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トム、ニクソンは、写真に写った明日香の隣の女性が誰なのかを知っていた。
銀狐会の親分金子銀次の処で見かけた事を覚えていて、同時に銀次の遊びを知っているトムは、明日香の危機を感じたのだ。
新神戸の駅にトムは新幹線に乗る為に向かった。
賢造が今泉に電話で写真を見た外人の事を詳しく聞いた。
「黒人で、大柄でした」と特徴と一緒に伝えると「望月のビデオに居た黒人だ!」と賢造が叫んだ。
何故?ビデオの外人が学校に来ていたのだろう?賢造にはその訳が判らなかった。
タクシーの運転手がタクシー会社の無線で連絡が出来て新神戸駅に送ったが、もの凄く急いでいる様だったと連絡された。
「よし、新幹線の車内を探して貰おう、黒人なら判る」
吉富課長は直ぐに鉄道警察に連絡する。
慌てていたトムが乗り込んだ新幹線は新大阪行きだった。
中々連絡が無く苛々する捜査本部。
その時岡山県警から賢造に「係長宛にお届け物が来ています」と連絡をしてきた。
「今、そんな物は後にしてくれ」
事件とは関係が無いと思う賢造が言ったが「贈り主も、何も書いてない、変な物ですよ」と言われて「開けて見て」と投げやりに言う賢造に「係長、とんでもない物が入っています」と驚きの声をあげる。
「何だ!」
「髪の毛と…」
「髪の毛?」
「それが、丸坊主の女性の写真も添えられています」
「何!」賢造は直ぐに明日香の顔が浮かんだ。
「写真を送ってくれ」
「はい」しばらくして携帯に写真が送られてきた。
「明日香―――」と大きな声を出した賢造の声に驚いて吉富課長が「どうしたのだ」と側に来た。
携帯の写真を見て「これは」と絶句した。
続けて箱に入った髪とそれ以外の写真が送られてきた。
「手掛かりが無いか、調べてくれ」
気を取り直して賢造が岡山県警に連絡したが、その後は椅子に力なく座り込んだ。
「渡辺さん、この写真の娘さんの目は薬をうたれているよ、早く助けないと命も危ない」と小声で言った。
「何故?何故?娘がこんな不幸に」ともう泣き声に変わっていた。
「娘さんが渡辺さんの子供だと知っている奴が犯人だよ、心辺りないか?」
そう言われて「私に対する恨みの犯行ですか?」
「その可能性が大きい」
「待って下さい」と少し元気に成った賢造は、岡山県警に電話で過去の事件の履歴を整理して送る様に指示して、自分の過去の恨みが娘に向けられたのかと失意に成ってしまった。
しばらくして「黒人を新大阪のホームで見かけたと連絡が入りました」と賢造に報告が入った。
トムを確保しようと警察が動く、新幹線に乗れないトムは在来線に向かった。
トムは自分が明日香と違法なビデオに出演したので、追われていると考えていた。
だが早く助けないと明日香が廃人にされてしまう。
焦るトムは電車に飛び乗るが車掌が来ると逃げて、次の液で電車を飛び降りて次の電車に乗り換えるから中々京都に進めない。
簡単な遅めの昼食を食べた時に過去の事件の資料が届いた。
メールを見る賢造、岡山の県警で自分が取り扱った事件の数は膨大な量だから、中々それらしき事件が見当たらない。
明日香は薬が切れて目覚めて、頭に手をやるとつるつるの頭だ。
涙が溢れて「目覚めたの?何か食べる?」鉄格子の向こうから星野が言う。
「。。。。。。」
「お腹が減っても知らないわよ」
「。。。。。。」
「ここに置いておくわ、毒は入ってないからね」とパンと牛乳を置いて立ち去った。
空腹の明日香は、この先何が起こっても失う物は無いかとパンを食べ始めたのだった。
モニターを見て「おお、食べているよこの子」と工藤が言う。
「流石刑事の娘だ、まだ諦めてはいないな」銀次が笑いながら言った。
「しかしこの女は名器だ、俺が二回も吸い取られた!もう今日は今の処やりたい気持ちは無いぞ!」と言いながら鰻の蒲焼きを食べている。
賢造は自宅には神戸で事件が起こって、兵庫県警と合同捜査に成っているから、しばらく帰れないので、着替えを送れと連絡をしていた。
妻咲子は何かが起こったと敏感に感じて、娘明日香に連絡を何度もしていたが、連絡出来ないので明日香に関係が有ると感づいていた。
それでも知らない振りをして待っているが、もう覚悟を決めて最悪の事態を考えていたのだ。
それ程、賢造の声が悲痛だったから、娘の身に何かが起こった事は明白だ。
後援会長が逮捕されて、美容整形と婦人科の院長の逮捕のニュースに、明日香が捲き込まれた事は咲子には直ぐに判ったのだ。
明日香が事件を知って身を隠したのか、それとも更なる裏の事件が有ったのだろうと考える咲子だ。
夕方に成って「そろそろ責めをしたくなった」と銀次が言いだした。
今日は休みかと思っていたが「もう、渡辺刑事は青く成って、ひっくり返っているだろう、第二弾を送ってやれば、心臓麻痺でお陀仏だ」と笑って地下室に向かった。
全裸の明日香は白い肌を丸めて、ベッドのシーツにくるまってテレビを観ていた。
「時間だよ」と工藤が鉄格子を開けて入って来て、遅れて星野も入って来る。
「親分が待っている」とベッドの明日香の身体を起こした。
「いやーよ」とベッドの端を持って動かない。
「縛ってもらうか?」そう言われて仕方無く手を離す明日香。
両方から腕を持たれて地下室に向かった。
「あれに乗せてやれば、気分がのるだろう」と木馬を指さす銀次は、薄いシャツに褌姿だ。
室内は温度が調整されて裸で過ごせる快適さに成っていた。
「いやー」と言う明日香に庄司が直ぐに縄を持って後ろ手に縛り上げると、乳房の上と下にも縄をかけると乳房が飛び出して大きく成った。
直ぐに鎖の下に連れて行かれて、鎖に縄が結び付けられると引き上げられた。
「いやー、降ろして!たすけてーー」
「直ぐに馬に乗せてやる」と笑う銀次だった。
トムは何度も普通電車を乗り換えて、ようやく京都駅に到着した。
改札には鉄道警察の目が光るが、だがここを出なければ明日香を助けられないので、強硬突破をしようとする。
「居たぞー!」の声に改札を飛び超えて走るトム、追い掛ける警察。
一般の客が逃げ惑う中を走り抜けるトム、前からも警察が来る。
取り囲まれる追い詰められたトムは、一か八か隣の通路に大きく飛んだ。