※この作品はR-18です。

玲瓏の翼【18禁版】   作:珍歩意地郎_四五四五

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043:強制女体化手術のこと、ならびに“生理欲求処理器”のこと【18禁版】

 なんだろう。

 身体が、おもい。

 寝返りすら、うてない……ッ。

 まるで重金属が血管に詰まったよう。

 くちびるが、腫(は)れているような違和感がある。

 その口も、何かを強制的に咥えさせられているような。

 長い髪の毛がジャマだ。顔を動かすたびサラサラと、ほおを撫でる。

 

 ――えっ……ウソ!

 

 気が付くと、身体を大の字に、冷たく硬い台の上で拘束されていた。

 

 ――ナニ……ナニこれ! 

 

 オエッ!とえ(・)づ(・)き(・)、咥(くわ)えている棒のような物をはき出そうとするが、全然できない。

 咥えた棒から延びるベルトが頭の後ろに回り、固定されている感覚があるのだ。

 しかもその棒から柔らかいモノが口のなかに伸び、ノド奥まで犯す気配。

 身体をゆすると胸が痛い。しかもそれがフルフルと動く、ような。

 妙にせまい視界を精いっぱい下までおろせば、ふたつの山。

 頂きには、ツン、と尖った乳首が勃起(ボッキ)して。

 山のふもとの両脇に、ふとい管が刺さる。

 鼻にも、なにか異物の感覚が。

 アタマが呆(ぼぅ)ッとして、何も。

 一体どうなって――。

 

 うすいエメラルド色に微発光する天井。

 そこから、レーザー光が延び、自分を拘束する枷(かせ)を照射。

 電磁マグネットの通電が切れる音がして、手首と足首の抵抗がなくなる。

 

 ――痛(イ)ッたたた……。

 

 おなじ姿勢を長いこと続けていたのだろう、腕や脚を曲げようとすると、激痛が。

 固まった関節をいたわりつつ、うすいクッション状となっている緑のビニールが貼られた長い作業台から、おそるおそるといった風で、彼は上半身をもたげた。

 なにはともあれ自分の口腔(くち)をノド奥まで犯す、この忌々(いまいま)しいモノを外そうと後頭部の留め金を探る。

 

 耳が隠れるほど長くなった髪がジャマだ。

 

 カツラじゃ?と思ってイライラ引っ張るが、頭皮がグングン痛いだけ。

 ようやく留め具をさぐり当てると、寂しい金属音とともに黒いベルトは外れ、下に垂れたそれを使ってゆっくり引きぬこうとするが――できない。

 

 ――なによ……これ。

 

 とりあえず安定した姿勢をとろうと完全に上半身を起こしたとき、尻にも猛烈な違和感。まるでゲシュタルト・スーツを着せられたときにハメられるプラグの何倍も長いものが、自分のアヌスどころか直腸の奥まで届いているような気味がある。思わず肛門の括約筋を緊張させたとき――ズクン!

 

 ――おごぉぉォォ。

 

 下腹部に甘い痺(シビ)れが奔(はし)り、全身をふるわせた。

 無意識のうちに尻をはげしく前後させ、感覚をむさぼる。

 思わず叫んでしまうが、どんなに頑張ってみても声は出ない。

 咥えさせられた棒にある穴から、ヒューヒューと息が漏れるだけだった。

 

 ――ふんんn……ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!

 

 覚悟をきめ、嘔吐(おうと)するいきおいで、思い切って棒を引き抜いてみる。

 と――自分の口から、肌色をした、信じられないほど長いシリコン素材とみえる筒が、ズルルルルゥゥ……ッ!唾液とともに吐き出される。

 

 歪んだ二叉の男根めくデザインは、気道を塞がないつくりらしい。

 禍々(まがまが)しいその形状が、吐き出すおりに、悶絶(もんぜつ)をともない七転八倒。

 

 ――うえぇ……。

 

 二、三度。苦しみながら、えづいて。

 ゼーハーと肩で息をしてしばらく苦しんでいたが、ようやく人心地つくと、改めて身をもたげ、自分の姿をチェックする。

 

 手や腕は、テラテラと光る黒いラテックス風味な、うすいピッチリとした長手袋で二の腕まで覆(おお)われていた。その手首には、紅(あか)い革製の手枷(てかせ)が、小さな南京錠で留められ、マグネット拘束用の部材が薄暗い室内の光に鈍(にぶ)く輝いて見える。

 

 黒曜石めく光沢をはなつ、そんな己(おのれ)の手で、ふっくらとふくらみかけな形をする自分の胸を窃(ソッ)、と触ってみた。

 

 作りものであれ、の希(こいねが)いもむなしく、揉(も)むと二つなる丘の奥にあるシコリが、それぞれに鈍痛を喚(よ)び、その感覚が無慈悲な現実をはこんでくる。

 

 頂きには、品の良い乳輪と乳首が、かぎりなく自己主張。

 処女峰である、うすピンクな乳輪。

 けなげに勃(た)つ乳首を、すこしサワサワしただけで甘痒(あまがゆ)い、それでいてシビれるような小波(さざなみ)が胸全体に伝わってゆき、思わず全身をもどかしく、また物欲しげに身体をくねらせ、身悶(もだ)えさせてしまう。そしてその動きが、尻穴を無慈悲に穿(うが)ち、直腸の奥まで占拠する道具の違和感と干渉し、今まで感じたことが無い妖しげな興奮をよんで彼を炙(あぶ)りたてた。

 

 ──(あっ……!)

 

 大きな高まりが自分を包んだかとおもうと、下腹部がキュン……ッ!

 甘いような波が押しよせる、自分をもみくちゃにするのを感じる。

 

 ──オシッコ漏らしちゃった……。

 

 なんとか始末しなくては。

 乳房の脇に刺さった、ふとい留め置き(シャント)カテーテルを引っかけないよう身体を動かすと、脚も、太ももの半ばまで手と同じようなラテックスで覆われているのが分かった。足もとはハイヒール形状で紅く色づけされており、足首にも同じような紅革(あかがわ)の足枷(あしかせ)がクロームの拘束環を光らせ、まるで心を折るようにキッチリと巻きついて。

 

 作業台のふちを廻るステンレスな冷たさ。

 それを、うすいラテックス越しに太ももの裏で感じながら腰かけた時、はじめて彼は作業台の横に大きな鏡があるのに気づいた。

 

 その大鏡をじっと眺め、彼は凝固(ぎょうこ)する。

 

 

 知らない“少女”が――そこにはいた。

 

 

 耳が隠れるほどのショート・ボブに伸びた黒髪。

 長いまつげと、マスカラ。ごく僅かなアイシャドウ。

 鼻孔には、なんと家畜めくクロームの“鼻輪”が下がって。

 それが触れる、真紅に染められたグロスの照りを魅(み)せたくちびる。

 うすい長手袋をはめられた黒い指でこわごわ触るが――まちがいない、自分の口唇(くちびる)だ。

 

 赤地に黒の首輪には、何かの番号とコードが彫られたチャーム。

 そして首輪を起点にして、革のハーネースが、リングを介し、起伏の幼い上半身を、ヒシ形に交差しつつ、淫猥(いんわい)に縛りあげて。とくに初々(ういうい)しい乳房を、これでもかと残酷に縊(くび)りだしている。

 鏡の中の少女が、そんな胸をカテーテルに注意しつつ、両わきからソッと持ち上げると、情けなくも哀(かな)しそうな面差(おもざ)しを浮かべるのが見えた。

 

 次いでその顔が、ハッ、何かに気づいたように。

 

 与えられてしまった乳房(むね)と、淫(みだ)らな口唇(くちびる)。それに家畜めく鼻輪の、あまりといえばあまりな惨(みじ)めさに注意を奪われていたが、一番大事なことが、そのとき思い出されたのだった。

 オズオズと鏡を向いたまま“彼”は肢体をまさぐった。

 

 大鏡のなかの“少女”が彼の方を見つつ、己(おのれ)の黒い腕を自(みずか)らの身体にはわせ、下腹部を下にたどる……と、肉こぶのような無毛の恥丘を割ってハーネースが喰いこむ股間をさぐるのが見えた。

 

 ――あぁ……。

 

 “少女” の面差(おもざ)しが、哀しげに歪(ゆが)む。

 長いまつげを震わせ、黒い瞳が閉じられた。

 うすくチークが刷かれた瑞々(みずみず)しい頬(ほお)に涙が、ひとすじ。

 やがて、それは抑(おさ)えた嗚咽(おえつ)に代わり、かよわい肩をふるわせて。

 

 ――なんで……なんで。

 

 ハーネースが縛(いまし)める、二つの丘に挟まれた肉襞。

 そこに見慣れた『男性自身(おチンチン)』は無かった。

 あくまでムッチリとした感触のなかにツルンとした造形。

 こんもりとした二つの肉丘と――二つの襞。

 

 ――そんな……そんなのって。

 

 もう一度。

 確認のため、さらに中指を細い革帯(ハーネス)の下へ強(し)いて潜らせ、自らグニグニと侵(おか)してゆけば、弾力的な抵抗を受けながらも二つの襞の奥へ、指はドンドン入っていってしまう。併せてやってくる不思議な官能のさざなみ。

右手の中指を動かしつつ、左手は哀しい本能にあやつられ、己(おのれ)の乳房を思わず揉(も)んで。

 

 ――ダメ……っ!

 

 半ば禁忌(きんき)に、半ば畏(おそ)れに指を引き抜けば、それは早くも淫(みだ)らに糸を引くのが見えた。

 

 女の哀しさに。

 そして気持ちよさに誘われるように。

 無意識のうちに、『成美』は愛撫を再開する。

 

 さりげなく左手が己の乳房をソフトに、感触を確かめるように擦(さす)る。

 オズオズと反対側の中指も、ふたたび “おまた” をいじろうと股間に吸い寄せられて。

 

 ツルツルとした人形のような股間に強(きつ)く食い込むハーネースの下に、無理やり指を再度くぐらせたとき――偶然!

 彼の指は硬くシコった“女の肉芽(クリトリス)”を探りあてた。

 

 ビクン、という今までに無い身体の震え。

 その刺激の激しさに『成美』は驚く。

 

 体を激しく|戦かせたとき、カテーテルに強く触れてしまい――痛い。

 細い眉をしかめ、管の元を目線でたどってゆくと、薬液パックをいくつもブラさげた点滴棒があった。

 

 ・【ヨガールアナル点滴静注液5mg】

 ・【マゾニナールA・静注タイプ洗脳液】

 ・【豊胸/豊尻用・浸透型エストロゲン剤:パイジリデカン】

 

 どこかで見たようなクスリの名前。

 なにか不吉な印象と、汚らわしい心持ちも、併(あわ)せて。

 

 ――(どこで見たのかし(・)ら(・)……)。

 

 虚(うつ)ろな表情(かお)のまま。またも無意識に、お股(また)をさぐろうとした“少女”は、電子音が鳴り、扉のロックが解除されるような硬い響きを聞いて、あわてて手を引っ込める。

 蝶番がきしみ、カツカツとヒールの足音。

 その背後から複数の気配が、ズカズカと入ってくると、

 

「あぁ、ホラ。やっぱり起きてた――さ、馴致(じゅんち)服に埋め込んで」

 

 感染症を防止するためだろうか。

 全頭式のガスマスクをつけた女の声が、同じマスクをつけたガタイのいい背後の二人に命令する。伝声管から洩れ出た声が無機質に、

 

「もう時間、ないんだから」

 

 どこかで似たような台詞を聞いたような――と思う。

 そばで、彼は男の一人が、彼自身の”秘所”となった部分に喰い込んでいたハーネースのロックを解き、下腹部にガッチリと食い込んでいたブーメラン状の皮革ショーツを脱がせる。

 

 ぬろろろろぉぉぉ……ッ!

 

 バラの香りがするローションとともに、彼の尻から驚くほど長いディルドーが引き抜かれる。

 

 ――あハァぁぁ……ッ!

 

 抜き出された恐るべき長さの凶悪なディルドー。

 あんなモノが自分のなかに入ってたなんて!と『成美』は怖ぞけをふるうが、当の性具は“まだまだ犯し足りないぜ”とでも言うように、施術台の上でイボつきの胴体を無念にクネらせる。

 

「さぁて この次は、コレよ?」

 

 それにかわって、内側に3本の突起――太い数珠(じゅず)状のモノと、男根を模したモノと、ほそい透明なチューブと――が生えた貞操帯を、ガスマスクの女が無理やり挿入、装着しようと迫った。

 さすがに『成美』は恥ずかしさのあまり、作業台のうえであとずさりし、抗(あらが)おうと細腕をまえに突き出した。

 

「イヤ!――やめて!」

 

 そう言ってから、彼は自分の台詞と、なにより声の変わりように愕然(がくぜん)とする。

 ガスマスクの女は、それに気づいたのかフフッ、短く笑い、両側から抑えられた少女の胸わきに刺さるカテーテル・シャントを、愛(いと)おしさすら感じる手つきでソッと抜くと、

 

「──女体化手術(オペ)と洗脳の効果は、上々のようね……」

 

 紅い血が流れ、すぐさま止血処置された。

 女の手が、邪険にハーネースをズラすと彼の恥丘を確認する。

 そこには何かの文様が、惨たらしくもクッキリと刻まれ、自己主張している。

 

「焼印(やきいん)のあともケロイド状になっておさまってるし。この痕にステキな蝶々(ちょうちょ)の刺青(いれずみ)をしてあげるわね?あなたは特S級だから、モルフォ蝶を刻まれるのよ。ステキだわァ……」

 

 ――焼印……。

 

 そこで『成美』はハッと気付かされる。

 

 そうだ!思い出した。

 自分はあの楽器のケースに入れられ、雑踏の中をアヌスをヌラヌラと、あの忌まわしいギア仕掛けのディルドォで犯されながら運ばれたのではなかったか。

 そして――思い出すも憎い“銀髪(シリブロォ)”の手によって、秘所に焼印を……。

 

 『成美』は自らの股間を見る。

 そこには肉の盛り上がりとなった、紋章めくヤケドの痕が。

 力なく自分の身体を確認する彼に向かって、この女は冷たく宣告するように、

 

「いきなり身体をメス化すると、精神(アタマ)がオカしくなっちゃう仔(コ)もいるのよ。だから強制認識デバイスをつかって、日常を演出し、徐々に男の子から女の子へ……そしてメス人形へと馴致(じゅんち)するってワケ」

 

 いままで自分は何をしていたのだろう、と『成美』はおもう。

 

 強烈なトルクを発生させるエンジンの印象。

 銀河鉄道のように夜を疾走するイマージュ。

 豪勢なマンション。貧富の差。人の恨み。

 シャンパン――毒。

 

 なにか淡い夢のような印象の連なり。

 明瞭(ハッキリ)とは、思い出せない。

 

 ――あれが夢……これが現実?。

 

「貴方(アナタ)、焼印すえつけたら失神しちゃったでしょ?その間にSTAGE-1の女体化手術を進めて、いまはもう半分女の子なのよ?まだ乳房(オッパイ)は成長とちゅうだし子宮(ヒステュラ)は移設してないけど、ショック避けるため、だんだんと精神調教もかねて本物(モノホン)の“お人形”にしてあげるから」

「女の子……」

 

 言われても、いまひとつピンとこない。

 すべての記憶が幾重にも重なり合い、おぼろな輪郭しか浮かばないのだ。

 

「あらあら。おクスリ効きすぎたかしら。あれからアナタはずっと眠り続けて、脳教導と一緒に女体化手術を受けていたのよ?ようやく変化にもなれて、意識を覚ましても大丈夫だと判断したから、こうして現実を知らせてあげるんじゃないの。しっかりなさい」

「女体化……手術?」

「そうよ?貴女(アナタ)はもうオンナの仔(コ)なの。もうオンナの……正確に言えば、メ(・)ス(・)のセリフしか、口に出来ないのよ?そういう風に、しちゃったもの。強制暗示と、脳教導、それに意識外・馴致(じゅんち)で、ね?」

「声が……」

 

 きれいなトーンの声音(こわね)。

 『成美』がとまどう気配を聞き、アハハと女が全頭マスクの中で笑うと、あたりまえでしょ?と一蹴する。

 

「お似合いの声に、してあげたもの――さ、早く。内覧会まで時間ないわ」

 

 後半は、うって代わってもとの冷たい声で男たちに命令する。

 

「まって!あの、あの」

「はァ?まだナニか?」

 

 “女の子初心者”は、蒸れた下半身の圧迫に気付いて焦る。

 

「あの……お、オシッコ……」

「チッ!これからハメる調教用C・ベルト(貞操帯)に排尿(はいにょう)機能あるから、すこしガマンなさい!」

「ダメぇっ――でちゃうぅぅ!」

 

 チッ!とするどい舌打ちの気配。

 

「このメス餓鬼……しかたないわね。アレ、持ってきて」

 

 男の片方が命令を聞いて出て行く。

 そのあいだに、残った片方が、“少女”の腕を背中がわで強引に合わせる。手枷と、そして肘(ひじ)を新たに連結し、一つに纏(まと)めあげられたその部位を、長い黒革の三角形状をした袋に差し入れ、さらに袋にズラリと付いたハトメをつかい、手先から肘(ひじ)へ、肘から肩へと、順に編み上げてゆく。

 

「うんッ!……ウンッ!……うん……ッ!……あはぁ……っ♪」

 

 ハト目をひとつ、またひとつ編み上げ、拘束されてゆくたび、吐息のような声が出てしまう。柔肌(やわはだ)に革が食い込んでゆくたび、はずかしいメスの匂いが漂ってくる。

 寡黙な雰囲気の中、鞣(なめ)した革の気配と、作業する男の体臭がたちこめて。

 手荒い仕事に身体を揺(ゆ)すられながら、その臭いを嗅いだとき、なぜかこの“少女”は乳首をさらに勃(た)たせ、モジモジと太モモをこすり合わせた。

 それを知ってか知らずか、ガスマスクの女が、

 

「ねぇ――女の子になった気分は、どぉ?」

「……」

「これからとっても気持ちイイことが待ってるのよ?」

「……」

「いえ、まだ完全じゃないわね。もっとエッチな肢体にならなきゃ」

「……」

「そして、そのうち貴女(アナタ)も “月のもの” に苦しむの……」

 

 女は、拘束作業中の“彼女”に歩みより、キツく閉じて抵抗する股(また)を割ると、奥の蜜をすくって、嫌がる“虜(とりこ)”の目先に差し出し、指で淫(みだ)らな糸を引いてみせた。

 

「あらぁ?もうこんな媚態(びたい)さらして……生意気ねぇ!」

「……(あぅぅ……)」

「エッチだこと……仕方ない子ねェ」

「……(そんなぁ……)」

「こうすると、女はイッてしまうのよ?ホラ!……ホラ!」

 

 ひゃん!と『成美』は痙攣し、施術台の上ではねた。

 可愛い口元からヨダレがたれ、身体は微妙な媚態(こび)をみせて。

 そして心ならずもトロン、とした目となるのに自分ながら気づいている。

 

「佳(い)いわ。馴致は巧(うま)くいったようね。無駄口(むだぐち)は叩かないタイプのメス奴隷に調整したの」

 

 幼いふくらみかけな胸を、毒々しいマニキュアをした指が邪険に持ち上げたとき、はじめて彼女は「痛い!」と抗議の悲鳴をあげた。

 

「アナタの痛い、はね?もっとシテ、の意味なのよ……今にそうなるわ」

 

 鏡越しに、ガスマスクの女と、かつて少年だった「存在」は、黙(もだ)したまま視線を交わす。

 怯(おび)えたような相手の瞳を確認し、女はきわめて満足げに、

 

「えぇ、そうですとも。そうなるよう、アタマの中も改良しちゃったもの……」

 

 扉が再び開き、電動台車のモーター音が近づいてきた。

 それとほぼ同時に、腕の拘束作業もようやく終わった。

 強制的に胸を突き出す格好が、情欲の処理具となった感を、さらに煽(アオ)って。

 鼻輪にリードがつけられ、メス奴隷の哀れさが、いや増しとなる。

 

「遅いわね!ナニやってるの。さ、「おまる」持って来てあげたわよ」

 

 緑色の手術用ドレープをかけた台車が、“少女”の前に据(す)えられた。

 男が二人、両側からシルクのような太ももをを拡げ、押さえ込む。

 昇降モーターで台車のユニットが高くなり、ドレープをかけた処理部が、焼き印の痕も生々しい、無毛な少女の秘部に接する。男がドレープをさり気なくずらし、出来たての秘部周辺と同時に隠すように。

 

「あっ!」

 

 思わず 『成美』 は腰を引いて小さく叫び、イヤイヤと抗(あらが)う。

 だが鼻輪のリードが邪険に引かれ、そんな“彼女”の身勝手な動きを宥(ゆる)さない。

 しかし尿意が引いていったのか、少女の表情から切迫感が無くなってウットリと。

 次いで「ペチャペチャ」と、肉感的な音が“できたて”のお(・)股(・)から、かすかに。

 

「イヤ!こんな――あふ……ッ!」

「フフフ。この娘(コ)ったら。興奮して、乳首、こんなに勃(た)たせて……イヤらしい」

 

 ツン、と突き立つボッキ乳首を女がクリクリと邪険に。

 捻(ヒネ)りあげられた、少女の身体がビクビクっ!可憐に震える。

 

「あらあら、もう逝(イ)っちゃった?――コレは将来が楽しみねぇ」

 

 そんな児戯(おふざけ)の間にも、下半身の音は歇(や)まない。

 

「あっ!イヤっ!……もうやだ!……なに?これ!――なんですの?」

「フフフ。知りたい?」

「お願い……もうやめ……あハァぁ!……ッ」

 

 『成美』のよ(・)が(・)り(・)顔(・)をマスクごしに眺めながら、この女は愉しそうに。やがて頃はよし、と見たかサド的な目つきのまま、手術用ドレープを一気にはぎ取る。

 

 台車の上では――。

 

 バイタル維持システムにつながれた女児の生首。

 それが“少女”の秘部にうずめていた顔をあげ、ニッコリほほ笑んだ。

 

「イカガデスカ?オ姉サマ――アタシ、上手ニナッタデショ?」

 

 アタマを鈍器で殴られたようなショック。

 

 フワフワとした思考のまま、縛(いまし)められた姿で抗(あらが)おうとするも、調教された女児の生首は、口唇(くちびる)と舌でたくみに“少女”の肉芽を守る包皮をめくりあげ、“本体”を上下の幼い唇ではさむと、あらわとなった敏感な女の核(さね)を小さな舌先を使い、テテテテ……とつつきはじめる。

 

「厭(イヤ)ッ!……呼(ア)ッ!呼(ア)ッ!アァァァ……ッ!」

 

 今まで感じたことの無い快感の波が、全身を荒々しく駆け巡る。

 抗(あらが)えない女の性(さが)としての狂奔。

 禁欲が我慢がはじけた、悦楽の末の飛沫(しぶき)。

 腰を激しく前後に、下品に、淫らに。

 見栄も、恥じらいすらも無く。

 

 ――イクっ!……いくゥゥゥ……ッ!

 

 いやおうなしに目の前が、ホワイト・アウト。

 とたん『成美』の意識は、凶悪な快楽のなかに……沈む。

 

 

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