※この作品はR-18です。

玲瓏の翼【18禁版】   作:珍歩意地郎_四五四五

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057:最終調教のこと、ならびに航界士『ホスロー』のこと(1【18禁版】

 

 

 

 時間は――やや戻る。

 

 それはこの狂気の夜会に料理の容器として供される初めから……。

 

 

 

 

(…………はぁっ)

 

 己の身を貪りつづける騎士や巫女(みこ)。

 勇者に、魔導師。それに魔女や半獣身。

 

 こういったパーティの参加者の波が、彼方の広間でオークションが始まったことにより、いったん去ると、『成美』は口にハメられた赤いシリコン・ボールのすきまから、ようやくホッとため息をついた。

 

 体中がうずく――そして妖しいまでに、熱い。

 下半身がウズウズと、い(・)け(・)な(・)い(・)昂ぶりを見せている。

 

 ダレかにメチャクチャにしてほしい。

 手あらく無慈悲に蹂躙してほしい。

 ア(・)タ(・)シ(・)を手折ってほしい……。

 

 

 首輪に仕込まれたプラントから血流に流れるクスリのせいか。

 興奮が――それも性的な、どろんとした仄暗(ほのぐら)い興奮が、止まらない。

 ダウナー系と見え、グッタリと火照(ほて)る身体と並行し、頭の中はピンク色の情動に占められて、まるで温かいゲルに包まれたような色ボケ感が被虐めいた妄想を連れてくるので、背徳的な情動がいやがうえにも昂進される。

 

 思い起こしてもゾクゾクしてしまう。

 

 あれだけの人数が自分の身体にタカり、露骨に好色な視線を向け、思うままに玩弄(がんろう)し、そして性的な“おさわり”で欲心を満足させ、粘液質(ねんえきしつ)な――極めて粘液質な笑みを浮かべたという事実。

 

 自分は、

 

 賺(すか)され、韜晦(とうかい)され、吟味(ぎんみ)され、搾取(さくしゅ)された。

 諭(さと)され、篭絡(ろうらく)され、洗脳(せんのう)され、改変(かいへん)された。

 嬲(なぶ)られ、浸食さ(しんしょく)れ、陵辱さ(りょうじょく)れ、蹂躙さ(じゅうりん)れた。

 嘆(なげ)かれ、蔑視(べっし)され、欲情さ(よくじょう)れ、羨望(せんぼう)された。

 

 ご婦人方の眼の輝き。

 少女たちの残酷な手わざ。

 つけ爪や、マニキュアに彩られた指が、いくども通りすぎた。

 

 青年華族たちの好奇心。

 倦怠(けんたい)に糊塗(こと)された老人の欲望

 ゴツい指輪が填(ハ)められた毛深い手や、ヤニに染まった爪が、値ぶみした。

 

 むせ返るようなお化粧。あるいは女の体脂(あぶら)のにおい。

 中年や、初老が好む、しつこい香りのオーデコロン。

 その隙間から洩れただよう、古い蝋燭(ろうそく)のような臭(クサ)さ。

 

 『成美』は、市場の宴(うたげ)に参加させられる前のコトを、いささかの嫌悪感を感じぬままふり返る。

 

 

 ――…………。

 

 

 金髪(ゾーロタ)に髪をわしづかみされてチンポをノド奥まで突きたてられ、強制的にしゃぶらされ。

 銀髪(シリブロ)に背後からオッパイを揉まれ、ケモノじみた動きでアヌスを蹂躙され。

 

 思うままに口腔(くち)とアヌスを犯されて。

 

 同時に射精を受けたときの、どうしようもない被虐(マゾ)的な、暗い情念めいた性の興奮。

 そしてそのとき浮かんだ考えは……。

 

 いっそ本物の女に――メス奴隷にされて、メチャクチャに嬲(なぶ)られたい、と希(こいねが)う想い。

 

 そんな自分が堪(たま)らなくクヤしくて、否、悔しいとも思わずに受け入れている自分に驚いて、心のどこかに辛うじて残った本来の彼自身が“肉の容れもの”にひとすじ、涙を流させる。

 

 凌辱(はずかしめ)られ、いたぶられ、洗脳のあげく、

 泥のように疲れ果て、昏睡(こんすい)ともいえる眠りのあとに覚めたとき……。

 

 

 

 いつのまにか彼は、毛布を敷かれた檻(オリ)のなかに入れられていた。

 暗い照明の、カビくさい空気。

 音の完全に遮断(しゃだん)された、耳に圧迫感のある、静寂な空間。

 気がつくと、向かいの犬用と見える檻のなかにも、なにか動く気配がある。

 

 眼を凝(こ)らせば……。

 銀髪に褐色(かっしょく)の肌をした、同じ年ごろの、フェミニン(女性的)な少年。

 黒革のタイトなパンツ一枚に、首輪で床に繋(つな)がれた態(すがた)。

 なよやかな、扇情(せんじょう)的ともいえる体つきに、ち(・)か(・)ら(・)なくしなだれる風情(ふぜい)。

 そして、殺処分(さっしょぶん)寸前の野良犬を思わせる、濡(ぬ)れたような眼差し。

 

 おそらく、同じような境遇の子なのだろう。

 自分よりも女性化と洗脳が進んでいるのかもしれない。

 ちょっとカワイイ、品のある仔だなと疲れた心にもと(・)き(・)め(・)き(・)が奔(はし)る。

 

 「……やぁ」

 

 片手を上げて合図。

 と、向かいの少年も同時に気弱そうな笑みを浮かべ、おなじ仕草で。

 

 ――!!!

 

 落雷を受けたような衝撃。

 

 あわてて自分の身体をチェックする。

 フヨフヨとした女体めく手触(てざわ)りと、絖(ぬめ)のような光沢(こうたく)を放つ肌。

 何よりその皮膚(ひふ)が、カフェオレ色になっていることにアセって。

 染められ、女性的にセットされた銀髪は、復元処置されているらしく、撫でつけても、カキむしってもザワザワと元通りに。

 

 

【ホホホホホホホホホホホ……ホホホホホホホホ……】

 

 

 夢野久作の登場人物めいた女の嗤(ワラ)いが狭い独房(どくぼう)に響くや、カッ!と天井の照明が、力をとりもどす。

 

 照度が上がったことで、己(おのれ)のみじめな姿は、より鮮明(ハッキリ)と分かるようになる。

 褐色になった自分の二の腕や太もも。くびれた腰部。

 オズオズとした手つきで触れていると、

 

【……それはタンパク質に浸透(しんとう)作用する特殊な電磁的染料だから、チョットやソッとでは、落ちないワヨ。ご愁傷(しゅうしょう)サマ】

 

 女の高らかな台詞が、勝利宣言をするような勢いで。

 

 嘲りをふくんだ声と共に自分の身体が熱くなるや、皮膚が白人のようになり、あるいは黒人のようになり、はては豹柄(ひょうがら)となり、そして――もとの褐色に戻った。

 

「そんな……なにコレ」

 

【いま履(は)いている、その革パンティを脱いでご覧なさい?】

 

 同時に、腰まわりを留めていたロックが外れる。

 脱ごうとして、ウッと手が止まった。

 パンティの裏には、ふといディルドが内むきに突き立ち、それが己(おのれ)のうしろを深々と貫いている気配。おかげで腹の中が、ヤケに重たいような。

 

 奥深くまで、ズっぷり穿(うが)たれたソレを、困惑(こんわく)した手つきでジワジワ抜いてゆくと、オドロくほど長い男根がミチミチと淫猥な音を立て、ぬるルルぅぅッッ……と出てきた。

 

【ホホホホホホ……アヌスを触ってみるのヨ――どうしたのサァ早く!】

 

 うながされるまま、ポッカリと口を開けているらしい肛門をオズオズ触ると……。

 

 ――なにか……ヘンだ。

 

 ビニールのような……プラスチックのような……。

 まるで柔らかい合成樹脂のような手ザワり。

 

【脱いだパンティのディルドを嗅いでご覧?――大丈夫、臭くないから】

 

 言われたとおりにすると、なるほどローションのような匂いしか、しない。

 

 そこではじめて『成美』は、自分の消化器官が完全に洗浄され、代わりに特殊なシリコンで出来た長い袋を、肛門から胃の手前まで這わされていると説明された。

 

 下腹部を充たす違和感。

 

 彼は、あらめて自分の身体にされた細工にアキれる。そして同時に、ドコまで堕ちてゆくんだろうかと己の運命に震撼(ふる)えた。

 

【あなたは、モウ人間じゃないの。単なるメゾン(お店)の“備品”なのよ……否(いいえ)、タダの備品じゃない】

 

 おもわせぶりに、一拍措(お)く声。

 

【ダレもがヨダレを流す……美貌のオナニー・人形(ドール)、その素材ねェ……】

 

 シンナリ、ベッタリ。

 言い含めるような声。

 

 ――備品?

 

 目の前の大鏡に映る、全裸で独房の床に鎖で繋がれた、少年とも少女ともつかぬ人物の態(スガタ)。

 オズオズとした眼差しが、自分ながらミジメったらしく、腹立たしい。

 

【これから最終の拷問・調教にかけてアゲル……愉(たの)しみにしてらっしゃい……?】

 

 声が途切れ、ややしばらくして――。

 

 ゴーレムに扮した男たちがあらわれ、手荒く独房から引き出される。

 連行された、医療室めく部屋。

 そこでビニール製のメイドの服を着た少女たちに身体を洗浄(あら)われた。

 

 バイオ・パーツで人造の乳房を装着され、Bカップに。

 手あらく揉んで、『成美』のヨガり具合を看て、脳への感覚接続を確認。

 抗ってもムダだと心底タタキ込まれた彼は、己(おのれ)の体の中にふたたび火を燈す淫らな情感に形ばかり抗(あらが)いつつも、従順に、されるがままに。

 

 首すじに、針の太い注射がもつズッキリとした重く特有の痛み。

 やがて針が抜かれシャント状態にされると、それを覆うように銀色の鈴がついた幅広の首輪が慎重な手つきで巻かれた。

 頤(おとがい)の下まであるそれを装着されると、顔は上向きのまま、ほぼ固定されることになる。

 同時に足首と手首にも、黒革の拘束具がいくぶん強(きつ)めに南京錠で固定された。

 

 カチリ――というロックの音。

 

 それが『成美』の心に哀しくひびく。

 次いで、やけに華やかな開宴前の広間に運ばれると、ゆるやかな抵抗もむなしく、高価(たか)そうな大皿の中央に備わる低い“スケベ椅子”に座らされ、ヒザ立ちから腕を背後に伸ばし盤面に手をつく姿勢を強いられると、手枷と足枷を皿面に繋がれた。横から見ると、ちょうど⊿の形に。

 

 舞姫の装(よそお)いをした、さらに位の高い女が三人。メイドの少女たちのあとを引き継いだ。

 

 貞操帯めくアタッチメントをムリヤリ履かされ、ディルドと一体になったノズルを目の前にチラつかされたあと、己の身体にヌップリと時間をかけ、ぐぃっ、ぐぃっと淫猥(いんわい)にハメ込まれる。

 

 次いで白い液体を満たした透明なタンクが、キリ、キリ、キリ、と車輪のキシみをたてるキッチン・ワゴンで持ち込まれた。温度のあるものらしく、上の空間には湯気が玉となって。

 

「なんです…それ」

 

 かすかな不安をまじえた『成美』の小さな声に、

 

「ホワイト・ポタージュよ」

「アナタのなかに、タップリ射精してあげるの」

「キミの腸のなかに特殊樹脂のフクロを這わせた理由(ワケ)がコレ」

 

 フフフッと声を合わせて笑う三人の女。

 おもわず彼は『領収書つき晩メシ』の黒メガネ二人組を連想する。 

 タンクから延びる管(くだ)がダイヤフラム(ポンプ)を介し、彼のアヌスにハメられたディルドにカチカチッ、と接続された。

 

「ココロの準備はイイ?」

「とってもキモチいいわよ?

「ソレ、女の子みたいに射精されちゃいなさい?」

 

 コックが開かれるや、熱いモノがドクンっ・ドクンっと脈うつように『成美』のなかに放たれて、ドロドロな液が胎(はら)を充たしてゆく。

 

「あぁぁぁぁ……ッ!」

 

 しかし、静注されるクスリのせいだろうか。

 

 恍惚(こうこつ)な被虐(ひぎゃく)と――一抹(いちまつ)の幸福感。

 性的な興奮がとんどん高まり、同時に腹部が膨張(ぼうちょう)をはじめて。

 気付いたときには、身体が妊婦のようにふくらんでいる。

 

 心音が、耳元でうるさい。

 頭が。こめかみが。

 ズキズキと脈打ち、口の中が熱くかわく。

 

 ボッキした乳首を持つBカップの乳房。

 その乳首のくちに、大ぶりのシリンジから延びる太い針つきのカテーテルが取りつけられた。

 舞姫たちが口々に、

 

「これは、とぉっっっても高価な調味料なのよ?」

「アナタはオッパイをシボられるたんびに、感じながら吹き出しちゃうの」

「フェロモンをたっぷり出すように、おクスリも血液のなかに点滴しておいたから」

「あなたがお相手をするお客様は“目”と“舌”と“鼻”と“情”を同時に刺激されるという寸法ね」

 

 シリンジが押され、ソースが注入されると、乳房は彼に甘い痛みをもたらしながら、みるみる膨張(ぼうちょう)してゆき、ついにはFカップほどにも肥大して。

 

「くふぅぅぅ……ッ!」

 

 舞姫の一人が、貴石を象眼した、目の周りだけを隠すヴェネチアン・タイプな青銅のマスクを、彼に装着。

 次いでもう一人が、チンポの根もとに赤いシリコンの玉がついた器具を見せびらかし、彼の口もとにユルユルと差しだした。

 

「はぃ、あ~んして……あぁ~ん……」

 

 血管を浮き立たせる黒く野太いチンポを、彼の口唇(くちびる)を割って無理やりノド奥までハメこみ、根もとの赤い玉を噛ませたあと、玉から延びる二本のベルトを後頭部でキツく連結してしまう。

 

 ――おごぉ……。

 

 のどチンコの奥まで達し、『成美』は苦しさに身もだえする。だがどうしたことか、身体は火照ったように反応し、記憶の中の“おまんこ”奥が濡れる感触。

 

 次に彼の耳朶(みみたぶ)に、これも高価(たか)そうな重いイヤリングを下げた。すると、それはスピーカーにもなっているらしく、そこから先ほどの声が、

【ホホホホホ……さァ、こんどは貴方には、すこしキツいわよ】 

 

 最後の舞姫が、ワゴンの保温スペースらしき下段から、馬用の浣腸器めいた、乳房に使われたものとは比べものにならない、スバラシく巨大なシリンジを、口もとをだけをおおう面紗(ヴェール)越しにもわかる、いかにも邪悪な微笑みでヨイショと取りだす。

 

 手の空いた舞姫が手もとのリモコンを操作すると、『成美』のボッキが見る見る始まってゆき、完全に上向いたところを見計らい、もう一人が、カテーテルに麻酔入りのローションを塗るや、彼の戸惑いなどオカマイもなく、尿道口にスイスイと挿入して。

 

――!!!!!!!!……!!!!

 

 逃れようと暴れる“備品”の柔腰。

 それを両側からおさえる舞姫たちの腕輪が、シャラシャラと、涼(すず)やかに。

 

 ついに尿道の奥に管(カテーテル)が届くと、バルーンがプクッ。拡がる気配がして、ザンコクな器具は固定された。

 やがて、亀頭の先である“鈴口”からわずかに顔を出すネジ山に、シリンジから伸びるカテーテルのさきがクイクイとねじ込まれると、すべての用意は調(ととの)った雰囲気。

 

 舞姫三人の、嗜虐的な、ホノ暗い微笑。

 まるで邪悪なスリー・カードのように。

 

 やがて「お覚悟(かくご)!」との声。

 それとともに、シリンジのプランジャーがジワジワと押された。

 ほどなく、火傷しそうなほど熱いソースが、尿道を逆流して腹部の奥に……。

 

 ――!!!!!!!!!!

 

 全身の神経が、逆ナデされるような感覚。

 首輪に付けられた鈴が、暴れる下半身につれてコロコロと鳴る。

 調味料を入れられたボッキ乳首のFカップも、タプタプとハゲしく揺れて。

 

 不自由な悲鳴をあげ、身悶(もだ)えし、涙目で舞姫たちに慈悲(じひ)を乞(こ)う『成美』。

 しかし哀れな性少年の膀胱が満タンになるまで、プランジャーを押す手は、容赦(ようしゃ)することが無かった。

 

 (うふぅ……)

 

 ようやくカテーテルが外された。

 不自由な口で責めを耐え忍んだために呼吸困難。

 『成美』はやさしく汗を拭かれながら、グッタリと目を閉じる。

 各種の料理を孕(はら)んだまま、大皿上で藝術的な拘束を受ける美しき“備品”。

 

 大皿をとりかこむ蠱惑的な装いの女たちはヒソヒソと、

 

(なんて麗(うるわ)しいのかしら……)

(いったい、お幾らで“落札”になるのかしらネェ?)

(あぁ、コチラまでオカしくなりそう)

 

 三人はあたりを憚(はばか)りつつ、互いに薄物ごしの身体を撫であい、ひそかに慰め合いをはじめる。

 たちまちクチュクチュという音と、上気する気配。舌のしゃぶりあいと婦(オンナ)の淫液(モノ)の匂い……。

 

 

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