転生者だけど、前世の記憶を喪失している上にジェダイの騎士で指揮官になっています(白目) 作:断空我
いや、メイドの力おそるべし。
感想欲しい。
エディンバラ級二番艦ベルファスト、ロイヤルに所属するメイドでありメイド長を務めている。
何事も完ぺきにこなすパーフェクトメイドであり、多くのメイドから慕われ、頼りにされている女性。
そんな彼女は今、艦船とクローンが共に戦うアズールレーンの部隊に所属している。
クイーン・エリザベスに仕えていたが今はジェダイ・ナイト ゼロの専属メイドとして活動。彼を支え、彼と共に生きたいと望んでいる。
そんな彼女、ベルファストの朝は早い。
ドロイドを除く誰よりも早く起きるとシャワーを浴びて、愛用している仕事着であるメイド服を身に纏う。
鏡で身だしなみをチェックして問題ないことを確認して、外に繋がるドアへ向かう。
室内には自分の姉であるエディンバラが眠っているので起こさないように静かに出ていく。
朝日の差し込まない時間なので基地内はとても静かで、ドロイドはおろか、トルーパーの姿もない。
ベルファストが目的の部屋にたどり着くと扉の前に一体のドロイドが待機していた。
「ごきげんよう、R3さん」
彼女の存在気付いて起動するR3は電子音を小さく鳴らして挨拶する。
彼は護衛だ。
この部屋の主がゆっくりと休める様にかつ正面から邪魔虫が来ないように追い払う役目を請け負っている。加えてベルファストの恋敵になりそうな人物をピックアップするという取引をしていた。
「ご主人様に近づいた者は?」
ベルファストの問いかけにR3は映像を投影する。
やはりというべきか、いつもの面々であることを確認してベルファストは笑顔を浮かべる。
彼女達であれば、ご主人様である彼が奪われる心配は低い、何より、一人は恋というものすら理解していないのだ。慌てて行動に移す必要はないと今のところ安心した。
自身の不注意で繋がってしまった艦船もいる。可能な限り、御主人を守らなければならないとベルファストは考えていた。
何より、これ以上、リードされることは彼女にとって赦すことのできない事態である。
「ありがとうございます。これが報酬です」
R3へ最新式のバッテリーを差し出すベルファスト。
満足したようにバッテリーを収納する彼の姿を確認して、室内の扉をノックする。
早朝なので当然のことながら相手からの応答はない。
入室前にもう一度、身だしなみを確認してベルファストは中に入る。
室内は必要最低限の家具しか置かれていない。
引き出し付きのタンスの上に置かれているのは彼の命ともいうべきライトセーバー。
質素なベッドの上に寝ているのは彼女が心の底から愛している人。
「ベルファストか」
彼女の視線に気づいていつものように彼が目を開ける。
愛しい人と目があってベルファストは嬉しそうに目を細めた。
今のところ、この寝起きの彼の姿を見れる人物は限られている。その特権を持っていることが嬉しく思う。
「おはようございます。ゼロ様」
「……おはよう、ベルファスト、おかしいな」
「どうされました?」
「俺の記憶が確かなら外に護衛としてR3がいた筈だが」
「いえ、誰もおりませんでしたわ」
「また、襲われたか、逃げたかのどっちか」
ため息を吐きながらゼロは体を起こす。
すかさずベルファストが着替えの準備を始めようとする。
「いいよ、自分で出来る」
「ご主人様」
呆れたようにベルファストが視線を向ける。
「ご主人様の起きるところから就寝までがベルファストの務め、何より全てを手伝うことの為にメイドはおります」
「何度も言うが俺はメイドを雇った覚えはないんだけど」
「つれないことを言わないでください。私は貴方に身も心も捧げる所存でございます」
「……はぁ」
何度もやり取りを重ねている言葉である。
ベルファストは既に処女をゼロへ捧げている。
受け取ってしまったゼロは言葉で否定はしているが強く拒絶はできない。
彼は誰にでも優しい。
そのことを知っているからこそ、ベルファストはアタックを続けている。
ゼロがいつか諦めて全てを自分へ差し出してくれる日を待っていた。
その時は絶頂による絶頂で幸せな毎日を過ごす予定である。
「わかった、今日はおとなしく任せるから」
「普段から大人しくしてくれることを願いますわ」
「無理だね」
肩をすくめるゼロへベルファストは手を伸ばす。
「念のため、言っておくけれど、変なところは触らないでね」
警告にベルファストは笑顔で答える。
実のところ、隙あらば触れるつもりでいたのだが、釘を刺されてしまう。
ジェダイは鋭い。
ベルファストは内心、舌を巻いた。
ベルファストは本来ロイヤルのトップ、クイーン・エリザベスのメイド隊の一員である。
そのため、本来ならばロイヤルのために行動をしなければならない。
だが、クイーン・エリザベスの指示で彼女はジェダイであるゼロのメイドとして活動している。
「では、このように」
ベルファストはクイーン・エリザベスの手紙を書き終えるとR3へ差し出す。
引き受けたR3が去っていくのを見送ってベルファストはゼロが勤務の為に使用している司令室へ向かう。
司令室へ向かうとゼロが立体映像のジェダイマスターと話をしていた。
真剣な様子から何かあったのだろうと察したベルファストは傍で待機する。
「では、その件は俺が対処します。これは俺がやるべきことでしょうから」
『その方が良いかもしれんの。では、ゼロよ、援軍は必要かな?』
「いえ、俺と」
ちらりとゼロがベルファストをみる。
目があったベルファストは柔和な笑顔を浮かべる。
肩をすくめながらゼロはヨーダと向き合う。
「彼女がいれば、なんとかなるでしょう」
『そうか、では、今回の事態を任せるとしよう』
「わかりました」
『フォースと共にあらんことを、ヨーダ通信終わり』
「フォースと共にあらんことを、ゼロ通信終わり」
通信が終えてジェダイマスターの姿が消える。
全貌はわからないが彼はベルファストを必要としていた。
その事実が理解できて彼女は内心笑顔を浮かべる。
彼の役に立てる。
「ご主人様、何でもメイドのベルファストへ仰ってください」
ロイヤル式の挨拶をしてゼロへベルファストは告げた。
「あの、ご主人様」
覚悟はある、決意も揺らぎもない。
「何だ?ベルファスト」
「流石にこれは、恥ずかしいのですが」
表情はいつもより戸惑いを浮かべて、心臓はバクバクと爆発寸前くらいの音をたてている。
「実のところ、俺も恥ずかしい、だが、こうでもしないと、犯人たちをおびき出せない」
「ですが……私のも心の準備というものが」
動揺を隠せていないベルファストは珍しい。
だが、ゼロも自身を落ち着かせるために少しばかり余裕がなかった。
二人は白い純白の衣装をまとっている。
ウェディングドレス姿のベルファストと白いタキシード姿のゼロ。
街中を人身売買の組織が暗躍しているという報告を受けた。
本来であれば都市防衛を目的とした組織の仕事なのだが、クローン戦争の影響でそこまで手が回らないらしい。
「それだけなら、ご主人様が動く必要はないのでは?」
「理由があるんだよ。それより、落ち着いたか?」
「はい、ですが、なぜ、この格好を?」
まさかのウェディングドレスを自分が着て、愛しい人と一緒に歩くことになるという事態に戸惑っていたベルファスト、メイド長であることを意識してなんとか落ち着かせた。
「人身売買のほとんどが新婚の女性らしい……盗む奴の趣味を疑うね」
ゼロは呆れながら白いスーツの裾を触る。
「しかし、まさか、私がこのような格好をするとは」
「似合っているけど?」
「嬉しいですが、そういうことは本番で言ってほしいものです、えぇ、本番で」
「本番はないね、あくまで囮だから」
ゼロの言葉にベルファストは頬を膨らませる。
「一応、確認ですが、私が断れば誰かに話をするつもりでしたか?」
「うん?いや、考えていなかったかな」
「そうなのですか?」
「だってさ」
続けてゼロが告げた言葉にベルファストは自らの心臓が大きく震えたような気がした。
「ベルファストは協力してくれるって信じているからさ」
「メイドには勿体ない言葉です」
笑みを浮かべるベルファストと共に結婚式場内を歩き始める。
直後、室内の明りが消えた。
「もう少し味合わせてくれてもよかったものを」
「こういうところの空気は読んでくれないんだろうね」
直後に灯る明り。
こちらへ銃を向ける武装集団の姿があった。
「そこまでだ、ジェダイ!」
「どうやらゼロ様のことがバレていたようですね」
「まぁ、予想はしていたよ」
「殺せ!女は生け捕りだ」
ため息を零しながらゼロはタキシードの中に仕込んでいた自身のライトセーバーを起動。
飛来する光弾を叩き落す。
ベルファストは白いウェディング姿ながら近付いて敵へキックを振るう。
「何だよ、この女!?」
「護身術はメイドのたしなみでございます」
笑顔を浮かべるベルファスト。
ゼロはライトセーバーを構えながら武装集団を無力化させていく。
「本当、頼りになるメイドだよ」
「あっさりと事件が解決したことに俺は驚きだよ」
翌日、ゼロが休憩室で先日の事件についてアナキンと話をしていた。
『それだけ早期解決が求められていたという事だろう?』
通信機越しのアナキンは笑顔を浮かべる。
「そうだけど、さぁ」
『話に聞いたが、ウェディングドレスをメイドが着たそうじゃないか、感想を教えてくれよ』
「浮気か?」
『まさか、お前が彼女にどんな感想を抱いたのか知りたいだけだ』
「どんな感想だって?」
ゼロは置かれているドリンクを手に取る。
「悪いけれど、美しい以外に思いつかなかったよ」
「それは嬉しいことを聞きました」
後ろから聞こえた声にゼロは振り返る。
ベルファストが笑顔を浮かべていた。
「では、これからもっと、私の美しさを理解してもらいましょう」
「あぁ、アニー?」
『本当の結婚式をやるときはぜひとも呼んでくれ』
「ありがとうございます、その時はぜひともアナキン様もパドメ様もいらっしゃって下さい」
笑顔を浮かべるベルファスト。
冷や汗を流しながら逃げようとするゼロだが、やんわりと肩を掴まれて逃げられない。
「では、その前に愛を確かめにいきましょう、ゼロ様」
「じゃ、通信はこれで」
ぶつりとベルファストの手によって通信がきられて、ゼロは部屋に連行される。
「キミ、服を脱がすの早くなっていない?」
「ゼロ様は抵抗を諦めてくれると嬉しいです」
「嫌だなぁ」
笑顔を浮かべるベルファストにゼロは抵抗する暇もないまま貪られるようなキスをされていく。
「本当に結婚というものに憧れますわ」
「体験はしたじゃない」
「体験です。ですが、本当にというわけではありません、何より、我々は艦船、人の形はしていますが」
続きを言う前にゼロが体を起こして彼女の唇をふさぐ。
「頼む、そういうことは言わないでくれ」
「これは失礼しました。ですが、嬉しい誤算です」
「え?」
「貴方からキスをしてもらいました」
「それは」
「なので、このまま本番にいっても構いませんよね?」
「ちょ」
抵抗する暇もないまま、ベルファストの体がゼロへ覆いかぶさっていく。
「チュッ、チュッ、フフッ、今日は素直ですね」
「抵抗しても無駄だというのなら早急な終了を求めた方がいいのかなと」
「フフッ、そのまますべてをゆだねてくれたらよいのです」
「そうしたら?」
「二人だけの素敵な夫婦生活などがありますが?」
「今は遠慮しておこうかな。戦争中だし」
「フフッ」
ベルファストが笑顔を浮かべながらゼロにキスを落とす。
「今はその言葉で逃げることを許しておきます。でも、いつかは本当の気持ちを吐き出してもらいますよ」
「そんなことは」
逃げようとしたところでゼロのモノが深くベルファストと交わっている。
互いにピークになっていく。
「ゼ、ゼロ様」
頬を赤く染めながらゼロへ顔を近づいていく。
ベルファストの熱のこもった視線とゼロの目が合う。
「お慕い、しております。私は、貴方のことを心の底から」
ロイヤルや、陛下の為ではない。
自分の気持ちをベルファストはぶつけていく。
その気持ちはとても強く、深く、入ったら抜け出せない深い愛。
握り締めている手が強く、強く絡まっていく。
「心の底から愛しております」
果てる瞬間、ベルファストは思いを吐き出してゼロへキスをした。
番外編 どの陣営がいい?
-
ロイヤル(ベルファスト)
-
ユニオン(ヨークタウン)
-
鉄血(アドミラル・グラーフ・シュペー)
-
重桜(加賀or長門)
-
その他