「んっ……」
艶っぽい声が耳に届き、俺は目を覚ました。
広々としたベッドで仰向けになっていた俺の隣には、寄り添うように眠る褐色赤髪の美女。人狼であるルプスレギナだった。赤い獣耳を時折ピコピコと動かして、心地よさそうに眠っている。
どうやら寝落ちしていたらしい。身を起こして体を観察すると、肉棒にはべったりと精液が付着していた。まだ新鮮だ。ルプスレギナの膣から漏れ出る精液もまだ新しく、ついさっきまで繋がっていたことがわかった。
「ありがとう」
俺はルプスレギナの耳元で囁き、豊満な胸を手で優しく揉んだ。
ナーベラルもルプスレギナも最高だった。一生俺の傍において、もっといろいろなプレイをしたい。俺だけの女にしたい。滲み出た独占欲は思った以上にドス黒く、それに反応を示した肉棒が大きく膨らんでいく。俺はルプスレギナの顔の近くに座り込むと、ルプスレギナを極力起こさないように自慰を始めた。
この体に滾る性欲は本当に異常だ。現実では考えられないくらいの長い時間、ひたすら快楽を求めることができる。身近に手が出せる美女がいるというのが俺の欲望に拍車をかけていた。多分、モモンガさんは俺以上の凄まじい快楽を味わっているのだろう。
ルプスレギナの裸を見ながら肉棒を扱き、俺は静かに果てた。
ルプスレギナの顔に精液をぶちまける。綺麗なその顔が白濁に濡れ、肌をどろどろと伝い落ち、口の中にも精液が入り込んでいた。俺は指を使って顔の精液を拭うと、ルプスレギナの口に指を押しこんだ。
「ん……」
もごもごと口を動かし、ルプスレギナの舌が俺の指を舐める。精液が舐め取られ、綺麗になった。俺の指が綺麗になってもルプスレギナは俺の指を舐め続けている。何と勘違いしているのか、その動きはとてもいやらしかった。
「これからもよろしくな」
名残惜しいがルプスレギナの口から指を取り出すと、俺は再びベッドに身を預けた。
射精後の心地いい感覚。襲い来る眠気を受け入れ、俺は再び眠りに就いた。
夢を見ていた。それは過去の記憶を再現したものだった。
アインズ・ウール・ゴウンのメンバー四十二人が全員いた頃の何気ない日常。円卓の間に集まって話し込むメンバー。良からぬことを企てている中二病たち。エロ話ばかりする駄目な弟を叱る姉。それを見守る女性陣。プレイヤー対プレイヤーの戦い方について真面目に議論を交わすガチ勢。最後のメンバーの中にモモンガさんがいた。
『あ、クルスさん。こんにちは』
俺がゲームにログインをしたことに気がつき、軽く手を挙げるモモンガさん。
他の面々も俺のログインに気がつき、口々に挨拶をしてくれる。俺を除いたメンバーたちからの声。ただの挨拶なのに、俺の心は満たされる。ここが俺の居場所なのだと、そう思えて安心できる貴重な瞬間だった。
しかし、楽しい日々は長くは続かない。夢は少しずつ崩壊していった。メンバーが一人また一人と、その場から消えていく。長い時間と労力を掛けて手に入れたアイテムや装備を残った者に託す。そうしてどんどん遺産とも言える物が積み重なって、最後には俺の前に全員姿を消した。
『俺以外に、もう誰もいないのか……?』
物だけが残った。物に話しかけても当然声は帰ってこない。
誰もいない広い室内。山のように積み上げられたアイテムや資金の横で、俺は立ち尽くしていた。どれだけ楽しい時間も、こうして終わりを迎えれば過去の想い出となる。当時が楽しかった分、失ったときの喪失感はすさまじい。
それなら、いっそのこと楽しいときなど過ごさなければいいのではないか。
それとも、楽しいことが延々と続くようにするべきか。
そう考えたとき、俺は迷わず後者を選んだ。
自分の望む理想が延々と続きますように、と。
唐突に目が覚めた。開いた目蓋が映したのはベッドの白いシーツだった。全裸で寝転がっているため、触り心地のいい感触が背中全体に触れている。寝起きの頭は癒しのある刺激を感じて再び眠りに落ちようとした。
そのとき、俺の視線はベッドの横に立っている者の存在に気がついた。ぼんやりとその誰かの下半身を見つめる。スリットの入った長いスカート。そこから褐色の太股がちらちらと覗いていた。
「おはようございます、クルス様」
上半身へと視線を這わせていくと、ルプスレギナの顔が視界に入った。メイド服と帽子を被った格好。戦闘用の装備品以外は普段通りだ。着替えと入浴を済ませたのだろう。身なりは整っていた。俺と交わったという痕跡は見る限りでは確認できない。昨日の出来事が夢だと言われれば、信じてしまいそうになった。
首に嵌められたままの黒い首輪がなければ。
「お疲れでしょうか?」
「あぁ、少しな」
体力的というよりかは、精神的な疲労だ。昨日はいろいろなことがあった。
「休みたい……」
頭が休息を欲している。記憶にある限りでは、朝の時間をゆったりと過ごしたのは何年前になるだろうか。朝はいつも慌ただしく、起きて身支度を整えて会社へと向かうのが常だった。
ベッドでごろごろしていると、ルプスレギナは何も言わずただ微笑みながら俺を見ていた。
試しに手招きしてみると、花咲くような笑顔を見せた後で、俺の指示に従ってくれた。
「いかがですか?」
「最高……」
ベッドに正座したルプスレギナの膝に頭を乗せ、頭を撫でてもらっている。俺の黒い髪を指ですく手は優しく、気持ち良かった。このままずっと、こうしていたい気分だ。
「お望みでしたら、いつでもしてさしあげますからね」
ルプスレギナは慈愛に満ちた眼差しを俺に注ぎ、俺の頭を撫で続ける。
少しの間、そうして癒される時間を過ごしていたが、段々と別の欲求が表出してきた。
「ルプスレギナ……」
「どうしましたか、クルス様。いえ……ご主人様ぁ……」
メイドとしてではなく、雌の顔で返事をし直したルプスレギナ。その顔は赤く、瞳は潤んでいた。吐く息は荒く、もう発情しているようだ。試しにメイド服の白い布地に包まれた豊かな胸を揉みしだくと、ルプスレギナはさらに熱い吐息をついた。
「お前は誰の物だ?」
「ご主人様の物です!」
「将来、誰の子を孕む?」
「ご主人様のお子様です! 望まれるだけ、この体をお使いください!」
「俺の命令は?」
「何でも聞きます! ご主人様のためなら、何でもしますっ! ですから、これからもお傍にっ……!」
すっかりと俺に懐いたようだ。少し依存度が高いように思えるが、これくらいで十分だろう。
ルプスレギナの言葉を受けて喜んだ股間が、ムクムクと膨らんでいく。上を向いて怒張するまでに時間は掛からず、ルプスレギナに気づかれるのもすぐだった。
「どうすれば俺が喜ぶか。考えて行動してみろ」
俺が言うと、ルプスレギナは「はぁい……」と男に媚びた声を出し、動き始めた。
胸元の布地から解放されたルプスレギナの豊満な胸。それは俺の眼前に差し出されていた。綺麗な桜色の乳首を前にして俺は何もせずにはいられず、乳首に吸いつく。妊娠していないから母乳が出るはずはないが、俺は飽きずに吸引を続ける。
「あ、あぁぁあっ……」
ルプスレギナの表情は幸福に染まっていた。自分の胸が主によって味わわれていることが余程嬉しいようだ。
そんな俺に奉仕をしようと、ルプスレギナの左手が俺の股間に伸びた。肉棒に手をかけ、ゆっくりと上下に扱く。ただ動かすだけでなく、人差し指で敏感な裏筋を丁寧に擦ってくれる。ちゃんと考え、俺の反応を見ながら行動している。少しぎこちなさもあるが、これからの成長に期待だ。
ルプスレギナの授乳手コキ奉仕を受け、癒される時間を過ごす。
小麦色の乳袋を唾液でべたべたにし、十分に乳首の味や形を舌で覚えた頃、俺は射精を迎えた。
「ご主人様の精液っ、あぁ、勿体ないっ……!」
どびゅっと勢いよく真上に噴き出し、股間に着弾する精液。それを視界の端に収めながら、乳首を吸い続ける。また、今度授乳手コキをやってもらおう。そのときにはルプスレギナを孕ませて、乳首から出た母乳をたっぷりと味わってやる。
そんなことを考えながら過ごしていると、部屋の扉がノックされた。
『クルスさん、起きてますか?』
モモンガさんだった。モモンガさんとは、二人で今後のことをもっとよく話し合わないといけない。しかし、この幸せな時間をもう少し楽しみたいという気持ちもあった。
「……起きてますよ。どうぞ、入ってください」
俺はそう言って、モモンガさんを部屋に招き入れた。
「あの、クルスさん……。これでは、話し合えませんよね? どこの世界に授乳手コキされながら会議をする人がいるんですか?」
「いや、モモンガさんも人のこと言えないですよ。どうして駅弁ファックしながら人の部屋に入ってくるんですか?」
「ぃ、いやぁ、すっかりユリに好かれてしまって……つい……」
「あぁ、モモンガ様ぁ……。もっと、ボクのおマンコに、子種を注ぎ込んでください……」
恍惚とした表情で抱き着くユリ・アルファを抱擁し、太ましい肉棒を膣に収納したまま立っているモモンガさん。インキュバスになったモモンガさんは欲望に忠実だ。それは俺も同じことで、やっぱり俺たちは似た者同士なのだな、と改めて思った。