時間は――やや戻る。
それはこの狂気の夜会に料理の容器として供される初めから……。
(…………はぁっ)
己の身を貪りつづける騎士や
勇者に、魔導師。それに魔女や半獣身。
こういったパーティの参加者の波が、彼方の広間でオークションが始まったことにより、いったん去ると、『成美』は口にハメられた赤いシリコン・ボールのすきまから、ようやくホッとため息をついた。
体中がうずく――そして妖しいまでに、熱い。
下半身がウズウズと、
ダレかにメチャクチャにしてほしい。
手あらく無慈悲に蹂躙してほしい。
首輪に仕込まれたプラントから血流に流れるクスリのせいか。
興奮が――それも性的な、どろんとした
ダウナー系と見え、グッタリと
思い起こしてもゾクゾクしてしまう。
あれだけの人数が自分の身体にタカり、露骨に好色な視線を向け、思うままに
自分は、
ご婦人方の眼の輝き。
少女たちの残酷な手わざ。
つけ爪や、マニキュアに彩られた指が、いくども通りすぎた。
青年華族たちの好奇心。
ゴツい指輪が
むせ返るようなお化粧。あるいは女の
中年や、初老が好む、しつこい香りのオーデコロン。
その隙間から洩れただよう、古い
『成美』は、市場の
――…………。
思うままに
同時に射精を受けたときの、どうしようもない
そしてそのとき浮かんだ考えは……。
いっそ本物の女に――メス奴隷にされて、メチャクチャに
そんな自分が
泥のように疲れ果て、
いつのまにか彼は、毛布を敷かれた
暗い照明の、カビくさい空気。
音の完全に
気がつくと、向かいの犬用と見える檻のなかにも、なにか動く気配がある。
眼を
銀髪に
黒革のタイトなパンツ一枚に、首輪で床に
なよやかな、
そして、
おそらく、同じような境遇の子なのだろう。
自分よりも女性化と洗脳が進んでいるのかもしれない。
ちょっとカワイイ、品のある仔だなと疲れた心にも
「……やぁ」
片手を上げて合図。
と、向かいの少年も同時に気弱そうな笑みを浮かべ、おなじ仕草で。
――!!!
落雷を受けたような衝撃。
あわてて自分の身体をチェックする。
フヨフヨとした女体めく
何よりその
染められ、女性的にセットされた銀髪は、復元処置されているらしく、撫でつけても、カキむしってもザワザワと元通りに。
【ホホホホホホホホホホホ……ホホホホホホホホ……】
夢野久作の登場人物めいた女の
照度が上がったことで、
褐色になった自分の二の腕や太もも。くびれた腰部。
オズオズとした手つきで触れていると、
【……それはタンパク質に
女の高らかな台詞が、勝利宣言をするような勢いで。
嘲りをふくんだ声と共に自分の身体が熱くなるや、皮膚が白人のようになり、あるいは黒人のようになり、はては
「そんな……なにコレ」
【いま
同時に、腰まわりを留めていたロックが外れる。
脱ごうとして、ウッと手が止まった。
パンティの裏には、ふといディルドが内むきに突き立ち、それが
奥深くまで、ズっぷり
【ホホホホホホ……アヌスを触ってみるのヨ――どうしたのサァ早く!】
うながされるまま、ポッカリと口を開けているらしい肛門をオズオズ触ると……。
――なにか……ヘンだ。
ビニールのような……プラスチックのような……。
まるで柔らかい合成樹脂のような手ザワり。
【脱いだパンティのディルドを嗅いでご覧?――大丈夫、臭くないから】
言われたとおりにすると、なるほどローションのような匂いしか、しない。
そこではじめて『成美』は、自分の消化器官が完全に洗浄され、代わりに特殊なシリコンで出来た長い袋を、肛門から胃の手前まで這わされていると説明された。
下腹部を充たす違和感。
彼は、あらめて自分の身体にされた細工にアキれる。そして同時に、ドコまで堕ちてゆくんだろうかと己の運命に
【あなたは、モウ人間じゃないの。単なる
おもわせぶりに、一拍
【ダレもがヨダレを流す……美貌のオナニー・
シンナリ、ベッタリ。
言い含めるような声。
――備品?
目の前の大鏡に映る、全裸で独房の床に鎖で繋がれた、少年とも少女ともつかぬ人物の
オズオズとした眼差しが、自分ながらミジメったらしく、腹立たしい。
【これから最終の拷問・調教にかけてアゲル……
声が途切れ、ややしばらくして――。
ゴーレムに扮した男たちがあらわれ、手荒く独房から引き出される。
連行された、医療室めく部屋。
そこでビニール製のメイドの服を着た少女たちに身体を
バイオ・パーツで人造の乳房を装着され、Bカップに。
手あらく揉んで、『成美』のヨガり具合を看て、脳への感覚接続を確認。
抗ってもムダだと心底タタキ込まれた彼は、
首すじに、針の太い注射がもつズッキリとした重く特有の痛み。
やがて針が抜かれシャント状態にされると、それを覆うように銀色の鈴がついた幅広の首輪が慎重な手つきで巻かれた。
同時に足首と手首にも、黒革の拘束具がいくぶん
カチリ――というロックの音。
それが『成美』の心に哀しくひびく。
次いで、やけに華やかな開宴前の広間に運ばれると、ゆるやかな抵抗もむなしく、
舞姫の
貞操帯めくアタッチメントをムリヤリ履かされ、ディルドと一体になったノズルを目の前にチラつかされたあと、己の身体にヌップリと時間をかけ、ぐぃっ、ぐぃっと
次いで白い液体を満たした透明なタンクが、キリ、キリ、キリ、と車輪のキシみをたてるキッチン・ワゴンで持ち込まれた。温度のあるものらしく、上の空間には湯気が玉となって。
「なんです…それ」
かすかな不安をまじえた『成美』の小さな声に、
「ホワイト・ポタージュよ」
「アナタのなかに、タップリ射精してあげるの」
「キミの腸のなかに特殊樹脂のフクロを這わせた
フフフッと声を合わせて笑う三人の女。
おもわず彼は『領収書つき晩メシ』の黒メガネ二人組を連想する。
タンクから延びる
「ココロの準備はイイ?」
「とってもキモチいいわよ?
「ソレ、女の子みたいに射精されちゃいなさい?」
コックが開かれるや、熱いモノがドクンっ・ドクンっと脈うつように『成美』のなかに放たれて、ドロドロな液が
「あぁぁぁぁ……ッ!」
しかし、静注されるクスリのせいだろうか。
性的な興奮がとんどん高まり、同時に腹部が
気付いたときには、身体が妊婦のようにふくらんでいる。
心音が、耳元でうるさい。
頭が。こめかみが。
ズキズキと脈打ち、口の中が熱くかわく。
ボッキした乳首を持つBカップの乳房。
その乳首のくちに、大ぶりのシリンジから延びる太い針つきのカテーテルが取りつけられた。
舞姫たちが口々に、
「これは、とぉっっっても高価な調味料なのよ?」
「アナタはオッパイをシボられるたんびに、感じながら吹き出しちゃうの」
「フェロモンをたっぷり出すように、おクスリも血液のなかに点滴しておいたから」
「あなたがお相手をするお客様は“目”と“舌”と“鼻”と“情”を同時に刺激されるという寸法ね」
シリンジが押され、ソースが注入されると、乳房は彼に甘い痛みをもたらしながら、みるみる
「くふぅぅぅ……ッ!」
舞姫の一人が、貴石を象眼した、目の周りだけを隠すヴェネチアン・タイプな青銅のマスクを、彼に装着。
次いでもう一人が、チンポの根もとに赤いシリコンの玉がついた器具を見せびらかし、彼の口もとにユルユルと差しだした。
「はぃ、あ~んして……あぁ~ん……」
血管を浮き立たせる黒く野太いチンポを、彼の
――おごぉ……。
のどチンコの奥まで達し、『成美』は苦しさに身もだえする。だがどうしたことか、身体は火照ったように反応し、記憶の中の“おまんこ”奥が濡れる感触。
次に彼の
【ホホホホホ……さァ、こんどは貴方には、すこしキツいわよ】
最後の舞姫が、ワゴンの保温スペースらしき下段から、馬用の浣腸器めいた、乳房に使われたものとは比べものにならない、スバラシく巨大なシリンジを、口もとをだけをおおう
手の空いた舞姫が手もとのリモコンを操作すると、『成美』のボッキが見る見る始まってゆき、完全に上向いたところを見計らい、もう一人が、カテーテルに麻酔入りのローションを塗るや、彼の戸惑いなどオカマイもなく、尿道口にスイスイと挿入して。
――!!!!!!!!……!!!!
逃れようと暴れる“備品”の柔腰。
それを両側からおさえる舞姫たちの腕輪が、シャラシャラと、
ついに尿道の奥に
やがて、亀頭の先である“鈴口”からわずかに顔を出すネジ山に、シリンジから伸びるカテーテルのさきがクイクイとねじ込まれると、すべての用意は
舞姫三人の、嗜虐的な、ホノ暗い微笑。
まるで邪悪なスリー・カードのように。
やがて「お
それとともに、シリンジのプランジャーがジワジワと押された。
ほどなく、火傷しそうなほど熱いソースが、尿道を逆流して腹部の奥に……。
――!!!!!!!!!!
全身の神経が、逆ナデされるような感覚。
首輪に付けられた鈴が、暴れる下半身につれてコロコロと鳴る。
調味料を入れられたボッキ乳首のFカップも、タプタプとハゲしく揺れて。
不自由な悲鳴をあげ、身
しかし哀れな性少年の膀胱が満タンになるまで、プランジャーを押す手は、
(うふぅ……)
ようやくカテーテルが外された。
不自由な口で責めを耐え忍んだために呼吸困難。
『成美』はやさしく汗を拭かれながら、グッタリと目を閉じる。
各種の料理を
大皿をとりかこむ蠱惑的な装いの女たちはヒソヒソと、
(なんて
(いったい、お幾らで“落札”になるのかしらネェ?)
(あぁ、コチラまでオカしくなりそう)
三人はあたりを
たちまちクチュクチュという音と、上気する気配。舌のしゃぶりあいと