしまった舌を、同じく舌でしごき舐め上げて来る。
カズマが教えてくれたべろフェラというそれは、私の一番好きな責めの一つになっていた。
「んっぶぅぅ~~!ちゅあぁ~~!」
カズマにきつく抱きしめられ、口を吸われ、お尻の穴を好きなように弄繰り回される。
身動きがとれない状態で口とお尻を愛されていると、まるで自分はこの状態が正常なのではないかとさえ思えてくる。
「えっはぁぁ~~!!ちゅぶぅぅ…!!んぶっ…!」
あぁ、幸せだ。
昼間っからこんなに幸せを享受してしまうなんて、私は世界一幸せな人間でしょう。
身じろぎひとつ取れない状態で上の口も下の口も愛される。
私はカズマを強く求め、カズマは私を強く求めている。
二人は一つなのを強く実感する。
まるで一年に一回しか会えない織姫と彦星のような逢瀬を楽しんでいると、背後から物音が聞こえてきた。
「めぐみんは部屋に戻ると言っていたがカズマも部屋に戻ったのか?それなら私も少し散歩にでも行くかな」
「私もこの間の子にアクシズ教のなんたるかを教えに行こうかしら」
「アクア、他宗教の教えに文句は言わないが、エリス教徒への嫌がらせは控えてくれ。わ、私ならいくらでも石を投げられても構わないが…!」
どうやらアクアとダクネスが屋敷を出るようだ。
私たちが今いるのは広間から出てすぐの廊下。
このままでは鉢合わせになってしまう。
お尻に指を入れたまま口付けをやめて、カズマは顔をこわばらせた。
「まずい、このままじゃ二人が来るぞ。急いで場所を変えよう」
それに対して私はメロメロになってしまっていて、今がどういう状況なのかも分からない。
ただただカズマがキスをやめてしまったことが悲しくて、再びおねだりすることしかできない。
「えあぁ~~!あぁ~~~~!」
「おい、お前から二人にばれたらまずいって言いだしたんだろうが!くそっ、締め付けが強くて指が抜けない!」
私が舌を突き出してチロチロと、お尻を締めてきゅーっとアピールすると、カズマは一度だけキスをしてくれる。
私はそれを逃すまいとカズマの首に手を回した。
「めぐみん、今から無茶するけど痛かったら言うんだぞ」
カズマが何を慌てているのか分からないが頷くと、カズマの左手が私の背に回る。
そして屈んだかと思うと…
「あひぃぃいい…!?」
私を肩に担いで立ち上がったのだ。
いわゆる俵担ぎと呼ばれる運び方。
咄嗟の判断としては完璧ではあるが、問題なのはお尻に指を入れたままという点だろう。
お尻の中に指が入ったまま持ち上げられたので、私は嬌声と悲鳴を足したような声を上げてしまった。
けれど担いだだけでは終わらない。
「ひゃう!?おっおおっっお?!」
カズマが私を抱えたまま廊下を走る。
今の私はカズマの左肩に担がれて運ばれている。
ほとんどの体重は左肩へ乗っているが、バランスを崩すまいと支えるのは右手、お尻の穴だ。その負担は凄まじいものがある。
さらにそこへ走る際の衝撃が加わり、私のお尻を無造作に歪ませる。
その度に私の口からは間抜けな喘ぎ声が漏れて、お尻の穴は律儀に快楽を送り込んでくる。
「あおぉぉ!?あひぃい!ひぃぃぉぉ!!」
カズマが目指すは二階だ。
廊下を走り抜け、階段を駆け上がる振動で私は涎を垂らして喘いでしまう。
そのまま私たちは自室ではなく、詰まって使えないと思われている二階のトイレへと駆け込んだ。
実はここは既にカズマが修理済みで、水も流せるし普通に使えるようになっている。
ほかの二人には黙っておいて、秘密の逢瀬場所にしていたのだ。
「はぁ…はぁ…!見られては、いないと思うけど…」
担いでいた私を降ろした後、カズマは肩で息をして呼吸を整える。
いくら短時間・短距離でも人を抱えて全力疾走すれば疲れるのだろう。
私としてはお疲れのカズマをねぎらってあげたかったが、それ処ではなかった。
「あおぉ……!おおぉぉ……!おっおっ……!」
さんざんお尻を弄られた上での無茶な刺激。
幸いにもその無茶にも私のお尻は見事対応してみせ、私は絶賛悶え中だった。
私の様子にカズマが心配そうにお尻の穴を確認する。
「めぐみんごめんな。指が抜けなくてあんな運び方になっちゃったんだが……見た感じ切れたり割けたりはしてなさそうだな」
私はトイレのタンクの部分に手をついてお尻をカズマの方に向けたまま呆けていた。
カズマは心配してくれているが痛みはほとんどなく、それどころかとてつもない快楽が駆け巡って腰をへこへこ情けなく動かしてしまっている。
もう本当に女として終わっている。
「結構広がっちゃったな、ごめん。……ん?あ、いや、待てよ。ちょっとめぐみん失礼するぞ」
お尻の穴をまじまじと観察していたカズマが不意に何かに気づいたような声を上げた。
一言断ってから私のお尻に指をあてがうと、指を埋没させていく。
「おぉぉ…!あおぉぉぉ…!」
いつもよりも抵抗感がある指が挿入されていく。
けれども今は先ほどのドタバタで広がっているためか痛みもない。
指が完全に入るとカズマはぶるぶると震えて喜んでいるようだった。
「…やった!ついに、ついに指が三本入ったぞ!めぐみん、これでめぐみんとセックスできるぞ!」
私の呆けていた頭にその言葉が染みていく。
カズマとセックスが出来る?
カズマと一つになれる?
段々と言葉の意味を理解していくと、だらしなく歪んだ顔が喜びで同じように歪んでいく。
ついに、ついにカズマと本当の意味で一つになれるのだ。
長かった。この1か月以上待ち焦がれていたことがようやく叶うのだ。
私は「あぁ…」と小さく呟くと涙を流してしまう。
もう子供ができたって構わないから前でしよう、と言ってしまいたかった。
けれどその時にカズマに難色を示されたらどうしようと思い、ついぞ言えなかった。
そんな不安も、もうおしまいだ。
万感の思いが込められた涙がつぅと流れると、それを見たカズマがお尻に入った指を引き抜く。
力が入らない私の体を支えると、喜びを表したような強い抱きしめをし、優しいキスをしてくれた。
舌も入れない本当に優しいキスだ。
それでわかる。カズマも同じ気持ちだったのだろうと。
それを共有して二人で温かい気持ちになる。
なんてことはない。既に私たちは一つだったのだ。
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ひとしきり互いを慰めあった後、私たちはカズマの部屋に来ていた。
すぐにでも行為を始めたかったが、そうもいかない。
私達は四人パーティで同じ屋敷に住んでいるのだ。
今から行為をしてしまえば夕飯までに終わるか分からないし、ばれてしまうリスクも高くなる。
どこで、どうやって致すかを考えなければならないのだ。
「なぁ、もういっそのこと俺達のことを正直に二人に言えばいいんじゃないか?」
「…いえ、それは可能な限りやめておきたいのです」
私が思うのは四人の関係のことだ。
ダクネスは自分で気付いていないだけで、おそらくカズマに恋心を抱いている。
もし、私とカズマがそういう関係だと知れれば表面上は祝福してくれるだろうが、内面も同じとは限らない。
それに私達に遠慮して、パーティから去るなんてことを言いだすかもしれない。
アクアもどう出るか予想がつかない。
カズマと一番長い付き合いはアクアだ。もちろんアクアがカズマに仲間以上の感情を、ということはないが、それでも面白くないと思うかもしれない。
理想はそれとなく匂わせて、少しずつ私達の関係を打ち明けていく。
それはひとえに私達の関係で、パーティの関係を変えないようにするためだ。
私は………できればこの四人でずっと一緒にやっていきたいのだ。
『エゴですね』
自嘲気味に笑いそうになる頭をぶんぶんと振って阻止する。
暗い思考に捕らわれている頭を無理やり切り替えてカズマを見る。
「そもそも、私はカズマから告白されていないのですが。二人にどういう関係だというんですかねぇ?」
二人への罪悪感をごまかすように、わざとらしく二ヤついてカズマを責める。
そう、こんな淫らな間柄になってなお、この男から私への愛の言葉は一つもなかったのだ。本当に素直じゃない人だ。
…可愛いとかは結構言ってくれるのですがね。
「それは…悪い。でも、もう言わなくても分かるだろ?こう、以心伝心的なやつで」
「分かりません。言葉にしなきゃ分かりませんよ。これじゃあ私達の関係がセフレだと言われても反論できませんよ」
私の言葉にカズマはバツの悪そうな顔をする。
この話題は分が悪いと思ったのだろう。
カズマは顔を横にそらしながら最初の話題に話を戻した。
「えーと、なら、宿屋に泊まってするっていうのはどうだ?」
「二人同じタイミングで宿屋にですか?それもかなり怪しいですよ」
「じゃあ、やっぱり屋敷で深夜にとかか?お前起きられるのか?」
「うぐっ」
カズマの言葉に私はうめき声をあげてしまう。
今度は私の方がバツの悪い顔をする。
実は最近、ある事実が発覚したのだ。
私は人並み以上に寝つきが良い、ということが判明したのだ。
以前、夢薬とは別に、ムラムラしたカズマが私の部屋に夜這いをかけに来たことがあった。
その日は夢薬を使った日のように早寝はしておらず、普通の時間に就寝していたのだが…
私は何だかエッチな夢を見ただけで、ついぞ朝まで目覚めることはなかったのだ。
朝起きると私のお尻の穴はべとべとで、前の部分はぐっしょりと…いや、それはいいです。
とにかく、私は睡眠時間をきっちり取るまで起きないタイプのようで、深夜にことをなすためには起きていなきゃダメなのだった。
「深夜まで起きていたとしても、やり終わった後に爆睡だろ、それ」
「そうですね。体力も使うでしょうから朝にきちんと起きられる保証はないです」
「なら早めに寝て、俺が夜中に起こしに行ってめぐみんの部屋で…」
「それはダメです。私の部屋はダクネスの部屋の隣ですよ?それこそ事が露見します」
と、そこまで考えた段階で私に妙案が思い浮かぶ。
「いいことを思いつきました!夢薬ですよ夢薬!あれをカズマが私に飲ませれば夜中にカズマの部屋へ私が自動で向かってくれます。しかも朝には自分の部屋に戻りますから一石二鳥です」
私は自身の閃きと頭の良さに自画自賛の声を上げる。
しかし、この意見を聞いたカズマは何か言いにくそうな顔をしている。
「どうしたのですか?我ながら穴のない完璧な作戦だと思いますが」
「…いや、お前肝心なことを忘れているぞ。夢薬ってのはあれだろ、俺が飲んだ奴だろ?あれって飲まされた方は相手の言うことに従わざるを得ないんだぞ?」
そこまで言われて気付く。
つまりそれって
「俺がめぐみんに無茶苦茶な要求をしたとしても、めぐみんは嫌がらずに従うしかない。本当にいいんだな?」
そう言って、カズマは私のことをいやらしい目で見つめてきた。
夢薬を飲んだら、こんな目をしたカズマに欲望のまま、好きなようにされてしまう。
私はその未来を夢想して「ぁ…」だの「ぅ…」といった小さな呻き声を漏らしてしまう。
未だ開発されていないはずの子宮がじゅんと疼いて、何かを期待してしまう。
「い……いい…ですよ。夢薬…使いましょう」
私が熱を帯びた視線でカズマを見上げると、カズマは我慢できないとばかりに近づいてきて私を抱きしめる。
そのままちゅっちゅと私にキスをしてくる。それに応えて私もキスを繰り返す。
あぁ、もうこのまま一線を越えてしまいたいです。
なんでみんなにばれたらダメなんでしたっけ?
頭がぼーっとして状況判断ができなくなる。
しばし情熱的なキスを続けていると、カズマの方から体を離してしまう。
なんで、どうして……もっとキスをして欲しいし、何ならこのまま…
その想いを込めて「んん~!」と舌を伸ばしておねだりする。
「…めぐみんってすぐに周りが見えなくなるよな。めぐみんを好きにするのは夢薬を飲んだ後だって」
その言葉にはっとして顔を赤らめる。
「…カズマの方が先に始めたので私は悪くありません。……それでいつにしますか?」
「明日とか?」
「明日まで待てますか?今日の夜にしましょう」
私の即決にそれもそうかと頷くと、カズマは私の身体を、今度は優しく抱きしめた。
「えぇと、…未経験ですがよろしくお願いします」
そう言って顔を赤くして耳元でつぶやいた。
…そういう普段とのギャップを披露するのはやめて欲しい。
私がキュン死するので。
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二人で夕飯の準備をしながら台所で夢薬入りの果実水を用意する。
「飲みます」
「ああ」
こくりと嚥下すると胃に落ちた瞬間にじゅんと身体が熱を帯びたような気がしてくる。
もちろん夢薬には媚薬のような効果はない。
けれども、これを飲んだことで今日の夜はカズマに逆らえなくなる。
カズマの無茶な要求に私はむちゃくちゃにされてしまうのだ。
そう考えただけで私の吐息は熱くなってしまう。
「…これで今夜めぐみんは俺のいいなりだな」
カズマが絶好のタイミングそんなことを言ってくる。
薄く笑うカズマの顔を見ているとゾクゾクしてくる。
「…あんまり、無茶なことはしないで下さいよ」
あくまで冷静なことをアピールする。
私はそんなことで興奮するはしたない女ではないのだ。
「分かってるよ。めぐみんの期待通り、今夜はめちゃくちゃにしてやる」
私のことなんて全部お見通しだ。
カズマはそう言わんばかりのいやらしい笑みを浮かべる。
見透かされてしまったことが悔しくて、恥ずかしくて、嬉しくて。
私からカズマに仕返しをしてやった。
「んちゅ…んっんっ…ちゅ…」
そうだ私ははしたない女だ。
カズマ好みの女になってしまったのだ。
だからこれくらいの役得はあっても…。
「…だから一線を越えるのは夜だって。最近はめぐみんの方が歯止めが効かない感じだな」
カズマが私の身体を押して下がらせる。
まただ、もう早くカズマと一つになりたくてなりたくて、抑えが効かないのだ。
「そんなことはありません。さぁ、さっさと夕飯の準備をしてしまいましょう」
「…そして、早く夕飯を済ませてベッドインしたいと」
「うるさいですよ!」
カズマは私のことなんて全部お見通しだった。
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「すまないな。今日も料理当番を頼んでしまって」
夕飯の際、とりとめもない会話の合間にダクネスがそんなことを言ってきた。
そうなのだ、実は最近の夕飯は私とカズマがほとんど調理を担当しており、ダクネスの担当の日まで代行していることが続いていた。
「いえ、気にしないでください。元々料理は好きでしたし、ダクネスとカズマの言い争いが減るなら安いものです」
「お前の作る貴族が食べるような料理よりも、めぐみんの作ってくれた家庭料理の方が美味いからな。俺も料理は嫌いじゃないし」
もちろん本当の理由は少しでもカズマと一緒にいる時間を確保するためだ。
屋敷は広いといっても何の用事もないのに一緒にいたら流石に怪しまれる。
食事の用意というアクアがノータッチの家事はそういった意味で最適の言い訳だ。
私は自分の料理を美味いと言ってくれたことに嬉しくなりカズマを見ると、カズマも私を見ていたようで薄く微笑んでくれた。
あぁ、毎日カズマのために食事を作ってあげたい。
私とカズマが確かな心のつながりを感じていると、その様子をジト目で見ていたダクネスが不意に爆弾を投下した。
「…なんだか最近…お前たち二人の仲が良いように感じるのだが、気のせいだろうか」
私達はビシリと硬直してしまう。
恐れていたことがついに話題に持ち上がったのだ。
しかもよりによって一線を越える予定の今日に。
「ダクネスも?私も最近カズマとめぐみんがちょーっと怪しい気がしていたのよね。これは…あれね?」
そしてまさかノーマークだったアクアからも物言いが入った。
な、何ですかあれって!
「食べ歩きよ!二人でおいしい物を食べ歩きしているわね!そしてその成果を夕飯に発揮しているでしょ!何となく最近のご飯がおいしいのはダクネスの当番が減ったからだと思っていたけど、そういうカラクリがあったわけね」
「ちょっと待ってくれ!私が言いたいのはそういう秘密ではなく、こう…なんというか…。ん、今私の料理が減ってからご飯がおいしいと言ったか?」
「…言ってない」
アクアは何を勘違いしたのかそう結論付けた。
いやまあ確かに最近のご飯は二人で作るので前よりも凝ったものが多くはなりましたが…。
というかダクネスのご飯は普通なだけでまずくはないので安心して欲しい。
「流石はアクアだな。俺たちは金もある。ならば日々の生活を潤す方向に金を使うのは何も間違っていない。最近俺とめぐみんが一緒に料理しているのもその一環だ。今後はクエストを受けることもなく、優雅に、楽しく暮らしていけばいい」
アクアの勘違いにすかさず反応したカズマはつらつらと用意していたような周到さで言い訳を展開していく。
やっぱりこういう時のカズマは頼りになりますね。
ダクネスはアクアにご飯のおいしさについて問い詰めていたが、見事にその罠に引っ掛かり、カズマに食って掛かる。
「おい、どさくさに紛れてクエストを受けないことを宣言するとはどういうことだ!冒険者たるものクエストを受けて社会に貢献してこそ…」
「俺みたいな稼げる人物はクエストなんて非効率なことやるよりも商売と不労所得で食っていったほうが結果的に社会の役に立つんだよ!食事の腕前が微妙な貴族様と違ってな!」
「貴様なんだその物言いは!いいだろう貴族の特権を活かしてぶっ殺してやる!」
いきり立ったダクネスが席を立ちカズマに詰め寄る。
ほっ、何とかダクネスの疑いをそらすことが出来ましたね。
いつもの食事の風景に戻ったことに安堵の息を吐いているとアクアが私の方を向いて、こそこそと話しかけてきた。
「あ、でも私の見立てだとめぐみんはダメ男に優しくされるとコロッと堕ちちゃう印象だからカズマとあんまり行動してると危険よ。優しさというのは男の最低条件なんだからね?」
「は、はい…」
すみませんもう手遅れです、とは言えなかった。
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食事は終えた。
お風呂も念のためもう一度入り、入念に体も洗った。
もちろん前に教えてもらったお尻の洗い方も含めて。
既に私はベッドに入り寝る体勢になっている。
夢薬を使うとはいえ、いつまで致すのかは未定だ。
それに体力を使うとも聞く。
可能ならば、夢薬を使って一線を越え、部屋に戻った後は普通に朝起きるというのが理想の流れだ。
ならば早めに就寝して少しでも体力を温存していたほうが良いだろう。
そう思い、ベッドに潜り込んで早一時間。
「まったく眠れる気がしません」
私はギンギンとした目を揉み解して眠りにつこうと試みるが、ちっとも眠気が湧いてこない。
というよりも、この後のことが楽しみで、不安で、眠れるような精神状態ではないのだ。
「しかたありません。これから…一線を越えるんですから」
ようやくだ。
ようやくカズマと結ばれる。
それを考えると早く深夜になれという気持ちが先行してしまうし、何か準備したほうが良いのかと思案してしまう。
あれでしょうか、初体験の時の男性はがっつく傾向にあるから私の方でも慣らしておいた方が良いのでしょうか。
そう思い、お尻に手を伸ばそうとするが、実はもうひくひくとお尻の穴は動きっぱなしで、準備完了の合図を送ってきている。
これで自慰のようなことをすれば、それこそお風呂に入った意味などはなくなってしまうだろう。
そういえば、服装は?服装はどうすればいいのだろうか?
今の私は普段使っているパジャマだ。
寝心地重視のそれはとてもじゃないが色気などは感じさせない。
かといって私服で行くのもおかしい気がする。
万が一カズマの部屋に行くところや、帰ってくるところを誰かに見られたら言い訳のしようがない。
ああじゃないこうじゃないと色々と考えを巡らせてしまうが、結局どうしたら最善なのか分からない。
なまじ時間がある分、生殺しのようになってしまっている。
「あぁ、早く寝なければ」
時間だけが遅々と過ぎていった。
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結局、一睡もできなかった。
時刻は深夜に差し掛かった頃。
本来の想定ではもう少し遅めの時間にカズマの部屋に行くことになるだろうと踏んでいたが、もう我慢できそうにない。
私は時計の時刻を確認し、服装を確認し、顔がおかしくないか確認……
目が煌々と光っていますがこれは見なかったことにしよう。
ともかく、一応の不備がないことを確認すると、枕を持って部屋を出た。
屋敷はいつもの喧騒が嘘のように静かだ。
空気がシンと静まり返ってしまい、耳がキンと少し痛い。
私の心臓の鼓動は早鐘を鳴らし、この音でほかの二人を起こしてしまわないか不安になる。
ひた、ひたとゆっくり廊下を歩く。
誰もいない深夜の廊下ということで普段なら恐ろしさを感じていただろうが、今は違う。
「ふぅ…!ふぅ…!」
待望の瞬間を目の前に、私は息を浅く吐いて興奮していた。
深夜に異性の部屋に行く。
合意の元の行為だが、状況だけみたら完全に夜這いのそれだ。
今から私がカズマを犯しに行く。
そう考えただけで喉が渇いて、ごくりと生唾を飲み込んでしまった。
カズマの部屋は私達三人の部屋から少し離れた位置にある。
仲間同士とはいえ年頃の男女が同じ屋根の下、間違いなどが起きないように配慮しての配置だが、夜這いを仕掛ける意味でも好都合だ。
カズマの部屋で物音がしたとしてもよっぽどのことが無ければ女性陣の部屋まで届かない。
私の声は大きいそうだが、今日は存分に叫んでも許されるだろう。
カズマの手によって叫び声を上げるほど責められる自分を幻視して、もう一段興奮の度合いを高めてしまった。
カズマの部屋の前に到着する。
「ふぅ…!ふぅ…!」
息が荒い。まるで登山をしてきたようにへとへとになってしまった。
こんな状態でカズマにむちゃくちゃにされる。一体私はどうなってしまうのだろうか。
期待を込めて扉をノックした。
…………。
反応がない。
寝てしまったのかと一瞬思うが、それはない。私だってカズマのことを理解している。
今日という日に寝落ちなどはありえない。ならばと思いドアノブに手をかけると案の定カギはかかっていない。
そのまま扉を開けて中へと入った。
カズマはベッドのふちに腰をかけて座っていた。
格好はいつものジャージ服。下を向いたまま手と手を組んで、まるでお祈りしているかのようなポーズだ。
「……こんばんは……カズマ」
辛うじてそれだけ言えた。
カズマの姿を視認したことで、私の息はさらに荒くなる。
私の声を受けてカズマが顔を上げる。
目は血走っており、まるで飢えた獣だ。
ゆっくりとベッドから立ち上がる様も、野生の肉食獣のような動きだと思える。
カズマが無言で近づいてくる。
息は荒く目は鋭い。
男の人がそんな状態で近づいて来れば恐怖を覚える物だが、そんな気持ちは微塵も沸いてこなかった。
何故なら私も似たような雰囲気ではないかと思えたからだ。
肉食獣同士が距離を詰める。愛の戦いを始めるために。
カズマが私の目の前で止まり見下ろしてくる。
私もカズマを見上げる。
そのまま互いに何も発しないまま、私を抱きしめ合い、濃厚なキスを始めた。
「はぶっ!んちゅっ!ちゅうっ!んんっ!」
互いを求めてやまないキスの応酬。
私はカズマの背中を撫でまわし、カズマは私の後頭部を撫でまわす。
まるで互いが互いを本当に存在しているか確認しているかのような手の動きだ。
キスをされ、ぎゅうと抱きしめられることで、お腹の辺りにカズマの大きくて固いものが押し当てられる。
今までのハグでもカズマの物が大きくなっていることは多々あったが、今日のカズマはその存在を誇示するかのようにぐいぐいと下半身を私に押しつけて来る。
今からこれで私をめちゃくちゃにするぞ、まるでそう言われているかのようだ。
このまま無言をつらぬき、欲望に身を任せて一線を越えるのだろうか。
それもいいかもしれない。
獣の様に交わるというのも私達らしい。
ひとしきり口を吸い合った後、私達は口を離して互いの顔を見つめ合う。
口吸いは堪能した。けれども全然満足はしていない。
そんな目をしたカズマが、私の予想に反して口を開いた。
「…夢薬はどうだ?変な感じはしないか?」
夢薬?
あぁ、そうか私は夢薬を飲んだのだった。
それならば今のこのふわふわとした状態も、カズマの言う事が頭の中で響き渡ってクラクラしてしまうのも分かる。
きっと夢薬の性なのだ。
私は極度の興奮で上手く返事が出来ず、コクリと頷いて反応した。
「…今めぐみんは夢薬の影響下にある。俺の言う事に逆らえない。……今からめぐみんに命令する」
カズマはジッと私を見てそんなことを言ってくる。
夢薬など関係なく、強い目で見られると私は逆らえないのだが、それにもましてぶるりとする目だ。
あぁ、私はどんなことを要求されてしまうのか。
カズマは私の目を見たまま、命令の内容を告げた。
「めぐみんに命令する。嫌なことがあったらすぐに言ってくれ。そして、今からめぐみんがやりたいことだけをする。俺はめぐみんの指示に従う」
え?
は?
私の言う事に従う?
それじゃあ、私に対してめちゃくちゃなことなんて出来ないし、せっかく夢薬を使ったというのにカズマに利点がない。
混乱したままカズマの方を見る。
見て、私は驚きで目を丸くした。
カズマは劣情を宿した目のまま、口もとだけを笑おうと必死に口角を上げていた。
その表情はひどく歪で、ちぐはぐで、明らかに我慢していて……
そしてとても優しい顔だった。
そうか…カズマは、本当は夢薬なんて無しで私と一つになりたいのだ。
薬の影響で無理やり行為に至るなんてことは嫌なのだ。
あぁ優しい。カズマの優しさにきゅんきゅん来てしまう。
アクアは最低条件などと言っていましたが、最高じゃないですか優しい男。
そんな風にカズマの優しさにメロメロになっていたのだが…
「……ッ!」
突然腰が抜けてぺたんとその場にしゃがみ込んでしまった。
ふぅ…!ふぅ…!と息を吐く。
なんてことだ。カズマの優しさに触れて、感極まり、腰が抜けて…少しイッてしまったのだ。
「めぐみん…?」
いきなりしゃがりこんでしまった私を驚いた顔で見るカズマ。
心配そうに私の肩に手をかけてくれる。
この優しい人に私の全てを捧げたい。
その顔を見ていると自然とそんな気持ちが芽生えてくる。
だけど私はあまりそういった知識がない。今までもカズマ任せだった。
どうしたらいいか分からない。
そんな時、私の目にそれが飛び込んできた。
しゃがみ込んだ私に対してカズマは立ったままだ。
そのため、私の眼前には未だテントを張ったカズマのアレが存在を主張していたのだ。
これだ、と思う。
「…私がしたいこと…ですね。私は…カズマのアレが……見てみたいです」
「え?アレ…?あそこか…!?」
カズマにとってはまさかの申し出だったのだろう。
私のお願いに素っ頓狂な声を上げてしまうが、最終的にそれを私のお尻に挿入するのだ。今ここで御開帳となったとしても何もおかしくない。
カズマはごくりと唾を飲むと「わかった…」と小さく呟いて、ズボンを降ろした。
パンツだけになると抑えがより少なくなり、いよいよ山のようなふくらみが露わになる。
頂点はすこし染みになっており、これが俗にいうカウパーという奴なのだろうと思う。
カズマも期待しているのだ。
カズマは恐る恐るパンツを下に降ろす。
でっぱりが邪魔してパンツのゴムの部分で引っかかるが、ブルンといった勢いでそれが現れた。
カズマのアレは……長かった。
私の眼前、至近距離で解放されたそれは天を向いてそそり立っている。
以前興味本位で調べた一般的な男性のサイズよりも2~3㎝は長い代物。
私に見せつける様にぴくぴくと脈動している。
凄い。こんな長い物が私の中に入ったら。
思わずそう考えてしまうと、まだ何もされていないお尻が一物と同じようにぴくぴくと動いてしまう。
「俺の、結構長いだろ?夢の中のめぐみんもこれを入れられると最後は泣き出すほど感じちゃうんだ」
カズマは恥ずかしいのか少し早口でそんなことを言ってきたが、私はその言葉が耳に入ってこない程にカズマの物に夢中だった。
カズマが頻繁に私にイタズラしたりする理由が分かった気がした。
そりゃこんな物を持っていたら性欲も持て余すというものだ。
私はふぅ…!ふぅ…!と荒い息が当たるほどの至近距離でそれを見つめる。私の息が当たるとそれに反応してぴくんと少し動く。
正直グロテスクだ。優しいカズマと不釣り合いなほど、そこは肉欲の塊だった。
だけどこれが今から私を愛してくれるのだと思うと。カズマの物だと思うと愛おしさが溢れてくる。
私はおずおずと手を伸ばしそれに触れる。
脈打っている。私の手のひらよりも長い。
この大きさは私への想いの現れなのだと実感できる。
カズマは私の行動に何も言わない。咎めもしないし、指示したりもしない。
ただじっと無言で、興奮した目で私を見下ろすだけだ。
そんな目を、下からカズマの一物と目を見ていたら無意識に身体が動いていた。
「はぷっ…んぶっ…」
カズマの物を咥える。
出来るだけ奥へ奥へ。
カズマの一物を自分と一体にするために限界まで奥へ咥えたい。
これだ。これが欲しかったのだ。
咥えた瞬間にこれが私のやりたかったことだと正しく理解できた。
「め、めぐみん、歯が当たると痛いからそこだけ気を付けてくれ」
初めてカズマから指示が出る。
私に咥えられて気持ちいいからか、それとも歯が当たって痛いからか、カズマは顔を少しのけ反らせている。
私は言われたように歯でカズマの物を傷つけないよう気を付けながら頬張った。
「んぶぅ…!んふぅ…!」
出来る限り奥まで頬張ったが、それでも根元までは入らない。
それでも口いっぱいにカズマを感じる。
私はカズマのお尻に手を回して抱きしめ、カズマと繋がっている喜びに震える。
口はふさがっているので呼吸は鼻で行っている。
否応にでもカズマの股間から漂う、臭いけど癖になる、発情させるような匂いを嗅ぐことになる。
息が苦しいからというよりも、その匂いを求めて鼻から空気を吸い込んだ。
「んぶっ…!んぽっ…!がぽっ…!」
やり方も、何が正しいのか、間違っているのか分からない。
ただ本能に従って、カズマの一物を自分のものにしたい一心で顔を前後させる。
唾液と空気が混じった何ともマヌケな音が口から漏れ出てしまう。
「あぁ…めぐみん!めぐみん…!」
カズマが顔をさらにのけ反り喘ぐ。
私の頭に手を置いて、私の動きに合わせて頭を撫でてくれる。
カズマが初めて漏らした、感じた声をもっと聴きたくて。
カズマののけ反る様をもっと見たくて。
私の頭をもっと撫でてもらいたくて。
私は動きを加速させる。
「んぽっちゅぼっがぽっ」
喉奥にカズマのおちんちんが当たると吐き気が込み上げてくるが知ったことではない。
呼吸があまり出来ないのに無理やり動かして頭がふらつくがどうでもいい。
今の私は物だ。
カズマを気持ちよくさせる物なのだ。
だから私の都合なんて投げ捨てて本能の赴くまま前後に動く。
「うあっ、めぐみん!も、もう出るから…!」
カズマが射精感を覚えたからか腰を引いて私の吸い付きから逃れようとする。
そんなことはさせない。
私はカズマのお尻に回している両手に力を入れてがっちりと固定する。
「あぁ出るっ!知らないからなっ!出すぞめぐみん!出るぞ!」
私の意志が固いのを察したカズマが射精体勢に入る。
私がカズマのお尻をホールドしているのと同じように、私の後頭部を掴んで動かしだす。
「出る!出る!ぐぅぅううううう!!」
「んびゅっ!?んぶぅ!?んばっ!?」
口内で起こる爆発。
びゅくびゅくと脈打つカズマの一物。
私の口から、鼻から、白い粘液があふれ出る。
ツンとしてしまい目から涙がこぼれてしまう。
出しきったカズマはしばし放心していたが、私の惨状に気付くと急いで一物を引き抜いた。
私はむせてしまいそうなのを我慢して、口に残る物を必死に吐き出さないように努める。
カズマは慌ててベッド脇からタオルを持ってきて声をかける。
「ゴメンめぐみん!ほらここにぺっとしていいから!ほら!」
私の口もとへタオルを差し出すカズマ。
私はいやいやと首を横に振って、少しずつ口に残るものを飲み込もうとする。
苦い。まずい。ねばねばする。いがいがする。
人の飲み物ではない。
けれどもカズマが私で初めて気持ちよくなった証だ。
絶対に飲み込む。
強い決意と共に唾液を溜めてカズマの精液と一緒に少しずつ飲み込んでいく。
凄まじい射精だったので、鼻から吹き出てしまったものは手で受け止めて無駄にしないようにしてある。
口の中の物を何とか飲み干した後に、手のひらにある物もずぞぞと下品な音を立てて吸い上げ飲み干した。
お腹に熱さを感じて達成感とともに発情してしまう。
その様子をカズマはあっけにとられた様子で眺めていた。
私は熱い息を吐きながらどうだ、やってやったぞという意味を込めて「んあ~」っと口を開いて中に何も残っていないのを見せつける。
その姿を見たカズマは、いやカズマの一物はあれだけだしたというのに再び天を仰いで起立した。
それを見ながら思う。
心残りがあった、と。
カズマの物が長すぎて全部入らなかった。
全部咥えたい。全部この身体に納めてみたい。
思った瞬間に私は行動を起こしていた。
「め、めぐみん…?」
私はふらふらと立ち上がるとベッドに歩き出す。
そしてベッドに仰向けになると頭をベッドのふちに来るよう身体を動かして、カズマを逆さに見るように顔を向けた。
そのままかぱっと口を開く。
口を開きながら両手の人差し指を口に突っ込んで引っ張り、限界まで大きく広げる。
「…ほんどわ、ほくまでほねがいしまう」
今度は奥まで、そう伝えるとカズマはあまりの出来ごとに硬直してしまうが、何とか口を開いて尋ねて来る。
「…イマラなんて…どこで習ったんだよ…」
「……?」
イマラとは何だろう分からない。
ただこうすれば気道が確保されて奥まで呑みこめると思っただけだ。
カズマの物は長いので口だけでは咥えきれない。
ならば、喉まで使えば全部入ると思ったのだが…
「今思い付いたのか…?」
私がこくりと頷くとカズマは驚きと共に迷った様な顔をする。
「それは…イマラチオって言って、やる方はめちゃくちゃ苦しいらしい」
カズマの顔はやりたくないという顔をしているが、おちんちんの方はぴくんぴくんと尻尾の様に上下に振れてしまっている。
そんな所まで素直じゃないのがおかしくなる。
やる方は、という言い方からしてやられる方は気持ちいいのだろう。
「えあ~~。あ~~」
私はカズマの欲望を後押しするために舌を伸ばしてれろれろと左右に動かす。
今のは私はカズマの『物』なのだ。
好きなように使っていいとアピールする。
それを見ていたカズマは花に誘われる虫の様に、ふらふらと私の顔の前に立つ。
「…イマラチオの最中は呼吸が出来ない。体勢的に自分で動けないから俺が好き勝手に動くことになる。喉奥を刺激するから吐き気も凄いらしい。…それでも、したいのか?」
「あ~~。あ~~」
私はカズマの言葉を受けてなお、口を開いたまま舌を疑似餌のように動かして肯定の意を表した。
私の態度が変わらないことでカズマは声を震わせて最後の確認をしてくる。
「苦しくなったら…手でタップして教えるんだぞ。それにあまりにヤバそうなら無断で引き抜くからな」
早く入れて欲しい。
口をひらっきぱなしだから端からよだれが垂れてしまっているし、口を開きっぱなしなのは疲れるのだ。
私のことなどいいから、早く入れて欲しい。
私はその気持ちを伝えるべくこくこくと何度も頷いた。
カズマが震える手で私の顔を両手で包み込む。
そして股間をずいっと前に出す。…やっぱり長い、逆さまな視点で見ると先程と印象が変わるがそれでも立派な一物だと思う。
「行くぞ…」
カズマは私の口におちんちんをあてがうと、腰を前に突き出してゆっくりと埋没させていく。
「んぼ…ぽぽぽ…」
再び口内に感じるカズマの物。
すぐに喉の奥の口蓋垂、いわゆるのどちんこの手前まで侵入してくる。
先程はここら辺りまでしか入らなかったが今は口から食道まで一直線だ。どこまでも呑みこめるはずだ。カズマもさらに腰を動かす。
「んぶっ!?がぽっ!?おぼっ!!」
異変が起きたのはのどちんこを通過してからだ。
強烈な吐き気、息苦しさ。明らかに物を納める場所じゃないと警告してくる。
のどちんこ自体にはいくつかの機能があるが、その中でも異物の侵入を防ぐというものがある。
のどちんこが刺激されると胃がひきつけを起こし内容物ごと外へ出そうとする、いわゆる嘔吐反応を引き起こす。
前に酔ったアクアが気持ち悪くなったらのどちんこを引っ張れと教えてくれたが、それが分かりやすい例だろう。
私の中に侵入してくるカズマの物。
のどちんこに接触したことで胃からすっぱい物がせり上がって鼻がツンとする。
それでもまだ全てを咥えこめていない。
私は両手をばんざいの格好にした後カズマの腰に巻きつけ、早く入れてと力を込めた。
カズマは私が苦しがっているのを見てしばし逡巡したが、一気に根元まで挿入した。
「……!!……ッ!!……!!」
苦しい。気持ち悪い。辛い。
あらゆる負の感情が湧きあがる。
のどの奥まで挿入されたカズマの一物が気道も塞ぐので、鼻で息をしても呼吸ができない。
幸い一物で塞がれているので鼻への胃液の逆流はないが、食道まで胃液が来ているのでひりひりする。
想像していた以上の苦痛。
けれどそれだけではない。
カズマの物を全てこの身体で受け入れられた。
その事実が私に力を与え、心に温かい物が湧きあがる。
苦しさと喜びが同居して、酸欠も相まって頭が真っ白になる。
極度の苦痛からか、極限の喜びからか、私の身体はびくんびくんと痙攣してしまう。
カズマがそんな私の様子を見てまずいと思ったのか、腰を引いて一物を引き抜こうとする。
けれど、私が腰に回した手が死後硬直を起こしたような力強さで邪魔をする。
「めぐみん!すぐにイクから!そしたら抜くからな!」
私は返事をしない。出来ない。
頭の中がガンガンするし、多幸感からふわふわするし、前後不覚でもうわからない。
この苦しみから早く解放して欲しいし、この幸せがずっと続けばいいと二律背反なことを思ってしまう。
「がぼっがぼっがっぼがっぼ」
カズマが腰の動きを開始する。
およそ女性の口から出ていい音ではないものが私の口から発せられ部屋に響き渡る。
完全に私はカズマの物になったのだと実感する。
「あぁ、めぐみん!めぐみんっ!気持ちいい!気持ちいいぞ!!」
私に対して申し訳ないという表情を浮かべていたカズマだが、腰を動かしだすとあまりの気持ちよさに夢中になっているのか、しきりに私の名前を呼び、気持ちいいと褒めてくれる。
無呼吸状態の私の喉の中は空気がなくなっている。
カズマの物が動くとそれに合わせて吸盤のように喉の肉が吸い付いてありえない気持ちよさを味わっているのだろう。
カズマが私で気持ちよくなっている。
私は無意識にカズマの腰に回していた手を解いて、天に伸ばしていく。
カズマの頬に手が触れる。
その手をカズマが上から握ってぎゅっと掴んでくれる。
「頑張れ!めぐみん頑張れ!もう少しだから!」
カズマの頬に添えられた手。
そこにかすかな暖かさを感じる。
カズマは泣いていた。
私の献身に、私の好意に、私の愛に触れて、涙を流していた。
私の瞳からも苦しさからではない涙が流れる。
互いに泣きながら互いを気遣いながら愛を深めていく。
私達は今、初めての共同作業を行っているのだ。
「めぐみん!出る!出るぞ!出る!」
カズマが私の手を離して私の脇の下を掴んで射精体勢に入る。
私の手は支えを無くしてぱたりと力なくベッドの上に投げ出された。
酸欠状態が続いてもう限界なのだ。
「うぐぅぅぅ!めぐみん!めぐみん!!」
私の名前を呼びながらカズマが果てる。
食道で爆発したカズマの物は、胃へと直接精液をぶちまける。
先程の比ではない愛しい人の物を体に納める感覚。
気持ちよさではない。満足感で私は絶頂し、びくびくと痙攣した。
「うあぁぁ…!あぁぁ…!」
カズマは相当気持ちよかったのだろう。
普段の私を手玉に取っている時のような余裕はなく、嗚咽を漏らして射精している。
ひとしきり射精を終えたカズマは思い出したかのように急いで腰を引いて私の口から一物を抜いた。
瞬間、私に込み上げてきたのは忘れていた吐き気と、呼吸をしたい欲求だ。
仰向けからうつ伏せに寝転がり、ベッドのふちから頭を出して下を向く。
吐いて楽になりたい。呼吸をしたい。
けれどそうしたらせっかく貰ったカズマの物を出してしまう。
込み上がってきた物を必死にせきとめるが
無理だった。
私は床に向かって胃の中身を吐き出してしまった。
カズマは咄嗟に左手を私の背に当て、右手で受け止めてくれたが簡単に溢れてしまう。
「かひゅっ!ひゅっ!ひゅっ!ひゅ~っ!ひゅ~っ!!」
私は過呼吸のように酸素を求めながら床を見る。
床には私の胃液とカズマの精液が無残に広がっている。
一縷の望みをもってカズマの右手を見るが、そこには精液はなく、私の胃液だけが乗っていた。
ようやく手に入れた宝物を無くしてしまったかのような喪失感。
せっかく受け入れたカズマの物を吐き出す。
私はカズマを拒絶してしまったのだ。
悲しさと悔しさと不甲斐なさで涙がぼろぼろと流れ出ていく。
私は「うぅぅ」と嗚咽をもらして泣き始める。
「ごめ…ごめ…なさい…ごめん…な…」
私は下を向いて泣きながらカズマに謝る。
床を汚してしまった事を。イマラチオなんて無茶をしてカズマに心配させたことを。
そして何より、カズマの物を拒絶してしまった事を。
カズマには伝わらないことだろうが、関係ない。私は謝り続けた。
私がさめざめと泣いているとカズマが左手で私の背中をさすってくれる。
右手には未だ律儀に私の吐しゃ物が乗っている。
「大丈夫だよ…」
カズマが優しく私に語りかけた。
何が大丈夫なのか、分からない。私は真意を測りかねてカズマの方を見る。
カズマが手のひらに受け止めた私の吐しゃ物を見つめている。
何をしているのだろう、汚いのだから捨ててしまえばいいのに。
そう思っているとカズマは意を決した表情でそれを………飲み干しだした。
「え?あ…」
苦虫を噛んだ表情という表現が当てはまる苦い表情。
けれどカズマは手のひらの物を全て飲み干して私を見つめた。
笑っている。大丈夫だよと声が聞こえたような気がする。
私は「あぁ…」と嗚咽を漏らし、泣きはらした目でカズマを仰ぎ見た。
カズマはちゃんと分かっていたのだ。
私が泣いた理由も、どうして謝ったのかも。
その上で私を受け入れてくれたのだ。
私のことを完全に理解してくれている人。
もう、私にはこの人しかいない。
もう、カズマだけでいいのだ。
私はうつ伏せで寝転んだ状態から起き上がると震える手でカズマに手を伸ばす。
カズマは私を抱きしめて、涙と鼻水と吐しゃ物でぐしゃぐしゃの私の顔にちゅっちゅとキスをし、汚れを舐めとっていく。
私も今度はうれし涙を流しながら同じようにカズマの顔にキスし、舐め、清めていく。
愛してる。愛しています。
二人で愛を確かめ合う。私達は互いを愛している。
愛する人は自分の半身だという言葉も、今なら理解できる。
私達は見つけたのだ。自分の半分を。もう離さない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「んちゅ…はぷっ!ぺちゃっ!れろ…!」
顔を舐めあった私達は口と口でのキスに移行する。
舌に感じる苦味は恐らく私の胃液だろう。
カズマの口から私の胃液の味がする。たまらなく嬉しい。
汚いものも許容して共有する。愛って素晴らしい。
「ん…こく…こく…」
互いの唾液を交換し流し込んで酸っぱくなってしまった口内を上書きする。
僅かな時間に色々な酷い味を経験したからか、カズマの唾液が本当に甘くておいしい。
親鳥に餌をねだるヒナのように何度も何度もカズマの唾液を所望し、親鳥とヒナ役を交換して何度も何度もカズマに唾液を送った。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
唇を離して少しの小休止を入れる。
わずかな暇の間も見るのはカズマだ。カズマはベッドの傍に立っている。
カズマの上半身はジャージのままで、下半身は何も身に付けていないという何とも珍妙な格好だ。
カズマも私を見ている。私に至ってはパジャマのまま、ベッド上に座っている。
もはや服という物が邪魔でしかなかった。
ほんの少しの隔たりも無くしたい。
カズマと私の間にある障害は極力なくしたい。
特に指し示した訳ではないが、私達の考えと行動は同じだった。
カズマがバッと上着を脱ぎだす。私も乱雑に服を脱ぎ散らかして床に放った。
カズマの引き締まった上半身が私を誘惑する。ずっと露出していた一物がぴくぴくと動いているのは私の裸を見たからだろうか。
お互いが全裸になったことで休憩は終わった。
互いの裸に欲情し、興奮して休んでいる場合ではなくなったからだ。
カズマがベッドに上がりこみ、私の傍に寄る。
再び抱きしめあう。
今度は服がないので直に温もりを感じる。
「はぶっ!ぶちゅっ!んぶっ!」
キスをする。何度しても足りない。私達はどろどろに溶けあって一つになりたいのだ。だけどそれは出来ない。けれど、これしかやり方が分からないから何度も試行して、愛を深めて、もしかしたらの奇跡を願うのだ。
「れろ~…!ちゅっ!ちゅ」
カズマが口から離れて私の首筋を舐めてキスをする。私も同じようにカズマの首筋をキスしてぺろぺろと舐める。そのまま私達はベッドの上に寝転ぶ。
カズマの体中を舐め回したい。私の体中を舐め回したい。
それぞれの欲求を満たすために私たちは位置を変え、体勢を変えて、お互いが舐めあえるように絡み合う。
まるでナメクジの交尾のように身体全体を絡ませて、ナメクジのような舌を這わせる。
愛撫というよりも、愛を直接ぶつけあった。
幾度も体勢を変えた私達。行き着いたのはカズマの顔が私の股間に、私の顔がカズマの股間にくる、いわゆるシックスナインの体勢だった。
「んぽっんぽっんぽっ」
私が小気味良くカズマの物を咥えて上下に動く。
今度は無茶はしない。カズマの物を全て咥えられなくてもいいのだ。
私という存在全てでカズマを包んでしまえばいいし、カズマという存在全てで私を包んでくれているのだから。
一物を舐められているカズマはなすがまま、たまに呻いている。
今の体勢は私が上に乗り、カズマは下に寝そべっている。
何度も舐めあった結果、暗黙の了解として上に乗っている方が積極的に責めるということになっていた。
カズマの一物の弱い場所を探し、舐め、咥える。
どうやらカズマはカリの部分と割れ目が弱いようで、そこを重点的に舐めていく。
次第にカズマのうめき声が喘ぎ声のようになり腰が震えて来る。そして
「ぶぴゅっ!?んぶっ!ぶぷぅっ!」
私の口内へ射精する。
人生三回目の爆発。今度は予兆を察知して身構えていたので悲惨な事にはならない。
口内の精液を飲み込んで、カズマの尿道に残った精液もバキュームのように吸いだす。
「あぁ…!」
カズマは気持ちよさそうに腰をぶるっとしている。
たまに腰が跳ねて追加の吐精をするがそれも吸いだした。
カズマが脱力したので優しく一物を舐め上げる。
三回目の射精を済ませた一物だが、全く萎える様子はない。
ぺろぺろと一物を舐めていると、カズマが足に力を込めて寝転がり、カズマが上になる。
今度はカズマが責める番だ。期待を込めて物を咥える。
「んぽっ!?んぶぅっ…!んばぁ…!」
カズマが私の股間を舐める。
股間の…クリトリスを攻撃し始めた。
まず、クリトリスを直接舐める様なことはせず、外周を丁寧に舐めて今から責める場所を意識させてくる。まるで化石の発掘のような丁寧さだ。
「んぶっ…ふぶぅ…!」
ぺろりとクリトリス本体を舐め上げられる。
それだけで電流が走ったようにビクリと身体が跳ねる。
カズマの物を口から離してしまいそうになるが慌てて吸い付いて事なきを得た。
これはゲームだ。カズマの責めの間中咥えたまま離さない。
そう自分ルールを設定してカズマの責めに備える。
「ふきゅっ!?うきゅっ!?はうっ!!」
決意して数秒で敗北した。
カズマが私のクリトリスを口に含んでしゃぶりだしたからだ。
唾液をたっぷり含んだ口でちゅぱちゅぱと吸われ、舐め転がされ、舌で弾かれる。
その度に私の身体は跳ね上がり、しっかりと咥えていたはずの一物をはじいてしまった。
「おぉぉぉ…?はおぉぉぉ…?」
カズマによってさんざん舐め転がした私のクリトリスは完全に勃起してしまう。
そのクリトリスを先程の荒々しさとは違った優しいタッチで舐めていくカズマ。
舌先は私のクリトリス本体と包皮の境目に当てられ、唾液を塗りこんでいる。
そのまま少しずつ皮をめくりあげられる。新しい境地に向かう私のクリトリスは怯えたように震えている。
「はぅぅぅ…!あうぅぅ…!」
完全に皮が剥けたクリトリス。
カズマの口の中で優しく包まれているが、今まで隠れていた場所が露わになった。
腰がわなないて泣いたような声が出てしまう。
「はきゅんっ!うきゅっ!」
その露わになったクリトリスをカズマが優しく舐め上げる。
大丈夫だよと、まるで頭を撫でる様にゆっくりとなでなでされるが、ざらざらの舌でなでられるので敏感な場所から伝わる快楽は電流の様だ。
「はうぅぅぅ!おううぅぅ!」
カズマが舌で優しくクリトリスを舐め上げながら両腕を回して、お尻とあそこへ指を一本ずつ挿入してきた。
今夜初めての指を使った刺激。期待にうずうずしていたお尻の穴からはぴゅっぴゅと腸液が、あそこからはトロトロと愛液が出てしまっていたのだが、そこへカズマは何も言わずに指を挿入したのだ。
「おぉぉ…はんひょくぅ!はんしょくですぅぅっ!」
この戯れが始まってから私達は舌だけを使って愛し合っていた。
それなのにそのルールを破って指を使うだなんてカズマは本当にずるい!
私の抗議の声を受けてごめんとばかりにカズマがクリトリスをなでなでする。
その刺激に「おふぅぅ…」と敗北の声を上げてしまう。しょうがない人だ。
カズマはお尻とあそこを変に弄らずに奥深くまで埋没させて動きを止めた。
私は不思議に思って「う?」と声をあげてしまった。
カズマがクリトリスから口を離して久しぶりに声を出した。
「…めぐみん。今からちょっときつい責めをするけど、いいか?」
端的にそう言ってきた。
どんな責めをするのか?どの位きついのか?そういった事は説明してこない。
きっと説明する意味がないと思っているからだろう。なぜなら
「はぷっ!んちぃぅ!んちゅ!」
私はカズマの一物を勢いよく咥えて肯定の意を表した。
私はカズマを信頼している。きついというがいつだってそれは快楽を伴うのだ。つまり死ぬほど凄い責めをしてくるが死ぬことはない。私と同じように、カズマは私が死んだら生きていけないだろうから。
ならば何も恐れることはないし迷う必要もない。
カズマも私が説明せずとも了承するということを分かっている。だから説明をしてこないのだ。
私達は互いのことをこれでもかと理解していると改めて実感する。
私は上機嫌に一物を咥えて「うふぅ~!」と笑った。
「俺のちんこを噛み切らないでくれよ?」
それを受けてカズマも笑いながらそう言うので、私も歯を立てないように身構える。
ドレインキッスかドレインタッチか、どんとこい。覚悟を決める。
「はぶぅっ!?おびゅうぅぅ!!んびゅうぅぅぅ!!」
違った。
カズマはドレイン系のスキルを使わなかった。
カズマは私のクリトリスをまるでフェラチオをするかのようにしごきだし、あそこに埋めた指をぐにぐにと持ち上げ、お尻に入った指を小刻みに痙攣させて、クリトリスの裏側と根元を刺激して来たのだ。
「んぷっ!んちゅ!ちゅっ!」
「へおおぉぉぉ!あきゅぅぅぅぅ!!」
その快楽はドレイン系に匹敵した。
まだまだ皮を剥かれたばかりの子供のようなクリトリスに、洗礼を与える様な激しい責め。
このクリフェラだけでも腰をびったんびったん跳ねてしまう程に気持ちいいのに、そこへあそことお尻側からの刺激が加わる。
あそこからクリトリスの裏側を押されると、クリトリスが起立して快楽を逃がす余地が無くなり、クリフェラの気持ちよさをダイレクトに味わう事になる。
さらにお尻に入った指が小刻みに、まるで魔石で動く大人のおもちゃのように震わすことでクリトリスの土台である海綿体自体を震わせ、クリトリスで一番感じる根元部分もあますことなく快楽地獄へと叩き込むことに成功している。
「ぢゅうぅぅぅ!ぢゅうぅぅぅ!!」
「ひきゃっ!?あきゃぁ!?あきゅゆううう!!」
カズマが私のクリトリスを小気味よく吸い上げる。
まるで私がカズマの一物にしてあげたような吸い上げだが、喘ぎ声の音量は比べるべくもない。
ずるい。同じ責めをしたってこんなに差が出てしまう。
こんなの、カズマに勝てる訳がない。私はカズマに一生負け続けるのだ。
そう魂に刻まれたような深い実感を得ると私の両手は顔の横へ、足はがに股になってしまう。前にカズマの犬になった時と同じように服従ポーズをして許しを請うてしまう。
「ぢゅっ!ぢゅっ!ぢゅっ!」
「お゛っ!!お゛っ!!お゛っ!!」
だけどカズマは許してくれない。
短く吸い上げを連続させて、私を跳ねさせる。私の口からはまるでオットセイのような野太い叫び声がでてしまう。
私はチカチカと明滅する頭をフル回転させてどうしたら許してもらえるか考える。そして何とか頭を動かして目の前にぶら下がるカズマの物に吸い付いた。
「ぢゅうぅぅぅ!ぢゅうぅぅぅぅ!!」
「んぢゅうぅ!うじゅううぅぅ!!はじゅぅぅ!!」
カズマのクリトリスへの吸い付きに合わせて私もカズマの一物へ吸い付く。
カズマの動きを真似て、従順さをアピールする。その間も私の下の口からはぷしゅぷしゅと絶え間なく潮が吹き出ている。
私のバキュームのような吸い付きにカズマも興が乗ったのか腰を振りだす。
もちろん私の喉奥を刺激するような激しい物ではないお遊びのような腰振りだが、逆に私はそれにカズマの優しさを感じて感極まってしまう。
「ぢゅばっ!んぢゅっ!ぢゅうぅぅ!!」
「んぶぅぅっ!!がぽっ!!んぽっ!!んきゅぅぅぅ!!」
口もクリもあそこもお尻もカズマに好きなように責められる。
私の上に乗っかったカズマは意図的に体重をかけてきて、まるで拘束具のように私の動きを封じ、その上で一方的に愛してくる。
身じろぎできない状態でカズマの愛玩物になれたことが嬉しくて、私は何度も何度も絶頂まで押し上げられる。
「んぼおぉぉ!!じゅぶううっ!!んぶっ!!」
「んじゅっ!?じゅっ…!ぢゅばっ…!」
私が絶頂する度にカズマの腰がひくつき、焦ったようなクリフェラになっていく。
どうやら絶頂することで私の口の吸い付きが強くなり、予想外の気持ち良さが襲っているのだろう。一物が震えて射精が近いのが分かる。
…カズマは負けず嫌いだ。私も同じだから分かる。
カズマが射精するのはあくまで自分の意志によってと決めているふしがある。
今のように予想外に射精を導かれるというのは、カズマ的には負けだと思っているのだろう。
既に私は何度も絶頂しているので、絶頂対決という名目ならば完全に私の負けなのは間違いないのだが、完璧に勝ちたいという気持ちが伝わってくる。
だからカズマは奥の手を使ってきた。
『ドレインキッス』『ドレインタッチ』
ドレイン系スキルの二重起動。
スキルの同時使用など聞いたことがない。いや、両手でドレインタッチを発動しているから三重起動か。
けれど今はそんなことに驚いている余裕はない。
カズマはクリトリスにフェラをしながら、あそことお尻の穴を刺激しながら、一つでも頭がおかしくなるようなドレイン系のスキルを三か所同時に発動したのだ。
「んぎゅうぅ!?おぎゅうぅぅ!!?はぎゃっ!?がっ…ばっ…!」
私は身動きが出来ない服従ポーズのまま意識を飛ばしてしまう。
腕も足もぴくぴくと痙攣し、口から一物も飛び出て、白目を剥いた。
あまりの快楽に、服従ポーズと言うよりも轢き殺されたカエルのようにぴくぴくと伸びきってしまった。
私の様子にカズマは慌てる。やりすぎたと思ったのだろう。カズマはすぐにスキルを使うのを止めたが私の意識は戻らない。
「めぐみん…」
「ぉ…。ぁ…」
カズマがクリトリスから口を離して私に問いかけ、それに対して小さくうめく私。
私はわずか一瞬のドレイン系三重起動でトランス状態に陥ってしまったのだ。
カズマは私がトランス状態になったことを確認し安堵の息を吐く。
そして再びクリトリスに吸い付くとあそこに入った指は引き抜き、クリフェラとお尻の穴のみを優しく弄って、この状態の維持に努めだした。
『…ごめん。ごめんなめぐみん。やりすぎちゃったな。代わりにいっぱい気持ちよくしてやるから』
カズマはしゃべっていない。そもそも口をクリトリスに付けているのだからしゃべれない。
だけど『私』はそれを見て聞いていた。
上空から。
カズマに責められる「私」を、「私」を責めるカズマを。
ベッドの上から、まるで俯瞰した第三者のような視点で。
前にカズマから聞いた話だ。
トランス状態とは極度の緊張から解放された無限のリラックス状態だ。本来なら痛みを伴う激しい修行や、極限まで精神を追い込んだ先に到達できる状態らしい。
この状態のときは肉体的矛盾や時間的逆行をはらむことが多々あり、解脱や悟りを開く、はたまた幽体離脱などの超常現象もこの状態が引き起こすものではないかと考えられているらしい。
普通トランス状態になるには精神を極限まで追い込まないと到達できない。
しかし、深いオーガズム体験などを経てこの状態に陥いることも可能らしい。
前のトランス状態は花畑に囲まれた天国にいたような感覚だった。
けれど今の状態は完全に身体と精神が別れてしまっている。ベッドの上の自分を見る。
『ひどい状態です。本当にこの男は容赦がない』
カズマは激しくは責めておらず、その結果私はトランス状態を維持しているようだが、それでもクリトリスをねぶられ、尻穴を刺激されているのは変わらない。
ベッドの上の「私」はその刺激に対して「あうあ~」とおよそ知性を感じない声をあげて腰をへこへこと動かそうと努力している。しかしカズマの身体がのしかかっているので動けていない。
『幸せそうな顔をしています。いえ、幸せなんですね』
「私」の顔は菩薩のような穏やかな顔で、目はどこを見るともせず虚空を彷徨い、口だけが開いて「あうあう」と音を出す。
その間もカズマはちゅっちゅとクリトリスへの愛撫を続け、せっせと「私」を天国に住まわせ続けている。「私」は手を顔の横、足はがに股のいわゆる服従ポーズでその快楽を享受している。
『こんなの…エッチすぎますよ…』
まるで一つの生き物のように心も体も繋がっている私達。
その姿は異様で、綺麗で、とても扇情的だ。
『私』はベッドの上で繰り広げられているまぐわいを眺めているうちにどうしようもなくむらむらしてしまい……お尻の穴に手を伸ばしてしまう。
『んはぁ…んっ…ふぅんっ…!』
「私」とカズマの交わりを見つつ精神だけの『私』がオナニーする。
何とも不可思議な体験だがそれを冷静に分析することが出来ない。眼下に広がる光景に興奮して、お尻の穴を弄らざるを得ないのだ。
そんな中再びカズマの心の声が聞こえて来る。
『めぐみん好きだ。好き。あぁ、めぐみん愛してる。好き。好きだ…』
深い深い愛の波動。
それが放たれて私の心に響き渡る。
現実では決して言ってくれない愛の言葉。
それをこんな形で聞いた『私』は嬉しくて嬉しくて叫びながらお尻弄りを続ける。
『あぁ!私も好きです!カズマのことが好きです!どうしようもなく、世界で誰よりも!愛しています!』
『私』の言葉はカズマには届かない。
けれど『私』の叫びが届いたのか、身体の「私」に変化が訪れる。
「しゅ…き…しゅ…き…かず…ま…」
今まで曖昧な喘ぎ声を発していた「私」がカズマへの愛を語りだす。
それを聞いたカズマの心の声が大きくなる。
『めぐみん、あぁめぐみんっ!好きだ!俺も好きだ!めぐみんと結婚したい!一生幸せにする!愛してる!愛してるぞ!』
『私』はそれを聞いてどんどん高まってしまう。
『カズマ!カズマ!愛しています!私もカズマと結婚したい!一生傍に居てください!カズマ!カズマ!』
『私』の叫びに身体の「私」がまた新しい行動をとる。
目の前にあるカズマの一物を咥えてゆっくりとではあるがしゃぶりだしたのだ。
「んぽっ…んぽっ…んぽっ…」
『め、めぐみん!?ちょっと待ってくれ、さっき寸止めになってたからそんなことしたら出ちゃうって!』
珍しく焦ったカズマの声が心に響き渡る。
『私』は意識を飛ばしながらも一物を咥えてしゃぶる自分を見て一層興奮してしまう。
『あぁ!エッチすぎます!こんなのエッチすぎます!もっと!もっと激しくしゃぶってください!』
「んぽっじゅぶっんばぁっじゅぽっ」
『めぐみん!あぁ気持ちいい!気持ちいいぞめぐみん!俺も動く!動くからな!』
『私』の要望通りにしゃぶり付きを激しくする「私」。
カズマもたまらんとばかりに腰を動かしピストンを開始する。
「がぽっじゅぽっがぽっがぽっ」
『あぁめぐみん!めぐみんの口気持ちいいぞ!』
「私」が吐き気を催してえづかないギリギリのラインをカズマは攻める。
カズマも限界が近いからか、トランス状態を維持する優しい責めから、クリフェラもお尻責めも普段の激しさに切り替えて「私」の性感を高めていく。
「私」を絶頂させよう動くカズマ。カズマを絶頂させようと動く「私」。
その様子はまるで精巧なぜんまい仕掛けのようで、あまりの淫靡さに『私』はお尻に入れている指の動きを激しくしてしまう。
「じゅばっじゅぼっつがぼっんぼっ」
『ああ、ダメだめぐみん出る!出るぞ!めぐみんもイッて!思いっきりイクんだ!』
『イキます!カズマ!私もイキます!だからカズマも!カズマも私で思いっきりイッテください!』
「私」のクリトリスを舐めながら心の声で『私』に語りかけるカズマ。
それに応えるように「私」と『私』はラストスパートをかけて動きを加速させる。
そしてとどめとばかりに『私』はお尻だけでなく自身のクリトリスをきゅっとつまんだ。
『出る!出る!ぐうぅぅぅうぅ!!』
「びゅっ!?んびゅっ!んぼっ!!」
『イクッ!!イキます!!イクイクいぐうぅぅぅ!!』
カズマの射精に合わせて「私」と『私』が絶頂する。
その瞬間に宙に浮かんでいた『私』がベッドの上の「私」に吸い込まれる。
「んぶっ!?ぶぷっ!?がぼっ!!こぽ…」
「ぐぅぅぅぅ……!!」
急に意識が復帰した私は気が動転してしまい、咥えていたカズマの一物を離してしまった。
しかしカズマは既に射精中で急には止まらない。私の顔へまるで魚の産卵の様に精液をふりかけていく。
口の中も、鼻も、頬も、おでこも。濃厚なカズマの物にデコレートされる。むせかえるような匂いが鼻の奥にこびりついて、嗅覚が馬鹿になる。
カズマは私のクリトリスから口を離して、私の顔を妊娠させようと必死に精を吐き出していたが、私の顔が丁度真っ白になったあたりで射精を止めた。
顔全部が暖かい。絶頂の後の気だるさを包み込むように顔が精液まみれになっている。
体を弛緩せさせて呆けたようにぼーと不思議体験の余韻を楽しむ。
その時。
私の身体に異変が訪れる。
「私」と『私』
肉体の「私」と精神の『私』
そのどちらもが絶頂を迎えた。
しかしその衝撃は普段と比べるべくもないほどに弱く、カズマの精の暖かさを感じる余裕さえある程だった。
しかし今、二人の私が重なり本来の状態に戻ったことで、それぞれの蓄えてきた快楽が爆発、放出されることとなった。
何が言いたいかというと。
私はいきなり絶頂してしまったのだ。いつもの、倍以上の気持ちよさで。
「はおっ!?!?あばあぁぁっ!?あひぃぃぃぃ!!ひぃぃぃぃぃ!!」
突然訪れた快楽。
時間差で、不意打ちで叩きこまれた快楽に、私は腰を跳ね上げさせて絶頂する。
跳ね上げがあまりに激しくて、あそこがカズマの顔に当たってしまい、その衝撃でまた絶頂する。
「あおぉぉぉ!!あおぉぉっ!?んおっ!?ごぽっ!?がぼっ!?」
叫びながら身体を痙攣させたことで顔に出されていた精液が口に入ってしまう。
私は精液の海に溺れて深くイッテしまう。
「ごぽっ…!がぽっ…!……!……!」
次第に声と腰振りは小さくなるが、逆にカズマの精液の味、感触、香りで深く深くイッテしまい。そして…
「わぷっ!?んちゅ、んく…んく…」
カズマの顔めがけて失禁してしまった。
カズマはいきなりの噴射に慌てた様子だったが、咄嗟に口を尿口に付けてそれをごくごくと飲み干す。
あぁ、ついに小水までカズマの一部になれた。
その喜びにぶるっと震えて、おしっこを出している間中、何度も何度も絶頂してしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「一回落ち着こう」
「はい……」
私のおしっこを飲み干したカズマが私から離れて最初に見たものは、顔に残っている精液を手で集めておいしそうに舐め、だらしなく笑っている私だった。
カズマは蜂蜜に夢中な熊のようなその姿に興奮して再び一物を私に咥えさせようとしたが、ふと今日の目的を思い出して我に返った。
このままでは残弾が無くなるまで私の胃袋に出し続けてしまう。
そう危惧したカズマは濡れタオルで私の顔を、具体的には私の顔に着いたカズマの精液を拭きとって私を正常に戻そうとした。
大切なカズマの精液を取られた私は幼子の様にかんしゃくを起こしてしまい、それを収めるためにカズマは自分の精液まみれの私とキスをして、ようやく話が出来る状態になったのだ。
「うぅ…まさか自分の精液の味を知るはめになるなんて。よく飲めたなこれ」
「…えぇ、まあ」
慣れると意外と癖になるし、おいしく感じるようになってきたなど口が裂けても言えない。
私達はベッドの上で座り込んで話している。
私のフェラチオから流れでここまできてしまったが、一度仕切り直しをすることにしたのだ。
「さて、めぐみん。色々……やった訳だけど、これから一線を越えます」
「はい…」
色々、と言いつつベッド脇に広がる私の吐しゃ物などを見るカズマ。
初夜に想い人の部屋で吐いてしまうなど完全な地雷女だが、私の物を飲み込んでくれたカズマを思い出して少し興奮してしまう。
「今更だけど、俺でいいのか…?」
興奮して顔が赤くなった私を、一線を越える緊張と勘違いしたのか、自信なさげに私に確認してくるカズマ。
「カズマじゃなきゃ…嫌ですよ」
私はそんな様子に今更恥ずかしさが込み上げてきてしまい、目を伏せながらそう言った。
カズマはその言葉、その仕草がツボに入ってしまったのか「めぐみん!」と声を上げて私に抱き着いてきた。
「んちゅっ!んぱっ!ちゅばっ!」
カズマからの熱烈なキス。私の冷静になりつつあった頭が再び燃え上ってしまい、何でもいいからカズマの物が欲しくなってしまう。
唾液はもちろん、また精液を飲んでもいいし、カズマと同じようにカズマの胃液か、はたまたおしっこでも構わない。
どれにしようか逡巡していると、カズマが身体を離してキスを打ち切った。
「……いい加減先に進めよう」
「…はい」
お互いが好きすぎてすぐに脱線してしまう。
それを自覚している私達は顔を赤くしながら苦笑してしまった。
「それじゃあめぐみん。右側を下にするように横になってくれ」
「…はい」
「そしたら…ん?あれ?」
いよいよ始まる。
緊張で声が上ずるがカズマが何かに気付いたような声を上げた。
私が不思議に思ってカズマを見ると、カズマは手を伸ばして、私の左尻に触れる。
そこには…
「これは…バーコードか?」
「………」
そこには私の紅魔族としての証。紋様が刻まれている。
私は押し黙る。何も言わない。それを見せるということの意味など、何も語らない。
言う必要などないのだ。カズマは私にとって見せるに値する人だ。
「…………」
「…………」
何も言わない私と同じように、カズマも何も言わずにいたカズマだったが、不意に紋様部分を優しく撫でてくれる。
心が繋がっている私達に言葉はいらない。カズマも見せる意味を何となく察したのだろう。
優しく、けれども何かを決心したように顔を引き締めた。先に進もう。
「…それじゃ、そのまま左足…上側の足をもも上げみたいに引き上げてくれ」
「はい」
挿入への準備を再開した私達は、カズマの言われた通りの格好になる。
まるでベッドの上で準備体操をしているような体勢だ。言われるがまま身体を動かしたがこの体勢にどんな意味があるのだろうか?お尻でするためのストレッチだろうか?
「これは俺の国で大腸の中をカメラで検査をする時にするポーズなんだよ。お尻の穴からカメラを入れて中を撮影するんだ。その姿勢だとお尻の肉が挿入の邪魔にならないし、お尻の穴はどちらかというと縦に伸びやすいのに対してチンコはどちらかというと横に広い。横向きになることで入れやすくなるはずだ」
「…ふふ、お尻の中をカメラで撮影なんて、カズマの国は本当に変態の多い国ですね」
カズマは得意げに説明してくれたが、私に分かったのはこの姿勢ならカズマの一物を受け入れやすいということと、カズマの国ではお尻の中を撮影するという変態プレイが横行しているということだけだ。
私は紋様でちょっと真面目な雰囲気になったのを壊すために、笑いながらそう指摘した。
カズマは私の反応に「勘違いするなよ。医療行為だからな!」と声を荒げるが、カズマも私の意図に気付いているのか同じように笑っている。
気を取り直したのかカズマが私のお尻をさわりと撫でる。既に何度も絶頂を味わっている私の身体は、気遣うような優しい手つきにも関わらずぞくぞくとするものを私に伝えて来る。
「まずは昼間試したように指が三本入るか確認するぞ」
「…はい」
いよいよだ。
指が三本というのはカズマなりの指標らしく、それくらいが入らなければ一物は入らないとのことだった。
ここで指が入らなかったらどうするのだろうか?
広げるのか?それともまさか今日は中止して入るようになるまでお預けだろうか?
もうここまで期待が高まっているというのに別の日に先送りなど、とてもじゃないが我慢できる気がしない。
そんなことを考えてしまった私のお尻は、緊張からか普段よりも硬くなってしまう。
「そんなに身構えなくても俺だってもう我慢できないから大丈夫だよ。例え切れ痔になっても今日一線を越えよう」
「…それは大丈夫ではないでしょうに」
私の返事にカズマはふふっと笑う。
どうやら切れ痔うんぬんはカズマなりの冗談だったようだ。
私だってカズマが本当に無理やり事を成すとは思っていない。
二人の繋がりを感じることで固くなっていた身体もいい感じに力が抜けたようだ。
「それじゃ、入れるぞ」
そう言うとカズマは人差し指、中指、薬指を鳥のくちばしのように先端をまとめ私のお尻の穴の入り口、肛門にあてがった。
くちゅという水音。指先が触れる、それだけのことで私のお尻の穴からは腸液がにじみ出て、挿入の手助けをしようと張り切ってしまうのだ。
「ふぉぉぉぉ…!ぉぉぉぉぉ…!」
ずぽぽぽと指が埋没していく。
実は私はこの瞬間がとても好きだ。今まで汚物を出すためだけの器官だったものがカズマの手で入れる器官に変わったと実感できるから。
お尻の穴を弄られるだけで頭の中を弄られているようにフラフラしてくる。
「よし!問題なく入るな」
「あぉぉぉぉ…!ふぉぉぉぉ…!」
カズマは嬉しそうな声を出すが私はマヌケな声しか出てこない。
今まで二本で満足していた私のお尻は、既に三本の圧迫感に夢中の様できゅうきゅうときつく締めつけ、それにともなって私の脳みそに抗いがたい快楽を伝えて来る。どうやらお尻の穴は私ではなくカズマの味方の様だ。
「おっおっおっおっおっ……!」
カズマは問題なく指が入る事を確認するとゆっくりと出し入れを始める。私を感じさせるためというよりも魔道具の調子を確かめる技師のような手つきだ。
まるで私の反応を気にしない動きに、私の被虐心に火が付いてしまう。
もっと私を見て欲しいという気持ちを込めて声が大きくなっていく。
「あおぉぉぉぉ!おぉぉぉぉ!!」
その気持ちが伝わったのかカズマの手の動きが変わる。
指三本を奥深くまで入れるとそれをドリルの様に回転しだしたのだ。
お風呂場でお尻の中を洗うため、自分の指で同じような動きは毎日している。しかし、カズマのごつごつとした男の指でされるのはまた別格で、お尻から背筋へ、背筋から頭へとびりびりとした刺激が伝わってイッてしまう。
私の前の穴からはぷしゅっと絶えず潮が吹きだしている。
「めぐみんイッちゃったのか?まだ確認作業中だぞ。こんなのでイッてるようじゃ俺のチンコを入れたら狂っちゃうんじゃないか?」
「だっふぇぇ…!おぉぉ…イクぅ…!イクゥ…ぅぅぅ!」
私は頭を抱えて身を丸くしながら深くイッてしまう。
カズマは私の様子にやれやれといった雰囲気を出しているが、イッている最中も指の回転を止めることはなくむしろ先程よりも回転数を上げて私の絶頂を誘発している。本当に容赦がない。
しばらく無慈悲な回転によってイかされまくり、身悶えていると不意に指の動きが止まった。私は息を長く吐き、肩を震わせて絶頂の余韻を何とか鎮めようとしていると、カズマがまた違う動きを開始してきた。
「ちょっと広げてみるからな。痛かったら言うんだぞ」
「あおっ!?はおんっ!!おおんっ!!おおおっ!!」
カズマは指三本を埋没させた状態でそれぞれを三方向へ広げだしたのだ。
ぐぱぁと広がる私のお尻の穴。広げた間から空気が入って少しひんやりするが痛みはない。むしろ今までの前後の動きやお尻の穴の中を弄る感覚とはまた違ったものを感じる。この感覚は…
「その様子だとこの弄り方も気に入ったみたいだな。これは広がる動き。つまりうんちをする時にイキむ動きを再現してるんだよ。うんちをする時は誰でも気持ちいいからこの弄り方にハマる人も多いらしいぞ」
「はおっ!?くおぉっ!!ふぉぉぉ…!あおぉぉ…!」
き、気持ちいい。
うん…便を出す時にお尻の穴が広がる感覚。それを意図的に再現される。
便意がないのに広がる感覚だけを味わった時に、これほどまでの快楽を引き出せるなんて想像もしなかった。
広がった私のお尻の穴と、決してハマってはいけない快楽に翻弄される私。それをカズマは満足そうに見つめて次のステージへと移行した。
三方向に広げていた指を再び中央に戻して広げるのをやめる。かと思いきや再び三方向へ広げる。
そうやって広げたり閉じたりを繰り返して私のお尻の穴をくぱくぱと開閉しだす。
「はおっ!?おおっ!?おおっ!?んおっ!?」
たまらない。気持ちよすぎる。
決して激しい動きではない。なのに私の本能に根差したものを刺激されている感覚。
開閉のたびに私は壊れたおもちゃのように短い喘ぎ声を出してしまう。
「どうだ?うんちを連続で出す感覚は?」
「はうぅぅぅ!おふうぅぅぅぅ!」
私はうんちを出して感じてはいない。そんなはしたない女ではない。
そう意思表示をするために首をぶんぶんと振って長い声で鳴いて抗議する。
「そうか、気持ちいいんだな。やっぱりめぐみんはこっちの素質が十分あるな」
「ほおぉぉぉ!!くおぉぉぉぉ!!」
バレてしまった。うんちをしながら感じている女だとカズマにバレてしまった。
恥ずかしくて、申し訳なくて、どうしようもなく感じてしまう。
でもしょうがないのだ。こんなの耐えられる女なんていないと思えるほどに気持ちいのだから。
「はい、おしまい」
「へおっ!?ぁぉ……………」
いきなりカズマが指を引き抜いてお尻弄りを止めてしまった。
あのまま続けていたら私は最低な方法で絶頂してしまっただろう。良かったと思うし、あと少しだったのにとも思う。そんな複雑な顔をしてカズマの方を見る。
私の避難とも安堵とも取れる視線を受けるカズマの顔は、笑っていた。
いつものように、いやらしくて、どんな私でも受け入れてくれる優しさをにじませた笑い方だ。
「今味わったのがこれからするアナルセックスの快楽だ。もちろん、今みたいなレベルじゃない。……本当に、いいんだな?」
あぁ。
そんな。
今のよりもずっと凄い?そんなの、どうにかなってしまうのではないだろうか?
怖い。不安だ。でも…
「……い、いいです。カズマと一緒なら…大丈夫です」
私はカズマの顔を見ながらそう呟いた。
これから私達は文字通り一線を越える。
私だけだったら躊躇してしまっただろうことも、二人なら乗り越えられる。
私一人ではない、二人で一線を越えるのだから。
カズマは私の言葉にいやらしい表情を薄めて優しく微笑み、私の左手を取って手の甲にキスをしてくれた。
まるで、お供しますと言っているかのような動作だ。
カズマは手の甲へのキスを済ませると一度ベッドから降りて机の引き出しから液体の入った小瓶を取り出した。再びベッドに戻ると小瓶の蓋を開けて中の液体を自分の一物に振りかけて塗りたくっていく。
「それは…?」
「香油だよ。潤滑油代わりに使おうと思って買っておいたんだ。指でほぐした場所よりも奥まで入れるからな」
カズマは私のお尻の上に一物をずいっと乗せながら説明してくれるので、無意識に一物を眺める。
香油を塗られた物はテカテカと艶めかしく光っており、まるでモンスターの触手のようだ。
一番長い中指よりも2倍近くながい代物。
私の腰の上に置かれているのでどこまで入るか視覚的に分かってしまう。
そんな所まで。未知の領域まで侵そうとぴくぴくしている一物に、ごくりと唾を飲む。
カズマが香油を私の肛門に塗る。サラサラとした腸液ですぐに流されてしまうだろうが念のためらしい。肛門に塗り終えたカズマは膝立ちになって一物を手で持ち、先端を私の肛門に当てがう。
「それじゃいくぞ。痛かったら絶対に言うんだぞ」
「はい。絶対に言わないので奥まで入れてください」
私の言葉にカズマは苦笑して、さわりと私のお尻を一撫でした。
そして腰を前に突き出してゆっくりと一物を埋没させていった。
「うくっ…!」
カズマの物は長さばかり目立つが大きさだって十分ある。
指とは違う圧倒的な存在感に、私は思わず声を漏らす。
「はおっ…!」
つやつやした亀頭はにゅるっと入り、カリの部分が肛門を過ぎると、少し細くなった場所になる。カリで広がって竿の部分で少しすぼまる。先ほど三本指で味わった開閉の感覚が甦って背中がびくりと震えた。
カズマが追加で香油を一物に垂らし、さらに腰を進めていく。
「ぉぉぉぉ……!ふぉぉぉぉ……!」
竿の細い部分から太い部分が埋没していく。竿は中央部分で膨らんでいるためきちんと入るか心配だったが、今までの調教の成果をもって私の肛門は見事に対応してみせた。
さらに調教をされていない部分の直腸も、私の気持ちをくみ取ったように奥へ奥へとカズマの一物を咥えようとうねり、先導していく。
「……ッ!……ッ!!」
「入った…!全部入ったぞめぐみん…!」
カズマの一物が全て私のお尻の中に収まった。
カズマが本当に嬉しそうな声を出す。
私は伸ばしていた右足を左足と同じように抱え込み、背中も縮めてまるで寝床に入る獣の様に丸まる。
全身は小刻みに震えて、その所為か吐息も震えてしまう。
「めぐみん苦しかったり痛くはないか?無理なら抜くぞ?」
何も話さない私を見てカズマが気遣いの言葉を投げかける。私はその言葉にゆっくりと首を横に振る。話さないのではない、話せないのだ。
気持ちいい。
気持ちいい!
なんだ、なんだこれ、なんですかこれは。
圧迫感、異物感、それら普通なら負の感情を呼び起こすものが全く苦ではない。
圧倒的多幸感によって全ての感情が爆発し、身体が過敏になる。
カズマの物が全て埋没し、私達は身も心も繋がった。その感覚が私の身体の不完全だった所を完全にしたような、ばらばらのパズルのピースが組み合ったような、完璧な調和をもたらしている。
カチカチと何か固い物がぶつかる音が頭に響き渡る。それが自分の奥歯が鳴らす音だとしばらくして気付いた。
私は絶頂していた。
カズマの一物を挿入されただけで。
脳みそがとろけるような充足感が体中を駆け巡っているのだ。
あまりに何も言わない私を心配してカズマが私のお尻を優しく撫でる。感じさせようとしたいやらしい手つきではない、心底私のことを考えた優しい手つきだ。
「……ッ!……ッッ!!」
股間からぷしゅぷしゅと潮を吹く。カズマの手が触れた場所が性感帯になったような敏感さで私を責めたてる。過敏になりすぎた全身から汗がだらだらと出て発情する。
「めぐみん…イッてるのか?」
カズマの問いかけにコクリと深く頷く。
相変わらずしゃべることは出来ない。
その様子に私の中に入ったカズマの一物がドクンと脈打つ。カズマは声も出せず感じている私に興奮しているようだ。
お尻の中で脈打つ一物。それだけで身体をさらに縮こませてしまう。
「めぐみん…動いてもいいか?」
馬鹿な!何を考えているのですかこの男は!
今の状態で動いたりしたらどんなことになるか分かった物ではない。
私はそんな酷いことを言ったカズマを見て、
こくりと頷いた。
……あぁ、ダメだ。自分の気持ちを偽れない。
カズマにめちゃくちゃにされたい。頭がおかしくなるほど愛して貰いたい。
あまりにも膨大なカズマへの愛を隠すように、私は抱えていた両足に顔を埋め、背中をさらに丸めて防御態勢に入った。こうでもしないとこれから受ける責めを耐えられる気がしないからだ。
「…動くぞ」
私の準備が整ったとみたカズマは腰をゆっくりゆっくりと引き抜き始めた。
「ふぉおおお…ッ!!はおぉぉぉ…ッ!!」
ずりょりょりょりょと音を出して引き抜かれる一物。
長い長い便を出しているかのような爽快感、気持ちよさ。
駄目だ。これは知っては駄目な奴だ。
こんなのを知ってしまったらもうまともではいられない。まともに生きられない。
早くも私は防御態勢を崩して髪の毛をぐしゃぐしゃと掻き毟ってしまう。
引き抜きと共に背中を丸めたり伸ばしたり、うねうねと身悶えて私の全てを引き抜かれるような感覚に翻弄される。
限界ギリギリまで引き抜かれたカズマの一物は亀頭部分で止まった。
私が変に動いてしまうと完全に抜けてしまう位置なので身体を静止するように努めるが、引き抜きの余韻でくねってしまい、完全には難しい。
僅かな震えに合わせてカズマが腰を調整することで何とか抜けずに済んでいる。
引いた後は再び挿入だ。
私は再び身体を丸めて備えるが、この体勢が何の役にも立たないのは先程証明されている。けれどこんな些細なことでもしないとあまりの快楽に暴れてしまうかもしれない。
一物を埋没させるため、カズマが腰に力を込める。
行きはゆっくりと引き抜かれた。だから今度もゆっくりと元の位置に戻る。
そう思っていた私の予想は安易だったと笑えてくる。当の本人は笑うことなど出来ないが。
「はごっ!?あっ…へぁ…」
ズグッ!!
一気に戻ってきた私の全て。
カズマは行きの速度とは段違いの勢いで腰を深く私に突き入れた。
私の直腸の奥まで差しこまれた一物。その衝撃に私は白目を剥いてしまい、舌をでろんと出して僅かな時間意識を飛ばしてしまう。
股間からは潮以外の…小水がちょろちょろと出てベッドのシーツを黄色く濡らした。
カズマがお尻を弄る度によく言う「抜く時はゆっくりと、入れる時は素早く」を一物で体現したようだが、その衝撃は指とは比べるべくもない。
一突きで私は絶頂の壁を突破してしまったのだ。
引き抜いて、入れる。
ただの一往復。
あまりにも凄まじい快楽。
絶頂の壁を越えて呆けていた私を呼び起こしたものは他ではない。間髪入れず行われた引き抜きだった。
「きひぃぃぃぃッッ!!ひいぃぃぃぃぃッッ!!」
ずりょりょりょりょ。
ゆっくりと引き抜かれる一物。
私はベッドのシーツを掴み、身体を震わせる。
顔をカズマからそむけてこの酷い顔を見せないようにする。
「はごっ!?おごっ…はへぇ…」
ズグッと奥まで入れられる一物。
既に小水は出しきってしまい、潮をぷしゅと吹き出すだけの股間。
勢いよく入れられる衝撃にカズマの長い物が収まる安心感。あへあへと舌を出しながら涎を出して喘いでしまうが余韻に浸る暇はない、何故なら
「あひぃぃぃぃ!はひぃぃぃぃぃ!!」
ずりょりょりょりょ。
間髪入れずにゆっくりと一物を引き抜かれるからだ。
ずりょりょりょズグッ
ずりょりょりょズグッ
抜かれて絶頂し差し込まれて絶頂する。
私という存在全てがお尻の穴になってカズマに犯され侵されている。
私という存在が、カズマによって上書きされていく。
ハマる。こんなのハマってしまう。
お尻セックス…アナルセックスにハマってしまう。
カズマと四六時中セックスすることだけを考えてしまう。
まるで無限にうんちをしているようなあり得ない快楽に、私の頭は狂った思想に支配される。
「あおぉぉぉぉぉっ!!ほおぉぉぉぉぉっ!!」
私は自身の倒錯的な思考に興奮して、さらに絶頂の隙間を埋めていく。
もう頂点という感覚はなく、ただひたすら快楽の頂を歩いているような感じだ。カズマの一物が動いている間中イってしまっているのだ。
そんな私を前にしてもカズマは動きを緩めたりも早めたりもしない。
ただひたすらに同じリズムで抽送を続けている。
私は快楽に沸く頭ながらもカズマの様子が気になり、ぐしゃぐしゃに歪んだ顔を見られないように視線だけでカズマを伺いみる。
「ふっ…!ふっ…!ふっ…!」
カズマは、我慢していた。
明らかに興奮している。明らかに気持ちよくなっている。明らかに嗜虐心を抱いている。
けれどそれらを解き放ってしまった先にあるのは、私の身の破滅だ。
カズマだってようやく私と一つに結ばれたことを歓喜している。
挿入した瞬間に思うがままに動いて、自身の精を解き放ちたかったに違いない。
けれど、快楽に翻弄される私を見て、残ったわずかな理性で激しいピストンをしたい欲求を我慢して、単純な動きだけを繰り返していたのだ。
あぁ、この人は。本当に優しい。
優しくて頼りになって、本当に、心が震えるほど好きだと思える。
私は顔を背けるのをやめて、顔を起こしてカズマを見つめた。
目は裏返っている。鼻水が出ている。涎も垂れている。口からは絶えず下品な声が漏れてしまっている。
けれど、この人の前なら全てをさらけ出せる。
私は体勢的に上側になっている左手を伸ばして、カズマを求めた。
カズマは私の呼びかけに対しちゃんと応えてくれる。
左手を右手で掴み、指と指を絡めて握ってくれた。
それだけで身体だけでない、心まで繋がったのだと改めて実感する。
「はおぉぉぉぉ!!おぉぉぉぉぉ!!」
私は獣のような喘ぎ声を出しながらコクンコクンと大きく何度も頷く。イキッぱなしの私にはもう細かい動作は無理だ。カズマに伝われという想いを込めて半狂乱になりながら顔を上下させた。
カズマは私の動きに唇をぶるぶるとさせてわななく。一度下を向いた後に再び顔を上げたその眼には涙が流れていた。カズマは涙を流しながら私とは対照的に小さくコクリと頷いた。
「はおっ!?くおっ!?お゛っお゛っお゛っ!!」
カズマの抽送の動きが変わった。
これまでの基本に忠実な動きではない。がっついたような、強く私を求めるような激しいピストンに変わったのだ。
その強い腰使いに私はメロメロになる。
野太い声を出してカズマを褒めたたえる。この人は本当に凄い人なのだと分かるように、下品に鳴いて褒めたたえるのだ。
「お゛お゛お゛っ!!あ゛お゛お゛お゛ッ!!」
燃える。
お尻が燃える。
カズマの激しい動きで私のお尻が燃えるように熱い。
熱くなって、燃えて、私という存在全てを燃やし尽くすような快楽の火を放ってくる。
身が震える。声が震える。
限界が近い。
私自身は今更だが、カズマの限界が近いと感じる。
お尻の中で高速で動く一物はぴくぴくと動き、その脈打つ様が直腸から直に感じられる。
射精の瞬間はカズマの顔を見ながら。
そう思い顔をカズマの方に向けようとするが、今の態勢は横寝だ。
快楽が強すぎて私の意志に反して頭が動くと、カズマをきちんと見ることは出来ない。
それでもカズマの顔を見ようと頭を上げると、カズマはこくこくと頷いて私の気持ちを汲み取った。
カズマは射精に向かって勢いを増すピストンを続けながら、いきなり右に90度、私の身体を転がして無理やり正常位の格好にしたのだ。
「はぎゃっ!?あ゛ぎゃぁぁああ!?はおぉぉぉぉ!!」
高速のピストンの最中に体勢を変えた為、ぐりゅんとペニスの向きが変わり、それに伴って私のお尻の中も変形する。
今までの動きから三次元的な動きに急に変わったことで、ありえない快楽が私を襲い、絶叫を上げてしまう。
お尻の穴がぎゅううぅぅぅとカズマの物を締め付ける。
それに抗えなかったカズマの一物が、最奥で爆発した。
「うぅぅぅぅぅ!!うううぅぅぅぅ!!」
「あ゛お゛おおおおおお!!お゛お゛おおおおおおおん!!」
カズマが呻く。私が叫ぶ。
びゅくびゅくとカズマの精がお尻の中に充満する。
高速ピストンで熱くなっていたお尻の中が、さらに熱いものでいっぱいになる。
カズマは射精を開始すると、私に倒れこんで身体同士を密着させた状態で吐精している。
カズマの顔を近くに感じながら私はこのどうしようもない快楽を世界中に伝えるために大声で叫ぶ。
私の両手と両足は愛しい人を離さないためにまるで捕食者のように巻き付いてがっしりと固定している。カズマはベッドのシーツを掴んで自分の遺伝子を、自分のすべてを私の中に送り込むことに必死だ。
お腹の中にカズマを感じる。
お尻の中の液体は熱を冷ますどころか着火剤のように私の心に燃料を投下し続けている。
カズマはぶるっと震えて射精しきると、私の横にあった顔を持ち上げて私の顔を正面から見据えた。
「…めぐみん綺麗だ。世界中の誰よりも綺麗で、可愛い。お前を……俺のものにしたい」
「あおぉぉぉ…!おぉぉぉ…!」
私の眼は焦点が合わず、涙がこぼれ、鼻水だらけ、舌を出して涎が垂れている。
誰が見たって綺麗ではない。それなのにこの男は、こんな状態の私を欲しいと、自分の物にしたいと宣言してきたのだ。
カズマが私に口づけをする。私も朦朧とした意識で舌を絡める。
あぁ好き。好きだ。カズマのことが好きで、好きで、たまらない。
カズマの言葉に返事をするようにたっぷりの愛を込めて舌を絡める。
カズマはその間も一物をゆっくりと動かし続けて次の性交の準備に余念がない。本当に容赦がない人だ。
十分に硬さと長さを取り戻したカズマの一物。
カズマはそれを確認すると私から口を離して、再び腰を動かすために身体を起こす。
密着度が減ったカズマを求めるように舌をチロチロと動かし、両手を伸ばす。
カズマは私の両手と自分の両手で掴んで指同士を絡めて、私の寂しさを埋めてくれる。
手を恋人繋ぎにしたあとカズマは腰を引いて一物を抜こうとしてしまう。
身体だけでなく一物まで出て行ってしまう。そんなのは耐えられない。
私は「やだぁ!やだぁ!」と泣き叫び、お尻をぎゅうううと締めてそれを阻止しようとする。
予想外の締め付けにカズマは呻くが、一物を完全に抜くのではなくカリの部分で止め、再び挿入した。
カリの部分と竿の細い部分。それを細かく出し入れしてきたのだ。
「…めぐみん、これ、これ好きだろう?いっぱいしてやるからな」
「うぅぅぅすきぃ…。これぇ…すきですぅぅ…うぅぅ」
一物の太いところと細いところ。
それらがちゅこちゅこと行ったり来たりし、その度に私の肛門がくぽくぽと開閉する。
このシンプルながらもお尻特有の気持ちよさを提供してくれる責めを、私は大好きになっていたのだ。
「めぐみん気持ちいいか?たまらないかめぐみん!?」
「うぅぅ…ひぃぃ…気持ちいいですぅ!たまりません…こんなの反則ですよ…ふぅぅぅ…」
的確に私を責めながら私に白状しろとばかりに問いかけるカズマ。
私は素直に内心を吐露してしまう。こんなの、偽るなんて無理だ。気持ちよすぎて素直になってしまう。
私は目を裏返しながらカズマのもたらす快楽に夢中になっている。
両手を繋いでいる状態なので顔をそらすことが出来ない。私の情けない顔を、カズマに包み隠さずに見られてしまう。
けれどそれは私も同じだ。カズマの顔が真正面に見える。
カズマは言葉では強気なことを言って私を責めているが、その顔はかなり無理をしているのが丸わかりだ。今の動きはカズマの一物のカリと竿を交互に刺激する。カリはカズマの数少ない弱点の一つだ。そこを何度も何度も往復することで、カズマの性感も高まってしまい、歯を食いしばって耐えているようだった。
「カズマぁっ!好きぃ!好きですぅ!」
「ぐぅぅ…めぐみん…めぐみん…!」
一方私は珍しく意識を飛ばすことなくカズマと会話しながらセックスできている。
この責めは本来なら身体を震わすような気持ちよさを与えてくれるが、今のカズマは自分が射精を我慢しようと控え目な動きになってしまっている。
カズマとの会話をしながらの触れ合いに心を温かくしていると、余裕を見せる私を見てカズマが目を鋭くさせた。
それは、ふがいない自分を恥ずかしく思う目だ。自分自身に怒っている目でもある。私を満足させていない自分に怒っているのだ。
もちろん私は十分満足しているが、カズマはそうではないのだろう。そして、カズマのそんな目を見ているとどんなことをしてくれるのか期待してしまう自分がいる。
私の期待に応えるためにカズマが行動を起こす。
カズマは繋いでいた手を離すと私の腰を掴んで、足を開いて重心を安定させる。
そして
「ううぅぅぅ!ぐぅぅぅぅ!!」
「ひゃお!?ひゃめっ!?それっ!だっあっひぃぃぃッ!!」
カズマは自身が快楽に震えてしまうのもいとわず、高速でカリと竿を行き来させるピストンを開始してきた。
私が余裕を見せていたのは先ほどまでのカズマがへこへことしたピストンをしていたからで、こんなにも力強い高速ピストンでは話が違う。
一気に私はカズマと同じ性感レベルにまで押し上げられてしまった。
「めぐみんどうだ!?お尻の穴を高速でくぱくぱされるのは!?気持ちいいか!?」
「ひいぃぃぃ!!いいいぃぃ!!いいいですうぅ!!いいいぃですぅぅぅ!!」
私は先ほどと打って変わって泣くような喘ぎを出してしまう。
もう肛門は閉じているのか開いているのか分からないほどに馬鹿になってしまっている。カズマにめちゃくちゃにされる喜びに、身が震える。
「あぁイクぞ!イクぞめぐみん!イクの合わせろ!!」
「ひぃってる!もう私はずっとイッてますぅぅぅ!ひぃんイク!!またイクぅっ!!」
限界が近いカズマは自分の絶頂と私の絶頂を合わせようと声をかけてきていたが、既に私はイキッぱなしになっていた。合わせるも何も、どのタイミングでも構わないのだ。
「ならもっとイけ!!イってイってイきまくれ!!」
「あおぉぉ!!イッてる!!もうイッてます!!あひぃぃ!!ひぃぃぃ!!」
カズマは興が乗ったとばかりにさらに腰の動きを速める。私はカズマの要望通りにイキまくってしまう。
こんな浅いピストンで私は簡単にイってしまうほど、カズマ好みの身体になってしまったのかと実感する。
「出る!出るぞめぐみん!出る!出る!ぐうぅぅぅ!!」
「あひいぃぃぃ!!はおおぉぉぉぉ!!」
カズマは射精するために浅いピストンやめて、再び奥深くまで一物を突き入れて射精した。
その衝撃に私は盛大にイき散らかし、顔をのけ反って絶頂した。
「おぉぉめぐみん、顔を背けるな…。俺に顔を見せるんだ…」
カズマは射精しながらも掴んでいた腰から手を離して私の顔をがっちり包み込む。
そしてのけ反っていた私の顔を無理やり戻して、イっている最中の私の顔を覗き込んできたのだ。
「ふぉおぉぉぉぉ…!あおぉぉぉ……!」
「…めぐみんのイキ顔、最高に可愛い。あぁめぐみん、俺だけのめぐみん」
私の情けない顔を満足そうに見つめるカズマ。
本当に筋金入りのドSだ。
けれども所有物だと言われた私は、その言葉にぶるっと震えて追加の絶頂を味わってしまう。
「んちゅっ!ちゅぱっ!んぱっ!はぶっ!!」
その様子にカズマは我慢できないとばかりに私にキスをしてくる。
あぁカズマにこれでもかと愛されている。幸せだ。幸せすぎる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「かずまぁ…んちゅっ…れろぉ…」
「めぐみん…ちゅっ…めぐみん…」
軽いキスをしながらたわむれる。
お尻に一物を挿入したまま、正常位で身体を密着させて互いの名前を呼ぶ。
カズマの物を私の穴に入れて、身体を重ねる。心も体も深く繋がってこの幸せに身震いする。
すると、キスの所為だろうか、少し柔らかくなっていたカズマの一物が私の中で復活する。
「また復活しましたね?男の人ってそんなに何回も出来る物なんですか?」
「いや、ここまで絶倫なのは初めてだよ。正直、今日は何度でも出来る気がする」
そう言うとそれを証明するかのように、カズマは腰を少し動かして私のお尻の中をにちゅにちゅと刺激してくる。まだ慣れていないので不意打ちみたいに動くのは止めてもらいたい。
「んふぁっ!ま、まだ…やりますか?」
「めぐみんが望むなら」
カズマは私の目をじっと見つめてそう言ってくる。
自分もしたいくせに私に言わせたいのだろう。いじわるな人だ。
私は返事の代わりに唇だけをちゅっと合わせてすぐに離した。
私の奥ゆかしい対応がカズマのつぼに入ったらしい。カズマは唇を合わせた部分をぺろりと舐めて、私を見つめる瞳に劣情の炎を宿した。
「…決めた。今からめぐみんを完全に俺のものにする」
低い声だ。
普段のおちゃらけた声と違う、私の脳みそを縛り上げる声。
ぞくぞくと背筋が震えるが、もう私はカズマの物だと思っている。期待した目でこくりと頷いた。
それを受けてカズマは正常位から体勢を変える。
繋がったまま私の身体を180度回転させてうつ伏せにさせる。
「あおっ!?ふぉぉぉ…」
お尻の中で一物がぐりゅっと回転する。
その気持ちよさに私は肩を震わせてシーツを掴んでしまった。こんな些細なことでここまで感じてしまう。
完全にうつぶせになった私の上にカズマが乗っかる。正常位と真逆なこの体位は寝バックと言うのだとカズマが耳元に顔を寄せて教えてくれた。
「…これだと、カズマの顔が見えなくて怖いです…」
私の後頭部にカズマの荒い息がかかる。私のいじらしい言葉に興奮しているようだ。
「…今からめぐみんを完全に堕とすからな。覚悟しろ」
私の耳元で囁くカズマ。耳に息がかかりぞくぞくしてしまう。
一体どんなことをされてしまうのかドキドキしていると、私の視界が暗闇に支配される。
カズマが手を、おそらく左手を被せて私の目を塞いだのだ。
「か、カズマ…?」
「これからめぐみんの弱点を探し当てる。目は見えないからお尻の感覚だけを感じるんだぞ」
真っ暗な視界にカズマの声だけが響く。その一言一言に暗示にかかったように私の頭はぼんやりしてしまう。
弱点…。もう私のお尻は弱点だらけなので今更ではないかと思うがカズマが動き出したことで私の思考は中断された。
「ふぉぉぉぉ…!あおぉぉぉ…!ふうぅぅぅ…!」
ずりょりょりょと一物が引き抜かれる。
これ、これが弱点だ!こんな気持ちいいこと、弱点以外の何物ではない!
私はシーツをぎゅっと握って身悶える。何も見えないので先程までよりも引き抜く時の音が頭に響きわたる。なんてエッチな音なのだろう。
一物を入り口付近まで引き抜いたカズマは、今度は腰を突き入れて埋没させていく。
しかしその動きは最奥へ一気に叩き込むものではなく、とんとん、とんとん、と少しずつ少しずつ何かを探るような動きで私のお尻の中の壁を叩いていた。
「おっおっおっおっ…!」
まるで触診のような動き。一物を医療器具の様に使って私の変化を観察する。
弱点を探るという宣言通り、私の良い所を探しているのであろう。この動きもまた気持ちいい。細かい振動に私は短く喘いでしまう。
とんとん
とんとん
どんどんと入り口付近から奥へ奥へ。
カズマの長い物を使って私のお尻の中を触診する。
とんとん
とんとん
最奥まであと僅か、その地点で私の身体に変化が起きた。
「へお゛っ!?あ゛ひぃ!?へあ゛ぁ……!」
いきなり私の全身にお尻の快楽とは違った気持ちよさが駆け抜ける。
身体を大きく跳ねさせ、脱力して舌をだらんと出して呆けてしまう。
何ですか…これは…。
「見つけた」
カズマが私の耳元でぽつりと呟く。
カズマは見つけた地点をマーキングするかのようにぐりぐりと刺激してくる。
「はおぉぉぉ…!おぉぉぉぉ…!」
びりびりと電流が流れたように細かく痙攣して震える。
そこは駄目だ。見つかっては駄目な場所だ。
「みつけたぞ。ここにめぐみんの子宮がある」
「え…?あ…?」
子宮。子供を宿す場所。
どうやらカズマはそこをお尻側からぐりぐりと刺激しているのだ。
まさかアナルセックスでそこを刺激されるとは毛ほども考えていなかった私は、身体を襲う快楽と合わせて戸惑った声を出す。
「普通のセックスだと子宮は子宮口、ボルチオしか責める事は出来ない。だけどお尻側から刺激すると子宮全体を責めることが出来る」
カズマの言葉に冷や汗が出る。
この男が今からしようとしていることが分かってしまったからだ。
「今からめぐみんのお尻と子宮を同時に責める。お尻も子宮も、完全に俺のものにする」
堕ちる。堕とされる。
今から私はカズマに堕とされる。
私の頭の冷静な部分が確信に近い予感を得る。
そしてカズマが腰を動かしだした。
「お゛お゛お゛お゛ッ!!あ゛お゛お゛お゛おッ!!」
私の口から野太い声が出てしまう。
今までのお尻の責めを意識した引き抜き主体の抽送ではない。私の子宮を堕とそうと躍起になった突き主体の腰振りだ。
引き抜きでお尻を、突きで子宮を責めるセックス。
行きも地獄、帰りも地獄の快楽地獄に私は半狂乱になって泣き叫ぶ。
「あ゛お゛ぉぉ!!い゛っだ!!もうい゛っだ!!お゛お゛お゛っ!!」
絶頂をしたことをカズマに伝えるが全く動きを緩めてくれない。それどころかさらに腰の速度を速くしてくる。もっとイケ、もっとイケ!と言わんがごとし動きだ。
「あ゛お゛お゛お゛お゛ん゛!!お゛お゛お゛お゛ん゛」
野太い獣の声で遠吠えする。
狂うような快楽に白濁した頭がカズマの忠実な犬になれば許してくれるのではないか、そう判断して鳴き声を出させたがカズマは許してくれない。
「あ゛きゃあぁぁぁぁ!!あ゛あぁぁぁぁ!!」
犬がダメなら赤ん坊だ。
カズマの赤ちゃんになれば許してくれるのではないか、そう判断して駄々をこねるがカズマは許してくれない。
「堕ちろ!堕ちろ!!」
カズマは私の耳元で叫ぶ。
どうやってもカズマは許してくれない。
堕ちなければ止まらない。だけどもう堕ちている。
カズマと恋に堕ちている。倒錯的な絡まりに堕ちている。激しい快楽に堕ちている。
これ以上どうすればいいのか分からない私は泣いて、鳴くことしかできない。
「お゛お゛お゛お゛ッ!!あ゛お゛お゛お゛おッ!!がっ!お゛っ!!…お゛っ!!あ゛っ…!!」
激しい責めに頭が沸騰する。
脳内麻薬があふれ出して、お尻と子宮だけでない、頭の中まで責められているようだ。
視界をカズマの手で塞がれているのに星空の下にいるように光がまたたいて見える。
その光の先に答えがある気がする。私はその下へ歩いていく。
視界が光で満たされる。
「♡♡…!♡♡♡…!!♡♡…!!」
私は天国にいた。
一面花畑で足取りは軽く、深い深い愛に包まれている。
あぁ、分かった。堕ちるとはこういうことだったのだ。立った今、私はカズマに堕とされた。
そのことが本当に嬉しいし、楽しいし、誇らしい。
私は花畑の中をスキップして踊りだしてしまう。
「はは…♡♡♡。あはは……♡♡♡」
「めぐみんっ…トランス状態に入ったな…やった…!」
カズマが激しい腰の動きはそのままに嬉しそうな声を出す。
トランス状態の私にはカズマの気持ちが伝わってくる。子宮堕としの理由が見えてくる。
カズマは……嫉妬していたのだ。
他でもないドレイン系のスキルに。
ドレイン系のスキルを使えば私はすぐに半狂乱になるし、すぐに飛ぶし、すぐにトランス状態になってしまう。
それはとてもお手軽で、便利で、すごく寂しいことだ。
所詮は借り物の力。カズマはそう思っていたようだ。
だけど今は違う。
今の私はカズマの手だけで、カズマの力でトランス状態にまで堕とされたのだ。
いわば純正のトランス状態。その多幸感、万能感たるや、今までのは紛い物だったのではないかと思えてくる程だ。
「あはは…♡♡。あははは……♡♡♡」
カズマの愛に包まれて自然と笑いが出て来る。
本来であればトランス状態を維持するためには激しい責めはご法度だ。しかしこの幸せな気持ちが私をどこまでもどこまでも下へ、奈落とも呼べる場所にまで堕としこんでいる。そう簡単には現実へ浮上することはない。
「えぁ…♡♡あぶ…♡♡♡」
カズマが視界を覆っていた手を外して私の口に指を入れる。
突っ込まれた指からカズマの味がする。天国にいる私は極上の蜜の味に酔いしれる。
ずっとここに居たい。ここはドレイン系のスキルで押し上げられたものと違い、カズマを感じる。
カズマの体内にいるような、カズマの愛によってできた空間だ。ここは本当の意味で天国なのだ。
『ぐっ出そうだ!めぐみん出そうだ!!』
カズマの心の声が聞こえる。
トランス状態の私は身体を弛緩させているが、お尻だけはカズマを文字通り食べてしまおうとぎゅうぎゅうと締めつけている。
そんな中を高速でピストンしていたカズマの性感が高まっていく。
「めぐみん!出るぞ!出る!!」
「♡♡!♡♡♡!!」
カズマが身体をグッと持ち上げて射精の為に膝立ちになった。身体の密着がなくなるが、天国で私はカズマに包まれているから寂しくない。
「うぐぅぅぅ!!」
「はっ…♡♡。あふぅ……♡♡」
カズマが私の中で果てる。びゅくびゅくと熱い物がお尻に充満している。私はその熱さと心地良さにぶるっと震えてしまう。絶頂はしない。何故ならずっとイッたままなのだから。
「うぅぅぅ…!ぐうぅぅぅ…!」
カズマが呻き声を上げて私の中に吐精する。噛み千切らんばかりの締め付けをしている私のお尻の中は相当気持ちいいらしい。何度も何度もぶるっぶるっと身体を震わせて射精している。
どんどんとお尻の中が熱い液で満たされていくが、カズマの一物が栓になり外へこぼれることはない。それは先程二回の性交で射精されたものも同じで、古い精液と新しい精液が混じりあっている。
「うぅぅ…!」
「はふ…♡♡あふ…♡♡」
ひとしきり射精し終わったカズマだがそこで動きを止めることはない。精液が充満しているお尻の中を再びかき混ぜながら抽送を始める。カズマは容赦がない。責めることにおいて妥協しない。
一回射精したくらいでは私を堕としたことにはならない。
まるでそう言わんばかりにお尻と子宮を責め堕とそうと腰を動かす。
「ひぃん♡♡おあっ♡♡あぁぁっ♡♡」
既に私は絶頂している。トランス状態になり、天国にいる時からそれは変わらない。
けれどお尻の中に感じる熱い愛。長い物を出し入れしすぎて馬鹿になってしまったお尻。カズマの子供を身ごもろうと収縮する子宮。
それらが天国へいる私をさらに一段下へ、私を堕としにかかる。
私は絶頂しながら絶頂していた。
「うあぁぁぁ!ぐうぅぅぅ!!」
「あおぉぉ♡♡♡あひぃいい♡♡♡」
カズマが再び射精する。カズマの一物も、この愛の絡まりに馬鹿になってしまったようで、射精をしながらも決して萎えることはなく硬さと長さを維持している。
私を深く愛そうと動くカズマの頑張りに応えようと、精液を出し続ける。
「お゛お゛♡♡あ゛お゛お゛♡♡♡」
その勢いに私は天国で絶頂する。
手と足をだらんと伸ばし弛緩して、魂が抜けたように白目をむき、舌をだし、びくんびくんと痙攣する。
そんな私を気遣いつつもカズマは抽送をやめない。やめられない。
すぐに射精感をもよおしてしまい動かざるを得ないのだ。私のお尻と同じようにカズマの一物も壊れてしまったようで、私を徹底的に屈服させようとしている。
壊れた私と壊れたカズマ。しばし壊れた者同士、狂ったようにまぐわった。
…………………
……………
『ひどい状況ですね、これは』
ベッドの上から『私』は眼下の惨状を嘆いていた。
あれから私は天国で絶頂し続け、カズマは射精しながらピストンを続け、出しきると精液で滑りの良くなったお尻の中を楽しむようなピストンを続け、また射精するというサイクルを繰り返していた。
何度目かのカズマの射精のタイミングで私の精神はさらに飛躍した。完全に体と心が分離して幽体離脱のような状態になったのだ。
先程ドレイン系スキルの三重起動という離れ業で体験した状態。しかも先程はその場から動けなかったのに、今は意識を向けるとふゆふゆと動くことが出来る、より完全な状態だ。それを身一つで成し遂げたカズマは慢心することはなく今なお腰を振っている。
『めぐみん!めぐみん妊娠しろ!孕め!俺の子供を孕め!!』
カズマはもう何度目か分からないお尻の穴への射精を開始する。既にカズマも正気ではなくなっていた。自分がどこへ挿入しているか分からず、ただただ私を孕ませようと腰を振っている。『私』はそれを滑稽だと思わない。その賢明な姿に深い愛を感じるからだ。
「あへぇ…♡♡へぇぁ……♡♡」
その下に敷かれた「私」はもうメロメロといった様子で、あへあへと舌をだしながら成すがままになっている。お尻に注がれた精液が溜りに溜まって下腹部を膨らませている。まるで本当に妊娠しているようだ。
宙に浮いた『私』は眼下に広がる光景に興奮してしまう。
冷静に分析するのはやめよう。自分もこの交わりに混ざりたい。
膝立ちになって腰を振るカズマにふよふよと近寄り、正面から抱きしめた。
「あひぃ…♡♡はひぃ…♡♡」
「ふぅ…!ふぅ…!」
『ぺちゃ…れろ…』
『私』はたまらなくなってカズマの頬を舐める。今の『私』は精神体だ。物は触る事は出来ないで透過してしまう。けれども肉体なら触れるようで、『私』の舌は確かにカズマの頬を捉え舐めていた。
『孕め!孕め!二人の子供を作ろう!結婚しよう!!』
「ぁぅ……♡♡…はぅ…♡♡♡……」
『うぅカズマぁ…!カズマぁ…!』
カズマから熱烈なプロポーズを受ける。体の「私」は無意識にこくりと頷き、精神の『私』は嬉しくて泣きながら頬や首筋を舐める。
『カズマぁ…愛しています…!私も愛しています!!カズマぁ…カズマぁ…!』
カズマの愛の告白に『私』も舐めるのを止めて咄嗟に告白をしてしまう。
カズマに抱き着いて目を見ながら愛をささやく。
けれど伝わらない。伝わる訳がない。今の『私』は精神だけの存在だ。この声は体の「私」には届くかもしれないがカズマには届かない。その証拠にカズマは『私』のことを見ずに、寝ている私を見ているのだから。
仕方が無いことだと分かっているけれど、『私』は悲しくなって目を伏せて、涙を流してしまう。
「はぅ…♡♡?」
ふいに体の「私」が戸惑いを込めた声を上げた。
カズマが腰の動きを突然止めたのだ。射精をしている風もない。
『私』が不思議に思って顔を上げてカズマを見る。
カズマは…『私』を見ていた。
熱に浮かされたようにフラフラとしながらも、しっかりと『私』の目を見つめ返していた。
「俺も…めぐみんを…愛している」
そうはっきりと『私』に言った。
『私』は突然のことに驚き、戸惑い、それ以上に嬉しくて、今度は嬉し涙を流す。
初めて心の声ではない、カズマの口から「愛している」と言われたのだ。
『わ、私も…カズマを…愛しています』
『私』泣きじゃくりながら言葉を返す。
そのまま両手をカズマの胸に当てて顔を近づける。カズマも同じように顔を近づけてキスをする。
舌を絡めないそれはとても優しくて、とても尊いものだった。
その瞬間に『私』の意識は「私」の体に吸い込まれる。
トランス状態が解除されて意識が覚醒していく。
私は寝ていた体勢から無理やり身体を動かしてカズマと見つめ合えるように正常位になった。
「カズマぁ…!カズマぁ…!愛しています!愛しています!!」
「あぁ…!あぁ…!」
カズマが再び腰振りを始める。お尻の穴をかきまわして子宮を責める。体位が変わったことで子宮への当たり方も変わる。ぐりょぐりょと刺激されると再び飛んでしまいそうに気持ちいいが、心を強く持ってカズマと触れ合う。
「お゛あ゛っ!か、かじゅま゛っ!イギますっ!イギっます!」
「まだだ!まだイクなめぐみん!もうちょっとで俺もイクから!もうちょっと我慢するんだ!」
子宮への責めで私はすぐに絶頂してしまいそうになるがカズマは許してくれない。こんな心も身体も気持ちいい状態でお預けをしてくる。本当に酷い人だ。
「あ゛あ゛っ!!イギだい!カズマ゛っイギだいですっ!!お゛お゛ぉぉ!!」
「めぐみんっ!めぐみんっ!俺もイクぞ!イクぞ!!」
カズマが身体を震わせて射精の体勢に入る。私は涙と鼻水を垂らしながら待望の瞬間を待つ。
「出すぞめぐみん!出すぞ!!イケ!!イケッ!!」
「あ゛い゛い゛!!イ゛グうぅぅ!!イ゛グうぅぅぅぅ!!」
今日一番の爆発が私の腸内で炸裂する。
カズマは私の子宮のある位置に腰を打ち付け、びゅくびゅくと射精をする。
あまりの射精の勢いに私の子宮は精を受け止めたと勘違いして、歓喜に震えるように収縮している。
実際に精を出されている直腸は便を留める器官というのも忘れて、ぎゅうぎゅうと一物を締めつけて最後の一滴まで吸い取ろうと動く。
「あ゛ひぃぃぃぃ!ひいぃぃぃぃぃ!!」
私は思わず足をがに股、手を横にした服従ポーズでカズマの精を受け入れる。その両手をカズマが掴んで私に覆いかぶさってキスをする。
「んばっ!んちゅぶっ!ぶぷっ!!」
絶頂の余韻に浸る暇など与えない。容赦のないキス。
私は放心したまま舌を伸ばしてカズマのキスを受け入れる。
私の目は歪に赤く光り、まるで目の中にハートを宿したかのように煌いている。
カズマに身も心も完全に堕とされてしまったのだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
幸せは長くは続かなかった。
言葉はないが流石に今日の触れ合いも終わりという雰囲気で、カズマが私の中から一物を引き抜こうとする。けれど私は、手を掴んでそれを阻止した。
「めぐみん…?」
「今は…抜かないで下さい」
言葉だけ捉えるならまだやりたりないと思われたかもしれないが、カズマもそうではないと分かったようだ。私は青い顔をしながら震え、だらだらと脂汗を流していたのだから。
カズマがどうした?と聞こうと口を開きかけた時に、その原因を端的に、分かりやすく教えてくれることが起こった。
ぐぎゅるるるるるるる!!
「…………」
「……こ、紅魔族は…トイレには行きません…」
何かを察したカズマが余計な事を言う前に機先を制する。
音の発生源は私の下腹部。今の私のお腹は妊娠中期と言える位に膨らんでいた。これが全てカズマの精液だと言うのだから本当にすごい人だ。
けれどそれを褒めたり出来ない。する余裕がない。
冷静になればなるほど、思い出したかのように私のお腹が凄まじい便意を伝えてくるのだから。
「ここでするか?もう今更何が追加されようと変わらないし」
「好きな人の部屋で初夜に漏らすなんて死んだ方がましです!」
「もう小さい方は何回も漏らしてるけどな…」
カズマの部屋は酷い有様だ。
床には染み込んだ私の吐しゃ物。ベッドの上にはそれ以外に愛液、精液、おしっこがこれでもかとまき散らされ、二人の汗も染み込んでいる。
濃厚なオスとメスの匂いが充満し、それに汚物の匂いが混じるという大惨事だ。
ここに新たに私の中のカズマの精液が加わっても大したことないかもしれないが、大きい方を漏らしたとあれば私の心に傷が付いてしまう。
どうにかきちんと処理できる場所へ移動しなければ。
「こ、紅魔族はトイレには行きませんが……トイレに行かせてください」
「盛大に矛盾しているの分かっているか?トイレって言ったって抜いたらまずいんだろ?」
「絶対に抜かないで下さい!」
今抜かれたら我慢できない。ぐるるると肉食獣のようにうなるお腹が解き放たれてしまう。
「…じゃあ、行くしかないな」
カズマが少し迷った後に覚悟を決めた顔をする。
カズマは関係ないだろうに、何を迷っていたのだろうか。気にはなったが私もこれ以上問答を重ねている余裕はないのでトイレに行こうと思う。思うのだが…
…これってどうやって行けばいいのだろうか。
「何呆けてるんだ。行くならさっさと行こうぜ、ほら」
カズマがドアの方を指さして私に催促してくる。
「い、いえ。今私のお尻からカズマの物を抜いたら大変なことになります。だからどうやってトイレにまで行けばいいのか考えていたのですが…」
「そんなことは分かってるよ。だから早く行こうぜ」
カズマは再度ドアを指さして私に動くように促した。
その時になって、ようやく私はカズマが迷っていた理由が分かって、そしてこれから行うことを想像して顔をひきつらせた。
「ほ、本気ですか?」
私の考えの甘さをあざけわらうかの如く、下腹部がぎゅるるると鳴った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ふぅ…!ふぅ…!」
「はぁ…!はぁ…!」
数時間ぶりの深夜の屋敷の廊下。
そこは相も変わらずシンと静まり返っており、まるでここには誰もいないのではないかと錯覚してしまう。
けれどそれは錯覚だ。この屋敷には私達の他にもアクアとダクネスがいる。物音を立てて今の状態を見られでもしたら私達のイメージは地の底まで落ちてしまうだろう。
そう考えて、改めて今の私達の姿を見返す。
互いに服は着ていない素っ裸。
息は浅く、全身に汗をかいて、オスとメスの匂いを辺りにまき散らしている。
しかも…私のお尻の穴にはカズマの一物が深く刺さったままだ。
お尻から一物を抜けば大惨事になってしまう。だから繋がったままの状態でトイレにまで行かなくてはならない。
理由としては道筋立った物だが、結局のところその見た目の変態性からドン引きされるのは目に見えている。
こんな恰好を二人に見られでもしたら……
「ふぅ…!ふぅ…!」
「な、なんだめぐみん…お尻がきゅっと締まったぞ。まさか興奮しているのか?」
「ち、ちがいますよ、お腹が痛かっただけです。行きますよ」
カズマはお見通しとばかりに私の頭をよしよしと撫でてくれた。
今の私たちは立ちバックという体位で移動をしている。一物が抜けないようにしたまま移動するために色々試行錯誤した結果、二人羽織のようなこの体位に行きついた。
こんな変態的な行動をして興奮してしまったのは本当だが、お腹が痛いのも間違いない。
声をかけて再び歩を進めるが、気持ちばかり急いてしまって中々移動スピードは上がらない。
「はぁ…はぁ…」
「ふぅ…くっ…ひぃん…」
原因は歩き方だ。
今の私達は一物を出さないために私が一歩足を前に出した後にカズマが同じ側の足を出す、いわゆるムカデ競争のような方法で進んでいた。この方法で移動するとどうしても一物を引いて突く動きになってしまう。あまり早く動くとそれこそセックスと変わらなくなってしまうため、仕方なくカタツムリのようなノロノロとした動きにせざるを得ないのだ。
「あぉぉ…!ふぅぅ…!」
私の口から情けない声が漏れる。
私が一歩足を前に出すとそれに合わせて一物が引き抜かれていく。自分の意志でずろろろと抜けていく一物。それが何とも言えない快楽を生み出してくる。
「んふぉっ!?…んふぅ…!ふぅ…!」
カズマが一歩前に出る。すると一物も再び奥へと突きこまれる。
カズマとしては一物が引き抜かれたままだと危ないだろうと急いで奥へと突きこんでいるのだろうが、この一連の動きはまさしく「ゆっくり抜いて、一気に突き込む」というお尻責めの基本通りだ。
しかも今のこの特殊な環境に私はどうしようもなく興奮しており、腰がへこへこと動いてしまいそうになる。スローセックスのような絡まりに私達の性感はどんどん高まっていった。
「ふぅ…!ふぅ…!」
「はぁ…!はぁ…!」
じりじり
じりじり
最初のうちは恥ずかしさを誤魔化すために軽口を言っていたカズマもこの状況に興奮しているのか、荒い息を漏らすだけになっている。
シンと静まり返った屋敷で、荒い息の男女二人。場の雰囲気は怪しさを深めていく。
「ふぉぉぉぉ…!くひぃぃ…!?ひぃぃぃ…」
カズマの部屋から何十歩目かの引き抜き、けれど進んだ距離としては数メートルに過ぎない。あまりに遠い。もうこのままここで激しく交尾をして盛大に声を上げてしまいたい。
カズマも同じ気持ちのようで私の肩に置いた手をさわさわと動かして誘惑している。
わずかに残った理性で何とか前に進む。
希望はある。屋敷のトイレは一階と二階の二か所あり、カズマの部屋から近いのは二階のトイレだ。
逢瀬のために使えるようにしていたのがこんなところで役に立つのだから日ごろの善行というのは馬鹿にできない。
それにお腹は苦しいが一物で物理的に栓をしているから漏れる心配はないし、なんだか今の状況も楽しくなってきていた。
見かたを変えればこれもカズマとの共同作業なわけだし、この苦しさも二人の愛に対する障害だと考えることで乗り切れる。
そんな、極度の緊張と羞恥と苦しさと快楽で、意味の分からない考えにふけっていると。
不意に、背後から、それが現れた。
「にゃー」
ちりんと鳴る鈴の音。鳴き声につられて私とカズマはゆっくりと後ろに振り返る。
視線の先には案の定ちょむすけが床に座っていた。
猫という生き物は夜行性だ。
ちょむすけは騒がしい猫ではないが夜中は屋敷の中を自由に徘徊している。しばし徘徊して、眠くなったら広間のソファーや私の部屋に来て眠りにつく。
今日は私の部屋で眠ろうとしたのだろう。しかし肝心の私が部屋にいない。
忠犬ならぬ、忠猫なちょむすけは私を探しに来たのだろう、と後になって思い至った。
今の私はそれどころではない。
見られた。
見られた!
こんな変態的な姿を。
こんな変態的なセックスを。
まるで獣のような交尾の姿を!
ぐるぐると頭の中が混乱して思考がまとまらない。
どうしよう!どうすれば!なんだ、なんで、どうしてこんなことに!
激しく渦巻く思考とは裏腹に、体は硬直して動くことが出来ないでいる。
しかし、私が混乱して固まってしまったのと対照的にカズマはこの事態をどうにかしようと動き出していた。
カズマが考えたことは、この場から一秒でも早く立ち去ること。
そのためにすべきこと。
それを考えて、今までよりも慌てた動作で足を前に出した。
すなわち、一物を私の奥へ突き込んだのだ。
「お゛お゛っ!?あ゛お゛お゛っ!?お゛お゛お゛ん!?」
それがまずかった。
カズマの急いだ突き出しはそれまでの位置とは少し手前、私の子宮の位置を的確に捉えてしまったのだ。
ちょむすけに目撃されて混乱していた私は、その快楽になすすべもなく、獣のような声を上げて絶頂してしまう。
「あ゛お゛ぉぉぉぉ!!あ゛い゛ぃぃぃぃ!!」
イッた。イってしまった。
飼い猫の目の前で獣のような声を上げて。
だらしなく腰をカクつかせて。
誰かに見られながらの絶頂という特殊な状況を強く意識してしまった私は、腰をへこへこと動かしながら深くイってしまう。さらに急に腰を振ったためか腰が抜けて、その場に四つん這いの状態でへたり込んでしまった。
カズマはそんな私に咄嗟に対応しようとする。具体的には一物が抜けないように私に追従する形で私の身体に覆いかぶさる。
床にへたり込む私の上に。
そう、四つん這いの私に、四つん這いのカズマ。
どうみても、交尾だ。
「ふぐっ!?ふひぃぃ!!ひぃぃぃぃ!!」
言い訳ができない。
どう見ても動物の交尾の態勢で深くイってしまう。
猫のちょむすけに見られながら、それ以下の存在に成り下がってしまったと実感する。
その考えがさらに私をどうしようもない快楽へと誘う。
「めぐみんっ…!めぐみんっ…!」
「あ゛お゛!?あ゛お゛お゛お゛お゛!?お゛お゛お゛お゛んっ!!」
今の状況に興奮してしまったのは私だけではない。
カズマも同じようにちょむすけに見られている状況にどうしようもなく興奮し、腰を振り出してしまった。私を孕ませようとお尻側から子宮を突き上げる。
交尾の態勢ではない。実際に交尾を始めてしまったのだ。
もう止まらない。止められない。
「うぁぁぁ…!あぁぁ…!!」
「お゛お゛っ!?お゛お゛っ!!んお゛お゛っ!?」
互いに言葉をしゃべらない動物の交尾。
しかも生殖の為ではない、お尻の穴でのセックス。快楽を得るためだけの交尾。
ちりんと鈴の音がしたことからちょむすけはその場から立ち去ったようだがそんなことはもう関係がない。
既に私たちは互いしか見えていない。
ここが廊下であることや、アクアやダクネスにばれることなんて考える暇もない。
私はカズマを気持ちよくさせ、カズマは私を気持ちよくさせることだけを考える。
互いが必死に腰を振り、タイミングを合わせる。
「あ゛お゛お゛っ!お゛っ!お゛っ!お゛っ!」
有り得ない。有り得ない。
なんでこんなことに。
なんでこんな所で。
そんなことを考えれば考えるほどに興奮してお尻の穴と子宮が震える。
あれだけ出したカズマの一物も、まるで衰えを感じさせない膨張率を見せて私のお尻をほじる。
それまでの移動の際のスローセックスで性感が高まっていたためか、カズマの射精はすぐに始まった。私の胴体をがっしりと掴んで、奥へ精液を流し込む。
「ぐぅぅぅ…!うぅぅぅ…!!」
「あ゛お゛っ!!お゛お゛おおぉぉぉ!!おぉぉぉぉぉ!!」
たぷたぷのお腹に追加で精液を注がれる。
苦しいはずなのに、今お腹の中に入っているものが何なのか再確認して胸に熱いものが込み上げてくる。
びゅくびゅくとカズマの一物が震えて私を孕ませようと張り切る。お腹が重い。
「ふぉぁぁ…!あおぉぉ…!」
精液を出しきったカズマが私の首筋にちゅっちゅとキスをしてくれるが、そのくすぐったさに私はわなないて鳴いてしまう。
首筋に感じる愛。お腹に溜まった愛。体を包む愛。
幸せだ。獣になりきって、全てをなげうって愛しい人と結ばれる。
獣になりきることがこんなにも素晴らしいとは思いもしなかった。
もうこのまま、トイレになど行かずに獣は獣らしく無様な醜態を晒してもいいかもしれない。
そんなことを考えて腰をへこへこ動かして震えていると、精を出し切ったことでカ冷静になったのか、ズマが獣から人間に立ち戻った。
「…ごめんな、めぐみん。どうにも抑えられなかった。それで、どうする?どんなことになっても、俺は最後まで付き合うぞ」
カズマは私のことを本当に理解してくれている。
既に私が獣らしくこの苦しみを解き放つ方に気持ちが揺れているのを察しているのだろう。
そして、カズマならどんな私でも面倒を見てくれるだろう。それがとても嬉しい。
「んふぅ…!んふぅ…。ふぅ…い、いえ。トイレに…行きましょう」
でもそれでは駄目だ。
カズマは獣から人間に立ち直ったのだ。私は人間としてカズマと一緒に居たい。
カズマが人間であることを望むなら、人として共に生きていきたい。
私は足に力を込めて再び立ちあがろうとするが腰が抜けてしまって四つん這いの状態から立ち上がれない。そんな私の様子に気がついたのかカズマが私の胴体に手を回して抱き起して体を支えてくれる。
「立てないのか?俺が支えてやってもダメか?」
「はい、足に力が入らないので立っても歩けそうにありません」
そんな話をしているとお腹が一際大きくグギュルるるるると音を出す。
先程の抽送と精液の注入でお腹が動いたからか、便意が我慢できないレベルで押し寄せてきている。私は脂汗をかいて震えてしまう。
「…めぐみん。今から少し無理な体位を試すからそれで進もう。もし駄目でも……俺はめぐみんを見損なったり軽蔑したりしない」
私の切羽詰まった表情にカズマがそんなことを言ってきた。
私はお腹の苦しさが最高潮に達しており、早くトイレに行きたくて仕方がない。カズマの申し出を受け入れてこくりと頷いた。
それを受けてカズマが私に指示を出す。私に自分の方へ寄りかかるよう言い、両腕をカズマの肩口から背中へと回させる。カズマは私の足に腕をかける。
両足をぱかっと広げさせられた私は一人でおしっこが出来ない子供の様だ。
その状態でカズマが立ち上がる。
やりて水、あるいは背面駅弁ファックなる体位。
私の恥ずかしい部分。前も、結合部も全てさらけ出すその体位。
本来なら立ちバックの状態から移行する体位を、カズマは一般人よりもステータスの上がった力で無理やり敢行した。
「ふぐっ!うぐぐぐ…!」
それでもぐらぐらとバランスを崩しそうになる。
この体位は重心が前に傾いている。そして人間は一度重心を前に移さないと立ち上がれない。
その結果、何とか立ち上がったはいいものの、よろよろと前方へ、壁に向かって突進してしまった。
私は壁に押しつけられる格好でカズマの一物に突かれてしまう。
「あ゛お゛お゛おぉぉ!!?はおぉぉぉ!!おおぉぉぉ!!」
この体位はマズい。
私がカズマの肩を持って、カズマが足を抱えているとはいえ体重のほとんどがカズマの一物で支えられてしまっている。
その都合上、カズマは大きな旗を持つ兵士の様に身体をのけ反らしているのだが、その姿勢、角度が一物を私の子宮にピンポイントで突き刺さってくるのだ。
ぐりぐりと刺激される子宮から頭がおかしくなるような快楽が全身を包む。
「はへぇ♡あへぇ♡」
「…歩くぞ」
呆けている私にカズマが告げる。
カズマとしてもこの体位が与える快楽に、激しく腰を振りたくなってしまっているようだ。けれど、私のことを考えて、少ない理性で前に進むことを決めた。
「お゛お゛…♡!お゛っ…♡!んお゛っ…♡!」
よた、よた、と一歩ずつ足を動かすカズマ。
その度に私のお尻には甘い振動が伝わり、もう苦しいのか気持ちいいのか分からなくなる。
カズマによってもたらされる苦痛と快楽に頭が真っ白になる。
ずぐん
ずぐん
一歩に着き一突起。早い抽送ではない。
けれどその分力強く私の子宮をえぐる衝撃は、私を狂わせるのに十分だ。
「お゛っ…♡お゛っ…♡お゛っ…♡」
股間から粘性の高い白濁した液が出てくる。
本気汁だ。私の子宮が、完全に堕ちている子宮が早く精液を補給しろと、催促するかのようにどんどんと粘液を分泌しているのだ。
その時、汗によって私の身体を支えるカズマの手が滑る。
床へと転んだりはしなかったが、カズマは私を抱えなおすために、ゆっさと身体を大きく持ち上げなおした。
「♡♡♡……ッ!!」
…………………
………………
「…着いた」
カズマの声で意識を取り戻す。目の前にはトイレの扉。
どうやら短い間だが私は気絶してしまったようだ。
私の股間からはとろとろと本気汁が溢れ出して、一物を伝ってカズマの太ももへと流れ落ちていた。
意識を失っている最中、何度絶頂したのか見当もつかない。
カズマと繋がったままドアを開けて中に入る。
ここで気を抜いてはいけない。今まで私を文字通り支えてくれていた一物を完全に引き抜くのだ。
カズマが私をやりて水の状態から床に立たせる。
「抜くぞ。お尻の穴を閉めるんだ」
「はぉ…♡おぉ…♡」
私は返事が出来ない程消耗していた。ゆっくりと頷き、あらん限りの力を括約筋に込める。
「ふぉおぉぉぉ……♡!おおぉぉぉぉん…♡♡!!」
「うくっ…!」
ずりゅ、ずりゅとゆっくりと引き抜かれていくカズマの一物。
締まったお尻の穴から引き抜かれるため、直腸の肉が吸盤のようにカズマの一物をちゅうちゅう吸いつき中々離してくれない。
あまりの気持ちよさに私達の口からは呻き声が漏れてしまう。
「はお゛っ♡!?お゛お゛っ♡!!ひぃぃぃぃ♡♡!!」
「うぅぅ!!ぐっ!うっ!」
ぢゅぽんと、今日挿入されてから初めて一物が引き抜かれた。
その衝撃に私とカズマは絶頂し、腰をカクつかせる私のお尻に熱い物がかけられる。
今まで中にあった一物が引き抜かれた。
感じていた絶大な安心感が消失して、途端に不安になって泣きそうになるが、何とか便器に座って心を落ち着かせることが出来た。
紆余曲折会ったが無事にトイレまで到着し座ることが出来た。もう大丈夫だ。
お腹からは早くしろとばかりにぎゅるると音を出して催促してくる。
愛しい栓が無くなった私ではそう長いことは我慢できない。
早く出してしまいたい。
そんな私を見続ける男が一人。
射精の衝撃から復帰したカズマが、ふぅ…ふぅ…と息を浅くして便器に座る私を見降ろしている。
「あの…カズマ。そろそろ限界なので…外へ行ってくれませんか?」
「………見たい」
私の申し出に短く返答したカズマ。
何を言っているのだこの男は。
「何を…ですか」
「めぐみんの……恥ずかしい姿を、見たい」
何を言っているのだこの男は!
私はカズマが何を見たがっているのか察して、あまりの酷さに口をぱくぱくと開閉して言葉を無くしてしまう。
「めぐみんの一番恥ずかしい姿。誰にも見せたくない姿。それを見たい。知りたい。俺だけが、世界中で俺だけがそれを知っていたい」
カズマが私の目を見つめながら独白する。ふざけた様子も、いやらしい顔もしていない。ただ知りたい。私のことを知りたい。私の全てを知りたいのだ。
「ダメか?めぐみん」
最後にカズマは情けないような、泣きそうな顔をしながらそう言った。
自分でも酷い申し出だと分かっているのだろう。軽蔑されるかもしれないとも思っているのだろう。だけど、どうしようもなくて。カズマの本心がそこにあった。
本心という言葉で思い出す。
夢薬という存在を。
あぁ、どうして私は思い出してしまったのか。
免罪符を得てしまった。
「きょ、今の私は……ゆめ…夢薬を…飲んでいます。……カズマから命令されたら……断る事が………出来ません」
震える声でそう返す。
自然と口角が吊り上る。不安からか、恐怖からか、自覚していなかった性癖からか。
私は歪に笑いながら返事をしていた。
その表情にカズマはごくりと喉を鳴らす。
ふるふると震える両手で私の頬を包む。
「見せてくれ。いや、見せるんだめぐみん」
カズマの目が私を射抜く。
先程の弱々しい物ではない。全てをしょい込んでくれる。私の全てを受け入れてくれる力強い目だ。
私はこの目に弱い。この目で見られるだけで何でもいう事を聞きたくなってしまう。
夢薬など、関係なく。
私はこくりと頷くと、肛門にかけていた力を抜いた。
特にいきむ必要もなかった。
決壊する。
今日一夜で貯め込んだ愛が音を立てて流れ出ていく。
酷い音。酷い状況だ。
トイレで愛する人に愛を出すところを見られる。
あまりの恥ずかしさに私は顔を伏せてしまう。
「目を背けるなめぐみん。俺の顔を見るんだ」
カズマが私の顔を包んでいる両手に少し力を入れてそう言ってくる。
酷い人だ。本当に酷い人だ。
こんな顔を、隠すことも許さない。
カズマの言葉に私は顔を上げる。
「…綺麗だ。本当に綺麗だ。世界中で誰よりも、お前が一番綺麗だ」
羞恥からか。
憤りからか。
…興奮からか。
私の顔は真赤になっていた。
目には涙をためて、ぶるぶると震えている。
そんな顔を美しいと言う。
私も同じようにカズマを見る。
カズマの顔からは、たった一つの感情だけが読み取れた。
感謝だ。カズマは私に感謝していた。
あぁ、好きだ。
たまらなく、この人が好きだ。
この人の、こういう所が、本当に愛おしい。
私達は自然と顔を近づけてキスをする。
互いを求めてやまないキス。
今なお、酷い音を出しながら濁流は続いている。
けれどそんなことは関係ないと言わんばかりに、私帯はお互いだけを見ている。
キスをし終えて顔を離したあと、カズマがぽつりとつぶやく。
「…ありがとう」
私はなんだか恥ずかしくなって、ちゅっとカズマの唇に軽いキスをして、その口を封じたのだった。
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身も心も全てをさらけ出したからか、息とは違って帰りの足取りは軽かった。
指を絡めた恋人繋ぎで、互いに寄り添い歩いていく。
全裸で屋敷の廊下を歩く姿は、まるで神のような神聖さで、少しの恥ずかしさも沸いてこなかった。
改めて入ったカズマの部屋は酷い有様だ。
よくもこんな場所で愛を深めたものだと逆に感心する。
特に酷いのは匂いで、濃厚なオスとメスの匂いを嗅いでいるとムラムラとしてきてしまい、もうお終いだというのにお尻がうずいてくる。
カズマも同じような状態なのか、あれだけ出したにも関わらず一物は起立している。
その一物は先程まで私の腸内で自身の精液に浸かっていたからかぬめぬめと怪しくテカっている。
ひたすら愛された一物が久しぶりに目の前にある。思わず私は生唾を飲みこんで、その一物を口に納めようとしたが………病気になるからと慌てた様子のカズマに止められた。
その後、カズマの『クリエイトウォーター』と『ティンダー』でお湯を作ってタオルで互いの身体を拭いていった。
特に難儀したのは髪に着いた精液で、これを取るのにかかった労力を考えると、今度からは全ての精液を胃と腸に納めようと決意したほどだ。
身体を拭き終りパジャマに着替えると外からは鳥の鳴き声が響きだす。
夜通しハメ倒した所為で流石に眠い。夢薬で寝ている状態なのに眠いとは不思議な現象だ。
「そろそろ部屋に帰るとします。カズマはどうしますか?」
「もう朝だろ?腹減ったからもうちょっと頑張って起きて、朝飯食べてから寝るよ」
「…この部屋でですか?」
私は今一度部屋を見回す。
ベッドはぐしょぐしょで使えず、汚れていない床を使うにしても安眠は難しいだろう。
そう思っていたがカズマの顔は以外にも明るい。
「ベッドの湿り気は大体めぐみんの体液だからな。干せばそれはそれは良い匂いが…」
「変態!なんですかその発想は!ちゃんと処理してください!」
カズマは冗談だよと肩をすくめたが、これは半分本気の顔だ。なんでこんな変態なんだろうか。
「まぁ、そこは似た者同士ということで」
「わ、私は変態などでは…」
否定しようにも思い当たるふしがありすぎて言い淀んでしまう。
そんなやり取りに徹夜のカズマはおかしくなってしまったのか笑い出す。それに釣られて私も笑ってしまった。
あぁ、幸せだなぁ。
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一度別れ際に抱きしめあってキスをしてから部屋へと戻った。
それにしても濃厚な夜だった。自分のベッドの中に潜りこんで思い返す。
それだけで子宮がきゅんと収縮を始めてしまうが、いい加減疲労が限界だ。
「これでちゃんと起きれるなんて、夢薬さまさまですね」
今の私は厳密には寝ている状態なので、いつも通りの起床時間に目が覚めるはずだ。
あぁ、それにしても眠い。寝ているのに眠いという不思議な体験を味わっているうちに、すとんと深い眠りに落ちていった。
………………………
……………………
ここはどこだろう。
ふらふらとした足取りで歩いていくが、足取りと同じく頭に霞がかかったようで意識がハッキリしない。
ただ、カズマの元へ行かなければ、という考えだけが頭を支配している。
カズマはどこに居るだろうか?
確か寝ずに朝食を食べると言っていたはずだ。私はおぼつかない足取りで広間へと向かった。
広間にはジャージ姿のカズマと、きちんと私服に着替えたダクネスが居た。
二人とも朝食を取っているようだが、アクアは寝坊しているようだ。
広間に顔を出した私に二人が気付いて声をかけてきた。
「おはようめぐみん。めぐみんもパジャマ姿じゃないか。今日はカズマも寝巻のままだし、そういうのは生活習慣の乱れに繋がるぞ?」
ダクネスが言うとおり私はパジャマのままだ。
ただただカズマの元へ行かなければいけないという使命感で行動していた私は、私服に着替えると言う発想が湧いてこなかったのだ。
「…おはようございます」
私はダクネスの挨拶と苦言にぼんやりと応えた。
その様子にダクネスは不思議そうな顔をしている。
「…おはようめぐみん。どうしたパジャマのままなんて、寝ぼけてるのか?」
先程まで一緒だったカズマはあたかも何もなかった風を装って私に挨拶してきた。だが、コーヒーが入ったカップを持つ手をぴこぴこ動かして私に合図してくる。
あぁ、何だか色々な事がどうでもよくなってくる。カズマのことが好きすぎる。
「…おはようございますカズマ」
私はこの気持ちを伝えるために、ぼんやりとした頭で精一杯にはにかんだ笑顔を浮かべ挨拶を返した。カズマは嬉しくなってしまったのか顔を赤くしながら笑い返す。
「…………」
そんな私達のやり取りをじとーとした目で見つめる人物が一人。
ダクネスは前日の夕飯時に出した話題を再び蒸し返してきた。
「最近、カズマとめぐみんの仲がいい様に思うのだが…。率直に聞こう。もしかして二人は……付き合ってたり…するのか?」
カズマはダクネスの追及に一瞬硬直してしまうが、コーヒーを一口飲むと落ち着いた様子でダクネスに応対する。
「またその話か?考えすぎだぞ恋愛脳め」
「誰が恋愛脳だ!今だってめぐみんの挨拶の仕方が私と違っていたし、前々から怪しいと思っていたのだ!」
「だから考えすぎだって。なあめぐみん、俺達付き合ってはないよな?」
カズマが私に話を振る。
振られた内容を吟味して、嘘偽りない答えを返さなければ。
「…はい。…私達は付き合っていません」
私達は付き合ってはいない。愛し合っているのだ。
だから私は正直にそう答えた。
私の返答にカズマはどこか寂しげな顔をしたが、ほっと安堵しながら言葉をつづけた。
「めぐみんもこう言ってるだろ?性欲を持て余してるからって何でもかんでもそっちに繋げるのはやめろよ」
「せ、性欲を持て余してなど…い、いない…。だが、本当に何もないのか?紅魔の里に行ってからどうもめぐみんの態度が柔らかくなったというか…。なぁめぐみん。めぐみんはカズマのことをどう思っているのだ」
「しつこいぞ!めぐみんだって俺の事なんて何とも思ってないっての、なぁ?」
ダクネスとカズマが言い争いを続け、私に話を振ってきた。
カズマのことをどう思っているか。
質問には正直に答えなければいけない。
「…私はカズマのこと、好きですよ」
「「は!?」」
二人の驚いた声が広間に響き渡る。私は続けて答える。
「…カズマのことは愛しています。子供もたくさん欲しいですし、ゆくゆくは結婚もしたいと思っています。それに毎日セッ」
「あぁー!!分かった!分かったから!!めぐみんは寝ぼけているんだな!もう部屋に戻って寝てていいぞご苦労様!!」
「…分かりました」
私の言葉に被せるようにカズマが命令してきた。
ならば部屋に戻って寝ることにしよう。
私はふらふらとおぼつかない足取りで広間を後にする。
私の後ろではカズマとダクネスが騒がしい。
「おい!カズマ!!」
「…寝ぼけてたんだろ」
「そんな訳あるかッ!明らかにおかしいだろうッ!!………いや、待てよ、お前まさか。めぐみんの様子もおかしかったし、催眠術みたいなものでめぐみんを操って…」
「ちょっと待てッ!俺がそんなチートを持ってたら借金だってしてないし原作の掲載場所も『なろう』じゃなくて『ノクターン』になってるっつーのッ!!」
ぎゃあぎゃあと騒がしい言い合いが廊下まで響いてくる。
しかし、カズマの命令に従わなければならない私には関係ないことだ。
明日から毎日セックスしてもらおう。
そんなことをぼんやり考えながら部屋へと戻ったのだった。