16-2
荻野康正は飛び起きた。
パンツは精液で濡れている。
夢を見ていたのだ。
「生々しい夢だったな」時間を見ると夜中の三時過ぎだ。
広い家に一人で住んでいる。
康正はオナニーをしない時は時々夢を見るのだ。
今夜は夢を見たのか?でも中々リアルな夢だったな、渡辺明日香の身体は?見た事が無いのに想像だけで、そう思いながら下着を替えて再び眠った。
翌日学校に行くと明日香が微笑みながら「荻野先生、おはようございます」とお辞儀をした。
長い黒髪が肩から流れ落ちて、清楚な服装にマッチしていた。
「昨晩犯したのに」と考えると、思わず胸に目が向いていた。
明日香が踵を返すと、長い黒髪だけが康正の目に入ったのだった。
その時明日香は別の先生に挨拶に向かっていた。
しばらくして教頭の香坂信司がやって来て「荻野君、君にお願いが有るのだよ」と言う。
「何でしょうか?教頭」
「実はね、今美術部の顧問の三枝先生が、今度教師を定年でお辞めに成るのだよ」
「はい、聞いております」
「美術の授業には、臨時の教師が来るのだが、部活までは指導が出来ないと言うのだよ、それで君に美術部の部長をして欲しいのだよ」
「私が?ですか?」
「君は絵も上手で、美術の基礎も学んでいると聞いたので、是非お願いしたいのだよ」
「教頭、絵は趣味で描いている程度ですよ、学生時代に少し学んだ程度ですよ」
「構わんよ、今十五人程の部員に廃部にしなさいとは、言えないだろう」
「はい、しかし」と辞退をしようとする。
「あのね、部員の中に、後援会長の娘さんが居るので頼むよ!廃部には出来ない!」低姿勢で懇願した。
池尻俊之の娘沙織がクラブの主将をしている。
池尻は多額の寄付を学園にしていたので、学園も機嫌を損ねるのは困るのだ。
池尻俊之の会社池尻興産は今流行のインターネット通販で大きく成ったが、昔は地域のギフト専門の会社だった。
ぼんやりと聞いていた康正に教頭が「君、一人では心許ないので、副部長に渡辺君をお願いしようと思っているのだよ、彼女も芸術の才が有るのでね」
その言葉に康正は「判りました、部長をしてみましょう」と直ぐさま返事をしていた。
美術部は今年の新入生の勧誘をまだ行っていなかった。
廃部の危険性が有ったからだ。
池尻沙織は父から圧力をかけて貰って、廃部の阻止を頼んだのだ。
校長清水孝三は教頭と職員の履歴書、過去の趣味とかを色々検討をして、二人に白羽の矢をたてたのだ。
康正は明日香が副部長と聞いて、即座に返事をしたが肝心の明日香が難色を示したのだ。
沙織が推薦して、父俊之が学校に申し入れして副部長に推薦していた。
音楽には自信は有っても、美術には趣味の世界しか造形のない明日香に、校長直々に説得をしたのはその日の放課後だった。
清水校長は池尻興産の名前を出して説得、流石の明日香も断れなく成って承諾した。
渡辺明日香も就職時に、学園に多額の寄付を頂いているので、池尻興産には気を使って接して欲しいと言われていた。
月末に前任の三枝が一日だけ来て、簡単な引き継ぎを荻野に伝えて学園を去っていった。
定年前に病気で休みが多く成って体調も優れなくて、授業も欠講状態で寂しい退職だった。
翌月から正式に部長荻野康正、副部長渡辺明日香、主将池尻沙織で新しくスタートを切る美術部が発足した。
沙織は、遅ればせながら部員十四人を総動員して、新入生の獲得に乗り出す。
新生 美術部員募集
新入部員歓迎バーベキューパーティ企画
日時 六月二十七日 土曜日 PM六時~
場所 池尻主将の自宅の庭
①今年度入学の学生が対象
②美術に興味の有る学生なら、何方でも歓迎
③同時にモデル希望の方も募集(学年は問いません)
④参加費は無料
⑤他校の男子学生他も参加見込み
三年一組 池尻 沙織
掲示板に貼り出された新入部員の勧誘チラシ。
沙織は部員獲得の為に、パーティを催すと打ち出した。
今の部員達も、沙織の大盤振る舞いの恩恵に少なからず期待をして入部していたのだ。
大きな自宅の庭でバーベキューパーティを催すのだ。
沙織の友達の大学生溝口一馬を通じて、男子学生、社会人、大学生を多数呼んでのパーティだった。
話しを聞かされた康正は、沙織の大盤振る舞いに驚くが、許可をしなければまた何を言われるか恐いのだ。
明日香には沙織が直々に、パーティに参加して欲しいと頼み込んでいたのだ。
池尻沙織は父親俊之に「今年、新しく来た音楽の先生は親父好みだよ、今度パーティをしてくれたら、連れて来るよ」と話してパーティの許可を得ていた。
沙織の母親は、沙織の小さい時に離婚してその後は父俊之に育てられていた。
離婚の原因は俊之の性癖が原因、サド趣味の事を沙織の母が知って里に帰ってしまった。
沙織を手放さなかった俊之、離婚協議で自分の身を守るために子供を諦めていた。
結婚当初は普通のSEXだったのが、沙織が三歳に成った頃から兆候が出て来て、会社が大きく成長と共にエスカレートしてきたのだ。
お金が手に入ったのが、趣味の増長を呼んだのだ。
その様な人は何処にでも沢山存在しているので、直ぐ側にもその様な人が見当たるのではないでしょうか?
独身に成ってから趣味で知り合った菱田朋子と関係が出来て、益々エスカレートしていた。
朋子は両刀使いだが、元来はサドの方が向いている女だ。
最近は若い女が手に入ると、二人で虐めて楽しむ時が増えていた。
「今度の音楽教師は清純で美人の様だよ」俊之が朋子に酒を飲みながら話す。
「社長も好きですね」
スナックを貰っている朋子が笑って、新しい獲物の話しをしていた。