扇情のプロローグ(1)
『緊急!アルシャハルでヴァール発生!戦術音楽ユニット・ワルキューレおよびデルタ小隊出撃せよ!』
ケイオス・ラグナ支部に緊急出動命令を知らせるワーニング音がけたたましく鳴り響く。
久しぶりの緊張感。
「そんな!どういうことかんね?遺跡はもう止まったはずなんに!」
困惑するフレイア・ヴィヨン。
ウィンダミア出身のリンゴ大好きなワルキューレの新エースだ。
「とにかく行くわよ!みんな準備はいい?」
リーダーのカナメ・バッカニアがメンバーを叱咤する。
二十二歳で晩酌が大好きな、親父ゴロシの良い女である。
「久しぶりの戦場ライブ、気合い入れて行くわよ!」
「「おおー!」」
年齢不詳で神出鬼没な美雲・ギンヌメールが激を飛ばし、サイレントハッカーなレイナ・プラウラーと、ふわふわボディでセクシー担当なマキナ・中島がそれに応える。
マクロス・エリシオン出航。
ウィンダミアの宰相ロイド・ブレームとのプロトカルチャーの遺跡を巡る戦いが終結してから数ヶ月。
ワルキューレの面々はまた波乱の日々に放り込まれることになる。
「歌は命!!」
アルシャハルに到着してステージを展開。
レゾナンツの衣装を身にまとって、いつも通りに戦場ライブを行うワルキューレ。
ブランクなどものともしない彼女たちの圧巻のフォーメーションワークと歌声。
しかし・・・。
「なぜ?私たちの歌が効かない!?」
「おかしいわ。私たちの歌が彼らの心に響いていかない」
「ふぇーん、いったいどういうことなのー。レイレイ!」
「ヴァール発生率、全然収束しない・・・。逆にどんどん上昇中!ヤバヤバ」
「はわわっ!ハヤテは大丈夫かんね!?」
ワルキューレ渾身のワクチンライブが何故か効果を全く発揮せず。
逆に魅力的なワルキューレのメンバーたちの肢体と、華やかなパフォーマンスに煽られるようにヴァールの暴動が激しくなる。
ヴァール化したゼントラーディがゼントラーディな股間を押っ立てて、ワルキューレに群がってくる始末。
「くっ、フレイア、大丈夫か!」
ハヤテ・インメルマンのVF-31ジークフリードが必死にワルキューレをガード。
なお、ハヤテの相方のミラージュ・ファリーナ・ジーナスは、特殊任務の為に一ヶ月前からデルタ小隊を離れており、今回の出撃には不参加であった。
「このヴァールは何かおかしい。一旦退くぞ!チャック、ハヤテ。ワルキューレの撤収を援護しろ!」
「ウーラサー!」
デルタ小隊隊長のアラド・メルダースが撤退を決断。
ワルキューレの離脱のサポートを開始するチャック・マスタング。
それに続くハヤテ。
戦術音楽ユニット・ワルキューレの久しぶりの戦場ライブは、こうして大失敗に終わってしまった。
短く適当に。どうせ直ぐにエタりますから。