転生者だけど、前世の記憶を喪失している上にジェダイの騎士で指揮官になっています(白目) 作:断空我
今回は鉄血メインです。
やってきている鉄血が少ないですが、頑張ります!
「何かあったのか?」
「何です?」
ジェダイ聖堂。
定期報告の為に集まったジェダイマスターやナイト達が集う中でオビ=ワンがゼロへ問いかける。
「いや、いつもより冷静さを欠いているように思えて」
「そうですか?いや、そうなんでしょうね」
肩をすくめるゼロ。
彼に何かあったと察したオビ=ワンは移動を始める。
「これから定例会では?」
「時間はある。今は友としてキミの身を案じているんだよ」
「……マスターケノービ」
「今はオビ=ワンで良い……何があった?」
真剣に心配するオビ=ワンの言葉にゼロは小さく頷いた。
ここで誤魔化すことは出来ないだろう。
「今、艦船と俺の間で不協和音が起こっています。例のジェダイ殺しの件で」
「それは!キミが悪いわけじゃないだろう?あれは」
「だとしても、その事実を俺が隠していたことで彼女達は揺らいでいます。中には俺を信じようとしてくれる艦船もいますが……ほとんどが」
「ふむ……真実を伝えるという事は?」
「何を伝えるというんですか?俺がパダワンの時にジェダイを殺した。消えない事実ですよ」
「確かに事実だけを伝えればそうなるだろう、だが、そうなった理由がある」
「理由を伝えて、彼女達が納得するかどうか……」
「それは彼女達の心次第だ……だが、今のままでは確実に良くないことが起こる。それはキミも」
「マスターケノービ!」
会話に乱入する形で若いジェダイが声をかけてくる。
「おや、ローメイル」
「はい!お会いできて光栄です!」
ちらりとゼロを一瞥しながらも彼はオビ=ワンへ話しかける。
少し前にジェダイトライアルを突破して見事、ジェダイとなって鉄血の領土の寒冷地で戦線指揮をとっているらしい。
オビ=ワンに熱心に話しかけていることから終わることはないだろう。
話はここまでという風にゼロは頭を下げて離れていく。
「はぁ」
ため息を零しながらゼロは定例会のための部屋に足を踏み入れる。
これからの会議で何か起こるかもしれない。
そんな予感があった。
「俺って、直感スキルみたいなものでもあるのだろうか?」
戦闘機の中でゼロはため息を吐いた。
――何かあったのか?
彼のため息に気付いたR3が電子音で問いかけてくる。
「気にしなくていいよ。R3。ただ、俺は不運だなぁと思っただけさ」
定例会の後、マスターヨーダからの指示でゼロ達の部隊は鉄血艦隊の支援へ向かうことになった。
鉄血艦隊は雪国で暴れるセイレーンと戦っていた。
最近、テロリストが猛威を振るっているために徐々に防衛網が下がりつつある。
応援要員としてゼロ達の部隊が行くようにとマスターヨーダから指示を受けた。
問題があるとすれば。
「あれは……」
ゼロはセイレーンの艦隊と戦う何かの姿を発見する。
「こちらゼロ、セイレーン艦隊を発見。迎撃に入る」
『援護は必要ですか?』
「いいや、みたところ駆逐艦のみだ。こちらで迎撃するから輸送機は先に目的地へ向かってくれ、ゼロ通信終わり」
『了解です、ヘヴィ通信終わり』
通信を終えたところで戦闘機の向きを変えて急降下する。
セイレーン駆逐艦の片方がこちらに気付いて主砲を撃ってきた。
フォースで感じ取っていたゼロは戦闘機を回転させるようにしながら砲弾を回避。
脅威ディスプレイが警告音を鳴らす中で戦闘機のレーザービームを放つ。
上空から降り注いだレーザービームが駆逐艦に直撃する。
急所を貫いたのだろう、駆逐艦の一隻が沈む。
R3が文句を書き込んでくるのを苦笑しながらゼロはもう片方の駆逐艦が沈んでいく姿を眺めた。
「あれは、艦船か」
ゼロは下部のバーニアを吹かしながら戦闘機を浮遊した状態でハッチを開ける。
「大丈夫か?」
「……貴方が助けてくれたの?」
目に入ったのは巨大で真っ赤な腕。
人の腕にしては異形のものだと思ったがよくみると、それは艤装だ。
ショートカットの銀髪で一部に赤いメッシュを入れている。
無垢のような瞳は真っ直ぐにゼロをみていた。
口元はマフラーで隠されているが特に感情の色がみえない。
「俺はアズールレーンの部隊を率いているジェダイ、ゼロだ。キミは艦船だよな?ここで何を?」
「セイレーンを倒していたの、そうしないといけないから」
「戦うことはわかる、だが、一人で戦うのは危険だ」
「でも」
急にバランスを崩し始めた少女をゼロは慌てて抱き留める。
フォースの力を借りてなんとか支えているがとても細い。
腕についている無骨で巨大な腕に驚きながらも彼女が倒れないように支えた。
「こんな細い見た目の少女でも、艦船なんだよな」
気絶している少女を抱えながら戦闘機へ戻る。
「重量オーバーだって?ギリギリの低空飛行で行くしかないだろう。目的地へ着くか、俺達が海の藻屑になるかはわからないけどな」
苦情を表示するR3にゼロはぺちんと彼の頭を叩きながら言う。
――不幸なのは自分かもしれない。
表示された文字にゼロは大きな声で笑った。
「お前!シュペーに何をしたぁ!」
鉄血の艦船が集う前線基地。
そこへ気絶した少女を抱えて俺が戻ると軍帽に拳銃のような艤装を構えて、黒い髪に赤いメッシュを入れた少女が鋭い目で睨みながら銃口を向けてくる。
「落ち着け、ドイッチュラント!」
今にも発砲しそうな少女を抑えつけたのは小柄な少女。
「レーベ」
「よぉ、俺のイブ」
にやりと笑いながら彼女は銃を掴んだ手を下ろさせる。
「落ち着け、こいつは奴と違う……イブ、どうして、アドミラル・グラーフ・シュペーと一緒にいるんだ?」
「偶然、セイレーンの駆逐艦と戦っているところを助けた、かなり酷使しているみたいだが、ここの戦線はそんなに悪いのか?」
「まぁ、くればわかるさ」
言葉を濁したZ1に首を傾げながらシュペーと呼ばれた彼女を抱えて基地内へ入る。
通路を通って彼女が案内してくれた部屋にシュペーを寝かせた。
「なぁ、レーベ」
「気付いたか?」
視線を落とすZ1の姿にゼロは無言で頷く。
「この基地内、人や艦船の姿がほとんどみない」
「全てはここの指揮を執っているジェダイのせいだ」
指揮を執っているジェダイと聞いてゼロはすぐに誰か理解した。
「ローメイルか」
「あの小僧は確かに優秀だろうよ。だが、オレ達を物としかみていない。こちらがどれだけ疲労しようが、上からで指揮をとるだけ、自ら前で戦うことはしない……」
「指揮官タイプか……さて、司令室へいくとするか、来たという報告をしないといけないし」
「イブ、お前はどうするつもりだ?」
「まずは話をしてからだな、ただまぁ……」
「?」
「俺、嫌われているんだよな、どうも」
「アンタが援軍か」
ジェダイ・ナイト ローメイルは鋭い目で俺を見てくる。
「そうだ、マスターヨーダからの指示でここの戦線のフォローに来た」
「余計なことを……」
小さく漏らしているがこちらに対して嫌悪を浮かべている。
フォースがなくてもそれくらいはわかった。
俺が重桜にいた時、向けられていた感情と似ている。
どうも、この若いジェダイは俺のことが嫌いらしい。
「戦線の状況を教えてもらえるだろうか?」
「……セイレーンの艦隊よりも地元のテロ組織が邪魔をしている」
「テロ組織……」
「シャドーピープル、闇夜に紛れてこちらの基地を攻めようとする反艦船同盟の傘下の敵対組織だ」
「それで、基地内の周囲を艦船で巡回させているのか」
「連中はクローンよりも疲弊が少ない。三日、四日、続けたところで問題はない」
「それは違うだろう、彼女達だって、意思はある。現に俺が保護した艦船は疲労で倒れている」
「エネルギーが切れたのなら補充すればいい、それだけの話だろう」
「本気で言っているのか?」
「アンタはここの戦場を知らない!上から目線で意見をしないでもらおうか」
「わかった」
これ以上話をしても平行線であることは理解した。
ならば、俺ができるのは一つ。
「じゃあ、俺達が今日から一週間、戦線に立とう。そうして、シャドーピープルを撃退する。それからなら話は聞いてもらえるな?」
「っ!」
歯ぎしりしてローメイルはこちらを睨む。
俺の言う事全てに苛立ちを覚えるらしい。
「勝手にしろ!全滅したとしても後悔はするなよ!」
「大丈夫だ」
不敵な笑みを浮かべて俺は答える。
「俺の仲間はそこまでヤワじゃない」
「っていう啖呵を将軍はきってやったらしい!」
「おぉおぉおおお!」
基地の食堂。
エコーがふざけながら演説する姿を見て、周りのトルーパーや艦船達が騒ぎ始める。
その中には鉄血所属の艦船達の姿もあった。
少し離れたところで話を聞いていたエコーが全員へ触れまわっているのである。
騒いでいるトルーパーとは別に表情の暗い艦船がいた。
ホーネットや瑞鶴だ。
「ゼロは優しいなぁ……だけど」
「……どっちが正しいんだろう」
二人の艦船の様子をベルファストや高雄が心配そうに見ている。
「そういや、将軍は?」
「あぁ、ファイブスと一緒にこの基地所属の艦船のところだぞ」
ハードケースの疑問に答えたのは食事をとっていたヘヴィだ。
「ほぉ、副官殿は一緒にいなくていいのか?」
揶揄ってくる仲間の問いかけにヘヴィは苦笑する。
「副官は副官で部隊のケアをしておくのさ」
ヘヴィの目線は元気のない瑞鶴やホーネットに向けられていた。
「というわけで連れてきたぜ!」
Z1に案内を頼んで俺とファイブスは鉄血の艦船が休んでいる区画へ来ていた。
簡易的なベッドと最低限の食事や生活用品が置かれている場所は部屋というよりただの休憩部屋というイメージである。
「私は1936A型駆逐艦のZ23と申します」
「別にそんな堅くならなくていい、俺達は話を聞きに来ただけだから」
「命令を下しに来たのではないのですか?」
「違う」
俺の言葉にZ23は戸惑った表情を浮かべる。
「この基地の艦船はどれだけいるんだ?」
「数だけでいえば、ニ十隻以上はいます。ですが、ほとんどがジェダイの指示で周辺の偵察などに割かれており、この基地内は回収されたシュペーを含めた四隻です」
「オレも含まれているぜ!」
Z1からの言葉に俺は笑みを浮かべる。
「それと、シャドーピープルとかいう集団についてわかっていることを教えてくれるか?」
「はい」
数十分ほど、情報を聞いた俺とファイブスはこの場を離れることにした。
「貴重な時間をありがとう、ゆっくり休んでくれ」
「命令ですか?」
「お願いだよ。戦闘で疲れているのに、俺達に付き合ってくれたんだ。何より、見た限り、疲労が大分、蓄積されているようにみえる。休んだ方がいい」
「……貴方は変わった人です」
「キミはとても優秀だ」
戸惑いの声を漏らしたZ23へ俺は短く告げて、部屋を出る。
「……将軍」
「言いたいことはわかるよ……」
ファイブスと共に通路を歩きながら俺はため息を吐く。
「これだけ疲弊しているのに、よく戦線を維持しているといいたいけれど、ギリギリだな」
「いつかは決壊します。それが今日なのか、明日なのかはわかりませんが」
「全く、マスターヨーダの采配は神がかっているとしか言えないな……どんな経験を積めばもてるのやら」
援軍としてやってきたのが他のメンバーだったらどうなっていたのかはわからないが、俺や仲間達はこういう状況を無視するなんてことはできない。
「ファイブス」
「はい」
「一週間だ」
「了解です」
俺の言葉の意味を理解したファイブスは頷いた。
「一週間でシャドーピープルとかいう集団を叩き潰す。みんなにはかなり無理をさせることになるが……」
「俺達は戦うことが仕事ですよ。何より、過酷な戦場だったらクローンより先頭へ飛び出していくジェダイに負けられません」
「ハハッ、ありがとう」
「おい、イブ!」
後ろから追いついたZ1に呼ばれて振り返る。
「オレも戦うぜ!」
「Z1、でも、キミだって偵察を終えたばかりだろう?」
「このZ1様を舐めるなよ!連戦など問題ない!何より」
不敵な笑みを浮かべながらZ1が俺の手を握り締めてくる。
とても小さな手だが、彼女は多くの戦場を潜り抜けてきている。そんな彼女がクローンの育成を務めていたのは当然だろう。
「俺のイブが戦うんだ。休んでなどいられるかよ!」
「Z1教官……」
「ファイブス、お前の成長した姿を見せてもらうぞ!」
「はい!」
「……戦力が増えることは嬉しいが、無理だけはしないでほしいな」
「フッ、任せろ!」
笑みを浮かべる彼女の姿に頼もしさを感じる。
「そして、全てが終わったらオレとベッドインだ!」
「……最後の一言で台無しだよ」
胸を張るZ1の横でファイブスが爆笑していた。
「ねぇ、ヘヴィ」
「話って、なに?」
基地のリフレッシュルーム。
そこでヘヴィは瑞鶴とホーネットの二人と話をするために来ていた。
「聞いたぞ、ゼロ将軍の過去のこと知ったんだな」
「それは……うん」
「ねぇ、ヘヴィは知っているの?ゼロがヨークタウン姉さんを守るためにジェダイを殺したっていうの……」
震える体を抱きしめるようにしながらホーネットは尋ねる。
自分の好きな相手が姉を守るために同じジェダイを殺していた。
その事実にホーネットは激しく動揺している。
「事実だ」
「……そう」
「だが、その話だけが正しいというわけじゃない」
「どういうこと?」
疑問の表情を浮かべた二人へヘヴィは伝える。
「将軍は狂ったジェダイから艦船を守ろうとしたんだ」
番外編 どの陣営がいい?
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ロイヤル(ベルファスト)
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ユニオン(ヨークタウン)
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鉄血(アドミラル・グラーフ・シュペー)
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重桜(加賀or長門)
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