俺には我慢のならない奴が3つある。こればっかりはどう仕様もない。
偉くもないのに偉そうな奴、潔癖症の奴、優しくない奴の3つはどうしようもなく苦手だ。
特にISという傍迷惑なものが世に出てからは一つ目の野郎…この場合は女郎だけど。とにかく増えて仕方ない。
俺は男だからISは使えないけど、ほとんど同じ条件の女が威張り散らすのは間違っている。
専用機を持っているエリートが偉そうなのは分かる。専用機を持っているってことはそれなの努力をしている筈だ。でもその辺の何でもない女が威張り散らすのっておかしくないかと思う。
だからこの状況のおかしさはすぐに分かった。ニュースでは女性の痴漢が捕まり、国会中継には女性議員の方が多い。後者はISによる女性進出とも考えたけど1日2日で議員の男女比率が変わるなんて有り得ない。
この異常に気づいているのはおそらく俺だけだと思う。本屋のアダルトコーナーには男の裸が陳列していて俺の持っていたAVは全部が見るに耐えない酷いものになっていた。
なんだか男女の価値観とか立ち位置が逆になっているようだ。だからってキャットファイトAVがガチムチパンツレスリングになっていたのは解せない。
ここ最近まともに抜いてない。同級生はいったい何をオカズにしてるのだろうか。
「…であるからしてこの場合は…」
教壇で説明をしている教授の言葉も耳を素通りする。
「じゃあ俊葵、1週間前のカレーを食うか?毎日温めて冷蔵庫で保存していると仮定する」
急に指名されてなんの話かさっぱり分からねぇ。カレーがなんのこっちゃ。
「1週間前のカレー食べるかって話だよ」
俺が聞いてなかったのを知ってたのかもう一度説明してくれた。
「カレーは3日で食べ終わって1週間後には残ってません」
クラスは爆笑の渦に飲み込まれた。
「まったく…大喜利をやってるんじゃないんだぞ。まぁ食べない方が安全だな。放冷するときに胞子を作る菌がいてな。熱にも強いし毒素も熱変性しないから…」
取り敢えず単位のために食品保蔵学って授業を受講している。眠くはないけど今の俺は集中力が欠けているので次のテストは危険だな。
……
…
授業が終わりいつもの仲良しメンバーと中庭で食事に勤しむ。俺はいつものように学食のおすすめ日替わり定食を食べている。
今日はタンドリーチキンにカレースープ、そしてカレーピラフのカレー尽くし。しかし辛さはイマイチ。
「今日の俊葵なんかおかしくね?変なもんでも食った?」
「まぁ、頭の悪いものなら毎日飲んでるけどな」
そう言って俺の持っているドクぺを指差す。
「頭の悪い飲み物とはご挨拶じゃあねぇか。ドクぺは世界一美味しい飲料だ馬鹿野郎」
「で、なんかあったの?」
「お前ら気づいてないのか?」
「何にさ?」
「いや、何でもない」
男女の価値観が逆になってるってこいつら気付いてないのか。
「お前はもう測定受けたか?」
「なんの?」
「ISの」
「男の俺たちにゃあ関係のねぇこった」
「織斑一夏って知ってるだろ?」
残念ながら全く知らない。ただ織斑って名字は聞いたことある。確かISの世界大会の初代覇者で世界最強の称号を持つ女。しかも超美人。
「織斑千冬なら知ってる」
「そいつの弟でISを動かしちまったんだよ。だから全国的にISを使える男がいないかって調査中。あの献血カーみたいなのでやってるから行ってこいよ」
ISねぇ…そりゃあカッコイイし乗ってみたいとは思う。ヤリたい盛りの美人女子高生の巣窟に入学したいとも思う。でもなんだか面倒臭いことになりそう。
「いいから行って来いって。万が一にでもISが使えたら人生ウハウハだぞ」
かも知れないけど…まぁそう簡単にISが使えるわけないっか。アッハッハッハッハ〜!
……
…
はぁ…まさかISを動かしちまうなんて。驚き桃の木山椒の木。
一人暮らしだったので荷物の移動は業者がきてくれたのだが全員女性だった。しかもタンクトップ、ノーブラで筋肉質でセクシーだった。
男女の価値観が変わるだけでこんなに俺得な世界になるのか。イイね❤︎
……
…
『で、あんたこれからどうするの?』
久しぶりに聞く母さんの声はいつも通りだった。でも父さんが料理を作って母さんが父さんの仕事をしているってのはなんだか想像できない。
「男性パイロットは学費とか寮費とか要らないみたいだし入学しようかな。高校卒業したわけだし勉強はついていけるよ」
『好きにすればええよ。ISパイロットなら将来も安泰だろうし就職もできるでしょ』
「就職については知らないけど学生のうちは働かなくて良いし。それに母さんの言うようにISパイロットなら将来も安泰だよ。最後の手段として玉の輿に乗っかれば良いし」
『その時はとびきりの玉に乗っかるのよ』
「へーへーわぁ〜ってる。それじゃあこれから夕飯食べないといけないから切るね」
電話を切ってベッドに横たわる。なんの変哲も無いホテルのベッドなのでスプリングは普通だしクリーニングに出した布団の独特の臭いが鼻に付く。
このホテルはIS学園への前乗りとして学園側が用意してくれた。
超一流ってわけじゃ無いけど普通のビジホに比べてアメニティの完成度が高い。タオルとかフッカフカだし昆布茶も美味しかった。
しかし夕食のメニューがキノコと山菜の和風パスタだったので外で食べることにした。
残念ながら俺はキノコが嫌いなのだ。勧められない限り食べようとも思わない。ただ椎茸の出汁は好きだ。
その反面ラーメンは大好きだ。五度目の飯がラーメンでも良いくらい大好きだ。なので夕飯はラーメンにしようと探す。
取り敢えず近くで見つけた全国チェーンの豚骨ラーメン店に入る。店に入るなり豚骨のガツンとした香りが漂う。
「ご注文は?」
「ラーメン、バリ硬、ドロドロ」
「かしこまりました。ラーバリドロ一丁!!こちらの卵は食べ放題ですので」
ボウルに入ったゆで卵を渡される。今時のラーメン店はゆで卵食べ放題なのか。
卵は好きなので早速剥いて食べる。3つ食べ終わったあたりで注文の品がやってきた。
ラーメンは早いに限る。江戸っ子は気が短いんだ。俺は江戸っ子じゃあないけど。
「すぞぞぞぞ!!」
背脂とは違った意味でドロドロのスープが麺に絡みつき口の中に味が広がる。
濃ゆい味の中にほんのちょっぴり雑味がある。舌触りもざらついている。おそらく煮込んだ豚骨の骨の粉末が混ざっているんだろう。
味だけなら今までのラーメンの中で10番には入る。値段もそこそこだしいいと思う。
お腹も空いていたし十分と待たずに食べ終わった。そして店を出てすぐに別の店を探し始める。
そう、俺はぽっちゃり系なのだ!ぽっちゃり系なのだ!!
二件目のラーメン屋はチェーン店ではないけど美味しそうだったので入ってみた。
味噌ベースの店なのか店内は味噌系の匂いがする。
頼んでから時間はかかったが注文通りのラーメンがテーブルに届く。
まずスープを一口含む。濃いめの味噌が豚骨の良さを殺している。しかし追加で口に入れたキャベツともやしが味を薄めて丁度良くなった。
これを計算して作っていたのか。なかなか知的なラーメン屋だ。
二杯目と言うこともあって食べ終わるのに時間がかかってしまった。しかぁし、俺の胃袋にはまだ若干の余裕がある。
最後の一杯はコンビニで買った新発売のチーズキムチラーメン。もう字面から旨さしか感じない最高の取り合わせだ。
オートロックの扉をくぐり抜け電気を付ける。
「おかえりん」
「シェフッ!!??」
電気つけたら人がいるが一番怖い説
「ぬっふっふ〜ん、私が誰か分かるかなん?」
「人の部屋に勝手に入る非常識なバカぁ知らねぇよ」
「なんと私がISを作った束さんなのだ」
「へー」
急な来訪者に最初は驚いたけどそれ以外に驚く要素はない。強いて挙げるなら胸がでかくて良い匂いする。
ポットに入ったお湯を注いでラーメンとカップ味噌汁を作る。
「反応薄いッ!!」
「隣に響くんでちっと静かに」
「君は分かってない様だから教えてあげる。私は天才なの」
俺の話聞いてねぇし、ナルシストだし。貞操感逆になってなかったら最低じゃね?でもなんだか可愛いし許せる。
「ふーん、凄いっすね。で、何の用?」
「んーっとね。折角だから専用のISを作ってあげようと思ってね」
「おー、そりゃあ業突くだ。でも良いんすか?そんなことして。ISって国の財産なんじゃなかったっけ?」
「国なんて名ばかりのブラック企業だから今は身を隠して国家転覆を画策してまーす」
この人はきっとバカだ。
「だから私が何しても問題なしー」
撤回、絶対バカだ。
「どんなISが欲しいかな?」
こういったことは最初のインスピレーションが大事だってばーちゃんが言ってた。
「なんでもできるすんごいIS。肩にスピーカー付いてて音楽垂れ流しながら戦えたら楽しそう」
「まーかーさーれーたー!!」
バァン!と扉を開けて出て行ってしまった。おっぱいでかいし良い匂いするし可愛い、頭は残念だけど。
束さんが出てってから数秒後に別な人が飛び込んできた。
「ここに束が来なかったか!?」
「来ました」
「くっ…護衛は何やってる。何か変なことはされなかったか?」
「専用機作ってくれるって言われました」
「あのクソアマ余計なことを…とにかくお前が無事で何よりだ。今日は私もこの部屋で寝よう。他の奴は信用ならない」
「あの…すみませんがどちら様ですか?」
「おっと、紹介が遅れてすまない。私は織斑千冬、IS学園で君の担任をする者だ」
身長は俺(175)よりも少し低い(168〜170)、しかし足は長くモデル体型で筋肉質、おっぱいも大きい。
千冬さんについては知っている。IS学園に入学すると分かった時から色々と調べた。
「同じ部屋っすか?」
「安心しろ。私は束と違って理性的な女だ」
「それなら安心だ。………ラーメンのびちゃうんで食べても?」
「まだ食べるのか…あ」
「監視してたんスね」
「護衛と言って欲しいな」
「どちらにせよ同じですって。たくさん食べる太った男はお嫌いですか?」
今の男の出っ腹は前の世界の巨乳みたいなものらしい。
「嫌いじゃない。それと今の私は護衛官という立場だ。良かったな。プライベートならどうなっていたか分からん。女を相手にそんな口を利くのはよした方がいい」
「確かにそうですね。善処します」
千冬さんが出て行ったからといって安心はできない。きっと観葉植物の影や化粧台の鏡とかにカメラやマイクが仕掛けてありそうだ。
これじゃあオナニーできないな。そもそもまともなオカズがないこの世界でこれからどうせいっちゅうねん
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます
今回は割り切ってR-18で投稿します
できる限りエロエロにします
それじゃあ次の投稿までさようなら